最新の観てきた!クチコミ一覧

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今、出来る、精一杯。

今、出来る、精一杯。

月刊「根本宗子」

駅前劇場(東京都)

2013/03/06 (水) ~ 2013/03/12 (火)公演終了

満足度★★★★

長いかな…
90~100分くらいにできたら
もっと凝縮されて面白かったかな…

これも言いたいあれも言いたいと
全部全部を詰め込もうとしてる感がありました。

でも内容的には面白くて好きでしたよ。

マイ・フェア・レディ

マイ・フェア・レディ

東宝

日生劇場(東京都)

2013/05/05 (日) ~ 2013/05/28 (火)公演終了

満足度★★

【真飛聖さん初日】観劇
序曲のイントロにワクワクしました。

ネタバレBOX

始まってみると正直がっかりでした。

イライザは声がくぐもっていました。声に伸びがなく、高音の伸びも遠慮がちでした。

最初の広場における男性アンサンブル4人のハーモニーが上手過ぎて、もしかしたらこれが普通なのかもしれませんが、ここでオオーっと思ったなんて、メインキャストの歌声に感動せず、アンサンブルの歌声に感動するってどんな感想やねんと思います。

ヒギンズ教授はカッコいいのですが、曲に遅れまいと必死に追い掛けている感じでした。ピッカリング大佐はしゃべり声からしてかすれていて聞きづらかったです。メインキャストの中ではフレディ青年だけが声に伸びがあり、高音も綺麗で、「君住む街」はまあまあ良かったです。忘れていました。ドゥーリトルは後半歌が良くなりました。ただ、下品な感じにはピッタリなのですが、松尾貴史さんの品のないサル顔は嫌いです。それと、大勢の男女アンサンブルによる美しい合唱に助けられた感はありました。

「ひ」と「し」の訛りを矯正するための「日が東から昇る…、上品な広い額(ひたい)…」的な歌詞がありましたが、その代わりに「スペインでは、主に広野(ひろの)に雨が降る。」という歌詞は無くなりました。寂しい限りです。

全体に華がありませんでした。前半ラストの正装シーンでは、白いドレスだけが際立っていて、面長な顔が気になってしまいました。

『マイ・フェア・レディ』は1000回記念公演の一回しか観ていませんが、どこかに若い大地真央さんがいてくれたらと思います。イライザにはキャピキャピ感が必要で丸顔が似合います。剛力彩芽さんって歌上手いのかなあ。

とにかく、アンサンブルの方が歌が上手いと感じさせるなんて良くありません。
滝沢演舞城2013

滝沢演舞城2013

松竹

新橋演舞場(東京都)

2013/04/07 (日) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

華やか~
終始、華やかな舞台でした。
1幕はフライング有り、歌有り、はやがえありと細かいコーナに分かれているショー。
2幕は義経


ネタバレBOX

今回は京本正樹さんと息子さんの初共演と言う事で、日替わりのアドリブコーナーなどもありました。
ロボティクス・ノーツ

ロボティクス・ノーツ

トライフルエンターテインメント

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2013/05/03 (金) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

原作を知らなくても・・・
原作をまったく知らない状態で見に行きました。

作品世界の単語はわからないものが多かったのですが、関係なく最後まで楽しく観劇しました。

勢いのある作品って楽しい♪

ただ、わからなくても楽しめましたが、重要な単語の説明ペーパーがあったら助かるかも・・・もしくは、モニターがあったのでそこに表示するとか・・・とは、思いました。

ネタバレBOX

映像が多用されているのですが、モニターの位置関係を考えると、前方の席だと見え辛いかも?

クールな後輩役の戸谷くんが、仮装して登場するシーンは爆笑でした。
斜い人 (はすいひと)

斜い人 (はすいひと)

ナイスコンプレックス

サンモールスタジオ(東京都)

2013/05/02 (木) ~ 2013/05/08 (水)公演終了

満足度★★★★★

見事な啓蒙的エンターテイメント!
赤ちゃんポストとそこから派生する問題を丁寧に汲み取りながらも、見事なエンターテイメントに仕上がっています。社会問題を扱って、ここまで面白くみせるとは、もう脱帽です。観れてよかった。前説おじさん、濃くてちょっとクドかったけど。

エレノア

エレノア

サスペンデッズ

駅前劇場(東京都)

2013/04/26 (金) ~ 2013/05/03 (金)公演終了

満足度★★★★

上手!
話の流れやシーンの移り変わりなど、とっても上手で、ダンスのシーンも心の模様を描きつつ、女性らしさも失うことなく、とってもよかったです。

幽霊のおじさんにはずっと笑わせてもらっていましたが、最後は泣かされてしまいました。

メガネの人のキャラクターも、だんだんと好きになっていきました。

とっても良いお芝居でした。

感想絵を描きましたので、よろしかったら。。↓

http://chigusa.petit.cc/muscat2/

Musical Songs Concert SUPER DUETS

Musical Songs Concert SUPER DUETS

アトリエ・ダンカン

東急シアターオーブ(東京都)

2013/05/03 (金) ~ 2013/05/05 (日)公演終了

満足度★★

観客の夢をぶち壊し
舞台後方の用具置き場?が客席から丸見えで、ベーシストは席につくなり新聞を広げて読み始めるなんて!(あんまり堂々と読んでいるので演出かと思ったほど)こんな素敵な大劇場でこんなに緊張感のない無神経な舞台面を見せられるとほんとにがっかり。そして舞台は出演者だけで作られるものではないことを実感した。

ネタバレBOX

選曲もちょっと疑問。最後はやはり大作のデュエット曲で終わってほしかった。「Rent」の’Seasons of Love'は確かにいい曲だけど、小品だし、アンコールで十分。しかもなぜ2度も歌うのか?
Dearパパ(ご来場ありがとうございました!)

Dearパパ(ご来場ありがとうございました!)

東京カンカンブラザーズ

ザ・ポケット(東京都)

2013/04/17 (水) ~ 2013/04/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

見応え充分!
毎回舞台のセットが素晴らしい!決して広くないであろうステージによくぞ組み込んだという感じで、これから始まる物語への期待感を盛り上げてくれます。スピード感のあるストーリー展開、爆笑直後、まさかの涙!おもしろかったです。

ネタバレBOX

オープニングが洒落てますよね。すごくカッコよかったです!

それから、円形のセットがまさか回転するとは思わなかったので度肝を抜かれました。それも、出演している俳優のみなさんが回転させるとは!! 
あるときは歌って踊りながら、また野球の練習に見立てたり、舞台転換シーンさえも物語の一部に取り込まれていて、ほんとうに楽しかったです。

ストーリーも兄弟のスリ集団とおもしろい切り口だったのですが、やくざが出てきて皆が事件に巻き込まれるという展開がパターン化しているので、そろそろ違った切り口が見たいかも。拳銃や刃物が出てこない展開を期待します。

ギャグの切れはさえていましたねー、オチが見えていてもつい爆笑してしまいました。そして爆笑直後の泣かせる展開、ほんとにずるいです!川口さんの脚本は油断しきったところに泣かせる展開きますよね。

内藤千沙さんにはまたしても泣かされてしまいました! 次は泣かないぞ!

家族思いのやさしいお兄ちゃん,酒井さんは流石の演技。
あつこさんも可愛い女性でした。
畠山君はいつのまにか、二枚目の看板になっている!!(賛同)

そのほか書ききれませんが、出演したみなさん、全員役にバッチリ嵌まっていてすばらしいキャスティングでした。

次回も楽しみです!
ING版「戦場のピクニック」

ING版「戦場のピクニック」

劇団ING進行形

d-倉庫(東京都)

2013/05/05 (日) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★

【evkk、演劇部初期型、劇団ING進行形の日程】観劇
原作に近いのか、離れているのか、基準となるのものも観たいと思いました。

ネタバレBOX

一番目【evkk】 二人で何役もこなすので役がどんどん入れ替わり、誰の台詞かわかりづらい面があります。本当は二番目以降がいいのですが、舞台上にA4の紙を敷き詰める関係上一番目しかありえません。

ただ、二番目以降を見てみると、台詞そのものを楽しむことが重要で、誰の台詞かはそれほど気にすることはないように思えました。

二番目【演劇部初期型】 evkkの後ということもあってか、全体の流れなどは脚本に忠実っぽい感じがしました。この劇団が普段やっていることかどうかは知りませんが、何チームも集まれば全裸パフォーマンスから紙おむつ演劇に移行して特徴を出そうとするのも已む無しですね。

三番目【劇団ING進行形】 INGらしい台詞回しは不思議な筋書きの話にはよく合います。もう慣れたので結構心地良かったです。スタート時からスピード感が感じられました。

最後全員が死んで衛生兵が片付けるのかと思っていましたが、三作品ともそのようなシーンはありませんでした。原作がどうなっているのか気になりました。

料理人の競技会のように、和洋中の手法を駆使して自分の技術を最大限にアピールしようとする場だとは思うのですが、奇をてらわずに生の素材を活かしたメルクマール的なものも用意してほしかったと思いました。
ひかる君ママの復讐

ひかる君ママの復讐

月刊「根本宗子」

BAR 夢(東京都)

2013/04/28 (日) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★

初めての体験
公演会場が、四谷三丁目の飲食街にあるBARだった。
へっ??と思った。中に入って更に???と思った。
お店の中で 公演!!!
イスもカウンターのスツール・風呂のイス 笑
演者と観客が、近すぎるーー。
楽屋を見学しているような感じでオモシロかった。
脚本も皮肉だったり、リアルだったり笑えた。
あっという間の40分。あのイスなら丁度いい上演時間かも。
また 根本さんの作品を観たい

西瓜割の棒、あなたたちの春に、桜の下ではじめる準備を

西瓜割の棒、あなたたちの春に、桜の下ではじめる準備を

シティボーイズ

J:COM北九州芸術劇場 中劇場(福岡県)

2013/05/04 (土) ~ 2013/05/05 (日)公演終了

満足度★★★★

表現をストイックに楽しんでいる
5/4の夜と、5/5の大千秋楽を観て来ました。

何十年ぶりかの宮沢さんの参加、いとうさんも7年ぶりくらいの参加と期待していた。

北九州版は地元出身の中村さんが一度も舞台袖に引っ込まず出ずっぱりというギャグ(サービス)付き。

今回は福島に身体障碍者、放送禁止用語などのギャグが盛りだくさんで大いに笑えました。
どんなにひどいことをやっても、背後に国旗を掲げ、「2020年のオリンピックを東京に」を入れればOKも良かった。

表現する上で内・外部から規制が入らないこと。そして、それを面白半分にやるのではなく面白く見せる。
これが表現のプロなのだと思う。

毎回のトチリをそれと分からせながらお客さんに楽しませる技術もさすが。
アドリブ部分も楽しかった。

re:cycle 2【ご来場誠にありがとうございました!】

re:cycle 2【ご来場誠にありがとうございました!】

ラフメーカー

ギャラリーがらん西荻(東京都)

2013/05/03 (金) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★

楽しめました
ゆったりとした客席でリラックスして楽しめる短編集第二弾。前回程のインパクトはなかったけど、今回もなかなかの佳作でした。1本目は母子家庭の話。しっとりとした家族モノには泣けてしまいます。2本目はライトSFコメディ。何度繰り返しても駄目なものは駄目なのかな。ちょっとトホホな話。

杮葺落五月大歌舞伎

杮葺落五月大歌舞伎

松竹

歌舞伎座(東京都)

2013/05/03 (金) ~ 2013/05/29 (水)公演終了

満足度★★★

第二部鑑賞
杮落とし公演ということでベテランの有名どころが多く出演していて、見応えがありました。

『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ) 御殿、床下』
抜粋なので物語としては中途半端に終わった印象でした。
坂田藤十郎さんが演じる政岡が子供の死を嘆くシーンが、悲痛な感情が伝わって来て良かったです。
松本幸四郎さんと中村吉右衛門さんの兄弟の演技バトルが見られると期待していたのですが、直接の絡みがなかったのが残念でした。

『廓文章(くるわぶんしょう) 吉田屋』
ストーリーは他愛のないものでしたが、各役者の演技が充実していて、楽しめました。
片岡仁左衛門さんの演じる若旦那の表情や動きがとてもコミカルで愛らしく、魅力的でした。坂東玉三郎さんは後半になってからの登場でしたが、場の空気を一瞬で変えるような存在感がありました。流麗な動きが美しかったです。

劇場の構造的な問題だと思うので、すぐには直せないとは思いますが、太鼓や附けといったアタックが強い音に対して変なエコーが掛かってしまっていて、気になりました。

さよなら日本-瞑想のまま眠りたい-

さよなら日本-瞑想のまま眠りたい-

範宙遊泳

STスポット(神奈川県)

2013/05/04 (土) ~ 2013/05/15 (水)公演終了

満足度★★★★

この手法は…
レンタルビデオ屋の店長、そこのバイトですぐに呪いをかける女、店長の妻、ビデオ屋を利用する同棲中の男と女、その女の友人、そして、みみず。不思議な登場人物が、全編プロジェクタで投影される映像・色・言葉と芝居をする、という独特の手法で作られている。前作でも使ったらしいが、それは観てないので、新鮮に感じた。俳優同士が絡む部分は少なく、映像を巧く使って、場面によっては美しく、あるいは、奇妙な味わいを出しているとは思う。とにかく不思議な気分になったのは確か(^_^;)。

ひかる君ママの復讐

ひかる君ママの復讐

月刊「根本宗子」

BAR 夢(東京都)

2013/04/28 (日) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

バー公演
劇場(客席とステージの境い目がはっきりしているところ)でしかお芝居を見たことがなかったので、店内に入った瞬間から驚きました。公演は40分くらいで、最初から最後までずっとおもしろかったです。お客さんも少ないので、なんだかとっても贅沢で貴重な体験をした気分です。
次の公演も楽しみ!

曽我蕭白

曽我蕭白

LiveUpCapsules

atelier SENTIO(東京都)

2013/05/02 (木) ~ 2013/05/05 (日)公演終了

分かりやすくて、良かった。
難しくなくサラッとしててちょっと人間味のあるお芝居を観たい時なら凄く合う演目。自分としてはちょっと疲れていたタイミングで観たので、良い意味で浪費させられず気楽に共有出来る空間だった。
作者が曽我蕭白に心酔していないところがいい。しっかり題材の域に留めていて、説教臭くも知識の押し付け感もない。雰囲気的には、NHKの歴史ドキュメントの再現VTRとかにありそうな感じ。朝でも夜でもどのコンディションでも観られる。
特筆して挙げる必要がないくらい、役者もみんな良かった。

ネタバレBOX

役者同士の空気感がいい。良い座組だったんだろうと勝手に推測。
酒を酌み交わす場面が男臭くなくてむしろガールズトークくらいのノリに感じた。ちょこちょこ現代っぽさが見え隠れする作りだったし、がつがつしてなくてソフトな印象があって良かったと思う。
focus. 神話

focus. 神話

ミームの心臓

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/05/02 (木) ~ 2013/05/08 (水)公演終了

どうしてそうなった。
大学生。やらない理由をわざわざ見付けてモラトリアムするよりも、見切り発車でも情熱とちょっとした勘違いで強行したほうが良い年頃だ。更に彼らは見切り発車ではなくしっかりプランニングをして、勘違いではなく信念があったと思う。勝手ながら客観的にそれを感じたから、観に行く気になった。個人的な知り合いは誰一人いない。だからこそ新たな出会いを期待した。

ハイブリットハイジ座は早稲田の別企画で目にしてまた観たかったから、おかわりしに行った気分だ。白い米を丼でかっこみたくなる味の濃い奴らだ。3杯くらい食べたと思う。正直わざわざ感想とか言うのめんどくさい。語るよりも体験して何ぼの団体。正統派の斜め上。パチもんばっかのディズニーランドみたいだ。年間フリーパスが欲しい。

ミームの心臓は旗揚げ初期から気には掛けていた。恐らく好みじゃないだろうなと予想しつつも、息が詰まる様な何かをしれっとかます団体なんじゃないかと思っていた。結果、上演中に自分は何回溜め息を吐いてしまっただろう。「なんだこれは、誰に向けてやっているんだ。分かる人だけ分かればいいのか?」という心境の下、上演中に席を立とうかと考えました。これを60分観るくらいなら一旦深呼吸しにランチにでも行って次の演目を期待しよう、そう思った。しかし全て観なければ作り手の意図を受け止めた事にはならないというポリシーで最後まで観た。ぶっちゃけ、単なる意地だ。でも結局、受け止めたくならなかった。

四次元ボックスは日本の問題でも観た。その際もテーマに沿った各団体の短編が並ぶ中で、彼らの演目だけはどうテーマに沿っているのか分からなかった。たまたまその時そういう挑み方をしただけで今回はきっちり沿わせてくるかもしれないと考えたが、やはりまた沿っていたとは思えなかった。だったら何故テーマのある企画公演に出ているのか。テーマに沿うよりも自分達の作風を優先したいというなら、単独公演でやればいい。

この企画はどう捉えるべきだったのか。「学生劇団が頑張っている」というレッテルを利用したかったのか不要だったのか。フライヤーの文面からすると「学生演劇の枠を早々に飛び越え」とか「若干二十一歳」とかの言い回しを自ら選んでいるし、利用したかったんだろう。が、「勢いのある学生団体なら観てみよう」と、演劇に興味の薄い人が触手を伸ばすかどうか。学生団体とは学生が主軸の団体であり、個人的には決して片手間でやっているイメージはないのだけど、一般的には「社会に出る前に一時的やっている」と捉えるのではないかな。それを打ち破りたいなら、各団体に出身学校の記載は要らなかった。「これから演劇界を背負って立つ注目の若手団体が今回だけの共演」とかのほうが目を引いたんじゃないだろうか。少なくとも自分は勢いのある学生団体を観たくて行った。全く意味のない比較になるが、4~5年前に学内で観ていた学生団体のほうが勢いも本気さも感じられた。
で、学生イメージを押しているのに受付対応が機械的な企業染みていたのがまず入場前に違和感だった。それこそフォーカスを何処に当てればいいか分からなくて。そして終演後、個人的に大嫌いな『次の回が迫っていますのでお早めにご退席ください』というアナウンス。それはそういうスケジューリングにした自分達の責任であって、観終わったら早く帰れと強制する理由にはならない。それがあったから紙アンケートがなくWEBで答えるシステム(終演後に個人アドレスにフォームへのURL付きメールが届く)も、アイデア自体は評価したいのに、その場で書かれたら次の回に影響するからだなと邪推してしまって。終演後すぐにメールが来た対応の良さは好印象だったが、まずもってWEB環境のない人はどうしろというのか。予約時にアドレスを伝えていない人には届かない。紙と鉛筆を使いたいご年配の方々は顧客対象に見ていないのか。
プロデューサーは確かに仕事をしているのを感じる。が、戦略の中心部は達成しているが外枠付近が脆弱だった気がしてならない。専任制作者をパートナーに引き入れていれば企画としてもっと強固になっていたはず。残念だ。

ネタバレBOX

当日パンフレットに「主宰四人のごあいさつ」がある。これがおかしい。参加団体は3つだ。フライヤーでも公演情報でも、ハイジ座・ミーム・四次元の共演と伝えられている。思出横丁主宰の岩渕さんはミームの演出を担当。彼は自身の団体を代表した立場ではなく、他団体に演出家として呼ばれた形なのだから、思出横丁主宰としてコメントする必要はない。それと同時に、酒井さんが企画プロデューサーとしてのコメントとミーム主宰としてのコメントを同じスペースでしているのは、役職の混合であって他団体に対してフェアではない。

各団体の感想をもう少し詳細に。

■ハイブリットハイジ座
鬼がメガネかけてるのとかツボだわー。役者は全員大好きだった。全力で遣り切っているし、こういうのを観ると本当に稽古を真面目にやったのだろうと窺い知れる。観る側の好みはあろうとも、全力を投じる誠意に変わりはない。特に気になったのは城築さん。
見せ方という意味では演出的にも上手い。前のシーンから次に移る時の入退場の位置も計算されていて、観客の視界を把握した上で目線の呼び寄せがきっちり出来ていた。
神話に関係ない内容と言われている様だけど、内包していた要素の数々は神話あるあるだったのだから、テーマにきっちり沿っていた気がする。

■ミームの心臓
まず映留への思い入れを観客は共有するのが難しい。姿も出なければ詳細に過去が語られる訳でもない。気持ちを寄せるにも、正に何者か不明なのでイメージの焦点を定められなかった。結果、しみったれた感情で痴話ゲンカする、自分に何の接点もないヤンデレカップルが目の前で延々とどうでもいい話を繰り返しているという印象に終始。あと、『自殺未遂です』って、通報時には絶対に言わないよ。言うとしても『自分で手首を切って…』くらいのもの。大切な人が自殺しようとした場合、状況を理解していようとも「自殺」なんて言葉を簡単には口にしたくない。これは実体験がある上での忠告です。自殺なめんな。
好きな戯曲ではない。しかし問題は演出家がどう見せたいかだ。岩渕さんは本当にこの戯曲を具現化する気があったのか? 自分の演出力を見せたいだけで、やりたい演出が先行していた気がする。作家が独白を想定して書いたであろう台詞を相手役に直接向ける台詞にしていたり、読み込みが浅すぎる。まずは二人の関係性をしっかり見せなければいけないタイミングで早くも音響に頼ったのは頂けない。音響効果はあくまで演技の添え物だ。感じ取らせたい雰囲気の曲をBGMに使っても、観る側が感じたくなるだけの下地を作ってから出ないと空回りする。
ダンボールの投げ入れと共に行われた、赤い縄で描いた二人の家の形。あれに不要な時間を使い過ぎていて、間を持たせる為に冒頭なのに雰囲気で台詞を挟むから、早くも世界観や役の心情がぶれた。それだけのリスクを冒しながら、あの紐が家の形を模していると気付いた観客のほうが少ないのではないか? それまでその存在に触れずに演じていたのに急に首に巻くから、前提ルールも見失う。リストカット前に囲む炎を模した時も、ライターを近付けたアクトに矛盾がある。燃料もなくライターを部屋の床面に当てても火は着かないし、順番的にも「ライター⇒紐の設置(火)」が本来。紐で円周を作ってからライターを当てるのはおかしい。
もっと前の時点で気になったのは、衣装。二人の季節感が統一されていないのは意図があったのか?

■四次元ボックス
ごめんなさい、失礼な例えをしますね。中学生が書いた、実体験の伴わない携帯小説みたいな印象。人物を記号化しすぎて言わせたい台詞が先行しているので、どのキャラクターも人間として血が通っている気がしなかった。あの中のどいつとも現実だったら絶対に会話したくないし、「なんでそこで返事出来るの?」とか「どちらも心が死んでるの?」と思える瞬間が多すぎた。矛盾も多い。例えば、目を交換して記憶置換が出来るなら電話番号を確認する必要はない。あと「作り物みたいで綺麗」という台詞のセンスにはゾッとした。綺麗である事を維持しにくい自然物こそ綺麗である事に価値があるのだ。「遺伝子操作してるから美味しい」とか言わないでしょ。
エヴァネタは誰得なのか。冒頭のまだ観客が観始めて集中しようとしているタイミングでわざわざ出すほどのネタじゃない。複線でもなんでもないし。全体的に笑いの取り方を履き違えていた。佐藤さんは確かに頑張っていたけど、あれは佐藤さんが面白いのであって作品が面白いのではない。彼のファンは出来たとしても、それは作家や四次元ボックスのファンではない。あの手のキャラであれば、ふざけていたはずが終盤に重要な役目があって真面目になったその時に観客がいつの間にか感情移入しているのがベスト。ただのピエロで終わってしまったのは勿体無い。笑いという点では、金田役の宮崎さんがあの体格で園児の姿をしている事こそ笑いどころになっていた。でも別にそれは笑って欲しくてやっているのではないのも分かった。
全体的に雰囲気を雰囲気で作ろうとし過ぎ。雰囲気は遣り取りや疎通の末に滲むものだ。冒頭にあれだけタバコをブカブカやって何を感じさせたかったのか。ライターが後に重要なアイテムになるから、持っているのを分からせる為にしれっと出しておいたとか、そういう計算もない。喫煙は年季の入った人がやるならまだしも、若者がやってカッコいいイメージなどない。それこそ学生がタバコを吸ってはいけないとまでは言わないが、良いイメージではない。アウトローとかではなく、「これから社会に出るんだろ!ちゃんとしろ!」としか思わない。
修学旅行~TJ REMIX Ver.

修学旅行~TJ REMIX Ver.

渡辺源四郎商店

ザ・スズナリ(東京都)

2013/05/03 (金) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

極上の修学旅行
畑澤聖悟作、構成・演出はキラリふじみ芸術監督で「東京デスロック」主宰の
多田淳之介とくれば、その演出に期待せずにはいられない。
沖縄への修学旅行中、女子高校生の内輪もめが次第に拡大していく様を
ケラケラ笑いながら見ているうちに、
その力関係が911以後の世界情勢を映していることに気づくという二重構造が巧み。
二重構造に気づいても気づかなくても楽しめるように作ったという作者の意図を、
これまた多田淳之介さんが解りやすい演出で極上のエンタメに仕上げている。
こんなに笑った舞台は久しぶり。

ネタバレBOX

舞台正面に、セーラー服やブレザー、詰襟など10数着の制服が掛っている。
並んだ椅子に出演者が座ると、やがて厳かな雰囲気で教師が二人登場。
「工藤由佳子 3×歳」となぜか実年齢まで読みあげると
「はい」と立ち上がる。
冒頭のこの卒業式の場面で、これから高校生を演じる役者の年齢が明らかになり
その無理目な設定と神妙な出演者の顔が可笑しくてたまらん。

沖縄への「平和教育」を兼ねた修学旅行の夜。
教師の覚えめでたい生徒会長の本音だの、
修学旅行の夜を盛り上げようと必死な班長だの、
県大会前で部屋でも素振りを欠かさない部員だのが
ひとりの男子をめぐって次第にたまっていた不満をさらけ出していく。
「そのバットが飛んでくるかもしれないっていう不安で気が休まらない」という
生徒会長の発言が正義のアメリカを映していると気づかなくても
全く問題なく楽しめる台詞と展開が秀逸。

枕を投げ合い、布団をブン投げ、挙句の果てに畳までひっくり返しての全面戦争に突入。
やがて廃墟と化した部屋でしばし呆然とするメンバーたち。
再び卒業式の場面に戻って、式歌「翼をください」を斉唱するが
バックの飛行機音が次第に大きくなり爆撃音に変わっていく演出が冴える。
せっかくの二重構造に気付かないのはもったいないとばかりに
911や沖縄戦、さらには311を思い起こさせる多田演出が上手い。

作品は、演出によってこんなにも変わるし変えていいのだということを
このオトナの高校演劇祭で改めて知ったような気がする。
良い作品というのは様々な演出が可能であり、
それは台詞が良いからいじっても崩れないということでもある。
鮮やかな多田演出を観て、その印象を強くした。
工藤由佳子さん、柿崎彩香さん、三上春佳さん、北魚昭次郎さんなど
今回もそのなりきりぶりが見事で素晴らしかった。
畑澤聖悟さんという人がこれから何をするのか、ずっと見て行きたいと思う。
楽しい樹海

楽しい樹海

劇団ぼるぼっくす

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/05/03 (金) ~ 2013/05/05 (日)公演終了

満足度★★

んー
つまんない

SHOOTING PAIN

SHOOTING PAIN

コロブチカ

横浜美術館レクチャーホール(神奈川県)

2013/05/04 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★

爽やかで、切ない
心に傷ができてヒリヒリ…などと予想していたが、違った。
さらりとしてて爽やかテイストなのに、気付いたら胸をえぐられていた。
劇場を出て駅へ戻る道すがら、こみあげてくる涙を必死でこらえた。
だって、人混みの中で泣くなんて、恥ずかしいから…(笑)

ややドタバタ感のある前半を観ながら、先の展開を予想していた。でも、読みは外れた。
(以下、ネタバレBOXへ)

ネタバレBOX

マツリちゃんは病院を出たあと、どんな人生を送るんだろうと考えると切なくなる。
精神科の病院と患者ってそんなふうなのか? と思ったりもしたけど、そのあたりにリアリティを求める作品じゃないことは理解できたのでOKかなと。
コロさんと右手さんのかけあいは、見事。さすがとしか言いようがない。

シルエットで魅せるダンス、通路を存分に使った役者さん達の動きなど、目が離せないシーンがたくさんあった。
できればもう一度観たかったな。とくに、一色さんのジャンプ! あのジャンプが観たいー!(笑)

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