
地中
<神戸の視点>実践!演劇プロデューサーへの道2011
神戸アートビレッジセンター(兵庫県)
2012/03/09 (金) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★
そうそうたるメンツ!
そうそうたるメンツが揃っている。
演じるのは、突き詰めたものばかりで稽古場から緊張感があったことは如実に舞台に現われている。
脚本の角ひろみさんの世界は透明だが地に足の着いたものだ。
しかし、色んなものに想像が置き換えられ、読み解かなくてはならない舞台だ。
あの少年少女は実は、○○の具現化ではないか?
あの黒と白の軍人は、世界情勢を表しているのではないか?
などなど・・・・・・・
印象派ではなく、抽象画。
そんなイメージの舞台。
僕はどちらかといえば苦手な部類だ。
色んなコトを考え過ぎて胸が苦しくなるのだ。
そしてまたこの作品の題材は 『地震』 でもある。
おまけにタイトルは 『地中』。
そこから太陽に手を伸ばすかのようなお話しである。
演技での素晴らしさは十二分に伝わった。
大沢秋生さんが思ったより大きな発声で演技された事に驚いたり、西分綾香さんと宮下絵馬さんとのコンビはいいな!と思ったり・・・だ。
それでも僕はこの話が苦手だという事。
ただ、
そのテイストをぶち壊す丸尾丸一郎さんの演出は素晴らしかった!
大きな布や、音楽の選曲、そしてフードを被らせたコロス仕様など、ふんだんに鹿殺しテイストを感じる。
荒ぶるのだ。
スタイリッシュにカッコいい部分を魅せてくれたことに感謝しています。

青春残酷短編集
ENBUゼミナール
笹塚ファクトリー(東京都)
2012/03/13 (火) ~ 2012/03/14 (水)公演終了

牡丹灯籠
sunday
吹田市文化会館 メイシアター・小ホール(大阪府)
2012/03/08 (木) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
刺激的な舞台!
それはもう本当に素晴らしいものだった。
何が素晴らしいか?
その答えは、美術の一言に尽きる。
いやいや、その美術の特性を120%使い切った演出と出演者のコラボレーションが生み出した奇蹟だとも言える!(なら全部じゃないか?そうですね、全てがうまく噛み合った奇蹟ですから!)
舞台上に吊られた1m20cmほどの竹が、なんと所狭しと吊られている。
ざっと想像するに300本くらい。いや、もっとか?
それらの竹林の中で演者は演技をする事となる。
時には壁に見立て、時には家に、雑草に、林に窓に見立てシーンを積み重ねて行くのだ。
それにあの大塚さんの美麗照明だ。
美しくない訳がない。
しかも!
その竹が吊ってある事により、演者の身体は当然その竹に当たらざるを得ない。
そして、揺れる。
その揺れ巾もひろく、時には天井を平らとして45度を越えるほど揺れるのだ。
おまけにその度に竹同士がぶつかり合うかつんかつんとした音も心地良く、
役者が通った道筋がその揺れで認識できるのだ。
なんという美しさだろう。
しかもしかも!
そのアクトは細心の注意を払わねばならない事態であるともいえる。
一歩間違えれば事故に繋がる要素を多分に含んだものであるからだ。
実際、
その竹は何本かは上の留め金が外れ落ちていた。
吊られた竹を意識しながら、転がった竹に注意をして演技を続けなくてはならないのだ。
こうやって書き起こすだけでも、かなりのインパクトがある。
そうした舞台美術に呼応する演者のボルテージも最高潮だ。
とんでもない緊張感が普通に客席に届いているのだ。
面白くない訳がない。
ひたすらに出演者にも目が向くのは必定。
何とも刺激的な舞台であった。

アイ・アム・アン・エイリアン
ユニークポイント
シアター711(東京都)
2012/03/13 (火) ~ 2012/03/18 (日)公演終了
満足度★★★★
子供の命
法廷劇の名作『十二人の怒れる男』を思わせる、議論のやりとりをストレートに描いた作品で、臓器移植を巡る会話からもっと広い範囲での様々な問題が透けて見える、考えさせる作品でした。
2人の進行係の立ち会いの元、一般市民の中から審議員として選ばれた7人が心臓移植を待っている2人の子供のどちらに移植するかについて議論する90分間をそのままリアルタイムで描いていて、いち早く決定しなくてはならない性質の議題なのに議論すればする程、悩む要因が増して行って決定が出来なくなるジレンマがリアルに感じられました。
経済や政治、報道などの問題点がメインの議題から自然な流れで浮き上がり、押し付けがましくないのが良かったです。
役者達はキャラクターを誇張し過ぎず、最初から最後まで出ずっぱりの中、自分に台詞がない箇所でも細かく演技していて、現実に居そうな雰囲気が良く出ていました。
時間や空間の飛躍や省略がなく、照明の演出もないストイックなリアリズムのスタイルで進む中、効果音だけが非現実的に鳴り響き、場面の雰囲気を表すのでもなく、場面転換を示すのでもない、不思議な使われ方がされているのですが、日本の今後を考えさせる最後になってその意図が分かる、構成的な使い方が見事で、美しくかつ恐ろしかったです。

十二夜 ※終演しました。ありがとうございました。
劇団天地
福岡市男女共同参画推進センター・アミカス ホール(福岡県)
2012/03/10 (土) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★
ロマンチックコメディ
十分にロマンチックではあったのだけど、芝居がかっていて
若干恥ずかしくなってしまう部分も。。ヾ(;´▽`A``

THE NIGHTHAWKS
ネオゼネレイター・プロジェクト
「劇」小劇場(東京都)
2011/06/24 (金) ~ 2011/07/03 (日)公演終了
満足度★
関係者?
観劇してからずいぶん経ってここを見てみたら意外な高評価。みなさん関係者の方ですか?
面白いとかつまらない以前に、絶望的に古い、ダサイ。
脚本も幼稚すぎてちょっと……。
役者さんの演技(どちらかというと演出の責任?)も、失笑もので、終演後に入った居酒屋で、一緒に観に行った友人とものまねで盛り上がりました。
その分だけ、星一つ、つけておいてあげます。

上田ダイゴ×緒方晋トークライブvol.2『マカロニと開放感』
上田ダイゴ×今井慎太郎トークライブ
ク・ビレ邸(大阪府)
2012/02/08 (水) ~ 2012/02/08 (水)公演終了
満足度★★★
二回目☆
緒方さんの、王子小劇場主催の演劇賞『佐藤佐吉賞』最優秀助演男優賞の受賞記念。
客席には、クラッカーなどお祝いアイテムが配られました。
緒方さんには内緒で(笑)
そんな仕掛けもしたというのに・・・緒方さん泣いてはくれず、残念☆
観にいらしてた劇団員の中井さんからお祝いの花束贈呈などもあり、めでたいムードでした♪
トークも、1回目よりおもしろかった!
トークライブらしくなってたかな(笑)
相変わらず、ふつうに生活してるだけで伝説まみれ。
今回もおもしろかったです、次回も楽しみ!

Home / ホーム
エイチエムピー・シアターカンパニー(一般社団法人HMP)
ウイングフィールド(大阪府)
2012/03/10 (土) ~ 2012/03/10 (土)公演終了
満足度★★★
予想とは違った
この公演に関しては、震災をテーマにむき出しにした舞台なのだと思っていたのですが。
実際には、そうではなく。
地響きの効果音で震災を匂わしていたり、震災から感じたものを心理を表現したものでした。
パフォーマンス、と書かれていたとおり。
始まりはとても変わった趣向でした。
特定の姿勢で静止した沈黙する女性、それにナレーションをあてる。
それは最初のほうはネタもおもしろかったのですが、全出演者分ひとりひとり続いたので、正直ちょっと長く感じました。
その静止ナレーションの一部でも、後半六人全員揃っての後半でも用いられていた演出。
舞台上で実際にリアルタイムに撮影した映像を、舞台上のスクリーンに投影する。
これはドイツ演劇ではよく用いられいるそうなのですが、わたしは前作『最後の炎』でしか観たことがなく。
なかなかおもしろいです。
最後のほうで、みんながひとりに自分の着ている衣服を与える。
みんなで黒い水というひとつのものを分かち合う。
そのあたりに込められた意味、解釈は様々にありそうで、そこに思いを馳せます。
震災が主軸のテーマ・・・となると、ん~?となってしまいますが。
表現方法が変わっている個性的な興味深い舞台でした。

うれしい悲鳴
アマヤドリ
吉祥寺シアター(東京都)
2012/03/03 (土) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
戯曲こそ素晴らしい
みなさんあまり指摘していないので書きますが、戯曲が非常によくできています。岸田賞を取ると思います。
もちろん、改善できることは、演出面も含めていろいろあるのでしょう(厳しい評価をする方が指摘する点のいくつかには同意できました)。しかし、「大爆破」ですから、はなから上演されるものの完成度は目指していなかったと思われます。それにしても、戯曲の完成度は非常に高い。
物語の構成に破綻がなく、伏線がきちんと機能しています。古典的な結構を備えていると言いたいほどです。語りの使い分けも見事で、平田オリザ以降の口語ダイアローグと野田秀樹的モノローグが、自由自在に使い分けられていました。具体的なことはネタバレBOXに。
ともかく、これだけ多形的・多義的な意味作用を含みながら、物語としてきちんと構築された戯曲を、評価しないわけにはいきません。ぜひ公刊していただきたいと思います。

さいあい~シェイクスピア・レシピ~ 60min
tamagoPLIN
座・高円寺2(東京都)
2012/03/13 (火) ~ 2012/03/13 (火)公演終了
満足度★★★★★
何度見てもすばらしい
本作品にはまり3回目の観劇。演劇と歌と踊りがほどよくブレンドされ、テーマのわりに前向きで明るく、感動的でもある。傑作。

大改訂版 シーチキンサンライズ
T1project
ザ・ポケット(東京都)
2012/03/13 (火) ~ 2012/03/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
大好き!!
今回の作品を観るに当たって、一切の紹介文を見ていなかった。
その為...。
最初の方がとっつきにくかった。
しかし、徐々に、あぁなのか、こうなのか?と勘ぐる中、
まさかの展開が☆
久しぶりに時間を忘れてのめりこんだ。
相変わらず、作りこんだステージ!様々な人生が見られる中、
次第に大きくなる自己主張!
それらをスカッとさせてくれるクライマックス!!
久々に見つけた上手いラーメン屋って感覚です。
残念だったのは、最後、主役の一礼で終わった事。
脚本家の声が聞きたかったなぁ

天狗の願いは、
劇団 STEPLESS SPEED
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2012/03/09 (金) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★
惜しい、次回に期待
歴史上の人物や史実を使って大きな嘘をつく構造、戦乱の世で非戦を貫くことの難しさという主題、「天狗」の設定、悲劇と思わせておいての結末などそれぞれ良いのだが、今一つ噛み合っていないもどかしさが無きにしも非ず。

『夜のしじま』
からふる
ギャラリーLE DECO(東京都)
2012/03/06 (火) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★
複数解釈ができる幻想譚
別の時制に移る時にキッカケがなく会話をから時が変わったことを知る部分があるのがもどかしいが、深読みや誤読も含めて複数に解釈できる結末は好み。
また、演技エリアとの仕切り、後方のホリゾント的な布、照明バトンなどに施した装飾がステキ。
次回公演は「銀河鉄道の夜」だそうで、それにも期待。

ペテカンのコント『諸々そこんところ』
ペテカン
OFF OFFシアター(東京都)
2012/03/08 (木) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★
サービス精神に脱帽
時間的にはごく短いものからやや長めのものまで、タイプもオーソドックスなものから「奇策」まで取り揃え、しり取り的な連作や全体を貫き経時変化を見せるものなどで構成にも変化をつけ、あの手この手のアイデアで楽しませようとするサービス精神に脱帽。

満天のパティシエ
演劇集団Z団
ウッディシアター中目黒(東京都)
2012/03/07 (水) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★
演出のマジック?
既製台本(『トライフル』:初演・再演とも未見)を使いながらもアテ書きのように演者がキャラにハマっているのが演出のマジック?
また、一部の人物の髪型がレディースコミックから抜け出て来たようで、作品のコミカルな持ち味をより際立たせていたように思う。
アフターイベントでの「もしもZ団が普段使うような音楽を本作で使ったら」という実験(?)も「ボーナストラック」あるいは「DVD特典映像」のようで愉快、かつ、その発想に感服。

青春残酷短編集
ENBUゼミナール
笹塚ファクトリー(東京都)
2012/03/13 (火) ~ 2012/03/14 (水)公演終了

OZ-オズ-
Studio Life(劇団スタジオライフ)
シアターサンモール(東京都)
2012/02/23 (木) ~ 2012/03/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
人間とは
機械人間の1019。リオンの母親パメラをモデルに本人は知らないまま『兵器』として作られていた。フィリシアとムトーとの出会いにより『人間』として最後は生きた。人とは何か機械とは何かと考えさせられました。そして新たなムトー役の松本さんと竜星さん。どちらも素敵でかっこ良くて、それぞれのムトー像を作り上げていたので観にいってほんとうに良かったです(#^.^#)

牡丹灯籠
sunday
吹田市文化会館 メイシアター・小ホール(大阪府)
2012/03/08 (木) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
半端ない
出演者の皆さんが一人なん役もされていて、そのうち『いまこれはなんのやく?』になる時もありましたが、迫力があって良かったです。竹が家の玄関になったり竹林になったり、、、竹と竹が当たる音すら音響になり観る事ができて良かった。最後は悲しい結末だけど、
、、観る事ができてほんとうによかった(o^^o)

阿国神舞
劇創ト社deネクタルグン
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2012/03/09 (金) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
隙間をぬって
無理矢理予定を突っ込み観てきました(^_^;)阿国の踊りに対する思い。トキの阿国への思い。才蔵の踊りへのわだかまり。佐助の踊りという事に対しての思い。勘八の出雲よりも阿国に対する思い。くちなわの出雲への思い。それぞれが自分の正しいと思う事に対して必死で観ていて凄いと思った。阿国の踊りに対しての思いは何者にも変えがたい。そのぶんくちなわの出雲への思いが怖いと思えた。音楽も照明も素敵で無理して観にいって良かったと思いましたm(_ _)m

青春残酷短編集
ENBUゼミナール
笹塚ファクトリー(東京都)
2012/03/13 (火) ~ 2012/03/14 (水)公演終了
気楽に。
おもしろかったと思います。
短編というやり方が功を奏したと思います。
気楽に行って楽しめる舞台だと思います。
なによりも脚本・演出の方が優れていると思える舞台となっていました。
お客さんを飽きさせない脚本と演出のアイデアになっていました。