最新の観てきた!クチコミ一覧

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One Bill Bandit

アトリエファンファーレ東池袋(東京都)

2012/11/17 (土) ~ 2012/11/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

「あるある」と「こんなやつおらんわ」の激突
遅ればせながら。破綻なく手際よくとりおこなわれるお祭りみたいで、前回と同様、楽しく見ることができました。この料金はあまりにもうれしいです!

リアルな人物…「あー、球団広報ってこんなかんじだなあ」「熱狂的ファン出身のスタッフなら、やりそう、こんなこと」「チア・リーダーの設定がリアル!」「ほんもののプロ野球選手みたいだ」
とんでもない人物…「ぜったいおらんわ、こんな○○○や△△△…おったら怖いわ。でも…いたら会ってみたいかも」
この両方がいて、ぶつかりあうのがまたいい味出してました。

ネタバレBOX

音声、西武ドームでとりましたね~? 日ハム戦ですね。田中賢介の応援歌、思わず唱和しそうになりました。
中島選手の応援歌は、ほんとに「西武の中島選手」の応援歌でしたね~。ふふふ。

しかし「ミーモ」の完成度には仰天。みんな言ってるだろうけど…。
『鎌ヶ谷中年ヒーロー』

『鎌ヶ谷中年ヒーロー』

らちゃかん

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2013/01/17 (木) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

ハリウッド級のストーリー
そんな展開になるとは!!って感じで、とても楽しませて頂きました。

自治体PR優秀作品としてノミネートされることは間違いないでしょう!!

10周年おめでとうございます!!

東京ノート

東京ノート

東京デスロック

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/01/10 (木) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

この刹那にあることのいとおしさ
初日に観劇。17日にもう一度観ています。

肌で感じるような距離から、劇場空間、壁面、画面に至るまで、
様々な表現で満たされて。

それらが、ひとつの時間の風景として束ねられ、
よしんば、そこにあるものがビターなテイストであったとしても、
劇場に置かれた、戯曲の世界が、
すこし切なく、でも満ちて、とてもいとおしいものに感じられました。

ネタバレBOX

青年団の東京ノートは何度か観ていて、
一番最近は、この夏の東京都美術館での公演を。
物語の秀逸に加えて、
舞台の奥にあるホワイエ的な長い空間に醸される
美術館に流れる時間がとても印象に残っていて。

今回は劇場での公演。
でも、劇場内がほぼ全面舞台&全面客席。
場内に足を踏み入れて、その風景に驚き、
自分の居場所にかなり迷う。
場内の上方に掛けられたスクリーンには
英語で好きなところに座れと書いてあるけれど・・・。
どちらの回も早めの順番での入場だったので、
先に入られた観客に習って、
とりあえずはベンチ的な部分の隅のほうに座る。
やがて観客に混じって、
役者たちも場内に入り込んで・・・。
壁際から床(純白でふかふか毛足の絨毯仕様)の上にも人が満ち、
周りをとりかこむスクリーンやディスプレイの
ルーティンの画像や音楽が変化して、
DEATHLOCK版東京ノートの舞台が呼吸を始めます。

役者達が映像からの問いかけに答える態で
ひとりずつ立ち上がり、自らのことを語り始める。
様々に、場内を巡りはじめ、
ひとつずつ語られていたプロフィールの声が重なり
場内全体に広がり、
その刹那のTOKYOが織りあがる。

さらには映像で近未来に時が定まり
定まった時間と場所に
戯曲に綴られた世界が紡がれていきます。

物語自体の流れも、台詞も、
定められた所作も
戯曲に対して忠実に演じられていて。
役者の演技自体が、戯曲から乖離しているわけではないのです。
でも、青年団公演での「東京ノート」が
美術館という場所のリアリティに映えて
観る側を浸潤したように、
この公演にも、観る側を戯曲の世界のもうひとつ内側にまで導く
様々な工夫が仕掛けられていて。

複数の会話が観客を含めたミザンスの中に交錯するときの臨場感、
企てを持ったロールの間での会話の距離、
観客が風景の一部となり、あるいは、
観客の座る場所によって、
舞台上であれば晒される光景に
よい意味での異なりや制約が生まれ、
そのことで会場全体に編まれていく物語に、
観客と対峙する舞台とは異なる
方向の感覚や立体感が生まれる。
周辺の映像たちも、時に会場の光景で場の広がりを作り
ロールたちの表情や、
さらにはそのシーンにかさなる絵画のイメージで、
刹那の風景に奥行きとなるニュアンスを織り込んで。

登場人物たちの距離の伝わり方にしても、
織り込まれた世界情勢や、その中でのこの国の空気の肌触りにしても・・、
この表現の在り様や工夫だからこその
戯曲に描かれた言葉と観る側に訪れるものの
繫がり方とふくらみが生まれていくのです。、

中でも一番目を瞠ったのが、
元家庭教師と生徒だった女性の会話。
「絵を観るっていうのは難しいね」
「・・・」
「ものを見ている画家がいて、それをまた見てるわけだから」
という戯曲の台詞をそのままに、
男はその場に置かれていたカメラで女をとらえるのです。
その姿に、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」のイメージが重なって。
カメラに向かい映像に取り込まれる役者の姿と
映し出される画面の姿、
さらには、フェルメールから解かれた彼女自身の表情が、
一つの絵画の構図となって画面に取り込まれるとき、
言葉や概念ではなく、体感としてその台詞の意味が
観る側に伝わってくる。
絵を見るのは嫌いではないので、
絵から語りかけてくる奥行きのようなものを感じることは
これまでにもあったけれど、
でも、その絵に至るベクトルで絵画に接したしたことはなくて、
目から鱗が落ちた気分。
でも、そのことも、突出するなく、
場の時間と、二人の物語に綴じ込まれて。

かくの如く、戯曲に紡ぎこまれたニュアンスが、
演出や役者の創意で、いくつも、いくつも、
文字につづられた言葉を超えて
観る側に解き放たれていく。
家族の風情、男女の想い・・・。
科学の歩み、遠くて近い戦争、
間接的に、でもはっきりと伝わってくる時代の空気、
その空間、そしてそこにある人が紡ぎあげる刹那の広がりと、
時間の流れ。
冒頭と最後の映像や空気には、
戯曲の置かれた時間と場所が示され、
その外側を歩む年代と広がりの普遍が描かれていく。
様々な風景に織り上げられた舞台の時間と
そこに至り、そこから歩み出す時への、
俯瞰が生まれて。

観終わって、戯曲の世界に加えて、
無意識のうちに物語の内にある自らの、
その場にあることの感覚に深く心を捉われておりました。
終演の場の空気に、
どこか切なくてほろ苦いものもありつつ、
自らの立ち位置というか居場所のようなものがあって、
不思議な諦観と希望と居心地のよさを感じたりも。

東京都美術館の観劇時にも感じた、
この戯曲の奥行きの深さに改めて心を惹かれ、
そのなかにある、
この演出だからこそ受け取ることができた多くのものに
心を奪われたことでした。

*** ***

これからご覧になる方は、綺麗な靴下をはいていくことをお勧め。
それから、荷物もまとめやすいようにして、
さっと羽織ることのできるものを一枚携えていったほうがよいかも。

場内は土足厳禁・荷物の持ち込みも難しいので。
女のほむら

女のほむら

ピープルシアター

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2013/01/16 (水) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

カルマ
 黒一面の舞台は至って簡素で、上手下手にシンメトリカルに竹が据えられ、中央奥には、扇の骨状に孟宗竹を配し、其々の骨に絡むように半円、或いは螺旋に殺がれた竹があしらってある。無論、これは、焔のシミリだ。更に床面には、各々二組ずつ観客席側を除く三方に、孟宗竹を丸太状に切り、枕に竹をあしらったオブジェが並ぶ。実にシンプルな舞台だが、役者陣の演技や存在感を高めて効果的である。音響も一工夫が為されている。通常の人工的に作られた音以外に、原始的な楽器や、動物の鳴き声を真似た狩人の発する音のような声が、観客に不思議な感覚を目覚めさせる。 
 主人公、高橋 お伝は、明治政府の道徳政策によって”毒婦”のレッテルを貼られ、仮名書 魯文作「高橋阿伝夜刃譚」で一躍、悪女として有名になったが、本当に人口に膾炙した俗説は正しいのか? ファーストシーンでは、この俗説を真っ向から否定するように、快活で利発、判断力の非常にしっかりした意見のハッキリ言える女性としてお伝は登場する。因みに今回の舞台でお伝を演じる女優は三人。一人の女の中にある様々な要素を身体化する方法としてのキャスティングだ。

ネタバレBOX

 十六歳で親の決めた縁談を受け入れ婿を取った伝であったが、夫は、父と密約を交わしていた。夫の実家は旅籠を営んでいたが、将来は義父から酒作りを教わり、実家へ収めるという話になっていたのである。而も、婿入り先は農家であることを重々承知して入ったはずの夫から、野良仕事をしない理由に以上の話を聞かされた上、自身の出生の秘密を知らされてしまう。伝は高橋の子では無かった。実際には、国家老に懸想された母が、家老宅で下働きという名目で囲われた際にできた子だと言うのだ。この話は、村中の誰もが知っていることで知らないのは伝ばかりだと。伝は、夫の器量の狭さと「伝の器量が悪ければ破談にするつもりだったが、美しかったから妻にしたまで」と言われて離縁を決意する。そして、直ぐ実行に移すのである。
 その後一旦は、実家に戻っていたが、何時迄も親に甘えてもいられぬ、との思いからか、近場で人の多く集まる高崎へ出て働くことになった。ここで、偶々、母に恋していた博徒に出会い、彼の気持ちを受け入れて、渡世人の連れとしてあちこちを渡り歩くことになるのだが、何十年振りかで立ち寄った彼の故郷の賭場で彼はいかさまを見抜き、逆に地回りに捕まえられ、警察に逮捕され、簡単な審議の後絞首刑に処されてしまう。伝が彼の死を知ったのは、絞首刑後であった。こうなってしまえば頼るべきは、働いていた所だけである。伝は、戻る。処刑された博徒は母を恋した男であったから、年は20歳程も異なろう。然し、惚れてしまえば年の差などものの数では無い、という一途さが伝にはあった。美貌に恵まれ、悧巧でもあった伝だが、生い立ちや男運は恵まれたものではなかった。生涯に惚れた男は三人居たが、その何れとも悲しい別れを告げている。二度目に惚れた男は、子供の頃から憧れを持っており実家に戻っていた時に再会した紺屋の次男坊、波之助であった。二人は、恋仲になり、やがて結婚するが、その幸せも二年ほど続いただけであった。夫の体に異常が生じたのである。病の名を天刑病と言う。つまり癩(ハンセン氏病)である。癩は、感染症だが、伝染力が弱く、幼児のようにまだ免疫力の弱い者にしか感染せず、潜伏期間が非常に長い為、遺伝的疾患と考えられた時代があり、根深い差別の対象となった。而も、因果応報の考え方に影響された俗説が信じられていた為、前世での悪行の結果、現世で体が腐る業病に罹ったと考えられたのである。このことが、何を意味するか、明らかである。親族・眷属を含めての差別である。だが、医者でも無い恋夫婦には最初の兆候が現れた時、その深刻さが分からなかった。痛みも無く、ただ、鼻梁の横が爛れただけのようであったので、大して気にも留めず、民間療法で茶を濁していたのだ。が、時が経ても爛れは改善せず、今度は鼻梁の反対側にも同様の爛れが出来て、どうあっても医者に診て貰おうとの伝の意見を聴いた波之助は、漢方に詳しいと評判の和尚に診立てを頼む。和尚は見るなり、恐らく癩であると告げるが、自分も専門ではないのでもう一度、ゆっくり調べるから二~三日様子を見ようということになった。本などを当たって詳しく調べ直してくれた和尚の結論は、矢張り癩であろうとの診立てである。夫は絶望的になるが、伝の説得で、横浜に来ている宣教師、ヘボンが治療に当たっている感染症専門の治療院を訪ねることになった。この治療院は、和尚が紹介してくれたのである。伝の父が、土地を担保に借りてくれた金七百円と夫、波之助の実家が用意してくれた四百円を持って、夫婦は横浜に居を移す。然し、直後、ヘボンは、所用で米国へ帰国してしまう。代わりに治療は、日本人医師の平山に引き継がれるが、特効薬は愚か有効な治療法すら確立されていなかった時代に病の進行を止める術などあるわけもなく、病状は悪化の一途を辿り、二人は金銭的にも追い詰められてゆく。更に病の進行と共に、波之助の体は内から突き上げるような鋭い痛みに苛まれるようになる。然し、持って来た金も底をついた。平山の求めに応じて伝は体を開く。然し、それさえ長続きはしなかった。薬品が少なくなっていることを感づかれてしまったのである。伝は、もし秘密を明かせば平山の所業も明るみに出すと脅して平山の口を封じ、体を売って薬代を稼ぐが、藁をも掴む気持ちで尽くしても、波之助の病状は悪化の一途を辿る。夫の薬代を稼ぐ為に体を張った伝であったが、老舗割烹の仲居として働きながらのことでもあり、馴染み客相手の売春である。噂が広まっては追い出されるような暮らしであった。結果、河岸を変え転々としたのである。流れ着いたのは川口であった。宿場町として栄えたこの町は今でも小江戸情緒が残り、人気のある町だが、当時も人の出入りの多い賑やかな町であった、偶々、一夜の宿を頼んだ小さな旅籠で、宿帳に記名を求められた折、通常、偽名を名乗っていた伝は、本名と故郷の本当の住所を書く。女将は、これを見て、自分には母の異なる妹がいたのだと気付き、伝を歓待する。伝が出立する際には二百円もの大金を授け、いつでも又立ち寄るようにとの温かい言葉を添えた。苦しい情況を独り必死に凌いで来た伝には、不思議な縁の姉の温かさが身に沁みた。
 姉に貰った二百円の金も夫を助けることはできなかった。波之助は、治療の甲斐無く他界してしまう。一年後、川口で世話になった姉をに伝は訊ねた。然し、旅籠は閉じられていた。近所の人に事情を訊くと、どうやら姉の情夫が姉を殺害し、金目の物を売り払って逐電したらしい。伝は姉の恨みを果たそうと決意する。
 だが、伝は、この時三度目の恋をしていた。相手は小間物を扱う商人であったが、伝と暮らす為に、手狭な実家に住んでいた両親を殺した男であり、二人で地獄に落ちようと誓った恋人だ。名を一太郎という。
 ここ迄書けば、後は、観て、伝の生涯に思いを馳せて欲しい。男社会の中で美しく、賢く、力の無い女が、どういう風に生き、どういう具合に殺されたか。それをじっくり観て欲しいのである。
【舞台版】絶体絶命都市  ー世界の終わりとボーイミーツガールー

【舞台版】絶体絶命都市 ー世界の終わりとボーイミーツガールー

劇団エリザベス

ワーサルシアター(東京都)

2013/01/13 (日) ~ 2013/01/16 (水)公演終了

満足度★★★

引用
 初中盤での安易な引用が、折角の作品をだめにしている。ゲームのヴァーチャルリアリティーを演劇的に処理できていないということである。舞台版と言う以上、そういった点にも丁寧な演出と脚本化が必要だろう。ファーストシーンの空間が歪むような感覚を引き起こすシーンはとても良いのに残念だ。
 全体的に、頭でっかちで、役者の身体性をどう捉えているのか疑問である。最低限、「風姿花伝」くらい読んでおくべきだろう。当然のことながら、関係者全員である。更に突っ込んだ隙のない舞台に仕上げて欲しいのだ。
 何となれば、我々の生きている時代は、情報過多な時代だ。その情報を如何に絞り込んでゆけるかということ自体、既に一種の才能を要する。このようにして選択された素材を用いて緻密なシナリオを創り、想像力に訴え得るだけの仕掛けを施した後、役者の身体に落とし込む。これができて初めて舞台の入り口に立ったというべきなのである。従って、この過程で安易な引用や他人の手垢に塗れた「表現」は慎む方が良い。持ち込むならば、それが作品の全体構造の中で、新たな意味を獲得するようでなければなるまい。それが、引用する者、後から来た者としての先達への礼でもあろう。

めくるめくセックス 発酵版

めくるめくセックス 発酵版

シンクロ少女

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/01/17 (木) ~ 2013/01/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

フィジカルな愛とおやすみプンプン
正直言うと、自分の両親が、父親が死ぬまでいつもずっと一緒にいるのを見ていたせいか
(父親が元気で、自分も一人暮らしをしていたころは
自分が家に帰ると両親二人で一緒にテレビを見ていたのをよく見たし、
父親が死ぬ前は母親が行ける限り毎日病院にも行っていた。
仕事が終わって病院に行くと毎日母親が父親の横にいたし、
仕事が遅くなっても、いた。
・・まぁ数え上げればきりがないんだけど)
自分の中での愛の基準が高めなのもあるのかもしれないが(苦笑
あくまで自分にとってはなんだけど、
この舞台の上には、最後の例外を除いては愛は存在しなかった。

・・どれが愛で、どれが愛じゃないか、だなんて
偉そうに言おうだなんて気もないんだけど(汗
あくまで、「観客席で自分が肌として、目の前のものが愛として感じらたかどうか」と言うことで。

ネタバレBOX

舞台の上で男性の優しさと見られるものは、
自分がよく目にする、
「自分はこんなに優しい」
と、口では言いながら
それまでの彼の人生を通してみると
優しさとは違う、
何かのしたたかさ、問題回避能力とでも言えばいいのか、
ある意味で弱さの裏返しのようなものであったりする。

また、舞台の上で男性の純粋さと見られるものは、
独りよがりの理想の押し付けであり、
自己愛や宗教以外の何物でもないもので
(両方とも別に嫌いって程じゃないケド(苦笑
簡単に女性に対する敵意や
その女性が好意を寄せている(と見られる)男性への嫉妬・殺意に反転する
実は極めて危険な代物だ
(僕の中ではただのテロです。そういう女性とも一生関わりたくないと思えるほどに(そんなんで死んだら、あの世で亡父に申し訳が立たん(苦笑

なお、見当はずれの嫉妬からくる暴力は、
優しいだけの人間として描かれているハズのキャラクター(男性主人公の弟)にも
男性の一般的な姿として描かれているようである。

子供への愛でつながっていると思われる夫婦は、
(これが一番愛に近いのかもしれないが)
なんか父親はSMクラブに入り浸ったりしてみている。
欲望や好奇心を抑えられないという意味では、
やっぱり弱さと受け取られても仕方がないように思う。



一人、自由人?としてジローなる人物が登場する。

実際、目にすると凄く鬱陶しい人物ではあるのだけれど、
多分、本人もそのことを意識している。

一見、無神経で雑だが、
多分登場する男性のなかで一番気配りができて
仕事が良くできる人間だと思われる
(仕事は多少無神経になれるくらいでないと務まらないと思う

やることは大雑把だが、一番傷つきやすい人間だと想像した
(逆に仲良くなると一番大変なタイプかもしれない

後輩が自分勝手な思い込みでフラれて
自分に当たっても、
イヤな顔ひとつしない。

ハッキリ言って苦手なタイプだが(苦笑
人間としては理解できる。

少なくとも他の男性キャラのように、
自分の弱さ(誘惑に勝てないのを含む)やコンプレックスを言い訳にして
ゲームやSMクラブに逃避したりしない
(ジローがゲームをしているのは楽しいからだけだと思う

この物語の男性登場人物の中で、
もっとも女性に心情が近いキャラクターだと自分は思った
(たぶん脚本家は一部の女性の心情を、敢えて男性に代弁させているのではないか(笑
少なくとも、悶々とする後輩に「おやすみプンプンでもみて寝てろ!」とハッキリ言える(なんて優しい言葉
そういえばラストシーンでなんか、その後輩が本読んでいたようだったけど、
あれは「おやすみプンプン」だったのかなぁ・・。



女性と交流がある男性キャラクターのなかには、
強さとみられるは箇所はほとんど描かれていない。

唯一、主人公と思われる男性が、
弟の恋人に言い寄られてもそっけなくする場面(男性の態度は終始冷め切ってる)が一見するとそのように見えるが、
あれは強さではなく、
相手の心に対する無関心だと思う。

その証拠に、
寝たきりだったはずの奥さんが起き出すと、
急に従順な下僕に変貌する。

男性の強さがほとんど描かれないからこそ、
終盤のプロレスによるフィジカルなやり取りが映える。

夢の世界から抜け出てきた奥さんは無言だが、繰り出す技が言っている(笑

的確に相手の急所をつく攻撃(致命傷になるかもしれない
武器(椅子)を使った極めて危険な攻撃(ちゃんと外れるようにはなっているんだろうけど(笑

夫もそれに耐え、容赦無い攻撃を繰り出す。
しかし、そのどれもが、微妙に相手の急所を外れているようにも見える。

女性のそれに比べると、相手を倒すための攻撃ではなく、
自分の熱量を伝えるための攻撃に見える。

女性は、相手に激情のままにぶつかって、
それでも相手が最後まで自分の前に立っていられるのかを品定めしているようでもある。

別にDVを推奨している訳ではなく、
胸を真っ赤にしながら女性の平手打ちに耐える
(しかし顔を殴られると耐え切れずに倒れ込む(笑
様子に、それまで感じなかった、
男性の強さと弱さが表れているようにも感じた。

男性が弱いままだと、愛は成立しない。

女性の容赦ない攻撃に耐えきって最後まで立つ人だけが、
サイゴに愛を語るに値する。

舞台はそう語っているようにも見える。

前回公演で割と賛否があったような気もするので、
今回はざっくばらんに書いてみました。

でも、この劇団、実はマジメな内容にも関わらず
敢えて扇情的なタイトルを付けるのは、感想も書きづらいんでやめてほしいなぁ・・(苦笑
王子じゃなかったら、自分もたぶん足を運ばないかもしれない・・(汗


追記・

宗教に似た感情を「愛」と呼ぶ人々(主に男性)も存在する。

そういった人たちと話すとき、
自分たちの熱情を「愛」と呼び、自分の両親の話などしても
「そんなのは愛じゃない」と言う。

そしてそういった人たちに限って、何故か極端な暴力に向かおうとする
(友達だったんで止めたが。
冷静に戻るまでは、共感してくれるのが友達だと言わんばかりだった。
このように、何故か特に若い男性は阿呆が多い(個性的な人物もその分多いが

「コイツらの親は、子どもたちがこんな意味不明な表情・目つきをしているのを見て
心配しているんじゃないか?その心配を無視して
信仰めいた愛(自分が捉えるところの)に突き進むことが、『愛』なのか?」

日本語の通じなくなった彼らに疑問に思うことは多い。

その誰もが、正気に戻ってみると(洗脳が解けたのか?
いたって気のいい連中ばかりであったりする(あ、なんか戻ってきたな、でも元気なくなったな、と思う(苦笑

自分は奇跡的に呑気な男子校で中学高校と過ごしたので
そのころは全く気づかなかったが(苦笑
大人になってみると、特に20代のうちの男性は
一見、穏やかそうに見えても
おかしな男性ばかりだ・・。

自分が40代になった時、
30代の男性についても同様のことを思うかもしれないので
まぁ、聞き流してほしいんだけど・・(そういうの軽く聞き流してほしい、でも言う(苦笑
骨相学第三章~恐怖~

骨相学第三章~恐怖~

劇団メリケンギョウル

荻窪小劇場(東京都)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

工夫
 役者のレベルはまちまちだが、そのことを充分認識しているのだろう。本番を含めて、舞台裏を明かして見せる手法を取り入れ構成自体も良く考えて、
オムニバス形式を纏めている。その知性と向上心が良い。自分の好みでは、二本目、三本目は、シナリオ、演出、演技それぞれに楽しめた。

東京ノート

東京ノート

東京デスロック

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/01/10 (木) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

とにかく演出が素晴らしい
東京ノートは初観劇でしたが、もちろんあまりに有名なお話なのである程度は内容について知っていました。今回は「観ておかねば」と言う意識が強かった上での観劇で、正直に言えばそこまで大きな期待も抱いていなかったのですが・・・・。とても素晴らしかったです。斬新な演出が空気を支配していたため、集中も途切れることなく最後までのめり込むことができました。劇団員さんたちはさすがですね。次回公演も期待します。

人の香り

人の香り

燈座

ウイングフィールド(大阪府)

2013/01/17 (木) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

何とも濃密な
登場人物は二人だけなのに何とも濃密で濃厚な世界が広がってました。行き過ぎてて笑える状況の母娘。コミカルな演出もありなのだろうけど、今回は抑制された中に走る冷たい過激さが堪りません。いやあ、面白かった~。セリフの言い回しや間も絶妙。

捨て犬の報酬(チケット完売!→増席しました!!)

捨て犬の報酬(チケット完売!→増席しました!!)

おぼんろ

野方スタジオ(東京都)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/19 (土)公演終了

満足度★★★★★

またもや号泣しました
この作品を観劇するのは二度目でしたが、またも号泣。帰り道すがら、思い出し、また物語の枝葉を想像し、号泣。日ごろ、そんなに涙もろいほうでもないのですが。むしろ「泣ける!」と言うキャッチコピーの映画なんかを毛嫌いする私なのですが・・・。末原拓馬さんのポチは、幸せそうに笑っていた分だけ、胸に痛かったです。それにしても大好きな作品。この物語の戯曲販売もして欲しいです。

ネタバレBOX

客入れの時はただただ真っ白な顔で、時に私たちに冗談なんて飛ばしていた末原拓馬さんでしたが、「そろそろ始めようか」と言うや、舞台上の床に置いてあった化粧道具で唇を黒く塗り、目元にも乱雑に青い絵の具か何かで涙を流しました。トレードマークの長い髪も結び、いつもの[イケメン主宰]を封印し、醜い犬へと姿を変えていくのでした。しかし、鏡も見ずに行うその化粧は、どこか神聖な儀式のようで,、とてもとても美しい光景なのでした。
I.F.L.演劇祭 vol.1

I.F.L.演劇祭 vol.1

雲の劇団雨蛙

野方スタジオ(東京都)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/19 (土)公演終了

満足度★★★★

雨蛙さん
島根県の劇団さん、地方の劇団は一度も見たことがなかったのですが、驚きました。

ネタバレBOX

女優二人がユニゾンでほぼぴったしに台詞を言う。しかも、その一人は急遽代役で出演だったようで・・・ 急遽なのに、よくあんな事ができるなぁ!あのユニゾンが完璧だったら、背筋が震えてもおかしくない。完璧なこの作品をもう一度みて見たいと思いました。
捨て犬の報酬(チケット完売!→増席しました!!)

捨て犬の報酬(チケット完売!→増席しました!!)

おぼんろ

野方スタジオ(東京都)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/19 (土)公演終了

満足度★★★★★

捨て犬の遠吠え
まめ芝で抽選漏れして、観劇された方達の「観て来た」を読んで、期待度が相当高くなっていました。劇場でもないオフィスみたいな場所で客入りの明かりは蛍光灯、いつでもおぼんろは予想だにしない場所で公演をする。
4つのライトが床に設置されていて、(おぼんろの公演でよく見かけるライト)蛍光灯が消えるとその明かりで、ただの空間があっという間に劇場と化す。
末原拓馬さんが所狭しと動き回り、見てる側はそれに虜になっていく。

ネタバレBOX

小さな時の捨て犬のポチの屈託のない笑顔。そして、年老いたポチのくたびれた笑顔。胸がギュッと締められる苦しさを感じました。最後の最後待ち続けたモノを手に入れられたポチの遠吠えに、涙が止まりませんでした。
三人獅子舞

三人獅子舞

ナカミチ円陣

シアター711(東京都)

2013/01/17 (木) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★

まぁちょっとズレたが、正月に相応しいネタかな。
でもなんというか・・・、小品な感じがしましたなぁ。
なんかこう捻ればもっと面白くなる感じがしたのだが、
突き抜けなかったなぁー。   (約90分)

ネタバレBOX

諏訪の方で獅子舞の奉納があるとのことで、呼ばれた3人組みの獅子舞さんでしたが。控え室にいるのは右目に眼帯をした元気なハッピ姿の女性と右足を膝下から包帯でグルグル巻きにして松葉杖をついた女性・・・。部屋には3人組の男性もいるのですが、実行委員ではなく手伝いであり。いろいろからんでいきます・・・。ちなみに獅子の一人はインフルエンザで休みです。
で、獅子舞できないからどうしようとのドタバタが展開してゆくのですが、なんかぬるい・・。でも後半になって獅子がなんとか動くと話は弾みますが、なんかリズムが今ひとつでした。3人組と組んでの獅子舞の練習?していると連絡が入って中学生コーラスが時間食ったので、獅子舞は無しと(でもギャラは払うとの話)なってしまいました。でモヤモヤしながら2人組みの獅子舞さんは電車で帰宅・・、で最期は綺麗な獅子舞で〆です→翌年のお呼ばれという設定でした。う~んほんと街のイベントみたいな感じでありました。

まぁ獅子舞が良かったから星は一つオマケします(^^)
あ、ストレンジャー

あ、ストレンジャー

マームとジプシー

吉祥寺シアター(東京都)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★

「あ、ストレンジャー」
初日。約1時間40分。初演は未見(映像上映は見た)。現代日本の若者の物語だしリフレインの手法も健在だか、ちゃんとカミュの「異邦人」。ギラっとする野性が新鮮。放り出すようなエロスのセンスが好き(岡田利規さんっぽい)。最後は湿っぽいより、突き放してくれる方が私好み。青柳いづみさんの演技の確かさが気持ちいい。尾野島慎太朗さんが本当にカッコ良くなられて、どうしよう!とドギマギ(笑)。オーディションあるみたい。まだ残席あるので興味のある役者さんはお早めにご予約を。

【ご来場誠にありがとうございました】桜が散るために降るような雨

【ご来場誠にありがとうございました】桜が散るために降るような雨

東京ポップシップ

戸野廣浩司記念劇場(東京都)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★

姉妹や実母間での、
もつれ合った生臭い葛藤の描写があることを期待していたので、主眼とも言える更新されたブログの謎解きや誠也と利香との交歓の表現も含め、全体を通して淡白に感じた。

阿修羅のごとく

阿修羅のごとく

Quaras

ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)

2013/01/11 (金) ~ 2013/01/29 (火)公演終了

満足度★★★

阿修羅
面白い。ドラマ等は見たことない。

ネタバレBOX

綱子(浅野温子)…長女。未亡人。華道の師範。料亭店主(山本亨)と不倫し、求婚されるが寂しさから逃げられないことを悟る。
巻子(荻野目慶子)…次女。夫(大高洋夫)と秘書(彩夏涼)の浮気疑惑に悩みから万引きしてはさらに苦悩する。
滝子(高岡早紀)…三女。父(林隆三)の浮気調査を興信所に頼んだ。その興信所の男(中山祐一朗)と恋愛の末、結婚する。地味で堅物系。嫉妬心からか四女とよく衝突する。
咲子(奥菜恵)…四女。ボクサー志望の男(広瀬友祐)と同棲。喧嘩をへて結婚し、チャンピオンの夫をもつという幸せも束の間、夫が倒れ、悲しみに打たれ、ゆすりに合う。
母(加賀まりこ)…19くらいで嫁いで、夫や子供たちのために働き続けた。夫の浮気を知りつつもその素振りを見せず、家族に看取られ病死する。

いい感じのドラマ性と、女と男の(家族愛も)機微もミックスしたいい作品。
浮気されてることを知りつつも漬物つける母や妻でありつつける次女とか、三女のコンプレックスと四女との確執と情のバランスとか、見所多し。
元の作品は知らないけども、二時間ちょっとの舞台にまとめた瀬戸山の功績も大きい。テンポ良くてダレなかった。

長女の寂しさへの達観が静かだけど恐ろしくもある。また、(浮気を否定した)秘書を疑い続ける次女の「女性」さが、ドロっとした恐ろしさを醸してていい。
荻野目慶子の普通の主婦っぽい感じと女な部分の同居性が気に入った。高岡早紀は、美人度が高いので、地味ファッションと潔癖性でも魅力的に見えてしまうのが残念。奥菜恵はとても美人で、ゴージャス演技が似合ってた。
嘘ツキタチノ唄

嘘ツキタチノ唄

企画演劇集団ボクラ団義

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★

面白い謎解き
昔の未解決事件とからめて、徐々に悲惨な事件の真相が明らかになっていく様は見事!

ネタバレBOX

刑事の目の前で起こった事件なのに、しっかり捜査されず、30数年後に事件関係者宅に来た別の刑事が真相を全く知らなかった件の説明が、(あくまで私にとっては)弱く感じられました。
メイズ メイド メイズ

メイズ メイド メイズ

United Artists 1八や

劇場MOMO(東京都)

2013/01/16 (水) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

メイド
オムニバスといえど密なつながりがあり、一つの作品として楽しめた。コメディがいまひとつ馴染みこんでいなかったが、後半は役者の個性が光っていた。

笑って!タナトスくん』(東京・福岡共に全ステージ終了!ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました!)

笑って!タナトスくん』(東京・福岡共に全ステージ終了!ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました!)

生前葬

ぽんプラザホール(福岡県)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

初日!!
なんですか??これ???
演劇という枠を超えたエンタメですね~~
ダンスやパフォーマンス?演奏すらやっちゃうし、
ベートーヴェンの「月光」久々に聞いた。震える。

ネタバレBOX

二階堂さんという女優さんを初めてみたけど脳天かち割られるくらいのインパクトがあった。 もうびっくり~~~
そして、腹筋の割れた男子3名の裸を観れて、至福ですわw
めくるめくセックス 発酵版

めくるめくセックス 発酵版

シンクロ少女

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/01/17 (木) ~ 2013/01/21 (月)公演終了

満足度★★★★

“エロバカ劇団”の真骨頂
旧作に続き観劇。
シンクロ少女さんには、変に落ち着かずに、本作のような勢いのある動きの芝居を創り続けて欲しい。
しいて言えば、SM嬢のくだりはしっくり来なかったかな。

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