
そんなの俺の朝じゃない!
ライオン・パーマ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/11/18 (木) ~ 2010/11/21 (日)公演終了
満足度★★★★
理屈ぬきにとにかく面白い!
初見です。登場人物が個性的で、ありえないようなアッと驚く場面の連続で、どうなることかとハラハラしながら見入ってしまいました。
久々すごく楽しめるコメディー劇団に出会いました。
ドタバタではなく、俳優が意識してウケようとはせずに役になりきっていて、こういう笑いが私にはツボで大好きです。でも、人によっては笑いの好みは分かれるかもしれません。
作りこんだ芝居で、コメディーながら隙のない台詞が多いだけに、俳優のトチリが多かったのが残念。千秋楽なのだから噛まないでほしかったですね。

あまから
キューブ
ザ・ポケット(東京都)
2010/11/12 (金) ~ 2010/11/21 (日)公演終了
満足度★★★★
たまには娯楽に徹するのも良し
直球の下町人情コメディー。ベタに特化したようなギャグと展開。
プロデュース・演出の大森ヒロシさんもパンフレットで書いているように
「芝居は芸術ではなく、娯楽。しかし最高の娯楽です」まさにこれを目標に作り上げられた作品なんですね。
この意見には個人的には賛同しかねます。娯楽とは別にある何かに感動する芝居って存在すると思いますから。
ですが、今回は楽しい舞台であったことは間違いないです。
キャスティングの妙と言うかなんと言うか、山口良一のキャラ設定や、なしお成と三好絵梨香の双子の姉妹、等々・・技ありでした。
その他のキャストもそれぞれ力を発揮してて、いい感じ。
今回のヒロイン?役の保田圭ってそこらの女優より上手いんじゃないかな。
とにかく楽しませようとしていることが伝わってくる舞台でありました。

幽霊探偵
ZIPANGU Stage
萬劇場(東京都)
2010/11/18 (木) ~ 2010/11/23 (火)公演終了
満足度★★★★★
シリーズ化して続編とか出来そうな・・
と考えるほど、出来が良く楽しかった。
話も先が気になって、ぜんぜん飽きることなく引っ張られた2時間弱でした。

そんなの俺の朝じゃない!
ライオン・パーマ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/11/18 (木) ~ 2010/11/21 (日)公演終了
満足度★★★★
正直、とっても面白かった。
でもちょっと台詞回しが全体的にカミカミ感じたので、
星ひとつマイナスですぢゃ。ちと残念じゃのう。
それでも十二分に楽しませてくれました。
結構登場人物が多いのに、みな役割あって無駄が無かった。
火山火山さんの笑い声が印象的で良かったです。

きらめく星座
劇団 弘演
弘前文化センター(弘前文化会館)(青森県)
2010/11/21 (日) ~ 2010/11/21 (日)公演終了
満足度★★★★
念願の公演だったらしい
休憩含み2時間30分の大作。
飽きるかと思いきや、お客様にはもっと長くても良かったとの声が・・・
レギュラーメンバーに加え、客演となっている久々出演の仲間達の演技もしっかりしていて見ごたえ十分!
脚本の良さはもちろんだが、芝居創りに真剣に取り組む姿を感じられた作品です。

『三丁目6番地のオズの魔法使い』
CAPTAIN CHIMPANZEE
テアトルBONBON(東京都)
2010/11/17 (水) ~ 2010/11/23 (火)公演終了
満足度★★★★
盛りだくさん
映画からご近所付き合い、紙芝居、人形劇、オカルト、大財閥、政治家、陰謀、怪盗、司法試験まで、超盛りだくさん。幅広い年齢層にウケる作品でした。

拡がっていくかもしれないし、気に入って狭まっていく世界
おにぎりスキッパーズ
ザムザ阿佐谷(東京都)
2010/11/18 (木) ~ 2010/11/21 (日)公演終了

のら猫たちは麗しの島をめざす
榴華殿(RUKADEN)
タイニイアリス(東京都)
2010/11/20 (土) ~ 2010/11/23 (火)公演終了
満足度★★★★★
思いは同じ
怪しい度200%の世界観を堪能しました。
日中韓の演劇人、思いは同じですね。こういう方法で交流が行なわれるのは素晴らしいことです。

トナカイを数えたら眠れない
MONO
J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)
2010/11/20 (土) ~ 2010/11/21 (日)公演終了
満足度★★★★
女子が加わり
ますます深みがでてきました。
所詮世の中、男と女ですから、
いちいち共感するところが多くて、
こんにゃろって感じw

果実の門
乞局
こまばアゴラ劇場(東京都)
2010/11/12 (金) ~ 2010/11/23 (火)公演終了
満足度★★★★
変態体系
初乞局。石井輝男に映画化して欲しいくらいの変態揃い。
これは過去作観ている方が絶対楽しいだろうな。
役者陣みなさん正しく怪演。
ラストの盛り上がりに欠けると感じたが、いつもこうなのかな。
しかしベンチシートは腰に響いた。

サンタクロースが歌ってくれた アナザーキャスト
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2010/11/18 (木) ~ 2010/11/28 (日)公演終了
満足度★★★
観てきました
キャラメルボックス25周年のラストを飾る
「サンタクロースが歌ってくれた」のアナザーキャストです。
本公演は、看板俳優の西川さんと
退団した上川隆也さんと近江谷太郎さんが
出演するオリジナルキャストですが、
10日間だけ劇団の中堅と
ベテラン(訳あって長期出演が出来ない)が
出演するアナザーキャストを観劇しました。

『三丁目6番地のオズの魔法使い』
CAPTAIN CHIMPANZEE
テアトルBONBON(東京都)
2010/11/17 (水) ~ 2010/11/23 (火)公演終了
満足度★★★★
素直に感動
凝り固まった心をほぐしてくれるような作品。親の愛はかけがいのないもの。子供には話が込み入りすぎていると思う。時間が130分と長いので、D列以前のパイプ椅子ではなく、E列以降の座席がおすすめ。

死と再生とロックに
ロ字ック
明石スタジオ(東京都)
2010/11/20 (土) ~ 2010/11/23 (火)公演終了

古いクーラー
岡崎藝術座
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2010/11/19 (金) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

監獄彼女
Unit Blueju
戸野廣浩司記念劇場(東京都)
2010/11/18 (木) ~ 2010/11/21 (日)公演終了
満足度★★★
素直な輝き
初見です。好感度高い劇団です。演劇の要素が強いレビューショーといった感じですが、ダンス・歌の力量がうかがえます。人情劇的なところをほんの少し薄くしてもらえると好みです。構成に少々力みを感じますが、第2回とのことでこれからも楽しみです。

りんごりらっぱんつ
劇団競泳水着
サンモールスタジオ(東京都)
2010/11/12 (金) ~ 2010/11/23 (火)公演終了
満足度★★
ベタドラマ
観て来たコメントの数々に期待して観に行ったが、よくある話をまとめただけの作品に思えた。この程度の作品に3000円は高すぎる。

架空の箱庭療法
Nichecraft
東中野レンタルスペース(東京都)
2010/11/20 (土) ~ 2010/11/23 (火)公演終了
満足度★★★
演劇→美術
架空の演劇作品の舞台美術の模型と、それに役者の写真を切り抜いて配置して撮った写真の展示でした。
美術家が演劇的なフォーマットで表現をするのはレベッカ・ホルンさんやヴァネッサ・ビークロフトさんなど多くの例がありますが、逆はあまりない様な気がするので(自分が知らないだけかもしれませんが)、新鮮で面白かったです。少ない情報から色々物語を想像するのも楽しいです。写真はもっと大判で展示して欲しかったです。
今後、架空の演劇作品に限らず、実際に公演のあった舞台美術の模型の展覧会もあったら良いなと思いました。

死と再生とロックに
ロ字ック
明石スタジオ(東京都)
2010/11/20 (土) ~ 2010/11/23 (火)公演終了
満足度★
うーん…
色々なところでチラシを目にしていた□字ック、今回初めて観たのですが好みの作風ではありませんでした。
集団自殺をするために、寂れた山荘に人が集まって、その中の1人の希望を叶えようとドタバタが繰り広げられる物語でした。
ストーリーも演出もありきたりで、笑えないギャグがハイテンションで続き、とても疲れました。舞台の作りが少し変わっていましたが、あまり活かされていなく、むしろ見切れることが多く見辛かったです。
物語に絡む形でクラシックの某有名曲が1曲出てくるのですが、ストーリー上その曲である意味があまりなく、その曲のジャズバージョンの既成の音源があるから選んだだけに見えたのも残念でした。
もう少し芝居として骨のあるものを作った上に笑いを入れないと、ただ上滑りした感じになってしまうと思いました。

3分間の女の一生
燐光群
座・高円寺1(東京都)
2010/11/13 (土) ~ 2010/11/23 (火)公演終了
満足度★★★★
終盤はワクワクゾクゾク
約3分の30の場によって綴る主に2人の女性のクロニクル。
実在の出来事をモチーフにした部分や幻想風の部分が(一見独立したエピソードかと思われたものも含めて)1つに組み上がって行く終盤はワクワクゾクゾク。
が、あの人がああなるとは反則!?(笑)

クリストフ・マルターラー『巨大なるブッツバッハ村ーある永遠のコロニー
フェスティバル/トーキョー実行委員会
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2010/11/19 (金) ~ 2010/11/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
感情豊かな前衛作品
巨匠演出家クリストフ・マルターラーさんの巧みな演出が光る、面白い作品でした。全編ゆったりした時間進行で静かな場面が多く、ストーリーもほとんどないのですが、全然眠くならずに観ることが出来ました。噂の通り、合唱も本格的なレベルで素晴らしかったです。
室内に見えるけど、ガレージや街灯がある不思議な空間の中で十数人の役者たちがちぐはぐな対話やモノローグを話すのを通じて、資本主義社会において取り残された人々の希望と諦観が滲み出るように表現されていました。ダンスやマイムとも違う身体表現も乾いたユーモアが感じられました。壁や家具をこすって出すノイズで構成された音楽、というか音響もジャーマンプログレを思わせる音で印象に残りました。
合唱はこのメンバーで普通に演奏会をしても良いくらい上手で、とくに微かに聞こえるピアニッシモの神秘的な表現は息をするのもためらわれるくらいの美しさでした。
クラシック音楽の知識がなくても音楽としても美しく楽しめますが、知っているとその曲を使っている意図でも楽しめます(シューマンやシューベルトの希望を歌う曲が歌に入る前にイントロだけで中断されるシーンなどがあります)。
1曲だけポップスが使われていて(ビージーズの「ステイン・アライブ」で皆が踊ります)、その曲だけが伴奏が生演奏でなかったのがアイロニカルでした。しかも、この賑やかな曲の直後に歌われるのが耽美的な寂寥感の溢れるベルクの歌曲で、その対比が非常に鮮やかでした。
終盤の展開は緩慢ながらも、とても刺激的でした。バッハの有名なカンタータをBGMにファッションショーが繰り広げられ、それぞれランウェイのフロントでのポージングのときに小ネタを入れて笑わせるのですが、次第に着ている服がみすぼらしくなり、爽やかなバッハの旋律に「キリエ・エレイソン」とミサの文句が乗せられ、サティの「貧者のミサ」(この曲の歌詞も「キリエ・エレイソン」で始まります)に接続される流れは、笑いと虚無感が一緒になった複雑な情感を醸し出していて素晴らしかったです。
そして最後のシーンは希望が見えたと歌う、ベートヴェンのオペラ『フィデリオ』の曲が繰り返し歌われるのですが、繰り返すたびに低い調に転調して重苦しい響きになってくのに合わせて照明も暗くなって行くという、寂しいものでしたが、優しさを感じさせるものでした。
昨年パリのオペラ・バスティーユで観たマルターラーさんの演出したベルクのオペラ『ヴォツェック』が初マルターラー体験で、その時はあまり印象に残らなかったのですが、今回は音楽を使って何とも言えない感情を引き出す手腕に引き込まれました。オリジナル作品の方が自由に音楽を扱えるので、やりやすいのでしょうか。