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The Bando-Wanderer ~無稽・将門

The Bando-Wanderer ~無稽・将門

劇団BOOGIE★WOOGIE

SPACE107(東京都)

2010/09/02 (木) ~ 2010/09/05 (日)公演終了

満足度★★★★

時空超越ファンタジーロマン活劇
3月の大作を「壮大な前振り」に(笑)、卑弥呼の時代と皇紀2600年の「もう1つの日本」を繋いで描く時空超越ファンタジーロマン活劇、「無稽」シリーズの醍醐味満載。
中でも将門と純友が「1000年後にまた逢おう」という前作での約束を果たす場面は「Zガンダム」でクワトロとアムロが邂逅するシーンの如く感動的。
また、刀身を蛍光色に塗った武具でのサンプリングSEを使わず木刀がぶつかる生の音を活かした殺陣も迫力があってイイ。

吐くほどに眠る

吐くほどに眠る

ガレキの太鼓

APOCシアター(東京都)

2010/08/19 (木) ~ 2010/08/26 (木)公演終了

満足度★★

記憶のみが自己に一貫性を与える
服は男、服は思い出。
日々、服が替わるように、
自分も、一瞬一瞬、ちがう存在へと変わっていく。

肝心な部分で表現があいまいだったのが残念だ。

ペン

ペン

劇団NLT

俳優座劇場(東京都)

2010/09/02 (木) ~ 2010/09/08 (水)公演終了

満足度★★★★

子の七光り
海外コメディらしい・・。笑

以前の公演でも池田政之がガブリエルというペンネームで書いてたのをみると、これも、池田のペンネームなのかと思いきや違った。池田はご自分の作品を多数のペンネームを使って書いてるんだよねー。フランス人が好きなんだろうか・・?むしろ、権佐衛門とか、仁右衛門とか鬼頭市とかのほうがウケると思う。笑

今回の本は無理に笑わせようとしないで自然な流れでのコメディだったため、センスがあって上質で楽しかった。コメディというより、コミカルな物語。


以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

ルジールの娘・ドミニクは父と違って天才作家だった。小説「私の心は真っ裸」で一躍有名になったドミニクは毎日がパーティ三昧で中々、書く暇がない。そんな時、新聞社のカメラマン・オリヴィエに恋をしたドミニクは彼とのデートを企てるも、ルジールに阻止されてしまう。

ルジールには父親特有の娘可愛さと、今や天才作家となった娘の作品を週刊誌に連載させると出版社に約束してしまった経緯からオリヴィエと付き合うことを許せなかったのだった。とにかく書かせなければ、・・と。

しかし、当のドミニクは将来の作家としての自分を見据えて、今は書きたくないという。理由は「『私の心は真っ裸』が売れてるのに何故、今また新刊を出さなくてはならないのか?出版社に踊らされる作家ではなく、着実に時期を見て発表したい。」という。また、「私は成功も富も恋も味わった。パパと私では役割が違う。」と主張し人生に於いて、それぞれの規律の中でポジティブに生きようとするドミニクが眩しいほどだった。

色んなことを経験して、それらを零すことなく吸収してしまうドミニクの強さと明るさと強かさ。逆に自分の人生は非の打ちどころがなかったと言い切るルジールの人生は、何も見ないで何もしないで、何もやらなかった。そんな親子の性格の対比とドミニクの弟がこれまた天才的な詩人とする物語は凡人にとっては輝かしい本だが、この子供二人が父の小説を出版化させるという展開は「子の七光り」そのもので、微笑ましい限りだが、それ故に父親のダメっぷりも露呈してしまう。笑

ファミリー人情劇だったが舞台はコミカルで愉快だった。笑いの殆どを祖母役の木村有理がかっさらったが、表情と目で演技する祖母のそれらは芸術の枠を超えた風格があった。素晴らしいと思う。なるべく前の方で観られると木村の演技が堪能できる。
Sea on a Spoon

Sea on a Spoon

こゆび侍

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/09/01 (水) ~ 2010/09/05 (日)公演終了

20100905
。・`ω´・)ノ

日射し 第一部

日射し 第一部

楽園王

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/08/20 (金) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

20100821
。・`ω´・)ノ

Water-Cooler

Water-Cooler

天然果実

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/08/25 (水) ~ 2010/08/27 (金)公演終了

20100826
。・`ω´・)ノ

女中たち

女中たち

劇団 風蝕異人街

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/08/28 (土) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

20100829
。・`ω´・)ノ

楽屋

楽屋

劇団ひまわり

シアター代官山(東京都)

2010/09/03 (金) ~ 2010/09/08 (水)公演終了

満足度★★★

そういうものなの?
清水邦夫の設定なのかは知らないが、チェーホフの「かもめ」の楽屋に和服の人がいるのはなぜ?他の芝居の出演者というのも変だし。。。主役をとるには気が強くないとダメですね。この日のニーナ役を演じたという女優にはその気迫を感じました。で、疲れちゃったのかもしれないけど、告知も大きな声でお願いしますね。

Sea on a Spoon

Sea on a Spoon

こゆび侍

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/09/01 (水) ~ 2010/09/05 (日)公演終了

満足度★★★

みました
舞台美術、素敵でした。
オープニングがとても印象的。俳優さんたちはがんばっていましたが、もう少し訓練が必要なのでは?個々については好印象ではありました。

ストーリーは可もなく不可もなく。
狂気に陥るときのベタな演出(演技?)と、が残念。
浴衣を綺麗に着こなしてほしかったです。

おにもつ

おにもつ

東京マハロ

笹塚ファクトリー(東京都)

2010/09/03 (金) ~ 2010/09/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

感動しました!
普段あまり舞台は見に行かないんですが、知人に騙されたと思って観に行ってごらんと言われ行ったら衝撃を受けました。
役者さんの演技力も素晴らしく、あまり舞台を見に行かない私にも大変観やすく、感動しました。
もっと沢山の人に観てもらいたいです。
12日までやってますので是非観に行ってみてください。

おにもつ

おにもつ

東京マハロ

笹塚ファクトリー(東京都)

2010/09/03 (金) ~ 2010/09/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

夢を語れる幸せ…
正直、週末日にちょっと力を抜いて笑えればラッキーだな、くらいな軽い気持ちで予備知識まったくなく出かけたのですが。
こんなに笑えてこんなに泣けて。登場人物たちもみんなリアルで生きていて。
いつのまにか、自分も安西運送の一員になったかのような気分で、一喜一憂していました。
こんな職場で働けたら…いやちょっと暑苦し過ぎな面もあるけど…でもきっと楽しい!

ネタバレBOX

毎朝の朝礼で、社長がひとりひとりに、「○○、夢は何だ?」という問いかけ、それに答えていく場面。
現実的に自分に置き換えてみたら、なんだかやっぱり照れくさいし。
でもなんかいいんだよなぁ、夢を声に出して語り、それをお互いに応援しあうことができる環境。
ありそうで、ない。でも、あって欲しい。
冒頭での各人の答え=夢と、ラストでの答え=夢…一緒なんだよね。変わらない。それは、まだ叶っていないってことで。だからこそ求め続けるってことで。
ベタだけど、素直に心をあたたかくしてくれる物語でした。
飛ぶ劇場『睡稿(すいこう)、銀河鉄道の夜』

飛ぶ劇場『睡稿(すいこう)、銀河鉄道の夜』

NPO法人FPAP

ぽんプラザホール(福岡県)

2010/09/03 (金) ~ 2010/09/05 (日)公演終了

満足度★★★★

涙が出た。
プレ公演よりもっと切ない気持ちになりながら観ました。
ジョバンニ、見た目はやっぱり20代女性なんだけど、動きが、表情が、小学生男子のそれだった。なんか抱きしめてあげたくなる。
カムパネルラ、何考えてるのかよくわからない、難しそうな男子だった。大人びている子なのかな。
この二人の友情はよく見えなかったかなあ。なんだか友情というより同情のように見えてしまった。ルックスの問題なのかな。
子どもには難しいかな?と少し思いました。大人向けの絵本を読ませてもらったかんじ。
しかし、中盤~終盤辺りで集中力が途切れて「お尻が痛いなー」と思ってしまったので☆ひとつ減らしました。ごめんなさいね。

ネタバレBOX

序盤の教室のシーンで観客に振ってるのもあって、ラストのセリフがすごく生きてた。
木村さん、すごく良かったです。
楽屋

楽屋

劇団ひまわり

シアター代官山(東京都)

2010/09/03 (金) ~ 2010/09/08 (水)公演終了

満足度★★★

正統派
ま、安心して見られる舞台といえる。ひとりよがりの難解な演出もないし、早口でガナリたてる役者もいないし、客席のマナーもよかった。残念だったのは最後の挨拶で、「日によって配役が変わるので、他の日も見てください」といって、日替わりのキャストを紹介したのだが、前から4列目に座っていたのに肝心の名前が聞き取れないほど声が小さい。さっきまであれほどカツゼツよくしゃべっていたのに、幕が下りたら蚊の鳴くような声しか出ないなんて・・・・。

生のひと 生いがいのひと

生のひと 生いがいのひと

元東京バンビ

OFF OFFシアター(東京都)

2010/09/02 (木) ~ 2010/09/07 (火)公演終了

満足度★★★★

期待以上に満足です
実に面白い。色っぽいし、笑えるし、ホロリとさせられるし。久しぶりに素直に楽しむことができました。期待以上に満足です。しかし、しまさきまちこさん凄くいいなー。

KUNIO07『文化祭』

KUNIO07『文化祭』

KUNIO

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/09/03 (金) ~ 2010/09/06 (月)公演終了

ハッチポッチ
それでいて一貫した作品の統一感もあるし。ビックリするような出演者の「量」も、ちゃんと活かされていて、効果も必然性もあったよ。

ピープル・ゲット・レディ【公演写真アップしました!】

ピープル・ゲット・レディ【公演写真アップしました!】

Minami Produce

小劇場 楽園(東京都)

2010/09/01 (水) ~ 2010/09/05 (日)公演終了

満足度★★★★

包みを開く手順の秀逸
舞台のトーンがしっかりとコントロールされていて、
同一の質感の中で
幾重にも開かれていく世界の余韻まで
たっぷり味わうことができました。

ネタバレBOX

冒頭のシーンから
しっかりとしたテンションが舞台にあって、
いくつかのエピソードが
拡散させることなく
観る側に置かれていきます。

重ならない断片を
語り部たちがそれぞれに
膨らませていく感じ。

一つずつのシーンがとても丁寧に作られていて
観る側が無理なくゆだねられる。
舞台上のロールを保ちながら
どこか抽象的に、
でも狂言回し的に語られる
台詞たちが
次第に物語の外壁を組み上げていく、
その順序や度合いがしたたかで・・・。

だから、エピソードたちの変遷や
その女性が
くっきりと照らし出される終盤が
薄っぺらくならない。
よしんばそれが
打算やずるさに満ちたものであっても
観る側はそれをあるがままに受け入れてしまうのです。

Bバージョンを拝見したのですが
ラストに女性が開示する心情は
圧巻でした。
そこに、モラルが瓦解していくなかでの手放し感や
モラルハザードに殉じる高揚すら醸し出され、
観る側の目を見開かせる。

役者の演技にはそれぞれ張りがありました。
冬月ちきはこれまでと異なる
新しい一面を開花させたような気がする・・・。

作品の全体的なバランスからいうと
前半が多少重すぎて、
それが後半の切っ先を
ほんの少しだけ削いだ感じもあるのですが、
でも、それを十分にカバーする
ラストの主人公の心情表現の鮮やかさに
目を奪われる。

たくさんの手練を内側に織り込んで
しなやかな口当たりで
物語を観る側に広げていく
作り手の語り口に
たっぷりと満たされて・・・。

豊かな作り手の力量を感じる
舞台でありました。

☆☆★★◎△
忘却曲線

忘却曲線

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2010/09/06 (月) ~ 2010/09/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

いつも「忘却曲線」の外にある
丁寧で淡々としながら、なにげない台詞が活きてくる。
あいかわらず時間と空間を交錯する演出は巧み。

吉田小夏さんは、どんどん研ぎ澄まされていく印象だ。
いろんなモノをそぎ落としたというわけではないのに。

ネタバレBOX

母は、子どもたちにとって、「過去」の象徴である。「過去そのもの」である、と言ってもいいだろう。
母の残した「日記を書け」という言霊は、残された子どもたちに「呪縛」として刻みこまれた。「日記」は「過去」そのものである。

母という地場は偉大である。トラックにぶっかって砕けてしまった父は、もう「いない」ので、過去なのだが、母は「過去であって過去ではない」。
つまり、「そこにいない」ことで「過去」でもあるし、「現在進行形」でもある。これは辛い。しかも、母の両親がかつて住んでいた家に住み続けているということも相まって、二重三重に掛けられた呪縛からは、子どもたちは絶対に逃れられないのだ。

呪縛を解くのは母しかいない。
だから、母は戻ってきて、その「死」によって、子どもたちを解放する。

母と子、姉妹と弟、そして、夫婦という「家族」という絆は、微妙にそのズレがある。そのズレが、ときには辛く、ときには温かい。声を荒げる姿は、誰しも自分の姿と重なって見えてしまうのではないだろうか。家族だからこそ、声を荒げてしまうことがある。これは他人から観るとキツイ。
その意味においても、本作で唯一の(今のところ)「他人」である山中という視点を入れたことは、うまいと思った。

実家から独立して暮らすということは、ある意味、ここの家族のように、誰かが家を出てしまったことに等しいだろう。

だから、この設定や台詞に実感できる部分がある。
遠くにいる両親や兄弟を想い、そこからは、弱いようで強い引力にいつも引っ張られている。
たぶんそれは、実は「死」ぐらいでは断ち切れることはないのだろう。
つまり、「家族」は「記憶」ではないということ。したがって、「家族」は「忘却曲線」の外にいつもある。

母と家の地場にがんじがらめの妻を夫は理解できない。しかし、たぶんこの夫だって、自分の家族の引力から逃れることはできていないはずだ。
2つの家族の引力に引っ張られつつ、夫婦は一緒になっているのだ。
だからぶつかりもする。相手側の引力しか目に入らないし。

ラストに、母が町に戻ってきて死を迎えてしまうのだが、それは、「母による束縛と解放」の手段ということらしいのだが、やっぱりイマイチ納得がいかない。

戻る理由(つまり出た理由)を具体的に示してほしいわけではないのだが、私にとっては、納得できる戻り方ではなかった。
まるで、「物語を終わらせるために死んだ」ようにしか思えなかったからだ。

私は、観ている間、後半で、母がネコに変わるあたりで、「ネコのように死んだ姿を見せないで消えていくのか」と思ったのだ。
だから、母の死は具体的な形ではなく、家族が「察してしまう」という方向で解放されていくのだと思ったのだ。
それは、すなわち、子どもたちの「独立」や「独立の芽生え」によってだ。
長女は、夫と家族を作り直し(てっきりラストに自分が「母」になって「母」との決別と、「母」とのさらなる強い関係性を構築するのかと思った)、次女は長い休息を終え旅立ち、三女は新たな家族の予感をさせ、長男もさらに一歩を踏み出すというような。

母役の方がたぶん一番若い方ではなかっただろうか。母は歳を取らないのだ。そして一番色っぽい。それは「パパに恋している」から。
それにつけても「パパ」は可哀想(笑)。

最後に母親に渡すのは、昼顔だったらよかったのにとも思った。

この舞台からは少々逸れてしまうのだが、こんな「家族」のカタチさえも、まるでメルヘンや昔話のことのように思えてしまう事件が多発することも事実でもある、というのも悲しいことだ。

役者はすべての方が、とても丁寧に演じていた。母を演じていた井上みなみさんは、過去の中で、艶々と活きている生命感が溢れていた。次女(小瀧万梨子さん)の強がった感じと、三女の大西玲子さんが印象に残る。

青☆組は、吉田小夏さん個人のカラーがとても強い印象だ。本人はすべてフィクションであるとおっしゃっているが、どうも「素」の本人がさらけ出されているように思えてくる。
具体的な吉田小夏さんのご家族の様子や内容ではない、「コア」の部分がだ。
それがコアであればあるほど、自分をさらけ出し、さらに他人をもさらけ出すことになる。そういう鋭さがあると思えてきた。
女中たち

女中たち

劇団 風蝕異人街

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/08/28 (土) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★★

演じるの、演劇
Genetの「Les Bonnes」とこしばさんと私にはちょっとした縁がある。
...2006年の利賀演出家コンクール。私は自分の翻訳・演出で自団体で出品したのと同時に、ドラマトゥルクとしてもう一団体の作品にも参加していた。どちらも同じ「女中たち」。そこに審査員として参加していたのがこしばさんとの出会いだった。

なのでそのこしばさんが自演出の女中たちをやると知って、期待は高まる。
その期待に応えてくれる刺激的な作品だった。2 versionsあることになっているが、これは2 versions別作品として観るべきではなくてまとめて一つの原作者への応答になっていると思う。なのでまだ未見の方は是非とも両方観てほしい。

時間の制約の中におしこめられて、破壊的な速度になった台詞が、微妙なルール変更を施しただけで、同じ台詞のはずなのに違って聴こえてくる。だから結末が違った絵になることが必然にみえる。
そして演じること=戯れることを主題とした作品において、どこまでが遊びであるかの二通りの線引きを両 versionsで提示して、そのことで、さらにどこまでが遊びであるかの無限の可能性へと観るものの妄想をかき立てる。二つ観たあとに、「いや、私だったらこの戯曲のこの段階までを演技と考えここからを演じ終わったもののリアルと考えるよ。」「いや私は...。」そんな議論が観客の間に誘発されたらおもしろいと思う。

4人の俳優のそれぞれに演技体の異なった居住まいが、演じるということについてさらに考える助けとなる。

アングラだ地方の劇団だと比較的マージナルに追いやるような肩書で紹介されるこの劇団、少なくともこの作品においては、演劇史のメインストリームとして、社会の中で「演じる」とはどういう行為なのかその考えを提示している。

清水那保一人芝居 ~曇天少年/共震少女~

清水那保一人芝居 ~曇天少年/共震少女~

ネリム

スタジオアキラ(東京都)

2010/09/04 (土) ~ 2010/09/05 (日)公演終了

満足度★★★★

戯曲を客観的にする役者の力
開演までは
作者と演者の同一性からやってくるものに
身構えていた部分もあったのですが、
その戯曲自体にクオリティがあって
観ているうちに、誰が書いた作品かなど
すっかり頭から消えてしまって・・・。

役者としての「清水那保」が舞台で顕すものに、
観る側としてがちんこで向かい合うことができました。

ネタバレBOX

狭い階段を下りていくと
そこに劇場空間が現出する。
閉塞感がややあるものの
一人芝居には格好のスペース。
時が満ちるようにして舞台が始まります。

紡がれていくのは、
インターハイに出場するレベルの水泳少女の日常。
そこに母や、少年の姿があわせて演じこまれて、
やがては、彼女の血に連なる物語にまで
世界が広がっていきます。

作品に対して演じる力はしっかりと担保されていて、
個々のシーンがしなやかなメリハリを持って
観る側に伝わってくる。
観客を引き込むような密度の作り方、
すっと浮かび上がる想いに目を奪われるような解像度があって。

今にして思えば凄く失礼だったのですが、
よしんば、戯曲につたなさがあったとしても
それを埋めるだけの力がある役者の一人芝居であることは知っていたし、
ある程度の破たんがあっても舞台は成立するだろうくらいに思っていたので、
まさか、他の役者が演じても成立するであろう
ここまでの完成度を持った
戯曲自体の世界に
引っ張り込まれるとは思ってもおらず・・・。

シーンが重なるごとに
さまざまなニュアンスが
しなやかに色を変えて
骨太に繊細にしっかりと伝わってくる。
一人芝居というフレームの中で
改めてこの役者の表現する力の奥深さに瞠目。

まあ、しいて言えば、一人芝居としては
キャラクターの遷移の断層がやや高すぎるというか
個々のキャラクターがくっきりと演じられすぎることで
そのつながりがスムーズに感じられない部分があって・・・。
よしんばそれが「憑依」であったとしても
キャラクターをつなぐなかでのべたさというか
へたうまさのような部分もあればともおもったりはしたのですが、
それを差し引いても、
がっつりと残る質感に包み込まれて。

舞台美術も秀逸、
ライティングや映像も、
観る側を圧倒するほどの力を持って
やってくる。
それらが役者の演じる世界を隠すのではなく
役者の「秀逸」を際立たせる力を持っていることいることに
瞠目。


終演時には
「清水那保」というブランドをも軽々と圧倒する
清水那保の舞台力にがっつりと掴まれておりました。

*** ***

余談ですがこの戯曲、
個々のロールそれぞれに役者を振って
数人のお芝居をしても面白い気がします。

いろんなアスペクトを内包した
戯曲の世界を感じたので・・・。

○○★★★◎
おにもつ

おにもつ

東京マハロ

笹塚ファクトリー(東京都)

2010/09/03 (金) ~ 2010/09/12 (日)公演終了

満足度★★★★

好感触!
友人に連れられ見てきました。

この劇団は見たことなかったので、あまり期待はせずに見に行ったのですが、予想外に良かったです!!

前半は気持ちよく笑えて、後半はいろいろ考えさせられました。

お芝居が終わる頃には登場するキャラが好きになってました。

仕事が終わって、疲れてたのですが、見に行って良かったです!!

次回公演も行ってみようかな~。

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