express
PLAT-formance
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/08/13 (金) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★★
クドクド書いたけどようするに…
これはコントのユニットですって言うけど本当に面白いのか??って、見る前は半信半疑の状態でした。だって初日を迎えたのは13日の金曜日で仏滅でゲンを担ぐには最低な日だし、たった2人で1時間以上もコントし続けると1本良くても別の1本が面白くないと飽きちゃうからよほど台本に力が無いとダメだと思うし、2人でコントって言ったらどうしたってラーメンズが出てくるから比較されるし、客席見たら案の定女性客が多くてミーハーなお客さんばっかなのではって思うし、劇中使用の音楽まで自分達で作ってるっていうけどその時間でネタ作ったほうが良いのではって思うし、何より役者さんがまだ若いのにたくさんのお客さんをひきつけられるのかって思ったけれど……………。
前言全部撤回します!!!すごく面白かったです。エネルギッシュで、洗練されたコント集でした。僕は、この団体を失礼ながら今回初めて知りましたが、お笑いとお芝居が両方好きな方なら、絶対気に入ると思います。見ようかどうしようか迷ってて、上みたいな思いを少しでもお持ちの方は、払拭されると思いますよ。役者さんはすごく表現力豊かで、言葉も吟味されてて、劇中の音楽もコントによく合ってると思います。よく考えてみれば、第8回公演な訳で。もし、そんなに力の無い団体なら、こんなに長く続かないですよね…。笑って笑ってストレス発散出来て、観劇はあっという間でした。「全力でコントにぶつかる2人」。これ、見る価値ありです。
ネタバレBOX
「一つ一つのコントが最終的に重なり合って、別の風景を見せる。」これって出来ればカッコいいけど、きちんとやれる団体って多くないと思う。そして、「express」にちなんだコントが連作される。ミカンとか、なぞかけとか、キーになるものが徐々に色々な意味を持ってくるのにシビレテしまう。
2人だから当然色々な役を演じ分ける訳でそれもきちんと出来ていた。特に酔っ払いと恐妻家のサラリーマンが好きだったなぁ。
台本は勿論魅力的で、それを演じる役者さんも表現豊かでお客さんを引き込む力を持ってる2人だった。初日だったのもあり、カミカミな部分もあったし、ちょっと間延びしてないかって思った場面もあったけど、ちゃんとコントに向き合ってるなって好感を持てる熱演でした。
墨を塗りつつ
風雷紡
サンモールスタジオ(東京都)
2010/08/11 (水) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
期待通りでした
冒頭の音声で、劇場の雰囲気が収斂されたように感じました。
効果的な音響が幕切れまで楽しめました。
舞台装置だけでなく、トーンとして「地に足ついたリアリズム」と
ストーリーが絡むお芝居は、期待通りの出来でした。
屋外はいまだに暑いですが、敢えてその中を劇場まで行って
観劇する価値がありました。
01272125★たくさんのご来場ありがとうございました。★
ソテツトンネル
神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)
2010/08/12 (木) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★★
魅了
ややこしい環境であるが、案外いるかもと思わせる変なリアルさが、なんとも面白くはまりました。
旗揚げ公演とは思えない、内容の充実に満足感たっぷりです。
ラストの数字のオチが弱いのが惜しい。
音楽劇 ガラスの仮面~二人のヘレン~
彩の国さいたま芸術劇場
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)
2010/08/11 (水) ~ 2010/08/27 (金)公演終了
満足度★★★★
久々の蜷川作品
とんと御無沙汰になっていた蜷川演出作品。少々飽き始めていたところに好評だったガラスの仮面の音楽劇。面白そうだったので観に行きました。月影先生の夏木マリさんは先生そのものの威圧感。美しすぎる。音楽劇にするとこのような作品になるのかと新鮮で良かったかも。
月影番外地その2「ジェットの窓から手を振るわ」
月影番外地
ザ・スズナリ(東京都)
2010/08/04 (水) ~ 2010/08/13 (金)公演終了
満足度★★★★
前向きになります
自分の年齢と近い内容の作品だったので、人生を振り返りながら観ました。踏み込むきっかけは気合入れずにさらっと出来るののかもですね。
express
PLAT-formance
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/08/13 (金) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★
笑う箇所もさまざま。
物語の粗筋はhell-seeさんの感想の中で実に明瞭に描かれているのでそちらを観てください。これ以上の詳細な説明をされる方は居ないかと。笑)
今回ほど、観客によって笑うツボが違うことを思い知らされた。だって一斉に笑う場面というのがあまりなく、客席のあちらこちらで、まるで犬の遠吠えのようにちょっとずつ、ずれながら笑いが起こっていた。苦笑!)
初日の為か、噛みが目立ち滑りも悪かった。
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
物語が少しずつ繋がっているショートコント。しかし、過去に観た「 i r r e g u l a r 」ほどの工夫はない。あの時はセットというセットはなく箱を一つ使用しただけのコントだったが、度肝を抜かれるような斬新さがあったのだが・・。
今回はコントの中に、キリストがゴルゴダの丘で処刑されるまでの経緯や、マリーアントワネットの名言、銀河鉄道の夜などを盛り込みながら、「知る人ぞ知る」高度な内容にしていた。コントというよりもダークコメディを匂わせるような。
個人的に好みだったのは鉄道マニアと自称する鉄ちゃんが実はニワカ鉄ちゃんであまり熟知していない事柄に居合せた隣の客(窓際に座っていたのを鉄ちゃんが無理にどかせてしまうのだけれど・・)が突っ込みを入れるコント。ヲタ特有のリュックサックにメガネがポイント高い。
また、駅に住みついている浮浪者が妄想の中で妻を回想するシーンが面白い。結局薬局、そいつはチカンの常習犯だったのだけれど。
express
PLAT-formance
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/08/13 (金) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
コントっていう、わかりやすい皮を被った何か、だったような気がしている
笑ったし、唸ったし。
満席だったのもうなずける。
ちょっとセンスのいいフライヤーに惹かれたんだけど、結果、これはいいモノを観たのだった。
ネタバレBOX
この劇場をこんな風に使っているのを初めて観た。
それは、どの席からも舞台が近くなることを目的としているのだろう。
イス4つ、とかのシンプルな装置・セットも可能だったのに、あえてこのようなセットにしたのも素晴らしい選択だったと思う。
オープニングの雰囲気から、これは鉄道というキーワードを(鉄分多い表現をすれば)連結器のようにして連なっていく、コントの連作かな、と観ていくと、(鉄分多めの表現をすれば)ちょっと終着駅が違うようである。
単に連作コントが単純に1つにつながっていくのではなく、「演劇」としての全体像が浮かび上がってくるのだ。それは鉄分多めに言うとすれば・・・しつこいっ!
まあ、とにかく鉄道がキーワードであることは間違いはない。
基本は、2人芝居。彼らは、いろいろな役を必ず1対1の状況によって演じる。そういう形は、コントの印象が強いのだが、実際に行われていたのはそうではない。彼らは、コントとして役をやってます、というよりは、その役を演じている、というほうが妥当だった。
とにかく、成り切り方がうまい。テンポもいい。引き込まれるテンポだ。2人とも最高だ。
1つひとつのエピソードは、コントに仕上がっていて、「笑い」も十分にある。だけど、確かに、ボケ&ツッコミ的な要素はあるのだが、そういうコントではなく、実にいい台詞と間(&タイミング)で笑わせてくれるのだ。こういう笑いを観たかったという欲望を満たしてくれる。
この気持ち良さはなかなかない。
コントっていう、わかりやすいキーワードで、誰でも入れるように間口を広げ人を引き寄せ、結局のところ何か別の世界に連れて行ってくれるような、まさにこの舞台の中の列車のような世界であったとも言える。
中盤での、1人芝居風の展開から、それが「形式的にも物語的にも」1人芝居ではないということに気がついたときの、ちょっとゾッとするようダーク感もいい。なんとなくにやにやして観ていたら、冷水を浴びせられたようだ。
うまいよ。
各エピソードの微妙な時間差や異なる場所での結びつきもうまい。
そして、ダークな感じから「最近はナスやキュウリも用意してくれないし」と言うあたりで、少しコントとは違う方向へガチャリと、(鉄分多めに言えば)レール切り替えポイント切り替えてくる感じがいい。
さらに「パンと魚」「銀貨30枚で裏切る」の展開は、漫才台本の形をとりながらも、ラストに結びつくという、なんかシビレる展開になっていく。これはちょっといいぞ、と思った。それらを、細かい説明なし、さらりと言ってのけ、さらに笑いのほうに持って行く手法も含めていいのだ。
また、そのエピソードの中の台詞「悪いことは必ずばれるのだ、ばれることによって、許されるのだ」(そんな感じの台詞)は、ドストエフスキー的展開じゃん、なんて思ったり(もちろんキリスト教的だから)。
まさかと思うけど、今回の登場人物は、1+13名ってことはないよね?(笑)
裏切りは必ずばれ、そして、それはバレることによって(必ず)許されるという、凄まじいラストになるのだよ、これが。笑いの中で。
これが何かの集会だったら、思わず入信しちゃうよ。しないか。
次回も必ず観ようと思ったのだった。
01272125★たくさんのご来場ありがとうございました。★
ソテツトンネル
神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)
2010/08/12 (木) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
第一回公演とは思えぬ
今後の展開が楽しみな完成度。人というものは基本的にすんなりと残酷なのだ、と淡々と説く脚本に、役者の演技が上手く行間を醸し出している。語りすぎない美学が非常に好み。
脚本も演技も安定度が高く、人と人とのあれやこれがメインとなりながらも緩やかに数式の謎が全体を牽引していて、2時間の長丁場を集中力とぎらせることなく観させる。
しかし見終わった後の印象がなんとなく地味だったので、もう一瞬ほど、なにかえぐりとるようなものが欲しい気もする。
役者では当て書きのようにも見える役を演じていた吉田啓子の個性がひときわ目に付いた。
express
PLAT-formance
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/08/13 (金) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
ハイセンスでハイグレードすぎる連作コント集。
フライヤーに『これはコントの広告です。』なんて詠っているものだから、てっきりボケとツッコミに役割分担がなされていて、「ショートコント!」という前振りからネタがはじまるのを予想していたのだけれども見事に裏切られた。
たとえば今日日のバラエティ番組で見受けられるような一発ギャグ的なウケ狙いをかましたり、あきらかに常軌を逸しているキャラクターに頼って笑いを取ろうとするお手軽さはまるで皆無で『オチ』に重点を置くというよりも、あるシチュエーションのそれぞれの会話の掛け合いから生まれる『ズレ』から『おもしろみ』をガシガシと広げていくような。
で、そうしたなかにさり気なく、人生の思わぬアクシデントだったり、何とも腑に落ちない不条理さだったり、誰かの誰かに対する想いが織り込まれていたことが、すごくよかった。
妙な共感を得ようとせずに、描きたいことをスマートにはめ込む辺りも都会的で、作家のキラリと光るセンスを感じた。
そしてあれだけの広い空間をたったふたりの役者で表現したことにも驚かされる。また、フライヤーから抱いた浮遊感のある、不思議な世界というイメージを美術、照明、音楽、衣装が盛り上げていた。
所々気になる点はある。けれどもそれを差し引いても圧倒的におもしろかったし、コント界の新しい夜明けを感じた。
ネタバレBOX
入口から対角線上に構築された名もなき場所のとある駅。
線路はなく、プラットフォームだけが真ん中に浮かび上がるようなつくりになっていて、浮世離れしている感じ。天井には、重厚感のある鉄塔が組み込まれ、かなり本格的な舞台装置。
物語は、終電に乗るためにホームに駆けこんでくるサラリーマン風の男性(安藤)と鉄道員(吉田)のやりとりからはじまる。
ここでの会話は、この沿線は今日で今日で廃線である、というアクシデントによって、電車に乗り遅れるだけでなく、交通手段も失ったと嘆く悲劇的な男性に、本日限りで仕事を失う自分よりはマシではないか、と励ます鉄道員の悲喜が主。とりわけ斬新な話ではないけれど、冒頭で”もうすでにひとを乗せたからこの男性は乗れないのだ”という後々明らかになる意味深な伏線(キーワード)を張っている導入部としては悪くないとおもう。
一度暗転になり、上手側の壁に取り付けられた電光掲示板に今回のタイトルと団体名、そして電車に乗り込む際の注意事項が表示される。
私の座った席が空調が近く、音響があまり聞きとれなかったのだが、この時列車の通過する音はあったのだろうか。定かではないのだが、暗転時に列車の名前、列車の通過音、諸注意等を音響でアナウンスが入る方がこれから旅がはじまる予感が更に醸しだされるような気がした。
いくつかの木箱を並べてボックスシートに見立て、先ほどまでプラットホームであった場所が、車内になると隣の席に綺麗な女性が座ることを想定してナンパの練習をする若者(吉田)が。
どうやら客席に近い側が窓側という設定であるらしいので、観客に向かってナンパの練習をしているように見せかけるのが、なかなか滑稽である。そこへ頭にネクタイを巻いたよっぱらい(安藤)が現れて、若者の妄想は砕け散る。
そしてさきほどの妄想をよっぱらいに見透かされ、若者は若干たじろく。
それからふたりの話題はボックス席の間に位置するテーブルに置かれた不審な黒いバッグへ。
中を開けてみると中には冷凍ミカンが入っていた。ふたりともこのミカンには覚えがない。爆弾が仕掛けられているのでは?と疑ったよっぱらいはミカンを剥いて調べて、窓の外へ放り投げてしまった。
このミカンがこの作品のなかのふたつめのキーワードである。
この後も『同じ列車』に乗り合わせた『人々』というシチュエーションから更にキーワードを投げかける。順番が前後するかもしれないが、その詳細は以下の通り。
・先ほどの同じ?若者(吉田)と時刻表が恋人の鉄ちゃん(安藤)。
実はちょっとモグリの鉄っちゃんは山手線の駅名を全部ちゃんと言えなかったりする。日本一長い駅名もわからなかったりもする。それを若者に指摘される。みっつめのキーワードになるのが日本一長い駅名。
・浮浪者(吉田)と元車掌(安藤)の会話。
戦争で命を落としたふたりは、この列車が戦時中に軍需鉄道として使われていたことを懐かしみ、「また来年会いましょう」と言って別れる。彼らは死者の国から年に一度だけ現世に帰ってくる守り人(霊)なのだ。
冒頭で交された会話の廃線と敗戦を掛け合わせたようなエピソードであり、
ふたりの会話のなかから”ひとり生きてる人間が乗ってしまったらしい”ということを示唆する。この列車は、死者の魂を乗せて走るものである、というのがよっつめのキーワード。
ここまでに、冒頭で投げかけたもうすでにひとを乗せた列車は、死者の魂を乗せて走る列車であることがわかった。
あとは、冷凍ミカンと日本一長い駅名がどう繋がるのか、である。
とここで、挿話がひとつはいる。
駅で暮らしている浮浪者(吉田)は仕事の出来が悪く会社をクビになり、妻からは離婚を突きつけられて、明日喰う種にも困っている宿なしの浮浪者なのだが、自分はまだまだ現役バリバリのサラリーマンだと信じている。
がしかし、車掌(安藤)に連続痴漢犯として検挙されて夢から現実に突き落とされた彼は、絶望を抱く余裕もなく、ただ呆けていた。
この話は特に本筋とは関係がないのだが、役者の技巧と脚本の完成度が非常に高く、純粋のひとつのショートショートの独立した作品として楽しめた。
終盤、冷凍ミカンの謎が明らかになる。
冒頭の若者(吉田)はクリス(安藤)とお笑いコンビを組んでいて、これから本気でプロを目指し、お笑いで食って行くために、クリスを連れて田舎へ帰る道中の『列車のなか』である。がしかしクリスはすでに他界していてこの世にはいない。
クリスに会いたい一心からか、はたまた偶然からか、
若者は死者の魂を乗せて走る列車に乗った。列車は走り、分岐点につく。それが日本一長い駅名の場所、人生の分かれ道である。クリスは過去と時間の入り乱れるサザンクロスに乗り、時空を超えて相方へ別れの挨拶をしにやってきたのだった。
最後まで謎の残る冷凍ミカンは、これが『最後まで解けない未完(成)の物語』であるということをロジカルに掛け合わせているのだ。
未完であるにせよ、クリスはいかにして死んでしまったのか。永遠にわからないというのは消化不良感が残る。
しかしながらクリスが最後、満点の星空のひとつになり、expessの行きつく先が永遠の別れ、であるとするのなら、それはとても切ないことだ。
そんなふたりは、まるで銀河鉄道の夜のジョバンニとカムパネルラみたいだった。
ザ・キャラクター
NODA・MAP
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2010/06/20 (日) ~ 2010/08/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
初めての野田地図
賛否両論ですが、自分は圧倒的なものを感じました。
後から後から、あのシーンはこんなことを伝えたかったのかな・・・と
考えずにはいられない作品です。
後味はものすごく悪いけど、
あの後味の悪さは何なんだろうと夜も眠れず昼はまどろみそうになる作品です。
ネタバレBOX
舞台のキャッチコピーに「コトバが神になる」と書いてありましたが、
タイトルの「ザ・キャラクター」はコトバという意味が第一義であるように思います。
日本人にしか通用しない言葉の数々
野田さんの作品は以前から言葉遊びが多用されていたようですが、
今回も漢字を巻き込んだ言葉の面白さ満載でした。
神・袖・紙
神とは幼い子供がすがりつく袖のようなもので、
紙くずのようなものも、神になり得る。
われわれ日本人にとって宗教とは何か、神とは何か。
世界を変えようとした正義感に燃えた人々が
あまりにあっけなく人を大量に殺していく。
モチーフは「地下鉄サリン事件」
あまりに多くの罪もない人々が犠牲になったことが
最近また、ワイドショーで報じられていた。
宮沢りえ演じる「マドロミ」は、われわれ一般人の代表。
われわれも、単なる同時代を生きた一人というだけではなく、
加害者になりえたのかもしれない。
もしくはなりうるのかもしれない。
自分を強く持ちながらも、
世界と調和し、働きかけていくこと
その難しさ、大切さを改めて感じることができた。
今更ではなく、今こそ観たい作品だったと思います。
『CHORIKO』 チョリ子
anarchy film
新宿アシベ会館B1(東京都)
2010/08/12 (木) ~ 2010/08/22 (日)公演終了
満足度★★★★
とってもフリーキー
独特の世界観に圧倒されました(会場の雰囲気も含めて)。 幅広の舞台を活かして次々と切り替わっていくテンポある場面展開も良かった♪ ただ登場人物が多いのと枝葉の部分も多くちょっと本筋がわかり辛かったかな。 でも異形の人たちの中にあってチョリ子とジュナコの無垢な存在はとても素敵に感じた。
ネタバレBOX
中でもチョリ子とテルテルが二人っきりで語るシーンがとても感動的(特にチョリ子が線香花火について語る件)。 そういう素敵なシーンもあっただけに、全体的にもう少し本筋をクローズアップして描いて欲しかった気がする。
チョリ子やジュナコ、テルテル、星乃といった本来中心人物である人たちもなんか一緒くたになっちゃってるというか、みんながその他大勢みたいに感じてしまうシーンも多くてなんだかもったいない気がした。
あと普通の劇場よりもちょっと声が通りづらいので、後ろの席だと台詞が聞き取りづらいんじゃないかなぁ。
幸い一番前のど真ん中の席だったので問題なく観劇出来たけど。
墨を塗りつつ
風雷紡
サンモールスタジオ(東京都)
2010/08/11 (水) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★
まさにイメージ通りの作品
子役の女の子の存在が作品を引き締めていたと思う。本当に素晴らしい演技でした♪
ネタバレBOX
これって”横溝正史”へのオマージュなのかな?BGMも横溝作品のオンパレードだし。そういう意識で観てしまったせいなのか、どうしても横溝作品と比較してしまって、ちょっと目新しさに欠けていた気がする。
青酸カリって本当に”アーモンド”の匂いがするのかなぁ。たぶん一生嗅ぐことはないと思うけど‥
express
PLAT-formance
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/08/13 (金) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★★
面白い!
2人の魅力的な役者と1人の座付き作家のバランスがすごくいいのだろう。まだまだ荒削りな部分はありながらすごく将来性を感じる。
コントというよりコント風に装った二人芝居という感じで、全体としてはノスタルジックなファンタジーを感じた。
ただただ面白い。
お月さまの笑顔
経済とH
ザ・ポケット(東京都)
2010/08/11 (水) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
駄作バテで、寝込みそうです
途中で帰りたくて、本気で泣きたくなりました。
大人が書いた脚本で、ここまでの駄作にはたぶんもう2度とお目に掛からないだろうと思うので、たぶん、この作品、私の生涯のワースト1舞台になると思います。
お月様が、セットに比して異常に大きく、それが、この舞台の全てを語り尽していたように思います。
ネタバレを書く気力もありません。
ただ、新さんのお元気なご様子を拝見できたことがせめてもの救いでした。
拍手は、こんな作品に付き合わされた役者さんに対して、功労の意味で、懸命にしましたが、帰途は、生まれながらの演劇愛好者としては、怒り心頭で、ようやくのことで、家にたどり着いて、ほっとしました。
もう、この劇団は、どんな親しい知り合いが出演したとしても、2度と観たくありません。
ネタバレBOX
作品や演出に関しては、論評するレベルではないと私は感じますので、一々論う気はありませんが、その他の点で、気になることが二つ。
まず、私は、客席サイドの暗幕の傍の席でしたが、その暗幕後ろに、役者さんやスタッフが控えているのか、常に、中で蠢く足音や動作の音、ひそひそ声、ひいては、中の人物が動く度に、暗幕が揺れて、座っている私の脇腹を撫でるので、舞台上のあり得ない展開と、実際、自分の身に降りかかる災難で、居心地が悪くてなりませんでした。
また置きチラシはせず、帰りに、希望者には手渡しするということでしたが、私は、いつも、開幕前に、置きチラシを見ながら、開幕を待つのが楽しみなので、ずっと手持ち無沙汰で、客席に座っているのが、とても残念でした。その上、希望者には、手渡ししてくれる筈のチラシは、どなたも、私に手渡ししては下さいませんでした。この芝居に心底ショックと疲労感を感じていた私は、係りの方に、「チラシを下さい」と言う気力もなく、悲しい気持ちで、手ぶらで帰宅致しました。
舞台作りにも、こういう演劇ファンに対する配慮のなさにも、本当に、この劇団には心底、落胆させられました。それに、この配布チラシは、各劇団の方達が、稽古やバイト時間を割いて、一生懸命、折り込んでもらおうと、この劇場まで運んで来たものではないのでしょうか?彼らの労力を思うと、この劇団の「地球環境を考慮して…」という、全く演劇畑ではない経済人の驕りを感じてしまいました。地球環境を考慮するなら、不要チラシを入れられる箱を用意すれば良いことだと私は思います。
どんな、名人の大工に建設を頼んでも、モトの設計図が滅茶苦茶では、偽装建築で倒れるマンションの如く、名建築は建ちません。
どうか、経済とH様には、宣伝に余念のない行動をなさる以前に、もう一度、舞台作り、戯曲の書き方、演出のノウハウを、一から、勉強し直して頂けますよう、心から、祈念致します。
この芝居、笑ってご覧になっている観客もいらっしゃったし、現に、私以外の方は、高評価されています。その方々の御感想に異を唱えるつもりは毛頭ありませんが、ただ、一つ、りいちろさんの御感想に、夢の場面が、新国劇を彷彿とさせるというような記述がありましたが、これだけは、3代にわたる新国劇ファンとして、全く、新国劇を彷彿とさせるような次元の芝居ではなかったという点だけは、声を大にして、申し添えさせて頂きたいと思います。
ブロードウェイミュージカル「ピーターパン」
ホリプロ
東京国際フォーラム ホールC(東京都)
2010/07/19 (月) ~ 2010/08/01 (日)公演終了
蟹
劇団桟敷童子
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2010/07/16 (金) ~ 2010/08/01 (日)公演終了
墨を塗りつつ
風雷紡
サンモールスタジオ(東京都)
2010/08/11 (水) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
お見事!
良い芝居だった。久しぶりに芝居らしい芝居を観たという感じ。のっけから引き込まれて,2時間経ったとは感じず,最後まで集中が続きました。芝居を初めて観る方,こういう芝居は観なければいけませんね。観劇って良いもんだとホント思いますから。あと,絹代役の吉水雪乃さんが良かった。重要な役回りを演技もお上手で,とてもとても感心です。
富獄三十六系
尼崎ロマンポルノ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2010/08/11 (水) ~ 2010/08/12 (木)公演終了
満足度★★
消化不良感あり
多額の負債を抱えた末に拉致される人物たちの閉塞感は伝わるが、他のキャラのバックグラウンドが見えず消化不良感あり。
アフタートークでやっと腑に落ちた部分がいくつかあったが、本来は芝居だけで腑に落ちるようにすべきでは?
『CHORIKO』 チョリ子
anarchy film
新宿アシベ会館B1(東京都)
2010/08/12 (木) ~ 2010/08/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
統一された世界観
8月12日の初演、観に行ってきました。
MIMICRYに引き続き素晴らしかった。
役者も音楽も美術も衣装も世界観溢れてて面白くかったし、2時間超える作品だけれど不思議とのめり込んでしまってあっという間でした。人数が多くて、迫力もあり、時折映画を見ている様な感覚に陥る場面もありました。
MIMICRYと良い意味で雰囲気は似ているものの、また違ったテイストの舞台でanarchy filmさんの無限大なセンスを感じました。
謎がほどけていく感じがとっても好きです。
☆組を見にまた足を運びたいと思います。
とってもおすすめの舞台です。是非!!!
15 Minutes Made Volume9
Mrs.fictions
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2010/08/12 (木) ~ 2010/08/15 (日)公演終了