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世界の果てからこんにちは

世界の果てからこんにちは

SCOT

利賀芸術公園 野外劇場(富山県)

2011/08/20 (土) ~ 2011/08/20 (土)公演終了

満足度★★★★★

感動
スケールがでかすぎる!!

美しの水

美しの水

AND ENDLESS

THEATRE1010(東京都)

2011/08/20 (土) ~ 2011/09/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

後半から号泣(REDを観た)
頼朝のために平家を討ちながらも、実の兄に追われ義経は、愛する静御前を連れて仲間と共に北方へ向かい、運命の平泉・衣川でクライマックスを迎える「Red」。今回で全てのバージョンを観ることが出来たのだが、なんといっても「White」と「Red」があまりにも秀逸な舞台だった。この2作では観客のすすり泣きが会場に木魂し、まさに舞台と観客が一体化した場面だった。
義経の宿命を描くこの3部作に対して、次回は渋谷金王丸、平教経、木曽義仲、藤原泰衡を主役に据えてそれぞれの宿命を描く短編オムニバス「Purple(黄金・御伽)&Puple2(息吹・願い)」を公演するがスケジュールの関係でどうしても、観られない。その代り、合計15時間にも及ぶ壮大な物語を締めくくるエピローグ「Purple(大地)」は観たいと今から考えているのだ。【ブログやツイッターをやられてる方は2000円で観られる制度があります。】

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

今回の「Red」は「White」よりも号泣してしまった。もう体中の水分がなくなってカラカラに渇いちゃうんじゃないかと心配したくらいだ。
実の兄を慕って、兄・頼朝のために平家を討ちながらも、実の兄に追われることになった義経。義経のめざましい戦歴に恐れおののいたのと同時に、平氏残党の娘を妻に迎えるなどの大胆不敵なふるまいに激し、更に義経を陥れる九条兼実の陰謀も加わった。そして、後白河法皇の義経に対する過度の優遇さも頼朝と兼実の嫉妬を買う羽目になったのだった。

このまま京にいることに危険を感じた義経は、西国支配の宣旨が下されるのを待って、西方を目指すことにしたが、頼朝の追跡の手が更に厳しくなることが予想されたため、義経は家来の行く末を案じ多くをゆかりの地へ帰還させ、自身は、静や弁慶・佐藤忠信らわずかな手勢とともに吉野山を目指すこととなった。静を伴って吉野に着いてはみたものの、義経の子をはらむ身であったので、義経は静を京に返す決心をし、家来をつけて山を下らせた。しかし、頼朝に実の母親の命を奪うと脅されていた家来は静を、吉野から鎌倉に連れて行ったのだった。やがて、静は男子を出産したが、生まれたばかりの赤ん坊は、頼朝の命により殺されてしまう。

悲しみに沈む十九歳の静は、あまりの絶望に気が振れて自身を失ってしまうのだった。

一方、吉野を下った義経主従は、その後、頼朝方の目から逃れるため奈良や京都で散り散りに身を隠したが、このまま隠れ居を続けても事態を好転できる望みがなく、義経は奥州平泉へ逃げることを決意した。頼朝が敷いた広く強固な包囲網のため、義経の逃避行に用意された地は藤原秀衡が統治する平泉を措いて他になかった。秀衡は義経主従の平泉入りをおおいに歓迎し、義経を大将にいただき頼朝と一戦を交える覚悟があることを諷した。頼朝は、脅し文句を綴った書簡を送り付け平泉を牽制したが、秀衡は動じることなく義経をかくまい続けた。しかし、その秀衡も死を迎えるのであった。

今回の舞台は後白河法皇が義朝に瓜二つの義経を見つめる慈愛に満ちた眼差し。その背後で嫉妬の炎を燃やす九条兼実。義経と頼朝の間で静を奪い合う愛憎を主軸に「愛」を強く押し出した作品だった。

「お前に命を預ける奴が現れるまで一人で生き抜け」と後白河法皇の初恋の相手・義朝が後白河法皇に放った言葉。その義朝が欲しかった「判官の位」を後白河は頼朝を差し置いて義経に与えようとする。相変わらず、後白河法皇役の塚本千代の演技が見事だ。セリフを発する間が実に絶妙なのだ。後白河というポジションを熟知した堂々とした演技力だったが時折垣間見せる義経への想いの表現も見事だった。

今回はキャストらの吐く言葉に泣かされ、悲恋の場面で泣かされ、静の絶望で泣かされ、義経の正義や静を一途に想う心で泣かされた。そして静の「私はあなたの為に生まれてきたの。」のセリフはクサイ。クサイけれど真っ直ぐに耳に届く言葉だ。
今回、北条政子役の窪田あつこが壊れた!笑
しかし、あの弾けっぷりはやはりサービス精神の一環だ。お嫁に行けない弾けっぷりだったが、その勇気を称えたい。笑



「エダニク」「サブウェイ」

「エダニク」「サブウェイ」

真夏の極東フェスティバル

インディペンデントシアターOji(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

サブウェイを観た!
関西の注目ユニット、真夏の會と極東退屈道場が合同で東京に進出し、王子小劇場で素敵な公演を行った。私が観たのは極東退屈道場の方。


うまい役者が揃っていて、一人芝居をつなげたような構成の作品だが、それぞれが一人で場を持たせる力を持っていることに感心した。全員素敵だったが、特に後藤七重とののあざみに魅力を感じた。

真夏の會も私の周囲では大変評判がいい。見られなかったことが残念でならない。

INDEPENDENT:2ndSeasonSelection / JAPAN TOUR in 福岡

INDEPENDENT:2ndSeasonSelection / JAPAN TOUR in 福岡

インディペンデントシアタープロデュース

ぽんプラザホール(福岡県)

2011/08/27 (土) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しめた
地方によって、芝居のウケ方が違うんだなって体感できました。
ヤマサキエリカさんの『赤猫ロック』は大阪や東京よりも笑いが大きかったです。
それにしても、『スクラップ・ベイビィ!』が好き過ぎです(笑)
どんどん泣くポイントが早くなってきてます。
色々な一人芝居を楽しめました。

美しの水

美しの水

AND ENDLESS

THEATRE1010(東京都)

2011/08/20 (土) ~ 2011/09/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

大感動
先週のWhiteとBlueに引き続き、ようやくRedが見れました。
私はこのRedが大好きなだけに、1週間が待ち遠しかったです。
でも、、、めっちゃ良かったです。
前半は笑いどころ満載。
が、後半は泣きっぱなしでタオルを手放せませんでした。
時間さえあれば何度でも見てみたい、、、そんな舞台でした。

サヨナラ サイキック オーケストラ

サヨナラ サイキック オーケストラ

Mrs.fictions

上野ストアハウス(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/29 (月)公演終了

満足度★★★★

笑えた
ツボに入るネタが多くて、思わず吹き出してしまう事が度々ありました。
素直に面白かったです。
群像劇って事で深く考えないで見た方が、より楽しめますね。

プール・サイド・ストーリー

プール・サイド・ストーリー

J-Stage Navi Produce

赤坂RED/THEATER(東京都)

2011/08/24 (水) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★

井之上さん さらうさらうう
井之上さん目的で観に行き、その目的は充分に達せられました

あまり観ない部類の若者が弾け・・・という話だったけど
堅実な脇に支えられ はつらつとした姿がとても好感もてました
主役の恋人を演じた2人 いずれも初々しく 今後が楽しみです

電話でチケットをとったのですが システムがいまひとつ不明でした
また舞台装置の都合上 端の14番は見切り席だったと思います 
役者の顔がなかなか見えなかったり 可動式の小道具にもかかわらず役者が重なって見えなかったりしました
ベテラン制作だけに 対応が残念でした

井之上さんのせりふって エチュードからなのかなぁ
また語り部の青山さんの最後に呼ぶ搾り出すような一声に ベテランの凄みを感じました

待ち時間のギターによる「September(EW&F)」が心地よかった

見切れ席が残念だったので ☆一つマイナス

ネタバレBOX

『ロミオとジュリエット』を翻案した『ウエストサイド・ストーリー』ならぬ『プルサイドストーリー』
パンフの高橋さんの「昔の名作を翻案することで次世代に伝えることも、書くものの使命の一つではないか」という言葉に、観劇後非常に共感を覚えました

井之上さんがいわば「神父」の役だったのですが 科白でわざわざ「神父みたいに」っていうことはなかったんじゃないかな 
わかる人は言わなくてもわかるし わからない人は言ってもわからないと思いました







塩ふる世界。

塩ふる世界。

マームとジプシー

STスポット(神奈川県)

2011/08/17 (水) ~ 2011/08/22 (月)公演終了

満足度★★★★★

ほどけていく時間の秀逸な表現
一つのシーンから、
閉塞していく時間のほどけていく感覚が
しなやかに溢れて。

作り手の描くものの切り出し方と
その表現の広がりに
今回も深く浸潤されました。

ネタバレBOX

夏の海岸の一シーンから、
しなやかに紡ぎだされる登場人物たちの
その時間に、
これまでの作品とは一味違った実存感があって。

精緻に息をつめるように作り上げられた表現だけではなく、
役者達の身体から発する熱やリズムが
表現に新しい間口を作り出していたように思います。

それらは、この作品の秀逸を支えるに留まらず、
彼らの表現に更なる可能性を生み出しているようにおもえるのです。
ROCK MUSICAL BLEACH

ROCK MUSICAL BLEACH

RMBLEACH製作委員会

シアタークリエ(東京都)

2011/08/04 (木) ~ 2011/08/30 (火)公演終了

満足度★★★★

おもしろかったです!
原作を知らなくても、楽しめました。(私は10巻までしか読んでいないので、隊長さんたちをほとんど知らない。)

オリジナルストーリーだったからかもしれませんが、
敵役のほうが、主役になっちゃってて、アニメの途中の話ならいいけど一話完結で一護を主役にするための工夫がもう少しあっても良かったかな。

でも、完全に私は射真さんに感情移入してみてしまったから満足でしたけど。

ネタバレBOX

一幕最後のシーンと、二幕で一護と射真が歌対決するシーン、遥華が歌うところはミュージカル的でよかったと思いますが、あとは、「歌つき芝居」な感じで唐突に歌になる感じがありました。


OZ

OZ

Power Project クーデター

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

何度も涙がこみ上げてきた。
山場が沢山あり、涙を堪えるのに必死でした。
終盤、PPCにあるまじバッドエンドになっちゃうのか!?とハラハラしましたが、やっぱりそこはハッピーエンド。エンドロールまでしっかりと泣かせていただきました。
ベッタベタな友情もステキだな、と思える公演でした。

ネタバレBOX

エンドロールで元の世界に戻った京子が、街中で仲間達とすれ違うシーンは、一人出会うごとに涙がこみ上げてきました。
正直、あれはズルいと思いました。あんなもの見せられたら、誰だって泣いてしまう。。。
待ってた食卓、

待ってた食卓、

マームとジプシー

STスポット(神奈川県)

2011/08/20 (土) ~ 2011/08/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

これまでの作品と視点の置き所が変わって
今までの作品とは異なる、
その時間から見える先が伝わってきて。

これまでの作り手の作品とは違った、
視座での作品の広がりを体験することができました。


ネタバレBOX

卓袱台に近い丸い食卓から、
その家族の時間が解け、
広がっていきます。

その場所に束ねられた記憶の質感、
今という時間のリアリティ。

ビターなのですが、
でも、その場所の温度を感じる慰安も表現されていて。

作り手の表現にも更なる広がりを感じました。
Caesiumberry Jam

Caesiumberry Jam

DULL-COLORED POP

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/08/20 (土) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

絵画の様でもあり映画の様でもある
劇場の使い方がうまい。会話が同時にいくつも交わされ、どこを見ていていいのか迷うほど。
前半は明るく、村の人々の姿が描かれているがだんだんとシリアスになっていく。

脚本の内容がすばらしいのは言うに及ばずだが、演出もうまい。
役者も老若男女とそろっていて、見所満点であった

サヨナラ サイキック オーケストラ

サヨナラ サイキック オーケストラ

Mrs.fictions

上野ストアハウス(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/29 (月)公演終了

満足度★★★★

力がありますね
2回目の単独公演とのこと。ぐいぐい芝居に引き込まれていった。サイキックものとしてはちょっと異色。
劇場との相性もぴったりのように感じた。

通りに劇団員が立っていて道案内もしてくれ、スタッフの対応も感じがよかった。

次回作も楽しみ

塩ふる世界。

塩ふる世界。

マームとジプシー

STスポット(神奈川県)

2011/08/17 (水) ~ 2011/08/22 (月)公演終了

満足度★★★★

演技のコンチェルト・グロッソ
以前から独特の台詞回しによるリズムに音楽と通ずるモノを感じていたが今回はいわばマームとジプシー流「歌わない音楽劇」あるいは「演技の合奏協奏曲」?
ラップもどき(笑)やCoda部分の回らないミラーボールも使ったフラッシュバック的シーンも◎。

Caesiumberry Jam

Caesiumberry Jam

DULL-COLORED POP

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/08/20 (土) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

壮絶だが美しく哀しいクライマックス
セミドキュメンタリー・タッチで序盤こそ笑いも多いが次第にシリアスに転じて更に引き付ける。
事故の影響が見え隠れしながら迎えるクライマックスは壮絶だが美しく(ちょっと違うか?)もあり同時に哀しい。
また、アレを敷き詰めた舞台美術も◎。

明けない夜 完全版

明けない夜 完全版

JACROW

シアタートラム(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

息づまる
じっくりと緻密に描かれている。緊張感がひしひし伝わる。なんともやるせないJACROWらしい芝居であった。

ただ、この芝居はトラムでよかったのであろうか

パール食堂のマリア

パール食堂のマリア

青☆組

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2011/07/29 (金) ~ 2011/08/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

“港”は回帰の舞台
 先日 ボランティア活動から戻った友人とこの劇の思い出話が弾み、忘れがたいシーンとそこで浮かんだ受け止め方が一致した。友人の分と合わせて遅まきながら感想を述べたい。
 そのシーンは暗い舞台にいくつかの灯明が揺らめく場面であり、この瞬間、ストーリーも空間も時間も超えた鎮魂の祈りで舞台も客席も溶け合ったように感じた。
 この時期に創られたさまざまなジャンルの作品で震災や一連の事故の影響を免れたものは稀有であり、この場面で過去の戦争や災害に加えて、3月の震災で失われた魂達の回帰する舞台としての“港”も表されたのではないかというのが私達の憶測である。やりばのない鬱屈した想いをここで癒してもらえた。
 白いマリアの口ずさむ「聞かせてよ愛の言葉を」も心に沁みた。
黒い衣装で実存主義者のアイドルとなったジュリエット・グレコの持ち歌でもあり、昭和40年代の追憶も楽しませてもらった。
 人生の年輪に応じた味わいを発見させてくれる吉田小夏氏の
さらなる活躍を期待している。

明けない夜 完全版

明けない夜 完全版

JACROW

シアタートラム(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

かっちり組み上がっていた昭和レトロな物語
まるで昭和に撮られた映画のような雰囲気。
ちょっとした「実験的」とも言える「構成」の面白さもある。

ネタバレBOX

かっちり組み上がっていて、それを観るのは気持ちがいい。
とても昭和レトロな物語となっていた。
こういう言い方は、どうかと思うけれど、まるで1960年代の松竹映画を観ているような感じか。

つまり、ストーリーそのものが昭和的であり、その中で演じる役者の台詞や身のこなしなども「昭和」の匂いがプンプンなのだ。驚いたり、反応したり、言い合ったりが。あのボンボン社長が若い女子社員にもてるのも昭和的だ(笑)。
昭和だから、そういう台詞で、そういうリアクションをする、ということを、昭和の映画を参考にしたのではないのか? と思ったほど。すべて既視感のありそうなものと言うのは言い過ぎか(実際、それが強すぎるところでは笑いが起こっていた)。

また、役者たちが演じるのは、とても輪郭がハッキリしている人物たちであり(悪く言えばステレオタイプを貫き通している)、その組み合わせ方が巧みだった。

彼らが生み出す、ギスギス感がたまらない。警視庁と所轄、夫婦間、社長夫人とお手伝い、従業員間、古株従業員と社長、社長と愛人、とにかく人が顔をつきあわせるとギスギスしてくるのだ。このあたりも昭和の人間関係な感じがしてしまう。

ただ、そうした「昭和的な作法」に則ったとしても、見応えはあった。

そして、それを支えるセットなどがとてもよかった(初演のときも良かったのだが)。2階と階段や、廊下から階段を歩く「音」、玄関の動きと「音」そういうあたりがとても気が利いていた。
さらに、庭に雨上がりの雫がたれている、なんていうのはなかなか憎い演出であり、事件の核心の雷雨との関係も憎いのだ。

ただし、そうしたセットなどに気を遣うのだあれば、3カ月前、2カ月前、1カ月前などの時間の変化による衣装も、もう少し気を遣うべきではなかっただろうか。そこは少し残念でもある。

この舞台は、再演だ。
初演は、本編+外伝という構造になっており、今回の舞台を観ることで、初演の構造がいかに素晴らしいものであったか、の確認をしたような気がする。
つまり、初演では、本編で全体のストーリーを見せ、外伝(全登場人物の一人芝居×5分間)で、それぞれの人物を通じて、物語や人の肉付けをするという構造は、観客に想像させる「隙間」がきちんとあった。
その「隙間」によって、物語は観客それぞれの中で膨らみ、傑作となったと言っていいだろう。
もちろん、今回も初演とは別の「構造的」な良さはあったのだが、観劇の喜びという面からは、前回のほうに軍配を上げたい。

今回の「構造的良さ(構成の良さ)」は、本当のラストの前に、まるで舞台が終わったかのように、社長夫人とその娘が出てきて観客に挨拶をしたのにもかかわらず、その後にも演劇が続いたというところだ。
ここで、表面上の物語は終了した、つまり、犯人と動機は課長が社長に告げた内容で幕引きになった、ということを示し、本当の物語はこうだった、と観客に告げるシーンが続いたというわけなのだ。
これには唸った。面白い。

そして、前回も同じ感想を持ったのだが、この舞台で一番泣けてくるのは、第一幕終了のように、社長夫人とその娘が手をつないで現れる、そのシーンだ。
演劇としては、ここまで入るのかどうかはわからないが、社長夫人と娘は、本来こういう姿でいなければならなかったのに、という想いが強く伝わってくる。
これにはやられた。ギスギスしていた人間関係に、本来の親子愛が見えたというか。
また、終演後のアナウンスを娘にやらせるのはずるいと思った。
演劇としては、ここは入らないとは思うが、「役」としてしか観ていない子どもの声には、このストーリーの結末が脳裏にあるので、胸が痛くなるのだ。

「死」関するような台詞(死んだとか、殺したとか)が一切「音」として出てこないところもなかなかだと思った。

役者は、社長夫婦(和田秀人さん、蒻崎今日子さん)がイヤな感じ満載でいい。社長夫人の娘への愛情が表れてくるのがいいし、保身しか考えてないボンボン社長というのが、うまいのだ。
「エダニク」「サブウェイ」

「エダニク」「サブウェイ」

真夏の極東フェスティバル

インディペンデントシアターOji(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

【真夏の會『エダニク』 】シンプルで、美しいと言ってしまう、会話劇
3人の役者のバランスもいい。
しかも再演ということもあってか、台詞も役も身体にぴったりしていて、うまい。標準語と関西弁の関係もいいのだ。
なんとなくのユーモアととぼけた感じもナイス。
劇作家協会新人戯曲賞の講評でマキノノゾミさんが「満点」と言った意味がわかる

ネタバレBOX

関東のどこかにある、屠畜場の休憩室として使っている1部屋が舞台となる。
登場人物3名で、シンプル。

「美しい」と言ってしまいそうになるほど、きれいに台詞が組み合わされた台詞劇。
3人(夏さん・原真さん・緒方晋さん)の役者のバランスも素晴らしい。
「息」がぴったりと合っている、というのはこういうことを言うのだろう。
「その人」が見えてくる。
「人」がいる感じがする。

スクエアの上田さんが演出というのも頷ける。スクエアがそうしたあたりをきちんと押さえていく劇団だからだ。

また、劇作家協会新人戯曲賞受賞というのもよくわかる。
そのときの講評で、マキノノゾミさんが「満点」と言ったのはこういうことだったのか、と。
特に、関東を舞台としたことで、玄田の関西弁が活きている。関西の人が見てもそう感じないのかもしれないが、ツッコミの言葉がいいのだ。とてもいいアクセントになっている。リズムが出てくるというか。

屠畜という仕事を通じて、「命」と「仕事」というキーワードのぶつかり合いになるのだが、そこが強くクローズアップされるわけでもない、微妙なバランスがいい。
「仕事」そのものに込められている、さまざまな現実と想いが描かれていると言ってよいだろう。
それに対しての疑問が、この仕事の場合の「命」であり、このキーワードを投げかけることで、屠畜という仕事(あるいは食)についてクローズアップするだけでなく、「働く」こと、「仕事」することに、意識が向かうのだ。

職人として淡々と仕事をこなしながらも、プライドがあり、力量もある玄田、自分の仕事に対して、(家族との関係で)なんとなく負い目のようなものを感じている沢田、そして、やっと仕事に就いたばかりで、口先だけの青臭い理想を語る(しかし、その発する言葉には、根源的な重みのある)伊舞、彼らの三者三様の「仕事感」がそこに浮かび上がる。

剥き出しな彼らのぶつかり合いが面白いのだ。駆け引きのような台詞が楽しい。

とは言え、ギスギスした感じよりは、独特のとぼけたユーモアがどことなく漂うのがいいのだ。
脚本もあるのだろうが、やはり、演出の呼吸がいいのではないだろうか。

息子に認められたと(あるいは、思い込んで)喜ぶ沢田、怪我をさせてしまった相手に対して負い目を感じていた玄田は、今回の事件を通して、相手のことをもうあまり深く考えなくていいと思い始めたように見え、また、本格的に仕事の第一歩を踏み出した伊舞など、いろいろあったけど、また次の日がやってくる、というラストもなかなかいい。

真夏の會、また観たいと思った。
「エダニク」「サブウェイ」

「エダニク」「サブウェイ」

真夏の極東フェスティバル

インディペンデントシアターOji(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

両方の作品、観させていただきました。
『サブウェイ』
不思議な地下鉄の空間でした。地下鉄を舞台にお話しが繰り広げられるのかと思っていたら、予想以上に抽象的な舞台でした。
空間の使い方や不可解な動きの取り入れ方が 面白かったです。見逃してついていけなくなってしまった要素もありますが…。
広告くどいなと私も思いましたが、それほどのものに囲まれて生活しているのかなとも思います。
『エダニク』
こちらは具象で、ストーリーそのまま観ればよかったので、頭が働かない状態でも、楽しんで観られました。賞をとっただけのことはあるなと。物語がとても面白かったです。また、三人の役者がとても合っていて。笑いどころではないのかもしれないところまで、その真剣さを軽く皮肉るような笑いが出てきてクスクスしてしまう作品でした。
自然でいやらしさのない、かっこつけたりしない劇でしたので、快く観られました。いやぁ、面白かったです。

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