幸せを踏みにじる幸せ【公演終了!ご来場誠にありがとうございました】
ジェットラグ
タイニイアリス(東京都)
2010/05/28 (金) ~ 2010/05/31 (月)公演終了
5月27日(日)S
一瞬も目が離せなかった。それが凄い。
めぐるめく
KAKUTA
シアタートラム(東京都)
2010/05/21 (金) ~ 2010/05/30 (日)公演終了
5月27日(日)M
めくるめくシーン転換が気持ち良い
わが町
JAM SESSION
赤坂RED/THEATER(東京都)
2010/05/25 (火) ~ 2010/05/30 (日)公演終了
5月26日(土)S
素直に感動。たくさんの愛が詰まったいい舞台。
2010億光年
サスペンデッズ
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2010/05/22 (土) ~ 2010/05/30 (日)公演終了
めぐるめく
KAKUTA
シアタートラム(東京都)
2010/05/21 (金) ~ 2010/05/30 (日)公演終了
黒執事
ミュージカル黒執事製作委員会
シアターBRAVA!(大阪府)
2010/05/21 (金) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
千秋楽
千秋楽はサプライズ盛りだくさんで、大興奮のステージでした。
前回の舞台よりも、演出等が凝ってて、素晴らしかった
ネタバレBOX
死神のロボットダンス?が最高です。
演出が素敵で素敵で♪ぼっちゃんは半裸で登場。セバスチャン他、みんな笑いを取る取る!すごく面白かったです。
千秋楽はセバスチャンの誕生日だったのでサプライズあり。
そして、カーテンコールで、お客さんからのサプライズ演出もあって、最後には、坊ちゃんはバク転披露したり、お客さんも立ち上がってコンサート会場に♪大盛り上がりでした
The Final Match 立海 Second feat. The Rivals
ネルケプランニング
Kanadevia Hall(東京都)
2010/02/26 (金) ~ 2010/03/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
最終決戦
泣きました。テニミュの長い歴史も幕を下ろすという意味もあって、感動しました。ありがとう、テニミュ
甘え
劇団、本谷有希子
青山円形劇場(東京都)
2010/05/10 (月) ~ 2010/06/06 (日)公演終了
満足度★★★★
成長過程の本谷作品。
本谷は二回目の観劇である。
ぶっちゃけ「遭難、」を気になってたのに見逃したのは、
観劇人として完全なる失敗だったと思っており、
その後、観にいったものの振るわないことがあって、
本谷はしばらくいいかな、と思っていたのですが。
評判は悪くないようなので、とりあえず久々に行ってきました。
ネタバレBOX
思ったよりも小池栄子が大丈夫だった。
むしろ、強い役より弱い役の方がハマる人なんだと思う。
細く絞まった大人のカラダを隠すかのようなダボッダボのサロペットが、
逆に女性性を強く匂わせているようで、イケナイ気分になりそうだった。
登場人物は5人と少数だが、誰も彼も皆、揃いも揃ってダメな人たちである。
でも、全員の感情は理解できたし、そのダメさが、かえって愛おしく思えた。
父親の束縛から解き放たれたいと願う少女のような女、
一人娘を繋ぎとめてなお、孤独から逃れられない父親、
思い通りになんてならない男が好きなバツ2の中年女、
枯渇した感情のままにどんな女とでも寝る哀れな先輩、
先輩に抱かれたことを優しさだと勘違いする女の親友。
戯曲の関係性的には均衡の取れた、見やすい世界観だったと思う。
さすがに、ダンサブルな曲を使ったシーンの演出のチープさについては、
いやいやもっと他にあったろう、とも思ったが、全体で言えば面白かった。
「私よ、禊がれろ。」
って、一言だけ見ると、鳥肌立っちゃうくらい、すごい台詞だな。
B神崎与五郎 東下り
劇団扉座
座・高円寺1(東京都)
2010/05/19 (水) ~ 2010/05/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
魅せた人情噺
ログインエラー解消後もログインに異常に時間がかかり、エラーが出てしまう。投稿が遅くなってすみません。
私が横内謙介の存在を知ったのはもう20年くらい前、二十一世紀歌舞伎組の「雪之丞変化2001」初演の制作発表記者会見の席上でまだ20代の美青年ははっきり言って場違いな印象で「浮いていた」。それからまもなく、ICUで平田オリザと同級生仲良しグループだった同僚が善人会議創設メンバーと親しかったので扉座に名前が変わったことなど劇団の詳しい話を教えてくれた。
扉座というとその人のことを思い出す。10年ほど前に歌舞伎組の元メンバーだった人から「雪之丞変化2001」当時の話を聞く機会があり、軽井沢合宿中、徹夜で仕上げた台本を猿之助があっさり「あ、ここ、いらない。無駄!」と理由も言わず、どんどんカットしていくので、横内さんも面食らったと思うと話していた。劇団の主宰で座付き作者なら、他人にカットされる経験もないだろう。しかし、いまになってみれば、このときの経験はとても貴重でありがたいものだったろうと推察する。
猿之助という人は劇作に関する勘が非常に鋭く、観客の視点で脚本を読める人だからだ。客から見てどうかを重視し、時には作・演出家や役者の思い入れなんかすっとばしてしまう大胆さがあった。そういう人に赤ペンを入れて鍛えてもらえたということは、横内氏にとって大きな財産になっているに違いない。
本作の劇化も猿之助のアイディアだそうだが、横内氏の本作には全体に猿之助好みの色が感じられ、作・演出にかつての薫陶の影響が見てとれた。
人情噺的な劇は昭和40年代ころまで、小ホール(いまの小劇場系の芝居とは違う)で盛んに上演されたと記憶している。主役はたいてい東西の喜劇役者のせいか、芸達者だからあざといが泣けるので私は好きだった。だが、プロによる劇評は必ずしも好意的ではなく冷ややかだった。高度経済成長を経て、いつしかそういう劇も一部の「新喜劇系」以外は上演されなくなっていった。この芝居を観てあのころの懐かしさがよみがえってきた。
「雪之丞変化2001」はまじめな悲劇だったが、本作は松竹新喜劇に近い。猿之助は藤山寛美の人情喜劇が大好きだったことを思い出す。
ネタバレBOX
宇佐見(六角精児)は元花房兎という芸名の大衆演劇一座の役者だったが、不義理を重ねて一座を辞め、タクシー運転手をしているがめっぽう酒癖が悪い。ゆうべも行きつけの飲み屋「一力」で、チンピラの昇平(新原武)と大喧嘩し、店を壊したというが記憶がない。昇平はキャバクラ「ホルスタイン」の女(江原由夏)を連れ、「一力」に詫びに来る。「一力」は入院した女将に代わって娘の由希子(高橋麻理)が切り盛りしており、由希子は宇佐見の実の娘である。そこにかつての役者仲間の高塚旭(市川笑也)やマネージャーの花房亀吉(岡森諦)が宇佐見を訪ねてくる。花房峰子座長が亡きあと、高塚旭の、「おやまルンバ」が大ヒットして人気スターとなり、今年の紅白出場間違いなしという。その初座長公演に「神崎与五郎東下り」をかけることになり、丑五郎を当たり役だった宇佐見に演じてもらえないかと頼みにきたのだ。最初は断るが、一力の常連のマサ(犬飼淳治)、山本(鈴木利典)、姫子(鈴木里沙)らに励まされ、宇佐見は出演する気になり、酒を断つ覚悟をする。
「神崎与五郎東下り」という芝居は赤穂浪士の神崎与五郎が討ち入りのため江戸へ下る途中、箱根の茶店で馬子の丑五郎が与五郎に因縁をつけて悪態をつき、侘び証文を書けと迫るが、大事の前の小事と与五郎は耐えて証文を書き、無事に討ち入りを果たすが、あとで与五郎の正体を知った丑五郎は前非を悔い、与五郎の墓に詣でて詫び、出家して菩提を弔ったという話。
その稽古を終えて一力に寄った宇佐見を一座のこまめ(中原三千代)が訪ねてきて、役を降りてほしいと頼む。高塚は女性スキャンダルでマスコミに追い回されているが、どうやらその背後には暴力団が動いているらしく、それを抑えるには興行界を牛耳るやくざの大物にすがるしかない。しかし、その大物の女と宇佐見が深い仲になって駆け落ちした過去があるため、どうにも都合が悪いというのだ。このままでは高塚の役者生命がスキャンダルでつぶされる、あんたも世話になった亡き峰子座長に借りを返してくれないか、と頼まれ、宇佐見は役を降りることを承知する。ただ降りると言うだけでは納得してくれないだろうということで宇佐見は酒を飲んで派手に暴れ、亀吉に怪我を負わせて警察沙汰にしようとする。暴力事件のほうは高塚と亀吉が示談ですますことになるが、宇佐見の出演は当然中止になる。再び訪ねてきた高塚を宇佐見は「峰子座長も守りきれなかった」となじり、亀吉を「高塚を守りきれなかったお前も不甲斐ない」となじる。宇佐見の真意を悟っている高塚は心で手を合わせながらも、「あんたを芝居に出してやってくれと頼んだのは亀吉だ。自分は講釈師の役でよいからあんたに丑五郎をやらせてやってくれと言ったんだ」と告げ、亀吉は入院中の宇佐見の別れた妻に手紙をもらって宇佐見を訪ねたのだと打ち明ける。どうにもならないことながら、宇佐見と亀吉は別れ際に「東下り」の後段のさわりを熱演する。
高塚と宇佐見に与五郎と丑五郎が重なるが、宇佐見も亀吉も高塚も立場は違うが、真意を隠して耐える「与五郎」なのである。この劇の巧いところだ。
六角精児のこういう役を観るのは初めてだったが、笑わせるところは「きっちり笑わせ、緩急の塩梅よく、間もよく、実に巧く、亀吉の岡森との息もぴったりで泣かせる。いい役者になったものだと感心する。劇中劇の与五郎も高塚も、歌舞伎で言うところの辛抱立ち役で、これを真女形の笑也が演じるのが歌舞伎で言う「ご馳走」になっている。気取って壊れた椅子に座ってズッコケたり、見得を切って不必要ににっこり微笑む大衆演劇独特のアクを見せたりするのが面白い。笑也は「雪之丞変化2001」のころは女形としてのキャリアがまだ浅く、浪路よりもむしろ外科医のタカミヤ役のほうが良かったくらいなので、男性役には違和感がない。本格的に「おやまルンバ」を歌って踊るシーンがあったら申し分なかったが(笑)。
常連役3人のアンサンブルやチンピラとホステスのお笑いスパイスも効いている。高橋が娘の情味をいやみなく見せ、中原が大衆演劇の女優で年を経たすがれた味を出していた。
落ち目の花房峰子一座に最後まで残っていてパッとしなかった高塚が初座長公演を行う前にマスコミが追い回すような大スターになっている点がちょっと引っかかった(ふつうは人気一座で注目されてから持ち歌がヒットするのであって)。
大衆演劇の人気俳優の女性ゴシップというのは内輪ではよくある話だ。しかし、この劇中の高塚は責任感が強く、「一座のみんなを守らなくちゃならない」と堅く決意している男に見えるので、行動にどうも違和感がある。
興行界のドンの女と昔いざこざを起しているので、宇佐見が役を降りて事を収めるというのはこの世界では納得いく話だと私は思う。ドンは当事者の宇佐見が出演せず、高塚が花房峰子一座の出身というだけなら、守ってもくれるだろう。今後、高塚の女癖の悪さが直らなくても、ドンがにらみをきかしていれば、勢力の小さいほうが騒ぎ立てることはないからだ。
奇跡的に笑也のスクジュールがあいていて実現したという公演だけに観ておいてよかったと思う。
露出狂
柿喰う客
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/05/19 (水) ~ 2010/05/31 (月)公演終了
満足度★★★★
ベタの極限に現れる闇
女子高サッカー部の「チームワーク」のありようと、その栄枯盛衰変遷を描く、ハイテンション・エンターテインメント。でも、その先に表現されたのは、言い知れない「闇」のようなものでもあったと思います。
耳の中で残響が唸るほどのハリハリの発声、かえって眩暈がしそうにキレキレの身体。そして分かりやすい(気がする)ストーリーと様式美といってもよいせりふまわし、下品なイディオム……そのすべてが<完成形>に向かっていく充実感がここにはあり、私たちはついこの<祭>にのせられてしまいます。
ネタバレBOX
ですが、この「チームワーク」という祭にも終わりは訪れます。卒業という儀式(これも祭のひとつかもしれないですね)を通して、別の世界へ踏み出す時、それまで拘泥してきたコミュニケーションはどのように各々の中で継続、あるいは相対化されるのでしょう。
舞台は、卒業の別れと変化を受け入れられない(自己愛の強い)生徒の回想とも現実ともつかぬ「入部」のシーンで終わります。彼女の笑い声が響く、ちょっと不穏なラストシーンに、コミュニケーションの病(それは決して、この、彼女だけのものではなく、現代に生きる皆の)のようなものをを嗅ぎ取ってしまうのは、ちょっとうがちすぎでしょうか。
MOTHERマザー〜特攻の母 鳥濱トメ物語〜
株式会社エアースタジオ(Air studio)
天王洲 銀河劇場(東京都)
2010/05/26 (水) ~ 2010/05/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
特攻隊・・
今の日本人にこ見て欲しい作品でした。
こんな時代があったことを、決して忘れてはいけないですよね。
めっちゃ泣きました。みなさんのナチュラルな芝居がとっても良かったです・・!
私の頭の中の消しゴム
ドリームプラス株式会社
ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)
2010/05/26 (水) ~ 2010/06/06 (日)公演終了
満足度★★
練習不足かな
中川晃教さん、内山理名さんの回を観劇しました。
中川さんの高音の悲痛な叫びは、それに続けて歌ってほしいなと思うほどでした。
内山さんは練習不足なんでしょうか、噛みまくりでした。
ネタバレBOX
二人がそれぞれの日記を読み上げる形で進行する朗読劇。
目を閉じてじっと聞いていても、内山さんは11月を10月と読み間違えたり、言葉がつかえたりして気になって仕方がありませんでした。
朗読劇の命である朗読が噛みまくりではテンションが下がります。失礼ながら朗読劇をなめてるのかなと思いました!?
壁に貼ったポストイットが、女性の記憶が衰えるにつれ少しずつ剥がれていくシーンは素晴らしいと思いました。ただ、その後ばさっと大量に落ちたのは興醒めでした。
心にもう一つ小部屋を作って、心にゆとりを持たせ人を赦すという考え方には感銘を覚えました。
コミックス☆GO GO
こちらスーパーうさぎ帝国
d-倉庫(東京都)
2010/05/26 (水) ~ 2010/05/31 (月)公演終了
満足度★★★★
コミカルなポーズ、最高!!
くねくねしたような、女子高生望月香織のコミカルなポーズは最高でした!!
決め言葉も良かったです!
ネタバレBOX
漫画や小説の登場人物が作家の前に現れるパターンの一つで、漫画の登場人物と人間みんなで、大騒ぎしながら漫画家を探すコメディ。
連載中の漫画を説明する部分はここが一番面白いところですが、編集者も言っていたとおり、ちょっとしつこかったかなと感じました。
オセロげぃむはメチャメチャ面白かったですが、ロボット物はそれほどでもなく、
父母の登場シーンといい、全体をもう少しすっきりできるのではないかと思いました。
友人を心配する漫画家の行動の背景にあるのは友情なのか打算なのか。いずれにしても、漫画では病気が治ることになっているからと漫画に勇気付けられ、現実でも希望を持って頑張ることができるのなら、それもいいじゃないですか!
主役の影が薄いお芝居でしたが、編集者馬場の仕切りが冴えていました。
幸せを踏みにじる幸せ【公演終了!ご来場誠にありがとうございました】
ジェットラグ
タイニイアリス(東京都)
2010/05/28 (金) ~ 2010/05/31 (月)公演終了
満足度★★★
?
ネタバレにて。
ネタバレBOX
「集団自殺のために集まったひとたち」いまさらかよ。
「お前のせいで困ってるんだよ。早く遺書書いてくれよ」
そんなのほっといて死にたきゃ死ね。遺書書かせる必然なし。
「サラ」カットしてもこのはなし成立しない?
めぐるめく
KAKUTA
シアタートラム(東京都)
2010/05/21 (金) ~ 2010/05/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
やはり素敵な
作品でした!笑顔で、心がほっこりする物語で。
細部まで感じ取れる舞台だったな
露出狂
柿喰う客
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/05/19 (水) ~ 2010/05/31 (月)公演終了
満足度★★★★★
こちらは、噂に違わず、ブラボー!!
初、柿喰う客!!
もう、これは、大賛辞以外に、言葉がありません。
これぞ、ホントの、小劇場オールスターキャストでした。
容姿良し、演技良し、威勢良しの、小劇場女優の精鋭陣の揃い踏み。
歌舞伎の「白波五人男」の花道の勢揃いの場を見るような高揚感で、終始、目を輝かせて舞台に見入る自分の表情を自覚できました。
本当に、あっぱれ!女子だけで、小劇場のトップレベルの力業を見せ付けて頂き、感謝感激。目が釘付け。
全員に見せ場があり、あれだけの人数なのに、終演までには、全員の役名を把握することができました。
これって、中屋敷さんの脚本演出の才だと思います。
アフタートークで、初めて、生中屋敷さんを拝見し、余計、嬉しさがこみ上げました。ろくな作品書かないのに、やたら主宰ずらして威張っている感じの方はよく見かけますが、こんなに才能あるのに、謙虚な感じの方とは思いもしませんでしたから。
今度は、男優さんも出る、柿喰う客を初見したいと思いました。
このクオリティで、2800円のチケット代は、申し訳ない気がします。
ネタバレBOX
アフタートークで、あのセットは猿山なんだとのお話を聞き、納得。
それで、縄張り争い的な描写が、よりリアルに感じられたのだなあと。
ひょっとこ乱舞でしか拝見したことのない、ホームでのコロさんの威勢の良さに、惚れ惚れしました。何て、男前!!
岡田あがささんは、宝塚の男役さんがやるコメディに出てきそうなかっこよさ。
深谷由梨香さんは、とっても可愛くて、甲高い声なのに、発声がきちんとしていて、全然耳にうるさくないので、驚嘆しました。スゴイ女優さんでした。
ゴキ役の熊川さんは、何だか男の子っぽくて、実に魅力的。
マイマイの山脇さんは、可愛くて、コケティッシュな魅力。
あー、もう、枚挙にいとまがないとはこのこと。
もう、全員、文句なく素敵でした。こういう、プロの業を拝見できて、演劇中年としては、至福の時間を過ごさせて頂きました。
『銀ちゃんになれなかったよ』
劇団東京ミルクホール
SPACE107(東京都)
2010/05/26 (水) ~ 2010/05/30 (日)公演終了
満足度★★★
ドタバタ系かな
鎌田行進曲を元ネタに、実演販売員の銀ちゃんが繰り広げる。
愉快な人生行進曲ってー感じのお芝居でした。
そう、まさに演劇というか、芝居って感じがピッタリきました。
チカラ技系統が好きな方には、ピッタリな劇団でした。
ネタバレBOX
観客動員しての集団殺陣。
リアルなアバター(笑)
個性的な実演販売員達。
なかなか、人を巻き込んで笑わそうという姿勢には、感服しました。
コスプレなど、さまざまに手を変え、品を変えての舞台設定。
楽しめました。
ジャパネット教の御神像は、インパクトありました。
あと、おにぎりやらパンツやらのプレゼント?もね
おしむらくは、銀ちゃん。声がどんどん掠れていって辛そうでしたね。
あとストーリーも、階段落ちでつけましたが。
チョット弱いかな。結局ヤスとは邂逅できなかったんだし、
もっと他のオチで良かったのではと思いました。
個々のエピソードは、笑い多くて愉しめましたが
本筋を、もっと強く太くして、オチにインパクト持たせたほうがよい気がしました
PARTYせよ
東京おいっす!
「劇」小劇場(東京都)
2010/05/25 (火) ~ 2010/06/01 (火)公演終了
満足度★
無茶振りシチュエーションに、全く笑えず
ここでの高評価に、期待度100%で、劇場にまいりましたが、悲しいことに、自分的には、大不発舞台でした。
シチュエーション・コメディって、どこにでもいそうな普通の人間が、次々起こるアクシデントや、誤解の連続に、一喜一憂したり、慌てふためいて、事を打開しようと躍起になって、逆に土壷に嵌って行く様が可笑しいんだと思うのですが、この芝居は、作者の御都合主義で、造型された、普通あり得ない人間達が、これまた、作者の意のままに、人間工学的にも、人間常識的にも、あり得ようもない行動ばかりするので、何だか、見れば観るほど、興が冷めてしまいました。
改めて、レイ・クーニーや、三谷さんのコメディの完成度に、思いを馳せてしまいました。
この劇団、役者さんは、なかなかなのに、もったいないなと、それが、一番の感想でしょうか。
ネタバレBOX
とにかく、冒頭のシーンから、あり得ない行動をする隣の男の行動描写で、一気に、この舞台を楽しもうという期待度が萎みました。
だって、あり得ないでしょ。いくらなんでも。自分の家の葬式だか通夜だかの最中に、奥さんが呼びに来るまで、長々と、隣の住人と立ち話してるなんて。それだけでも、驚きなのに、その後、法事もほったらかして、隣の家に浴衣に着替えて上がりこむなんて、…。
とにかく、一事が万事!!この隣の男のキャラクター設定が、あまりにもハチャメチャ過ぎて、厭きれてしまいました。
役者さんは、皆さん(座長以外)、なかなか味わいある演技をされる実力があるのに、あまりにも似非シチュエーションの連続で、辟易しました。
隣の男が、家人のいないのを見澄まして、そっと自分が隣の家に逃げ込んだり、愛人を、どこかに隠したりするならまだシチュエーション・コメディになり得ますが、最初から、こんな、傍若無人な振る舞いを許す隣家の人間なんて、いるわけないし…。
どこにでもいそうな人間が、いつの間にか、大変な状況に追い込まれて、あり得ない行動に出てしまうのなら、笑えます。ですが、最初から、常軌を逸した登場人物を生み出して、強引にストーリーを造型しても、本物のコメディにはならないと思いました。
憂鬱な午後
劇団なのぐらむ
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2010/05/26 (水) ~ 2010/05/30 (日)公演終了
満足度★
B級の館ホラーでした
せっかく、いろいろな登場人物出してるのに。
まとめて2~3人づつ消失させてしまって、もったいない!
けっこう楽しいキャクター作っていたのにねぇ。
設定が生かしきれていない感が、否めませんでした。
ネタバレBOX
”みさ”さんと同意見です。せっかく通路に置いた座席は荷物置きにするわ、
テーブル出して酒・つまみ食ってるわ。
予約席は、そんなに権限強いのだろうか?どうしたスタッフ!
芝居に関しても、もっと心理戦仕掛けあったり。
極限状態に置かれた人間達の群集心理などを表現したりして欲しかった。
オチに関しても、本になる。と神と紙のギャグなども笑えたが。
本を落とす演出が上手だったので。
最後に残った男が、本になるとわかって暗転してお・し・ま・い。
でなくて、明るくなって誰もいなくなった舞台をしばらく観客に見せてから、
本を天井から落として、ゆっくり暗転して終劇。
とした方が締まったと思いますね。(友人のアイデアです)
なんか本当に設定が生かし切れていませんでしたね。
残念です。
悪徳症法群
Logiz Game(劇団ギルガメっす♂改め)
荻窪メガバックスシアター(東京都)
2010/05/27 (木) ~ 2010/05/31 (月)公演終了
満足度★★★
パンキッシュに味付けされた精神性。
”死”が飛び交う場所で断片的にスケッチされていく作風だったためか、散漫というか雑然としており、ストーリーが事前に観たあらすじと大分異なっているように思え、話があってないようなものではないかと大きくクビをかしげたが団体の説明書きにある「何だかよくわからないが、笑える」というのが、シーンごとに異なる趣向が施された演出を楽しんで!っていうエクスキューズだったのかぁ!と、ふとした瞬間に気付いてからは、何なく楽しめた。全体的に、獣臭漂うアヴァンギャルドなテイストでありながら、ハイテンションなギャグに激熱な劇中劇、ダンスに歌まで盛りだくさんで、パフォーマンスとしては花マル。キャラクターの持ち味とシンクロする衣装もグッド。ただ、持ち味とはいえ、何だかよくわからなさすぎる脚本にはいささか疑問ではあった。
ネタバレBOX
黒を基調とした背景に、白い移動式の箱が3つ置かれている。
この抽象的でいてミニマルな雰囲気は隔離病棟という設定に非常にマッチしていたが、特に背景と床に手作り感があったこと、また、私の座った位置からは黒い舞台の所々に白いテープでバミってあるのがバッチリ見えてしまい、少々気が削がれた。舞台美術の精度をあげるのは物理的に困難な側面があるかもしれないが、もう少し工夫と配慮があれば尚よかった。
さて、物語の舞台になるのは深い森のなかにある隔離病棟。
そこには、母親に捨てられた孤独な子どもとひとりの精神異常者と、オカシナ医者が数人おり、新作を書くためにこの森へやってきたひとりの作家が、彼らの日常に触れるなかでこの病院で働く医者のひとりが随分昔に難産中の女性を殺した事件のことや、女性のお腹の中にいた赤ん坊がゾンビとして蘇り、病院をとりまく深い森のなかで成長し生きているという事実、そして、この病院は世の中に存在しない病院であることを知り、実は作家は既に死んでおり、深い森のなかへ足を踏み入れるところからはじまったこの物語のすべては作家が脳内でつくりあげた、パラノイアだったかもしれない。という筋だろうと私は受け取ったが、どうも曖昧だ。
この話のなかで、物語のなかの現実と対比する虚構を紐解いていく、アイテムは用意されていた。
たとえばそれは「記憶の箱をあけてしまった。」というような台詞や、舞台を抽象的に構成した白と黒。
これらは作家自身の過去と未来を象徴していたようにおもう。
劇中、精神異常者の男性は「紙を黒く塗りつぶしてしまった」というがそれはおそらく、作家自身の未来のことであり、母親に捨てられたこども=過去は白だったのではないかと推測されるが、そこから掘り下げて行くべき作家の過去の記憶や未来への不安などのパーソナルな事情が描かれていなかったため、何だかわからない物語になっていた印象だったものの、団体としては
「何だかよくわからないが笑えるハイテンションなブラックバラエティ」な作品を提供しているらしいので、とすると私はドツボにハマったということになるのだろうが、この後味の悪さは、何だかとても中途半端な感じがしてならない。
それでも、ゾンビが客席から登場したり、自由や平和や戦争、あるいは個という単語から、自由=自由の女神、平和=鳩=オリンピック=アテネ、戦争=ベトナム=死という風に連想されるシンボリックな事象を自由の女神の恰好をしたひとや鳩の着ぐるみなどの安直でチープな劇中劇で乱発する演出はナイスだったし、隔離病棟の幼児患者が医者に打たれて死に絶える、死=天国を描く場面でキョンキョンの学園天国を狂気じみた医者がいきなりマイクを持って登場し一曲歌ったりするあの激熱な感じは、どこか鹿殺しを彷彿とさせながらも、ただ真似をしているだけとも思えぬ独特の雰囲気を纏っており、こういう表現方法を好きなひとは自分も含め多くいるのではないかと感じた。
が、しかしだ。彼、彼女らは観客の理解を求めていないことをポリシーにしているのだろうか。やっぱりわからななかった。無論、気になる存在ではあるのだが・・・。
とりあえず、まずはガツンと殴ってギュッと抱きしめる、的な具体的なキャッチフレーズと団体のテーマ曲なんかから詰めていったらいいのではないだろうか。
あと、開演前の諸注意のアナウンスで、脱糞はご遠慮くださいとくるとは恐れ入った。しかも紅一点のあんなに端正な顔立ちをされていてしとやかな雰囲気を纏っている黒バラさんの口からそれが出るなんて。ある意味衝撃。笑