雪女化け物
中央ヤマモダン
蔵織(新潟市中央区西堀前通1-700)(新潟県)
2009/12/12 (土) ~ 2009/12/22 (火)公演終了
満足度★★★
もったいないです
えーっ!そうなるの!!とビックリする作品の一方、途中まで快調なのにラストがもうひと頑張りの作品もあったりして・・・・。コント難しいのですね。でもまだ公演続くので、きっと修正してくるハズ。すきな劇団なので頑張って!
パンク・ドンキホーテ
パパ・タラフマラ
あうるすぽっと(東京都)
2009/12/11 (金) ~ 2009/12/20 (日)公演終了
満足度★★★★
芝居と思って行くと
あっと思う。
ネタバレBOX
あっと思ったのですぐさま見方変えましたらば面白くなりました。
青白い舞台美術が印象的な劇団と思っていて美術も楽しみの一つ。開始前からポストカードを購入して衣装の愉快さに鼻歌が出る。
兎に角会話が少ないので、その分を振り付けで補っている。よくよくみると個々の動きが言葉の代わりですから手話に近いものを感じて、読み解こうと少し頑張りました。単純に、頑張らなくてもポップな忍者みたいで面白かったです。
確かに正直、飽きてくる場面がある。卑猥が多かったせいかな。あそこで冷めてしまう人も多いのではと感じましたが・・・・初見なのでなんとも。私は苦手です。
分解された家の一部の中で4人がくぐりくぐり、動いている様子が特に好きです。
1時間 40分。ロビーも広くていい会場ですね。
モンキー・チョップ・ブルックナー!!
アマヤドリ
シアタートラム(東京都)
2009/12/15 (火) ~ 2009/12/23 (水)公演終了
満足度★★★★
迫力満天
ひょっとこ乱舞の舞台を見るのは二回目でした。
会場は観客と観客の間で演じていて、フラットな舞台になっていて、とても見やすかったです。
演技に迫力があって良かったです
ネタバレBOX
今回のは現実に有りそうな非現実な話でした。
ミイラ取りがミイラに
監禁から守ったつもりが監禁していた。
ロミオの代わりはいくらだっているし、ジュリエットの代わりだって腐るほどいる
掘出者
ギャラリーLE DECO(東京都)
2009/12/15 (火) ~ 2009/12/20 (日)公演終了
満足度★★★★
誉め言葉としての「いやな質感」
なにせルデコですから、
役者達の醸し出す質感が
どんどんと観る側にしみ入ってきてきます。
こういうねじれ方って
とても「いやな感じ」ではあるのですが
目をそむけることができない。
というか、その密度に裏打ちされた質感は
お芝居を観る側にとって
ある種の魅力であったりもして・・・。
終わってみればなかなかに
見応えの感じる作品でありました。
ネタバレBOX
それぞれのキャラクターには
何かが欠けている・・・・。
何かに憑依するように表れていくキャラクターのアンバランスさが
すごくなめらかで、
しっかりと見る側の眉をひそめさせます。
自分を特別だと思うことへの行き詰まり感や、
自分の側に相手を引きずり込もうとするエゴ、
自分がかわいいだけの甘えや、ずるさ。
その行き場のなさが、
やがて「母」と表現されるひとつの場所に吸い寄せられていく姿に
思わず目をみはる。
いやな気持ちで舞台を観ているからこそ
その場所の居心地のよさが観る側にはっきりと感じられるのです。
なにか恐いのだけれど、わかる。
わかるのがいやなのだけれど、伝わってくる。
空気を醸しだすためのレシピの秀逸さと
それを具現化する役者達のお芝居の緻密さを
たっぷり味わうことができました。
閃華:夏の夜の夢(終焉!ご来場ありがとうございました。)
劇団アニマル王子
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2009/12/17 (木) ~ 2009/12/20 (日)公演終了
満足度★★★★
とんだ作品でした
どんなものかと思いましたが
シェイクスピと花魁ですか、よく混ぜたなという感じです。
何よりも、演出がおもしろくて、時間を忘れました。
正直、期待をしていませんでしたので
いい拾いものをしましたね。
ネタバレBOX
ダンス照明もムービング使用しあざやかさ
と衣装がとてもあっていました。
花魁たちの悲しみと華やかさがしっかりと描かれており
見応えがありました。
パック役はもうすこし存在感がほしかったですが
役者は個性的になっておりましたね。
モンキー・チョップ・ブルックナー!!
アマヤドリ
シアタートラム(東京都)
2009/12/15 (火) ~ 2009/12/23 (水)公演終了
満足度★★★★★
私を守ってください
男を落とす言葉として、こんな殺し文句はない。だから、男は自分が命をかけても守らなくちゃ、という気になってガゼン張り切ってしまう。と、同時にこの言葉には一種の呪文みたいな魔法が潜んでいて、じわじわ~っと女の見えない操りに動けなくなってしまう。
舞台はひじょうに観やすく聞き易い、日常に近い世界の会話でもって、言葉遊びも絶妙だったから、すんごく楽しめた!初見の方にはただ見特典があるから、ただ見するといいよ~(^0^)
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
舞台のセットは至ってシンプル。カラーテーブル6個のみ。だけれど、このテーブルの使い方が巧みだ。
一軒の家で小田と星野、仁村の3人がシェアして住んでいた。そこへ星野が三谷クミコを保護したといってこの家に連れてくる。話を聞くとクミコは見城という男に監禁されてたという。クミコを警察に連れて行くかどうかを話していると、クミコは警察には行きたくないと言い出す。そんなクミコの意思を尊重して、とりあえず小田の部屋において暫く様子をみようという事になったのだった。クミコは小田に「私を守ってください」とずけりと言う。この言葉をきっかけに小田のクミコへの執着が始まる。まるで呪文をかけられたハリーのようだ。
人付き合いが下手で内向的で話ベタな小田は周りに居る友人らとも、ある一定の距離感を常に感じているタイプだった。 他人と上手く接触できない閉じた気配を身にまとっているのだ。他人の殻に触れ合わないようにして一人分の空間をうめている。そんな孤独を感じていた小田は、しかし、だからこそ、常に温もりが欲しい、という欲求は強かったのだと思う。この冷えた心を癒してくれるのは想うだけで愛しさが溢れる恋人の存在しかない、とも感じていたはずだ。そして、これまではなんとかみんなの中に紛れ込んで普通のふりをしていたいという願望にしがみついていたのだとも思う。
そんな小田の目の前にクミコという希望が現れた。彼女は別の惑星から来た孤独な生き物に見える。自分と同じ匂いだ。小田のクミコに対する愛の行方は方向を失った船のようにゆらゆらと留まるところも解らず屈折し歪んでいく。気が付けば、クミコを監禁していた見城と同様に小田もクミコを監禁していたのだった。小田は「クミコのことを自分ほど愛してるヤツは他には居ない。自分ほど深く想ってるヤツは居ないんだ。」とでも叫びたいような、そんな心境になっていく。だから、クミコが心配で心配で仕事にも行けなくなってしまい、家から出られなくなってやがて退職してしまう。自らの監禁だ。
この時期からシェアしている3人の関係がギクシャクしていく。クミコを好きになってしまった小田は他の二人の意見が耳に入らないのだ。仁村は「もしかしたら、クミコに小田が操られてるのではないか?」と気づくも、その言葉も小田の耳には、何の効力もなくなって自分自身の感情をも抑えられなくなってしまう。感情が理性に勝つ瞬間だ。まるで小田の正常な赤い血は、やがて青い血に変化し逆流していくかのようだ。その青い血の存在は理不尽な深い海の中に沈んでいくように急速に流れる。情熱を燃やせるものが、のめり込めるものが、クミコしかない。小田にとってそれが人を愛することであり逃れられない宿命なのかもしれない。
やがて、クミコはそんな状況の中、ふっと居なくなってしまう。ある日突然、誰かが居なくなるということは、もはや言葉を交わすことも、あの穏やかな笑顔を見ることもなくなるということなのだ。その不思議な空白。何かを断ち切られたような淋しさ、自分の一部がもぎ取られたような暴力的な不在。残された小田はクミコの置いていった携帯電話から、クミコが持って行った小田の携帯にかけまくる。このシーンはかつての見城と同じシーンだ。ここで何故クミコは自分の携帯を置いて行ったのかが引っかかる。繋がりを残す為なのか、それとも小田を試したいのか、あるいは自分を悲劇のヒロインに仕立てたいのか・・。
こういった演出はお見事というより、もはや完璧でゾクゾクした。それと同時にクミコはこうやって男を転々としながらさ迷い歩いてるに違いないと感じる瞬間だ。クミコを3人のキャストで演じる意味は何か?と考えたが、きっとクミコの持っている三面性を表したかったのだろう、と勝手に解釈する。しかしどのクミコも根っこは一緒だ。
やがて、クミコを失った小田は自分の殻に閉じ篭って独自の精神世界に自らを監禁してしまう。小田の輪郭はどんどん緩んで正体のわからない重みだけが、ゆっくり増していく。なんともグロテスクなフォルムだ。
そして、3人は別々の玄関を探して靴を履く。
この言葉は序盤での仕掛けと伏線が繋がって、「ああ、成る程!」なんてすっきりする。コメディか?と勘違いするほど、巧みなセリフで笑わせ、時には小田の内面を透明な赤のような色彩で魅せる。言葉による断片の繫がりは、恋愛小説を読んでいるようでもあって、この物語自体を愛しく思ってしまう。監禁したいと想うほどの絶対の愛は決して異常ではないと考えるし、クミコのような、ちょっと天然で本心がどこにあるのか解らない、だけれど放っておけない純情そうな女を囲みたいという男の心理は何となく理解できる。つかみどころの無い実態のない愛だからこそ、きっと、男は自分を見失うほど一生懸命になってしまうのかもしれない。
ワタクシ好みの作品で楽しめた舞台!終盤の幕引きは上から降ろされる囲いのセットでキャスト全員がそこに監禁される。という演出は流石!
石橋の母親役の京子たん!にはウケタ!(^0^)サイコーでした。
Open Se・Se・Maっ! は、魔法の呪文
OtoOpresents/鳥屋
Quarter Studio(クォータースタジオ)(宮城県)
2009/11/21 (土) ~ 2009/11/22 (日)公演終了
満足度★★
楽しめませんでした
密室劇なのに、物語が部屋の外側で起きたことに拘りすぎている気がして、閉じ込められているという状況の面白さが、残念ながら伝わってきませんでした。俳優さんたちも、集中力がとぎれとぎれに見えて、物語が何度か中断しているように感じました。小さな会場で客席の方が人口密度が高くて、息苦しかったからかもしれません。
西から昇る太陽のように
タテヨコ企画
吉祥寺シアター(東京都)
2009/12/10 (木) ~ 2009/12/13 (日)公演終了
満足度★★★
惜しい印象
細かい部分での面白さは散りばめられていたのだが、大枠の物語が入り込めず。残念。青年座の椿真由美さんは流石。
午后は、すっかり雪
青☆組
アトリエ春風舎(東京都)
2009/12/03 (木) ~ 2009/12/13 (日)公演終了
ネコロジカル・ショートカット・ネコロジカル
猫の会
d-倉庫(東京都)
2009/12/02 (水) ~ 2009/12/07 (月)公演終了
閃華:夏の夜の夢(終焉!ご来場ありがとうございました。)
劇団アニマル王子
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2009/12/17 (木) ~ 2009/12/20 (日)公演終了
満足度★★★★★
かっこよかった!
すっごい華やかで、とにかく女の子たちが綺麗!!
くるくるまわる照明がかっこいー!
レビューと銘打つだけはあるって感じ。
とても楽しめました★
倶楽部
Rotten Romance
ギャラリーLE DECO(東京都)
2009/12/01 (火) ~ 2009/12/06 (日)公演終了
欲望貴族
角角ストロガのフ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2009/11/26 (木) ~ 2009/11/30 (月)公演終了
海獣
劇団桟敷童子
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2009/12/05 (土) ~ 2009/12/16 (水)公演終了
満足度★★★★★
倉庫舞台
惚れました。
入った瞬間から装置のカッコ良さにワクワクしました。
内容自体もしっかりしていて、パワーが伝わってきました。そして物凄い仕掛けやら、装置のオンパレード。
歌も感動、終始勢いに持ってかれました。
重いテーマでしたがこちらも負けず最後まで受け止めることが出来ました。
二時間一緒に走り切った感じで、どっしりきた。
また是非観たい劇団です。
モンキー・チョップ・ブルックナー!!
アマヤドリ
シアタートラム(東京都)
2009/12/15 (火) ~ 2009/12/23 (水)公演終了
満足度★★★★★
私の中では、間違いなく今年度ベストワン!!
脚本、演出、役者のすべてが素晴らしい上に、それらが奏でるアンサンブルも見事。思わず唸るほど。
スピード感とグルーヴがそこにある。
そして、舞台から照射されるエネルギーが凄い!
ひょっと乱舞は「プラスチック・レモン」から観ている。その後の「旅がはてしない」も含め、宿題のように後から考えさせられるという舞台の印象が強かった。しかし、今回は、考えるというより、「今そこに居る」と言うようなライブ感(体験)、つまり舞台の醍醐味が確実にあった。
ネタバレBOX
小田の同居人の星野が、ある女性を助ける。彼女は監禁されていたところから逃げてきたと言う。
星野はバイトに行くために、その女性、三谷を小田に預ける。
しかし、今度は小田が、三谷をまるで監禁しているような生活が始まってしまう。
星野や彼の友人たちにはそれぞれパートナーと呼べる人がいて、それぞれに充実している生活を営んでいる。
小田にはそういう相手がおらず、また自分でも人と付き合うのがうまくないと感じていた。
そんな小田にとって、三谷が現れたことは彼にとっての僥倖だったのだ。
しかし、小田と同居する星野と仁村は、小田が三谷を監禁しているような状況が、このまま続くのはあまりよくないと思っているのだった・・・。
シアタートラムに入ると手前と正面に向かい合うように階段状の客席がある。その客席の真ん中に舞台がある。
左右にベンチ、そしてちゃぶ台サイズの四角い机が6つあるだけで、後は電話ぐらいという極めてシンプルなセット&装置。
しかし、この使い方と動かし方がうまい。
そしてとにかく役者が凄い。
小田役のチョウソンハさんの凄さは前から感じていたのだが、今回の小田の気持ちの動きと、それを表現する台詞と身体の動きの縦横無尽さは、まるで化け物とかモンスターのようだ。それぐらい凄い。
また、星野役の小菅さんの柔らかさと自然さにも舌を巻いた。仁村役のコロさんの佇まいにも痺れた。とにかく出演しているすべての役者が良いのだ。
台詞の重ね方、テンポ、リズム、たたみ掛け方、そして、舞台を挟んで両側にある客席への見せ方、身体の使い方、身のこなし、何をとっても素晴らしいとしか言いようがない。無駄が一切なく、きちっと組み合った台詞と動きにはスキもない。役者たちのフォーメーションとも言えるような動きと位置関係も美しい。
もちろん、演出の巧みさがそこにあるし、それに応えている役者の肉体と精神もある。
こう書いてくると重苦しい芝居のように見えるのだが、実は笑いも要所要所にあり、そのバランスも素晴らしいのだ。
監禁されていたという女性、三谷を3人の女優(笠井・中村・佐藤)が演じる。
三谷の心の変化をそれぞれが演じ分け、かつ、3人が同時に演じることで、三谷の内面を表している(例えば、座っている3人の、微妙なそれぞれの首の角度などで、それを表していたり)。とても大胆で刺激的、そして緻密な演出だ。
同居人である星野と仁村が、小田に忠告をするあたりからの展開が凄い。この応酬と小田のヒートアップは鳥肌が立つほど。小田の、星野への距離の詰め方、そのスピードには思わず「おっ」となったりした。
「自分はプレイヤーではなく、観客側にいたい」と言う小田が、実は三谷と暮らすことによって、プレイヤーに引きずり出されていて、さらに小田は三谷を監禁しているように見えるのだが、実は三谷によって、逆に精神的に監禁されていることが浮かび上がる。
外に出ることができなくなってしまった小田が、部屋から出ることができた、と思っていたら、そうではなく、三谷という存在の見えない壁の中に監禁されているような幕切れの怖さ。
そして、壁一枚外の町の音の美しさ。「外」はいつも壁一枚隔てたところにあり、ひっそりとその存在を感じるものであり、自分が参加する場所ではないという感覚。
ラストに町の喧噪とともに降りてくる枠は、われわれが囚われている「枠」なのかもしれない。冒頭に「監禁」についての問いかけと回答が挙げられていたが、そんな「枠」がそこにあるのだということなのだろう。
そして、そのような枠に囚われていることに気がつかないことがあるし、一見、監禁する側と監禁される側が逆のように見えることもある。まるで小田と三谷の関係のようにだ。
客席と舞台が近いので、役者の持つ身体、肉体がそこにあり、「存在している」という実感が強く伴う。
その「存在」の強い地場のようなものが、役者たちの身体から発せられ、無駄に発散されることなく、見事に一体化され、シナジー作用により増大していく。
そういうすべてのベクトルが一致したような舞台に出会えたことの感激がある。
そして、その輝くようなエネルギーに魂まで奪われ、舞台を見続けたのだ。
100の言葉を尽くしても、やはり何がそこにあったのかは語ることができないのだ。だから、観てよかったと思う。
モンキー・チョップ・ブルックナーって何のことかわからなかったけど、3人のことを指しているのかな、と思ったり。
そう言えば、前2回の公演にはかなりのウエイトを占めていたダンスシーンが、今回はなかった。
海ノ底カラ星ヲ見上ゲヨ
おぼんろ
サンモールスタジオ(東京都)
2009/12/17 (木) ~ 2009/12/27 (日)公演終了
満足度★★★★
幻想的でスケールの大きなロマン!
死神の物語に乙姫の物語を加えて、おとぎ話のように物語は展開するが、その奥には実はもうひとつの秘密がかくされていたのだ。幻想的な物語とリアルな物語が入り交じりながら壮大なロマンが舞台上に展開する。
照明と音響が見事に芝居とマッチし、縦横無尽に展開されるおぼんろの芝居をしっかりとサポートしていた。
役者では、阿久澤菜々の圧倒的存在感に恐れ入る。まだ未完成で稚拙な部分も残るが、その女優としてのキャパシティは計り知れない。なによりも独特の空気感を持っていてとても魅力的だ。
他の役者ではユキ役の前園あかりと医師山下役の福原冠に魅力を感じた。また太郎役の山本卓の華麗な身のこなし、死に神役の末原拓馬の体の使い方にも感動した。
あまりにおぼんろの役者の動きが軽快なので、サンモールスタジオが狭く感じられたくらいだ。
(補足)
楽のマチネにもう一度見にいった。初日気になった部分がほとんど解消されていたことと、アンサンブルの調和が大きく前進していたことに感心した。
ネタバレBOX
作演の末原拓馬がまず観客に挨拶をし、ひとつの話を聞かせる。そこから本編につながっていくのだが、その始まり方が素敵だ。ラスト近く、穴の空いた布があたかも海中を表すように舞台上に現れ、我々はその隙間から登場人物を観ることになる。その演出も魅力的だ。随所に光る演出が見受けられた。
舞台が終わった後、阿久澤菜々に会ったが、あまりに小さく、あまりに華奢なのにびっくりした。まさに小さな大女優だ。彼女の透き通った演技が観られるだけでも2500円は安い。
後で耳にした話だが、重要なスタッフが本日の公演前に事故にあったらしい。そのアクシデントを乗り越えて初日の幕を上げた。その苦労はいかばかりか。そのせいでうまくいかなかった箇所がいくつかあるそうだ。それを聞くと、もう1回観たくなった。
閃華:夏の夜の夢(終焉!ご来場ありがとうございました。)
劇団アニマル王子
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2009/12/17 (木) ~ 2009/12/20 (日)公演終了
満足度★★★★★
期待を裏切らない公演でした
すべてにおいて期待を裏切らない公演でした
とくに、リズムがいいので、終わった時間は驚きでしたが
まったく時間を感じさせない舞台でした。
もう一度見に行こうと思っています。
閃華:夏の夜の夢(終焉!ご来場ありがとうございました。)
劇団アニマル王子
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2009/12/17 (木) ~ 2009/12/20 (日)公演終了
満足度★★★★★
あざやか公演
まさにはじまりのダンスなどは
本当に見事でした、照明の美しさもさることながら
ワクワクして見れました。
これは本当に一見の価値
東京月光魔曲
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2009/12/15 (火) ~ 2010/01/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
ケラ流耽美主義的サスペンスコメデイ
かなり登場人物が多いし、正直あまり期待してはいなかったのですが、すっかり、ケラさんの策にはまった感がありました。
相変わらず、長いし、中盤になるまで、入り組んだ人物関係がジグソーパズルのように、なかなか一つの形を成さないにも関わらず、全く厭きることがありませんでした。
谷崎や永井荷風や、江戸川乱歩的、耽美的なエログロに傾斜し過ぎることなく、折々にうまく笑いを散りばめ、たくさんの出演者の持ち味を思う存分発揮させる、脚本の巧みさは、現代の戯作者の第一人者だと、ケラさんの才気に感嘆しつつ、終幕まで、一瞬も舞台から気持ちが離れることがありませんでした。
山崎一さんの出る舞台に外れなしの、私のジンクスは今度も破られませんでした。
映像畑の役者陣も、全員、素晴らしく、本当に、予想外の好舞台でした。
勘三郎さん、次は是非ケラさんに、歌舞伎台本依頼してはと思ってしまいました。
もしかしたら、二度見たら、どこかに辻褄の合わない箇所もありそうにも思うけれど、一度の観劇では、すっかり、ケラさんの妖術に操られて、完全に魅了されっぱなしでした。
ヤマト版 仮名手本忠臣蔵
笑劇ヤマト魂
ザ・ポケット(東京都)
2009/12/09 (水) ~ 2009/12/13 (日)公演終了
満足度★★★
情熱は感じる
まず最初のシーンからセリフがいきなり聞き取れないのは
ちょっとつらいです。音量とのバランスがとれてなかった。
迫力を出すために音量をあげるのは心情的にわかりますが、
セリフが聞こえ辛いとなんせ話に入りづらいし、迫力に欠ける。
前半は音楽とセリフがかなりかぶっているので、
調整してほしかったと思います。
ネタバレBOX
抽象的な台詞で話を進行するには、
状況を伝える技術が足りないかもしれません。
それならばもっと直接的な表現がよかったかなと思います。
まだるっこしい表現が多くて、頭の中で変換しなければならないセリフ、
心情が多く少し疲れます。
物語は、話の本筋を太くするべきじゃないかと感じました。
軽いところと、マジなところの境界があやふやで、
その違和感の解決も、脳内で変換する労力が必要でした。
たとえば
解散がゆるかったのに最後にあだ討ちに至る心情の変化の理由が薄かったり
清水なんとかが吉良についた理由がわかりづらかったり、
繰り返しが多かったり、盛り上がり部分を最後に集中させすぎたり。
総合時間が長いからペースをもっと吟味して調整してほしい。
最後の盛り上がりは良かったので、
途中からだんだんと高めていってほしいと思いました。
衣装はよかったけど、やっぱりスニーカーは日常すぎて緊張感がないので
せめてレザーブーツで統一するとか、工夫がほしかったです。
ともあれ、おつかれさまでした!