最新の観てきた!クチコミ一覧

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「そんな奇跡は起きなかった」たくさんのご来場ありがとうございました!!

「そんな奇跡は起きなかった」たくさんのご来場ありがとうございました!!

The Stone Age ブライアント

TORII HALL(大阪府)

2013/04/26 (金) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★★

黄泉の国
もし、こんなふうになっていたら怖い。生き返ることなどありえないけど、その希望がある限り、魂は輝く。というのが矛盾してるようにも感じつつ、実際にいきている人もそうなのかと。諦めるのは簡単、突き進むのは困難。どちらも楽ではない。生きている限り、何かに願いをかけた時、その時の気持ちを忘れずにいなければならない、のかなと感じた。初のブライアントさん、機会があればまた大阪にきてください。

ひかる君ママの復讐

ひかる君ママの復讐

月刊「根本宗子」

BAR 夢(東京都)

2013/04/28 (日) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

熱い!
客演の墨井さんも大竹さんも間近で大迫力
でした。ピンチヒッターの宮下さんも含め
熱量が半端ないです。
久しぶりのBAR公演ですが満足しました。
もう一回観たいです。

TheStoneAgeヘンドリックス「おおきないし」たくさんのご来場ありがとうございました!

TheStoneAgeヘンドリックス「おおきないし」たくさんのご来場ありがとうございました!

The Stone Age

TORII HALL(大阪府)

2013/04/26 (金) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★★

超えないと
いけない過去がある。それを何時までも引きずっていては行けない。人も天狗も。その過去を超えられた時、前に進めるのかな。幸せになってくれたらと願うばかりなり。

根っこ

根っこ

地人会新社

赤坂RED/THEATER(東京都)

2013/04/04 (木) ~ 2013/04/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

濃密な舞台
改めて占部さんの凄さを見せつけられた。スタンマン役の松熊さんの圧倒的な存在感、出てくる役者さんが皆さん素晴らしく目がくぎ付けでした。芝居の醍醐味が堪能できる、再演したら絶対見に行くであろう舞台。

サイレント・フェスタ

サイレント・フェスタ

東京ハートブレイカーズ

吉祥寺スターパインズカフェ(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

パワフルな男祭り♪
冗長感が全くなく、スピード感があり、説明調な台詞もないのにきちんと状況がわかる脚本と演出。
パワフルで、笑えて、その間を縫うように表現される心情にぐ~っと引き込まれていく。。そんな素敵な作品でした。
もちろん役者さんなのにみなさん演奏も上手いですし、今も首藤さんのシャウトした歌声が頭の中でリピートしております。

ほさかようさんの脚本と演出もさることながら、演じている役者さんの楽しげで真摯な姿がよかったです。

上山竜司さん、繊細な奏が苦悩する姿を好演。スツールに座り、背中を丸めた後ろ姿だけの演技がちゃんとそのことを語っていました。
岡田達也さん、弟思いのお兄ちゃんを好演。
首藤健祐さん、考えてなさそうで考えている、でもそれが相手に伝わりづらい不器用なお兄ちゃんをパワフルに好演。
みのすけさん、ナイロン100℃『デカメロン21』の父親役とは真逆のさらり感。
石川よしひろさん、ごついのに、ぼそっとおもしろいことを言ったり。台詞の音量と間が秀逸。
須貝英さん、西山宏幸さん、萩野崇さんもいい感じでした。特に、西山さんのなんともいえない身体表現がおもしろいです。
曽世海司さん、どなたかの感想で読んだのですが、「エレガントなキモかっこいい」をそのまま採用させていただきます。あ、褒めております♪
粟根まことさん、安定の粟根さん。おもしろいです。

ネタバレBOX

誰もがみんな、突然、聴力を失った奏を心配していて、でも、変えられない現実に苦悩していて。。 
奏は奏で「なんでなんだよ?!」と自分のおかれた状況に怒り、苦悩し、諦め、自分の殻に閉じこもっていて。。

ラストのライブシーンで、奏をみんなで勇気づけるところに泣けました。

チョンガンネ~おいしい人生お届けします~【DVD好評発売中♪♪】

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ワタナベエンターテインメント

本多劇場(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

まさかの…
若き有望株 中屋敷氏演出による。ミュージカル。
エッ!!ミュージカル?と思ったが…。
まさかの…。涙した。
聞き入った。魅入った。引き込まれた。超幸せな気分になった。
活気に溢れ、熱い男の話。そこに華やかな女優陣。
カーテンコールは、写真撮影有り。と、フアンにはたまらない。
ますます、中屋敷氏が、好きになった。

ホロヴィッツとの対話

ホロヴィッツとの対話

パルコ・プロデュース

シアターBRAVA!(大阪府)

2013/03/13 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

行けた!
2階席だけど、よく観える位置だった。
チケット取れてうれしかったけど、WOWWOWの生中継があるとその後知る。
こんなことなら、こっちを録画して地元であった「国道、業火、背高泡立草」の公演を観て、始発で試験会場に向かうべきだったかと後悔。
しかし、行って良かったなと。
ナマでしか味わえない舞台上に広がる雰囲気っていいですよね。

ネタバレBOX

私の中で、すごくかっこいい方というイメージだったので、段田さんがこんなに面白くていいんだろうか・・・と思えるほど笑わせてもらいました。
生中継ってこんなにカメラが入るのかと、めずらしい光景も見ることができた。
三谷さんのしゃれた小ネタがいっぱいちりばめてあった。
笑い過ぎて、周りの方に迷惑をかけたかもしれません。
ホテルに帰ってから、「鼻の粘膜が乾くかも・・・」と、一人笑ってしまった。
一千70年の向こう側

一千70年の向こう側

劇団Tempa

広島市東区民文化センター・ホール(広島県)

2013/04/27 (土) ~ 2013/04/28 (日)公演終了

満足度★★★★

走ってました
今までの公演ではできなかった、走りの演出だった気がした。
音響が、ん?という感じでしたが、10分くらいで落ち着きました。
観客の人数で音の反響は変わるし、当日の役者さんの声量・・・、仕方ないですね。
まさに「過去とともに今を生きる」って感じ!!なストーリーでした。

ネタバレBOX

初の大ホール、私が心配することじゃないけれど、観客の人数が気になっていた。
満席に近かったのではないかと・・・。

今回は、「走る」。今までにない舞台上の広さを十分に使った感じだった。
冒頭で、戦争がからんだストーリーか・・・「楽公演」なのにまた泣かされる(笑)と思った。
マイクの調子で、セリフが聴きづらかったけど、ストーリーの後半部分と交わるための重要なシーン。
しかも、後半は同じシーンなのに全く同じにされていなくて、ああいう作り方が私は好きだ。
「お前には恩がある」的なセリフが後半にないからこそ、「吉岡」の心情が胸に刺さる。
ただ、あまりに「杉浦」と兵士になってしまう5人を描きすぎて、「八重」のキャラ設定が不安定だった気もした。

今回、ひいきしていた役者さんより、素晴らしく成長した他の役者さんに感動。どんどん成長できる若さが羨ましい。
たくさん走っても、息が上がらずセリフを言う姿に、練習の成果も感じた。
憎めないアホな女の子と老婆を演じ分けた堀田さんの今後の出演作品も楽しみ。

今度は秋。ツアーに出発だ。
一気に4団体の舞台が観れちゃうとパンフに書いてあったけど、一気に観たらストーリーが混ざっちゃって、私の頭が混乱しそう。
ひかる君ママの復讐

ひかる君ママの復讐

月刊「根本宗子」

BAR 夢(東京都)

2013/04/28 (日) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

満足
根本流ドタバタ喜劇を堪能しました。公演名と内容との関連性が薄いことがまったく気にならないぐらい面白かった(笑)。
墨井鯨子さんと梨木智香さんは小劇場界屈指のコメディエンヌですね。個人的には墨井さんの「カーペンターズでしょ?」がツボでした。
大竹沙絵子さんの可愛らしさ(顔がタイプ!)と主宰の根本さんの丁寧かつしっかりした接客にも好感。
国分寺大人倶楽部・河西裕介さんの感想ツイートをチェックすれば、観劇後、さらにもう一度笑える!?

cut out list

cut out list

PLAT-formance

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/04/30 (火)公演終了

満足度★★

遊び心
初めて拝見致しました。

全体的には整っている感じではあるのですが、舞台上でのお二人は遊んでいられるがそれだけではお客としては楽しめなかった。二人が遊んでいるのではなくもっと遊び心のある(笑いとしてだけではなく公演として?)公演になればお客としてももっと楽しめるのではないでしょうか。こう言ったお笑いの場合お客目線みたいなものが欲しいです。

そういった意味であんまり自由気ままにやっていたのが気になりました。2800円の公演ですから、お笑い芸人でソロライブやっている人でももう少し安いお値段で拝見出来る時代です。

ネタバレBOX

あとやはりお客さんがもっと入った状態での公演を見てみたいものです。
あの客席の中では緊張がこちらにも伝わってきてしまいます。
猪突タッチアップ≪ご来場ありがとうございました!≫

猪突タッチアップ≪ご来場ありがとうございました!≫

劇団ズッキュン娘

北池袋 新生館シアター(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

直球
女性8人で駆け抜ける清々しい青春の1時間15分でした。
女子高生の恋・勉強・家庭の事情に部活+先生の現実。
女の子のキャラクターが全員嫌味なく可愛かったです!

神待ち

神待ち

創作集団Neo-Spirit

D.D.シアター(劇団京芸稽古場)(京都府)

2013/04/25 (木) ~ 2013/04/28 (日)公演終了

満足度★★★

難解モヤモヤ。
何か大切なものを伝えようとしているような・・・。
でも私の理解力のなさか落としこめませんでした。

おそらく地震・津波で犠牲になった人を待つ人たち?

お上からの言葉?

札束?

濁った言葉を放つものには制裁?



政治、電力会社、それらを取り巻く汚れたお金・・・
そういうことなのかな・・・


モヤモヤ・・・。

ブルーノ・シュルツ『マネキン 人形論』

ブルーノ・シュルツ『マネキン 人形論』

シアターX(カイ)

シアターX(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/04/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

別に誰がどうとかいう訳じゃないけれど・・
3日間観てきました。

これだったら4日間観ておけばよかった。

たぶん4日観てもまだ伝わらないことが多いと思う。

ポーランド語の知識がほんのちょっとあって、
シュルツのことが少しわかってるだけのつもりの自分でもそうだから、
本当だったら1週間くらいやって毎日観ることを前提にする位の方が良いかもしれない。

自分の演劇読解力からして3日観てまだ足りないと思うし、
上田さんでさえ終わりの会で「観る度に発見がある」という。

非常に酷な言い方になってしまうけれど、
あまり接する機会のないポーランド文化のなかでも
最もポーランドらしいと思われる作品を、
1回観ただけで理解するのは日本人には不可能だと思う。

舞台だけではなく、ポーランド語や文学、文化や歴史、映画についての知識も必要とされている。

できれば今はウクライナになっている
ポーランド東部地域についてのイメージもあった方が良い。

1回観て、芝居の全容をなんとなく把握し、
2回目で見にくかった字幕の内容を頭に叩き込み(台詞と合ってない部分もあるのでそれは頭の中で調整しつつ参考程度に(苦笑
3回目でようやく諧謔、皮肉、認識の反転などの様子が見えてくる。

たぶん3回目からが面白くなってくるし、
役者の動きもそれぞれ変わるので、
飽きさせない(何回も見れるように即興の余地を残しているし、
そのために字幕と上手く合わないということもある。
即興的な舞台は字幕と上手く合わないが、
字幕のことばかり考えていると、
きっちりと組みあがった舞台しかやってこないというこれもまた皮肉(苦笑

何度見ても、最高だと思ったし、毎日観たいと思った。

最近特に思うが、時代は逆行している。

20世紀初頭にこそ、今現在の最先端はあると感じる。

今あるものはそれら断片のつぎはぎでしかない。

ポレシュとは言わないが、
ウォルホールやバロウズのように
すべての素材を分断してつぎはぎして自分たちの曲にのせた後は・・
すべての始まりに手探りで帰還しなければならない・・。

エンゲキが何をしなければならないかは、決まっているように思うのだけれど・・

「アナクロと呼ばれることを恐れない」
というようなことを主宰が言っていた。

サイレント・フェスタ

サイレント・フェスタ

東京ハートブレイカーズ

吉祥寺スターパインズカフェ(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

共鳴
ライブハウスという場所で、バンドものというストプレ。
言うまでもないという感じではありますが、脚本・演出・役者の三拍子が揃いすぎるほど揃ってたので、安心感の元、存分に共鳴してきました。

ライブハウスで感じる振動はやはりいいです。

Bar あの夜

Bar あの夜

真紅組

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2013/04/26 (金) ~ 2013/04/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

まさか!
そういうことだったのか!と。

「あちらの沙汰は金次第、こちらの沙汰は酒次第。」


想像していたより私好みのお芝居でした!
飲みながら観られるってところからして好み♪

メイド姿のイヨちゃん、可愛かった。
ゲキさんの声が素敵でーーー!!ママを控えめに支えてる感じがGOOD。
ケンヤさんはいじられキャラでこのお芝居では箸休め的な役割。


すごい面々が勢ぞろいの「Bar あの夜」

政子×ねね×富子
もう富子さんが飛ばしてました。間が良い!
あのドレスでの移動も笑えるし、歌必要以上に上手いし。

梅子×松子×うの
こちらは梅子さんが爆走!!
飲みっぷりもすごいですけど(ノンアルビールかしら?)
こちらも間が良い!

そしてママがしっかりと受け止める。

こんなBarがあれば通うのに・・・って思いましたが・・・
今は絶対行けないのだった・・・あと何十年か後に行けると思う・・・(笑)


これって続編出来るのでは・・・と期待。


でもママと従業員たちの位置がちょっとわからず・・・
壮大な位置?ってことは・・・。

ウェルカム・ホーム

ウェルカム・ホーム

天才劇団バカバッカ

テアトルBONBON(東京都)

2013/04/18 (木) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★★

面白かった
ストーリーのメリハリがあって、起承転結きっちり練られたエンタメだったと思います。キャスト数があまりに多くて驚きましたが、脚本かわきちんとキャラの書き分けが出来ているので、誰も埋没せず楽しく見られました。
ただ多少演技力に差がありました。セリフが喋れてない、口が回ってない役者がちらほら、、でもそれを吹っ飛ばす勢いのある舞台でした!

マリア

マリア

Straw&Berry

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/04/17 (水) ~ 2013/04/23 (火)公演終了

満足度★★★★★

冷徹でふくよかな時間のボリューム感
そこまでの時間とキャラクターたちの想いが、
作り手の視座から歪みなく描かれているからこそ、
最後に用意されたシーンは圧巻でした。

冷徹で繊細な作り手の語り口から紡ぎ出される、
刹那に重なるベクトルの、
その先の時間と
異なる熱と生きる質感に深く捉われました。

ネタバレBOX

冒頭のシーンは、ただ見るだけ。
そこにはさしたる色もなく、
どこか閉塞した感触の男女の交わりに、
二人の関係があるがごとくに淡々と伝わってくる。
とはいうものの、役者たちには、次第に浮かび上がる、
キャラクターたちの刹那で観る側を舞台に引き入れる力があって、
観る側の記憶にさりげなくエピソードが刻み込まれていきます。
男女の、それぞれの時間がありつつ、
しかも同じ色の想いがありつつ、
それぞれが背負うものや、ベクトルの異なりも
肌触りのようなもので、観る側の意識の領域の一歩内側に置かれて。
二人の時間は、切なく、危うく、いとおしいものとしてそこにあって、
時間の先には
当然のごとくというか、訪れるべくして訪れる結末があって・・・。

そして、この結末が起点となって
その後の二人のありようが
シーンとして積み重なっていきます。
上手と下手、ふたつのスペースに、
別な世界が設えられて、
そこに二人が織り込まれた風景が綴りこまれていく。
一年くらいずつ時が進んで、
場ごとのエピソードたちにそれぞれの過ごす日々が垣間見えて。

時間の経過自体は、
シンプルにテロップや台詞のワンラインで伝わってくるだけなのですが、
舞台上には、その時間経過に裏打ちされた
様々な質感のリアリティが育まれる。
台詞で語られる感覚や想いはもちろんのこと、
小さな仕草や小道具、
さらには役者たちの表情や醸す空気が
時間とその場の空気をルーズに繋ぎ、
刹那の向こうに日々の重なりのボリューム感が生まれ、
物語全体のなりゆきへと組みあがっていくのです。

下手の部屋での男の生活や、心のキャパや揺らぎ方が、
友人たちとの会話の端々からやってくる。
リアルでありつつ恣意的にステレオタイプな、
秀逸な母親の演技が紡ぐ日々の感触に、
男の不安定さや浮き沈みが細微に映し出されていく。
そして、上手の喫茶店では、
マスターに心惹かれ心を解く女性の表情やしぐさが
内に芽生えた温度までもしなやかに織り上げ、
やわらかく観る側をも染めていきます。
主人公たちや、その周りで時間を紡ぐ役者たちの
たとえば、所作や会話はもちろん、
その会話の間にしても、
台詞のないプレーンな時間にしても、
偶然のありようにしても、
この作り手に編まれる舞台上のことが
すべて観る側にとってひとつの時間の風景やニュアンスとなって。

さらに時がすすみ、
女の元夫からの再婚へのシンプルナメッセージの
想いの巡りから時間の質量が浮かび上がる。
男の恋人が読む書類やその後から、
男の背負い続ける時間が伝わってくる。
男と女の時間はゆっくりと醸されるひとつの時間のなかに
触れ合うことなくたゆたい・・・。
そして、終盤、上手で携帯のコールを切る女性と、
切られた男性の姿に、
それぞれに過ぎた時間が熟し、
交わりえない両極へと踏み出す刹那が
鮮やかに浮かび上がる・・・。

舞台の物理的な転換という事情もあるのでしょうけれど、
比較的長時間の映像やテロップが流されて。
これがまた実に効果的なのですよ。
最初の映像がかりそめの幸せな時間を焼き付ける。
その舞台に切り取られた時間全体を包むように流れるクレジットが、
二人が歩んだ時間への感慨を呼びおこして。

そして、語られた顛末の先に
冒頭のシーンがリプライズされるとき、
特に感慨もなく眺めていたその刹那が、
もはや手の届かない、 時の流れの向こうに置かれた、
なにげない記憶への愛おしさと喪失感に変わり
観る側を深く浸潤していくのです。
そこには、作り手が供する「絶望」と「再生」があって、
でも、言葉などでは括りきれない、
それらが醸成される日々の歩みの俯瞰からやってくる、
行き場のない痛みや充足感にこそ、浸され、
静かに深く凌駕され、立ちすくんでしまう。

終演後の鎮痛剤のようなおまけ芝居を観て、
一瞬消えたように思えた感覚も、
それが終われば再び蘇って・・
会場を離れて、降りだした雨の中に歩み出して、
でも、その感触は散ることなく、
心のどこかに深く刺さり置かれていたことでした。

レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル

東宝

帝国劇場(東京都)

2013/04/23 (火) ~ 2013/07/10 (水)公演終了

満足度★★★★★

やっぱりいい!
昔、本も読んで、映画も見て、今回も最高でした。
もう一度見に行きます!見るべき!

舞台「銀河英雄伝説」 第三章 内乱

舞台「銀河英雄伝説」 第三章 内乱

舞台「銀河英雄伝説」実行委員会

青山劇場(東京都)

2013/03/31 (日) ~ 2013/04/13 (土)公演終了

満足度★★★★

あの中盤のクライマックスまでを描く、見ごたえある群像劇。
気付いたら舞台版ももう7作目。
長期にわたる戦火の中、同盟ではクーデターが勃発。
ヤン・ウェンリーは英雄としての偶像を利用される。
同盟、帝国、両国内で勃発した「内乱」と、
それぞれの顛末を描く。

ついにあのシーンを舞台で観るときがきましたね。
今回、ラインハルトは、配役の順番ではトップでなく、
数番目という微妙な位置。

河村隆一、中川晃教の競演は本作でも実現。
きっとスケジュール調整が大変だろう、と思ったら
やはり次作の外伝ではヤンは別人に。

河村さんは今回観ても富山敬さんの声と作り上げられた
キャラクターをうまく継承しています。
のびのびとことん自由な中川さんは、余裕の下ネタ(?)全開。
「ジェシカの戦い」好演、馬渕英俚可さん。
天宮良さんも好演。
注目は渡辺裕之さんのメルカッツ!
抑えた渋さが良く、次作での活躍に期待大!
こちらもかっこいいローゼンリッター岩永洋昭!
「仮面ライダ―オーズ」の仮面ライダ―バースと、
「仮面ライダ―電王」の仮面ライダ―牙王(渡辺さん)の
競演が実現。
ただし、他の演劇経験の少ない俳優さんたちは、
せめて発声法やセリフについて、もっともっと基本から
鍛えてほしい。

艦隊戦やスパルタニアンの接近戦は舞台奥のスクリーンと手前の幕にCGを映写。
舞台上では、ダンスと格闘の殺陣でその宇宙戦を表現する。
でも、舞台奥のスクリーンの上部は2階席からだと見切れて見えない!

それよりも、一幕は主に、上下する舞台3台×3列、
全床スライド式のメイン舞台(※)を中心に、
これに対して二幕目は「廻り舞台」を中心に、効果的にフル活用。
   ※間口116m、奥行き16.6m「大迫り」「スライディング・ステージ」

他に何本ものピンスポットによる演出がとても効果的でした。
また、正伝恒例?今回もエンディングの全員合唱は盛り上がって、
とっても良かったです。

次の正伝あたりでは「あの」クライマックスを演るのだろうか。
(そうしたら当然絶対河村さんがヤンでしょう。あたりまえか…。)

ぼーくらは、みんなーいーきている〜

ぼーくらは、みんなーいーきている〜

Moratorium Pants(モラパン)

新宿眼科画廊(東京都)

2013/04/21 (日) ~ 2013/05/01 (水)公演終了

満足度★★★★

ねぇ、席替えしない?
M編。面白い。

ネタバレBOX

「席替え」
教室。いじめられっこな佐藤睦の前に佐山花織が現れ、嫌なヤツは遠くに、好きば○○君を隣にしようと、席替えを提案する…。
浮かない表情の佐藤と対照的に爛漫な佐山。佐藤も次第にノッてきて…。佐山が同級生(クラスメイト?)で、三ヶ月前に踏み切りで死んだ(たぶん自殺か)ことが分かる。席を交換してその景色を眺め合う二人。佐山の真っ暗な景色を見た佐藤に、エールを送って消える佐山。笑顔をみせる佐藤…。
15分程度の上質な二人芝居。高校生くらい?のデリケートな心とある種な生き方のコツみたいなのを「席替え」って要素でもって、美しくあたたかく魅せてくれた。○○君のものまねで佐藤の心をくすぐろうとする佐山が上手い。背景の見せ方もいいしドラマ性も十分。コンパクトでいて詰まってる。死んで人生の極意を発見した人間からの贈り物を、今後も生きていく人間が素直に受け取った舞台。気に入った。

「忠臣蔵ブルース」
討ち入り前夜。集中している石川修平の部屋に、騒がしい佐野泰臣が入ってくる…。
ジャージな衣装と現代的なしゃべり、とっつきやすいシンプルな構成と死を間近に感じている二人の心のゆらめき。ビビる石川に剣の稽古をつける佐野。どちらも不安な気持ちを抱えて、それでも武士であろうとし、疑い信じようとし、夜を過ごすさまに、笑えもするし生きるってことにおっかなくもなる。
生死に向き合うなんてまずしない現代と、生死が近すぎた(であろう)昔をつなぐ不思議な作品。面白かった。

「ヒカリモノ」
教え子の女子高生・石塚みづきと関係し、孕ませた教師・芝原弘の二人が、投身自殺をしようとしている。みづきの父はやくざなお人らしい。そこに、みづきの兄・加賀美秀明が乱入。みづきの日記をみてやってきた。加賀美は芝原の同級で4年も引きこもってるクセのあるタイプ。加賀美はもうイヤになったからと3人で死のうと提案する…。
前2編が好みだっただけに、イマイチ何かを感じられなかった。3人の現状が死に向かうってところが釈然としなかったせいだろうか。終盤の前向きなシーンもセリフが長々しいなと感じてしまった。つまらなくはないけど。

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