泳ぐ機関車
劇団桟敷童子
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2012/12/13 (木) ~ 2012/12/25 (火)公演終了
満足度★★★★★
感涙を誘う、ラスト5分( ̄ー ̄)
いや~泣いちゃったなァ、涙がとまらなかった。
excellent!!
オートロックロックナット
ソラリネ。
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2012/12/19 (水) ~ 2012/12/23 (日)公演終了
満足度★★★
もう少し
主に4つのストーリーが展開していくのですが、シーンの切り替えがはやく、ちょっとわかりにくかったです。
とはいえ、ゲスト(自分の回は南翔太さん)のはじけっぷりはすごかったし、桜野裕己さんの演技も光っていました。
いつだって可笑しいほど誰もが誰か愛し愛されて第三小学校
ロロ
新宿眼科画廊(東京都)
2012/12/15 (土) ~ 2012/12/26 (水)公演終了
満足度★★★
あれこれ
男子が女子に告白するシーンから。若い劇団なので演技力にバラツキがあった。また先生がアニマルな存在で生徒が大人な感覚が。描写にいい加減なところもあって、一方できっちり描写しているところもあったりで、それを演出でカバーしてるような場面が見受けられた。
普通の小学生と人間でなさそうな女子が登場したりで、凄く虚構な小学生生活だったり、リアルだったり。妙なバランスだなと、どこかの森に迷い込んだような気になって観ていたが、終わってみれば普通の小学生だったな、と。
あの電気コードは必要なんだろうか?
バードウォッチングダイアリーズ
イッパイアンテナ
スペース・イサン(京都府)
2012/12/13 (木) ~ 2012/12/17 (月)公演終了
満足度★★
バードウォッチングダイアリーズ
今回のはちょっと嗜好が合いませんでした。あらかじめ録音されたナレーションによって強引にシーんを結んで芝居は進行していくのですが、かなりの距離を言葉で説明するのみですますため、バラバラの短編が連続して上演されているという感じでした。それも入り口で中に入ることを拒まれているような感覚でした。言葉で説明されるよりも、自分の目で観て確認したい。以上の理由で残念でした。次回に期待します。
『ROAD TO ROADS』
妖怪大縁会
ArtWarm(北海道)
2012/12/15 (土) ~ 2012/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
『ROAD TO ROADS』
竹原ピストル×演劇集団RE×琴似工業高校定時制演劇部
『ROAD TO ROADS』
無事に終了することができました。
記録集を公開しておりますので、ご覧下さい。
「鷲掴み劇場」http://washizukami.ina-ka.com/
キャロリング
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2012/12/03 (月) ~ 2012/12/25 (火)公演終了
満足度★★★★
相変わらずレベル高い劇団。
ちょっとネタばれ
ネタバレBOX
キャラメルボックスの【キャロリング】を観劇。
言わずと知れた老舗の劇団。何度見ても外れなしのレベルの高い劇団。涙、笑い、感動、そして最も演劇らしい芝居を観たい方にはお勧め。
経営悪化の為に、クリスマスに会社をたたむ社員達の話。
その会社では児童を預かっていて、その児童の両親が離婚して、父親に会う事が出来ない為に、女性社員が母親に内緒でこっそりと児童を父親に合わせてあげるのだが、その事でとんでもない事件に巻き込まれてしまう・・・・。
簡単なあらすじはこのような感じで、起承転結に富んだ、誰が観ても分かりやすいドラマ展開で安心して見ていられる。
今作の面白い処は、主要な登場人物の殆んどの女性が自立していて、多大な借金を背負っている点だ。それは景気悪化の為に、父や夫が失業し、自堕落な生活の為に、借金を重ねた事が原因だ。現代の父権制度の崩壊を裏のテーマとして描いていて、その負の連鎖が原因で、とんでもない事件が起きてしまうのだ。ただ今作の見どころは、その事件が起きた原因は何か?という事を声高に描いてない事だ。あくまでもその事件によって登場人物達はどのような行動を取るか?という展開で、笑いや涙を誘っていく。あくまでも裏テーマを気が付くか?付かないか?は観客の視点次第だ。
もう流石としか言いようのない戯曲である。
演劇の本当の楽しみ方は、観客自身である!と作・演出の成井豊のメッセージを感じる。
七人のオカマ
昭和芸能舎
笹塚ファクトリー(東京都)
2012/12/18 (火) ~ 2012/12/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
泣かされました
涙を誘う熱演とても素晴らしかったです。
手旗ダンスも素敵でした!
プリオシンの竜骨
BQMAP
シアターサンモール(東京都)
2012/12/12 (水) ~ 2012/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
照明の美しさに魅入る
Bの方を拝見。音楽劇の音響と照明は幻想的な雰囲気を醸していました。役者の良い濃さがあった分、中盤のグダリがあるなど個人的感じ方は両面ありました。以下
ネタバレBOX
竹内順子さんの声は活発な少年によく合います。明るく元気過ぎる印象になってしまうけど、そういうジョバンニもありだと思いました。中盤のプリオシン海岸では、画家さんがどうにもペースを悪くしてしまったと思います。絵心クイズみたいなのも必要だったのでしょうか。イーハトーブをネタで意図的に変にしたのか、本当に分からなかったのか、どちらかによって作品への意気込みが違ってきそう。テンポの悪さが、カムパネルラを取り巻く水の演出で持ち直せたように感じれたのは良かったです。最後に首長竜が宇宙へ渡っていくところは、灯りを上手く使っていてとても素敵でした。よりリアルに骨の形を模していたら、もっと素敵に見えた。中盤の残念なのがあったけど、全体としての雰囲気は良かったです。
ゴジラ
雀組ホエールズ
千本桜ホール(東京都)
2012/12/18 (火) ~ 2012/12/23 (日)公演終了
満足度★★★★
やっぱりゴジラじゃだめなのか?
離れて見るとますます素敵なフライヤーも魅力的な「ゴジラ」。
あり得ない話にどんどん客の心を惹き込むのは、主演の迷いのなさ。
世間知らずでピュアなお嬢さんの一途な思いがゴジラに火を吹かせる。
それにしても、恋をするなら「ヒト」でなくてはダメなのか?
ネタバレBOX
畳敷きの部屋に丸いちゃぶ台。
この家の三姉妹のうち、長女のやよいがカレシを連れて来たからさあ大変。
何と言ってもカレシはゴジラだし、身長50メートルで火なんか吹くし。
反対する家族を説得しようと奮闘するやよい。
ついにゴジラはウルトラマンに変身したやよいの許嫁ハヤタ(阪本浩之)との対決に及ぶ。
そして思いがけない決断をするのだった・・・。
劇団離風霊船 大橋泰彦さんの荒唐無稽な作品には
「愛ってなに?」という普遍的な問いと同時に
「それでもあなたは愛せるか」という障害を前にした者に対する問いかけがある。
この場合障害が「あまりにも大きい」ので、のっけからコメディになるのだが
冒頭から“夢見る夢子”の如きのやよい(棚橋幸代)の台詞にブレや迷いが一切無いので
一直線の純愛のスタートと同時に客も一緒に走り出す感じ。
当日パンフにある通り、ゴジラの大きさは観客の想像力に委ねられている。
そこにゴジラ(持永雄恵)のなりきりぶりと効果音のタイミングがあいまって
千本桜のゴジラは一気に50メートルの怪獣と化した。
円谷英二の登場や配給会社絡みのネタも楽しいが
円谷英二のゴジラに向ける親心にはほろりとさせられる。
ザ・ピーナツの「♪モスラ~」の歌とダンスも懐かしくとても良かった。
当日パンフの「みんなの怪獣大ずかん」も
教室でジャミラとかピグモンの物真似をした世代としては大変嬉しい。
ひとり山へ戻る決心をしたゴジラの悲痛な気持ちが伝わってきただけに
見送るやよいにもっと混乱と絶望感があったら、さらに泣かせただろうという気がする。
それがラスト、島から避難する途中やよいがひとりの青年(持永雄恵)と出会った時
再び心に火が灯る場面につながって幸せな気持ちが倍増するから。
ちょっと気になったのは畳の部屋に靴をはいて登場するシーンがけっこうあったこと。
演出上仕方がないのかな?と思った。
やっぱり「ゴジラ」じゃダメなのか?
人は人しか愛せないのか?
確かに「ゴジラは痛みを感じない」「ヒトは痛みを感じる」
けれど人間だって他人の痛みは所詮想像力でしか感じられない。
去って行く50メートルの背中に私は呼びかけたくなった。
「ゴジラよ、そこらへんの小さい男なんかより
あなたの方がずっと人を幸せにする」
七人のオカマ
昭和芸能舎
笹塚ファクトリー(東京都)
2012/12/18 (火) ~ 2012/12/23 (日)公演終了
ナッチョナリズムⅡ
プラズマみかん
Cafe Slow Osaka(大阪府)
2012/12/14 (金) ~ 2012/12/15 (土)公演終了
満足度★★★
色々なみかん味を愉しみました♪
この公演はプラみかメイツの3人が
ひとり一粒のお芝居を創作して上演!
三部作の短編オムニバス!
最初に「円状ルール」
内容はルームメイトの2人が喧嘩している所へ
田舎から友達が遊びにくる…⁈
憎めない二人のケンカ!そこに割って入る友達の掛け合い♪
何となく温かみもある微笑ましい作品
ラストはちゃんと落ちたのかなぁ…(^^;;?
二本目は「JOKER」
内容は離婚する事を子供に言えずにいる別居中の夫婦
Xmasにお父さんが久しぶりに帰ってきて喜ぶ子供♪
意を決して子供に離婚の事を伝える…
夫婦の微妙な距離と無邪気な子供がいじらしい…
子供に伝たえるタイミングがなかなか見つからずに展開される
そして、ラストは逆カミングアウト⁈
三本目は「花畑」
内容はウンコをしなくてトイレが要らない世の中になっていく
まだトイレをしているある家族に非難の嵐!
その家族の住む家に抗議する人や報道陣が群がる…
話としては一番好きですね♪
話しの展開&ラストも社会風刺が効いてまとまっていて面白かった(^^)
役者さんが脚本を書いて演じる企画は
他の劇団でも観た事ありますがなかなか面白い試み!
ん?と思わせる内容もありますが
演劇の可能性を探る意味でも刺激的
何よりそれを愉しそうにイキイキと演じているのがいいですね♪
すべての夜は朝へと向かう
劇団競泳水着
サンモールスタジオ(東京都)
2012/12/12 (水) ~ 2012/12/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
どろどろ、爽やか
何となく自信の持てない男に共感しました。
ネタバレBOX
賢い、気まぐれ、執着…の三人娘、ミーハーの立場としてもとても楽しめました。
男が女に次第にのめり込んでいくあまり、男女の力関係が逆転してしまう様を最初の数分間で描き切ってしまうのが凄いですね。8月の『SUMMERTIME』以来の相楽樹さんも素敵でした。
男女のどろどろした関係も東京駅午前9時に向かうにつれ爽やかさが溢れてきて、観終わった後とてもいい気分になりました。
プリオシンの竜骨
BQMAP
シアターサンモール(東京都)
2012/12/12 (水) ~ 2012/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
良かった!
久しぶりのBQMAP、前情報なしで観にいったのですぐには世界観に飛び込めませんでしたが、しっかりと引きずりこんでいただけました!
舞台装置も空気感も抜群!
バカのカベ~フランス風~
加藤健一事務所
本多劇場(東京都)
2012/11/15 (木) ~ 2012/12/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
加藤健一事務所のコメディは最高に面白い
もう、それに尽きる。
ネタバレBOX
笑いが、本当にうまくヒートアップしていく。
一気に加速するというよりは、徐々にいろんなことが見え始め、面白くなっていくというのが、とてもいいのだ。
一見、さらりと演じている2人だけど、もの凄くうまいのがよくわかる。
2人の阿吽の呼吸。
彼らだから笑えるというところもあったと思う。同じ脚本でも別の人たちではここまで笑えないかもしれない。
風間杜夫さんが、さりげなく加藤健一さんを立てていたように見えた。
今度は逆の役でも観てみたい。
行方不明
ブラジル
赤坂RED/THEATER(東京都)
2012/11/17 (土) ~ 2012/11/25 (日)公演終了
満足度★★★★
ブラジルっぽい、ハードボイルドなタッチ
キレのいい演出と台詞の応酬が気持ちいい。
ちょっとしたシカケで、物語の展開をサポートする。
ネタバレBOX
一体、何が起こったのか? という行方不明の友人を、ツイていない男が探すことになっていく。彼のツイてなさがなかなかハードで、人を、そして真実を追っていく姿がまさにハードボイルド。
主人公演じる櫻井智也さんのように、ふてくされたようになるのもよくわかる。
少しささくれ立った主人公の心情とともに友人捜しの旅が始まる。
櫻井智也さんオンステージ的な印象も強い。
とにかく、ストーリーに引き込まれ、キレのいい演出と台詞の応酬が気持ちいい。
サクサク行くというか、観客の心のスピードに見事にマッチしていると言っていいだろう。
また、そうした気持ちをうまくいなしたり、かわしたりするあたりも憎い。
劇中、主人公とかかわってくる人たちが、「どこか似ている人」という設定で、2役ずつ演じているのだが、これは単に役者の数ではなく、夢、それも悪夢のような様相となっていくことで、ダークで、現実離れしている物語の展開をうまくサポートするシカケだ、と言っていいだろう。
「現実なのか?」「幻なのか?」という、主人公の混乱と、混沌たる地獄に墜ちていくことへの道しるべでもあろう。
この違和感は観客にも起こることで、展開への布石として成功したと言っていいと思う。
物語の展開は、ダーク。
それもモダンホラーというよりは、土の匂いがあり、どこか因縁めいていて、寓話のようでもあり、都市伝説のようでもある。
そして、それは恐いというよりは美しい。
土中に引き込まれる手際の怖さ。
友人が一緒に暮らす女性の佇まい。
スピード感が見事。
その女性を演じる幸田尚子さんの静かで冷たい鋭利な佇まいが目を惹く。
楽園
モダンスイマーズ
吉祥寺シアター(東京都)
2012/11/07 (水) ~ 2012/11/14 (水)公演終了
満足度★★★★★
「今」と「現在」、子どもの時間
観客の記憶と絡み合い、甘くて苦いノスタルジーとともに切なさが、要所要所ですうっと現れてくる。
ネタバレBOX
小学生が秘密基地に転校生を招いた数十分を描く。
小学生同士のヒエラルキー、裕福、がポイントになっている。
それは危うい関係であり、ちょっとしたことですぐに崩れてしまう。
そして、大人が小学生を演じるということを見事に取り入れた作品でもある。
まあ、演劇を観るほうとしては、「小学生です」と言われれば、60代の人であってもそう見ていくのが普通ではある。中には違和感が最後まで拭えないものもあるが、トム・プロジェクトの公演の『エル・スール~わが心の博多、そして西鉄ライオンズ~』なんていう凄いのもある。たかお鷹さんが、全編小学生を演じていて、自分より年下の女優さんに「おばちゃん」なんて言うのに、まったく違和感がないのだから。
この舞台の不思議なところは、全員小学生なのだけど、衣装が変なのだ。
「?」という疑問が頭の上にあるままストーリーは進んでいく。
「今、小学生なの?」「何かふざけているの?」と。
中盤から衣装、つまり舞台の上で見えているのは、「現在」の彼らということがわかってくる。今、舞台の上で行われているのは、その彼らが小学生だったころの話であり、その彼らが大きくなるとこういう仕事をしている(あるいはしていない)、こんな風貌の大人になっている、ことを見せているのだ。
だから、大人が小学生を演じている、ということを、リアルなまま行えるということなのだ。
小学生の彼らの「今」に、「現在」の彼らの様子が字幕で現れてくるいろいろあってフリーターをしている者、警官になっている者など、小学生のときの彼らの言動とのギャップだったり、変わらなかったことだったりを伝えてくる。
これは、時間を短縮して見せているのだけど、例えば、小学生や中学生ぐらいの、まだ未来がどうなるかわからない時代を一緒に過ごしたクラスメイトが、クラス会で久しぶりに会って会話するのと似ている。
「え、あいつが今こんなことを!」とか「やっぱり、そうなると思っていたよ」とか、いろいろな感想があるわけで、小学生のころにその芽があったり、見落としていたり、なかったりということを体験するわけだ。
それが舞台の上では字幕ど「現在の彼らの姿」で一瞬にわかるという仕掛けだ。
クラス会の経験は多くの人があるだろうから、そうしたベースとなる経験が、この舞台を観ていて引き出されることで、面白さが倍増するのではないだろうか。
自分のクラスメイトのことなどを思い出したりして。
そういう面白さがあるし、さらに、裕福な少年が仲間の上に立っていて、転校生も自分の下に入れようとするのだが、思わぬ反抗でその関係にヒビが入ったり、仲直りしたり、という、いかにも小学生のころにありそうなエピソードも楽しいし、切ない。
結局のところ、こういう組織とか仲間とかの上下はもちろん、つながりの関係は、小学生のときと大して変わっていない、というつこにも気づかされるのだけど。
甘くて苦いノスタルジーが、観客の記憶とうまく絡み合っていく、といううまさがある。
例えば、いじめ的なエスカートの仕方の怖さと、それに対する仲間のブレーキ感などは、同じ体験をしたことがなくても、自分の記憶を引き出したりすることで、妙にリアルなのだ。
ヒロインを深沢敦さん演じていた。ちょっと飛び道具的かな、と思っていたがそれは違っていた。
どこのクラスにいもいるような、ちょっと生意気で勘違いをしている女子がそこにいた。
彼女(深沢敦さん)は、登場したときから足が悪そうで、片足を引きずりながら、階段の上り下りにも苦労していた。
舞台にある階段はかなり急なので、てっきり、稽古か本番で転んで怪我をしたのかと思っていたら、そうではなかった。
物語の終盤にその理由がわかる。
片足を引きずっていたのは、この、小学生のときの出来事が原因だったということ。
さらに、その後、彼女が、痛い足を引きずって階段をあるく姿。
その姿とラストエピソードには泣きそうになってしまった。
深沢敦さんは見事なヒロインだった。
CRAZY CAMEL
大駱駝艦
大駱駝艦・壺中天(東京都)
2012/12/14 (金) ~ 2012/12/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
飛び散る金色の汗、肉体が輝く
ド迫力とイカガワしさが同居し、舞踏の面白さがギュッと詰まった作品。
ネタバレBOX
魅力的なフライヤー。そのフライヤーには全身金色の踊り手たちが写っている。
確か、今年のフランス公演もこのタイトル(『CRAZY CAMEL』)で金色で行ったのではなかったかな。
このフライヤーを見て、てっきりいろいろな場所で大道芸のパフォーマーに混じって行っている、金粉ショーと同じ内容ではないかと思っていたら違っていた。舞踏の公演だったと言っていい。
壺中天という会場は大駱駝艦の本拠地で、キャパは少ない。
したがって、舞台の上とは非常に近い。
どれぐらい近いかと言えば、前列2席に座ると、上演前にビニールシートを渡されるぐらいに近いのだ。
どういうことかと言えば、舞台の上からの汗対策なのだ。
今回全身金色の踊り手が多いので、金の汗が飛び散るのをカバーするということ(白塗りよりも熱くなるのだと思われる。したがって、汗も多い)。
これぐらい近い。
今まで十数年、というか20年近く大駱駝艦の公演を観てきているが、ときには舞台に相当近い席で観ることもあった。
しかし、今回はその比ではなく、目の前に肉体が「ある」のだ。
この迫力はタマラナイ。
そして、本公演の「天賦典式」では味わえない、肉体の存在を直に感じるのだ。
やはり中腰で歩けば、ももの筋肉は震えるし、口を開ければ歯茎だって丸見えだ。
汗はダラダラで、金粉が少し浮いたりするところもある。舞台上はあっという間にびしょびしょになっている。
大きな劇場で行われる公演では、そういう「生」の「肉体」の感覚はあまりなく、整ったひとつの作品としての舞踏を楽しんでいた。
もちろん、白塗りの中の肉体の躍動は、十分に感じていたつもりだったのだが、壺中天の公演での「実存感」はもの凄いのだ。
今までも舞踏の公演やコンテンポラリーダンスの公演などを小さな会場で観たことはあるのだが、今回ほど、「肉体」「身体」を感じたことはなかった。
たぶん、全身を金色に塗っていることと無関係ではないだろう。
白塗りだと、身体の印影が優しく柔らかく見えるのだが、金色だと、メタリックな感じで視覚的に強い刺激になっているからかもしれない。
例えば、オープニングでも暗闇の中で白塗りの身体が浮かび上がってくるよりは、金色の身体が、鈍く光りながら呼吸し、蠢いているほうが強い印象がある。ライトを浴びて舞台の上で踊る姿も強い。
オープニングとエンディングの、金色が徐々に闇から見えて来る、闇にじんわり消えて行くっていうのは、もの凄く美しい。照明のオペレートがいいんだな。
強い金色に、さらに足を強く踏みならすというのが、印象に残った。
ドスンドスンと強い足の音が金色に輝く肉体とともにずんずんとやって来る。
舞台の上には槍まであるし。
「鋭さ」が金色に塗った肉体にはある。
しかし、「鋭さ」だけではなく、我妻恵美子さん、村松卓矢さん(!)のセーラー服が、柔らかくもあり、なまめかしくもあり、笑いもある。さらに、若羽幸平さんの学生服が加わり、イカガワシさが倍増する。このアングラ感もたまらない。
ここのパートは、内容に合わせて、白塗りである。
こうしたバランスがとてもいいのだ。突き刺すような刺激だけでなく、笑いであったり(苦笑も含め・笑)、エロであったり、イカカワしさであったりという、舞踏の面白さをコンパクトに入れて、楽しませてくれる。
金色の6人ともに身体のキレがよく、大迫力。舞台の上に釘付けになった。歪めた顔のもの凄さったらない。
大駱駝艦は人材も豊富だし、やっぱり面白いなあ。
そして、村松卓矢さん顔でかいなあ(笑)。表情が手に取るようで、舞台映えする。
『熱狂』・『あの記憶の記録』3月に完全再演致します!!詳しくは劇団ページをcheck!!
劇団チョコレートケーキ
ギャラリーLE DECO(東京都)
2012/10/31 (水) ~ 2012/11/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
『熱狂』/舞台上の熱狂がもの凄い熱量で伝わってくる
ミュンヘン一揆裁判でのヒトラーの演説から始まり、ヒンデンブルグのヒトラーの首相任命までを2時間で描く。
息もつかせぬ2時間。
ネタバレBOX
ミュンヘン一揆裁判でのヒトラーの演説から始まり、ヒンデンブルグのヒトラーの首相任命までを2時間で描いた。
ヒトラーの秘書リヒャルト・ビルクナーを通じて、ゲーリング、ヘス、シュトラッサー、ゲッペルス、ヒムラー、ヴィルヘルム・フリックたちの駆け引きと、ヒトラーとの関係を見せていく。
ヒトラーはあえてちょび髭ではないし、ヒムラーもメガネなどしていない。実際の人物に顔かたちを似せていないので、変なパロディのような学芸会臭さはなくなったと言っていいだろう。同時に実在の人物の顔が脳裏にちらつくことでの、違和感もあるにはあるのだが。ここは難しいところ。
それぞれの、ナチスが政権をとるまでの立場などを、単純化して見せる。ヒトラー自身の魅力は何だったのか? という大切な点についてはイマイチわからないままではあるが、ヒトラーがなぜ熱狂を持って受け入れられていったのか、の一端を垣間見せてくれる。
ヒトラーの演説の、あのパフォーマンスはゲッペルス以降ではないかと思うのだが、それは問題ではない。シンプルに熱く語ることと、組織の力学で中心に立つことを意識することで、自分へ顔を向かせ、集め、忠誠を誓わせる。
集まった首脳たちも、腹の中では、組織内での立ち位置だけを考えているようで、なにやら古今東西、政治というのはこういうものなんだ、ということを見せつける。
劇団チョコレートケーキなんていう甘い名前の劇団だけど、なかなか厚みのある舞台。
客席と舞台が近いので(1メートルぐらいで、舞台をコの字に取り巻く感じ)、かなりの迫力を感じたこともあり、なかなか良い舞台だった。
収容所をテーマにした『あの記憶の記録』との2本立てなのだが、こちらは日程が合わず断念。
人狼 ザ・ライブプレイングシアター
タンバリンステージ
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2012/12/11 (火) ~ 2012/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
新しい
パーティーゲームで楽しまれているものをステージで!! ほぼアドリブでの進行、推理する楽しさ!とても面白かったです。ただ、出演者の数人は頭の回転が速い、アドリブが上手、な役者さんを配役しないと成り立たない危険性はありますね!? あと、役の設定が一応あるので、多少その辺の芝居(ストーリー)を演じても良かったかな!?と思いました。次回、
配役も含めて楽しみです。
ゴジラ
雀組ホエールズ
千本桜ホール(東京都)
2012/12/18 (火) ~ 2012/12/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
臨場感が凄い♫
SEがとても効果的でしたね(*^_^*)目黒区にしっかりゴジラが現れました。
ザ・ピーナッツ「モスラの歌」がツボ(๑≧౪≦)