最新の観てきた!クチコミ一覧

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庭

箱庭円舞曲

nakano f(東京都)

2009/11/10 (火) ~ 2009/11/15 (日)公演終了

満足度★★★★

絶妙の配球で三球三振
友人の披露宴当日の昼前、二次会前、二次会の最中の男女を描いた2人芝居3本(各20分程度、合間にそれぞれ5分間の休憩あり)、一球目は直球、二球目は思いっきりの変化球、三球目はスローな直球という配球で三球三振にとられた感じ?(笑)
通常公演でも実際の現場を覗き見しているように感ずるほどリアルな会話が、2人芝居だと濃縮されたと言うか凝縮されたと言うか良い意味でこってりしており、しかも演者が2人なのでそれぞれの心理まで読める、みたいな。
第1話「男の庭」はオーソドックス。男女とも新郎新婦のかつての同級生で、男はどうやら女に(まだ?)気がある様子。オチも「あ、そうか」と大いに納得。
第2話「女の庭」。これは謎だらけ? 女の行動が不審だし、2人の関係もなかなかわからず、あれこれ想像をめぐらせながら観ることに。
しかしあのオチってことは、かなりの偶然だったってことなのね。
第3話「二人の庭」は再びオーソドックス。それまでの2話に出てきたモノを使いリンクさせて締めくくる感じ。
最近は室内なのでトスではなく「ブーケプル」だなんてことも知る。ありゃ、でも第2話では「すぐ目の前をポーン」とか言ってなかったか

飯縄おろし

飯縄おろし

世の中と演劇するオフィスプロジェクトM

タイニイアリス(東京都)

2009/11/06 (金) ~ 2009/11/11 (水)公演終了

満足度★★★

中盤あたりから失速気味?
時は昭和40年代の早春、信州の高校で季節外れの大雪により校舎から出られなくなった生徒数人…という状況の物語。
木造の旧校舎でやっと油の入っているストーブがある教室を見つけたという設定だし、置いてある椅子や机も当時の木製のものだし、交わされる会話も最近のコギャルからは考えられないウブなじょしこーせーだし、レトロな感覚満載。
ただ、相米慎二監督の『台風クラブ』(84年)にも似た昂揚感(あるいは小学生の頃、外が暗くなるまで居残っていた時のトキメキとか?)の中、卒業を目前にした不安をつい吐露してしまうという前半はなかなか良いが、中盤あたりから失速気味で中だるみ、というか坂を転がり下りていた球が登りに差し掛かって次第に速度を落として止まってしまうような感覚で、なんだかもったいないような…。
そういえば、オリジナルである男子高校生版は出演者が1人多いようで、どう違うんだろう?

大人の時間

大人の時間

演劇企画集団THE・ガジラ

吉祥寺シアター(東京都)

2009/11/19 (木) ~ 2009/11/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

ちゃんとサスペンス。
最近のガジラ作品はサスペンスというよりはホラーな印象で長年観てきた私にとってちょっとヤリスギというか(狙ってるのかもしれないのですが)作品に入り込んで感情移入することをかたくなに拒否されてる気がしてたのですがこの作品は久しぶりにサスペンスな作品になっていて大満足でした。有薗さんがあの役をやったのは最初意外でしたが素晴らしかったと思います。

ネタバレBOX

あんなにあちこちでセリフにエコー?をかけられると引いちゃうのは私だけなんでしょうか。
BOOKEND

BOOKEND

INUTOKUSHI

早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)

2009/11/26 (木) ~ 2009/12/01 (火)公演終了

満足度★★★★★

笑いの神に祝福あれ!
 お得意の犬と串節が炸裂して会場は笑いの渦である。

 主役は初抜擢の萩原達郎。個性派揃いの犬と串の中では控えめなタイプだが、期待に応えて好演した。またシュール神を演じた堀雄貴も天性の明るさで笑いの神を好演。上手い役者をあえて脇役にまわし、シンプルなテーマを奥の深い笑いによって彩った。

 そして、体当たり演技の鈴木アメリが相変わらず魅力的だ。

ネタバレBOX

 しかし、今回の芝居、とてもまじめなテーマに思えた。笑いと感動の戦いの中、感動に勝たせてなるものかと闘う神々はまさに劇団としての犬と串そのもの。モラル氏は当日パンフでこれは自分の自叙伝っぽい(?)と書いたが、奥に流れるテーマはまさに彼の創造活動上の永遠のテーマなのだろう。

 役者の熱演ぶりに思わず感動してしまったのだが、果たして、単純に感動して良かったのだろうか?

 観ている人、それぞれの心の中でも感動と笑いが闘いあうという見事な作りである。もう一度観たくなった。 
11月戦争とその後の6ヶ月

11月戦争とその後の6ヶ月

アロッタファジャイナ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/11/23 (月) ~ 2009/11/29 (日)公演終了

【王国】貶すべき。
高校生が書いたという事に飛び付いて観劇。正直、役者の芝居が酷い。特に大人組。覚えた台詞をしっかりとした発声で口に出しているだけで気持ちの根元が見えなかった。余計な事を考えず素直にやっていた年少組のほうがまだ観られた。が、この理由は後に分かった。それはネタバレBOXにて。
台詞内で話題が移行する際と場面転換の前後が妙に力技というか雑。人物の行動理念が曖昧で、段取りに見えた箇所が多々。作者が戯曲内の人物達を自分にとって都合の良い行動で動かしながら書いたからだろう。これは各人物の内面をしっかりさせれば演出の仕事でも辻褄が合わせられたはず。
大層な本ではある。が、穴も多い。経験値よりも知識で書かれた印象は拭えない。とはいえ作者のかなりの頭の良さと才覚は感じた。自分が高校生の頃にこれを書けた気はしない。もっと思いっきりやると良い。穴をなくすのを目指すよりも、穴を突っつくのがバカらしく思えるくらい濃いものを書いたほうが良い。今日は出来に不満があったから拍手をしませんでした。彼が活動を続けるのであれば、いつかさせてみせて欲しい。今は未熟。まだまだこれから。

ネタバレBOX

作者の彼は演出にも口出しをしたらしく、役者とのぶつかりもあったとか。そりゃあ実際に学生運動を知ってる年代の役者と想像で書いた作者とではぶつかるわ。彼がどちらにしたいかですよね。実際の質感を大事にしたいのか、自分の創作物として想像通りにしたいのか。次は演出もやったら良いと思う。
劇中での無対象演技が気になりました。ルデコで気軽に見せるにはアリなんだけど、戯曲としては生々しさを使ったほうが効果になったはず。ホントに食べてホントに殴ったほうが生々しさが増す。だって事実だから。
マグズサムズのジャングル・ブギー

マグズサムズのジャングル・ブギー

マグズサムズ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2009/11/20 (金) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

満足度★★★

漫画
を見ているような芝居は相変わらず。その中でもいつもキャラキャラしていた人物像が少し人間に近づいた感有り。

笑いのネタが借り物なのが残念。(キン消し、BBゴロー、有吉等)

説明のキャラクターが出てこず、出てきたらきっともっと面白いだろうなと思った。

乾かせないもの【御来場有難うございました】

乾かせないもの【御来場有難うございました】

机上風景

タイニイアリス(東京都)

2009/11/26 (木) ~ 2009/11/29 (日)公演終了

満足度★★★★

残された者たちの戦争
夫もしくは親族が戦地に赴き、残された30歳前後の女性7人を描いた作品。
戦争をしているのは、戦地に赴任した男ばかりではなく、内地に取り残された女性たちも必死に戦っている様が見事に描かれている。
男を戦地に取られ、連帯していたはずの7人が、ちょっとしたきっかけで、パワーバランスを失い、7人の中で、敵と味方に分かてしまうシーンなどは、人間のもろさをうまく表現していた。
戦地の描かれない戦争物であったが、十分に戦争のむごさ、不寛容さを表現した秀作である。

乾かせないもの【御来場有難うございました】

乾かせないもの【御来場有難うございました】

机上風景

タイニイアリス(東京都)

2009/11/26 (木) ~ 2009/11/29 (日)公演終了

満足度★★★

戦争の悲劇
を物干し場で表現。

ロープが1本、ゆるかったのでは。

ネタバレBOX

あのような軍の家族寮施設ってあるのかなあ。あまり近くに住んでいたのでは妬みが生じます。

情報の不確かさが招いたロミオとジュリエット、かわいそうです。
劇団四季ソング&ダンス~55STEPS~

劇団四季ソング&ダンス~55STEPS~

劇団四季

キャナルシティ劇場(福岡県)

2009/11/19 (木) ~ 2010/01/03 (日)公演終了

満足度★★★★

既に千秋楽は決まっているけど
これは絶対にオススメの一品。
四季好きも四季苦手にも受けるはず、
歌とダンスのショーとして観れます!

ネタバレBOX

四季の一番ウィークポイントである芝居の部分が少ないので。
ってのが理由ってのもねぇ・・・(^^;
おるがん選集秋編

おるがん選集秋編

風琴工房

ギャラリー日月(東京都)

2009/11/21 (土) ~ 2009/11/29 (日)公演終了

満足度★★★★

“観る読書会”のような雰囲気でした
路地のさらに奥のほうにある隠れ家のような会場でした。JR駒込駅からは1本道ですが、路地で迷われた方が何人かいらっしゃったようなので、夜などは時間に余裕を持って行かれることをおすすめします。地図の説明にある「2つ目の十字路」がちょっとわかりにくく見過ごしてしまった人もいたので、要注意です。
この辺り、お寺も多く、お屋敷町の西片町も近いので、一軒家レストランのような瀟洒な感じの建物を想像していたのですが、ごく普通の小さな家でした。
最近、ギャラリーやカフェ、バーなどで上演する劇団がしばしばあるようですが、劇場とはまた違った雰囲気で、俳優の演技を間近でみることになり、新鮮です。特に今回のような文学作品を脚色上演するにはふさわしい会場で、終演後、上演台本が配布されるなど、ちょっとした「観る読書会」のような雰囲気でした。
それぞれ好きな作品を主演女優が選び、詩森ろばが脚色している。

ネタバレBOX

『春は馬車に乗って』(横光利一原作)
肺病を病み床に伏す妻(松本美路子)と看病しながら治療費のために意に染まぬ仕事をする作家の夫(浅倉洋介)。互いに言葉で傷付け合う2人の息詰まるような会話劇。夫の「物書き」特有の心情と、「死病に取りつかれた」妻の激情がぶつかり合う。やりきれない状況だが、夫が次々、妻の前に鮟鱇や海老や鯵などを取り出して見せる場面に笑いが起きた。物語の舞台は庭の松に亀、新鮮な魚などから、海辺の家で療養しているらしい。芝居上、実際に魚の生臭さが風に乗って部屋の中まで匂ってくる。夫が行きたいという「ミュンヘン」をめぐる夫婦の応酬が面白い。夫が最後に登場するスイートピーの花束に「春」が集約され、救いがある。
『痩せた背中』(鷺沢萌原作)
父の葬式で帰省した亮司(菅原直樹)を出迎えたのは幼馴染みの郁夫(浅倉洋介)と父の後妻で精神を病んでいる町子(小山待子)だった。
亮司は恋人の敦子(石澤彩美)と会話しながら、過去の町子とも会話する。このあたりは演劇ならではの面白さだが、最初に敦子が部屋に入ってきたとき、郷里にいる女友達かと思ったり(実は亮司の下宿に訪ねてきた設定)、町子との時系列が観ていてよくわからなくなった。
女癖の悪いオイサン(亮司の父)の帰りを待つ町子が寂しさを紛らわすために編み物を始め、やがて狂い、自殺未遂に至る様を見ていて、詩人の金子光晴と愛人大川内令子の関係をふと思い出した。そんな見方ができるのも、
「読書」のような芝居だからかもしれない。
オイサンが家に連れてくる女たちの中で、町子は唯一少年時代の亮司が好感を持った女性だった。継母というより、町子に異性を見ている。
最後、「折鶴」をめぐる亮司と町子の会話にホロリとさせられる。血のつながらない2人がオイサンに思いを馳せ、心を寄せ合う場面だ。
冒頭と終幕近くにしか出ない浅倉が、前作とは打って変わり、快活な青年を演じ、亮司との何気ないやり取りで笑わせる。
鷺沢萌も最後は自殺してしまった。町子のようなもろさをもっていたのだろうか。若すぎる死だった。

この催しで感じたのは、昔の邦画はこういう文学作品の掌編を1本映画にするという企画がけっこうあり、地味だが見ごたえがあって私は好きだった。現在の状況では、その役割は演劇がふさわしいのかもしれない。詩森ろばの活動に期待しよう。

社会派すけべい

社会派すけべい

毛皮族

駅前劇場(東京都)

2009/11/19 (木) ~ 2009/12/01 (火)公演終了

満足度★★★★★

楽しすぎ
演劇というより演芸というか、新喜劇な感じで楽しかったなあ。
正月深夜、ふと見たスペシャルドラマがメチャクチャ面白くて「見てよかったなぁ」という事がたまにあるが、本舞台を見て同じような感覚があった。

全員がハマり役だった。

クリスパ♡

クリスパ♡

劇団娯楽天国

TACCS1179(東京都)

2009/11/26 (木) ~ 2009/11/29 (日)公演終了

おもしろかった!
ありがとうございました。
内容は難しくなく、とても楽しめました。
ホットになりました。

11月戦争とその後の6ヶ月

11月戦争とその後の6ヶ月

アロッタファジャイナ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/11/23 (月) ~ 2009/11/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

この劇団に注目しよう!
タイトルとおりの素敵な物語でした。ホントに素敵で,涙が溢れてしまいました。芝居があんなに近いところで行われ,役者さんの感情を感じ過ぎてしまったせいかもしれません。とにかく傑作です。番外公演ということですが,次の本公演も楽しみです。

わが星

わが星

ままごと

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2009/10/08 (木) ~ 2009/10/12 (月)公演終了

満足度★★★★

新しい!
役者もうまく、心地良いリズムで、大変心地良い。
とても楽しめた。

これがうけるご時世で何なんでしょうねー、とも思いつつ。

生きてるものはいないのか

生きてるものはいないのか

五反田団

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/10/17 (土) ~ 2009/10/31 (土)公演終了

満足度★★

役者の力量が
圧倒的に足りないと思った。
ただドンドン人が死んでいくという風景が迫ってくるわけでも考えさせるでもなく遠くで続いていく感じ…

smallworld'send

smallworld'send

時間堂

王子スタジオ1(東京都)

2009/10/21 (水) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

満足度★★

見せかけ、だなあ。
趣向は面白いが、深さが全く感じられなかった。単なる寄せ集めの切り貼りしただけ、というか。
面白い戯曲をまんまやってそりゃ飽きることはないが、それだけと言うか…ごまかしが見えた。

甘い丘

甘い丘

KAKUTA

シアタートラム(東京都)

2009/10/30 (金) ~ 2009/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

突出している
素晴らしかった。心揺さぶられる脚本、見事な役者陣。この劇団はとにかく突出している。ここまで取りこぼしの無い劇団はなかなかない。
ただ今回客演陣に引っ張られてか、いつもより大仰な芝居表現がなされていた気がして少し残念。もう少し繊細な方がタイプだ。
とは言いつつ素晴らしい。

動員挿話【公演終了!ありがとうございました】

動員挿話【公演終了!ありがとうございました】

サラダボール

アトリエ春風舎(東京都)

2009/11/21 (土) ~ 2009/11/25 (水)公演終了

満足度★★★★

素材として最高!
非常に面白かった。前半のネタ合戦のような部分に途中飽きがきたが、その後後半へのたたみかけが見事。
全体として少し力不足(結集仕切れてない)感がしたが、演出・俳優の努力の箇所箇所が素材として大変魅力的であったように思う。特に女中・父・息子役が素敵だった。

ハシムラ東郷

ハシムラ東郷

燐光群

座・高円寺1(東京都)

2009/11/20 (金) ~ 2009/11/30 (月)公演終了

満足度

情報台詞の多さに疲れました
坂手さんの作品と燐光群のファンでしたが、最近の坂手さんの作風には、ちょっと違和感を感じています。
情報台詞があまりにも多すぎて、頭が付いて行けませんでした。
役者さんも、演じるというより、坂手さんが書いた資料的な、膨大にして、早口の語りを、自分の中で消化できずにいる様子が見えて、お気の毒な気がしました。
そもそも、あまり一般に知られていない題材を取り上げているのだから、もっと観客に親切な作劇にすべきだと感じました。
久しぶりに、途中退席する観客を何人か目撃しました。

「屋根裏」や、「だるまさんがころんだ」等、斬新な燐光群舞台が大好きだっただけに、最近の坂手さんの作風や劇作家としての姿勢に、少なからず悲嘆にくれています。

シャーロット・ギルマンと娘の会話には、ちょっと心を動かされはしましたが…。

どんなに主義主張に優れた戯曲でも、読み物ではなく、観客に支えられている演劇である以上、もう少し、観客に寄り添った作劇を心がけて頂けたらと思いました。
アフタートーク付きなら、そのあたりのフォローになったのでしょうけれど。

ハシムラ東郷

ハシムラ東郷

燐光群

座・高円寺1(東京都)

2009/11/20 (金) ~ 2009/11/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

満腹
3本の作品を一度に観たような満腹感を感じました。
実在しなかった人物の話という一見捉えどころのない試みですが、多角的に
描かれていたので、自分の知識や趣向から入ることが出来、大いに楽しめました。
色々な趣を見せる舞台美術と照明が素敵です。また、それに負けない存在感を示す演出と俳優にも魅了されました。
黄色い壁のシーンでは異世界に拉致されような不思議な感覚と好奇心をかき立てられました。

いわゆる分かりやすい話ではないですが、刺激を受けたい人、新しい演劇に興味のある人にはオススメです。

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