名探偵ポワロ
PureMarry
THEATRE1010(東京都)
2010/10/05 (火) ~ 2010/10/12 (火)公演終了
満足度★★★★
ポアロらしいポアロ
三波豊和さんのハマリ役になる予感がします。
ネタバレBOX
イメージどおりのポアロでした。口調などがテレビシリーズに似ているからとも思えるのですが、三波豊和さんの身長や体型がちょうど良いということで、好意的に解釈しました。
ポアロが死ぬわけは無く、ドア越しのグラスの交換は何となく想像が付き、ドキドキ感はありませんでした。
それにしても、木は森の中に隠せのとおり、化学式の書かれた紙を暖炉火付け用のこよりの中に紛れ込ませたって、そんなこよりがあること知らんがなー!!
気付かない奴は最強
箱庭円舞曲
駅前劇場(東京都)
2010/10/06 (水) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★★
気合が入っていました
力のある劇団ですね。スパイスも程よく利いていました。
やわらかいヒビ
カムヰヤッセン
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2010/10/01 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★
観ました
なるほど。昼のおまけはいらない。
気付かない奴は最強
箱庭円舞曲
駅前劇場(東京都)
2010/10/06 (水) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
ヘッダ・ガーブレル
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2010/09/17 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★★★
まさに「主演女優」の佇まい
主演ヘッダ・ガーブレルを演じる大地真央さんがいい。背筋をピンと伸ばして、自らの存在を「主演女優」として、大きく感じさせる。
それは、まさに気高く美しいヘッダ・ガーブレルの姿にダブるのだ。
ネタバレBOX
舞台全体を額縁で囲み、その中で演じられる。ヘッダ・ガーブレルは、その絵画の中での主題であり、他の役者たちは、主題を引き立てるために存在する。
主題であるヘッダ・ガーブレルを引き立てる脇がいい。
誰もが自分の頭の上のハエを追っているだけで、精一杯なのだ。ヘッダ・ガーブレルにはそれが我慢できない。なにしろ主人公なのだから。
父親である将軍の陰(影響)を強くその背後に感じながら(下半身しか見えない将軍の肖像画による「陰」の演出が憎い)、ヘッダ・ガーブレルは自分を生きようとする。
自由に生きようとしているのだが、自分が何を求めているのかがわからない。たぶんそれは、彼女にとっての「美」なのだろう。
彼女は、普通に(たぶん)憧れているけど、退屈は大嫌い。自意識をうまくコントロールできない様(つい過剰になってしまう様)は現代にも通じるものがある。
親や自分にさえ、がんじがらめになっている閉塞感が重い。
そして、ラストの悲劇は美しくもある。
イプセンが繰り返し上演されるのは、そういう普遍性を見事にとらえているからなのだろう。
それにしても、イプセンは面白い。この座組だから面白かったのかもしれないのだが。
2時間45分はあっという間だった。
『三姉妹の罠』
8割世界【19日20日、愛媛公演!!】
テアトルBONBON(東京都)
2010/10/06 (水) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★★
「力業」で笑わされたぜ!
うまくまとめ上げたな、というのが一番の感想。
上演時間1時間50分と聞いたときには、一瞬クラクラしたが(笑)、その時間は無駄ではなかったと思う。
笑って楽しい時間だった。
それにつけても、フライヤー(チラシですかね・笑)に「面白いコメディ」と書く勇気!
ネタバレBOX
実家の家業を手伝っている長女。漫画家として成功している次女。役者を辞めてお笑いの道に進もうとしている三女の三姉妹の物語。そして、父親は「じ」で入院中。
三女は、男とコンビを組んでお笑いを目指そうとしているが、長女はそれを諦めさせようとして、策を練っていた。
三女はそれをすでに感じていて、長女を説得するための策を練っていた。
そんな中、漫画家の次女が数年ぶりに家に戻ってくる。
どうやら、結婚して漫画家を辞めるらしい。それを止めるために編集者がひそかにやってきて、家族や叔父たちと策を練るのだった。
ところが次女もそのことをすでに察知していて、策を練っていた。
そんな「策」と「策」が思いがけない登場人物の出現や、思い込み、勘違いで滑り出していくというストーリー。
これが、なかなか面白い。
濃〜いキャラクターを次々と放り込んできて、話が広がり出す。これをうまい具合にまとめ上げる力業に拍手を送りたい。エピソードの絡まり具合がなかなかいいのだ。観る側をわくわくさせ、物語の先へと強く引っ張っていく。だから、2時間近い上演時間であっても飽きることなんてない。
脚本を、時間をかけて練ったであろうことが伺える。こういうしっかりと作り込まれた面白さは好きであり、支持したい。
それは、決してスマートではなく、力業なのだが、面白いのだ。
力業だけど、細かいところにも気を配っているところが憎い。例えば、机の上の煎餅を、その前に座る人が必ず食べるなんて、どうでもいいような設定も楽しいのだ。
テンションが高すぎるキャラクターが多すぎるところが、少々辛くはあったが、まあ、そのあたりは、勢いっていうか、そんな感じなんだな。
初日ということでの固さもあるのだろうが、あまり上手いとは言えない役者も、上手い役者も同等に演出していたのだと思う。しかし、あんまり上手くない人については、それを逆に持ち味にするぐらいの、図太さがほしいと思った。
また、ちょっとコミカルなシーンに出てくる「ここはコミカルですよ」というようなBGMは、はっきり言ってあまりいい印象はない。そういう音楽の使い方で、面白くなることは、まずないからだ(あえて、それをギャグとして使うのならば別だが)。
全体のトーンはテンション高めだが、それをクールダウンさせるシーンもあることにはあるのだが、その緩急がうまくリズムに乗っていれば、さらに面白くなったのではないかと思う。
とは言え、スピードが乗ってきて、笑いが増してくるところは、なかなかの快感だ。そのスピード感というか、ドタバタ感も良い。特に2代目が登場してからの一連の展開は(三女のお笑いの相方役の石丸将吾さんが叫ぶ、2代目の行動の解説なんかがいいアクセントになりつつ)、とてもいい感じで笑った。
ラストは、想像の範囲内ではあったが、とてもいい雰囲気であった(夕日が唐突すぎるけれど)。
ただし、「三姉妹」の物語である以上、ラストは三姉妹が揃って話をするシーンのほうが効果的ではなかっただろうか。
そして、もっと「姉妹」という関係性が熱く語られても(もっとストーリーの端々に感じられても)よかったと思う。
さらに言うと、妹たちの自由な行動にストッパー的な役割を果たす長女であったが、その長女は、本当は何をしたくて、何を目指しているのかが、少し見えてきたほうがよかったのではないだろうか。彼女が「幸せ」について語るときに、それが見えてこないので、単に寂しくなってしまうのだ。
三女のお笑いに対する意欲も、もっと見えたほうがよかったと思う。ツッコミとは言え、お笑いに対する(無理にやってる風な)どん欲さで、長女たちにアピールする、みたいな。彼女は、ずっと不機嫌な印象なのだ。
長女役の嶋木美羽さんの動いて叫んで、その健闘が目立つ。次女役の奥村智恵野さんがなかなかクールでうまい。2代目のプロフェッショナルを演じた高宮尚貴さんの、プロフェッショナルぶりが笑いを誘う。初代の小林守さんの不安げな佇まいもいい。守銭奴な嫁を演じた宮澤ちさ恵さんは、今回もうまく脇を固めていた。
どうでもいいことだけど、言葉の定義に敏感な編集者の台詞で気になったのが「ストラテジー」。「ストラテジー」は作戦ではなく戦略で、作戦は「オペレーション」なのだ。
あと細かいことだけど、アンケートを書くともらえる「こぱや紙」は、なんでA3サイズなんだろう。しかも片面しか書いてないし。B5ぐらいにして、裏表にしたほうが経済的なんじゃないかなと、余計なことを思ったり。あのサイズ、帰りの電車の中で広げて読むのはナンですし(笑)。
…そして、「お尻だけにぃ」を感想のどこかに盛り込もうと思ったが、無理だった(笑)。
恋人
TPT
BankART Studio NYK(神奈川県)
2010/09/17 (金) ~ 2010/10/02 (土)公演終了
満足度★★★★★
小手先じゃなかった!
スタイリッシュなのに荒削りにも見え、セクシーなのに愛らしくて、結局五感ををフルに使って楽しんでしまった。ピンターという磐石の土台あってこそ可能な、潔い解体の演出だったのかな。クライマックスに向けてたかまる緊張感とエネルギーに10人でやる意味を感じました。
旅とあいつとお姫さま
座・高円寺
座・高円寺1(東京都)
2010/09/03 (金) ~ 2010/10/09 (土)公演終了
満足度★★★★★
美しい世界
原作がノルウェーの昔話『旅の仲間』とアンデルセン『旅の道づれ』から、なので、やや童話っぽい感は、ありますが、とても躍動的でありながら、幻想的な美しさで、魅せてもらえ、私は大好きなタイプです。座・高円寺では、残り2回しか、ありませんが、メルヘン好きの方には、特に、おすすめです。ちょとだけ、悪な場面もありますが、杉並区だけではなく、日本全国の子供に見せたいし、○○○手当より、価値があると思います。もちろん大人でも、楽しめます。シンプルなセットなのに、美しい別世界を見せるセンスの良さは、舞台関係者にも観て頂きたいと、思ってしまいました。脚本力、演出、役者力は、もちろん、スタッフワーク全ての結合の素晴らしさに、感謝します。とても美しい舞台芸術だと思いました。
ネタバレBOX
まず、ランタン売りの語り口上で、絵本の中に、連れて言ってくれます。若者と『あいつ』が、知り合うシーンで、ボールが使われたり、ダンス的要素も、盛りだくさんなので、大人にも、見ごたえあります。
ひも状のすだれの様な仕切りが、現実と魔界を効果的に演出してくれます。赤に金糸の素敵な柄の垂れ幕(?)も、美しい王宮を表し、赤いチェアーも、三日月のようなカーブの素敵な顔で、存在だけでも、美しいのですが、いろんな顔をみせてくれます。床のシルバーに映り、素敵な世界観が広がります。
ダンス的激しい動きを考えたシンプルな衣装なのですが、雰囲気ピッタリでした。森の精の魔女とお姫様が、特に好きです。お姫様のバルーンドレスの裾に2本、輪ワイヤー(フイルムボーン?)があるのですが、動きがとても可愛く、時に激しく厳しく、とても活きていました。
一人何役も、こなす役者さんもいるのですが、衣装を一部脱ぐだけで、まったく違う役柄になっってしまうのは、正に、役者さんの力量だと、確信いたしました。
ラストのお姫様の魔法が解けるシーンでは、キラキラ輝く金の吹雪が祝福してくれます。まるで、お月さまに遠慮していた、お日様の笑顔がこぼれ、幸せが2人を包み込むような、とてもとても、美しい景色でした。
こんなに美しい作品を見せて下さった、脚本・演出のテレーサ・ルドヴィコさん、舞台美術のルカ・ルッツアさん、又、ぜひ、日本で作品づくり、お願い致します。
高田 恵篤さん、魔物の魔力と魅力に、恐れながらも、引き付けられました。が、姫を思いやる王、優しい父の顔も素敵でした。他4役も、魅力的。
KONTAさん、乳母の優雅さがありながら、山羊の躍動感、そして、いろんな楽器の詩、とても、素敵でした。他3役も、も魅力的。
楠原 竜也さん、旅仲間の頼りになる優しさ、ネコのしなやかさ、見事でした。
辻田 暁さん、お姫様の優しさ、魔物に魅了されている時の艶っぽさ、残酷さ、又、女の子の透明感と、いろんな世界が楽しめて、良かったです。
逢傘 恵祐さん、若者の優しい純粋さがありつつ、力強さと、躍動感、素敵でした。
九月の遠い海
菅間馬鈴薯堂
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/09/30 (木) ~ 2010/10/06 (水)公演終了
201010061800
201010061800@王子小劇場
気付かない奴は最強
箱庭円舞曲
駅前劇場(東京都)
2010/10/06 (水) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★★★
名人芸の輝き!
箱庭の安定感には定評がある。初日から完成度が高い。箱庭の芝居には腹を抱えて笑うシーンも無ければ、アクションも大どんでん返しもない。それでいてここまで胸に迫ってくるのは何故だろう。
いい素材を名人が丹精こめて仕上げたというそんな作品だ。
ネタバレBOX
今回、開場と同時に会場入りすることをお薦めする。楽しめるぞ。
4-doors
サマカト
シアターシャイン(東京都)
2010/09/29 (水) ~ 2010/10/03 (日)公演終了
やわらかいヒビ
カムヰヤッセン
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2010/10/01 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★★
すべてを拾えなかった
疑問点はあるのだが、トータルでおもしろいといえる。今城はいい感じだなと思う。
4-doors
サマカト
シアターシャイン(東京都)
2010/09/29 (水) ~ 2010/10/03 (日)公演終了
満足度★★★★
大きくはないが
手堅い感じである。すれ違いなかんじがよいなぁ。
バニラ
643ノゲッツー
OFF OFFシアター(東京都)
2010/09/29 (水) ~ 2010/10/05 (火)公演終了
満足度★★★★
伊藤横島おもしろい
結果それほどドロドログログロでなかったのは意外
やわらかいヒビ
カムヰヤッセン
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2010/10/01 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★
ヒビの世界
申し訳ありません、私の苦手分野でした・・・が、役者さん方の力量は、素晴らしかったです。気付かないふりの、優しさ、残酷さを、感じました。
ネタバレBOX
自分の意思だけでは、どうにも、ならない事もある人生を、あやつり人形が、語っているかのようでした。気付かないヒビが、どんどん広がるようで、ちょっと、怖かったり、空しいような・・・
魅力的な役者さんばかりでしたが、牧(板倉チヒロ)と小原(斎藤陽介)の会話や喧嘩のシーンは、特に、引き込まれました。美津子(中島美紀)の、母ぶりも、とても、感じが出てました。
研究所の白衣に、ナースシューズ(サンダル)は、わかるが、同級生の服の時も、あの靴は、とても違和感があった。もしかしたら、足のケガ等事情があったかもしれないが、せめて、黒にするなり、履き替える時間は、あったと思うが・・・?ボルドーのタイツに、白のフラットシューズも?疑問。ストーリーに全然、関係なくても、どんなに、細かい演技をしていても、そんなところで、雑な感じがしてしまうのは、もったいないと思う。毎日の事で、大変だと、思うが、日常着だからこそ、もっと、色の合わせかたも、綺麗にできたはず。フライヤーも当パンも、好みだっただけに、残念でした。
ジーンズ -gene(s)-
劇団銀石
ザムザ阿佐谷(東京都)
2010/09/29 (水) ~ 2010/10/03 (日)公演終了
ヂャンバラッ!
劇団SE・TSU・NA
AI・HALL(兵庫県)
2010/10/01 (金) ~ 2010/10/03 (日)公演終了
満足度★★★★★
面白かった
とにかく面白かった、人物の個性がはっきりしていて、暗転の舞台の設定替えと、物語の区切りが合うように作られていて、解りやすく、見やすかった。
戦いの理想郷、負ければ死ぬ、思いっきり偏った状況で、それでも自己の強さを求めていく、勝つのは一人なら、ほとんど負けてしまう、命を賭けないなら、そんな状況は日常で普通にあること。
1シーン、木刀を使った所がありました、お芝居で木刀での音を立てる殺陣は、初めてでした。
ネタバレBOX
王凱との戦いで、王凱は150年生きた仙人と、
泰平な世の中になる前の戦国の時代から、人を切るために使われてきた刀が、多くの戦いで使われ、多くの血が付いて100年の時を超え魂が宿った物では、ないでしょうか?
王凱の下での戦いと、最後のシーン、ジャンバラの戦いは結果殺し合いで同じなのだが、
王凱が最後に理解した本当の力は、
100年を超え魂の宿った刀 王凱では辿り着けない、人同士の戦いの姿だったのでしょう。
王凱が最後に理解した、本当の力、戦いの理想郷ジャンバラ、それは何処かにあるのではなく、何所にでもあると、感じました。
羽斬、真月の最後の戦い、理想郷ジャンバラでの戦い、どうなったのでしょうか。
アソビバコ!☆Asovivako!vol.2
WANDELUNG
MUSICASA(東京都)
2010/10/06 (水) ~ 2010/10/06 (水)公演終了
遊び場っ子の広場!?
これって即興劇対決の興行!? 児童館のリクリエーション!? 演劇同好会の余興!? 俳優のトレーニング!? それをいかに本気でやるかが勝負どころか。ルールは練られているが、まだ穴も多いかな。それでも、本気で挑んでいる、楽しんでいる感じが場内を一つにしてゆく。即興の緊張感もいいなあ。観客には出場者の知り合いなどが多そうだったけど、知り合いがいればもっと楽しめるだろうなあ。これが芝居だといわれても困るような位置取りだけど、どこに行くのかな。進化しないと飽きるけど、洗練されても面白く無くなっちゃいそうだ。こっちはそんなこと考えず、楽しい遊び場の「遊び場っ子」になっていればいいのかな?
Project BUNGAKU 太宰治
Project BUNGAKU
ワーサルシアター(東京都)
2010/09/30 (木) ~ 2010/10/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
まず、このような企画が実現できてたことが凄い
このような企画が実現できてたことが凄い。破格な付加価値のついた公演。
これから観る方は、「HUMAN LOST」 はあらかじめ読んで臨んだほうがいい気がします。
TorinGi(トリンギ)「捨てる。」再演【キャスト写真UP】
feblaboプロデュース
エビス駅前バー(東京都)
2010/09/24 (金) ~ 2010/09/29 (水)公演終了
満足度★★★★
スローカーブ、直球、チェンジアップで三球三振
とあるバーで常連客とその家族たちが会話の3話オムニバス。
1話目は「いとこ編」で、結婚式帰りの男女3人のいとこたちを描き、その3人とちょうど入れ替わるように入ってきた姉(=田舎から上京してきた)と弟(=東京でマンガ家をして多少売れた)による2話目が「きょうだい編」。
それぞれの会話で血の濃さというか、血縁の距離というか、そういったものがこの2編に如実に顕れているのが巧い。
で、またも入れ替わりか?と思いきや、今回はその2人が出て行ってからしばらく間が空く…んだが、実はいとこ3人組よりも早く待ち合わせだという少女が入店しており(しかも彼女はそれぞれのエピソードに1言2言辛辣な言葉を投げる)、彼女とマスターの会話でつなぐワケで、この構成も見事。
そうして始まる「おやこ編」は、前2編がスローカーブとストレートの速球であるのに対して変化球、的な。
4親等、2親等と来て今度は1親等なので繋がりはより濃いかと思いきや、かつて自分(と母)を捨てた父親と対峙する娘、ということで「近いけれど遠い」感覚。決裂しての別れのように見えるものの実は…な終わり方もイイ感じ。