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寂寥 【緊急告知!】25日(木)アフタートーク開催決定! ゲスト:土田英生氏(MONO)

寂寥 【緊急告知!】25日(木)アフタートーク開催決定! ゲスト:土田英生氏(MONO)

セロリの会 

「劇」小劇場(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

もっと心の暗部が見たかった
ストーリー、演出共に全体的によく纏まっていて、落着いて楽しめた作品だったと思います。でも、ヒロセエリさんの「心の暗部を吐露した作風が持ち味」に期待した人は、もっとシリアスな場面を期待していたのでは?と感じた次第で、もっと深く心の暗部を描くことが出来れば、コメディシーンと相まって、更にメリハリが出て印象深い芝居になると感じた次第。 テッド・K

【ご来場感謝!】『キスより素敵な手を繋ごう』/『追憶と記憶』『メロウ』

【ご来場感謝!】『キスより素敵な手を繋ごう』/『追憶と記憶』『メロウ』

ナイスコンプレックス

サンモールスタジオ(東京都)

2011/08/12 (金) ~ 2011/08/16 (火)公演終了

満足度★★★★

【キスより素敵な手を繋ごう】複雑難解な前半と、ベタで感動的な後半
すでに多くのレビューが書かれていて、それによると、
連続して上演された「追憶と記憶」「メロウ」と3部作であり、
関連性もあることが指摘されている。
ただ、私は本作のみで、他の2作品は観ていないので、
関連性の辺りは指摘することができないことはお断りしておく。

ネタバレBOX

さて、これは、記憶を喪失してしまった(正確には、毎朝、
それまでの記憶をなくしてしまう、という症状の)2人の物語。
といっても主役としては、男性刑事のみで、
もう1人の女性の記憶喪失の作家の話は
途中でどこかへ行ってしまった感が…。

それから、この芝居のもう1つの特色は、
基本的に逆時系列的に演じられること。
しかも、そのことがしっかり告知されるわけでもないので、
中々分かりにくい作品になっている。

前半は、比較的短い1シーンが、前述の通り、逆時系列順に演じられる。
したがって、後で起きたことが、その前に起きたことの伏線になっている、
という具合である。
つまりは、かなり複雑な構成。

ところが後半は、どこからか送られてきた郵便(ここで、爆弾ではないか?
という騒ぎもあるが、その話もどっかに行ってしまった)、
を主人公が開封するとビデオテープが入っていて、
それを再生すると(もしかしたら爆発するのかと私は思った…(笑))、
それは20年前に娘が両親を撮影したものであった。
これを観ることにより、20年間への妻と娘への愛情、
そしてその気持ちが今でも変わっていないことを再認識する。
この部分は、大変感動的なのだが、ここでは、細かく場面を分けて、
それを逆時系列で再現していく手法は(もちろん)取らず、
言わば普通のベタなお話である。

それで、成功しているのは、やはり感動を与える後半であって、
前半は分かりにくい、となると、逆時系列的手法は何だったのだろう…
と言うことになってしまう。
(もちろん、実験的手法ゆえ、結果論ではあるが。)

それで、話は前後するが、前半部分でもう1人出てくる
記憶喪失の女性もいて、多分、彼女の方が先に記憶消失ということが
観客には分かるのだが、彼女に絵本を書くよう依頼に来る男性が来る。
この男性の様子も怪しげで、何やら犯罪の臭いさえ漂うのだが、
これらの話が(一部すでに述べたが)どこかへ行ってしまうのである。
この辺も不可解だし、それから(これもすでに指摘されているが)
警察と刑務所を混同しているあたりも、
細かい話ながら私も気になったところである。

以上のように、決して欠点も少なくなく、評価が分かれる作品と思いますが、
後半が良かったことと、実験的手法にチャレンジする精神も買って
4Pとしました。
純真無垢のメカニズム

純真無垢のメカニズム

たすいち

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2011/08/20 (土) ~ 2011/08/22 (月)公演終了

満足度★★★★

リピートすますた
ラブコメっぽい出だしから同一時間内ループ、近未来テクノロジーものを経て「とある傾向の者(あるいは人間全般?)」への批判に転じ、含みのあるブラックユーモアで締めくくる+1版「ビューティフル・ドリーマー」、好きだなぁ。
ということで、大楽をリピート。

一千光年の引力

一千光年の引力

LIPS*S

萬劇場(東京都)

2011/08/19 (金) ~ 2011/08/21 (日)公演終了

満足度★★★★

ボーナストラック付きのロミジュリ
いわば「ボーナストラック付きのロミジュリ」。
2ヶ国の対立から起こる悲劇の後に迎える結末はロマンティックで胸キュン系だが、それによって悲劇性が薄れた感アリ。
そんなところにハッピーエンドにした『フランダースの犬』の映画を思い出したり…(笑)

これは僕が神様になりたかったけれどなれなかった話で、僕の彼女が実は地球だったってオチが待っている話なわけで、

これは僕が神様になりたかったけれどなれなかった話で、僕の彼女が実は地球だったってオチが待っている話なわけで、

劇団エリザベス

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2011/08/19 (金) ~ 2011/08/21 (日)公演終了

宝探しの如し
シュールだったりナンセンス気味だったりな内容や敢えてのわざとらしい演技(←私見)などに紛れて埋もれた(爆)名台詞や胸キュン場面などを「発掘」するのは宝探しの如し。
…が、深く埋め過ぎて途中で折れる観客もいるのではあるまいか?(笑)

Nazca -ナスカ-

Nazca -ナスカ-

劇団銀石

吉祥寺シアター(東京都)

2011/08/18 (木) ~ 2011/08/21 (日)公演終了

満足度★★★★

佐野木主宰も「野田チルドレン」!?
詩的で美しい。また現代(と言っても昭和中期)の日本と(妄想内の)古代ナスカという時間と空間を自在に往き来し、人の視点から神の視点までズーミングする見せ方、この広い会場の使い方など見どころ多し。あ、衣裳もステキ。
しかし佐野木主宰も「野田チルドレン」だったとは…。(今回初めてそれに気付いたのは、初期作品の再演だったためか?)

明けない夜 完全版

明けない夜 完全版

JACROW

シアタートラム(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★

自分は本当に大切なものが見えているか
ストーリー展開は飽きさせず、完全版だそうですが二時間半の長さを感じませんでした。
逆に終わったの?と思うほどでした。

ネタバレBOX

誘拐が判明してから2人の犯人が逮捕されて子供の死が明らかになるまでの時系列のストーリーと、三ヶ月前から始まる事件の背景や真相を明らかにするストーリーが交互に進んで行きます。推理の要素もあり、ストーリーの進展には息を抜けませんでした。

一番のキーとなる人物は、地元での地位と資産を親より受け継ぎ、不倫と道楽に興じる会社社長。娘が誘拐されているのにも関わらず娘の安否を気遣う様子もなく、妻を気遣う気配もなくただ自分の保身に走ります。しかも実は子供がすでに死んでいることを知っていたのです。見終わった後でさらに怒りが込み上げます。

家族を大切にせず、自らの身勝手な振る舞いがもとで娘をなくし、かつ社員の人生を弄び狂わせても詫びも反省もなくあくまで自己中心である姿、社長が最も気にしていた自分の地位や立場は、本当に一番大切なものだったのでしょうか。

ひとつ作者の意図に沿わない失礼を承知の上で書くと、個人的には結論にもうひとひねり欲しいところです。二人の犯人と社長の怪しさはストーリーの中で表現されていて、結論は衝撃的でしたが途中である程度推測出来てしまったので。さらに踏み込んだ意外な驚きがあっても良さそうです。
ただすでに2時間半なので更に話を折りこむのは難しいかもしれないですね。
社会派ドラマとしては十分満足です。
May’s frontview Vol.29「夜にだって月はあるから」

May’s frontview Vol.29「夜にだって月はあるから」

May

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2011/08/24 (水) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

心に響く力強い舞台♪
突き進む道があればそこに歩いていく人を誰も止める事が出来ない
それがその人の人生だから♪
何かその人の大きなメッセージの込められた
民族の話を難しくならないようにお笑いなども盛り込みながらの展開
Mayさんならではの力強いお芝居でした~^^
演出で印象的だったのは舞台袖から見る景色!!
シンプルだけど光やセットを使って、色々な見せ方を演出♪
私たちもそこから観てるかのように引き込まれます♪
(素晴らしい☆☆☆)
何か映画のワンシーンを観てるかのような雰囲気♪
後半は金哲義さんの熱演で何か胸が締め付けられるような・・・
切ない気持ちになり・・・目頭が熱くなりながら観ていました
最後の終わり方は金哲義さんの人柄でしょうか^^
初めてのMayさんの公演、凄く楽しめました~~~~^^

半神

半神

多摩美術大学映像演劇学科

多摩美術大学 上野毛キャンパス映像スタジオ(東京都)

2011/08/26 (金) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★

エネルギッシュ
大学の授業の一環として行われた公演で、若いエネルギーの溢れる舞台でした。

神話の引用や野田さんらしい凝った言葉遊びを交えてシャム双生児の姉妹の葛藤が描かれ、笑いを狙った箇所には少々時代を感じるところがあるものの、とても面白い物語でした。
夢の遊眠社やNODA・MAPでの上演を観たことがないので、劇中劇の構造が元から脚本にあるのか演出上のアイディアなのか分かりませんが、学生の公演であることにとてもマッチしていて効果的でした。

演技に関しては客演の人たちは良かったのですが、学生の人たちは台詞が聞き取りにくかったり、表面的な役作りに見えるところがあり、まだまだこれからだと思いました。
最前列で観たのでそう感じたのかもしれませんが、全体的に声の音量をもう一段階落とした方が聞き取り易く、また叫ぶ場面が引き立つと思いました。

スタッフワークがしっかりしていて見応えがありました。
作品のキーワードの1つ「編む」をモチーフにした舞台美術が別のキーワード「海」を連想させる海草に見えて面白かったです。机や浴槽として使われるオブジェも良かったです。
LEDの照明器具を多く使った照明プランがシャープで多彩な色彩を演出していて美しかったです。
音響は音楽・効果音のセレクトも、音を入れるタイミングもあまり上手く行っていない感じがして残念でした。
パンフレットが充実した内容・エディトリアルデザインで、さすが美術大学だと思いました。

ブロードウェイミュージカルライブ2011

ブロードウェイミュージカルライブ2011

サンライズプロモーション東京

新国立劇場 中劇場(東京都)

2011/08/27 (土) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

看板に偽りなし
本当に、名曲を堪能できる夢のステージでした。

皆さん、歌唱力に不安のない方ばかり。

構成がシンプルで、余計なつまらないおべんちゃら司会がいないのが心地良い。

選曲センスが抜群!これなら、私は安心して、ミュージカルコンサートから身を引けます。

ただ、惜しむらくは、演奏が、編曲のせいか、前に出すぎて、歌唱より立ってしまうところが多々あり、それがちょっと残念でした。

意外な人が、意外な楽曲を歌い、オリジナルキャストより、ずっとこの人で観たいと思わせられることがたくさんありました。

それと、DVD販売や、放送予定の関係からか、四季の作品等、英詞で唄われる曲が多かったのも、ちょっと残念でした。
やはり、日本人のミュージカル役者さんには、日本語詞で歌って頂きたく思います。

ネタバレBOX

以前から歌唱力に定評のある人もそうでない人も、益々実力がアップして、本当にうっとりするようなコンサートでした。

特に、藤岡さんと戸井さんの歌がメキメキ上達されて感無量でした。
このコンサートのためにだけ来日されたというキムさんの歌唱力、日本語詞での表現力の豊かさにはただただ感嘆!人気だけが先行している一部のミュージカル俳優さんに是非お手本にして頂きたいような見事な日本語詞の歌唱でした。

特に印象に残ったのが、知念さんの「命をあげよう」、石井・神田の「ロミオとジュリエット」の曲、岡田・知念のデュエット「トゥナイト」、保阪・土居の「サイドショー」の曲のデュエット、神田さんの「素敵じゃない?」、キムさんの「時が来た」「星よ」、藤岡さんの「オールモストパラダイス」姿月さんの「レベッカ」「最後のダンス」、本間さんとコーラス、ダンサーによる「ビクタービクトリア」のダンス…。

そして、圧巻が、戸井さんの歌う「サイドショー」の愛情に満ち溢れた歌唱でした。戸井さんに本編に出てこの歌を歌って頂きたくなりました。

こうして、いずれも、甲乙つけ難い実力者揃いだと、音譜どおりに歌うのは上手でも、技巧に走り、歌に心がない方の歌唱はつまらなく感じました。

バックダンサー・コーラスのメンバーも実力者揃いで、特に、息子達が先日お世話になった白石拓也さんが、常に笑顔で踊っていらしたのが好印象でした。
シキサイ

シキサイ

裏庭巣箱

APOCシアター(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

くすんだ人生に彩りを取り戻す
チケットプレゼントで観劇。座っての演技が多いので、最前列で観ればよかったな。

序盤のダンスパフォーマンスで好みと違うななんて思ってましたけども(前衛的な舞台かななんて)、終わってみたらしっとりとした爽やかさを感じました。終演後の舞台の彩り(色彩)も美しかったです。

舞台のキモである夕季を演じた市場法子の演技はかなり素晴らしかった。彼女の出来次第で評価が変わったというくらい。

ネタバレBOX

男性が女性の腕を白衣?に通して、女性をイスに座らせるところから始まる幻想的な舞台。なぜか白衣の袖には赤い糸があって天井から吊らされている。
明確な言葉はなかったけども、女(水谷夕季)は、神経性の病気らしく奇声を発したり言動が定まらなかったりと、介護を受けている(舞台は病院というか介護施設というか)。周りには同じような患者?が絵を地面に書いたりして這いずり回っている。その患者らが夕季の気持ちの代弁だったり過去回想を演じたりしてストーリーを浮かび上がらせていく。
ラスト、(母を)好きになれないと言っていた息子の前で、一枚の絵を描きあげ、夕季は死ぬ。母におかあさんと声をかける息子。今までのギスギスした落ち着かない舞台が、急に暖かい空気で満たされる。そんな再生(蘇生)の物語。
ちなみに、当初、この息子を夫か彼氏と思っていた。市場の容姿が母には見えなかったため。

話の合間合間につぶやいていた、素敵な髪型のファッショナブルな方々(夕季の赤い糸をハサミで切って夕季は昇天した)は、役名が□■で表されているが、死神とか時間とかいう概念なのか。何を言っているか聞き取れなかったけどもそんなふうに感じた。
アンチゴネー

アンチゴネー

テラ・アーツ・ファクトリー

イワト劇場3F(東京都)

2011/08/26 (金) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

ただのリーディングじゃない。
本を開いたらそこに、お話の世界が繰り広げられたような感覚になった。
ザワザワする感じと緊迫した台詞。
ただのリーディングじゃない、不思議な世界感でした。

【千秋楽売り止め】かいじんぐるーのはなし【台本絶賛公開中】

【千秋楽売り止め】かいじんぐるーのはなし【台本絶賛公開中】

アメウズメ

STスポット(神奈川県)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度

私には理解不能で・・・
劇団HPに、台本も公開されていますが、ネタバレになってしまうので、
読まずに行きました。

で、これはHPで観て頂いても分かると思いますが、
一文一文ごと、いや、一区切り一区切りごとでは、
普通の文章ですし、意味が分からないことはありません。

しかし、それらのつながりが私には理解不能・・・。
また、理屈抜きに、何か感じるもの、伝わるものがあるか、と言われても、
私には見い出せませんでした。

役者のレベルとしては、前説を兼ねた冒頭の台詞と、
最後の台詞を担当された方、噛んでいましたし、
無機的な感じがしました。
やはり最初と最後は肝心では?

これは僕が神様になりたかったけれどなれなかった話で、僕の彼女が実は地球だったってオチが待っている話なわけで、

これは僕が神様になりたかったけれどなれなかった話で、僕の彼女が実は地球だったってオチが待っている話なわけで、

劇団エリザベス

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2011/08/19 (金) ~ 2011/08/21 (日)公演終了

満足度★★★

ぬるゆるのバランス
全体として緩急のバランスが悪いのかなあと思いました。自分は緩急の急、硬軟の硬の部分は好きだったのでそこが特化していればもっと良くなったのかなと思いました。いかんせん緩すぎです。
楽しくやっている感は非常に好感が持てるのですが、ちと客席と温度差が有ったのかなと、逆に緩々の方で突き抜けて入ればそれもそれで有りだったのかも知れないなあと思いました。

ネタバレBOX

主役の須山造さん、初めて観させてもらいましたが良かったです。役柄と雰囲気がピッ足しで、ヘタウマと言えなくもない発声と演技が得も言われぬ味わいが有りました。
Hear There Here【ご来場ありがとうございました!】

Hear There Here【ご来場ありがとうございました!】

Depend On Others

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

ストーリーを追いかけて
夢なのか現なのか生きてるのか死んでるのか、なんとなく分かったり分からなかったりしているうちに終わってしまい、ストーリーと私の関係はまさに「そうして捕まえることもなく、同じ円周上、飽かず互いの背中を追いかけては逃げ回り続ける」という状態でした。しかし、サラウンド状態のBGM/SE、映像の使い方、照明、紙吹雪等、演出の手腕は見事! これが高尚っぽい雰囲気のある難解なストーリーと相まって、サイケデリックな空間が現出していました。

Hear There Here【ご来場ありがとうございました!】

Hear There Here【ご来場ありがとうございました!】

Depend On Others

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

こ、これは・・・・・
いかにも学生臭い説明文だったので、あまり期待してなかったのですが、すばらしい出来でした!演出や美術がすばらしく、舞台を上手に使っていた。何より、若書きの学生らしいストーリーはそのままに、重層的な演出といくつかのエピソードを並列させつつ、最後にきれいに収束、収斂させ、感動的な舞台に仕上げた演出にはびっくり。すごく手馴れた感じすら受けました。役者さんもよく訓練され、それぞれのキャラが立っていて魅せてくれました。発音、発声もいい。小さな声もよく響き、上手に観客を惹きつけるし、ここぞというところでの絶叫台詞がよく活きている。う~ん、☆5個など、めったにつけませんが・・・・・・。瑞々しいストーリー、(安上がりで)センスある美術、何より素晴らしい演出、よく練習を重ねた役者さんたち・・・・。やむを得ません!(笑)

PRIDE2011

PRIDE2011

48BLUES

d-倉庫(東京都)

2011/08/26 (金) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

めちゃくちゃオモロイ!
まさに掘り出し物の劇団!突如として始るハイテンションな導入音楽とともに殺陣で魅せまくる。ワタクシ、ニヤニヤ状態!格闘技の『PRIDE』さながら、殺陣『PRIDE』バージョン!元来持って生まれた血が騒ぐというか、血が逆流しそうにノリノリになる。こうなったらもう、どいつもこいつも食い殺したろか、みたいな。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

物語は「赤穂事件」を背景に、繰り広げられるチャンバラなのだ。キャストらはツバ吐きまくり、汗流しまくりの大熱演。観ているワタクシもアッチッチ状態なのだが、よせばいいのに、そんなカッチョイイ刀捌きの合間にどうしたわけか、笑いのコネタを仕込んじゃってる。しかもそのコネタがまたまためっさ、古っ!

着ぐるみの犬とか、アンパンマンとか、牛とか、鳥とか・・笑
演じる役者は見たところ一流どころなのに、ネタが昭和なものだから、お前はドリフか、はたまたタケシかよ。みたいな・・。苦笑とか失笑とかの類。

これらの小細工ネタは無いほうがいい。むしろ、言葉で笑わせてあとはストレートパンチでも充分にイケル。ってかそれだけの実力はあるわけよね。でもって着物姿もイケテルのに、後半はスーツに着替えて戦ってる。どうやら「キルビル」みたいなシーンを想定させたかったようだけれど、「キルビル」自体も古いってばっ!笑
やはり、「忠臣蔵」は和服で徹して欲しかった。

討ち入りのシーンで「やれんのか!?」と堀部安兵衛。よくやった!君たちはよくやったよ。この劇団は次回も観たい。
ハッピー・ジャーニー

ハッピー・ジャーニー

劇団フライングステージ

OFF OFFシアター(東京都)

2011/08/17 (水) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

泣けちゃった
セリフが温かいんです。しかも心にしみるんです。家族って…。いろいろ考えます。観て良かったです。

雨に唄えば

雨に唄えば

Seiren Musical Project

六行会ホール(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★

楽しかった!
個人的には、楽しめた!
「雨に唄えば」は初見であったが、コミカルで面白かった!
まず生バンドによる演奏が、とにかく良かった!!
芝居のタイミングを見計らって演奏するのだが、なかなか見事であった。
これを聴くだけでも価値あると思う。

役者陣については力量にバラツキがあり、全体的には力量が高いとはいえないが、集団でのパワーはなかなかのもの。
照明の使い方も効果的だった。
あとはネタバレで。

ネタバレBOX

あらすじは、人気映画スターのドンが、人気スターのリナと恋人同士に仕立てられ、うんざりしているところに、新人女優のキャッシーと出会うところから始まる。最終的にはドンとキャッシーは結婚を約束し、キャッシーがスターへの道を駆け上がるところで終了する。

役者陣では、個人的にはリナ役の役者さんが良かった。
コミカルな役柄を好演していたと思う。
キャシー役の役者さんの歌声もなかなか良かった。
ちょっとダンスが固かったけど。
コズモ役の役者さんも身振りや間合いが良くて笑わせてもらった。
演出は、傘を使ったものやダンスが楽しかった。
大人数のせいでなかなかの迫力であった(笑)。

個人的には、観劇して元気をもらえた。
【千秋楽売り止め】かいじんぐるーのはなし【台本絶賛公開中】

【千秋楽売り止め】かいじんぐるーのはなし【台本絶賛公開中】

アメウズメ

STスポット(神奈川県)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★

ニュータウンと学生運動
10年程前にあった事件に絡む人達が集まって公開ディスカッションをするという設定で、典型的なニュータウンの風景と小学生による学生運動を描いた作品でした。ポップな感じのタイトルやチラシのイメージに反してシリアスな雰囲気でした。

怪しいホームレスのおじさんの言葉と誰も見たことがない「かいじんぐるー」の存在によって子供たちが闇雲に革命を目指す姿が60年代の学生運動に重ね合わされていました。

舞台上で行われていることや台詞の内容は特に難しくなく分かり易いのですが、それを通じて何が言いたいのかがよく分かりませんでした。

現在の時間と過去の再現シーンをシームレスに接続し、瞬時に異なる人物に切り替わる手法は演劇ならではの表現で興味深かったのですが、演出や演技が力不足であまり効果が感じられませんでした。
ある公開ディスカッションの会場という設定なのに、客席がステージを挟んで両側にある配置であったり、出演者が全員裸足だったりと、設定を感じさせないような演出になっていた意図がよく分かりませんでした。
「石」と「意思」を掛けていたのですが、ただの言葉遊びに終わらせず、そこからもっと発展させて欲しかったです。

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