最新の観てきた!クチコミ一覧

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廃墟ブーム

廃墟ブーム

サイバー∴サイコロジック

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★

ハチャメチャな感じが好み
小ネタもいい感じに織り込まれているし、会場の使い方も楽しい。
ただし・・・。




(これから行く方は、劇場内のトイレ側の席に座ったほうがいいと思う。逆側だと見切れてしまうシーンがちょっとだけあるので)

ネタバレBOX

富山県にある、亡くなった父親の持つ建物に、その娘と友人たちがやって来る。建物は廃墟と化していた。娘は、父親が漁師を辞めて、何をそこでやっていたのかを探るために訪れたのだった。
父親は、この世にないモノを何でも作ることができるが、必ずスイッチのない機械を作ってしまう女性博士と、そろばんが得意な女性派遣社員の2人を雇い、そこで何かを作ろうとしていたのだ。
父親は、女性博士に、ある人を蘇らせ(笑)、計画を進めるのだった。
一方、娘は廃墟プロデューサーを雇い、廃墟の中を探り、ある事実を発見する。
そして・・・。

そんな感じのストーリーで、細かい説明はなしに、ハチャメチャな方向に進む感じもとてもいい(「そんなことできるの?」という質問に対して「だって○○(人名)だから」という強引な説明には笑った)。
また、小ネタがところどころに地雷のように隠してある。それはとても面白い。根底に流れるデタラメで、投げっぱなし感も好みだ。
そして、役者の登場するシーンがとても楽しい。ニタニタしてしまった。
だって、明らかにヘンな風体の人が客席にいるんだもの(笑)。
しかし、ヘンな風体の人じゃない役者の、まるで大きな声の独り言のような台詞と舞台への登場には、もう、面白くって(その役者のそばにいる観客の、困っちゃたなぁな顔がいい・笑)、これは楽しいと即座に思った。

ただ、それを見せるための演技が伴っていないような気がする。こういう人を演じてます的な、台詞回しと演技がちょっとなぁという感じ。
全体的にそうであったというよりは、レベルが伴っていない人が、全体のリズム感を壊していたのかもしれない(とてもいい感じの役者もいたので。例えば、娘役の白井肉丸さん、その友人の栗原香さんの、普通な感じ。そして、父親に雇われた博士を演じた、正木英恵さんの何を考えているのかわからない無軌道な感じなど)。

というより、ひょっとしたら役者よりも、これは演出のテンポみたいなものが悪いのかもしれない。だらっとした印象なのだ。これって、どうなんだろう。このテンポに合う人もいるのかもしれないけど。
LE DECOという会場は、小さいので、観客の顔もよく見える。途中で時計を見ていた人が何人かいたので、このテンポに合わない人がいたのは確かだと思う(あんなに狭い会場なのに、携帯の留守電(?)を聞いているらしい人がいたのには、驚いたが。そんなに退屈だった?)。作演の松澤さんも客席にずっといたから気がついたのではないだろうか、そんな会場の空気。

現在と過去がシンクロする演出はいいと思ったが、もっと鮮やかさがあれば、言うことはない(ラスト近くで、部屋から逃げようとするときにホームレスが呼び止めるところなど)。例えば、過去の出来事が行われているときに、娘たちはしゃがんだりしているけど、あれは、未来への盗聴器を聞いている、という風にきちんとすれば、同時に同じ場所に普通にいても違和感がなかったと思うのだ。

それと、いまどきプロジェクトXのパロディというのも、なんだかなぁ、という感じ。一周回って面白い・・・とはならなかった、私は。
最後の最後に、次週予告のナレーションが入るので、プロジェクトXパロディがそこだけならば、にたりとしたと思う。しかし、途中にも「地上の星」が流れる。その瞬間、こういうのって、つまんないなあと思ってしまったのだ。

ストーリーのオチは、トンデモな展開になるのだが、逆にしょぼいほうもアリな気もした。あの人を蘇らせての、しょぼいオチというのもいいのではないかと(今回のオチのほうが、「まさかこれでは?」と予測のつくほうだったので)。
まあ、このラストも、悪ふざけ感があり、嫌いではない。
あのラストの造形物の出現は、ブラックというより怖さがあるし。こういうセンスは買いだ。

とはいえ、この劇団は、根底に流れている「面白さ」があるので、いろんなものがもっとこなれてくれば、もっともっと面白くなっていくと思う。
それは楽しみでもある。

この日は、作演と役者がお題に従いトークをするというアフターイベントがあったが、これって、この劇団のファンじゃないと(役者とかに興味がないと)楽しめないような気がした。
それよりは、今上演した内容についてのトークのほうが楽しいのではないか。そんなことを思った。
お気に召すまま

お気に召すまま

子供のためのシェイクスピアカンパニー

あうるすぽっと(東京都)

2010/07/17 (土) ~ 2010/07/25 (日)公演終了

満足度★★★★

テンポがよく、とっても楽しい!
演出の手際がよく、簡素な舞台装置の中でスピーディに展開する。
わずか10名の役者なのに、舞台には大勢の登場人物がいた。
登場人物がすべて魅力的に見えてくる。

ネタバレBOX

そこここに、相撲問題などの時事ネタまでを放り込みつつの、シェイクスピア。

前半、話を広げていくので、どこに収束するのかと思えば、恋愛モノにどんどんシフトし、一気に大団円へと。
それは、それで心地よい。

役者がすべていい。目まぐるしく役を変わりつつも、きちんと演じ分けていて、キャラクターがはっきりしているので、とてもわかりやすい。

演出にダレるところがなく、スピーディに、スタイリッシュに見せてくれる。
シンプルな装置も無駄がない。

ラストの台詞も、エンディングの感じもいいなぁ。

ほかの演目も見たくなった。
アームストロング・コンプレックス

アームストロング・コンプレックス

劇団ショーマンシップ

甘棠館show劇場(福岡県)

2010/07/22 (木) ~ 2010/07/29 (木)公演終了

満足度★★★★

なかなかでした。
ショーマンシップさんの公演はなかなか行く機会がなかったので、
劇ふうはわかりませんが、若手キャストと組んでも
違和感なくすんなり観られました。
田坂さんの脚本も普段より言葉遊びが少ないなあと思っていたら
ヒューストンですか。あの兜どうやって作ったと?

ネタバレBOX

女優さんでメイク濃すぎの方がおられましたが、しつこさはメイクで表現しなくて演技の方においたら良かったのでは。
川口さんの迫真の演技は良いです。
超能力の設定は必要か?とも思いましたが終盤にたたみかけるように過去未来をつなげていくのには必要なんでしょうね。
6月歌舞伎鑑賞教室「鳴神」

6月歌舞伎鑑賞教室「鳴神」

国立劇場

国立劇場 大劇場(東京都)

2010/06/02 (水) ~ 2010/06/24 (木)公演終了

歌舞伎の心意気
鑑賞教室ということで、初心者にわかりやすいよう一部は歌舞伎の解説や紹介、二部を「鳴神」の構成であった。

一部がまた非常に面白い。普通、解説とか聞くと退屈な香りがぷんぷん漂うが、 「観客を楽しませよう」という歌舞伎の精神がよく表れており、もう驚きの連続。幕が上がった瞬間から、三日月の映し出されてたスクリーン、回り舞台が回りながらセリが上下し、奥行き広い国立劇場の機構が観られて、それだけで劇場の神秘性を感じる。

舞台体験として、桐朋女子の高校生が二人舞台上にあがり、太鼓で滝の音や雨の音を鳴らしてみたり、振り袖を着て女形の歩き方をやってみたり、それは観ているだけでも、十分に楽しめるもの。隈取りをした役者が出てきて、歌舞伎のしゃべり方をしているのに、解説の歌舞伎役者は「あ、そう」とか「それで?」と現代口語で対応していて、妙に滑稽だったり。「歌舞伎ってのは古めかしいだけじゃないんですよ。民衆に楽しんでもらうために存在しているんですよ」という思いがとてもよく伝わってくる。そして実際に面白い。「観客を楽しませる」その心意気が、これまで歌舞伎が発展してきた支柱を成しているのだろうなあ、としみじみ思った。

二部は「鳴神」の芝居。20分の休憩のあいだに舞台美術ができあがっているのも、演劇のすごさ。さっきまで素舞台だったのに、もう山奥の社の美術となっているのだから。言葉はところどころわからない。でもそんなことは気にならず、話は追えるし、くすりと笑える。想像力も大きく刺激される。圧巻はラスト。鳥肌ものの終盤の盛り上がり。ただ物語の羅列をするのは好きではないので、ここでは控える。

今回は招待券だったものの、定価でも学生1300円である。安すぎる。「行政の支援を受けた面白い芝居がこんなに安値では、どうにも小劇場の立つ瀬がなくなる」だとか、「それほどまでに安く面白い芝居があるのに、一般にはその存在すら知らない人たちばかりでもったいない」など、もはや作品と関係なく作品外で思うところが多々あった。

舞台は無機的な印象に作られて

舞台は無機的な印象に作られて

劇団カタコンベ

シアターent.(新潟県)

2010/07/13 (火) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★

不思議な雰囲気
熊倉さん出演の回を観たのですが、後半になるに従い、話しの展開に エッ と思いました。

劇的舞踊「ホフマン物語」

劇的舞踊「ホフマン物語」

Noism

りゅーとぴあ劇場(新潟市民芸術文化会館)(新潟県)

2010/07/16 (金) ~ 2010/07/18 (日)公演終了

満足度★★★★

近くで観たかったです。
2階からでも十分楽しめましたが、より前で観ればもっと楽しめたと思います。
表情は分かりませんでしたが、やっぱり動きは素晴らしいです。

オセロー

オセロー

KURITAカンパニー

gt.moo gallery(新潟県)

2010/07/14 (水) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★

初めての会場
ちょっと残念だったのは、会場がコンクリートむき出しの影響か、とくに前半部分でセリフがこもって聞き取りにくかったこと。
でも舞台装置が中央部のソファー1つ、客席から常に見える両脇に、普段着にちかい服装の登場人物が控えるという、ある意味簡素な舞台でしたが、見ごたえがありました。

お肉体関係

お肉体関係

ぬいぐるみハンター

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★

おもしろかった…けど
なかなかに笑わせて頂ました!!

ただ期待が大きかっただけに少し物足りなかったかな?

シーンや台詞でいいなぁって思ったとこは結構あったのですが、全体的にややまとまりにかける印象…


個人的に役者さんはみんな好演でした。初日でこれなら後半はもっと良くなるのではないかと♪

お肉体関係

お肉体関係

ぬいぐるみハンター

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度

何が面白いのかわからない
脚本もよくわからない上に、演出も二番煎じ臭がきつい。俳優は魅力的だったけれど、正直、これで何が言いたいのかまったくわからない。苦痛でした。

くちづけ

くちづけ

東京セレソンデラックス

シアターサンモール(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

横隔膜が震えた!!
変な男女がシャンパンの栓を抜いてびっくりしているようなチラシを何ヶ月も前から見ていましたが、正直あれではお芝居を観る気にはなれませんでした。

実際観てみて、チラシとは全く関係ないことが分かりました。本当に観てよかったと思います。感動しました!!

緻密な台本の下で役者さんはみんな良い味出していました。

ネタバレBOX

知的障がい者が暮らすグループホーム内での淡い恋心、彼らを取り巻くさまざまな家庭環境、そして起きた悲しい事件を、切なく感動的に描いた作品!

導入の場面で、智ちゃんがうーやんにマコが死んだことを告げる必要はあったのでしょうか。

「知的障がい者は親よりも早く死ぬ傾向がある」という言葉、先日観た『幸せな職場』にも出てきました。こちらはグループホームで、あちらは職場での話で、興味深かったです。

事件になってしまったのは残念で悲しい気持ちになりますが、親が障がい者の子供を残しては死ねないと考えてしまう気持ちも分かるだけに辛いです。あの女子高生よりは理解していると思いますが、行動面を考えると全く同じで、私には何も言う資格がありません。

愛情いっぽんが闘病中にうーやんとマコちゃんが結婚する漫画を書いたと聞いた時には、さすがに横隔膜が震えました。

うーやんの首を掻いて前髪プーッ、一種のチックでしょうが、面白かったです。あの前髪も結婚式では漫画のようにきまってました!!

ただ、うーやんが一芸に秀でた、具体的には数字を一目で覚える天才のような設定になっていました。周囲の者をそれに気付かない愚か者として描こうとしたのかもしれませんが、そのようにする意味があったのか少し気になりました。

マコちゃんの声、仕種、素敵でした!怯えたときもはっとしました。ところで、加藤貴子さんはこの舞台に出るために科捜研を辞めたというのは本当ですか?!
目が明く藍色

目が明く藍色

くロひげ

BAR if(神奈川県)

2010/06/04 (金) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

楽しみを見つける。
この作品は作品全体を通して観て「ああ、このシーンがここの伏線になっていて・・・」というものではない。事が起こるその瞬間瞬間を楽しむ作品だ。物語にはいくらでも観客に想像の余地があり、考えようと思えば繋がりを想像できる。考えようと思わなければ、それはそれで別の楽しみ方をすればいい。

美味しいランチ(お菓子)でお腹を満たし、特製のカクテルでほろ酔い、こぢんまりとした空間で、幸せな気分に浸る。こういう場で、作者の意図を理解しようと努めるなんて律儀なことはしないべきだ。むしろ観ている人自身の勝手な解釈で、楽しみを見つける。それでいい。

僕はとても楽しかった。

お肉体関係

お肉体関係

ぬいぐるみハンター

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★★

ぬいぐるみみたい
カラフルで、ポップでナンセンス。場面場面で結構笑った。センスは確実にあると思うけれど、劇全体にもう少し求心力のようなものがあるといいな、と思う。何となくお下劣な内容を想像していたが、それほどでもなかった。

ネタバレBOX

役者たちが全員で音楽に合わせてぴょんぴょん飛び跳ねているシーンは、心が躍った。特に、藤吉みわという女優が、とても可愛かった。
JUDY

JUDY

グーフィー&メリーゴーランド

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2010/07/21 (水) ~ 2010/07/25 (日)公演終了

満足度★★★★

感動のラスト
感動的なラストで感激です!
大切な場面だけに「もう数秒」このシーン持続して欲しかった。

廃墟ブーム

廃墟ブーム

サイバー∴サイコロジック

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

あのフロアは
内装を殆どやってなくてコンクリートむき出しなので、この作品にはまさにぴったりの会場。オープニングは一緒に廃墟探検をやってるような臨場感。超ありえないエンディングには目が点になりました。

ああいうエンディングで呆気にとられていたので、拍手をするタイミングを逸してしまった。拍手をし易いタイミングがあると良かったなあ。

ネタバレBOX

適当に空いてる席に座ったら、隣の人が役者で、急に台詞を語り出してビックリ!
廃墟ブーム

廃墟ブーム

サイバー∴サイコロジック

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★

役者がいい
楽しそうにお芝居芝をしていたのがよかった。
ついつい、正木さんがきれいなので見入ってしまいますが、個人的には駒橋さんがいいです!
最後は、あららって感じですが、楽しめました。
脚本がもう少し感動あるものを含んでいたらよかったです。

ブルースな日々「あぁガス欠!」

ブルースな日々「あぁガス欠!」

(有)パン・プランニング

時事通信ホール(東京都)

2010/07/24 (土) ~ 2010/07/30 (金)公演終了

可否両極端なミュージカルコメディ
「ガス欠」なくだりは、かなり無理があったが、
演出のアイデアは満載だし、演劇論な台詞も
面白かった。
キーボードが舞台中央なのは、何故だろう?

ザ・キャラクター

ザ・キャラクター

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2010/06/20 (日) ~ 2010/08/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

言葉遊びが、本質を焙り出す見事さ
まず、会場に着いて驚いた。四季の劇場かと思った。
高校生らしき学生団体が、引率されて来ている。
ちょうど、あの事件が起きた頃に、生まれた世代。
こんな芝居を学校で観に来る時代になったかと、まず感激!

そして、野田さん!「ハイパー」で、もう才能が枯渇したかと心配になって、実は、恐る恐る観劇。
大丈夫でした!!やっぱり、野田さんはスゴイ!!
稀有な劇作家でした。

あの事件を、こんな舞台設定にして、言葉遊びと見せかけて、見事に、人間の本質を焙り出して行く才気に満ちた台詞選びの術。
そして、事件をただ踏襲するだけのドキュメンタリー的な芝居ではなく、きちんと、野田さんの劇世界に変換する作劇の妙!!
素晴らしい!!こんな劇作家は、やはり他にはいそうにありません。

役者さんんも、皆良かった!宮沢りえさんの台詞は、どうしていつも、あんなにストレートに、心にダイレクトに響くのでしょう?
スゴイ女優さんだといつも思う。
藤井さんの舞台も、観る度、思う。この方、本当に、才能ある俳優だなと。
野田さんは、いつでも、安定した女優さん振り。チョウ・ソンハさん、演技も動きも期待通り。銀粉蝶さん、やはり、適役。
古田さんも、役に合って、実に良かったし、橋爪さんも、「ハイパー」より、ずっと、橋爪さんであるべき必要性を感じた。
ただ、アンサンブルの役者さん達は、動きは、演出の言う通り実践できて、素晴らしかったのですが、まだ経験不足な方が多いせいか、台詞が明瞭に聞き取れない方が多く、その点は残念でした。

やっぱり、こういう、本当に頭脳明晰な劇作家の書く芝居は、脳と心を刺激してくれて、演劇の醍醐味を思う存分感じました。

ネタバレBOX

あの事件を、書道教室に設定にした、野田さんのアイデアに、まず心底感嘆しました。字を書き、写経する内に、刷り込まれていく危うい情報の怖ろしさが、ストーリー展開上、違和感が全くなく、だからこそ、他の芝居にも増して、野田流言葉遊びの術が生きて来る、素晴らしい構成術。

野原に置きざられた、中からは開けられない冷蔵庫とか、ギリシャ神話とかと結びつけるアイデアも、とにかく、他の作者には、思いもつかないような、野田さん独自の知恵の凝縮した、スゴイ作品でした。
あんな大それた事件を起こす集団だと認識していなかった、テレビの中のワイドショーメンバーの呑気な笑い声と、テレビ番組のリアルさにも、身の毛がよだつ思いがしました。


あの事件の生々しい記憶がやや風化し始めた折に、静かな怖ろしさの再体感で、気持ちがザワザワとしました。
血や、猛毒の薬は実際目に見えないのに、書道教室の床に流れた、夥しい墨汁の跡が、どんなリアルな小道具より、数等不気味に見えました。

フツウが、だんだんんと変容して行く様子が、本当に壮絶な感覚で、観る者の心に刺さる、衝撃の舞台でした。

重い気持ちを引きずって帰ろうとしたら、後ろから、「ねえ、あの弟役の俳優、良かったね。誰だか知らないけど…」という、声が聞こえ、かなり以前からのチョウ・ソンハさんファンとしては、大変嬉しい気持ちになり、少し、気持ちが明るくなれて、幸いでした。
廃墟ブーム

廃墟ブーム

サイバー∴サイコロジック

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★

初見
観客置き去り気味のナンセンスでアナーキー(?)なコメディ。
全編約75%を占める小ネタの嵐。
小ネタ無くしたら25分で終わるんじゃない。
「くだらねぇ〜」と思いながら半笑いで楽しんだ。
劇団員の面々は個性派揃い。
次も観る…かな。

ネタバレBOX

正木英恵というモデル美女が基本半裸だった。
この人はいつもこうなの?
サンプリングデイ

サンプリングデイ

sunday

精華小劇場(大阪府)

2010/07/18 (日) ~ 2010/07/25 (日)公演終了

満足度★★★

見切れてない所もある
 1シーン毎ばらばらに何人も演じるやり方は難しいが、まだまだ可能性はあると思います。
好みだが、私は、物語のテーマをもっと絞ってた方が、最高に面白くなると思う。ほんとに好みだけの事です。

再演等で、もっと観てみたいです。
とても面白いお芝居でした(^-^)v  ありがとうございました。

The Heavy User

The Heavy User

柿喰う客

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2010/07/21 (水) ~ 2010/07/21 (水)公演終了

満足度

難しかった
解らなかった、物語が見えなかった。

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