最新の観てきた!クチコミ一覧

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ピーター・ブルックの魔笛

ピーター・ブルックの魔笛

彩の国さいたま芸術劇場

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)

2012/03/22 (木) ~ 2012/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★

簡素で軽やか
通常はオーケストラ伴奏で、セットの入れ替えも要求される、2時間半~3時間かかる作品を必要最低限な要素だけを残してコンパクトな形態に構成し直していて、「オペラ」ではなく「ジングシュピール(歌芝居)」と題された通りの、演劇的要素の強い演出で、楽しい公演でした。

序曲は序奏部だけでアレグロの主部は飛ばしてすぐに第1場に入り、その後もサクサクと物語が進み、アリアの後も拍手をする間を取らず次の台詞を被せて行くスピーディーな展開が爽快でした。
物語の展開のきっかけとなる、3人の侍女や3人の天使は登場せず、2人の俳優がそれらの役を担うことによって、メインキャラクター達の関係性に焦点を当てていました。

最近のオペラ演出にありがちな、時代設定を現代に置き換えて社会的なメッセージを訴えるようなこともせず、ある意味とてもオーソドックスな演出でしたが、色々と遊び心が感じられて、新鮮でフレンドリーな雰囲気がありました。竹と布と控え目な照明だけで十分に独自の世界観が立ち上がっていて素晴らしかったです。

ピアノ1台の伴奏にすることで歌手の表現や息遣いに沿った、自由なテンポ感が生じ、躍動感のある音楽になっていました。冒頭の和音からして原曲のオーケストラの重厚な響きとは対照的なふわっとした響きで、印象的でした。途中にモーツァルトのピアノソナタが引用されていたのも自然で効果的でした。
歌手達は少々物足りなさを感じる時もありましたが、いわゆるオペラの気張った感じではなく、親しみを感じる雰囲気がありました。

ブルックさんの演出を観るのは今回初めてで、本やネットで知った情報から非常に革新的なものが観られるのではと期待し過ぎてしまい、原作に忠実な演出(特にパパゲーノ絡みで普通のオペラ公演でも定番のネタが多かった気がします)に拍子抜けしてしまったところはありましたが、変に色々盛り込まずにシンプルに徹することから生まれる美しさが魅力的でした。

大掛りにしなくても充実したオペラ上演が可能であることを示したこの作品を観て、日本では別世界になっている、小演劇系の演出家とオペラ団体がもっと交流して、新鮮なオペラ公演を行って欲しいと思いました。

83days

83days

劇団天才ホテル

インディペンデントシアターOji(東京都)

2012/03/23 (金) ~ 2012/03/26 (月)公演終了

満足度★★★

青い光
悲痛な事件の内向きの叫びを歌で綴る120分。

ネタバレBOX

1999年のJCO臨海事故の被害者の一人の死亡までを家族と医者の心をまぜて描く。舞台中央に病室にあるようなカーテンの装置を据えるシンプルなかたちだが、中身は結構濃い。

ミュージカルというものが若干肌に合わないせいか、冷房止めてたせいか(演出上の都合だろうけど)、前半眠くなってしまった。
ただ、大石(古谷)とその妻(麗泉)の病室での二重唱はなかなかの破壊力。涙を拭っていた人もちらほら。

国内初の事故被爆による死亡者の出た事件で、本作は当人とその家族、医師たちの苦悩が中心となっている。会社(JCO)をほとんど登場させなかったことで舞台がシンプルになり、当人らの心情表現に特化した舞台になってたのは良かった気もするし、事件を扱う視点として物足りない気もする。(3.11でもそうだけど企業の関係した事件であるわけで、最後に出た、自分のような人を出したくない~というセリフに繋げるためにもやはり必要な気がする。原因は裏マニュアルってのがセリフであったけど。)

事故から○日目、という映写手法で、時間が前後するスタイルも結果、功を奏したよう。個人的には、日をおう毎に少しずつ死に向かう様子のほうが「恐ろしさ」を認識しやすかったけど。序盤の映写を利用した、皮膚が黒くなり剥がれる表現は良かった。
少女仮面

少女仮面

現代エポック

北池袋 新生館シアター(東京都)

2012/03/22 (木) ~ 2012/03/24 (土)公演終了

魅せられた♪
ゲネを観劇。俳優陣の熱演、舞台美術、音響、照明。どれをとっても、さすがに見応え十分だった。

疫病流行記

疫病流行記

月蝕歌劇団

ザムザ阿佐谷(東京都)

2012/03/21 (水) ~ 2012/03/26 (月)公演終了

満足度★★★★

期待通り
月蝕世界を堪能。本日のおみくじは大吉・中吉・小吉。

春風

春風

年年有魚

駅前劇場(東京都)

2012/03/22 (木) ~ 2012/03/25 (日)公演終了

満足度★★★

ちょっと期待はずれ
これまで何作か観てきて、素敵なチラシに期待が高まっていたのですが…。
「頑張って」っていう思いは分かるのですが、ストレートすぎて素直に受け止められない感じ。

舞台となる喫茶店の雰囲気は好き。

楽屋

楽屋

劇団だるま座

アトリエだるま座(東京都)

2012/03/22 (木) ~ 2012/03/29 (木)公演終了

満足度★★★★

坂東七笑すてきでした
潔くて、かっこよくて、坂東さんの女優すてきでした。
もっとみてたかったなァ・・・

Kon-Kon、昔話

Kon-Kon、昔話

世田谷シルク

pit北/区域(東京都)

2012/03/23 (金) ~ 2012/03/25 (日)公演終了

満足度★★★

劇団初見、不思議な味わい
個人的には、なかなか楽しめた!
不思議な味わいの昔話。
上演時間約100分。

ネタバレBOX

落語から始まるお芝居。
素人ながら、なかなか上手い。役者(堀川涼)さんて凄いな(笑)。

まさに狐につままれたような物語だった。
おじさん(岩田裕耳さん)が朝起きると、妻(武井希未さん)が
狐になっていた。
驚いて外に飛び出すと、町中みんな狐になっていた。
そこから本編が始まる。

昔話とファンタジーが交錯したような、楽しい物語。
全員でのダンスや体を使った見せ場もあり、役者さん体力勝負かな(笑)。

昔話でありながら、音楽は完全に現代風。
このあたりも観ていて、面白かった。

スタッフ(受付、誘導係)はとても対応が良かった。

燃ゆる暗闇にて

燃ゆる暗闇にて

劇団THE NEXT(ゲキネク)

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2012/03/23 (金) ~ 2012/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

最初から最後まで引き込まれました。
旗揚げ公演というので期待と不安を持ちながら劇場へ。途中いくつか台詞を
言いなおしたところもありましたが、それでも熱演に圧倒されました。

ネタバレBOX

はじまりはよくある学園物かな~と。ところがそこは普通の学園ではなかった!難しい状況をとてもリアルに演じられていて違和感がなく劇中にはまりました。意識せずに自分で抑え込んでしまった感情、管理者に抑え込まれている事さえも気づかなかった自分の気持ちが徐々にむき出しになる過程のすごさは役者さんの力量の見せどころでした。
にわか雨、ときたま雨宿り

にわか雨、ときたま雨宿り

公益社団法人日本劇団協議会

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2012/03/23 (金) ~ 2012/03/27 (火)公演終了

満足度★★★

戯曲賞受賞作の初上演
期待して観に行ったので、がっかり度が高かったかも。石原都知事が客席にいらっしゃいました。そういえば文化庁主催公演ですね。

岡田あがさ リーディング公演「INTIMACY」【閉幕しました】

岡田あがさ リーディング公演「INTIMACY」【閉幕しました】

オーストラ・マコンドー

CCAAアートプラザ ランプ坂ギャラリー ランプ3(四ツ谷)(東京都)

2012/03/24 (土) ~ 2012/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★

岡田さんも佐藤さんも
役者さんてすげぇなと思いました。
小道具とか動きとかもあり一人芝居的かんじです。あすは3回あります。

ピーター・ブルックの魔笛

ピーター・ブルックの魔笛

彩の国さいたま芸術劇場

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)

2012/03/22 (木) ~ 2012/03/25 (日)公演終了

満足度★★★

「ピーター・ブルックの魔笛」
オペラと思うと貧弱で、演劇と思うと退屈で。何を目指した作品だったのかな。歌は片手間でいいから(聴き惚れるほどは上手くないので)、豊潤な沈黙が欲しかった。パパゲーノは可愛いらしかった。

春風

春風

年年有魚

駅前劇場(東京都)

2012/03/22 (木) ~ 2012/03/25 (日)公演終了

満足度★★★


「ほっこり」と言っていいのかな。
肩肘張らずに楽しめる。
マギーの見た目がカムヰの時から変わってない(笑)

ネタバレBOX

いかにもなお婆ちゃんやオネエのスタイリストはちょっといただけないやね。
スケベの話

スケベの話

ブルドッキングヘッドロック

サンモールスタジオ(東京都)

2012/02/29 (水) ~ 2012/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

セイなる夜編
タイトル通り下ネタ満載!でもずっと笑っていられる楽しい作品でした。バットとボール編も観たかったです。

岡田あがさ リーディング公演「INTIMACY」【閉幕しました】

岡田あがさ リーディング公演「INTIMACY」【閉幕しました】

オーストラ・マコンドー

CCAAアートプラザ ランプ坂ギャラリー ランプ3(四ツ谷)(東京都)

2012/03/24 (土) ~ 2012/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

四谷三丁目から てくてく 歩いて
すてきな役者が作り出す世界に、魅了されてしまいました。

観に行ってよかったです。

ネタバレBOX

おうちに 帰ってきてから INTIMACY という言葉の意味を調べました。
なるほど と、思いました。
燃ゆる暗闇にて

燃ゆる暗闇にて

劇団THE NEXT(ゲキネク)

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2012/03/23 (金) ~ 2012/03/25 (日)公演終了

満足度★★★

タイトルの意味
どんなストーリーか知らずに、タイトルのカッコ良さに惹かれて観に行ったのだが、なかなか重たいテーマで、話の展開が進行するにつれて、タイトルの意味が少しずつ分かってきた。特にラストシーンは感動的で、確かに暗闇が燃えているように感じた。
途中休憩15分を含めて2時間半の大作であったが、少々話が冗長な気がした。100分位にコンパクトにして、休憩なしで一気に演じて欲しかった。

ストリッパー物語

ストリッパー物語

劇団大穴

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2011/06/07 (火) ~ 2011/06/08 (水)公演終了

満足度★★★★★

感激!
つかこうへい追悼企画 として5本されていたうちの、浮雲ながら評価の対象から外れた作品であったと思う。

しかし、

その企画の中でも僕は1番良かったと思っている。

出演されていた 大穴 のメンバーはほんの1週間前まで他の公演をされていた。

しかしこの公演を放り込んできて怒涛の稽古で公演を乗り切った!

そうしたバックボーンがあるのも事実だが、

この公演には言葉では言い尽くせないほどの何かが前に出ていた。

あの瞬間でしか、出ない味。

期間限定であった劇団の集大性!

2回公演。であるのだが、

あまりに良かったので2回とも足を運んでしまった公演だ!

斬激 ZANGEKI~spirits of fire

斬激 ZANGEKI~spirits of fire

アクション殺陣教室『たてびと』

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2011/08/12 (金) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

いや凄かった!
殺陣を楽しむ為の作品。

問答無用!

これぞ活劇!

まるで北斗の拳の如き世紀末荒野を独り行く男。

伝説の男が世界を救うのに、深い意味はない。

カッコいいとは、こういう事さ!

そんなニヒルなロマンチズムに溢れかえる作品でありました!

悩殺ハムレット

悩殺ハムレット

柿喰う客

ABCホール (大阪府)

2011/10/07 (金) ~ 2011/10/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

圧巻!
さすがの貫禄だった。

フェイバリット女優、深谷さんがかなり出張っておられた!

とにかく深谷さんはキュートで、がつがつ前に出るので大好きなのだ!

そしてリズム芝居の最先端を独走する中屋敷さんの演出も切れ切れで展開している。

新しい演技法の到達点であり、最高峰。

芸劇+トーク―異世代劇作家リーディング 『自作自演』<第4回> 唐 十郎×渡辺えり

芸劇+トーク―異世代劇作家リーディング 『自作自演』<第4回> 唐 十郎×渡辺えり

東京芸術劇場

水天宮ピット・大スタジオ(東京都)

2012/03/20 (火) ~ 2012/03/20 (火)公演終了

満足度★★★★★

贅沢なひととき
『自作自演』シリーズ、他の回も観たかったんですが予定が合わず、唐さんと渡辺さんのこの回だけしか観れませんでしたが、とても面白かったです。

破天荒なイメージの唐さんとTVのトーク等でも活躍されている渡辺さんの組み合わせなのでトークは絶対楽しいだろうと思っていたのですが、リーディングもよかったです。

最近ドラマ・リーディング(朗読)といっても芝居さながらの演出のものが多いですが、正統派のドラマ・リーディングもいいなあと思いました。

一人の人間の朗読なので、動きがない分、細かいセリフ回しの絶妙さなどの台本の面白さが堪能できる感じがしました。それも、このお二人の朗読だからという気もします。

お二人はナレーターや役者としても活躍されているので、ト書きや複数の役の演じ分けや芝居の間が絶妙で、笑えるシーンも多くありました。

トークの方も、お二人の個性ならではのいろいろな過去のエピソードが飛び出し、面白かったです。

今年の夏に唐さんの『少女仮面』が、金守珍さん演出で再演されるらしいので、それも観に行きたいなと思いました。

内容とは全然関係ないのですが、ご著書や劇評では知っていた、トークの司会の劇評家の扇田昭彦さんを生で拝見できたのもちょっとよかったです。

魚のいない水槽

魚のいない水槽

スポンジ

サンモールスタジオ(東京都)

2012/03/23 (金) ~ 2012/03/27 (火)公演終了

満足度★★★★★

緻密な構成が素晴らしい
前回の裏窓も素晴らしかったので、今回も期待して行ったが、
期待を裏切らない素晴らしい内容と思った。

ただし、最初は具体的な内容が良く分からず、
不気味な雰囲気を漂わせるようなつくりのため、
好みは分かれるかもしれない。
(初心者「お薦め」にもしましたが、
もしかしたら感性が合わない方もいらっしゃるかも)

お店への嫌がらせ、ストーカー、過去の犯罪、
そして匿名性の強いチラシやネットでの誹謗中傷・・・と、
現代の社会病理とも言える素材を用い、
サスペンス的に、初めはモヤモヤしていた内容が、
次第に具体的になり、それは主人公の過去にも及ぶ。

こうした、観る者を惹きつけてやまない筋の運びも見事。

ネタバレBOX

「ネタばれ」でも、筋の詳細は書きません。
ぜひ生の舞台を見て下さい・・・ということにします。

ただ、最初は陰気な灰色(これも話を象徴しているとも言える)の壁面が、
紗幕により、奥の華やかな店内が見える作りも凝ったものです。

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