最新の観てきた!クチコミ一覧

119821-119840件 / 190185件中
君と世界と僕

君と世界と僕

Oi-SCALE

駅前劇場(東京都)

2013/01/30 (水) ~ 2013/02/04 (月)公演終了

満足度★★★

狙いにきたかな、という感覚。
最初に観たのはずいぶんと前だったけれど、ここ何作かを観て、ちょっと好きではなくなっていましたが、今回は楽しむことができました。林さんの中にある美学が、いつもにも増して色濃く感じ取れたような気がしました。モダンスイマーズの古山さんはさすがの存在感でしたね。ただ、満足度に対してのチケット料金が妥当かと問われると、少しだけ考え込んでしまうのも事実です。

演劇集団 砂地 『Disk』

演劇集団 砂地 『Disk』

演劇集団 砂地

シアタートラム(東京都)

2013/01/24 (木) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★

人間は愚か
妹が観客に向かって台詞を放つとき「病んでるのはお前らだ」と聞こえはしなかっただろうか。聞き逃したり見逃したりして不明なことが生じる場合、観劇後脚本を読みたくなるものだが、ただそれだけの理由だけで脚本を読みたくなるのではない芝居はそう多くはない。この作品はまさにそれだ。劇場が広いため濃密な空気がスースーした印象(大きな空間を生かせたのは高い天井からモノを落とすくらいで、それ以外ではもて余してた感がある。)は否めない。小さい劇場で観たらもっと重量感を受けただろう。

私の嘘、僕の嘘

私の嘘、僕の嘘

Z団jr.

千本桜ホール(東京都)

2013/01/30 (水) ~ 2013/02/04 (月)公演終了

満足度★★★★


嘘は悲しい。嘘は寂しい。嘘はいとおしい。
嘘がないのが一番だとは思うけど、嘘がないのは嘘だ、と大人になってしまった自分が叫んでいる。
サスペンスとゆうよりも、人間模様を描いた作品だと思いました。
観に行って良かった☆

短篇集:几帳面独白道化師

短篇集:几帳面独白道化師

バンタムクラスステージ

劇団そとばこまちアトリエ 十三 BlackBoxx(大阪府)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

まさに贅沢!!
初バンタム作品観劇となりました今回、6作品の短編集ということで楽しみにしておりました。

6作品すべてが色味の違う、まるでカラフルなモザイクのような物語。
声を出して笑ってしまうコミカルな作品から、呼吸が止まるほどの緊張感溢れる作品まで、惜し気もなく見せつけられる俳優陣の力量。
すべてに言えることは「必ず予想は裏切られる」

なんという濃密で贅沢な空間!!

そして福地教光様、貴方の芝居を間近で観られて、アタシは幸せです。
俳優「福地教光」の壮絶な色気のある演技、本当に大好きです!!

3月の本公演も楽しみにしておりますよん!!

4人の被疑者

4人の被疑者

劇団ヨロタミ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/01/30 (水) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

満足度★★★★

緊迫感
 一見、何の関係も無いように思われた四人の被疑者は、舞台進行と共に、徐々に互いの関連が明かされて行くが、持って行き方が非常に巧みである。

ネタバレBOX

 オーム真理教事件を匂わすグループに入信した加納 蘭、中学時代以来、根性焼きなどの苛めに遭い続ける倉田 慎司、非合法ドラッグ所持などで逮捕された古谷野 裕子は娘を殺したと供述している。振り込め詐欺の仲間との容疑を掛けられた冤罪の斉藤 実などの要素を絡めながら、事件の進行の背後に常に、隠れた背景を暗示するような、暗い緊張感を醸し出して2時間強の上演時間は、全く長さを感じさせない。
 これは、DV、児童虐待、チャイルドポルノ、ドラッグ、苛めなど悪のデパート、松澤 武史の犯罪行為が、序々に明かされてゆくからである。無論、教団の動き、冤罪を構成してゆく我が国の検察、警察の問題点も浮き彫りにしてゆく。無論、仕掛けはこれ以上にあるが、これから観に行く方の為に、これ以上は明かさない。緊張感のある舞台である。
4人の被疑者

4人の被疑者

劇団ヨロタミ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/01/30 (水) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

スリリングな2時間!
社会問題も取り入れた東野圭吾風サスペンスの逸品。疑って悪いけど、ほんとに全部オリジナルなんだよね?素晴らしい。以下、何を書いてもネタバレなので。。

ネタバレBOX

最初は何の関係もなく見えた4つの事件が、4本の糸が撚り合わさっていくようにひとつになっていく見せ方、さりげないヒントの出し方、小劇場で久々にわくわくした。ひとつだけ、振込詐欺で捕まった斉藤の件だけは、ちょっと無理、ありえないかなって感じだけど、それでも全体を損なうものではなかった。最後は涙。でも松澤殺してくれてありがとう!って言いたくなっちゃったよ。Good Job!
日本人のへそ

日本人のへそ

公益財団法人宮崎県立芸術劇場

都城市総合文化ホール(宮崎県)

2013/01/30 (水) ~ 2013/01/30 (水)公演終了

おおらかな南国テイストの井上作品
時空の旅テイストで、南国らしい心地良い空気が出ていた。
前半のハチャメチャ具合はまだパワーアップしそう。
宮崎の県立劇場での本公演も観たい。

おおらかな性的表現がありますので、お父さんと観に行こうと思っている12歳以下の女の子は、お父さんとは離れた席で観たほうがいいかもしれない。普段から家庭でそういう会話をしている親子であれば、普段通りで大丈夫。

『マグダラなマリア』 ~ワインとタンゴと男と女とワイン~

『マグダラなマリア』 ~ワインとタンゴと男と女とワイン~

ネルケプランニング

サンシャイン劇場(東京都)

2012/11/21 (水) ~ 2012/11/30 (金)公演終了

満足度★★★★

期待通りに面白い
友人に1~4弾までのDVDを観せられ、当日マグダラシリーズ初観劇。
劇中の前半で歌われるマリアさんとカミーナの歌をもう一度聴きたくて、急遽時間を作り26日に再び観劇。当日引換券1階23列18番、最後列音響さんの左隣。
良い意味で歌が耳に残る。2度観て当公演ほぼ全ての歌のおおまかなメロディ、歌詞を口ずさめるようになるほど。
観劇後の会場にて当公演のDVD予約。後日1~4、マグダライブのDVD購入に至る。面白く、歌も素晴らしい、人に勧めたくなる舞台。

4人の被疑者

4人の被疑者

劇団ヨロタミ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/01/30 (水) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

無題604(13-029)
19:00の回(曇)。18:33会場着、受付は1階、すでに始まっていて済ませてから5階へ。入口でパンフをいただき中へ、劇場備付の椅子とは別に最前列にパイプ椅子(9脚)。殺風景…寒々としたセット。むき出しのコンクリート壁のような暗い色。19:01前説(男性3人)、白いシャツ、ネクタイなし、スラックス、ベルト…明るい話し方。19:05音が聴こえてきます、雑踏、僅かな話し声、車…暗転〜21:06終演。こちらは初めて。総勢21名でしょうか、大所帯で「事件もの」が4話並行。さっぱりした舞台。どっぷりシリアスな展開という作風ではないことを差し引いても、ちょっと…、という部分が(私には)多かったようです。

ネタバレBOX

人間の「業」のようなもが感じられないのは重い内容にしたくなかったからだろうか。「用語」が正確かどうかはわからないけど、要所はおさえてあるんだと思いながら観劇、ここは「拘置所?」。

最初、状況説明が長いと感じ、「新興宗教」のところでは、これはパロディをやりたいのか/それとも設定を借りただけで別の意図があったのか…、どうも前者にみえてしまい、それで、ちょっと、と感じました。サリン事件は95年3月で、昔のことじゃないし。総武線で真っ白服の3人組と乗り合わせたことがあったけど…そうだったんだろうなー。この「軽さ」はどこから来るのだろう。



もしかすると、ドラマ的なお話と割り切ってしまえばよかったのかも。「ご都合」も話の展開上かまわないこともあるだろうけど...相当中途半端、取り調べも通り一遍...
舞台『弱虫ペダル』箱根学園篇~眠れる直線鬼~

舞台『弱虫ペダル』箱根学園篇~眠れる直線鬼~

マーベラスエンターテイメント

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2013/01/30 (水) ~ 2013/02/06 (水)公演終了

満足度★★★

シャトナーさんの不在がつらい
初日観劇。印象は二勝二敗、細かい演出を数えると若干負けに傾いたかなと。

ただ、村田充さんの御堂筋を見ないと絶対に後悔する。
あとアンディとフランクにも会いに来て欲しい。
植田さん真波のふくらはぎも、そりゃあんな余裕の笑顔も出るわと納得に足る証。

総北ジャージ姿の鳥越さんのふくらはぎをこよなく愛しているので、また拝見できて感無量。
次は、またシャトナーさんと一緒に走って欲しい。切望。

ネタバレBOX

小林且弥さんはなぜキャスティングされたのか。
マンガ原作にも拘らず、ここまで似ていない役者を選ばざるを得なかった理由とは。
ビジュアルをカバーする演技をしているようには見えない、いつも通りの調子。腰を痛めてるのに、全然福ちゃんに見えないのに、ペダル踏まなきゃいけないなんて。小林さんが可哀相。
4人の被疑者

4人の被疑者

劇団ヨロタミ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/01/30 (水) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

満足度★★★★

起・承・小転・結
事件の進展、真剣に見入りました。

ネタバレBOX

大きく括ればイジメ問題から発展した事件、四人の被疑者、更には児童ポルノで捕まった若者も含めて事件が見事に繋がりました。

少しずつ事件が繋がっていく様は心地良かったのですが、ただ、事件解決の根幹をなす内なるコスモス(小宇宙)の会のシーンは、教祖の母親が登場するなりいきなりインチキを暴露して信者に謝罪するというあまりもあっけない内部崩壊の展開にガクッと拍子抜けしてしまいました。

刑事や弁護士の活躍など無くても事件は解決したやんと思いましたが、その後の生々しい過去の根性焼きの実態を語り合うシーンで再び引き締まりました。

ところで、コンクリート模様の背景は可動式で、牢屋になったり、壁になったり、文字を映したり、前後の境目になったりしてとても効果的でした。
コリオレイナス

コリオレイナス

地点

京都府立府民ホールアルティ(京都府)

2013/01/25 (金) ~ 2013/01/29 (火)公演終了

満足度★★★★★

楽器や台詞のリズムが心地よい。
グローブ座の公演の上映会を無知のまま視に行きさっぱりわからなかった。
帰ってあらすじなど調べた。
小難しい政治の話だけど生で観てみたいと思った。
ヤード席に魅力を感じたし1000円という価格にも魅力。

会場で渡された小冊子にもあらすじなどが書かれていて
観る前に読んだ。

上映会よりもわかったし面白いと感じた。
「ちっきしょーめが!」がお気に入り。

シェイクスピアの台詞が長いし小難しいと思ったけど
あの変わったリズムや音程で言うのが飽きなくて私には良かった。

まぁ、わけがわからなくても
あの場で、ヤード席で、生のワクワクを感じることだけでも良いんじゃないかと思った。

舞台ってそういうもんなんかなと。

地点さん、気になる劇団になりました。

君と世界と僕

君と世界と僕

Oi-SCALE

駅前劇場(東京都)

2013/01/30 (水) ~ 2013/02/04 (月)公演終了

満足度★★★★★

泣いた
今まで見た中で(といってもそんなに多くないのですが)一番に好きかもしれない。

Oi-SCALEの公演はネロ(AB両方)を観たことがあるのだけどどちらも軽い一言や何気ない行動でさえも胸を苦しくさせる。
私事でうだうだ悩んでいたのが突き動かされた気がしました、ありがとうございます

実は本日も行きます。昨日と違う発見がありそうで楽しみです

地下室

地下室

サンプル

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/01/24 (木) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

満足度★★★★

おかしな人々
閉鎖的なコミュニティーの中で異常性が肥大していく気味の悪さを、笑いと緊迫感を交えて描いた、奇妙な雰囲気に引き込まれる作品でした。
松井さんならではの変態性がありつつ、物語としては具体的で、取っ付き易かったです。

共同生活をしながら特殊な水を製造して販売する人達や、そこに訪れる客や曰くありげな取引先とのやりとりを通じて、それぞれの人物の異常性が明らかになり、自ら作った決まりに縛られていく人々の病理がグロテスクに描かれていました。
閉じた集団の中で、メンバーだけに通用するルールが設けられたり、性的に乱れている様子が、新興宗教や左翼運動の組織を思わせ、劇団というコミュニティーを自虐的に描いているようにも感じられました。

内容的にはコメディーではなく、寧ろ気の重くなる話なのにも関わらず、笑える場面がとても多く、そのことによって登場人物達の異常性が引き立ち、それが特別なものではなく、誰もが内に備えているものだと思わせました。

どの役もアクが強いながらもリアリティーを感じさせる演技で良かったです。中でも、古舘寛治さんのとぼけた味わいと狂気の紙一重感と、山内健司さんの高圧的で嫌味ったらしい感じが特に印象に残りました。

派手な効果は用いず、ゆっくりと明るさを変化させることによって独特の雰囲気を生み出していた照明の演出が素晴らしかったです。

『鎌ヶ谷中年ヒーロー』

『鎌ヶ谷中年ヒーロー』

らちゃかん

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2013/01/17 (木) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★

なぜに鎌ヶ谷
鎌ヶ谷の知識のない人には、???のお話ですよね。
でも、ヒーローものは、大好物です。
ミニ仏とヒーローアクションを観れただけでも、満足です。

ネタバレBOX

アンパンマンの中身は、中年オヤジ…ちょっと哀しい。
たいこ茶屋殺人事件

たいこ茶屋殺人事件

ハマコクラブキヨコクラブ

浅草橋「おさかな本舗 たいこ茶屋」(東京都)

2013/01/27 (日) ~ 2013/01/29 (火)公演終了

満足度★★★★★

新しい出会いがありました。
居酒屋での公演とのことで、どんな感じかなぁと思いましたが、入場後から出演者と思われる方が、ポーズを取っていたりしていたのですんなり世界に入り込めました。
完全にコメディですもんね。セリフが聞こえなくなると困るので、声に出さずに笑っていたので、腹筋が痛かったです。

終演後の大将とのじゃんけん大会、燃えました。

また、1年前に観た舞台で出演されていた方とも再会(?)できて、新しい出会いがあって、楽しかったです。

ネタバレBOX

名探偵の子孫が必ずしも名探偵でないところが、おかしかったです。
途中で、七味が原因だってわかっちゃったもん。
犯人はわからなかったけど…。
君と世界と僕

君と世界と僕

Oi-SCALE

駅前劇場(東京都)

2013/01/30 (水) ~ 2013/02/04 (月)公演終了

満足度★★★

動物ものには弱いんです
ホロリときました。

最初の前説の目を閉じる演出も結構好きでよかったです。
目の見えない人の気持ちはひしひしと伝わってきました。

ネタバレBOX

川に流してしまった犬が、結果的にバイク事故で主人公が救ったことになったのはよかった。救われた。

モモタロウと獣医がすごい面白かった。
イノセント・ピープル “原爆を作った男たちの65年”(再演)

イノセント・ピープル “原爆を作った男たちの65年”(再演)

劇団昴

あうるすぽっと(東京都)

2013/01/30 (水) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

満足度★★★

明日にすべきだったかも
何故かと言えば、明日は、演出の黒岩さんのポストトークがあるからです。

この作品、演出意図を伺わないと、感想が大きく異なる気がするのです。

登場する主要人物は、皆アメリカ人なのに、一向にアメリカ人ぽくないんです。まるで、日本人のお話みたい。仕草や表情が、あまりにも日本的な役者さんばかり。最初は、そのせいで、この舞台世界に心が同化せずにいました。でも、待てよ!と思いました。昴って劇団は、翻訳劇の上演が多いでないの。私は、何度もこの劇団の翻訳劇を観ているけれど、今まで、登場人物をここまで日本人的に捉えたことはないぞ!って。

で、もしかしてと思ったわけです。役者に、アメリカ人らしさを要求しない、むしろ日本的な演技は、演出意図かもしれないと。
そうであれば、これは、なかなか秀作です。

原爆投下を、日本人は、被害者としてしか捉えられない。でも、アメリカ人は、やむを得ない選択だったと、肯定的に捉える。
こういう事態は、いつの時代も、どこの戦争でも、常に普遍的な事象なのかもしれません。
そして、内地の人にとっては、元々他国であった異民族の沖縄の人に起こる悲劇は、どこか他人事なのかもしれないと、今の現実社会の不条理を想い、やるせない気持ちになりました。

今後のアメリカとの対等な付き合いも、益々困難なのだろうと、未来に希望が見えなくなったりもしますが、この舞台を、演劇作品としてだけ、評価するなら、かなり、まとまりのある佳作だったと感じました。

ネタバレBOX

もし、登場人物を、わざとアメリカ人的に演じさせない演出だとするなら、これは、原爆を日本人が先に開発して、立場が逆の場合もあり得たという、普遍的な芝居なのかもしれないと感じます。

でも、もし、昴の役者さんの力量が足りず、アメリカ人を演じているつもりで、誰もそう見えないのだとしたら、この芝居は、失敗作だと思うわけで。

それと、もう一つ考えられるのは、幾らアメリカ人の名前をつけた登場人物を造型したところで、所詮、日本人である作者には、アメリカ人気質を表出する台詞等の構築に無理があったのかもしれないという点。そうであれば、幾ら演出意図でなくても、役者も懸命にアメリカ人を演じようにも、根本の人物の描き方に問題があるということになります。

だから、評価の難しい芝居でした。

ただ、演出意図だったかなとは思うのです。原爆を開発したブライアンの娘、シェりルが、被爆2世の高橋と恋愛して、被爆者側の視点に立つ人間になった途端、何故か彼女がアメリカ人に見える演技をされたように思うから。

だとすれば、そこまで、計算されたこの黒岩さんの演出は巧みだと思わざるを得ません。

ですが、いつも黒岩さんが常套手段とされる、薄明かりでの、出演者による、場転やセットの配置換えは、コメディではないので、今回の作品には、不向きだったと思います。
口論の後に、そのキャストが素知らぬ顔で、家具や小道具を移動するのは、どうしても、舞台の切迫感を削ぐと思いますので。

実際、開発者のアメリカ人が、来日し、絶対謝罪の言葉を述べなかったシーンをドキュメンタリー番組で観たことがありますが、この畑澤さんの創作戯曲では、被爆者である日本人と娘の間に生まれた孫が、またお腹に子供を宿し、そのお腹を、ブライアンが、愛おしい表情で触ることで、加害者と被害者の相互の関係に、何か光明が見えるという仕掛けが施されています。それが、たとえフィクションだと知ってはいても、何か、明るい希望が見える気がして、秀逸な脚本だと感じました。

たとえば、争っている領土は、相互の民族の間に生まれた混血児に限定して住める土地にすればいいのになんて、無理な妄想が、頭によぎったりしました。

いづれにしろ、いろいろ思うことの多い芝居でした。
君と世界と僕

君と世界と僕

Oi-SCALE

駅前劇場(東京都)

2013/01/30 (水) ~ 2013/02/04 (月)公演終了

満足度★★★★

初日観劇でした
たんたんと平たい感じがする話ながらも、
ユーモアを交えつつ深く考えさせられた舞台でありました。

こーゆー芝居は好きだなぁ    <約2時間強>

ネタバレBOX

飲酒してバイクとばすような主人公が、
そのとばしていたバイクで事故起こして。
全盲となり、盲導犬と共に生きていきながら。
弟や学生時代の悪友やら助けた犬、川に流した犬、
などなど犬繋がりで話が流れていくのですが。
オープニングでのセルフ暗転(目を閉じるだけですが)や、
舞台後方の大型映像投影幕やら、演出がハマっていて好みでした。

擬人化した盲導犬のチロル(雌)や、
主人公が川に流して殺したと思っていた桃太郎(雌)など。
女優さんがワンリンガル用いているような片言の台詞は楽しかった。
(モモちゃんは主人公がバイクで事故を起こしてまで
助けることになったきっかけの犬であり=
心の棘になってるワンちゃんだという繋がりもいいなぁ。)

でも怪我したモモちゃんの手術した獣医さんのキャラクターも、
世界観を壊しそうで壊さない、微妙な位置での笑いとりキャラでありました。

モモとチロルの出会いも、グワァーンと盛り上がるわけではないながらも。
上手に出会わせて主人公を探すというくだりも見事でありました。

見てよかった、と思える作品に感謝です。
アメフラシザンザカ+坐ってはみたけれど

アメフラシザンザカ+坐ってはみたけれど

タテヨコ企画

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2013/01/24 (木) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

満足度★★

『坐ってはみたけれど』みました
逃げ出した男が、さまざまな状況下における騒動に感化されて良い方向(?)に向く話でしたかな。イメージはパラレルワールド的な感じというよりもタイムランダムって感じのSF調だったかな。古典的なら”胡蝶の夢”でしょうか。
役者さん頑張ってるし面白くはあったんだが、なんか小骨がのどに引っかかった感が抜けなかった90分。 <開演時間は厳守しようよ>

ネタバレBOX

う~んじたばたしていた”あさってダンス”みたいな感じ。
時系列をバラバラにして見せる手法に加えて、
バンバン寺から実家であるマイマイ寺へと逃げ出してくる主人公=杜康(とこう)くんが一晩寝たら30年が経過してて、寺の抗争に巻き込まれるというオチに近い時間の夢話が面白かったが。
他は基本、寺を脱走するまでの出来事を散りばめた感じでしたが。
どれが本当の話なのかは不明でり、
本当に寺から逃げたのかも、わからない感じがしたです。
寺に入ってすぐなのか?
それとも2年以上経過しての脱走だったのかも不明と思えた。

~ユメランダム~とかいうサブタイトルが付きそうな作品でした

このページのQRコードです。

拡大