満足度★★★★
あの中盤のクライマックスまでを描く、見ごたえある群像劇。
気付いたら舞台版ももう7作目。
長期にわたる戦火の中、同盟ではクーデターが勃発。
ヤン・ウェンリーは英雄としての偶像を利用される。
同盟、帝国、両国内で勃発した「内乱」と、
それぞれの顛末を描く。
ついにあのシーンを舞台で観るときがきましたね。
今回、ラインハルトは、配役の順番ではトップでなく、
数番目という微妙な位置。
河村隆一、中川晃教の競演は本作でも実現。
きっとスケジュール調整が大変だろう、と思ったら
やはり次作の外伝ではヤンは別人に。
河村さんは今回観ても富山敬さんの声と作り上げられた
キャラクターをうまく継承しています。
のびのびとことん自由な中川さんは、余裕の下ネタ(?)全開。
「ジェシカの戦い」好演、馬渕英俚可さん。
天宮良さんも好演。
注目は渡辺裕之さんのメルカッツ!
抑えた渋さが良く、次作での活躍に期待大!
こちらもかっこいいローゼンリッター岩永洋昭!
「仮面ライダ―オーズ」の仮面ライダ―バースと、
「仮面ライダ―電王」の仮面ライダ―牙王(渡辺さん)の
競演が実現。
ただし、他の演劇経験の少ない俳優さんたちは、
せめて発声法やセリフについて、もっともっと基本から
鍛えてほしい。
艦隊戦やスパルタニアンの接近戦は舞台奥のスクリーンと手前の幕にCGを映写。
舞台上では、ダンスと格闘の殺陣でその宇宙戦を表現する。
でも、舞台奥のスクリーンの上部は2階席からだと見切れて見えない!
それよりも、一幕は主に、上下する舞台3台×3列、
全床スライド式のメイン舞台(※)を中心に、
これに対して二幕目は「廻り舞台」を中心に、効果的にフル活用。
※間口116m、奥行き16.6m「大迫り」「スライディング・ステージ」
他に何本ものピンスポットによる演出がとても効果的でした。
また、正伝恒例?今回もエンディングの全員合唱は盛り上がって、
とっても良かったです。
次の正伝あたりでは「あの」クライマックスを演るのだろうか。
(そうしたら当然絶対河村さんがヤンでしょう。あたりまえか…。)