最新の観てきた!クチコミ一覧

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『ANARCHIST』アナーキスト

『ANARCHIST』アナーキスト

anarchy film

新宿アシベ会館B1(東京都)

2013/02/09 (土) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★★

病みつきになりそう
決してハッピーなお芝居ではなく、今回もメッセージががんがん飛び込んできました。パワーもガンガン受け取りました。

尻軽SiLLYGiRL

尻軽SiLLYGiRL

東京プロパガンダ

新宿眼科画廊(東京都)

2013/02/01 (金) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

満足度★★★

不条理ものは難しいです
申し訳ないのですが、よくわかりませんでした。パンフレットからは、性別への考察を核に恋について展開するような印象でしたが、風呂敷を広げすぎて収集がついていないように感じました。

ネタバレBOX

恋も類型の提示に終わって深くは語られず、結果として性別への考察には至らなかったように思います。簡単に言えば、伝わるものが乏しく、可もなく、不可もない作品に思いました。演劇よりパフォーマンスに近いような気もします。

構成は、出会いから別れまでを描いているようでしたが、刺激的なシチュエーションの導入から、徐々に減速したのが残念でした。男女のセリフが入れ替わる場面で息を吹き返すものの、煙に巻いて終わる流れで、尻つぼみ感が残りました。

不条理劇でも、最後にパズルのピースがはまるような点があるといいのですが、バラバラなまま残ったピースがあるようで、居心地悪さがあります。結局、何が言いたいのかわからないのは、こういった点に問題があるような気がします。

劇場が狭く、間近に役者さんの演技を拝見出来たのは面白かったです。役者さんは出ずっぱりで、360度から見られる中で、通常の舞台とは違った演技を求められていたと思います。劇中、役が変わる場面も多々ありましたが、上手くこなせていたと思います。ただ、表情がみたい場面で見えないことも多くありました。全ての席から見える場が無く、作者が強く訴えたいポイントが分かりづらく、メリハリのなさを感じました。

衣装は没個性的で、本作に合っていたと思います。観劇した回では、役者の一人のパンツが裏表で、結構、気になりました。男女とも下着が透けていたり、ブラ紐が出ていたり、安全ピンが見え隠れするなど、工夫不足が感じられました。男性の上着は動きにくそうでした。観客との距離が近い作品で、素材が薄かったので、黒のタンクトップと短パンなど見えてもいいアンダーウェアを揃えてもいいと思います。女性のスカートのデザインは良かったです。

作品としては、若いというか、学生演劇から抜けきれていない印象がありました。今後の成長に期待します。スタッフワークはとても良かったです。気持ちよく観劇出来ました。

さらば、ゴールドマウンテン

さらば、ゴールドマウンテン

ヨーロッパ企画

元・立誠小学校(京都府)

2013/02/14 (木) ~ 2013/02/18 (月)公演終了

満足度★★★★

帝王
関西色の強い内容で、いつもながら面白い。特に、○○○の帝王が良かった。
ただ、不思議(?)なことに。このお芝居、私と他の人の笑いどころがちょっと違うという、私にとっては妙なお芝居。ということで、笑いどころが普通の人も、人とは違う人も、楽しめるかも。

+GOLD FISH

+GOLD FISH

株式会社エンタテインメントプラス

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2013/02/07 (木) ~ 2013/02/16 (土)公演終了

水槽ばかりが存在感
内容を感じなかった。
小ネタの品質が低すぎで笑えず。
期待した歌の数も中途半端。

ホロヴィッツとの対話

ホロヴィッツとの対話

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2013/02/09 (土) ~ 2013/03/10 (日)公演終了

満足度★★★★

想像とは趣の違う芝居でした
題名から、もっと硬質な対話劇を想像していましたが、全く違って、そこは三谷さんらしい、笑いのふんだんにある二組の夫婦のライトコメディタイプの舞台でした。

最近の三谷作品の中では、かなり芝居としての完成度の高い作品だと思いましたし、何より、渡辺謙さんの舞台を拝見できて幸せな充足感もあったのですが、もうひとつ、満足度がマックスにならなかったのは、実在の登場人物の造型に、お子さんのいない三谷さんの頭で拵えた親の姿を感じてしまい、生の人間の心情をリアルに感じられない部分があったからかなと思います。

出演者4人は、皆さん、大好演。初舞台の和久井さんも、舞台上の立ち姿に違和感がなく、幕あきの頃心配された発声の違和感も、徐々に緩和されて、舞台女優として、見事なスタートを切られたと感じました。

ネタバレBOX

クラシックの世界の知識はほとんどないに等しいので、ホロウ゛ィッツの妻のワンダが、名指揮者トスカー二の娘だったことも、二人の間のお子さんソニアが、親の期待に応えられず、挫折して、早逝した事実も、今回初めて知りました。

でも、高泉さん演じるワンダが度々、自分の子育てを自慢して、「ソニアの場合はね…」と、娘の名前を口に出すので、このソニアはもうこの世にはいないのだろうという予感はありました。

でも、何事も、指図して、気持の良い来客ではないホロウ゛ィッツ夫妻に対して、堪忍袋の緒が切れたエリザベスが、真相を暴露して、ソニアが自殺まがいの死に方をしたとわかってから、私には、どうも、このワンダのこれまでの台詞が腑に落ちない気がしてしまって仕方ありませんでした。

先日のケラさんの芝居のように、娘の死を受け入れられず、まだ生きていると本気で思っている母親ならいざ知らず、自分の期待が強すぎて、娘が押しつぶされて死を選んでしまったと気づいた筈のワンダが、相変わらず、自分の子育て術をエリザベスに自慢げに押し付けようとする行為が、どうしても、本当の母親の心情や行動とは逸脱して思え、三谷さんの、頭の中で作り上げた人物像のように感じ、今一つ、登場人物の心情に寄り添うことができませんでした。(ただ、これは、あくまでも、私がこの芝居だけから得た感覚で、実際のワンダがこういう言動をしていたのであれば、三谷さんの作劇如何の問題ではないので、私の受け止め方が間違っているのかもしれませんが)

舞台には、登場しない、フランツとエリザベスの子供達のエピソードにしても、お子さんのいない作者の描いた子供は、やはり絵に書いた餅的な存在感しかなく、その点も、この芝居が、更に膨らみ損ねた理由ではないかなと思います。 

それと、これも、無学なので、確かなことはわかりませんが、あの当時、あの国で、猫の去勢手術にカンパするというような発想があったのでしょうか?
私には、最近の小劇場に多い猫ネタに思えてしまって、ここにも違和感を感じました。

でも、段田さんと高泉さんのコンビの演技は最高に面白いし、舞台は久しぶりの渡辺さんも、蔭の名調律師の喜びと、誇りを見事体現して下さって、芝居の構成も巧みですし、これだけ満足度の高い三谷作品は、久々でしたから、大変気持のよい、劇後感であったのは確かです。
漂着種子

漂着種子

猫の会

小劇場 楽園(東京都)

2013/02/07 (木) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★★★

2013
上演時間90分。挨拶文を読むと啓蒙作品かと思ってしまうが、実際は自然体の会話が漂う、好みの作風だった。

ソラオの世界

ソラオの世界

キティエンターテインメント

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2013/02/09 (土) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

わかりやすく楽しいシュール
不思議の国のアリスを彷彿させる夢の中の混沌とした話(ちょっと怖い)を、シュールかつポップに表現した楽しい作品でした。リズム良くステージが進行。

『静かな一日』

『静かな一日』

ミクニヤナイハラプロジェクト

吉祥寺シアター(東京都)

2013/02/14 (木) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★

脚本の輝きと役者の熱演が、演出で台無し
脚本は面白そうな雰囲気はあった。
思わぬところから切り込んでくるセリフの応酬は、二人だけの芝居とは思えないほど豊かだった。ような気がする。

役者はもっと「出来る」役者だっただろう。
川田さんはいつもはもっといろんなスケールを使い分けた魅力的なお芝居をする人だし、今回初めて拝見した松永さんも、いつもはもっと違う芝居で観客を魅了しているのだろう。とは思う。

そんないい素材を全部台無しにしてたのが演出。
まず台詞。何を言ってるのか聞きとれない。そして一本調子。
パンフやらインタビューで「今回は言葉」的なことを言っておいて、で、あれか?という感じ。
そして、台詞の豊かさを犠牲にしても手に入れたかったであろう身体表現。これも洗練されたものを全く感じず、台詞をそのままマイムに置き換えたようなものと、構成的に単調な動きのどちらかだけ。ただ単に役者の体力を削っていただけで、役者の疲労以上のものを舞台上にひきずり出すまでには至っていない。
広大なスペースを使ってたインスタレーションも、その他の要素とのスパークに乏しく、それほど物語るものはなかったような。

自分はこれまでニブロール作品は何度か観てたものの、ミクニヤナイハラプロジェクトは観たことがなかった。
なので、今回の作品とはややベクトルが違うという過去のミクニヤナイハラ作品に於いては、今回のような演出も妥当だったのかもしれない。とは思う。
それでも、今回の脚本・今回の役者にまでそうした「ミクニヤナイハラプロジェクトはこういう芸風である」という一種の思考停止をもってクリエイティブにあたったのは間違いなんじゃないだろうか。と、思う。
スピード感が売りなのは理解できた。でもこれよりもっとスピードがありながらちゃんと台詞を観客にぶつけきっている劇団のことを、それほど観劇生活どっぷりってわけでもない自分ですら、この上の世代でも、この下の世代でも、いくつか具体的な名前を挙げることができる。

作品内容的に、「災害」的なもののイメージの羅列が、「3.11」(←この言いかたも自分としては違和感を禁じ得ないところではあるけれども)後の観客に「なんとなく」「それらしく」響く、という意味で、この作品は観客から一定の支持はされるかもしれない。
でも、そんなことは演劇のやることなのだろうか。と自分はどうしても思ってしまう。
今回の脚本ならば、こんな勢い任せな「それらしさ」による共感なんてとこにはとどまらずに、一個一個の台詞を着実に積み上げることによる、もっと深く大きな普遍性への到達も可能だったのではないか。と。

個々のパーツはいいものがあっただけに、いろいろ残念な印象がどうしてもぬぐえない。
脚本と役者の熱演に☆2。上演成果としては☆0。




(こうは書いてるけどが、夏の『前向き!タイモン』再演に関しては、割と楽しみだったりする・・・^^;)

フクロウガスム

フクロウガスム

株式会社Legs&Loins

Geki地下Liberty(東京都)

2013/02/12 (火) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★★

最後まで、
舞台と客席との距離を感じたまま終わってしまいました。

【無事に終演しました】タイトル、拒絶【ご来場本当にありがとうございます】

【無事に終演しました】タイトル、拒絶【ご来場本当にありがとうございます】

ロ字ック

サンモールスタジオ(東京都)

2013/02/09 (土) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

俗世間~
女性の嫉妬もすべて人生の凝縮?おお、怖い・・・
映画の「肉体の門」を思い出しました。。

おかえり、ギフト

おかえり、ギフト

春の日ボタン

「劇」小劇場(東京都)

2013/02/14 (木) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★★★

おかえりギフト
春の日ボタンさんの舞台初めて観ました。 
初日は、満席!

心温まるほんわかした素敵なお芝居でした。
キャストの方も素晴らしかったですが、
脚本いいです!
観に行って良かったと思います。  

私もこんなお話書きたいなー。と、思いました。

心温まって、クスリと笑える寒い時期にはぴったりの春の日ボタン。
また観に行きたいです!

お疲れさまでした。残りの公演も応援しています。

漂着種子

漂着種子

猫の会

小劇場 楽園(東京都)

2013/02/07 (木) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★★★

2013年を観ました。
八丈島に都会から逃げてきた娘が自分を見つめなおす時間を送る話。
同じ東京都にありながら、海の音と愉快な温かい住民に囲まれて、癒されていくのがうらやましいと思いました。
都会生まれ、都会育ちだと逃げ込むところがありませんので。

ネタバレBOX

暗転の度に起こるセットチェンジのハプニングにアドリブでゆる~く本筋に持っていく演技が、安心して観ていられました。
それにしても、鬼の全身タイツにはびっくりしました。(やっぱりドリフじゃん)
吊られた四畳半のセットは、複雑に動いて面白いですね。
FUNNY TRAVEL

FUNNY TRAVEL

劇団ICHIGEKI☆必殺

戸野廣浩司記念劇場(東京都)

2013/02/14 (木) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★

ストーリーの
アイデアは悪くないと思うのですが、話の運び方やそれぞれの役にもう少しナチュラルさ?みたいなものがあるといいかなと思いました。。スイマセン。。



【全公演終了!】あるオト、あるヒカリ、あるカラダ、あるコトバ、あるミライ、そのタもろもろ、の、あるケシキ【ご来場ありがとうございました】

【全公演終了!】あるオト、あるヒカリ、あるカラダ、あるコトバ、あるミライ、そのタもろもろ、の、あるケシキ【ご来場ありがとうございました】

空間交合〈アサンブラージュ〉リジッター企画

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2013/02/14 (木) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

リジッター企画を初見の方でもぜひ!!
第2攻撃から毎回欠かさず観劇していますが、
今回の舞台は第二攻撃「まぼろし」を思い出させるような懐かしい感じがしました。

今回は中島節(?)の1度観ただけでは気づけない難解さ・・・というのはなく、
でも中島節(?)の良さに更に磨きと、アクの強さのようなものが加わった感じになったと思います。
初めてリジッター企画舞台を観劇する方でもするりと入ってくる判りやすい作品だったと思います。

そんなわけで、初見の方でも是非是非観に行って貰いたい作品だと思います!!

出演者の皆々様、スタッフの皆々様、千秋楽まで頑張って下さい!!ヾ(´>∀<)ノシ

ネタバレBOX

オムニバスのどの話しも面白かったのですが、
個人的に一番印象に残ったのは、ラストの掛け合いの中での石井さんのセリフ「ありがとう」でした。
(まじまさんごめんなさいっw←)

物語の内容的にも「ありがとう」というあのセリフが、胸をぎゅうっとさせられました。
ソラオの世界

ソラオの世界

キティエンターテインメント

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2013/02/09 (土) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★★

児童文学的な
カトゥーンアニメとか児童文学を彷彿させる内容で舞台でした。
「青い」とすら言えない、中二以前の小学生っぽい魂を丁寧に丁寧にラッピングしましたみたいな流れなので、お好きな方にはたまらなかろうと思います。
小学校五年生魂みたいな。
「厨二」というジャンルの手前に「小五」というジャンルがあるのかもしれないですね。

私はもう少し毒があるほうが好きなので、私にはあいませんでした。
でも演出効果やすごいと思いましたし俳優さんたちも熱演されてました。
☆については好みの問題です。

ネタバレBOX

「歌で世界をかえようと思った」や「親子関係のトラウマがすべてを引っ張っていまに至る青年」というのがコメディじゃなく本気でやれるのはすごいなと思います。
照れちゃったり、さすがになーと感じて、そこで毒を盛ったり、笑いにシフトさせたりしがちですよね。
そうしないでファンタジーをかぶせてテーマは直球で投げましたっていうのは、真面目だなーって。
その分、私は主役の子に痒い感じになったんですが、あの痒さそのものは決して嫌いじゃないです。
全体に「うんこ」って出したら笑うんだろうなみたいなノリが「小学生男子かよ!」って、そこのギャグセンスも首尾一貫して小五っぽいなー。エロやラブの出し方も小五っぽいなー。

児童文学好きなので嫌いじゃないです。
いっそ児童文学っぽくして小学生主人公でもいいんじゃないのみたいな、そういう気持ちにはなりましたが。
【無事に終演しました】タイトル、拒絶【ご来場本当にありがとうございます】

【無事に終演しました】タイトル、拒絶【ご来場本当にありがとうございます】

ロ字ック

サンモールスタジオ(東京都)

2013/02/09 (土) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★★★

悪循環
アクセル踏み抜いて爆走する自虐エンターテイメント。破壊力のある公演タイトルに負けない、ロックな作品でした。男の面倒くさくてだらしないのは見慣れているけれど、女のこじらせているのを見るのは新鮮でした。特に女性キャストの体を張った演技には、頭がさがりました。千秋楽まで怪我がないと良いなと思います。エロくてバイオレンスで、観客は物語を昇華させるためにももっと笑い飛ばすべきだなと思いました。そうでないと救われない。そう言う自分も、産む性と欲望の性の両方を引き受ける女性の生きざまに、色々考えさせられ、笑いどころであんまり笑えなかったのは残念でした。

ネタバレBOX

公演パンフレットの挨拶を読んで観劇後、これは観客に向けての激励の物語だなぁと強く実感しました。愛されたい、受け入れられたい、認められたい、けれどそうはならない現実と自分はどう折り合って生きていくのか。この作品を、単にエンタメ作品として笑い飛ばせる人はどれだけ幸せだろうと思います。実際、感傷にひたるひまも無い速さで物語が進行し、シーンのカットアウトも多いので、どうしようもない悲壮感に感情移入し過ぎることなくポップにライトに見えるのは見事です。でも登場人物はみんな最底辺で、自己肯定感のかけらもない、不幸と劣等感自慢のオンパレードで、最後まで救いも何もない。ネガティブな感情、その思いに牽引されて更に悪化する自分の境遇、そしてまたネガティブな感情へと頭の中はグルグル悪循環し続けて葛藤して悶絶する、そのリアルな若者の感情を、デフォルメして見せてくれたなと思いました。そのどうしようもない自虐っぷりに、あまりの自尊心の低さに、つい共感してしまう自分も弱い人間だと思います。

劇中の「ぐるぐる」という言葉には、「変わらないけど終わりもしない日常の連続」が意味されていると思います。それと同時にこの時代を生き抜いていくには決まった道しかない風景としても「ぐるぐる」が意図されていると思います。みんな生きるための道を山ノ手線のようにグルグル回って生きています。けれどその道からはずれてしまうと、人間らしく生きていけない現実があります。どうして、道を踏み外したら元に戻れないのか、または違う道はないのかといった思いには世の中の「ぐるぐる」は応えてくれません。そんな閉塞感のある「ぐるぐる」への反抗がメッセージとして込められているのかなと思いました。

とってつけたような前向きなメッセージや、ハッピーエンドが無くて好感が持てました。でも観る人によっては露悪的に感じるのかなと思いました。最底辺の人物しか出てこないので、別の立場からの視点がなく格差も救済もないですし。個人的にはそうした傷のなめあいから、もう一歩物語が深化するともっと自分好みだなと思いました。でもエンタメとしてはかなりレベルが高いなぁと思いました。
飲み会死ね(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

飲み会死ね(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

宗教劇団ピャー! !

BankART Studio NYK(神奈川県)

2013/01/21 (月) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

産声と、絶望と、心強さと
実際世界は自分のこころを中点として半径5cmくらいまでしか掌握しきれておらず、あまりにも俗世に足もとを固められた舞台だ。
 大学生の卒業制作と認知して鑑賞しなくとも、決して大人がつくったものではないことが容易に感ぜられる、幼く高慢でアシメトリックな思春期の内的情動を多分に含んだ作品内容であった。自分のこころの次にくる関心事は俗世であって自分のからだではないと云わんばかりの青年の盲目さが、この作品を作品せしめているのだろう。青年は青年であって、産まれたての生命ではない。ただ、青年の作品が産まれる瞬間のみずみずしさは生命を包む液体の明度と似ているのではないだろうか。そんな印象を全体から受けた。
 主人公の水子は匿名性の高いキャラクターで、空気と良く馴染む声質で未発達な身体を震わす小柄な女性が演じる。周りのキャラクターが色濃く、観劇後彼女の印象は消え入りそうである。それでも彼女の名前に太い下線を引かしめているのは「水子という主人公」の設定だけのような気がした。これは非常に効果的な役者の使い方だろう。
この劇団のキャラクターは皆突飛でありながらしっかり俗世に足を取られている。だから鑑賞者誰もが持ち得る極限値をみせてくれる。これが生の人間だ、常識や規範に翻弄されない欲望まみれで忠実な生だ、と。本当なんてありはしない嘘だらけだ絶望するよ、でも生きるよ、あ、救われたほわんんほわん...誰でもいいから愛するよ、愛してる!何でこうなっちゃったんだろう。渦巻く決断と目に見えない力が運命とかいうはかばかしいものに乗って運ばれていく。
 底抜けに明るいしょうもない終わりに集約されているものは、淡々としたしょうもない我々の生だと感じ、絶望して会場を後にした。無くても困らないであろういち文化興行が、人ひとりを絶望に追い込めるのだから凄いと云っているのだ。

【無事に終演しました】タイトル、拒絶【ご来場本当にありがとうございます】

【無事に終演しました】タイトル、拒絶【ご来場本当にありがとうございます】

ロ字ック

サンモールスタジオ(東京都)

2013/02/09 (土) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★★★

衝撃
最初から最後まで、パワー溢れる役者さん達、そして内容に衝撃を受けました。女性のリアルな会話、男性のきつい本音(?)、それぞれの悩み・・。こんなタイプっているよなぁとか、知り合いの誰さんに似ているなぁとか思いながら観ました。決して好みのストーリーではないのですが、目が釘付けでした。個性溢れる女性陣、みんな魅力的でした。男性陣も迫真の演技、良かったです。終演後のムービーも観たかったのですが、時間の都合で帰らせて頂きました。何故か、惹きつけられ不思議な魅力のある舞台でした。この劇団の他の作品も観たいと思いました。

『ANARCHIST』アナーキスト

『ANARCHIST』アナーキスト

anarchy film

新宿アシベ会館B1(東京都)

2013/02/09 (土) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

違った!
ホラーではなかった。
前の作品よりも面白かった。笑って泣いて感動させられて疲れたけど、観てよかった。絶対的に他にはない空気感があるので癖になる。必ず次も観たい。

ネタバレBOX

男の頭はホラーだった。
あくしゃもん

あくしゃもん

田上パル

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/02/06 (水) ~ 2013/02/13 (水)公演終了

満足度★★★★★

ヘンでいい!
あくしゃん達の愛らしさ、人間は変でいいじゃないかと思わせる良質のコメディでした。突拍子もないシチュエーションにクスクス笑いながら見入り、ラストでジーンとなってすごく幸せな気持ちになりました。ここまで勘違いするのっっっって展開も、見事にハモっている合唱も、個々のキャラクターの人間臭さもとても良かったです。以前に2人芝居の「タイトな車」も拝見していますが、登場人物が増えて格段に物語に厚みが増して、笑いも感動も深まった物語になったなぁと思いました。

ネタバレBOX

大地讃頌もモルダウも、これから聞くたびに「あくしゃもん」思い出しそうです。開場してすぐに入場出来たので、迷い続ける牧師とシスター達の風景と伏線が見れてお得な感じがしました。

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