満足度★★★★
進化した歌舞伎鑑賞教室
以前は、「高校生のための」次に「青少年のための」と、時代とともに冠が変り、現在は特にくくりがなくなり、広く門戸が開放されたようである。
そのためか、6月は姫の色仕掛けで上人が堕落する「鳴神」、7月は浮気が妻にばれる「身替座禅」で、学生向けならふさわしいかどうか(笑)。
以前、観た時は学生以外は土日限定でプログラムも有料だったが、今回はプログラムも無料配布されている。平日夜に「社会人のための歌舞伎鑑賞教室」という日も設けられており、このときは多少、解説の内容も変るのだろうか。
今回、初めて映像を使い、解説者が私服で舞台にあがることが許されたそうだ。確かに、私たちが学生のころと比べると隔世の感がある。
しかし、16歳の中村隼人、19歳の中村壱太郎、ジャニーズ事務所にいそうなイケメンで、こういう若者が歌舞伎をやっているということで初めて歌舞伎に触れる若い人には親近感を持ってもらえるのではないだろうか。良い意味で進化している。
日ごろ古典芸能になじみのない人にお薦めである。