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11月戦争とその後の6ヶ月

11月戦争とその後の6ヶ月

アロッタファジャイナ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/11/23 (月) ~ 2009/11/29 (日)公演終了

満足度★★★

3本とも見ました。
全体として、いろいろ考えさせられるお芝居でした。

「11月戦争とその後の6ヶ月」★★★
たくさんの要素がぎっしりつまって公演時間90分くらい?にもかかわらず、2時間は公演されていたような気がしました。
正直、詰め込みすぎで一貫性みたいなものがあやふやになっているとは思うのだけれど、うまく構成されていて、まぁいいかって気も。女の子のキャラがとても魅力的に感じました。
「影のある女」★★★
私はこういう方向性の話は好きです。単純明快。難しいこと考えなくていいのは素敵です。
「王国」★
衝撃的だったらなんでもよいだけではありません。観なければよかった。
学生運動が実際にあった時代の人がみればまた違った観点で楽しめたかもしれないが、
自分は残念ながら違う。
---
前回この劇場で別劇団の芝居をみたときは狭くて尻が痛くて残念な思いをしたのだけれど、今回は椅子も普通サイズだし尻痛回避アイテムが席に用意してくれていたのがとても嬉しかったです。
マスクが配布されますが、話に絡んできます。面白い試みだと感じました。

ネタバレBOX

「11月戦争とその後の6ヶ月」
女性が魅力的で、それがこの物語を支えていたと思います。自分が男だからか?
縁?あって前作からこの劇団の芝居を見てますが、
安川さんのセリフは歌うような独特な感じがあっていいですね。
多田あさみさんは、びっくりのナイスバディで、立っているだけでエロいです。
前半の奔放な感じはちょっとヤバいくらいはまり役のように思いました。
しかし、後半の一途で病弱なキャラは前半のオーラがすっかり消え失せたように感じました。。

このストーリーにはずーっと違和感を感じていて、どうしてだろう、ともんもんと考えていたんですが、なんとなくわかりました。最後、やたらドラマスティックに終わってごまかされていましたが、この話は結局バッドエンドなんです。しかも超ド級のバッドエンド。
人類は滅亡するし、マコもナオも死にます。しかし、マコの死に際の内面にフォーカスして全体の不幸を忘れてしまう。なんとなくごまかされてしまう。
そもそも、人類滅亡と1組の恋人を同レベルで進めていく部分にも違和感を感じているのだと思います。
ウィルスがナオの開発したウィルスと似ているのはどの研究機関でも判ったはずなんです。だって、人類の命運がかかっているんですから。人類全体から非難を浴びナオはもっと罪悪感を感じ、狂ってしまうほどだったと思います。最後は一般市民にリンチにあう。それくらいあってもよいと思います。感染者への非人道的な隔離などもあるでしょうし、もっと終焉に向けてなんかあるでしょう。しかし、展開が甘すぎて、いいようもない違和感を感じてしまいます。人類滅亡ってこんな軽いものでしょうか。
もう一つ。自分の幸せはまったく度外視で、死ぬまでマコに尽くす、都合のいい幼馴染。彼もちょっとありえないよね。

こうやって文章にすると、随分違和感が姿を現していきます。こんななのに、ぱっと見は感動の物語になってしまうのだから、うまく作られたものです。
が、やっぱ微妙なストーリーです、ね。
記憶には残る、濃い内容でしたが、怒りと相殺して★3ってとこ。
インフルエンザの話するたびに、この物語は思いだす羽目になりそう。

「影のある女」
この話にネタばれもなにもありませんね。面白かったです。

「王国」
これは、お金をとってやるようなストーリーではないと思いました。
女の子がただ哀れ。
希望のない明日をどう生きて行けというのでしょう。
ブロークン・セッション【公演終了・ありがとうございました】

ブロークン・セッション【公演終了・ありがとうございました】

elePHANTMoon

サンモールスタジオ(東京都)

2009/11/18 (水) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

満足度★★★

やっぱしelePHANTMoon
やっぱしelePHANTMoon。
期待を裏切らない。終盤客の想像に任せてるのも面白い。
観劇初心者には薦めませんよ(笑)

ピアノピア

ピアノピア

インパラプレパラート

ザ・ポケット(東京都)

2009/11/19 (木) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★

観ていて楽しい
シーンが小気味よく展開していく中で
歴史がコミカルに見えてくる。

落語の言いたてのように
通過していく歴史にわくわくして、あるいは笑って
最後にちょいときゅんとなりました。

ネタバレBOX

音楽があるお芝居って
広がりがあります。
ピアノ目線での歴史というのも
なかなか斬新で・・・。

良くできたお話で
ピアノの渡り歩き方ひとつにしてもセンスを感じる。
ヒットラーからチャップリンにつながっていくあたりに
思わずにやりとなりました。

内山や帯金のお芝居にしっかりとした切れがあって
観ていてもたれないのがなによりもよい。

実は難しいお芝居だと思うのです。
たとえばピアノの音が一つ外れただけでも
お芝居の力ががくっと落ちてしまうような側面があって。

また、人間の天使と悪魔の部分のバランスでも
印象ががらっとかわってしまう気もするし・・・。

正直言うと、
もっと上の精度はあるとおもうのです。
それでも、今回は
大健闘のクオリティだったと思います。

華々しき一族/お婿さんの学校

華々しき一族/お婿さんの学校

ハイリンド

赤坂RED/THEATER(東京都)

2009/11/18 (水) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

観ました!
観ました~

ブロークン・セッション【公演終了・ありがとうございました】

ブロークン・セッション【公演終了・ありがとうございました】

elePHANTMoon

サンモールスタジオ(東京都)

2009/11/18 (水) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

観ました!
観ました~
次回も楽しみです。

ピアノピア

ピアノピア

インパラプレパラート

ザ・ポケット(東京都)

2009/11/19 (木) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

見事だった中村千春
 中村千春はすごい。弾き語りはあるにしても、ピアノを弾きながらの芝居はあまりないと思うが、それを見事にやり遂げてしまうところがすごい。おまけにダンスまで。内山ちひろもなんでも器用に演じて楽しませてくれた。インパラの芝居はどこかぬくもりがあり、メルヘンチックだ。だが今回あえて悲劇の要素を多く持ち込んだ。繰り返される不幸な結末。そこに輪廻転生による救済の余地をかろうじて残してはいたが、演劇世界は間違いなく厚みを増したように思う。
 インパラでは、たいていはナレーションが物語を牽引する。これについては、今後控えめになることを望みたい。演技そのもので、ナレーションに頼らぬストーリー展開をしてほしいのだ。

海に浮かぶメトロポリス

海に浮かぶメトロポリス

とくお組

新宿シアターモリエール(東京都)

2009/11/18 (水) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

満足度

冒頭シーンのごった煮鍋風芝居
とくお組初体験でした。

テレビ視聴者にも知名度の高い人気劇団のエッセンスを混ぜこぜにブレンドして、結局、素材の味がわからず仕舞いの鍋料理を食べた気分でした。

劇団のコアな固定ファンがいるようでしたが、それが、余計、私の中に部外者意識を強めた気がします。

アンケートの、「よく見る劇団を教えて」欄に例示されていた人気劇団の二番煎じどころか、五番煎じぐらいの印象でした。

でも、気になる役者さんは何人かいて、特に、柴田さんがどこかに客演される時は是非観に行きたいと思いました。
青春事情の本折さんも、素敵な演技をされていたので、今度は、青春事情さんの公演を観たくなりました。

いつも思いますが、脚本・演出の方が主要な役で出演もされる舞台、一部例外を除いて、あまり成功作に出会った経験がありません。
とくおさんご自身の登場がもう少し少ない方が、よい舞台になった気がしてしまいました。

ストイックだよ全員集合!

ストイックだよ全員集合!

Theatre劇団子

ザムザ阿佐谷(東京都)

2009/11/18 (水) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

満足度★★★

正味な話
面白かったんですが、面白かったんですが・・・・うーん。
重いテーマを扱っているのだから、もう少し心にずしりとくるものが
あってもよかったかなぁ~と思いました。
それを感じさせない様に、との狙いがあってこその、あの人選
だったのかも知れませんが、真似ることに重きを置き過ぎていて、
お話のテーマよりも、先ずモノマネに感心してしまって、
肝心のテーマが伝わり辛かったかなと感じました。
でも、皆さん本当に似ていてお上手でした。

チケットがもう少し安ければ☆4つだったかも。

ネタバレBOX

大団円は嫌いじゃないんですが、あまりにも予想が着き過ぎた
ラストだったので、もう少し二転三転して欲しかったですね。
乙女、ロレーヌより来る。(追加公演決定!)

乙女、ロレーヌより来る。(追加公演決定!)

劇団バッコスの祭

池袋小劇場(東京都)

2009/03/19 (木) ~ 2009/03/25 (水)公演終了

演出がいいです。
もっと大きい劇場で見てみたいですね。

ハシムラ東郷

ハシムラ東郷

燐光群

座・高円寺1(東京都)

2009/11/20 (金) ~ 2009/11/30 (月)公演終了

観ました
観ました。

アワード

アワード

ZIPANGU Stage

シアターサンモール(東京都)

2009/11/20 (金) ~ 2009/11/22 (日)公演終了

満足度★★★

こじ付けと偶然も
ここまでくれば芸術です!十数人の演技者で一応破綻のない偶然を考えただけでもすごい!文学は知らなくても笑えます。

動員挿話【公演終了!ありがとうございました】

動員挿話【公演終了!ありがとうございました】

サラダボール

アトリエ春風舎(東京都)

2009/11/21 (土) ~ 2009/11/25 (水)公演終了

満足度★★★★

それだけっ!
という言葉には絶対の意味がある。
そして、とにかく楽しい!女性は前列に座ることをお勧めします。おまけを頂くと尚嬉しい。前列は観客イジリならぬ観客遊びがあって、そのご褒美におまけが貰えます。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

主人に出征を促された馬丁の友吉は世間的立場と、友吉が主人について戦地に行くのを反対する妻の決意の固さの間で板挟みになって見事なまでに揺れる。見事なまでの優柔不断さとその時代の流れに翻弄されるさまが観ていて可笑しい。。

一方で友吉の女房の数代の主張は自意識の塊だが、夫を愛するが故に命をかけても友吉をいかせまいとして、宇治や夫人の説得も数代はがんとして聞き入れず、「貴方が行くといったら、今ここで死んでみせるわ。」と友吉に詰め寄るシーンはお見事!

そうして「おだてられちゃ駄目よ。調子にのっちゃ駄目よ。貴方はただの馬丁よ。旦那様のように陸軍少佐が出征なさるのと訳が違うの。こっちはお国の為に、なんて考えてても、肝心のお国が目をかけてくれなかったら何にもならないわ!」と、友吉を説得し、「愛する夫がどこか遠くの戦地に行ってしまうのを平気で見送れる女は女じゃない。毎晩毎晩、貴方が生きてるか死んでるかも解らず、夫を想い続けてだんだん、私は痩せて行くのよ。」

しかし、友吉は主人との義理、世間の風当たりに悩み、同僚にも促され、ついに戦地へ行く決心をしてしまう。それを聞いた数代は失望のあまり自害してしまう。

数代役のキャストがレトロな顔立ちでキュートでした。一心に貫く情熱は観ていて気持ちが良いほど。男性も女性もあんな風に誰かに自分を好きになって欲しいって願ってるよね。女中のよし役のキャストも魅力的で、今回は全員のキャストに魅力を感じた舞台だった。演出もお見事でした。コメディだけで突っ走るのか?と思いきや、後半はシリアスな展開をそのまま、ぶつけてきて全体的に沢山の要素の入った宝石箱のような舞台でした。
華々しき一族/お婿さんの学校

華々しき一族/お婿さんの学校

ハイリンド

赤坂RED/THEATER(東京都)

2009/11/18 (水) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★

言葉はむずかしい。。。
モリエールの「お婿さんの学校」は、思い切った現代語訳と衣装でおもしろい芝居になった。翻訳ものだからこそできる自由さで、モリエールの時代の人々が現代に蘇った。
それに比べると「華々しき人々」は、母国語ゆえに縛りの多い不自由な脚本で、台詞をちょっと聞いただけで時代も階級もわかり、芝居が進めばこの家族がどこに住んでいたかまでも容易に推測できる。この縛りをそのまま素直に演ずるか、今時こんなしゃべり方をする家族はいないので「茶番」として演じるかだが、母親役だけが「茶番」を演じていて、演出の統一が感じられなかった。

遊星カノン

遊星カノン

劇団 pH-7

pH-7地下劇場(愛知県)

2009/11/20 (金) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★

役者のはかないスゴミ
地下の劇場の真ん中に世界樹がにょき。維新派的な敗戦後の少年少女だけの世界が、妖しい紙芝居の世界に引きずり込まれる。さらにその世界をコントロールしている者がいるという。

ネタバレBOX

サイバーものとバイオホラーものが誤解で結び付けられたかのような、夢オチでなければ終われない世界。余りにもアングラな劇構造。美人の女優さん、大のオトナのオバカで贅沢な遊び。これが役者のはかないスゴミというものか。
例えば「杏珠有美」さん。全盛期の高橋ひとみ系というか、和服のオカッパ美人が、頭の変な奥さん、「くのいち」みたいな怪盗、怪しい白衣の目がね博士という感じの如何にもというな変遷ぶり。
しかし裏庭企画といい、この一派は粒が揃っている。
POOL MODERN

POOL MODERN

フ透明少年

大高緑地公園・プール施設内(愛知県)

2009/11/22 (日) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★

ミラクル!!
広大な大高緑地の中のレトロな休眠プール全面をテープで飾りインスタレーション作品に。その期間中のパフォーマンス、演奏の一つ。

ネタバレBOX

主催は林慎治さん。私が見てきたなかで、藤條虫丸さんは九州から定期で来ている方なので別にすると、原智彦さん、西島一洋さんに続く名古屋第三のオルガナイザー。ご本人のパフォーマンスは象の着ぐるみとか操り人形等の大道芸寄りです。
「フ透明少年」は社会人のメンバーで構成されているアートパフォーマンスと演劇の集団。劇場公演は仕事との兼ね合いがあるので2年に一度くらいなんだそうだ。林さんとは市内の祭事場などで出合って誘われた模様。
代表の「神英記」さん。イケメンだが物柔らかでフレンドリーな人物。彼が子供たちの様子を見ていて演奏を止めなかったから次の展開があった。
4人の扮装したパフォーマーがロボット的な動きで、観衆を巻き込みながらの沈黙のダンス劇。メンバーの雰囲気に反応したのか、演技が終っても、小さい子供たちが踊りのパターンを引き継ぐような形で踊り続けるというハプニングが起きた。
10分位のフリーセッションになった。幸福な時間を体験できました。拍手。
マグズサムズのジャングル・ブギー

マグズサムズのジャングル・ブギー

マグズサムズ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2009/11/20 (金) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★

やっぱり面白かったです
初の屋外シチュエーションコメディということで興味がありましたが、婚活ものというのは知らなかったです。マグズサムズは劇団員の私生活でもオメデタイ話が続き、産休のために梁嶋みほさんが休演したのはちょっぴり残念。
今回、話の面白さと役者たちの演技に大いに笑わせて
もらい、マグズサムズはやはり大好きな劇団だと再認識しました。
連れも「伊達に賞を獲っていませんね」と満足げでした。
私は演出上引っかかる点が2つあったので☆4つとさせていただきました。
次回本公演は「宇宙もの」とのこと。宇宙ものもポピュラー過ぎて難しいと思いますが、そこをどう料理するか、また楽しみです。

ネタバレBOX

まず、気になる点から。
舞台美術はなかなか立派なものでしたね。これがこの間の「柿喰う客」みたいにシアタートラムのようなところを使ったら、もっと凝れるんだろうななんて思わせました。一方、それが冒頭の場面や、やくざたちの本来幕外劇の部分では見えている分、邪魔になったかも。冒頭は、歌舞伎の浅葱幕のような演出法をとってもよかったのではと思いました。現に、他の劇団では、狭い劇場でも両側の装置を引きにつくって、暗幕を切って落としたり、紗幕を使って幕外劇を演じ、照明がついた瞬間、両側の引きの装置を前に出し、舞台美術に観客が「ほぉっ」と感心した芝居も観ているので、工夫してほしかったと思います。冒頭のシーンは後のターザンにつながるとはいえ、照明を落としてもジャングルの美術が気になったので。また、やくざたちの会話でもパイプ椅子を使って拉致した人物とのエアアクションをやっていますが、ここも視覚的に気になった。
やはり他劇団での芝居で同じような設定の幕外劇の場面を見ましたが、暗幕と本物そっくりの人形を使って巧く処理していました。
今後はこういう細かいところにも気を遣ってほしいなと思います。
そして気になったもう1点は婚活コーディネーターの言葉使いでやたら「よろしかったです(でしょう)か」が出てくる。これは何か意図があって使っているのだろうか。
というのも、私はかつてこの業界でコーディネーターのマナー教育を担当したことがあるのですが、この業界はベンチャー企業が多い後発産業のせいもあって、業界の地位向上にやっきとなっている。だから敬語や接客用語にはうるさく、ファミレス用語なんてまず使いません。
そのうえ、ファミレスの場合は客の注文に対して「よろしかったですか」と尋ねるから、まだ目をつぶるが、この芝居のコーディネーターは「荷物を運ぶの手伝ってもらってよろしかったですか」と言っている。相手の意思がない時点でそういうのはおかしいし、この職種で客に対してこう言うのはなおさらありえません。コーディネーター役の泉粧子が上品な雰囲気を出しているだけに惜しい。
この言葉で職業のリアリティーがふっとんでしまったのです。
作家の佐藤さんに別の思惑があれば聞いてみたいですが、もしあったとしてもこの業界ではよほど臨時のインチキパーティー会社以外、この接客用語はありえないと申し上げておきます。
個別の俳優について。
前年のキャンプで10組中唯一オチこぼれたほどの森(AKKY)のイタイ軽薄さ
が可笑しい。私生活ではサッパリした好青年らしく、新婚ホヤホヤでブログでもイヤというほどノロケている人なので、そのギャップが観ていて面白かった。一見、爽やかに振舞う豆塚(猿渡亮太)が実は借金まみれで一番ドロドロしていることが後にわかる。猿渡は役柄のためか、いつもより髪が短い。ストーカーの元カノ(石丸香織)に付け狙われる気弱で端正な岩上(日暮丈二)。肉食系女と草食系男の対比。だが、岩上が「僕は草食系だから」を連発するのは気になった。言葉では1回くらいにして、あとは芝居で見せるべき。これは脚本の問題だが。石丸のターザンと遜色ない野性味が面白かった。
ターザン生活を送る男の安藤洋介は、こういうナゾめいた役がうまい。寡黙に木の枝を削っている姿はまるで原始人なのに、行進のハミングにいちおう合わせて声を出すのに笑った。やくざの曽谷(嶋則人)は本来関係ないのに、一番メモをとるのが熱心。メンバーたちからも「兄貴」と頼られるのが皮肉だ。
嶋は劇団外での客演経験も豊富でさすがにこなれている。子分の宮林(相羽タカフミ)は慶応劇研時代のクールな役どころとは正反対で楽しませてもらった。
印象が薄くて損をしているという雨水のぞみ(水澤恵美)、大手ドラッグチェーンの令嬢三瓶薫(ヒロココバヤシ)、妊婦風の阿部圭子(まつおか晶)、潜入ライターの石川(大澤友梨花)と、女性陣らもキャラクターをくっきりと演じていた。石川が最初にメンバーにアダ名をつけるのも、記事作成の都合上なのかとあとから思った。いくつかの点を除くと、ストーリーに無理がなく、楽しいコメディでした。それだけに「玉に瑕」が気になってしまった。
マグズサムズのジャングル・ブギー

マグズサムズのジャングル・ブギー

マグズサムズ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2009/11/20 (金) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

良い出会い
ありふれた言葉ですが、面白かったです。ストーリーも頃合いが良く、客が想像できるくらいで押さえて役者の演技で笑わせる。いい舞台でした。今後もかならず観たいですね。良い出会いになりました。

ブロークン・セッション【公演終了・ありがとうございました】

ブロークン・セッション【公演終了・ありがとうございました】

elePHANTMoon

サンモールスタジオ(東京都)

2009/11/18 (水) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

0911231900
観劇
怖くない血なまぐさ
楽しかった

光の中の小林くん

光の中の小林くん

ファルスシアター

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2009/11/20 (金) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★

予想外に奥行きのあるドラマが
「光の中の小林くん」とは園児のことかと思うけれど、まったく予想外のドラマでした。お受験ものだと聞いて、親と園側の攻防で笑わすのかと思いきや、もっと深刻な内容でした。タイトル通り、最後は溢れる光を感じるヒューマンドラマでした。
面接会場を舞台に出演者は4人。しかも会場の外で同時進行する出来事があるせいか、劇団スタッフたちが保育士の扮装で出迎えるのも幼稚園全体を感じさせるための演出かなーと思えた。主宰のかたも保育士さんなんですよね。

ネタバレBOX

Bキャストで拝見しました。
だんだんと息詰まるような芝居でした。
配役が園長以外は男、女、青年とだけ書かれているのもこの芝居の性格を
表現していると思った。
園長(神谷はつき)がいかにもエリート幼稚園の代表者らしい雰囲気を醸し出していてお見事。「十一面観音」と形容されるように、慈愛にみちているけれども、したたかさも併せ持つ難しい役どころをくっきりと演じた。
女性週刊誌の記者ゆえのワーキングマザーの悩みも抱える母親(堀米忍)は、その職業カンと行動力で息子の入園をもくろむ。黒のパンツスーツ姿と鋭い視線ががまるで宝塚の男役のようにキマッテいて、先ごろ亡くなった大浦みずきそっくりに思えた。
自分がまるで園児のように童顔の父親(白土裕也)はどんな事態にも激昂するでもなく、ひたすら低姿勢で攻める。
無愛想な青年(横山将士)が実は保育士であり、HIV感染という深刻な事実を抱え、この編入枠が生まれたのもその事実が関係していることがわかってから、ドラマは急展開をみせる。
大人たちの行動に怒った園児たちの反乱の中で、男女それぞれの2人の子供が各自の特性を発揮してこの危機を救うことになる。
運動会の借り物競争に参加した園長先生が保育士に対し、「笑顔が素敵な青年」という言葉をかけて腕をとり、微笑む幕切れが温かい。
11月戦争とその後の6ヶ月

11月戦争とその後の6ヶ月

アロッタファジャイナ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/11/23 (月) ~ 2009/11/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

エロチックな劇団名
『王国』と『11月戦争...』を見ました。劇団名通り、どちらも私のようなお子ちゃまには刺激の強い作品でした。『王国』はあの頃に対するノスタルジア的風潮に往復ビンタを喰らわす超問題作!『11月戦争...』はピュアな恋愛物語であるものの、自然が溢れた美しいくらいのアポカリプスを描いたという点で画期的でした。極めて実験的な内容と規模でありながら、難解ではないところもグー。特に『王国』の作者/出演俳優の名前は今後のために覚えておくことにします。

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