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オドル

オドル

劇団appleApple

The Art Complex Center of Tokyo(東京都)

2010/08/25 (水) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★★

ひと時の感覚を広げきる力
そのひと時の感触から、
広がっていく想いに捉えられ、
再び収束して刹那にいたるその想いに
深く浸潤されました。

内心を物語に編み上げていく、
その手法や表現に斬新さと洗練があって、
見せるものと隠すもの、、
さらには浮かび上がってくる世界に
息を呑む。

光や影の使い方も実に秀逸。
役者の所作にも切れがあって。

冒頭の刹那から、
終盤ふたたび広がる
主人公の想いや「おどる」ことの質感に
圧倒されました

ネタバレBOX

大きな布を幕としてL字型に張って
客席との境にして・・・。
冒頭のモノローグで夜明け前の刹那のごとき感覚を
空間に描きあげると、
幕を取り去ってその世界に観客を導きいれます。

光に照らされるもの、シルエット、そして闇。
さらには、聞こえる声と隠される音。
晒すものと隠すものは明確な意図に裏打ちされていて、
観る側がすっと世界に捕捉される。
舞台の闇の部分にも
しなやかな密度があって。
ギャラリーという空間の制約を逆手に取ったような
常ならぬ光のハンドリングと、
抜群の切れをもった言葉たちが、
斬新な表現のセンスを武器にして
エッジを持った世界観を作り上げていきます。

ダイアログ、部屋の内と外、携帯・・・
次第に浮かび上がってくる物語。
登場人物のロールが定まって
質感の違いが生まれていく。
ソリッドな肌合いを持った空間に、
すこしずつウェットな生々しい感覚が
織り込まれていく。

気がつけば、
光と影に織り上げられた物語の顛末に、
がっつりと心を奪われているのです。

部屋の外で語られるモラルや説得、
銃をつかうこと、ホテルの支配人、それぞれの立場。
内で語られる、窓のことや、言葉で伝えられないもの、
いっしょにいたい気持ち、チョコレート・・・。
妊娠・・・。
閉塞感のなかで膨らんでいくエピソード。
それらが満ちて、やがては混じりあって・・。

再び冒頭の刹那に収束していきます。
閉塞した世界のロール達が
こぼれることなく、とまどうことなく
現実でのありようへと鮮やかに姿を変えていく。
そのしなやかさと滲みのない表現の精度が圧倒的。

そして、冒頭の刹那の先に足を踏み込んだ、
主人公から伝わってくる
「おどる」感覚にも目を見張るのです。

シンプルで創意を持った舞台美術や
強い印象を醸し出す照明の手法にも
強く心を惹かれました。
役者達の動きもとてもきれいな舞台。
それぞれのシーンにあいまいさや滲みがなく、
切っ先がしっかりとあって・・・。

物語の中盤に
かすかなもたつきというか
饒舌すぎる印象はあったものの、
それを凌駕するだけの表現力が
舞台に構築されていて。

女性の想いにとどまらず、
主人公が「おどる」ことの
広がりにも心を奪われたまま、
劇場を後にしたことでした。

○○●●●☆☆◎
かなりあノ声

かなりあノ声

張ち切れパンダ

サンモールスタジオ(東京都)

2010/08/25 (水) ~ 2010/08/31 (火)公演終了

濃縮てんこもり
いろいろな要素がこれでもか、というくらい詰め込まれていて
重い話なのですが、シリアスな部分とコミカルな部分の
絶妙なバランスで楽しませてもらいました
今回が2かいめという事なので
これからも注目してみたいと思いました

吐くほどに眠る

吐くほどに眠る

ガレキの太鼓

APOCシアター(東京都)

2010/08/19 (木) ~ 2010/08/26 (木)公演終了

細やかに....
いろんなエピソードが描かれていて
ひしひしと伝わってきました
ただ、個人的には前作も感じたのですが
ラストあたりが少し残念に思いました
でも、それを差し引いても全然よかったです
次回作にも多いに期待しちゃいます

ネタバレBOX

衣装が替えられるとともに配役が入れ代わるのも
外見からの固定観念にとらわれず
内面部分を描くのにも効果的に感じられ
かといって、わかりにくくもなく
男性が出演してなかったのもよかったのでは!?と感じました
ライフパスファインダー2010

ライフパスファインダー2010

パスファインダ制作室

吉祥寺シアター(東京都)

2010/08/27 (金) ~ 2010/09/05 (日)公演終了

満足度★★★

ロックと芝居の融合でした
でも舞台のセット的には、音楽の方が強く見えましたかね。
主題歌とも云える、「LP」の振りと音楽は耳に残りました。
好き嫌いが、割とはっきり出るかもしれない作品でした。

ネタバレBOX

イメージは誕生でした
母親の胎内から外の世界に出て行く過程のお話で。
(と思ったけど、あってるかな?)
一粒の種もし死なずば・・みたいな精神論も入っていて。
案内係や体内のサポート郡の擬人化だったようです。

元気があっていいのだけれど、
聞かせたい歌が、バックの楽器の音量に負けて。
聞き取りにくいこと多かったです。
アンプの音量などの調整や観客席での聞こえ方など、
バランスを考えての配慮が必要と思います。

また音楽を中心におくなら、物語もそれにそって作り。
歌が必然となる設定の話を考えるべきかな、
と思いました。

例:セロ弾きのゴーシュとか
開き直って、ギャンブラー自己中心派みたく。
何でもかんでも音楽勝負!としてしまうとか、どうでしょうか?
X day

X day

地球ゴージャス

仙台銀行ホール イズミティ21・大ホール(仙台市泉文化創造センター)(宮城県)

2010/08/21 (土) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

感動
初めて見た。
中川くんがラジオでCMしていたので見ることにした。
中川くん森クミさん、仙台出身の人の活躍も見たかった。
悲しいのに爽やかな不思議な内容だった。まあ内容はともかく、エンターテイメント性に感動した。
見てよかったと思った。
はい、また見たいですね。

ジャッキーチェンと俺物語

ジャッキーチェンと俺物語

ネコ脱出

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2010/08/26 (木) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★★

素舞台でセットも無いのに
泣かされました。
単に楽しいおバカコメディかな、などと思っていたら。
見事に上手に期待裏切ってくださり、感服いたしました。

ネタバレBOX

イジメや差別の話、皆が憧れるヒーローなど。
中心はジャッキー・チェンなんですが。
主人公をちゃんと中心において、1部と2部に分けて。
1部の小学4年生Ver.では在日韓国人の差別問題で、
担任の先生の、自分も在日でというカミングアウトには泣かされました。
2部のアクションスター目指す高校生となった主人公の話は、
なんか結構現実の劇団としての、自虐的な話で妙な納得させられました。
まぁそれはそれで楽しめましたが、
やはり小学生の時の芝居は、見た目のギャップといい。
下町の元気の良い子供らのイメージがよく出ていました。
皆でやる芝居決めの話合いは笑えました。
それと1部のヒロインに位置するはずの、オガワ先生の。
妙なずれ方も笑いとっていました。

それにつけても、4年2組のクラス発表「シンデレラ」は、
もうこれだけで1本作れるのでは、と思わせる力作でした(^^)

終劇として流した映像は、ジャッキー映画のオマージュとして、
実際の芝居のNG集とはいきませんでしたが。
稽古風景の撮影で、上手く締めていました。 愉しめました(^^)
ログログ

ログログ

キリンバズウカ

シアタートラム(東京都)

2010/08/26 (木) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★★

キリンバズウカ 初見
キリンバズウカやっと観れました。当日券で。
かなりおもしろい人間描写。楽しめた。

過去の作品を観たくてDVD2本買った。

WOWOW WORLD BEAU×2 BEAUTIFUL

WOWOW WORLD BEAU×2 BEAUTIFUL

コーヒーカップオーケストラ

シアター711(東京都)

2010/08/20 (金) ~ 2010/08/23 (月)公演終了

満足度★★★

意外や意外に
時間ができたのでふらっと、当日券で。

かわいいオシャレなイラストのミニチラシを憶えていて、
タイトルも英語だしさぞかしオシャレ系かとおもいきや、、。

かなりのコメディ。
そして意外や意外におもしろかった。

流れ姉妹〜たつことかつこ〜 第一章

流れ姉妹〜たつことかつこ〜 第一章

真心一座 身も心も

TOKYO FM HALL(東京都)

2010/08/19 (木) ~ 2010/08/28 (土)公演終了

満足度★★★★★

真心一座 初見
真心一座 初見。第一章再演観ました。

なんという充実感。疲れが吹き飛ぶ!
大筋は悲しい話なのに、笑って笑って笑って。。
細部まで凝りに凝っていて本当にオモシロかった。
河原さんの演出ホントにおもしろい。

そうそうTOKYO FMホールが
まるで青山円形劇場のように客席が組んであった。
初演、青山円形劇場だったのですね。

ダミーサークル

ダミーサークル

花まる学習会王子小劇場

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/08/25 (水) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★

かなりダークだった
あのウワサの中屋敷さんが、短期間でどうやって学生をまとめ、
料理するのだろうと楽しみにして観に行った。

かなりダークだったな。想像をはるかに超えてた。
中高生が体験、思考するダークサイドの部分の凝縮だった。
現実ではあまりこういうことはおこってほしくないけれど。
多感な時にこのダークさは精神的にまいらないかなと
ちょっとだけ心配に。
でもこの世代ダークさは好物の子もいるかな。

アフタートークで本日初めて二回公演で、、省略、、
夜の回は一番いいできだった!と。
楽しそうに充実した笑顔で、、よかった。
みんな楽しんでるんだ。とわかってなぜかホッとした。

たしかにけっこう良かった。悪くなかった。
中高生そして中屋敷氏、、、恐るべしと思ったし。
あのダークさを中高生のみんなは、
むずかしい言葉を演じて楽しんでいるのかと。
動きもぎこちなさがもう少しなくなるともっといい。

そうそう、始まり方がリーディング風なのですが、
中屋敷氏いわく、
リーディングではなく「印象劇」なのだそうだ。
なるほど。

キミドリ

キミドリ

オフステージ

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2010/08/27 (金) ~ 2010/08/28 (土)公演終了

満足度★★★

映像は綺麗で、
場面背景としてもそれなりに有効でしたが、俳優の顔に粒々だの縞々だのの映像がかぶるのはどうなんでしょう?!

ネタバレBOX

住宅地に墜落した飛行機事故で大やけどを負っただけでなく、精神も病んでしまった女性を見守る同級生たちの話。元々は高校時代のマドンナと取り巻き連。

変な同級生でした。なんだかなあ。

大事故の跡地は公園になって、その後集合住宅になるそうな。なるほど、そうかもしれないな。
ライフパスファインダー2010

ライフパスファインダー2010

パスファインダ制作室

吉祥寺シアター(東京都)

2010/08/27 (金) ~ 2010/09/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

感動しました!
ドリブル→ドリブル→パス→パス→シュート!で、決める!って感じ!・・・・・?
あなたが主役の人生、1人で頑張らなくては、いけない時もあるけど、頑張ってれば、仲間も増えるし、助けてくれる。そして、決められるのは、あなただけ!それを、押しつけるでもなく、説教じみてもなく、教えてくれる作品です。頑張れ、頑張れと、励まされるのでなく、肩の力を抜けさせてくれる感じです。それを、キャスト自身の輝く笑顔と、ノリと勢いで伝えてくれます。ロック過ぎずオペラでもなく、どちらかと言うとミュージカル風?でも好みやこだわりのある方には?・・・分かれるかも?これは、語るのでなく、体感する価値あると、思います。私は、好きです。 

ネタバレBOX

太郎(という名の自分達)が生まれて、何を求めて何処へ逝くのかと言う物語。

太郎は、自分が何を求めているのかも、わからないのに、応援団的なのやら、敵だか、正義の味方か解らないのが、集まってくるのに、戸惑う・・・なんか怪しげな奴らなんだけど仲間のようだと気付くが、どうやら、何かを始める為に出発しなければ、行けないらしい?

出発しても、悩んでると、「そ~っと・・・そ~っと」つぶやきながら、近付いてくる女性がいる。その人は、先導者になるべきか、守護神になるべきか、悩みつつ、消えてゆく。母の子守唄の優しさに包まれたような太郎も、そんな頼れる事でも人でも、欲しいのだが・・・

不安の中でも、続けていけば、いろんな出来事や人と巡り会い、発見もある。不思議な西遊記一行らしき(かなり怪しげ?)に、出会ったり・・・その中の男が、なんだか気になる女の子と巡り会い、彼女の助けになりたいので、一行と別れを告げたのに、彼女はツレナイ・・・遠慮がちに見守る男は、ただ!眼が悪いだけだった~?彼女は、塊にしか見えないけど、光が違う!!!そう!彼にとっては、光り輝く存在なのだ!そして、二人寄り添い歩き出せる~~眼が見えなくても、ちゃんと守ってくれるハズ。と、そのシーンは光を存分に使い、幻想的でもあった。一番好きなシーンです

・・・とまだまだ続くのですが、文章にすると、堅苦しすぎて・・・、なんか違っちゃてきて、申し訳ないです。途中、途中での出会いは、もっと怪しく、お気軽な、個性的な面々で、マツタケさんも、すっとボケた感じ?(もちろん!褒め言葉!)で、絡んできます。出会いがあれば、別れ(死)もあるけど、記憶に残れば、寂しくない!という所も、好きです。

なんだか、わからないけど、ゆる~く心地良い!感じは、体感しないと、解らないかな?又、搭乗したいと、思いました。

オープニングのハンドライトや、マッチでの一瞬の輝きも、きれいでした。

生バンドの迫力は、良いのですが、素敵な歌詞が、かき消される部分が有るのが、残念でした。






































































































































































































































































吐くほどに眠る

吐くほどに眠る

ガレキの太鼓

APOCシアター(東京都)

2010/08/19 (木) ~ 2010/08/26 (木)公演終了

満足度★★★★

ラストが忘れられない
ものすごくインパクトのあるチラシでどんな話なのだろうと。

ほのぼのと始まり、最後はどうしようもなく悲しく寂しく深い。
一人の女性の生涯を語るお話でした。

女優7人がつぎつぎと登場人物を入れ替わって演じるのに、
すぐにこの人が演じているのは”この人”とわかるのは
かなりおもしろかったしすごく良かった。

ラストの表情と照明がつくり出す世界が忘れられない。

この日、仕事で徹夜明けだったのにまったく眠くならなかった。

R 学 級 の 中 心

R 学 級 の 中 心

荒川チョモランマ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/08/20 (金) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

赤色エレジー

赤色エレジー

LAVINIA

シアターブラッツ(東京都)

2010/08/26 (木) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

あの時代のニオイ
別役作品にこだわって上演しているPカンパニー代表の林次樹が演出を担当。
LAVINIAはふだん、台詞を廃し、歌やダンス、パフォーマンスにこだわった活動をしているユニットだそうで、彼女たちを核に、各方面で活躍するメンバーが集った。
最近回顧され始めた1970年代、漫画雑誌「ガロ」、林静一、あがた森魚という70年代の顔が挨拶文にも紹介されているが、「あの時代のニオイ」にこだわったという林次樹のメッセージが、しっかり伝わってくる芝居だった。地味で無名のプロデュースユニットは、自分の場合、けっこう当たりが多い。
今回、思いがけず笑うシーンもあったけど、最後はジーンとした!

ネタバレBOX

電信柱の下で行き会った、社会活動家のアラカワ(南保大樹)とウチダイチロウ(田中龍)、ヤマグチサチコ(橋本千佳子)の3人。
家賃を滞納して大家(辻奈緒子)に追い出されたウチダは、電信柱の下に置かれた家財道具を見て、ここに住むからいいと2人に言う。ウチダを心配するアラカワとサチコ。サチコはウチダと同棲し始める。だらしなく、煮えきれない「だめんず」の見本みたいなウチダ。一挙手一投足をサチコに注意され、間の抜けたやりとりがコメディー並みに可笑しく、私の座るベンチシートは年代も違う個人客4人なのに、ツボにはまったのか、全員、肩を震わせて笑ってしまった。ほかの席ではあまり笑ってなかったのにすみません(笑)。いや、
橋本のツッコミと間、田中のボケが素晴らしいのだ。コンビニがない時代の食料品についての会話がリアルだった。
「チチシス」の電報をサチコに隠し、大家からボストンバッグと金を借りて帰郷しようとするウチダに、サチコは愛想を尽かし、アラカワのもとに走る。アラカワは内ゲバで襲われ、頭に重傷を負い、病院で寝たきりになるが、サチコはアラカワと正式に結婚することをウチダに告げる。
ふだんは台詞を廃した劇をやっているユニットだというが、橋本の台詞は心にしみるようで、その演技に惹きこまれた。前半の喜劇と、後半の悲劇をくっきりと演じ分けている。
昔の仲間が集まり、花見を始める。さながら昭和歌謡全集といった雰囲気で、次々に当時のヒット歌謡曲(なつメロ)が歌われる。俳優はみな歌がうまい。宮内彩地が歌う「カスバの女」と「アカシアの雨」が特に良かった。
ウチダは病院にいるアラカワを思い、やりきれない思いを噛みしめる。サチコが現れ、アラカワの自殺を告げる。ワルシャワの労働歌をウチダが歌い始め、みなも歌う。
暗転のときに流れる挿入歌の「赤色エレジー」も宮内の歌声のようだが、あがた森魚とはまた雰囲気が違ってセクシーだ。場面によってジャズ風のアレンジになっていたりする。暗転のまま、サチコとウチダの寝物語が流れるが、この官能的な哀歓は、平成の世にはないものだ。
「赤色エレジー」が流行ったころは、周囲は明るい歌が流行していて、大正時代の演歌師が歌うような物悲しいあがた森魚のか細い歌声は、貧乏くさくてなぜか違和感があったが、いま聴いてみると、いかにも70年代らしい哀愁を感じる。
政治の季節に若者が挫折し、国や社会より個人の幸せに関心が向く一方、経済も高度成長から低成長へとシフトし始めた時代、ウチダやアラカワやサチコのような幸せに乗り遅れてたたずむ若者がたくさんいたはずである。彼らにとって幸せとは何だったのだろう。
「赤色エレジー」に歌われたサチコとイチロウの愛の物語。幸せはつかのまの性の営みの中にしかなかったのかもしれない。
帰路、「内ゲバって何だ?」「内ゲバ?わかんないよ」「言葉の意味わかんねぇからさ、この芝居も最後までワケわかんなかった」と若い男女が話していた。そうか、内ゲバねぇ。平成のいまは、パンフに単語解説がいるのかも。若い人向けにパンフに時代背景の説明があるとよかったかもしれない。「内ゲバ」の意味を教えてあげようにも、男女は仲良く路地のラブホ街のほうに入っていってしまった。
悪役志願

悪役志願

黒色綺譚カナリア派

座・高円寺1(東京都)

2010/08/20 (金) ~ 2010/08/26 (木)公演終了

楽しめました
素直に楽しめました。

チャイニーズ・スーパー・エンタテインメント『CHA~茶~』

チャイニーズ・スーパー・エンタテインメント『CHA~茶~』

Bunkamura

Bunkamuraオーチャードホール(東京都)

2010/08/12 (木) ~ 2010/08/25 (水)公演終了

満足度★★★

超絶技と色の洪水
中国雑技超絶技の連続、連続!
文句なくすばらしい。
思わず「わぁ」とか「すごーい」とは声がでそうになる。
シルク・ドゥ・ソレイユ 「DRALION」を
観たコトのある人が観ると演目内容はかなり近いらしい。
私は観ていなかったので新鮮でした。

“茶”をテーマにact6。
衣装とセットはなにしろ豪華で美しかった。
色色色、色の洪水といったところかな。

ちょっと残念だったのは演目の間に 
CG映像が流れるのですがこれはレベルが低すぎたと思う。

ロロ vol.4 ボーイ・ミーツ・ガール

ロロ vol.4 ボーイ・ミーツ・ガール

ロロ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/08/18 (水) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★

うわさのロロ
これがうわさのロロかぁ。爆発力のある劇団でした。
おもしろかったところと、????のところが混在なので
何作か観てみたい。

シンプルなセットよかったな。

そこか、遠くか

そこか、遠くか

各駅停車

OFF OFFシアター(東京都)

2010/08/27 (金) ~ 2010/08/31 (火)公演終了

満足度★★★

予想を超えて楽しめました
遠くでは戦争が起きている。
身の回りに来なければ感じることは出来ない。
今は廃部になった文化部の部室。
いつの間にか一部の先生達の談話室となってしまった部屋で、
おきた事、おこりそうな事、いろんな話を僕たち・私たちは積み重ねていく。

とか、チラシや説明文。
こんな感じで出せばいいのに。
なんで紹介文とか書かれへんの?

ネタバレBOX

晩夏から初冬にかけての、ある学校でのさまざまな出来事が、
元地理部の部室で、さまざまな教師達の口から語られる会話劇でした。

勝手に入り込んで、コーヒーメーカーやらティーセットやお菓子などを、
置いておくコメディタッチなところは笑えました。
話題に上る話も、結構重かったりして引き込まれました。

ただ、会話の積み重ねを重視しすぎたきらいがあり。
登場人物たちの会話のテンポが殆ど一本調子で、メリハリが無く感じられた。
実際の人間は、思考速度も異なるんだから、
早口やゼスチャー人間や、ボソボソ声の方とか、
声が小さい人・大きい人、様々なバリエーションでの会話をして欲しかった。

バカ呼ばわりされる体育教師や、だんだん上手になるピアノの音。
BGMの虫等の効果音。結構しっかりやっていました。

ちゃんとコーヒー飲んでるトコロは、良い演出でした。
口紅を初めてさした夏『ご来場ありがとうございました。』

口紅を初めてさした夏『ご来場ありがとうございました。』

TOKYOハンバーグ

千本桜ホール(東京都)

2010/08/25 (水) ~ 2010/08/31 (火)公演終了

満足度★★★

ラストが意味深!
心の交流には温かくなりましたが、考証面は少しゆるゆるのような気がしました。

ネタバレBOX

婚約者が亡くなり悲嘆にくれるスナックのママの許に小学生の女の子が訪ねて来ます。婚約者の子供だと分かります。バツイチだったことも知らず、ましてや子供がいたことなど聞いてなく、騙されていたことに怒るママでしたが、現在の育ての親である長野に住む祖父母の了解を得て夏休みを東京で過ごすことになります。

子供嫌いなママでしたが、一ヶ月の共同生活で情が通い、長野に帰る最終日に区内の小学校に通わせることを区役所に相談しに行っていた間に、婚約者の元妻で実母の女性が突然子供を引き取りに来ました。ロンドンにいたために事情を知らなかったらしく、このままロンドンへ連れて帰ると言うのをスナックの従業員たちは断り切れず手放します。

区役所から帰ってきて経緯を聞かされたママががっかりしたところで終了。しかし同時に、ドアの開閉音がカランコロンと鳴って…。

さて、時代はいつなのか、子供が怪物くんの歌を歌っていたので一瞬昔かなと思い、最近もテレビでやっていたなと思い直し、多分現在なのだろうと判断しました。というのも、そもそも目黒区内の場末のスナックに今どき毎日通う客がいるのだろうか、一昔前の話じゃないかと感じたからです。

昔大ヒットしたアニメで、最近では2010年4月からワンクールだけやった番組の主題歌を使うのでは、お客さんに時代錯誤を起こさせます。

また、元妻が引き取ることを祖父母は了解しているのでしょうか。子供のパスポートは準備されているのでしょうか。疑問が残ります。

それにしても、小学生をスナックで働かせるのは如何なものかと思いました。お客さんも調子に乗ってそそのかせていましたが、法令違反はまずいでしょう!

最後のカランコロンには救われました。恐らく子供が走って戻ってきたのでしょう。メジャーの吾郎のような、三丁目の夕日の淳之介のような感じになるのではないかと思います!情が移っただけに嬉しい気持ちです!!

ところで、スナックのカウンターですが、両端が通路になっているのには違和感を覚えました。普通、狭い入口から入って行き止まりですよね。

義理の母になったかもしれない女性と、義理の娘になったかもしれない少女の心の交流には温かくなりましたが、考証面がゆるゆるで、細かいところが気になり、完全には入り込めませんでした。

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