最新の観てきた!クチコミ一覧

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アジア温泉

アジア温泉

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2013/05/10 (金) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

新鮮な感覚を覚えました
祝祭劇はこれまでみたことはありませんでした。
特にお目当ての役者さんはいませんでしたが、
あらすじを見て前から気になっていました。
朝早く起きたんで、いわゆるZ席を購入しました。
音楽を交え、全体としてあらすじからイメージするものからは
重たい感じはせず、特に1階席の1列目の観客は役者とのやり取りも
あったりするので、観客参加型という部分もあると思います。
途中で20分の休憩があります。トータルで約3時間でしたが、
笑いあり、勝村政信がドラムをたたいたりと私自身、
こういう形もあるんだなと感じました。
キム・シンテは重厚さを感じた演技だったと思います。

ラジオスターの悲劇

ラジオスターの悲劇

少年社中

吉祥寺シアター(東京都)

2013/05/08 (水) ~ 2013/05/15 (水)公演終了

満足度★★

残念な仕上がり
日替わりゲストがメインキャストをつとめるという、その試み自体は面白いのだが、全体としては散漫な印象。
緩急がついていないのでストーリーが追いづらく、手のこんだ入れ子構造も効果的とは思えず、終始俯瞰して眺めてしまった。
15周年のお祭り騒ぎと思えばいいのかもしれないが、演劇作品としては残念な仕上がり。
決して嫌いな劇団ではないのだけど。

祭よ、今宵だけは哀しげに

祭よ、今宵だけは哀しげに

東奔西走企画

レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)

2013/05/11 (土) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題702(13-127)
15:00の回(雨)。ここは2回目なのに駅が違ったためかずう〜っと遠回りして14:38会場着(前回はてがみ座「夏のおたより」)。受付、中へ。役者のみなさんも場内に。梅田さん、堀井さんが出ていらっしゃるのでみにきました。入って右手、両壁に椅子席(柱前の椅子にはリンゴが一つずつ)、テーブルもあってその上にキャンドル、中央にテーブルと椅子があり、ここは舞台。15:06前説(依光さん)〜16:01終演。梅田さんから高校生(男子)の作品だと教えていただきました。検索してみるとよく上演されているようですし、当パンに「高校演劇戯曲選」とありました。リーディング公演、少年の夢や祈りがコトバに乗って届き、虫の声、汽車の音、星が瞬けば無音の揺らめきが満ちるように感じます。同じような体験…10代の頃、ラジオで「朗読」やドラマを聴いていました。尾崎翠、石川啄木、SF、海外作品、まだ耳に残っていて、情景も目に浮かんできます。あいにくの雨でしたが、晴れた日の夜、満天の星がみえたら、この1時間のことを思い出しましょう。

ネタバレBOX

冒頭、ジョバンニは一歩ずつゆっくり進む、でもそれは進みたくないかのようもみえるし、迷っているようにもみえ、取り囲む3人の速さとは別次元のようにもみえる。

少年の記憶は透き通った水底の、一粒の光も届かないところに沈み、思い出されることをずっと待っている。

星の光、ホタルの光、夏の夜の夢であり大人になる前の、濁りのない感性。

アットホームな温かさを感じる兎亭、兎団「人魚姫~海賊編~」は5月下旬、みに行きます。

年末

年末

ろりえ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2012/12/28 (金) ~ 2012/12/30 (日)公演終了

満足度★★

真っ先に思いつくネタだよね
女性四人の劇団で、むしろこのネタを今まで思いつかなかったほうが不思議。ストーリーも安直かなって思いました。主人公の演技もイマイチ。

ネタバレBOX

あと、梅ちゃんをもうちょっと出してほしかったなあという、個人的な不満もあります。
『ア・ラ・カルト2』―役者と音楽家のいるレストラン

『ア・ラ・カルト2』―役者と音楽家のいるレストラン

こどもの城劇場事業本部

青山円形劇場(東京都)

2012/12/07 (金) ~ 2012/12/25 (火)公演終了

満足度★★

前回よりは・・・
2年前にみて、もう見るのをやめようかと思いましたが、青山円形劇場がなくなるかもしれないので、最後かと思い、見に行きました。

前回よりはだいぶ洗練されていて、だいぶ楽しめるようにはなっていましたが、やはり高泉さんとほかの役者のギャップは埋めることができず・・・。

またしばらくは見に行かないかな・・・

ハッピークイーンとイバラの姫

ハッピークイーンとイバラの姫

カラスカ

要町アトリエ第七秘密基地(東京都)

2013/05/10 (金) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★

タイトル、洒落ていましたね
予告のストーリーとタイトルに少し違和感があったのですが、実際の舞台を観て、改めて素敵なタイトルだなと感じました。
最初は単に意地悪な姉が妹を虐めているとばかり思ってたのですが、後半のストーリー展開には良い意味で裏切られました。
後味の良いお話でした。

ポツドール『夢の城 -Castle of Dreams』

ポツドール『夢の城 -Castle of Dreams』

ポツドール

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2012/11/15 (木) ~ 2012/11/25 (日)公演終了

満足度★★★★

この劇団にしか出せない居心地の「良さ」と「悪さ」
東京の底辺に生きる、若者たちの生活を淡々とみせる、まさにポツドールらしい作品。
リアリティのある性描写と暴力表現が、こんなにも居心地が悪く、それでもまだまだ見てみたいと思わせる……こんなことができるのは、今のところポツドールくらいじゃないでしょうか。このあとしばらく活動がないのは、少し残念。

最後に窓に映し出される自分たちの顔が、なんとも滑稽で、さらに居心地が悪くなるという・・・すごい演出…。

レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル

東宝

帝国劇場(東京都)

2013/04/23 (火) ~ 2013/07/10 (水)公演終了

満足度★★★★

3観劇目!!ジュンヒョンさん復帰(*^_^*)☆
私の感じ方が変わっているのかはわからないけど、更に更に感動した☆彡観る度に進化しているようにも見えるし、ドンドン引き込まれてしまっている。新演出バージョンは、観れば観るほど感情移入している☆ヾ(*´∀`*)ノ嬉しい♪

チョンガンネ~おいしい人生お届けします~【DVD好評発売中♪♪】

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ワタナベエンターテインメント

本多劇場(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

三津谷亮さんと舞羽美海さん素敵☆彡
三津谷亮はダンスに魅了され、舞羽美海さんは素敵な歌声に魅了されたよ☆彡ヾ(*´∀`*)ノ

(艸'∀゚*)lilΣ( @Д@∥;)i|l(゚∀゚三゚∀゚三゚∀゚)。+.。゚p(≧□×。)q)))゚。+。゚。+。(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

(艸'∀゚*)lilΣ( @Д@∥;)i|l(゚∀゚三゚∀゚三゚∀゚)。+.。゚p(≧□×。)q)))゚。+。゚。+。(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

宗教劇団ピャー! !

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2013/05/08 (水) ~ 2013/05/13 (月)公演終了

満足度★★★

怪獣
チケットプレゼントにて鑑賞。チラシデザインと舞台がマッチしてる。

ネタバレBOX

米粒顔につけた(つけられた)女が男を追っかける話と、その女の弟が日本に出現した怪獣と戦ったり逃げたりする話。

ユニークではあるけど、面白味があんまない。一本調子というか。途中で飽きた。視覚的にか聴覚的にでも楽しめる(興味惹かれる)と違った気もするけど。

弟のがんばりは気に入った。
サウンド・オブ・ミュージック

サウンド・オブ・ミュージック

劇団四季

四季劇場 [秋](東京都)

2013/01/16 (水) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

涙が止まりませんでした
2年ぶり?に東京に帰ってきたサウンドオブミュージックを観てきました。
大佐と子役が変わっていました。
大佐役の深見さんが今まで観た大佐の中で一番好きかも知れません。
凛としたたたずまいに端正な顔立ちが大佐の雰囲気にぴったりです。
四季にありがちな極端な開口もほぼ気にならない貴重な俳優さんだと思います。

今回も泣くな~と予想はしていましたが、子供たちがマリアと一緒にドレミの歌を歌うところ(かなり序盤)からすでに涙腺が崩壊してしまいました。
子供の純粋な歌声ってなんで心に響くんでしょう。。。
ストーリーはほぼ誰でも知っていて目新しさはないですが、長年愛された作品だけあって安定感は抜群です。
劇中で流れる歌を聴くためだけでも観に行く価値のある公演だと思います。
あと登場人物がちょっとずつ映画と違った感じに描かれているのもおもしろいですね。
映画もまたみ直したくなりました。
どの年代でも楽しめるよい作品だと思います。

ネタバレBOX

千秋楽ということでカーテンコールで子役たちの卒業が発表されました。
卒業する子役がカーテンコールで1曲歌を披露してくれます。
とってもかわいかった!
おのれナポレオン

おのれナポレオン

東京芸術劇場

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2013/04/06 (土) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★

野田秀樹だな~
野田秀樹が出演すると騒がしいと思って見えてしまう。内容、他キャストと別枠として客観視してしまった。この会場は広いのですが、広さを感じさせない演出はなかなでした。でも、三谷幸喜の演出は私には合わなかったかな…

(艸'∀゚*)lilΣ( @Д@∥;)i|l(゚∀゚三゚∀゚三゚∀゚)。+.。゚p(≧□×。)q)))゚。+。゚。+。(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

(艸'∀゚*)lilΣ( @Д@∥;)i|l(゚∀゚三゚∀゚三゚∀゚)。+.。゚p(≧□×。)q)))゚。+。゚。+。(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

宗教劇団ピャー! !

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2013/05/08 (水) ~ 2013/05/13 (月)公演終了

満足度★★★★★

安定感が出てきた
 世界に浸蝕された体験を持つ作・演出の塚田 朋揮が、終に在る地点に達した作品と見ることができる。その地点、地平とは、所謂第八識、西洋流に言えば集合無意識である。誤解を恐れず更に平たく言えば、人々の心の奥底に在る共通項とでも言えばいいだろうか。ある種の普遍性であり、その中に総ての個を含むと同時に、個の中に普遍性を含むレベルの精神世界である。個にして遍く、遍くして個であるような在り様を指す。これ迄、5回の公演を重ねて得た作品の存在感と脈絡が、恐らく作者を救っている。無論、劇団で一緒に活動して来た、総ての関係者との関係を通して掴んだもの・ことを通して作家の世界が遍くして個的、個的にして遍き世界に達したのである。(追記後送)

もうひとつある世界の森に巣喰う深海魚たちの凱歌

もうひとつある世界の森に巣喰う深海魚たちの凱歌

あなピグモ捕獲団

シアター711(東京都)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

熱演
 この作家の傾向として記憶のディテールへの拘りが、舞台上で表現された観念連合や森の正体なのだろう。そして、キリンQは、作中で指摘された通り、主人公自身であろう。つまり自己認識の為に主人公が析出した自己の影だ。以上の解釈が正しいとすれば、この作品は、自同律とその不快を表現したものだろう。

【全ステージ終了しました!ご来場ありがとうございました!】ハロー!新宿ちゃん。

【全ステージ終了しました!ご来場ありがとうございました!】ハロー!新宿ちゃん。

なかないで、毒きのこちゃん

新宿眼科画廊(東京都)

2013/05/10 (金) ~ 2013/05/15 (水)公演終了

満足度★★★★

無題701(13-126)
20:00の回(小雨)。会場は1階のほうです。ビルの外で待つようにということでした。19:31受付、開場。入って左が舞台、右に桟敷(クッション2枚重ね)と椅子、私は桟敷でしたが椅子でもよく見えるはずです。上演時間が90分あるのでどちらかといえば椅子のほうが楽かも。白い壁には新宿のビル群が描かれています。「ISETAN」「ヨドバシカメラ」「MIZUHO」などの文字、空には紙飛行機が飛んでいます。19:50前説(90分)、19:56(こんどは80分になっている)、終演は21:39ですが、開演時間は不明です、中へ入って受付したときに開演していたのかもしれません。本作、山田さん、真嶋さんのお名前があったのでみにきました。川田さん、気になったので調べみますと「さくら(ENBU)」、ジエン社に出ていらしたのですね。2人芝居が4作、どれも癖があり相当異色、私の引き出しには入りきらない作風。観劇中「これはなんだろう..」と思っていましたが終わって振り返ると結構効いているみたいです。終盤、会場内が寒くなりました。

ネタバレBOX

今夜は台本をいただける回ということで、終演後「すーぱーうーまんちゃんさん」を受け取りました、読んでみるとその通りになっていました。たしかに大変な役でしたね。

山田さんは今夜も熱量最大(声をおかけいただきありがとうございます。次回公演には半券を持っていきます)、真嶋さんは軌道(いままでみた作品の範疇)を外れ思いもよらなかった方向に(鋭角に)飛びぬけていました。
おるがん選集 3

おるがん選集 3

風琴工房

くらしのアトリエ ひらや(東京都)

2013/04/27 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

空間が生きる舞台
看板がかかっていなければ、
普通の民家と見紛う一軒家での公演でした。
その一角を舞台に切り取って・・・。
役者が紡ぐ空気の、様々な色に物語が織り上がっていく。

このスペースでの、この役者達だからこそ生まれたであろう
物語の解け方に、深く惹き込まれました。

ネタバレBOX

玄関のこじんまりした三和土で靴を脱ぎ入場。
その時点から、家の風情が肌に伝わってくるよう。

その空間が醸し出すたおやかさと、、
友人宅に初めてお邪魔するような緊張感の中で
開演を待ちます。

・『物語が、始まる』

際立って狭い感じはしないのですが、
中央にテーブが置かれていることもあり、
どこかタイトな空間を中心としたお芝居・・・。
そこに役者たちの細微な表現が空間を満たしていきます。

冒頭から、「雛形」の存在が既知のごとくに語られて・・・。
それがあるがごとくのものとしての空気が
最初こそ、観る側に多少の違和感を与えるものの、
男女の会話の肌触りが、
場にSFのようなテイストを醸すこもとなく、
重ねられて・・・。
次第に女性と雛形と、そして男性との顛末として綴られていきます。

まなざしで紡がれる、
女性の内心の細微な揺らぎや変化に、
強く深く取り込まれる。
そのまなざしの先にあるものと、動きと、フォーカスと、強さと、色が、
しなやかに移ろい、舞台上にあるものの、時の長さや、距離や、
女性自身の刹那ごとの想いのありようを観る側に伝えてくれる。

どこか音読みというか硬質な響きを持った単語、
雛形の視線は、よく制御され、どこか一意に制御されつつ、
そのものの、どこか削ぎ落された貫きと強さを場に差し込んで。

雛形との時間に少しずつ染められ、
揺蕩い移ろう女性の色の細微な変化が、
重なり、女性の舫いが解け、
やがて、男が実直に貫き続ける色から乖離していく。

最初にそれが雛形と呼ばれたとき、
無意識に「なんの??」と思っていて、
でも、その存在が、
次第に育ち、やがて女性を取り込み変え、
女性自身に新たな視野を織り込み、
やがて急速に勢いを失っていくというその姿に、
なんだろ、季節ごとに時代というかトレンドを纏う
姿が重なって・・・。
あからさまさもなく、むしろやわらかくしなやかに、
でも明らかに女性は時代に染められ、
雛形に背を向けて自らの色のままにいる男の姿に、
その姿が細微に映える。
その時代に染まる、特に派手でもラディカルではない、
むしろややコンサバティブにすら思える女性の
自らの日々を生きる自然体の感覚が、
鮮やかに伝わってくるのです。

舞台が閉じるとき、
どこか、奇想天外に思える物語に切り取られた、
今の姿と、女性の今を歩む感覚と、
そこに寄り添うことのできない男の姿が
それぞれを担う役者たちの秀逸とともに
しっかりと置かれていたことでした。

・痩せた背中

そこにいる人間全員で
客席のレイアウトを変えて二作目を・・・。
なにか、スタッフ(役者の方)と一体になって
ごとごとやる感じからやってくる、場の一体感も楽しい。

物語は、父の葬儀に喪主として参列する男性の
記憶の態で綴られていきます。
その時間への引きこみ方に、
シンプルでしたたかな作劇のキレがあって、
一旦男の視座が観る側に定まると、
それぞれのシーンの肌触りが
しなやかに観る側に訪れてくる。

父とひとりの女性をめぐるエピソード、
3人で暮らしていた日々の記憶、
奔放な父を待つ女のありようが、
次第に女性自身を蝕み、やがて、あるカタストロフを迎えるまでの感触。
そのことが父を変えて、女性に尽くすようになって・・・。
そこには、女性自身の姿や千羽鶴から垣間見える、
男にも知りえない男女の時間の存在があって・・・。

その風景の伝聞だけではなく、
風景に収まりきらない感覚が
男の視座と時間が貫かれるなかで、観る側にも伝わってくる。
さらには舞台にある彼女の恋人の存在に、
観客を父と女性の物語に塗りこめてしまうことなく
その顛末を俯瞰させる場の空気を醸し出す力があって。
男が自ら身を置く男女のありようとの、
重なりや異なりが、
父と女性の関係を奇異な物語にすることなく
むしろ、
二人のの想いの深さや溢れだす情念に近いものを
際立たせてもいくのです。

女性の編み物をする姿が、男の恋人のそれと重なり
男女に流れる時間を織り上げていく。
女が、父親のための食事を窓から犬に投げ捨てるシーンがあって、
でも、そこには一瞬の驚きがあっても、
観る側には、微塵ほども突飛さにはならず、
むしろ、女性の想いの底知れない深さこそが、
観る側に焼付いていく。

冒頭、観る側を物語に導いた男の親戚が、
観る側を男の想いから引き戻して・・・。
そこにある今に、
父と女性が重ね、
そして男と恋人が重ねていく時間の
俯瞰がかさなって。

なんだろ、上手く言えないのですが、
幸せとか不幸せという範疇ではとても計りきれない、
男と女の日々の感覚が残る。

観終わって、
印象に置かれたものが、
きっとこの舞台でしか受け取りえない感覚であることを知りつつ、
原作の小説を無性に読んでみたくなりました。

*** ***

帰り道、なにかとても贅沢をさせてもらった気分。
手練れの作り手が、極上の役者を得て編み上げた時間に、
さらに心に解ける芝居の余韻を感じながら、
駅までの道のりが全く遠く感じられませんでした。



おるがん選集 3

おるがん選集 3

風琴工房

くらしのアトリエ ひらや(東京都)

2013/04/27 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★

「小説を見せる」感覚
観る文学または立体文学なオモムキ。
片や原作を読んでおり、片や初演を観ていながらも、ディテールが記憶から飛んでいたので新鮮?(爆)
そんな中、「痩せた背中」での回想場面の見せ方が独特と言うか、さりげなくヒントを見せて入るので「あ、そういうことね」とワカる、な感じ。
また、「小説を見せる」な感覚で、原作の記述はこうなんだろうな、と想像できる気がしたと言うか、実際に思い浮かべてしまったりもして。

マイ・セブン VOLTAGE WORLD

マイ・セブン VOLTAGE WORLD

グワィニャオン

萬劇場(東京都)

2013/05/08 (水) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

サイコサスペンスは判り難いもの多いけど
お話判りやすかったです。

なかなか役者さん達も”らしく”演じられていて、
非常に理解しやすく作品世界に没頭できました。

でも一番受けたのは次回公演予告だったなー(^^)
(ほら、本編は笑いが無いから。)

<90分:全席指定>

ネタバレBOX

よくある密室内での会話劇ではあるのだが、
冒頭で殺人犯である長門オサム(35歳)を、
警官2名の監視下にて精神科医である笹森一子が診断する。
というスタンスであったが、実は笹森の方が患者を殺した殺人犯として調べられるという事であったんですわ。→後半で実際の映像風に、最初の時みたく、各人格を表現する役者さんを出さずに室内=舞台上二人だけで初めの会話を再現してくれて判りやすかった。だが、一子の中には主人格としてあった一子の人格を侵食し乗っ取った(書き換えと言ってた)キヨタケ=一子の殺した殺人犯の人格がいて、この人格消去したくて一子は自分を治療してくれたりした人の人格を取り込んでキヨタケに対抗させようとしていたのだが、全て書き換えられてしまい多重人格として精神が侵食されていってしまっていた。で最後に長門オサムのもつ7人格も取り込むのであるが、書き換えられてしまった・・・。でオチは女子大生が一子に対峙し自分の人格は100人分だと観客席を背に対決するというスタンスで観客巻き込んでENDであります。
けっこう楽しめたなー

でも次回公演”15Vs100マインド”・・・ちょっと楽屋とか舞台とか人間関係で100人超えの芝居は無理です・・。と吐露した主宰が笑えました(^^)。

俺はビリー・ミリガンを越えるぜといったキヨタケの台詞は楽しめたが、
多重人格の表現は難しいですよねー。

心理劇は好き嫌い分かれるかなって思います
丸美屋食品ミュージカル「アニー」2013年

丸美屋食品ミュージカル「アニー」2013年

日本テレビ

青山劇場(東京都)

2013/04/20 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★

ちょっとがっかりしました(涙)
DVDで映画を観て予習したのが良くなかったのか、家族3人でがっかりして帰ってきました。
とても大切なシーンがカットされていたり、芝居はまったりし過ぎて「誰か台詞忘れた?」というような異様な間が多々あり・・・。
歌もダンスも下手じゃないけど普通すぎて。
私は初観劇でしたので「こんなものなのか」と思いましたが、10年以上前に観劇したことのある夫は「昔はもっと良かった」と言っていましたし、映画に感動し楽しみにしていた娘も「頭痛い」と不機嫌に・・・。
観劇料が高いだけに、期待度も大きいのです。
でも、子供達は皆一生懸命やっていたと思うので、星を1つプラスしておきました。
辛口でごめんなさい。

雨の街

雨の街

青年団リンク 二騎の会

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/05/10 (金) ~ 2013/05/19 (日)公演終了

満足度★★★★

順番にね
人間の営みを感じさせるストーリーでした。

ネタバレBOX

アフタートークで演出家さんがSFのようなと言ったときには違和感を覚えました。どこが科学フィクションですか。カタカナで言うなら、死後の世界を扱ったファンタジーでしょって思いました。

商人が男は行き倒れだったとはっきり言っていました。行き倒れとは旅の途中に道端で死ぬことです。にも拘わらず、当の作家さんもどこかにあるSF的な街という捉え方をしていたのが何とも不思議で、そう言えば、男が自分の立場をなかなか認識できないでいる、何か無理に引っ張っているようだと感じた理由が分かりました。

紅茶の葉っぱっていくらするのでしょう。

部屋の先人が後から来た人のために、紅茶を振る舞い、ほしいものや必需品を買い与え、その代わり、先人は姿を消すまでの残された時間をお金の代わりに支払います。そういう意味では、親が子を思う無償の愛のようです。

そして、いずれ先人は時間を使い果たして姿を消し、後から来た人は次に新たに来る人の世話をしてあげることになるのでしょう。人は順番に死んでいく、時には例外もあるけどという人間の営みを感じさせるストーリーでした。

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