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宮澤賢治 コミックオペレット『饑餓陣営』

宮澤賢治 コミックオペレット『饑餓陣営』

「戯れの会」

シアター711(東京都)

2013/05/27 (月) ~ 2013/05/30 (木)公演終了

満足度★★★★★

バカバカしくて面白い!
とにかく理屈抜きで楽しめました。

ネタバレBOX

宮沢賢治が自分の生徒のために書いた一時間の戯曲、バナナン大将のお菓子の勲章を飢えた兵卒たちが食べてしまう話。

階級差別のこととか、寝ている大将から盗むのは卑怯とばかり、特務曹長が一応見せてもらうという口実で受け取って部下に手渡す手順をとることとか、その後曹長は責任をとって自決しようするところを大将も事の本質を理解し許すとか、さらには大将が自ら考案した農作業の生産向上に繋がるであろう生産体操を教えるとか、考えれば色々意味はあるのでしょうが、そんなことは置いておいて、とにかく両肩にバナナの房の肩章を載せ、胸には源氏パイなどのお菓子の勲章をたくさんつけた大将の姿には笑ってしまいます。

決して満腹にはなっていないであろう兵卒にとっていきなりの体操は迷惑だろうし、観ているこちらもいきなりで驚きましたが、元々は『生産体操』という題名でスタートしたものなんですね。

ところで、回り舞台の装置が無くても回り舞台ができることを知りました。カタカタカタカタと鳴る楽器に合わせて一人がグイッと舞台を持ち上げる仕草をし、全員で少しずつ回って舞台を半回転、良かったです。
仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

ポップンマッシュルームチキン野郎

サンモールスタジオ(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

至高かつ最狂のコメディ
土曜の昼公演を鑑賞。あらかじめ話には聞いていたけど、開場の時点からステージ上で繰り広げられるパフォーマンスから、PMC野郎らしさで畳み掛けてくる。開演前に観客が拍手してしまう舞台なんて他では絶対にあり得ない。

本編も、筆舌しがたいほど素晴らしい出来。登場人物やエピソードすべてが際立っていながら、全体としてのまとまりは決して崩れない。テンポのよい展開のなかに無数の笑いがちりばめられて、そして最後は思わずほろりとさせられる。ブラックやエロも交えながら、ひたすら心地のよいエンターテイメント作品に仕立てられるのは、脚本・演出・役者のいずれもが最上級だからこそ。これほどの作品を提供し続けているPMC野郎には、今後も大いに期待したい。

とりあえず、この公演は友人を巻き込んで今日も観に行ってきます!

ネタバレBOX

役者陣では、主演のサイショモンドダスト★さんの変幻自在な安定感はもちろんだが、増田赤カブトさんが印象に残ったのは決してメイクのせいではない気がする。2月の短編集の一人芝居と同様の勢いを感じた。役者としての吹原幸太さんも、実に魅力的で面白い。

そして、開演前から全力疾走なCR岡本物語さん。本編でも要所要所で登場し、明らかに身体に負担が掛かる演技まで…。あれを休むことなく千秋楽まで続けられるわけで、彼のエンターテイナーとしての覚悟と心意気にはひたすら脱帽。必見です!
金星の金曜日

金星の金曜日

劇団925

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2013/05/24 (金) ~ 2013/05/27 (月)公演終了

満足度★★★

タイプの違う2作品愉しみました♪
1本目は「まごころを君に」作:オカモト國ヒコ

まごころをお金じゃなく通貨にしてまう設定が世にも奇妙な物語に出て来そうで面白い♪

発想が興味が沸く内容で笑いを盛り込みながら進むので最後まで話しに引き込まれました♪

最初はハートフルなコメディだと思っていたら何ともブラックなコメディ!
人間の難しい一面が見え隠れする内容で余韻が残る作品!


2本目は「誰がために金は要る」作:伊藤えん魔

小説家役の泉寛介さん(baghdad cafe')、
謎の中国人の小永井コーキさん(彗星マジック)の2人が
強烈なキャラ全開過ぎるくらいに演じています!
それと是常祐美さん(シバイシマイ)と西出奈々さん(彗星マジック)の顔の掛け合いも面白い
しかし、勢いに押されてあまり笑いは起きてなかった様な⁈

話の内容はあまり惹かれるものはありませんでしたが
個性的な役者さんの意外な⁈ キャラの競演を愉しんだ作品!

PS: 後で詳しく見て気づいたのですが
自分で書いた作品に出演しているとばかり思い込んで観ていたので
作者が逆だったのが私の中ではちょっと意外でした…(^^;;

宮澤賢治 コミックオペレット『饑餓陣営』

宮澤賢治 コミックオペレット『饑餓陣営』

「戯れの会」

シアター711(東京都)

2013/05/27 (月) ~ 2013/05/30 (木)公演終了

満足度★★★★

涼風
 賢治が戯曲形式で、生徒たちの自習上演を前提に書いたコミックオペレット「生産体操」が幾多の改稿を経て「飢餓陣営」になったわけだが、曲想自体の素晴らしさを活かし、生演奏をクラシック畑を歩んで来た演奏家たちに任せて質を高め、多くのヴァリアントを独自に再構成して纏めた演出センスと役者陣の音感の良さに好印象を得た。
 しかも、日進・日露以来戦争をし続けていた日本で、男の子は、軍人になるのが当たり前の軍律社会にあってなお、自由闊達で柔軟な精神を失わなかった、表現者・宮澤 賢治のヴィヴィッドで明澄な世界が、巧みな構成で躍動感に溢れて蘇っている。

ソウルドリームズ

ソウルドリームズ

ぱるエンタープライズ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2013/05/28 (火) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★

サスペンス要素
主役が主役やってない。前半は殆ど“らしい”芝居がない。歌もお世辞にも上手いとは言えない。踊りも上手いわけではない。芝居は後半ラストが近くなっ
て、ようやく“美味しい所取り”いつも同じパターンの芝居。脇が頑張ってても・・・・。そして何より理解できないストーリー。“サスペンスミュージカル”とあるがサスペンスの要素を感じない、サスペンスの味のどれも弱すぎる。ましてこんな演出家有り得ない!!わざわざ公演前に波風立てるようなことをする。これは隠していたのに劇団員たちにばれて、そこからことが起きる・・・の方が自然ではないのか?どうも釈然としない舞台だった。フラメンコは見応え合ったが・・・。

~The 7 Lucky Guys 1~

~The 7 Lucky Guys 1~

Dance Entertainment REACH

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2013/05/22 (水) ~ 2013/05/23 (木)公演終了

満足度★★

ダンスのみで
ダンサーの皆さんはさすが!!でも、それが上手く生かされていない。はっきり言って“ミステリー”でもなんでもない。お粗末なストーリーなぞなしで単純に
たっぷりダンスを楽しませるショーでいいのではないかと思う。自分がやりたいと、お金を払う観客に見せるものは違う。脚本・演出がそういうことを考えていないのではないかと思う。また内部の力関係が嫌でも感じられる。客観視しての舞台を。

恐怖が始まる

恐怖が始まる

ワンツーワークス

劇場HOPE(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/04 (火)公演終了

満足度★★★★

痛い
作者の意図とは違い、感じたのは「痛み」だった。いつも頭のどこかにいてなるべく見ない、触らないようにしているもの。目の当たりにぶつけられているようで・・・。リアルすぎるその内容、よくぞここまでという情報収集力、それを活かしきった作品。舞台構成も上手い。場に違和感無く茶の間の造りが見えない姿に変わっていく。そしてレベルの高い出演者、見応え有りの舞台でした。

Astronomer (アストゥラノマ) ~正しい嘘・ガリレオ・ガリレイ~

Astronomer (アストゥラノマ) ~正しい嘘・ガリレオ・ガリレイ~

One on One

d-倉庫(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

一粒で二度美味しい
裁判で証言する約束を急に翻した女性を説得しようとする法律事務所員を主軸にクライマックスにガリレオ裁判の「謎」を組み込むストーリーを14曲ものナンバーで彩った本格派ミュージカル。
ライトサスペンスにユーモアをまぶし、歴史上の出来事の知的謎解きも加えた物語、重唱など本格的なツクリに生伴奏の音楽とも秀逸で、まさに一粒で二度美味しい状態。

Node/砂漠の老人 -The Old Man of the Desert-

Node/砂漠の老人 -The Old Man of the Desert-

HiWood

KAAT神奈川芸術劇場・中スタジオ(神奈川県)

2013/05/26 (日) ~ 2013/05/28 (火)公演終了

満足度★★★

情報の砂漠
デジタルとアナログの表現手段が巧みに組み合わされたパフォーマンスで、すぐ目の前に存在しているに現実感が稀薄で、奇妙な感触がありました。

シュレッダーに掛けられた大量の紙片に覆い尽された舞台の上でダンスを中心としたパフォーマンスが展開され、基本的にはシリアスな雰囲気が支配的でしたが、紙片の中から現れたり、道化風の格好をした男が英語で幸福についての胡散臭い話をしたりとシュールでコミカルな要素もありました。
女性の身体にプロジェクターで多数の光の粒子が投影され、それが舞台中に飛び散り、雪や気泡の様に移動したり、整然と並んだものが次第に乱れていく中を、老人と全裸の男性ダンサーがゆっくりと踊る終盤のシーンが幻想的で美しかったです。

シュレッダーに掛けられた紙の堆積が、大量の情報が並列的に存在する現代の状況を象徴しているのは感じ取れましたが、多少の台詞はあるものの全体的に抽象的な表現が多い為に、作品に込められたメッセージがあまり理解出来ませんでした。

身体と映像やLED照明、また、生演奏のヴァイオリンの音色とそのリアルタイムな電子変調の、人間とテクノロジーが互いに影響し合う、インタラクティヴな関係性が印象的でした。

恐怖が始まる

恐怖が始まる

ワンツーワークス

劇場HOPE(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/04 (火)公演終了

満足度★★★★

高い演劇性を感じさせる
社会派のお話。相変わらずの見事なムーブも面白く、人物設定もいかにも日本人に有りそうで説得力があった。でも真正面から放射能を取り上げたことで、社会派のイメージが強く出てしまい、この劇団の持つ素晴らしい演技力や構成力がかすんでしまった感じ。残念だ~。それにしても演劇の様々な可能性を次々と打ち出していく手腕はお見事。演出の巧みさに酔わされました。俳優陣の、演出に負けない演技力があってこそのものだと思いますが、うまく噛みあっていて見応えがあった。この劇団はついついハードルを高くして見てしまいますが、(台詞の噛みが一つ有っても気になる)軽々とクリアされてしまった感じ。なんか、悔しい・・・・・。ので、勝手ですが星ひとつ減らしてやる~。

何度もすみません

何度もすみません

MacGuffins

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

今回初めて
こりっちに感想を書き込みますので乱文乱筆恐れ入ります。
はじめて見た時の衝撃とか感激を未だに覚えています。
汗を流して唾を飛ばして舞台上を走り回り、一人の役者さんが何役も演じ分けて、すごい早さで進んでいく話にぐいぐい引き込まれて、お腹がよじれるほど笑いました。今回もとても楽しかったです。

ネタバレBOX

時間が巻き戻る時の演出と役者さんの動き、それに合わせて変わる照明や音でぐっと引き込まれました。最高でした。志村は自分のことを人間のクズといってラストでも同名の小説を読んでいましたが、その気持ちを想像したらとてもさみしい気持ちになりました。ずっと自分を責め続けていたのかなと思った時、それってすごく人間らしいなと感じて、うまく言葉にできません。

一番すごいなと思ったのは、ループものではだいたいの作品が「くり返される時間の中からどうやって脱出するか」というのを目的とするのに、この作品では最後まで時間が戻る現象から抜け出せずに、その現象とうまく付き合っていこうと前向きな気持ちになったところで終わるところです。とても新鮮でした。ありがとうございました。また必ず見に行きます。
て

ハイバイ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2013/05/21 (火) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

すんごい
ラストが少し違っていました。
迷ってるなら観たほうがいい!
少しでも気になるなら観たほうがいい!
絶対に観てほしい作品です!

恐怖が始まる

恐怖が始まる

ワンツーワークス

劇場HOPE(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/04 (火)公演終了

満足度★★★★

芝居中、別の思考が駆け巡る
チラシを見ただけでは、どんな恐怖が描かれているのか、予測がつかず、チラシの右の雪だるまみたいな人物の意味するところも、わかりませんでした。

冒頭、出演者達が号礼のように口にする数字の意味も、固有名詞が話されないので、徐々にわかるようになるまで、時間を要します。

そして、この芝居の描く恐怖の輪郭がはっきりした途端、今度は、思考は、舞台上のそれではなく、私がこの芝居を観ている今この時にも、作業している方達へと飛んでしまいました。

この芝居を観ている、一般人の私に一体何ができるのかと、もどかしい思いが心に充満するばかりで…。

大変、うまく構成された舞台で、役者さん達の演技も秀逸なのですが、演劇として、この作品をどう捉えたら良いのかと、ある種の戸惑いも感じました。

アフタートークは、ゲストの劇団チョコレートケーキの古川さんの紹介に終始した感があり、まるで、チョコレートケーキの宣伝のような印象でした。
会場に来ていた客は、今観た芝居の話題を中心にした話を聞きたいのではと思うので、もう少し、そういう方向でのアフタートークであってほしかったと感じます。

ネタバレBOX

つい先日も、東海村の事故があったばかりで、本当に、この国の未来には憂えることだらけ。

自国の事故の尻拭いさえできない政府が、他所の国に、これを買わせようと画策する現実。汚染水や瓦礫の処理の問題、進まない復興支援…。
解決のつかない難問が山積みで、更にいつまた余震が来るとも知らないこの国で、オリンピックを開催しようなんて無謀な計画もあり…。
そう言った現実の脅威を心に置いたまま、この芝居を観ている自分の行動の意味づけに苦労しました。

現場で作業する男達と、その家族に焦点を絞り、登場する人物も、悲劇的なキャラクターにせず、演劇的に、興味を持たせるような、普通の人物像を造型し、観客に興味を持たせつつ、芝居を進行させて行く、古城さんの構成力の巧みさには舌を巻くのですが、過去の出来事ではないテーマだけに、何もできない自分に、無性に歯がゆさを覚え、演劇として楽しむ余裕はありませんでした。

前回の公演では、悩める母を好演された山下さんが、今度は、一転、原発作業員の夫を作業の犠牲で失う妻ながら、持前の明るさで、悲観的にならない健気な女性像を、巧みに演じられ、お見事でした。

ワンツーワークスは、役者さんのバランスが良く、いつも感心させられます。
レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル

東宝

帝国劇場(東京都)

2013/04/23 (火) ~ 2013/07/10 (水)公演終了

満足度★★★★★

やっぱり特別なもの!
旧演出ずっと観てきて、今回の演出の印象だが、一言で言えば、具体的になっているということかな。大きな違和感なくいつも通り感動した。
映画も観ましたが、私は全く別物と捉えるし、単純に舞台のほうが、感動が大きい。(はづかしながら、舞台観るたびに泣いています)
舞台照明はより明るい。舞台を広く使用し、より具体的なセット。歌詞も具体化、演奏もよりオーケストレーションetc.
初めて観る人は、間違いなく新演出のほうが解り易いと思う。(旧演出のほうが、想像する場面多し。)
ただ私が旧演出のほうが好みと感じた場面は①カフェソングのシーン②ガブローシュの死の場面 鞄の使い方と死にかた
ただ、そのあとの死体を運ぶシーンはこれは有りで泣けた。日本人好みじゃないかなあ!満足であることは変わりない。

プルーフ/証明(谷 演出ver.)

プルーフ/証明(谷 演出ver.)

DULL-COLORED POP

シアター風姿花伝(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/05/27 (月)公演終了

満足度★★★★★

あっという間の150分
初めての小劇場だったのですが、迫力に圧倒されてあっという間の150分でした。終わった時は、えっちょっとまだ観ていたいのに!!と呆然としたくらいで(笑)
鑑賞後はいろんな感情が頭の中をぐるぐる回っていまだに整理しきれない不思議な感覚です。
4人がとても魅力的で素敵でした。
全部のver.、そして前回の本公演ver.も観たかったなぁ・・・。

鑑賞後に谷さんと百花さんに握手していただきました。ありがとうございました。小劇場って素敵すぎる!!!

ネタバレBOX

湖へ散歩・・・のくだりで父親っこの私は涙腺崩壊。出産で里帰りした際に一緒に湖で散歩したことを思い出してしまって・・・(そんな個人的なことはどうでもいいですね。)
キャサリンがひたすら可愛くて、哀しくて、愛しかった。そして姉のクレアの複雑な感情の奥底にあふれる妹への愛情、ハルの不器用で人間くさいところ、ロバートの変人ながらもキャサリンへの溢れる愛情。愛があふれて観終わった後に心が温かくなりました。4人の俳優さんが本当に素敵で。特に笑顔からの切れる演技の迫力。圧倒されました。

あと音楽!外国の物語に川本真琴!?と驚きましたがキャサリンのキャラクターにぴったりはまってました。他も選曲がpopで素敵でした。舞台そばの席に座っていたのでちょっと爆音が辛かったです。

同じ谷さん演出の「ストレンジ・フルーツ」の東京楽を観た後に拝見させていただいたのですが、キャサリンはカナあるいはモリシタに、クレアは美晴に重ねながら観てました(モリシタと美晴のエピソードが好き)。
キャサリンに感情移入しつつもクレアの嫉妬と愛情が渦巻く複雑な感情に共感してしまいます。
(以前の公演では小栗さんがハル役だったのですね!観たかった~!!)

初めての小劇場がこの作品で良かった。ダルカラ、絶対また観に来ます!
仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

ポップンマッシュルームチキン野郎

サンモールスタジオ(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

空気を作り出す
前回も面白かったが今回も面白い。エログロもあるけどそんなに気にならず。僕自身は開演以前のアレが一番好きでした。空気暖めるってとても大切なことですね。また前列だったのでとても楽しかったです。一緒に行った方も喜んでいました。以下

ネタバレBOX

こちらの劇団さんは劇団員名が風変わりだらけだのも特徴ですね。僕も入団したら変な名前にされてしまうんでしょうか。
OP前のCR岡本物語さんによるモモクロのダンスが一番面白かったようにも思えます。ミスマッチな空間でも思い切りやると無性に笑える。そして本番前に力尽き果てるというのもシュールでありだなと。年齢が思っていたよりお若くてそちらも驚きました。フライヤーにも出ているバンドメンバーが主役を除いて即効死んだり、特殊メイクしてない方が少なかったり、名刺にキュウリもらったり面白いことが満載でした。先週のラップ風はひそかなお気に入り。
演出としては、映像もクオリティ高いのをどう弛む幕で見せるのかは一つの課題かと思いました。見切りが5,6回はあったのが残念です。座っていたのは上手前席というのもありましたが、そのあたり、舞台監督さん皆さんで確認を。複式夢幻能のように、過去の出来事の回想は物語を切なくまとめてくれますね。最初の仏像はちゃんと首が逆だったか気になりました。ベトちゃんドクちゃんやコンドームネタ、しっとりとしたシーンを入れるバランス、タイミングなど、入れるのが中々難しそうです。下ネタを抑えて、もっと万人向けにして欲しい願望も出たり、主宰吹原さんの活動の広さにも注目し楽しかったです。ありがとうございました。
ずぶ濡れの物売り

ずぶ濡れの物売り

カトリ企画ANNEX

atelier SENTIO(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

THE肉体
一人芝居とリーディングの二本立て。話は分からない箇所もあったのですが、気にならない程に色々な表現が溢れていて、身体という媒体は探求の塊だなと感じました。とても面白かった。以下

ネタバレBOX

人間、らしきものが入った袋を引きずって登場。終始中身はどなたか分からず。誰が入っていたのだろう。始まってから小菅さん足踏みと手拍子、これだけで魅せられるものがありました。手は叩いたあとに空気の軋むような音がとても神秘的。声の抑揚やテンポ、話を正確に理解しきれないのが残念だったけど、観ていて飽きず実に面白い。ぶら下がったり、ズラを被ったり。あの場所だからこそのパフォーマンスなのかもしれませんが、もっと多くの方にあの面白さを見てもらいたいと僕は思いました。後はワンピースのキャラクターに物凄く似ていました。リーディングの四谷怪談もいい味を醸し出してました。知っているけどどういう過程と結末になるのか引っ張るのも良かったです。夏の野外朗読など楽しそうです。
コリッチの方には情報が載ってませんが、前日にアマヤドリさんの一人芝居も観に行きました。それも一人芝居で、正確にはコロス的な女性とチェロ伴奏の方がいましたが面白かった。こういうものは、メインとなる方の実力がないと観ても詰まらなくなってしまうのかもしれません。
宮澤賢治 コミックオペレット『饑餓陣営』

宮澤賢治 コミックオペレット『饑餓陣営』

「戯れの会」

シアター711(東京都)

2013/05/27 (月) ~ 2013/05/30 (木)公演終了

満足度★★★★★

無題719(13-144)
20:00の回(曇、ちょっと雨)。19:00受付(整理券あり)、19:30開場、BGMなし。こちらは初めてです。舞台奥、ピアノ、金管木管楽器、入り口近くにあるのはドラでしょうか。ネットで調べてみるとコミックオペレット=短い滑稽な歌芝居という表現がありました。最前列にミニ椅子。客席左、通路にも椅子席..満席。19:45頃、役者が出きて横たわる。20:03前説(60分)、突然歌い出し開演~20:59終演。原作は青空文庫で読むことができました。劇中、お菓子の勲章はちゃん食べていました。本作のようなお芝居は初めてです、

ネタバレBOX

かりんとう、南部せんべい、クッキー、ピスケット、パイ、サンドイッチ(ハムたまご、チーズサンド)、ウエハース...バナナ。

当パンに14人と大勢(4人は奏者)。

検索すると他の劇団の動画あり。

1922年初演、賢治祭というのがあることを知りました。
Turn-over

Turn-over

劇団Peek-a-Boo

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★★

もの思ふとき
複雑になりそうな感じはしていましたが、思ったよりも人生の分岐点やその後の話は理解できました。じゃんけん選抜はどうなったのかは非常に気になります。以下

ネタバレBOX

人生あの時やり直せたら。そう思う事はあまりに沢山ありますけど、その願望を代弁して見させてくれた気もします。共感できるものがあると、物語の中には入りやすい。戦争の悲惨さもあり、総合的な見応えは充分あったと思う。やり直しという事でビデオの逆再生のような演出が面白いです。動きに粗雑さも見られますが、あれは結構な難しさだとお見受けしました。使用の多さも気になったけど、見て分かりやすい逆戻しは好きです。あの世のお二人はテンション高くて喜んでいる観客の方も多かったけど、個人的にはくどさも感じるので減らしてもいいのかなと。アンサンブルとしてキャストの方が素敵なエッセンスになっています。その一方、各々もう少し出番があってもよかったように思えます。
武末志朗さんの老人の芝居もですが、カーテンコールでの声の差は凄かった。声色の使い分けもですが、色んな舞台での役と素の自分の差を見るのも、観劇の面白いところであるな。ありがとうございました。
ミーツ

ミーツ

ロロ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★

癖になる
前半は時間も空間も人物も入り乱れまくってかなり置いていかれる。部分的に面白いところはあるが思考も気持ちも繋がらない。なのにそこから終盤一気のカタルシス。訳もわからず引き込まれる。個人的にはこれがロロの魅力。癖になる。

ネタバレBOX

やっぱり今作は伊東沙保がいい。終盤にみせる演技は素晴らしく泣ける。声を荒げるわけでなく淡々と語って行く様がただただ哀しくて切ない。
板橋駿谷は全編のバランスを保つ難しい役柄。前半のカオスからラストまでバランスよく演じていた。パワフルなイメージだったが、違う一面を観れた気がする。

亀島一徳が醸し出す独特な少年の雰囲気は妙にナチュラルで不思議な感じがする。コーヒーのくだりは笑わせてもらった。

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