ぼーくらは、みんなーいーきている〜 公演情報 Moratorium Pants(モラパン)「ぼーくらは、みんなーいーきている〜」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ねぇ、席替えしない?
    M編。面白い。

    ネタバレBOX

    「席替え」
    教室。いじめられっこな佐藤睦の前に佐山花織が現れ、嫌なヤツは遠くに、好きば○○君を隣にしようと、席替えを提案する…。
    浮かない表情の佐藤と対照的に爛漫な佐山。佐藤も次第にノッてきて…。佐山が同級生(クラスメイト?)で、三ヶ月前に踏み切りで死んだ(たぶん自殺か)ことが分かる。席を交換してその景色を眺め合う二人。佐山の真っ暗な景色を見た佐藤に、エールを送って消える佐山。笑顔をみせる佐藤…。
    15分程度の上質な二人芝居。高校生くらい?のデリケートな心とある種な生き方のコツみたいなのを「席替え」って要素でもって、美しくあたたかく魅せてくれた。○○君のものまねで佐藤の心をくすぐろうとする佐山が上手い。背景の見せ方もいいしドラマ性も十分。コンパクトでいて詰まってる。死んで人生の極意を発見した人間からの贈り物を、今後も生きていく人間が素直に受け取った舞台。気に入った。

    「忠臣蔵ブルース」
    討ち入り前夜。集中している石川修平の部屋に、騒がしい佐野泰臣が入ってくる…。
    ジャージな衣装と現代的なしゃべり、とっつきやすいシンプルな構成と死を間近に感じている二人の心のゆらめき。ビビる石川に剣の稽古をつける佐野。どちらも不安な気持ちを抱えて、それでも武士であろうとし、疑い信じようとし、夜を過ごすさまに、笑えもするし生きるってことにおっかなくもなる。
    生死に向き合うなんてまずしない現代と、生死が近すぎた(であろう)昔をつなぐ不思議な作品。面白かった。

    「ヒカリモノ」
    教え子の女子高生・石塚みづきと関係し、孕ませた教師・芝原弘の二人が、投身自殺をしようとしている。みづきの父はやくざなお人らしい。そこに、みづきの兄・加賀美秀明が乱入。みづきの日記をみてやってきた。加賀美は芝原の同級で4年も引きこもってるクセのあるタイプ。加賀美はもうイヤになったからと3人で死のうと提案する…。
    前2編が好みだっただけに、イマイチ何かを感じられなかった。3人の現状が死に向かうってところが釈然としなかったせいだろうか。終盤の前向きなシーンもセリフが長々しいなと感じてしまった。つまらなくはないけど。

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    2013/04/29 11:41

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