最新の観てきた!クチコミ一覧

159781-159800件 / 190021件中
電車は血で走る(再演)

電車は血で走る(再演)

劇団鹿殺し

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2010/06/18 (金) ~ 2010/07/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

ロックで、切ない叙情派
音楽は低音を響かせるロック。
派手な衣装と、生演奏。

だけど、そこで語られるのは、人と人のつながりの、切なさが溢れるストレートな物語。

初めて鹿殺しを観たけれど、なんか、こう、ぐぐっとくるところがあるんだな。

ネタバレBOX

電車は、郷愁を誘う。
私は、鉄っちゃんではないのだが、やはり、どこかへ、ガタンゴトンという音とともに揺られて行くというところに、哀愁も郷愁も感じる。

亡くなった親方が運転する宝電鉄の電車に揺られ、鉄彦は、昔の小学生のままの姿で帰ってくる。
昔の仲間たちは、すでに成人し、大工として働いている。そして、続けていた演劇を辞めようとしている。

ただし、昔の仲間たち、と思っているのは、鉄彦だけで、実は、その仲間たちからは、昔は疎まれた存在であった。
そんな切ない、片思いのような関係が、昔の記憶とともに、蘇り、成人していた仲間が感じていた「後ろめたさ」に気がついていく。

そして、演劇と劇団というキーワードは、イヤでも、それを演じている鹿殺しと、オーパラップしていく。演劇・劇団に対する想いが、この舞台にある。「劇場をつくろう」という歌とともに。

さらに、物語は、宝塚ということから、福知山線の痛ましい事故を思い出してしまう。その事故の扱い方には、異論もあるだろう。しかし、いろんな想いを乗せて電車は走り、その人たちの命を運んでいて、さらにその人たちを取り巻くたくさんの人々の記憶や想いも乗せているということが、ひしひしと伝わる。

楽団の電車は、金管楽器が中心で、その音色は、哀愁がある。歩き方にも注意が払われていて、それがとてもいい。
楽団のメンバーは全員、どこかを怪我していて、包帯等をしているのは、あの事故の列車だったからなのだろうか。

楽しいのに、切ない、そんな列車だ。

人と人との関係は、鉄彦を襲った不慮の事故だけでなく、意外と簡単に切れてしまうことがある。それは、劇団に集まった人たちも同じで、運命で集まったように思えても、ある日突然関係が断ち切れてしまうこともあるのだ。それがまた結びつくこともあろのだが、人と人との関係は、そんな危うさの上に成り立っているのだ。

鉄彦を演じたチョビさんが圧倒的に印象に残る。
「○○やんか〜」という口調で、例えば、犬に話し掛ける言葉までも、哀しく聞こえてしまう(この口調は好きだ)。

鉄彦が戻ってしまう電車を阻み、仲間の御輿電車で幕となるのは、とても美しいと思った。

ただ、歌、特にソロパートのところは、もっとロック調(ジャパメタ調、あるいはロック歌謡調)だったら言うことはなかったのだが。
寒い国から来た魔女

寒い国から来た魔女

羽生一家玉組

ザ・ポケット(東京都)

2010/06/23 (水) ~ 2010/06/27 (日)公演終了

満足度★★★★

現実的なおとぎ話
きれいな舞台、華やかな衣装、華麗なダンス、アクション。

ネタバレBOX

上手から下手まで移動しながらちょっとした会話をしたり、舞台を広く使っていて良かったと思います。

日常の様子をコメディタッチで描いている中で突然起こる殺人シーンなど、不思議な感覚にとらわれました。

現実とシンクロしたおとぎ話、良かったです!!

王子を守るための策略、こちらも騙されました!

細いアネット、カッコいいす!ラストシーンの電話、感動的でした!!

男優陣が正装して帽子を被ると、誰が誰だか区別がつかなくなってしまいます。チャパツを目印にしていたのに帽子で隠れてしまうとか。

一部ちょっとしつこいかなと感じたところもあったような。

男と女と浮わついた遺伝子

男と女と浮わついた遺伝子

熱海五郎一座

サンシャイン劇場(東京都)

2010/06/18 (金) ~ 2010/07/04 (日)公演終了

満足度★★★★

意外と真面目
5月26日、「守り火」(中野ザ・ポケット)の客席でお見かけしました春風亭昇太さんですが、今回はいつもと違って台詞が多くて大変でしたね。

ネタバレBOX

「ザ・キャラクター」に続き、連続でカルトを扱ったお芝居を観てしまいました!

いきなり春風(春風亭昇太)が美女(水野真紀)からもてるのに驚き、次のシーンで公安が出てきたのにビックリ!

調査するのは、両手をYの字に挙げて、両手を前後に揺らしながら、鰯の頭も信心から~と叫ぶ鰯信心教。

周りから浮いた男の遺伝子から作ったワクチンが毒素の発症を実質的に抑える効果があり、毒を撒き散らす前に美人信者が春風を取り込もうしたもの。

恥ずかしかったことを再現して入信、鰯の歌を聞いて洗脳され、逆に自信満々で乗りに乗って歌うと洗脳が解けるというオチで無事解決。

電極のついた帽子を被るのは「メモリーズ」かって、セノチンさん!

椅子の背もたれがガタンとなって、台詞を忘れたとかで一騒動、ベタ。

渡辺リーダーの物を客席に放り、ゴムで戻ってくるというネタは、今回はサングラス程度の大きさでパッとせず。やはり大きな物でないとね。

舞台挨拶で、実生活では女性から声を掛けられたことがないという昇太さんには、さもありなんと笑いました!!
2番目、或いは3番目

2番目、或いは3番目

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2010/06/21 (月) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

当然ですが…
もちろん今回も3時間超(休憩込みの3時間20分)。
劇団員を得意なポジションに配した磐石な布陣。
それだけに前半は置きにいった印象だったが、後半はしっかり攻めてきた。
やはり本公演のクオリティは高い。
客演はそれなり(マギーと緒川たまきはもはや客演ではないので除外)。
決して悪くないが、どうしても埋もれてしまう。
帰路、小出恵介の出番が少ないとのたまう女子供を横目に、
ナイロン一軍メンバーが揃う事はこの先もう無いのではと一抹の不安を覚える。
あっ、廣川さん出てなかった!

ネタバレBOX

まぁ~、大倉君いつも以上にボケ倒すね。なんせボケ老人役ですから。
意外な役回りの緒川たまきが奮闘。
廃墟から擬似家族が旅立っていくラスト。
閉塞した現代社会からの脱却か、そんな訳ねえよ。
『うしおととら』 第十一章

『うしおととら』 第十一章

シアターOM

桜川三丁目劇場(大阪府)

2010/06/18 (金) ~ 2010/06/21 (月)公演終了

ユニークな劇団ですね。
いろんな意味でユニークな劇団だと思います。
劇場内飲食OKだったり、上演中の写真OKだったり、携帯切らなくてよかったり、前説がメチャメチャ長かったり。
客席との距離が近いというか、全体的にゆるーい感じです。
堅苦しい感じが嫌いな方にはぴったりな劇団かと。
ストーリーは原作ものなので、おいといて、話中にしこまれている笑いの部分は今ひとつですが、稲森さん(とら役)のアドリブ?の突っ込みでの笑いは流石ベテラン役者さんだと思います。

ネバーランド

ネバーランド

少年社中

青山円形劇場(東京都)

2010/06/23 (水) ~ 2010/06/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

This is ファンタジー!
劇の始まりから最後までわくわくのしどおし。音楽も照明も演技も素敵で楽しくて華麗。

こんなにも誰にでも奨められる芝居はそうない。大人も子供も男でも女でも誰からも愛される芝居だ。家族連れ恋人連れで観に行くといい。

これはチケット代が安いなあ。

組曲「空想」

組曲「空想」

空想組曲

OFF OFFシアター(東京都)

2010/06/16 (水) ~ 2010/06/22 (火)公演終了

満足度★★★★★

本当に「組曲」だった
前作「遠ざかるネバーランド」に完全にやられて、大ファンになった空想組曲。
今回もハンカチ必須でした。

フライヤーに「短編集かどうかは保証しません。」とありましたが、なるほどその意味がわかりました。
晩餐で繋がっていた夫婦たちの物語、やられました。
短編どころか壮大な交響曲のようでした。

ネタバレBOX

学生の初々しいカップル。プロポーズされて人生最高の喜びを感じるカップル。結婚したてだけどお互い思っていることを伝えられずぎくしゃくする夫婦。そして別れの時を迎える夫婦。

全部が同じふたりだったなんて。。。

別れの日、誠意として一生懸命まずい料理を口に運ぶ夫。絆創膏を買って来る夫。それらを微笑ましいような、寂しいような、なんともいえない眼でみつめる「過去の二人たち」。
こんな美しくて切ないお話、ほさかさんずるいよーと思ってしまう。ひっくひっく泣いてしまうわ。

大好きな人に大好きだと大きな声で伝えたくなった。大事にしなきゃと思った。
と同時に、かつて愛した人たちのことをいろいろ思い出して考えた。そう、始まりはみんな楽しく連弾してるのに。どうしてそれをやめる日がやってきてしまうんだろう。

空想組曲はいろんな「想い」を心に生んでくれる。

他には「アクション、ヴェリテ」「ファミレス・ランデブー」「サンクチュアリ」が印象に残った。
恋する剥製

恋する剥製

クロムモリブデン

赤坂RED/THEATER(東京都)

2010/06/22 (火) ~ 2010/07/04 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しい
前作、不躾な~は、まったく合わなかったが、今作はころっと変わって、おもしろい。
音響凄いね。天井見るの忘れてたけど、BOSEのキャノンでも吊ってあったのかな。かつてない重低音は心地よい。

森下さん素適。とかげさん素適。金沢さん(クロエ役)素適。面会で伝えたかったけど、なんかあれなので帰ってきた。
クロエの喋ることは段々わからなくなっていくが、惹きつけられるのは確か。そこが一番集中力が高まった。
セット装置を使った場面転換が見事。

コクーン歌舞伎「佐倉義民傳」

コクーン歌舞伎「佐倉義民傳」

松竹/Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/27 (日)公演終了

満足度★★★★

今回は凄かったね
泣かないと決めて観にいったが、号泣でした・・・(><)

もし歌舞伎にアレルギーがある方も、観た方が
良いかも

ネタバレBOX

エンディングのアレンジは、ちょっと微妙な部分もあったけど、
あれが無ければ、普通の時代劇になっちゃうからね、、、

ドライビング・ミス・デイジー

ドライビング・ミス・デイジー

劇団民藝

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2009/03/11 (水) ~ 2009/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★

やっと観られました
この作品、映画があまりにも名作だったために、その印象を記憶に留めたくて、ずっと、観るのを躊躇っていました。
でも、仲代さんと奈良岡さんの共演は、とても興味ありましたし、あの名作を、舞台ではどう料理しているか気になり、やっと行って、観て来ました。

結果は、やはり、新劇を支えて来たお2人の演技には、卒がなく、きっちり人物の心情を表現されていて、お2人の演技で、この名作を観られたという点に関しては、満足でした。

でも、この作品の重みにそぐわない安っぽいセットが残念でした。
あの2人が、様々な逡巡の末に、共にドライブする車の表現形態が、とてもお粗末に思えて、残念でした。
この舞台を観て、改めて、あの名優2人の映画を無性にまた観たくなりました。映画に比べて、時代背景の描写が浅薄だった気がします。

不滅

不滅

鵺的(ぬえてき)

「劇」小劇場(東京都)

2010/06/23 (水) ~ 2010/06/27 (日)公演終了

あちゃー、こりゃダメだ
最後の場面の、ぶっ飛んだ展開に唖然とするか、失笑を隠さずに
観ることが出来た人は相当凄いと思う。 無茶苦茶過ぎ。

脚本家が、細かいとことか詰めずに頭の中で考えたストーリーを
まんま書いたはいいけど、最後まとめ切れなくなって無理やり
綺麗系で終わらせた感ありありの、なんかマンガかなんかで見たような
展開でガッカリ。

ネタバレBOX

前半からちょこちょこ出てきてたんだけど、台詞も演技もなんか
バランスが取れてないというか、正直大げさすぎ。

それに追いつかず役者が噛んだり、身振りが過ぎてもはや
コメディになってたり、で、また演出が照明落として場面代えて…の
繰り返ししか無かったんで全体的にすっごく安っぽくなってた。

あと、人殺して世間を震撼させてヒーローに…っていう展開は
マンガか何かでよく見るからいいとして、政治家まで仲間に
引き込んでます…って飛躍し過ぎでしょ。 人殺し少女の
マネージャー(?)ってただの一介の興信所社員に過ぎないのに。。。
裏に闇の組織があるにしても説得力が無さ過ぎ。

思ったけど、脚本家が自分の、「人殺した奴はこうだ」
「興信所の人間ならこうじゃないか?」、「人殺しにあこがれる少女は
いっつもこういうことばっか考えてるに違いない」なんかの先走った
イメージにとらわれ過ぎててギャグになってる。

イキウメの前川が以前「話に説得力を持たせることに神経を使う。
それが無ければ物語は破綻し、一気に陳腐化する」というコメントを
してたけどホントにそれを実感した。 この作品、子供っぽすぎる。
宮崎吐夢 初夏のエロティック・リサイタル

宮崎吐夢 初夏のエロティック・リサイタル

大人計画

北沢タウンホール(北沢区民会館)(東京都)

2010/06/23 (水) ~ 2010/06/24 (木)公演終了

満足度★★

そこそこつまんない
大人計画初観。リサイタルだから芝居とはまったく違うのは理解していたけれど、当のご本人・宮崎吐夢のコメントでは今年になって演劇らしい演劇はしてない、とのこと。つまりは演劇人ではなく、過去の人なのだった。。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX



宮崎吐夢座頭市のカッコで登場した時点では、「おっ,、もしかしていいんじゃね?」なんつって期待に胸膨らましちゃったけれど、時間がたつうちに、その大きく膨らみ過ぎた胸は急激にシボム。まるでナニかが終わったあとのよう。

リサイタルだけあって殆どがエロ歌。だけれどその売りのはずのエロ加減は、ただただ、マン汁、チン汁、といったシモ単語を羅列しただけ。オモチロ可笑しく台詞で酔わせる手法ではない。そんなだから客席で退屈しながら、そんでもって舞台をまるごと飲み込めるほどの大あくびをかましながら、終盤まで観ていたけれど、ついぞオモチロクない。

リーマン風の男性が途中退場したけれど、気持ちは痛いほど解る。これを観るなら明日のために射ち帰って風呂入って一杯引っかけて寝た方がマシなのだ。
女性客が大半だったから、大人計画は女性に人気の劇団なのだろうか?
河井克夫,が三味線担当、ユキユキロがピアノを演奏し、本来なら優雅な絵なのだけれどおぼっちゃまくんみたいなナリの宮崎吐夢のガナリ声がアニメ的で低俗だった。

まともに料金支払って観るリサイタルじゃあないわ。正当な料金は500円くらい。
組曲「空想」

組曲「空想」

空想組曲

OFF OFFシアター(東京都)

2010/06/16 (水) ~ 2010/06/22 (火)公演終了

すばらしさとすばらしくなさ
空想組曲、初見でした。やっと観れた。とある会議でご自分を「ファンタジスタ」と仰っていたほさかさん。現代において幻想を看板に掲げることの愚かさに心撃たれ、是非とも拝見したかったのです。なんとも嬉しい作品群だった。

ネタバレBOX

構成の妙。言葉のセレクト。アクトの大胆さ。ひさびさに観る中田顕史郎の芝居。熱量。こいけけいこの足。
うん。
いいスポーツを観たような、プレーについて(プレイについて)語りたくなるような素晴らしいゲームだった。
そこはかとなく素晴らしくない部分が見え隠れするのがさらに良い。
それはおそらく繊細な感性が悲鳴をあげているような一瞬。
この瞬間を見に、次回も是非うかがいたい。
コクーン歌舞伎「佐倉義民傳」

コクーン歌舞伎「佐倉義民傳」

松竹/Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

350年の月日を軽々越えて
数百年前と今と千年先がつながってることを、ラップで直訴!

ザ・キャラクター

ザ・キャラクター

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2010/06/20 (日) ~ 2010/08/08 (日)公演終了

満足度★★★★

最後の一筆、一突きに、刺し貫かれた。
日本人にしか深く味わえないことを、敢えて。野田さんは「ロープ」「オイル」同様、過去を忘れるなと烈火の如く叫んでいるんじゃないでしょうか。「ザ•キャラクター」戯曲掲載の新潮 2010年7月号を劇場ロビーで購入。

ネタバレBOX

実在の事件がモチーフになっています。あのことをよく知らない若者がどう受け取るのか。1000円で見る高校生の感想が気になります。
裂躯(ザックリ)

裂躯(ザックリ)

乞局

笹塚ファクトリー(東京都)

2010/06/16 (水) ~ 2010/06/21 (月)公演終了

満足度

ツライ
観ててツライ。
内容も、快く思えないシーンが多々あった。
以前、観た芝居が良かっただけに、残念。

もう観に行く事は無いと思う。

あほんだらすけ 22nd

あほんだらすけ 22nd

劇団東京ヴォードヴィルショー

ザ・スズナリ(東京都)

2010/06/11 (金) ~ 2010/06/20 (日)公演終了

満足度★★

要望
非常に楽しませてもらった。
だが、一つ要望が。
細かい話だが、たぬきの出てくる演目で、
ベンチとバス停に記載された広告の市外局番が違っていた。
リアリティを追求する劇団でないのは分かるが、
使いまわされた大道具に、集中が削がれた。

全体のクオリティが高かっただけに、細かい手抜きが残念。

恋する剥製

恋する剥製

クロムモリブデン

赤坂RED/THEATER(東京都)

2010/06/22 (火) ~ 2010/07/04 (日)公演終了

満足度★★★★

モロモロ愉快
テンポ良いオープニングエピソードでツカミはオッケー、以降、並走する2つの流れが次第に関連付いて行く展開が巧みで、時折挟まれるシニカルな台詞にも笑わせられる。
また、稼働式の壁を組み合わせて複数の場を表現する装置も◎。

ネタバレBOX

「ラメの光」「恋愛代行業者」「地下鉄サル事件」「警察官(教師)による性的不祥事は今やありがち」など諸々愉快。
フツーの生活

フツーの生活

44 Produce Unit

紀伊國屋ホール(東京都)

2010/06/18 (金) ~ 2010/06/23 (水)公演終了

ため息をつく
非常に不愉快な作品であった。
浅知恵の脚本、精神的にも知的にも未熟な俳優達。
情報は多く、けれど、消化されていかない物語は、垂れ流された自己満足の世界に観客を閉じ込めた。
こうすれば泣かせられる、センソウモノノツボハココ、そんな小手先が匂った。

沖縄という問題に対し、戦争という問題に対し、それがどれほど繊細なテーマであるか。
それを伝えるだけの覚悟があるのか、強い信念があるのか。
今一度問いたい。

組曲「空想」

組曲「空想」

空想組曲

OFF OFFシアター(東京都)

2010/06/16 (水) ~ 2010/06/22 (火)公演終了

満足度★★★★

ひとすじの光。
前回の2月の公演を拝見して、2度目。
千秋楽でなんとか滑り込み。平日18時に下北沢はやっぱりちょっと大変だった…。

2月の「遠ざかるネバーランド」の観劇後感が、なんとも重たく、ズシリ、と来ていて、座席から立ち上がれなかったのを、今でも鮮明に覚えています。
それの残っていた「何か」が今回の”組曲「空想」”を観て、何だったのかすこし分かった気がしました。

ほさか氏の細やかな演出と戯曲、それから此所がoffoffとは思えない素晴らしい榊さんの照明に★4.5で。

ネタバレBOX

ただ、私は皆さんのように空想組曲の舞台を観て、泣いた事はないんです。
それはきっと、今回のように身近なテーマを含んで描いていても、
1つ1つのエピソードを「作り物(見えるもの)」のように描いているように感じるからだと思います。
客観的に見えるように見せている、といった感じでしょうか。

中田顕史郎さんのソムリエ(ギャルソンだと思っていたらソムリエだったのか!)の所作に見惚れていました。

あと、テーブルクロスの計算されたドレープとか、
それを渡す手も、ちゃんと「演技」してる、とか。←ここらへんが作り物感を増したのかも。
エンディングのピアノ曲もとても美しく、とても合っていました。

「彼に似合う職業」

「アクション、ヴェリテ」
が好きでした。

このページのQRコードです。

拡大