最新の観てきた!クチコミ一覧

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ザ・ベストマンションシリーズVol.3F

ザ・ベストマンションシリーズVol.3F

コメディユニット磯川家

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2010/07/14 (水) ~ 2010/07/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

『HELP』
まずは最高に楽しい時間をありがとうございました<(_ _)>

こんなに笑ったの久し振りってくらい笑いました。
因みに前回 こんなに笑ったのは、同じ磯川家さんの大阪最終公演です。

時間の関係で、1本しか観る事が出来ず 本当に残念でしたが、同行の友(東京在住)もとても喜んでくれたので、大阪だけじゃないぞ!!って所を これからも見せつけて下さい。

遠くから応援してます♪

身替座禅

身替座禅

国立劇場

国立劇場 大劇場(東京都)

2010/07/03 (土) ~ 2010/07/24 (土)公演終了

満足度★★★★

進化した歌舞伎鑑賞教室
以前は、「高校生のための」次に「青少年のための」と、時代とともに冠が変り、現在は特にくくりがなくなり、広く門戸が開放されたようである。
そのためか、6月は姫の色仕掛けで上人が堕落する「鳴神」、7月は浮気が妻にばれる「身替座禅」で、学生向けならふさわしいかどうか(笑)。
以前、観た時は学生以外は土日限定でプログラムも有料だったが、今回はプログラムも無料配布されている。平日夜に「社会人のための歌舞伎鑑賞教室」という日も設けられており、このときは多少、解説の内容も変るのだろうか。
今回、初めて映像を使い、解説者が私服で舞台にあがることが許されたそうだ。確かに、私たちが学生のころと比べると隔世の感がある。
しかし、16歳の中村隼人、19歳の中村壱太郎、ジャニーズ事務所にいそうなイケメンで、こういう若者が歌舞伎をやっているということで初めて歌舞伎に触れる若い人には親近感を持ってもらえるのではないだろうか。良い意味で進化している。
日ごろ古典芸能になじみのない人にお薦めである。

ネタバレBOX

歌舞伎鑑賞教室の解説のお手本というのが長く守られていて、中村獅童がまだ無名時代に担当して、かなり若者ウケするファンキーな解説をしたとき、演劇雑誌や新聞の劇評がこぞって苦言を呈したことを私はいまだに覚えている。
だから、今回、「踊る大捜査線」のテーマ音楽に乗って、劇場外の中村隼人、中村壱太郎の映像が流れ、ラフな私服の2人が客席から登場したときはびっくりした。
昔は、歌舞伎の決まりごとをお行儀よく解説したが、今回はバックステージツアーのごとく、まず劇場機構を立体的に説明してくれたのがよい。回り舞台や昇降舞台、スッポンなど、今回の演目では使わない機構を説明することにより、ほかの舞台にも興味が沸くだろう。ふだん中を覗けない黒御簾の解体までやって見せてくれた。簡単に歌舞伎の歴史を舞台の変遷とともに説明してくれたのもよい。女形の化粧過程も隼人が楽屋映像で見せてくれる。
今回の「身替座禅」は中村富十郎監修。「身替座禅」はいわゆる松羽目物(能や狂言に題材をとった歌舞伎演目)で原作は狂言の大曲「花子」。六代目菊五郎から受け継いで二代にわたって中村勘三郎の当たり役になっているが、過度に「艶笑コメディー」化しているとの批判が歌舞伎界、狂言界両方から出ていた。今回はその批判に応えたような演出で、いたずらに笑わせるのではなく、夫婦の自然な思いに焦点を合わせたのが新鮮だ。
今回主役の右京を勤めた中村錦之助の演技も二枚目半に抑え、奥方玉の井(坂東彦三郎)の化粧もいつもの鬼婆風ではなく控えめ。美しい腰元千枝、小枝を解説役の2人が勤める。壱太郎が曽祖父の4世中村富十郎そっくりなのに驚き、隼人と同じ役を父の錦之助が勤めていたことがついこの間のよう。歌舞伎は継続して観ることによりこうした楽しみも味わえる。隼人の化粧はもう少し綺麗につくれると思うが、歌舞伎役者は美形ほど化粧が下手というが本当だ(笑)。
「身替座禅」のあと、今度は袴姿で壱太郎、隼人が登場し、「松羽目物」の説明を行い、狂言の野村萬斎の「日本語であそぼ」の物まねも披露してくれた。そのあと、松羽目物の「棒縛り」の一部を踊る。両手が使えず難しい踊りだが、若い2人が楽しげに踊る姿に盛んな拍手が送られていた。
自分が10代のころ、近所の高校生に「歌舞伎って太ったおじいさんが白粉塗って踊ったり、のろのろ話すやつでしょ」と言われた。もし、昭和のころ、自分と同世代の勘九郎(現勘三郎)や八十助(現三津五郎)、梅枝(現時蔵)、大河ドラマで当時人気が出た光輝(現歌昇)といった若い人たちが解説をやっていたら、もっと中高生にも共感が持たれたのではないだろうか。当時もそういう要望はあったが、若手俳優では解説に適さないという意見に跳ね除けられていた。封建的な世界が変わるのには時間がかかるのだ。
「霞葬(かすみそう)」公演終了しました。

「霞葬(かすみそう)」公演終了しました。

劇団印象-indian elephant-

吉祥寺シアター(東京都)

2010/07/16 (金) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★★

観ました
初見。とてもよかったです。また次回も行きます。

ヤマト版 夏の夜の夢〔公演終了!今後は「天幕旅団」としてリニューアル致します。〕

ヤマト版 夏の夜の夢〔公演終了!今後は「天幕旅団」としてリニューアル致します。〕

笑劇ヤマト魂

劇場MOMO(東京都)

2010/07/16 (金) ~ 2010/07/25 (日)公演終了

満足度★★★

悲劇版を見ました。
スピーディーな展開で中だるみのない演出でした。アンサンブルのキビキビとしたが動きが良かったです。
音楽やダンスは個人的には好きではない感じのものでしたが、客を楽しませようとする気持ちを強く感じました。

物語は原作を知ってないと少し分かりにくいかもしれません。
オリジナルのキャラクターが設定されていて、終盤に良い効果をあげていました。

シラノ・ド・ベルジュラック

シラノ・ド・ベルジュラック

BeSeTo演劇祭

新国立劇場 中劇場(東京都)

2010/07/16 (金) ~ 2010/07/18 (日)公演終了

様式美と声明
舞台全体が絵になっていて制御の効いた動きは「カタ」のようで。

オープニング
ちっとも女らしくなロクサーヌ
心惹かれない彼女のトウジョウのたび
彼女と少しも甘くない声明のような恋のやりとりに笑いそうになりつつも
光、影、音、そして役者の所作に引きつけられた。

そうしてラスト
死に神と対峙するシラノの
シミひとつ、皺しとつ無い男の心意気の段にグッとくる。

それは「スズキメソッド」でも同じ。
戯曲の底力のすごさですね。

戯曲の魅力に憑かれた自分もそんな一人。
ですから、こういうシラノもあるのかと。

観て良かった。

河童の水際

河童の水際

Jungle Bell Theater

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/07/14 (水) ~ 2010/07/20 (火)公演終了

満足度★★★★

「そう来ますか!?」な発想に脱帽
主人公が「あんなこと」までしてしまう導入部に若干の引っ掛かりも憶えるが、大好きな「急逝した者が遺した者に想いを伝える」パターンのバリエーションとして「そう来ますか!?」な発想には脱帽。
また、河童の正体の意外性(もちろん伏線はシッカリ張ってある)もイイ。

第十九回能尚会

第十九回能尚会

社団法人観世会

観世能楽堂(東京都)

2010/07/18 (日) ~ 2010/07/18 (日)公演終了

満足度★★★

夏の演目としては一考の余地あり
今回は、武田尚浩と長男の武田祥照がシテ、ツレを勤める「松風」がメインディッシュ。
既に祥照も勤めた「菊慈童」を次男の崇史が舞った。
「能尚会」は以前は9月や12月に開いたこともあるが、最近は7月が続いている。もともと夏は観客の集中力が鈍る季節だけに重い演目は選ばないのが鉄則。この時期に大曲「松風」は観るほうもキツイ。「松風」を選ぶなら秋に開催すべきだと思った。親子で「松風」のシテ、ツレをというのが尚浩さんの悲願だったと聞くが、個人の思い入れより観客の鑑賞環境を考えていただきたかった。
まるで国文科の授業教材のように詳しい懇切丁寧な解説書をつけてくれたのはありがたい。これは、もともと、能になじみのない学友たちのために、若いご兄弟が執筆したもの。祥照くんは小学生のときから級友宛に手書きの解説付き公演案内を出していた熱心な人だった。何より、若者がいまどきこのように美しい日本語を使って解説を書けるなんて表彰ものだ。伝統の強みと言うか、敬語にもいやみがない。見習いたいものだと思う。
ご子息の大学受験を機にHPが長いこと未更新のまま放置されているが、この情報化時代、能楽も例外ではない。人気を集めている能楽師のHPは内容も充実している。最新情報を載せていないのは大いにマイナスだと思う。
また、外部客向けにアンケートも実施してほしい。

ネタバレBOX

「菊慈童」は中国が舞台。深山の奥に1200年も生きながらえている不思議な童子の話。兄の祥照がこれを舞ったのは13歳くらいのときだったと記憶しているが、子供とは思えぬすばらしい舞だった。崇史のいまの年齢を思えば、無難な出来と言えよう。
考えてみれば、能の2番とも、秋の演目であるのが気になった。
狂言は「寝音曲」。主人(深田博治)に謡を所望された太郎冠者(野村万作)が面倒くさくて、いろいろ理屈をつけて断るが、是非にと請われ、「膝枕でないと声が出ない」と主人の膝を借り、寝ながら謡うが、主人が体を起こそうとすると声がかすれて出ないふりをする。そのうち調子にのって、立って普通に謡い始め、嘘がばれて逃げていく。和泉流では他家のように「ゆるされい」とか「ゆるしてくれい」でなく、「御ゆるされませ、御ゆるされませ」という引っ込みをする。加賀前田家や京都の公家に仕えた流派だからなのか、この「御ゆるされませ」の手つきの優美さは独特のもの。本来なら万作・萬斎コンビで観たいものだが、萬斎はコクーンでファウストをやっている。「能尚会」で萬斎の狂言が出た年もあった。狂言師は本来このような「能会」の仕事のほうが重要なのだが、最近の売れっ子ぶりでは望むほうが無理というものか。しばらく観ないうちに万作師もすっかりご老人になっていて驚いた。
武田尚浩の「松風」は、私自身、待ち望んでいた演目。歌舞伎舞踊の「須磨の写絵」と同じ題材で、在原業平の兄、行平をめぐる美しい海女の姉妹、松風と村雨の恋慕がテーマ。歌舞伎のほうでは、先代幸四郎の行平、中村歌右衛門の松風、4世中村時蔵(現時蔵の父)の村雨の舞台がいまも語り草となっている。特に、時蔵の村雨の美しさといったら格別だった。男にとっては両手に花の話だが、この姉妹は嫉妬しあうこともなく、仲良く、1人の男を愛し、死んでからも幽霊になって汐汲みに現れ、松を行平に見立てて、恋慕の情を語る。
長時間のため、地謡が途中で退出する演出もあるのだそうだ。今回、地謡はずっと舞台にいたが。
同じ三角関係を描いた「三山」の桂子の優美さが記憶にあり、今回の尚浩の松風はさほど胸に迫ってこなかった。親子競演で役に集中できないのか、いつもの冴えが感じられなかった。舞の名手だけに、彼はやはり一人で舞う役のほうが合っている。大鼓が人間国宝の亀井忠雄で、競演は観ごたえがあったはずだが緊迫する高まりがなかったのは残念。いつか、別の機会に彼の「松風」を観たいと思う。
今回は「白ワイン」の境地にはなれず、お茶も飲むことなく家路に着いた。能の場合、演者のコンディションがかなり影響し、名人でもコンスタントに感動の舞台をつくれるとは限らない。そこが能の面白いところでもあり、日によっては若手でも人間国宝以上の舞を舞うことも出来る芸能なのだ。
ツイッター・ア・ゴーゴー!

ツイッター・ア・ゴーゴー!

マグズサムズ

アイピット目白(東京都)

2010/07/15 (木) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★

ツイッターを生かした面白さが感じられなかった
ツイッターを取り上げると知ったとき、嫌な予感がしたが、実際に観劇してみて、
的中した。「誰かのつぶやきが、その瞬間、他の誰かを突き動かして、複数の場所で状況が変っていく」とフライヤーにはあるが、実際の劇は「他の誰かを突き動かして」というふうにはなっていない。ふつうの恋愛コメディーにツイッターがアクセサリーとして挿入されているに過ぎず、特有の面白さが感じられなかった。
ツイッターが互いのフォローによって思わぬ方向に展開し、混乱や誤解が生まれていくというなら面白かったのだが。
むしろ、ツイッターが枷になって、いつものテンポが殺がれた感が私には強かった。前回受賞したグリーンフェスタに再び参加するという次回作に期待したい。

ネタバレBOX

ツイッターをやっている3人の人物、残業中の会社員・野村(笠野哲平)、合コンに参加するOLよしえ(水澤恵美)、結婚式を挙げるため、東北のスパリゾートに来ている亀井(AKKY)。それぞれがつぶやき、3人の状況が説明されていく。野村は恋人とデートしたいが、契約社員の西川(日暮丈二)のいい加減な勤務態度により、なかなか帰れない。よしえは内向的で根暗な性格のため、合コンでうまく自己表現できない。亀井はツイッターのつぶやきだけ聞いているとハワイにいるように感じるが、実は東北のスパリゾートで、婚約者(泉粧子)は機嫌を損ねてしまう。
3つの状況が同時進行するが、なまじツイッターという材料があるため、観客は同じつぶやきを何度も聞かされることになり、くどく感じてしまう。よしえと亀井がつぶやき、野村が2人をフォローする一方で、相互に何の交流も生まれない。時差の面白さがあるわけでもない。
特によしえの暗いつぶやきは聞いているほうが滅入ってしまい、何でこんなに物事を悪く解釈するのかと腹がたってくる。野村の職場は、野村をパシリのようにこき使う西川の態度が度を越しており、ピザを注文しておきながら、平気で帰ろうとするなど理解できない。また、11時を過ぎてるのに別の部署にいる恋人(花岡芙喜子)に「久しぶりにディナー・デートをするから待ってて」と誘うのも無理がある。亀井はツイッター中毒になっていて、婚約者に「結婚かツイッターか」と二者択一を迫られても即答できず、手を縛られても顎でキーを打とうとするわざとらしさ。野村の職場の上司(まつおか晶)が臨月で、たぶんそうなると思ったら案の定、残業中に産気づく。「ツイッターは夢の現れ」と亀井を理解した婚約者が「結婚したら亀井静香になってしまう!」とわめくオチも当然過ぎて笑えない。交際している時点で相手の苗字は知っているだろうに。
ピザ屋のバイト(大塚ノヴヲ)がバイクを運転しながらツイッターをやっていてしょっちゅうぶつかりそうになり「ツイッター、バイク危ねぇ!」と叫ぶのも交通ルール違反で感心しない。
よしえの友人、河合(猿渡亮太)、ホテル従業員(安藤洋介)、亀井の伯母、やーちゃんおばちゃん(ヒロココバヤシ)が面白かった。猿渡は2役で、冒頭、ピザ屋の先輩で出てくるが、帽子で顔を隠しているものの、印象のある人だけに、最初のうち、河合と同一人物なのか思ってしまった。配役に配慮がほしい。
会話のテンポがよい劇団だけにそれなりに楽しめるが、コメディーとしてはいまひとつの出来。
「霞葬(かすみそう)」公演終了しました。

「霞葬(かすみそう)」公演終了しました。

劇団印象-indian elephant-

吉祥寺シアター(東京都)

2010/07/16 (金) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★★

しゃれたタイトル
そして内容もよかった。今回初めて観た劇団。一言でいえば大人の絵本的な印象で、人間の一生を客観的に見ることができた。女優人の演技が押しなべてよかった。とくに韓国のベク・ソヌさんの演技はなかなか上手かった。比較すると男優人はちょっと演技が甘かったように思う。

Goodwill~王子支店~

Goodwill~王子支店~

spacenoid

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/07/20 (火) ~ 2010/07/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

悔しい!!
グッドウィルの支店で働いた経験が活かされ、臨場感があって、温かい人間関係もあって、廃業に至った悔しさが吐露された素晴らしいお芝居でした。

ネタバレBOX

派遣労働の功罪はお芝居の中でも話があったように色々あるでしょうが、支店単位でみると内勤者と派遣労働者の間には温かな繋がりがあったことが良く分かりました。

派遣先が支払う日当の半分しか受け取れない実態、データ装備費やTシャツ販売など何か理由を付けてはピンはねする制度、支店長という名の徹夜続きの労働者など、実態も分かりました。

良いか悪いかは別にして、港湾労働の特殊性ゆえに廃業に追い込まれていったことに対する悔しさ、会社幹部に対する怒りも良く表現されていました。

ところで、経験がないとお芝居が書けないというわけではないでしょうが、今回の作品は本当に経験が活かされていました。経験のない分野でも、これくらいの取材を期待します。

本公演を以って劇団が解散されるとのこともあってか、チケットも印刷してなく一抹の侘しさも感じました。
婦人口論

婦人口論

財団、江本純子

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2010/07/15 (木) ~ 2010/07/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

芸劇で観る、江本純子の会話劇
月曜日に当日滑り込みで拝見しました。
劇団、江本純子は初見だったため、毛皮族での江本女史とのあまりのギャップに驚かされました。
開演と同時に繰り広げられる繊細かつリズミカルな会話劇に、終始笑いっぱなし。でこれがまた、抱腹絶倒とまではいかない微妙なラインを、たえずくすぐり続けてくる。なんとも絶妙。
登場人物たちの交わし合う会話は一見ゾンザイと言えなくもないんですが、観終わった後に思い返してみると実は結構緻密に計算されていて、江本純子の作家としての才能を改めて感じられました。

出演者も全員が個性的すぎるくらい個性的で、かなり面白かったです。楽しませてもらいました。

ホームページで見てみたら過去の3作品はルデコで上演してるんですねー。
ルデコから芸劇……次はどこへ行くんですかね。規模が大きくなるにせよもとに戻るにせよ、今回の上演は結構節目の公演って感じですかねえ?
まだチケットあるみたいですし、少しでも「劇団、江本純子」に興味がある方は、悩まずに今回の公演を観に行っておいたほうが良いんじゃないでしょうか。

余談
当日券の清算をしてる横で、当日券の若い子が「サイドシート」というのを頼んで年齢確認してました。
22歳以下は3000円で観られるんだそうで…1300円も安い!本当羨ましい。
この間やっていた農業少女といい、芸術劇場は若い人の財布を心配しすぎです。
若者諸君、この割引を活用しない手はありません。!おじさんが若ければ絶対飛びついてますよ。

モジョ ミキボー

モジョ ミキボー

モジョミキボー上演委員会

OFF OFFシアター(東京都)

2010/05/04 (火) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

企画に惹かれる
下北OFFOFFで鵜山仁演出。一ヶ月のロングランという珍しい試み。小劇場では作品が次々に消化されて言ってしまうから、こういうことを実力も知名度もある人たちがやってくれると、小劇場の可能性が広がる。『兵器のある風景』で浅野さんの演技の巧みさを知っていたので、さらに興味が出、観劇。

照明の差し方、音の流し方、空間の使い方など、さすがに細かいところまで凝っている。鵜山さんがこのキャパで演出すると、このようになるのか、と。物語は古い映画のようで哀愁漂う。どこか空間がセピア色に見えてくるような、そんなイメージ。全体的に演劇の面白さに溢れているけれど、演劇通ではない若い人には向かないのでは。

カーテンコールで出演者が二人だと改めて意識して驚き。二人で17役やっていたのだから納得だが、そう感じさせたキャスト及び演出の勝利か。

葬式クラス【満員御礼で終了!ありがとうございました!】

葬式クラス【満員御礼で終了!ありがとうございました!】

エビス駅前バープロデュース

エビス駅前バー(東京都)

2010/07/16 (金) ~ 2010/07/20 (火)公演終了

満足度★★★★

生きている側の素敵な生々しさ
葬式で同級生たちの出来事を描いていく・・・。
でも、暗いというわけではなく、
そこにウィットとともに
生きていくそれぞれの素顔が垣間見えて・・・。

役者たちのやや濃いめのお芝居が
台本とうまくマッチして、たっぷりと楽しめました。

ネタバレBOX

80分程度の中編なのですが、
そこに、個々のキャラクターの変遷がしっかり描かれていて。

一人の同級生の死が
それぞれの生きていく時間の断片となって
ミルフィーユ状にかさなっていく。
死んだ同級生たちが、
当たり前のように
時間というか記憶の一里塚として組み入れられていることが
不謹慎な感じにならずに
生きている側の感覚を切り取っていくのです。

役者たちのキャラクター作りが
物語の設定に合わせての、
したたかなデフォルメを持っているのが良い。
冒頭に見せた個々の色が
時間とともに変化していく
その感じがとても自然な感じで
見る側に伝わってくる。

男3人女2人というキャラクターの構成も
上手いなと思う。
最初から全員をひとつにせず
主にその中の2人もしくは3人で物語を形成していく
そのバランス感覚や物語のリズム感に秀逸で上
手くのせられて身をゆだねることができました。

それほど大きくない実際のバーが会場ですから
冷静に考えるとかなりの制約もあったはず。
照明操作のスタッフがステージ的な場所に
堂々と黒子でいたりするわけで・・・。

それを全く気にさせないだけの
役者たちの力量は、
やはり半端ではないと思うのです。

ラストのシーンではクラスの1/3が死んだことになっているのですが、
不謹慎な言い方をすれば、
もういくつかの葬式での
それぞれの変化を見たいとすら思うほど・・・。

気がつけば彼らの時間の流れに、
どっぷりと浸っておりました。


☆☆★★○









葬式クラス【満員御礼で終了!ありがとうございました!】

葬式クラス【満員御礼で終了!ありがとうございました!】

エビス駅前バープロデュース

エビス駅前バー(東京都)

2010/07/16 (金) ~ 2010/07/20 (火)公演終了

満足度★★★★

演劇ってなんて贅沢。
こんなに狭い空間に、こんなに詰め込まれて、それでいて最高の贅沢感を味わえる。演劇って不思議だ。

米内山陽子のしゃれた脚本、広瀬格の斬新な演出、そして豪華役者陣の競演。全てが素敵だった。

バーテンダーを演じたホチキスの山崎雅志がかっこよかった。島田雅之が駄目男を、鈴木麻美が駄目女を見事に演じ、新境地を開いた。

座席が狭く、お尻が痛かったことだけがマイナス。

レベッカ

レベッカ

東宝

帝国劇場(東京都)

2010/04/07 (水) ~ 2010/05/24 (月)公演終了

酷評です。
ええと、始めに言っておきます。『Rebecca』の制作者である脚本家Michael Kunzeと作曲家Sylvester Levayのコンビは僕の最も好きなミュージカル制作者です。『Rebecca』の楽曲も大好きで、オリジナルキャストのCDを何百回と聞いています。そういうわけで、この作品自体は好き。でも日本版がどうしても気に入らない。だから酷評です。

よろしければ、ネタバレBOXどうぞ。

ネタバレBOX

演出が陳腐。日本で演出されるミュージカルで頻繁にあることだけれど、台詞だけのシーンで流れがブツリと途切れる。これ一番致命的。台詞から感情が高ぶって歌になるのが理想なのに、歌っているときだけが演技になっている。「突然歌い出す」イメージが定着するのも無理はない。
舞台美術はゴチャゴチャしていて綺麗でない。あちこちの方向にばら撒かれた光の線には最初は衝撃を受けたものの、何回もとなると飽きてしまう。そして同じシーンで、一部まったく何の意味もなく壁に光を当てていたのは何故。こういう細かいところがしっかりしていないと駄目。
無駄に映像を使った風景演出には閉口。何よりレベッカの姿映像で出すな。しかも美しくない姿だ。最初何あれと思っていたが、気付いて完全に冷めた。目に見えない存在だからこそ恐怖が生まれるんだろう。もしどうしても出したいのなら、映像じゃなくて生身の人間を使った方がよほど効果的。『ウーマン・イン・ブラック』は実際恐怖だった。
本火には期待していたけど全くもって大したことなかった。どうせ使うならブロードウェイの『Jekyll&Hyde』のように格好良く使えばいいのに。これに至っては超主観ですが。

役者は大塚ちひろがやはり大好き。オープニングはやはり鳥肌が立ちっぱなしだった。初演では同じくオープニングから歌が良すぎて泣いた。シルビアはひたすら凄い。発声や佇まいからしてもう。山口祐一郎さんは山口祐一郎さんですね。吉野圭吾さんはもう自由すぎてなんか素晴らしい。

「作品自体は好き」とか言ったものの一応触れておくと、脚本はKunzeの作品の割にはそれほどでもない。ヒッチコックの映画に勝るものが見えない。ミュージカル版で新たに加えられたベン役もそんな活きてない。Levayの音楽は言わずもがな。好きすぎて涙出てくる。今回一曲だけ新曲があって狂喜乱舞。

ちなみに二人の作品で一番好きなのは『Elisabeth』ですが、これも演出で好感度が違って、Wien版>>>>宝塚歌劇版>>東宝版。Wien版は物語の深さも、小池さんが脚色している日本版とは大きく異なっています。ここまでくると、ただのミーハーですわな。でも好きだからこその酷評なのです。
はつかねずみと人間

はつかねずみと人間

ワザヲギプロジェクト

東演パラータ(東京都)

2010/04/28 (水) ~ 2010/05/05 (水)公演終了

意義ある上演だが。
入った瞬間舞台美術に驚く。小劇場でここまで作り込むのも珍しい。見事に時代風景が反映されており、劇空間がパッと映える。照明の入れ方なども幻想的で綺麗だ。

主演二人の演技力はかなりの実力だと感じた。一方、端役、特に女性陣の素人演技がどうしても目にかかる。キャスト数がそもそも非常に多く、下手に弱い演技で作品全体を色褪せさせるのならば、もう少し人数を削れば良かったのではないかというのが正直なところではある。

原作は未読だが骨のある脚本に仕上がっており、作品のテーマ的にも現代日本で上演する価値のある作品であったことは確か。それだけにチケット定価の高さと観客席の空白がもったいなかった。とは言え、何を目的に上演するかは劇団それぞれだろうから仕方ないのかもしれない。

松山流

松山流

シガラキ

RAFT(東京都)

2010/04/16 (金) ~ 2010/04/18 (日)公演終了

一人芝居で満腹
大学時代から才能ある役者さんだったとの話を聞き、谷さんの新作短編もやるということで観に行った。巧みで小粋な演技がとても良い。

一番好きだったのはRazif Hashimさんの短編。遅れて入ったために最初の数分を見逃してしまったが、それでも他の作品との圧倒的な空気感の違いが楽しめた。

谷さんの短編はアイデア一本で通した感じがしてしまったかな。『アムカ』が好きすぎるのだが、残念ながら再演はもうしないだろう。精神が飛び散るような血の滾る作品をまた期待したい。

サ・ビ・タ~雨が運んだ愛~

サ・ビ・タ~雨が運んだ愛~

アトリエ・ダンカン

本多劇場(東京都)

2010/03/26 (金) ~ 2010/04/04 (日)公演終了

「楽しませる」心意気
東宝が以前ミュージカルの宣伝イベントみたいなものを無料(抽選)でやっていた。僕は高校生男子(当時)という特権からか、3~4回ほど抽選に当たって行ってきた。無料とは言えどもさすがにしっかりしていて、帝劇で幾つかの有名なナンバーを取り上げて歌って踊ってくれる。1時間ちょっとのイベントの終わりには、700人ほどの観客と一緒に簡単な振り付けを練習し「劇場全体で踊ろう」みたいな事もあった。

『サ・ビ・タ』はそのイベントに似ている。観客を楽しませよう、劇場のみなが一緒になって楽しもうというパワーが伝わってくる。こういう作品は物語を堅苦しく論じてああだこうだいってはいけない。ただその場所にいる一同と空気を共にし、ひとときの幻想の世界に身を任せるべきなのだ。

ミュージカルは内容が薄いという人がいる。僕は結構なミュージカルフリークなので、例外が数多くあることは知っているものの、確かに短絡的な内容が多いことは認める。だがミュージカルにはミュージカルの楽しみ方がある。それはそれで素晴らしいものだ。なにも硬派なストレートプレイだけが高尚な舞台芸術というわけではないだろう。

椿版『天保十二年のシェイクスピア』

椿版『天保十二年のシェイクスピア』

椿組

花園神社(東京都)

2010/07/16 (金) ~ 2010/07/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

こりゃ凄い!
夏の野外は命がけですが、この芝居は野外でこそ!
絶対に暑い中で観た方が良い!
ただし、自己責任で。

ネタバレBOX

私は指定席でしたが、自由席で正味三時間だとちょっと辛いかも。。。
あそび

あそび

山田ジャパン

サンモールスタジオ(東京都)

2010/07/14 (水) ~ 2010/07/20 (火)公演終了

満足度★★★★★

笑いと涙の落差
最高に笑わせた0コンマ数秒後にズドンと物語の核をぶちこんでくる見事なプロットにもってかれました。

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