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ロボと暮らせば【ご来場ありがとうございました】

ロボと暮らせば【ご来場ありがとうございました】

青春事情

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/12/15 (水) ~ 2010/12/19 (日)公演終了

満足度★★★

ホッコリしましたが・・・
チケットは乗船券になってるし,チラシは何種類も作っているし,製作さんは工夫してましたね。こういう細かいところが好印象です。さて,本編については,最終的な観劇後感としては心がホッコリで悪くはないのですが,なんとなく説明尽くされてないなぁと思う部分が多く思う。楽しく観れたのだからいいとも思うが,他人に話したとき,どうしてと突っ込まれそうだし,何より自分で腑に落ちていない。イマイチ消化不良感が残っています。

高校演劇サミット2010

高校演劇サミット2010

高校演劇サミット

アトリエ春風舎(東京都)

2010/12/17 (金) ~ 2010/12/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

山梨県立甲府昭和高等学校演劇部
とにもかくにも素晴らしい内容。ナンセンスコメディの描写もありながら、暗転後は悩める高校生の現実を描写する。その表現の仕方は斬新!

☆次回、高校演劇関東大会があります。無料ですので宜しかった観てあげてください。マニアの方が観ても相当なハイレベルですので期待できるかと思います。http://www2.odn.ne.jp/~cai42040/engeki/index.htm

ネタバレBOX

物語は高校生の教室の現風景から。

授業の内容は教師が「勉強は世界を旅するようなものだから楽しい。それは冒険みたいなもんだ。」と話す。観ているとそのナンセンスな話しっぷりは確かに面白い。

しかし物語りの真意は不登校になったともちゃんの脳内の、つまり夢の中の物語だと解ってくる。と、同時にともちゃんの親友のもとちゃんも、ともちゃんを心配するあまり不登校になっていた。

物語は彼女二人の担任と生徒らを絡めながらかつてのイマジナリーフレンド、脳内ツイッターと切なく、しかしコミカルに勧めていく。内容は盛りだくさんだ。そんな仮想現実の世界で悩みながらも現実を知り、本来の姿にもどっていくともちゃんともとちゃんの物語。

実に素晴らしい内容だった。
知るということはよく生きること。というのが心に響いた。
あなたの部品 リライト

あなたの部品 リライト

北京蝶々

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/12/14 (火) ~ 2010/12/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

お見事!
これはお見事でしたね。義肢装具士を中心にいくつものストーリーが交差する。そしてその中に複雑な人間の心情が浮かび上がってくる。共感できる部分もあれば,共感はできないけど納得できるものもある。その人間模様の中に引き込まれ,息つくことさえ忘れ,ストーリーに没頭していった。劇場がルデコだから,役者さんが近い近い。いい役者さんをそろえているだけに至近距離で見応え十分。また,出入りの演出も面白い。すべてにおいて満足の一作です。

あなたの部品 リライト

あなたの部品 リライト

北京蝶々

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/12/14 (火) ~ 2010/12/19 (日)公演終了

満足度★★★★

面白い!
誰でも何処かしら換えたいものはあるはずだ。だからこの物語の着眼点にも興味が注いだが、一番面白かったのは人間の本来持っている欲や業のような本質がきっちり描写してあったところだ。
役者らが待つマネキンの演出もお見事。

ネタバレBOX

マネキンを作るように義足や義手、皮膚再生、その他の部品を作って患者の要望に応える技師の西村自身が実は女だった、と後半に明かされる場面は絶妙だった。実は自分自身がかつては患者で、同僚の前川先生が西村の性転換手術をしていた経緯から、前川が西村に言い寄っていた理由も理解出来るってもんだ。笑

すると舞台で使用した膣は西村のものってことになる。笑
しかし、いったい、あの膣の小道具を何処から仕入れてきたのだろうか・・。笑

岡田夫妻の関係性、車椅子に乗った障害者とヘルパーの上下関係、二組の男女のなさぬ仲は他人がどうこういう類のものではないが、利害関係を逸脱した深層心理の描写が愉快だった。特に障害者とヘルパーの愛情は、一見、純愛のように見えたえれど障害者がリライトされて立って歩けるようになると今まで優位なポジションにいたヘルパーが自分のポジションを守るがごとく作為的に工作してしまう心理の表現がお見事だった。

リライトしても、どこまでいっても満足できない欲は個々の患者を更に憂鬱にさせる。西村自身も男になった満足感がやがて落ち着くと、今度は男らしさと強さを誇示するために新型義足を必要以上に要請するさまはむしろ悲劇を感じたが、思うに心のリライトも必要なのだ。笑

キャストの演技力にもエロい小道具にも満足して面白がってみた芝居だった。
オカン・アルテポーベラ

オカン・アルテポーベラ

ハニュペチョプーニー

atelier SENTIO(東京都)

2010/12/15 (水) ~ 2010/12/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

おもしれー
ザンさんとか、みれるんだよ

15 Minutes Made Volume10

15 Minutes Made Volume10

Mrs.fictions

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2010/12/16 (木) ~ 2010/12/19 (日)公演終了

満足度★★★

東京へつれてって
今年よくみた上京もの、この短編もいいです

15 Minutes Made Volume10

15 Minutes Made Volume10

Mrs.fictions

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2010/12/16 (木) ~ 2010/12/19 (日)公演終了

満足度★★★★

単なるショーケースではなく
個々の作品がたっぷりと面白くて。
劇団のショーケース的な部分も
失われているわけではないのですが
それよりも、6つのテイストをもった
15分の世界自体が本当に魅力的。
エンタティメントとしても
一つのメソッドが確立した感があって・・・。

観ていて、時間があっという間でした。

ネタバレBOX

各劇団とも15分の表現にとまどいがなく、むしろ短篇の利点を生かした作品が次々にやってくる感じ。

・少年社中

キャラクターの設定などや時間設定など、どこか薄っぺらくあざとい感じもするのですが、それを引っ張りきってしまう底力がありました。

濃い感じはしないのですが強い。

物語としての筋の通し方にも手練を感じて
15分とは思えないボリューム感がありました。

・ぬいぐるみハンター

前回の本公演を観たときにも圧倒的だったのですが、
そのエキスがこの掌編にも
たっぷりと盛り込まれておりました。

枠の外し方という別のベクトルの差し込み方に
観る側の想像を乗り越えたり塗り重ねていくような
面白さがあって。
しかもそれが
霧散しないで蓄積されていく感じに
あれよあれよと引き込まれていく。

細かい仕込みがてんこ盛り。
その繰り出し方もしたたかで
なおかつ緩急自在。
突っ張る部分と外す部分のバランスが抜群によい。

これはもう
次回の本公演が楽しみになりました。

・トリコ劇場

冒頭の雰囲気はちょっと色の濃い家庭内愛憎劇なのですが、
そこから意外な感覚が生み出されていきます。

戯曲のしたたかさが、きちんと観る側の視点をコントロールしていく。
男や3人の姉妹に視線を惹きつけておいて
その先をさらっと現出させる・・・。

3人の女性たちそれぞれが
すっと母親の一部に集約されていく態には
ぞくっときました

その夫婦間の愛情の浮かび方も本当に秀逸。
ラストシーンが持つ
深さや厚み、
そのふくよかさに作り手の力量を感じました。

===intermission===

・世田谷シルク

一つずつのシーンが丁寧に作られ、
しかもビビットで創意にあふれていました。

表現のひとつずつに目を引くような力があり
それらがなによりもわくわくするほどに楽しい。
刹那ごとに惹かれるのは
役者たちの演技がもつ切れであったり
一歩観る側を凌駕したような
舞台上の空気やセンスであったりもするのですが、
夢と現の端境の作り方や
女子学生のヌードのスケッチというベースが
場ごとのしなやかな枠となって
その楽しさが拡散せず、
舞台上でさらに醸成されていく。

この質感だいすきです。
よしんば短編であっても、
むしろ短編であるからこその
ぞくっとくるような魅力にしっかりと浸されて。

ほんと、いろんな意味で楽しかったです。

・田上パル

ある意味ワンアイデアなのですが、
貫き通す力にしっかりと裏打ちされていて
観る方が飽きずにもっていかれました。

なんというか
舞台上に迷いがないのがよい。
多少ラフな部分を感じないわけでもないのですが、
舞台上のコアにある掟がしっかりしているから
観る側がとまどわないし迷わない。
むしろ、そのラフさが
舞台上の嘘に観る側を導く味のようなものになっていて。

この作品、45分バージョンで演じられるということですが
どんな展開になるのか・・、
実際に伺うかどうかは別としても
ちょっと心惹かれてしまいました。

・Mrs.fictions

キャラクターたちに厚みがあるとか深さがあるとか
そういう印象があまりないのに
なにか観ていくうちに
それぞれの味わいのようなものが
じわっとやってきます。

どこかデフォルメされた
コミカルでうすっぺらい会話から
それぞれの時間、そして二人の時間の重なりが
ホログラムのように浮かんでくる。
深く浸潤されるというわけでもないのですが、
気がつけばどこかがほかっと暖かくなるような
感覚が生まれていて。

そういう染められ方をしているから
最後のワンシーンが・・・沁みる。
彼らの人生の刹那を垣間見て
ふっとその後ろ姿に目がいくような感じ。
どこかシニカルでさらっとした洗練があって、
心に残りました。

*** *** ***

観終わって結構な充実感・・・。
エレベータを待つ間には
また来たいとの声も漏れ聞こえてきて・・
この企画、本当に良い形で定着したなと思います。

ほんと、来年の展開への期待が膨らんだことでした。




抜け穴の会議室 〜Room No.0002〜

抜け穴の会議室 〜Room No.0002〜

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2010/12/18 (土) ~ 2010/12/31 (金)公演終了

満足度★★★

初日
前川さんの作品って、そのちょっと特異な設定にすんなり入れるかどうかで
だいぶ感じ方が変わってくるのかな?
人物の立場や設定が頻繁に切り替わる設定に最後の方まで入り込めなかった。初日だからまだ硬い部分もあったのかも。

前回の「狭き門~」は面白かったので、期待してたんだけど。

演劇入門

演劇入門

青年団リンク 本広企画

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/11/27 (土) ~ 2010/12/13 (月)公演終了

満足度★★★★

岩井秀人!
ハイバイ・青年団演出部 岩井秀人さんの演劇にまつわる体験記。

この劇中に出てくる作品
青年団の「東京ノート」、ハイバイの「ヒッキー・カンクーントルネード」「て」
以前見たことあったので、かなり楽しめた。
個人的に岩井さん好きなんで。

本広監督も客席にいて、メモとったり真剣な様子だった。

でも、この作品、岩井さんや青年団を知らない人にとって
「演劇入門」になったのか心配。

台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき

台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき

維新派

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)

2010/12/02 (木) ~ 2010/12/05 (日)公演終了

満足度★★★★

犬島→さいたま
犬島が銅精錬所跡地の野外劇場だったのに対して
今回は 室内の大ホール。

丸太4000本で創り上げた超巨大舞台は、やや規模を縮小。
それでも他の劇団では考えられない大きさだけど。

作品自体は
基本的に犬島公演と同じだが
細かい部分が舞台美術も含め変わっていて
より研ぎ澄まされた印象。
(単に一度見ているから理解しやすかっただけかも)


この回では松本雄吉さんのアフタートーク付き
自分以外にも 犬島公演行っている人が多くて驚き!

 時々の友シリーズ3 『with UA-2』

時々の友シリーズ3 『with UA-2』

時々自動

吉祥寺スターパインズカフェ(東京都)

2010/11/26 (金) ~ 2010/11/26 (金)公演終了

満足度★★★

UAファンです
意外なほど、UAが時々自動に馴染んでいたのが
印象的でした。
UAの曲もいつもと違うアレンジで聴けたのは嬉しかった。

母を逃がす

母を逃がす

大人計画

本多劇場(東京都)

2010/11/15 (月) ~ 2010/12/19 (日)公演終了

満足度★★★

初・大人計画
正直もっと狂っているかと思ったら、まあそこそこ。
面白かったけどね。

図書館的人生 vol.3 食べもの連鎖

図書館的人生 vol.3 食べもの連鎖

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2010/10/29 (金) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

満足度★★★★

期待しすぎかな
面白かったんだけど、
前作の「プランクトンの踊り場」が良すぎたので、それに比べると今一歩という感じ。
短編オムニバスというよりも、中編+サイドストリー3本という感じかな。

蛇と天秤

蛇と天秤

パラドックス定数

ギャラリーSite(東京都)

2010/11/09 (火) ~ 2010/11/15 (月)公演終了

満足度★★★★★

大満足
パラドックス定数「蛇と天秤」、西原さんの甲高い声でこにくたらしい感じの言い回しが、日活アクションの金子信雄みたいで大好き。

果実の門

果実の門

乞局

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/11/12 (金) ~ 2010/11/23 (火)公演終了

満足度★★★★

ここでおわりかい!
この先どうなるんだろーってところで終わった気がして、ちょっと物足りなさは残るものの乞局の世界を堪能したです。

エンドレスサラヴァー

エンドレスサラヴァー

あなピグモ捕獲団

OFF OFFシアター(東京都)

2010/11/18 (木) ~ 2010/11/21 (日)公演終了

満足度★★★★

あたまくるくる
虚実と時間軸が理解を越えちゃって、もしかすっと、そーゆー感覚にさせるためにわざと難解な構造にさせてるんじゃないか。理屈を越えて感覚で捉えるように。

図書館的人生 vol.3 食べもの連鎖

図書館的人生 vol.3 食べもの連鎖

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2010/10/29 (金) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

おもしろー
#3 人生という、死に至る病に効果あり のボリューム感。採血~飲血の場面が色っぽかった。

はじめて愛した

はじめて愛した

宝塚歌劇団

【閉館】日本青年館・大ホール(東京都)

2010/10/31 (日) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

満足度★★★

千秋楽
笑いどころの多いハードボイルド。敵側が総じて若手で、ちょっと力不足かな?

Re:トライカクテル

Re:トライカクテル

けったマシーン

小劇場 楽園(東京都)

2010/12/16 (木) ~ 2010/12/19 (日)公演終了

残念
やる気は感じた。
ただし、いろいろなものがそれに追いついていないという印象だ。

ネタバレBOX

主人公の成長ドラマにしては、葛藤が浅いし、小説を書くということが非常に安直に使われていた。
恋愛ドラマとしては、男女の気持ちの動きがまったく見えなかった。と、言うより、主人公の彼女が一切出ないので、彼女の気持ちがわからないのだ。もちろん、彼の彼女に対する気持ち(熱さ)も感じないし。

そもそも、主人公の彼女は、別の人と付き合っていたのを、主人公が何度もアタックして手に入れたと言う。そのときの彼女が彼と付き合うことを決めたのは、彼が書いた小説を読んで、こんな小説を書く人ならば自分も大切にしてくれると思った、ということ。これって、何度もアタックしたことと、微妙な関係にないだろうか、すっきりしない。

また、その彼女は、主人公と別れた後に、主人公が嫌っていた上司と付き合うのだ。当然、元彼の上司(同僚)であることは承知の上だろう。だって、主人公は、バーでさえ、上司のことを愚痴っていたぐらいなのだから、彼女は知っていて当然だ。
そんな彼女に魅力があるのか? と思いつつ見ていた。ひょっとしたら、彼女が舞台に登場しないことで、観客の気持ちをそのように向けて、ちょっとしたどんでん返しがあるのかも、と思ったら、まったくそんなことはなかった。
また、主人公も彼女に対して、自分がリストラされたときに支えになってくれた、と言いつつ、身勝手なこと言い、そのため彼女は去っていくのだが、それに対する反省の色さえない。

何度もアタックして射止めて、身勝手なこと言って振られて、だけど復縁したいから小説を書いて、と、あくまで自己中心なのだ。
彼女の気持ちなんてどこにもない。なんだかなぁと思ってしまう。

だから、恋愛モノとしても、観ていて気持ちが入らない

結局、主人公は一体何をしたかったのか? ということだ。
小説を書くことに情熱があるわけではないし、仕事に一生懸命というわけでもない。彼女と一緒になりたいと思っているわけでもなさそう。小説を書くということが、単に彼女の気持ちを振り向かせたいだけというのには、共感できるわけがない。それなのに、一生懸命パソコンを打ったり、編集者のアドバイスを受けたりするシーンがあったりして、ちよっと白けてしまう。

主人公、ほぼ無表情と言っていいし。

最悪なのは、ラストに主人公が事故死してしまうらしきシーンだ。
ドラマチックを履き違えた、唐突なそんなシーンは、いかがなのものか。

いずれにしても、なんだか安い話になっているとしか思えない。

主人公の書いている小説の登場人物(主人公の分身のような)が登場するというアイデアは面白いと思ったのだが、今ひとつ物語に融合してこない。
彼らがいる意味が見えてこないのだ。
彼らが、主人公のことを回想するという感じの狂言回しになれば、すっきりしたように思える。と言うか、誰がこの物語を引っ張っているのかが、見えてこないのだ。あるバーに集う人々の群像劇というわけでもないし。

観客は正直なもので、わずか70分程度の上演時間なのに、時計を見てる人が数人いた。

物語だけでなく、演出のテンポが悪いのだ。
具体的に言うと、無言で会話しているように見せて、音楽を流すシーンがやけに多い。これって、全部カットしてもいいのではないかと思ったほど。

例えば、主人公が泥酔するシーンがあるのだが、暗転後、まずはバーに客がいて無言で会話していて、そこにマスターの妻がやってきて客に紹介する。そして、主人公が酔って入ってきて、マスターや客がソファに寝かせる。ここまでBGMで全部無言の会話。
これって、ここまで必要なのだろうか。暗転後、バーのソファに酔って寝ている主人公がいる、で意味は通じるだろう。
こんな余分な説明シーンが多いのだ。70分なのに。

また、ラストにサンタの格好をした主人公が、元上司を殴って元彼女のところへ向かうシーンがあるのだが、これも構成が悪い。
サンタが元上司を殴って、暗転。
主人公の書いた登場人物の会話シーン。「あれ走っているよ」の台詞でつなぐ。
サンタに扮した主人公が走るシーン。照明が彼の横から当たる。
主人公の書いた登場人物の会話シーンに戻る。彼らの会話で主人公が亡くなったことがわかる。
というのが実際の舞台なのだが、サンタが殴って走るシーンへのつなぎが悪くヘンな間が空いてしまう。映像作品のようなカットバックが、テンポ悪く入るからだ。
ここは単純に、
サンタが元上司を殴り、走り出す、そして横から光。
で、小説の登場人物がその顛末を語る、
というのでよかったのではないだろうか。
主人公が亡くなるということの是非は横に置いて。

他の登場人物のエピソードも、それぞれ悲喜交々なのだが、それが別に本筋にかかわってくることはなく、例えば、マスター夫婦の妊娠に関するエピソードも、意味なく人の出入りがあって(会話のズレを演出したいがための人の出入りがあった)、説明的に演じられる。それが後で物語に活かされるわけでもないし、それほど笑いが起きるような内容でもない。

役者については、申し訳ないが、誰もその役に見えなかった。例えば、やり手のはずの上司は仕事ができるようには見えず、マスターの妻は編集者には見えない。バーテンダーも所作やカクテルや飲み物を作っているのが、単にコップに何かを注いでいるだけにしか見えず、プロの感じがしない。
バーのバイトや振られる客の本業が裏に見えてこない(具体的な本業を舞台上で説明せよ、と言っているわけではない)。つまり、役が背負っているはずの生活が見えてこないのだ。

厳しいことを言うが、公演を打つ前に、何かやらなくてはならないことがあるのではないだろうか、受付の印象がとても良く、役者も頑張っていることは、十分に伝わってくるだけに、残念でそう思ったのだ。
20分後の自分と。

20分後の自分と。

珍しいキノコ舞踊団

3331 Arts Chiyoda(東京都)

2010/10/27 (水) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

都会の遊園地
都会のビル街に、一時現れた遊園地のような世界。

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