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ロゼット〜春を待つ草〜【ご来場有難うございました!】

ロゼット〜春を待つ草〜【ご来場有難うございました!】

ハイリンド

「劇」小劇場(東京都)

2012/02/03 (金) ~ 2012/02/12 (日)公演終了

満足度★★★★

舞台美術もステキ!
観始めてから初となる現代モノということに加えてシリアスなものも内包しながら基調はユーモラス、というのが新鮮。
また、いわば線描のように最小限の要素だけで組んだ装置(ドアにハイバイ式を連想)もデザイン、機能の両面からステキ。

墓場、女子高生

墓場、女子高生

ベッド&メイキングス

座・高円寺1(東京都)

2012/02/01 (水) ~ 2012/02/05 (日)公演終了

満足度★★★

よかった
タイトルが凄い気になったのと、
イキウメの岩本幸子さんが出演するというのと、
松本まりかさんが出演するということで、
当日券を狙って、座・高円寺1に行きました。

開演30分前で当日券狙いの方が、20名超えていて、
キャンセル待ちの列に待機していました。
何とかキャンセル待ちに滑り込んで、
観劇できました。

女子高生の幽霊。
戦時中の青年の幽霊。
やまびこの妖怪。
3人のやり取り。
死んだのに明るい女子高生の幽霊。
その謎は終盤で明らかになる。

授業をサボり、墓場にたむろする女子高生。
とにかく騒がしい。
でも、騒いで遊んでいるのは、
あの明るい女子高生を弔う為か忘れたくない為か。

他には岩本幸子さん演じる教師が来たり、
(チラシを見たときは女子高生姿だったので、
期待したのですけどねwww)
営業マンでご飯を食べに来る人が居たり、
墓場なのに人が溢れています。

幽霊とは誰かが思ってくれる(恨みも含む)間だけ、
存在すると幽霊が語ります。

女子高生たちは友人の死を忘れらない。
それは女子高生が何故死んだのか分からないから。
誰もが薄々と自分のせいかと思っている。

そこから、オカルト部と一緒に、
蘇生の儀式を行い、
まさかの蘇生(笑)

一同喜ぶが本人だけが喜ばない。
そこに友人に語られることのない、
一番笑顔の似合う女子高生の苦悩があった。
死にたいと。

友人たちと一夜をともに過ごして、
大団円と思ったら、
友人たちの隙を突いて、桜の木で首つり自殺を図る。

彼女と過ごしたときのように歌を歌って、
助け出そうとする女子高生たち。
でもライトに照らされる先に女子高生がぶら下がる姿が照らし出される。


結局死んだ理由は分からない。
生き返ったときに死ぬのは苦しくてつらいと言っていたのに、
もう一度死を選んだ彼女。
この世界は彼女にとっては汚れた世界だったか。
理由は分からない。

ただ2度の死は、
彼女の友人たちを前に進めた。

墓場には女子高生は2人だけ。
幽霊も妖怪も居ない。
死者が静かに眠る場所になった。

そして、女子高生が言う。
いつか忘れるし、今のうちに言っておくよと。
「さようなら」

一見軽いシーンの中に、
彼女の真意が見え隠れしたり、
教師と営業マンのコメディ部分があったりと、
ホップな感じの演劇でした。
2時間ですが、途中で中だるみがあるので、
もっとテンポ良くして1時間半にしたらと考えますが、
彼女たちの憂鬱な心情を表すには、
この時間がやっぱり必要かなと。

クライマックスシーンの近くで、
客席からイビキが聞こえまして、
えっどうなるのよ〜と思ったら、
勇気ある観客の方が、
イビキの方を起こしていました。

自分も隣席だったら注意しますが、
あれだけ席離れているのに、
注意した方は凄いと思いましたね。

秋葉原 女子学生会館

秋葉原 女子学生会館

AKIHABARA-J Project

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2012/02/01 (水) ~ 2012/02/05 (日)公演終了

満足度★★★★

キャストは全員女優、アキバの話となれば、つい見たくなる。
「秋葉原女子学生会館」に暮らす、地下アイドル達。
今や、学生は1人しかいないおらず、彼女たちはメイドカフェで
バイトを続けながらイベントやブログ、CD制作の日々を送っていた。
そこに3月11日がやってくる。
現地にボランティアへ行くもの、被災地に帰省するもの、
できるところから…募金箱も設置した。
しかし、経営難と老朽化から会館も閉鎖、立ち退きの危機が訪れる…。

アキバ文化を背景に、震災・放射能・台風・増水という時事ネタを絡めた話。

キャストは全員女優、アキバの話となれば、つい見たくなる。

アイドルという虚構のキャラクターを作り上げ、虚構の世界に生きる彼女たち。
現実の世界と不器用に折り合いをつけながら、
メジャーデビューなどの実現できそうもない大きな夢よりも、
確実に実現できるブログやイベントなど、すぐに手が届く
狭い範囲での夢に実現で満足したい、
大きな賭けに傷ついてすべてを失いたくない気持ちが描かれる。

時に支えあって、時に傷つけあいながら、みんなで騒がしく
暮らした会館での日々・・・
アキバという文化は変われど、こういう思い出は変わらない。


審判【ご来場ありがとうございました!】

審判【ご来場ありがとうございました!】

映像・舞台企画集団ハルベリー

Geki地下Liberty(東京都)

2012/02/01 (水) ~ 2012/02/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

呼び込みに連れられて
何か観劇しようと下北沢に下見がてら、降りてみたら何か呼び込みをやっていて一人芝居の告知をしていた。
失礼ながら知らない方でしたが、保村大和という役者がやっていて時間もあったし、呼び込みの方の熱意に感化されて見ることにしました。

正直、期待半分不安半分といった心境でしたが、始まって不安が徐々になくなり、最後には感動を覚える程素晴らしい作品でした。
正に審判を問われる作品です。
というのも役者としてここまで出来る方がそうはいないと思うからです。内容もそうですが、役者としての力も審判にかけているのではないか…

飛び込みで入りましたが、この作品出会えて良かったです。

半島にて

半島にて

オックスフォードパイレーツ

明石スタジオ(東京都)

2012/02/01 (水) ~ 2012/02/05 (日)公演終了

満足度★★★★

恋愛模様
個々のシーンをオーソドックスに無理なく積み重ねた群像劇。
教科書通りと感じるところもあるけど、
キャスティングが良いので2時間飽きない。
泊ヶ山まりなの笑顔が眩しいね。
次も観るよ。

ネタバレBOX

あまり観たことのない役柄の原田優理子。
大人びた女子高生役の泊ヶ山まりな。
バツイチの色気を醸す土谷朋子。
美女揃いでしたな。
路地裏シャンメリー

路地裏シャンメリー

演劇集団RK

ART THEATER かもめ座(東京都)

2012/02/01 (水) ~ 2012/02/05 (日)公演終了

無題286(12-039)
13:00の回。12:30受付&開場、パイプ椅子、ここは初めて、天井が低いですね。前作のコメントで追記すると書いておきながらサボっていたのが申し訳なく、今回、2回目の観劇。どうも前作の印象と大きく違っているので混乱する、13:03開演〜14:12終演。今度はちゃんと追記します

ネタバレBOX

場所、路地裏。時、クリスマス。祖父の死…ハッピーな気持ちが一転して、謎を。でもなさそう、お話全体を司るルール(お話の背景)が解らないので、この人は何を一生懸命やっているのかピンときませんでした。テンションが高いのは構わないのですが、ずっと高いのはずっと普通であるのとさほど変わりがありませんし、途中の「?」たちが最後に集まり、謎がいっぺんに氷解するよう筋道をつけておかないと、振り返ってみて取りこぼした「?」ばかりが目につき、欲求不満だけが残ってしまいます。
舞台には箱しかないので。よほど丁寧に話を組み立てないとどんなシーンなのか解らなくなります。「シャンメリー」はクリスマスのお話だからとして、「路地裏」は何を意味していたのでしょう。
もっとストレートなお芝居がいいです。今回は、役者さんではなく、脚本と演出があわなかったのだと思います。※これって、私個人の印象なので、読み方で勘違いしていたらすみません。

舞台中央奥、窓付き3段BOXみたいなものはなんだったのか…
深呼吸する惑星

深呼吸する惑星

サードステージ

キャナルシティ劇場(福岡県)

2012/01/15 (日) ~ 2012/01/15 (日)公演終了

満足度★★★★

最終ステージ
いろいろあるけれども、最終ステージの場にいあわせたということ、その事実がもっとも大きな感想。
ほんとうに、おつかれさまでした。

ネタバレBOX

最後のステージにいあわせなかった長年このカンパニーをウォッチした方へ、少しの申し訳なさを感じる。
あけましてロックンスペシャルvol.1 「おわせてくれよ!」

あけましてロックンスペシャルvol.1 「おわせてくれよ!」

万能グローブ ガラパゴスダイナモス

ぽんプラザホール(福岡県)

2012/01/06 (金) ~ 2012/01/08 (日)公演終了

満足度★★★

良かったという感想をよく聞いた
ノスタルジー、兄弟、スター、栄光と挫折を折り込んだストーリー。
観劇後、4,5人と飲みに行ったけど、好意的な感想が多かった。

ネタバレBOX

個人的には、チケット料金のクオリティには達してなかったのではないかと思う。

基本はドラマを中心に置きたいのではないかと思うけど、あの手法が適していたのかどうなんだろう。手法もやりたいことの大きな要素だと思うので、バランスだとは思うが、二本柱がなじんでないように見え、試行錯誤や実験の部分が多く残っているように思えた。
舞台装置の制約が、いい方向に作用したそうでないかも、どうなんだろうというところ。
チェーホフのスペックⅡ

チェーホフのスペックⅡ

カトリ企画UR

STスポット(神奈川県)

2012/02/02 (木) ~ 2012/02/05 (日)公演終了

201202031930
201202031930@STスポット

お伽草紙/戯曲

お伽草紙/戯曲

劇団うりんこ

JMSアステールプラザ 多目的スタジオ(広島県)

2012/02/01 (水) ~ 2012/02/01 (水)公演終了

満足度★★★★

久々にいろいろ考えました
確かに、子ども劇でした。そう、子どもには分かる有名なお話を忘れてしまった私にはどうだったっけ・・・と思うことが!!
でも、ダークな解釈や私もそう思ってた!ということもあり、楽しめました。
開場が60分前であることを、もっと深読みすればよかったです。

ネタバレBOX

舌きりスズメのストーリーをちゃんと覚えておらず、あそこだけ残念でした。
きっと、子どもに絵本を読んであげているお母さんは、記憶がしっかりしているのだろうなぁ・・・と、悔しい!!
ちゃぶ台が亀のこおらになったり、ウサギがすごく魅力的な女性かと思えば、タヌキはスケベなオヤジだったり、楽しませて頂きました。舞台装置が、迫ってくる、下がってくる、という舞台空間も新鮮でした。
開場から始まっていたであろう、愛知のお話を初めから聞けなかったのが残念でした・・・。
寿歌(ほぎうた)

寿歌(ほぎうた)

シス・カンパニー

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2012/01/05 (木) ~ 2012/02/02 (木)公演終了

観ました。
二階席の舞台に近い方なので、割と役者さんたちを間近に観るという席でした。
観終わって、なんでこの3人なんだろう?っと思いました。
お一人お一人は大好きな役者さんたちです。
でも、なんとなくですが完成しきっていないように思いました。
あと気になったのは、戦闘機の音が違うんじゃないかなぁ?と全然違うことが気になってしまいました。

『ZIPPY』 ジッピー

『ZIPPY』 ジッピー

anarchy film

新宿アシベ会館B1(東京都)

2012/02/01 (水) ~ 2012/02/11 (土)公演終了

満足度★★★★★

ヨリコジュンワールド炸裂!
「ZIPPY」とはそーゆーことだったのか!

『もしもこの世界に性別がなかったら化粧しない?』

の台詞がいつまでも頭に残った…。

『桔梗ブロッサム』

『桔梗ブロッサム』

市ヶ谷アウトレットスクウェア

BAR COREDO(東京都)

2012/02/04 (土) ~ 2012/02/05 (日)公演終了

無題285(12-038)
20:00の回。1時間前開場とありましたが少し遅れました。これは難しい。受付で図面を見せられ配置されている「布陣」を選ぶように言われる。すぐには位置関係がわからなかったのでピアノの位置を聞く、なるほど、で、いつもの場所にする、入って左。あとから考えるとここは合戦の場だったのですね、で、信長がいて。入ると、6-7人いたでしょうか、スタッフ、役者さん、中央にテーブル(2つ)、紫のクロス、ピアノと奏者、周囲の壁面には家紋。お話のきっかけを掴み損なってしまい、何が何しているのか最後まで解らず、どなたかご覧になった方がまとめていただけるとありがたい。21:00終演。

ネタバレBOX

椅子に座って3人、フードを被ってうつむき加減、ほとんど動かず、立っているのは3-4人、左胸に名札、フードは背中に垂らしている。おひとりだけ「衣装」らしい姿で、注文を聞いている、開演まで、飲み物・食べ物注文可、女性が注文すると「姫がご所望じゃ」、全員で「お目が高い!!」、もちろん男性は「殿」、食事代は終演後テーブルごとに精算。ここまではみえている通りで、20:01前説〜20:05突然踊り出す男3+女2、「ブロッっっつサ〜ム!!」。

さて…。1時間ほどのお芝居で、ピアノの演奏もあって、会場も役者さんを間近に見ることができて、と、よい条件は揃っている。これで話が解らないというのは如何なものかと反省。当パンをちゃんと読まなかったからだろうか、正直、「こりっちの説明」を読んでもSFなのかと思うくらいで、とっかかりにはならなかった。
下谷万年町物語

下谷万年町物語

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2012/01/06 (金) ~ 2012/02/12 (日)公演終了

2幕から観ました
飛行機が飛ぶ飛ばないやら、飛んでも待たされに待たされ、1幕に間に合わず。2幕から観ました。
そんなこんなで、話の内容が分からずじまいでした。
でも、観た目にわっと華やかで、すごいなぁって思いました。

悲しき天使

悲しき天使

SPECIAL BOX

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2012/02/02 (木) ~ 2012/02/05 (日)公演終了

満足度★★★★

ストレイドッグ風味で観やすく、悲惨さ薄めな「楽しめる」遊郭の話。
ストレイドッグ・森岡さんによって再演が続けられている
人気作の1作のようです。
個人的に好きなストレイドッグ・森岡さん作品としては、
「路地裏の優しい猫」「心は孤独なアトム」「母の桜が散った日」
などについでの鑑賞です。

娼婦たちを演じる若手女優群を中心に、
その客などを演じる若手男優、そして、
ベテラン重松さん、中原さんらが加わる
森岡ストレイドッグお得意の布陣。

今回も、どうしても悲惨さだけの重い芝居になりがちなテーマを
シリアスなメインストーリーは中心に描きながらも、
笑いとダンスを加味して誰にでも親しめる(遊郭の話なのに)、
わかりやすい芝居というコンセプトもいつもと同様。

そのため誰でも非常に観やすくなっていて
(悲惨な遊郭の話なのに)、楽しめます。

今回主演は小沢真珠さんで、彼女のキャラクターと
相手男優の作り上げる雰囲気がイイ感じ。

その中でも印象に残るのは、自閉症の女郎役の
沢井美優さん。
ご存知?実写版セーラームーン役だった人です。
役柄からセリフは1種類のみ。
同じセリフを感情の起伏に合わせて言わなくてはならない
むずかしい役。
重松さん演じる”女師”の男に度付きまわされる体当たりのシーンと、
その反面その男に甘える普段の姿が短いシーンですが
とってもよかったです。

ほかにも、若手中心のストレイドッグ各作品で最年長になる
中原さんが、女郎屋の店主としていい味出してます。
特にダンスで若手に交じって真剣 に踊る姿が
可笑しくてカッコイイですねぇ。

バラエティに富んだ内容のために、肝心の主人公2人のドラマが
少し弱いのが唯一の欠点でしょうか。

ヌード・マウス

ヌード・マウス

Théâtre des Annales

赤坂RED/THEATER(東京都)

2012/01/24 (火) ~ 2012/01/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

芝居自体が生き物
舞台の空気が生きていることを
肌で感じられる舞台でした。

拝見したのは、
プレビューを経ての初日。、
戯曲の枠組みの中に
良い意味での揺らぎのようなものがあって、
この舞台が描き出すものの
更なる深淵を感じることができました。

ネタバレBOX

観る側を構えさせない冒頭、
その語り口のままに物語の骨格が組み上げられていきます。
たとえば「リニアの時間」というせりふひとつで
近未来の時代設定がわかり
書き上がったという紙束から
物語に踏み込んでいく感じ。

その時間を追わせる力、
次第に組み上がっていく構造、
場に広がりが重なり
そして、物語が次第に解けはじめる。

登場人物たちの関係が置かれ、
記憶の断片のようにエピソードが描かれ
それを裏打ちする科学のロジックが
観る側に埋め込まれていきます。
最初は時系列に少し戸惑うけれど、
やがて、時間ではない感覚の視座が生まれて
脳の機能、そして行動の従属・・・。
女性の行動が因果がそれを具現化していく。

ミッシングしたもの、その働き、
ビリヤードの玉がしなやかに機能して、
一部がミッシングした脳の動きを
観る側にみせる。
科学の歩みの中での
脳も含めたフィジカルな代替機能が語られて。
どこかソリッドで厳然とした肌触りを醸しながら
現実や事実が観る側に組み上げられていきます。
「どこに転がるか、わからない。
わからないように見えていて、すべて決まっている。」という枠組みが
ぞくっとくるほどの明解さとともに
言葉ではなく
体感として観る側に組み上がっていく。

でも、そのことに圧倒されるにも関わらず、
観る側の心を奪うのは
個々のキャラクターの内心の風景であり
葛藤であり移ろいであって。
その枠組みを崩すわけでもなく
そこから次第に滲みだしてくるもの。
それはすべて全てさだめられたものだという。
でも、定められていても、
心がキャラクター自身自身にも、
見る側にも、
もしかしたら役者たちの手の内にすら
捕えられているわけではない。
突かれ弾かれたボールの動きのごとく、
予測などできずに、
その刹那の色を編み上げていくのです。

戯曲に語られた感情の科学的な成り立ちが
それでは割り切れない素数のような想いの色、
因果が描かれても、その因果に染められない想い、
その狭間は幾重にも揺らぎ
生きること自体の確かさや危うさの感覚そのものにこそ
観る側を浸していく。

役者たちが編み上げる一つずつの場が
生き物のように揺らぐ。
亀に追いつけないアキレスのように
科学の道程がどこまでも伸び
ひとはそれぞれの意志でそれを追い
さらに伸ばし続けるにもかかわらず
捉えきれないコアが存在し続ける。

観終わってしばらくは、
家族それぞれの愛情の質感が
印象として広がる。
でも、そこに染められることなく
さらに広がる別の感覚があって。
上手く言えないのですが、
ポジティブではない希望と
ネガティブではない絶望の狭間のような肌触りをもったもの。
それが、まるで生き物のように息づき
温度をもって観る側を揺らしていくのです。

公開稽古を拝見させていただき
さらには舞台の空気に取り込まれるなかで、
それぞれのシーンに役者たちが描き上げた
刹那から湧き上がってくるものに目を瞠り、
自分の立ち位置に至るような感覚が
記憶とともに刻まれたことでした。
中田くんのお見合い

中田くんのお見合い

め組のよぎんち

劇場MOMO(東京都)

2012/02/01 (水) ~ 2012/02/05 (日)公演終了

満足度★★★★

これはいい!楽しめた!
個人的には、とても良い時間を過ごせた!
非常に分かり易く、誰でも楽しめる内容。
とても楽しく、心温まるストーリー。上演時間100分。

ネタバレBOX

観た後、「観劇して良かった!心が元気になった」と思える作品だった。

脚本家川口清人さんの話は、心温まる良作ばかりだが、
当作品も非常に良かった。
演出家の与儀英一さんの作品は初見であったが、
川口作品にベストマッチしていた!

彼女いない歴23年の中田君が、両親亡きあと、自分を育ててくれた祖母の
余命が少ないことを知り、祖母を安心させるため、すぐに結婚することを決意。とにかく愛がなくても結婚したいという中田君だが、
彼には小学校のときに転校してしまった同級生を心に想っていた。
そんな彼女と偶然出会い、プロポーズするまでのお話。

中田くんはとても良い人で、周りの人を幸せにしていく。
その過程がとても微笑ましく、楽しく、時には目頭が熱くなるように
描かれている。
偶然が多く、実際にはありえないのだが、そんなことは関係なく、
素直に楽しめた。

出演陣のみなさん、とても上手く役柄に合っていた。
芝居前、劇中に流れる音楽が非常にこの物語に合っていたのが印象的。
『ZIPPY』 ジッピー

『ZIPPY』 ジッピー

anarchy film

新宿アシベ会館B1(東京都)

2012/02/01 (水) ~ 2012/02/11 (土)公演終了

満足度★★★

なかなか楽しめた
個人的には、なかなか楽しめた。
ただ公演場所が残念な感じがした。
上演時間約2時間。

ネタバレBOX

芝居の中に惹きこまれるかどうかにより、評価が分かれる気がする。
座席にもよるかも。

【良かった点】
・様々な演出がなかなか楽しめた。工夫、アイデアを感じた。 
・最後の方で皆が世の中への不満を言う箇所がある。
 「誰でも性欲はありAVは世の中に必要なのに、一歩家の外に出たら、
 AV嬢は差別の対象。借金のために出演しているだろうとか言われ、
 そうなのかもしれないし、そうでないかもしれない。
 私はそうじゃないのに決めつけられる」っと言ったようなセリフがあった。
 この場面は、芝居の中にグッっと引き寄せられた。

【残念な点】
・個人的には、公演場所が良くないと思った。
そもそもキャバレーの跡地なので、座る場所によっては
 本当に観にくいと思う。
 自由席といいながら、早い時間に行っても誘導係に誘導され
 自由に席を選べない。誘導係りの問題というより、場所の関係上、
 そうしないと収拾がつかなくなるからなのだろう。
 上の階?隣?でロック演奏があったのか、芝居の良いシーンで音が
 筒抜け。。
 「誕生日おめでとう」等と言う声まで聞こえた(苦笑)。残念な限り。。。
 ただ音楽が場面にあっている箇所もあり、最初は低音のBGMかと
 思った(笑)
 また、会場は横に幅が広いので、役者陣は頑張って聞こえやすいように
 大きな声でセリフを話した。
 しかし、人によっては無駄に声を張りあげているように聞こえてしまい
 残念であった。これも本人の問題とは思えない。

 独特の雰囲気があり芝居にマッチしているのだが、個人的には
 この会場で行うメリットよりデメリットの方が大きいように思えた。
仮名手本吉原恋心中

仮名手本吉原恋心中

東方守護-EAST GUARDIAN-

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2012/02/03 (金) ~ 2012/02/05 (日)公演終了

満足度★★★★

284(12-037)
12:30の回。三鷹に早く着いたので三鷹市美術ギャラリーで「フェアリー・テイル展 妖精たちの物語」をみる、11:50会場着、受付してしばらく待ちます。12:00開場~13:49休憩~14:00後半~14:48終演、15:03~15:11レビュー。
華やかな舞台、艶やかな衣装、奥に遊郭内の廊下があるだけ、後半、大きな屏風がでてきますが、質素な舞台設定、照明は色鮮やか。赤、白、青たくさんの色の役者さんたち、一方で当時遊女たちが恐れていた梅毒、親との別れ、添い遂げることができない男と女。いい雰囲気で観劇できました。レビューではガラッと変わって凛々しい立ち姿。

ネタバレBOX

初めてみるとき、いろいろなものが新鮮に思えます。ここは2回目で、舞台も浅草東洋館ほどではないので、グぐっと前の方で。近いと衣装も映えます。全員女性のお芝居は何作かみていますが、今までのものとは趣が違って、動きが比較的ゆっくりめ。衣装も役柄によって選ばれているのでしょうが、すみませんそのあたりの知識はありません。草履、素足、ブーツ、わたしは、雑なスニーカー履きでない限り履物にはあまり拘りがありません。

ベロニカは死ぬことにした

ベロニカは死ぬことにした

エトワール劇映画製作所

俳優座劇場(東京都)

2012/01/31 (火) ~ 2012/02/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

女優が大きく成長
ベロニカ役の西条美咲ちゃんの舞台は昨年の夏の夜の夢に続いて2回目。
役作りをしたのだと思うけど、まったく違う人みたいだった。
とても大きく成長したように感じた。
舞台はリアルに面白く感じさせられるし、泣かせてくれる。
もう一度6000円払ってでも見たい舞台だけど、時間がなく、再演するといいなぁ。
久世さんや宮本さん、永山さんの演技もグググっときた。
しかし西条美咲ちゃんは超越していたというか、かなり感じさせられた。
全裸になったシーンも。美しい体を見せてくれました。

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