最新の観てきた!クチコミ一覧

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特性のない男の編物

特性のない男の編物

ベターポーヅ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2000/06/23 (金) ~ 2000/06/25 (日)公演終了

満足度★★★★

感想
※実際の公演期間は1995年6月23日(金)〜25日(日)です。こりっちさんでは1999年以前の公演情報は登録できないので現在できる一番古い日付にしました。

ネタバレBOX

で、実際観たのは1995年6月25日。あんまり観たこと無い感じの芝居で印象に残ってます。掴みどころがない感じ。阿部さんの彫りの深い顔、猿飛さんのひょろっとした身体を覚えてます。
バイト

バイト

カスガイ

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2013/06/28 (金) ~ 2013/07/01 (月)公演終了

満足度★★★★★

クラクラするほど刺激的!
まぁ~~クラクラするほど刺激的なお芝居‼
緊張感のある中、繰り広げられる役者さんたちの会話
一人ひとりの存在感のある力強い演技を見てるだけでも愉しめます♪
その中でも村上誠基さんの存在が異彩を放っていて
張り詰めた雰囲気を緩和するアクセントに♪
何回か客演で観てますがいつも味わいある演技をしますね!
そして山崎彬さん(悪い芝居)のさりげない演技や
玉置さんとの鬼気迫る壮絶なラストも印象的!

どちらかと言うと私が苦手なテイストの世界観なんですが…
それでも最後まで釘付けになって魅入ってしまう程、引力のあるお芝居
それは魅力的な役者さんが創り上げる
異常なまでのクールな世界観
人間の狂気的な愛情を描いた息が詰まりそうなほど強烈な作品
観劇後はかなりの疲労感…

玉置玲央さんの演劇に対する熱い想いが感じられたお芝居でした!

玉置さんは飛龍伝での衝撃の出会いから好きなった役者さんで
その流れで柿喰う客も観てお気に入り劇団に♪
これからも目が離せない役者さんです!

戀女房

戀女房

遊劇体

AI・HALL(兵庫県)

2013/06/28 (金) ~ 2013/07/01 (月)公演終了

満足度★★★★★

超大作。
3時間半と聞き一瞬たじろぎましたが、実際は時間はあまり気になりませんでした。役者さんたちの演技の上手さはもちろんですが舞台の使い方に目をみはりました。セットの高低を変えるだけで家の中に見えたり墓地に見えたり。素晴らしかったです。

がんばれ美香子「なにそのタイトルやめてよ」

がんばれ美香子「なにそのタイトルやめてよ」

製作委員会

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2013/05/31 (金) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★

毛色の違う短編3本立て
いずれも同じ作者の原作を舞台化したものらしい。
原作は未読なので、そもそもの、原作自体の構造・ストーリーについて触れることになるかもしれないが、それはわからないので、すべて舞台の感想として書く。

ネタバレBOX

<ゴースト 〜四畳半の幻〜>
つかみはOKな感じの賑やか、というよりはドタバタな喜劇風味。ほとんど笑えなかったけど。
ありがちで想像の範囲内のオチだったので、途中のやり取りをもっと楽しみたかった。
途中の展開も、最初の意外性(外国人の住まい)というところから一歩も出ないまま、しかも外国人であるということの設定をそれほど活かすことなく、これまた想像の範囲内の展開で進む。

外国人という設定(本当に外国人の方が出演していた)ならば、無理に日本語で話すのではなく、彼の母国語ですべて台詞を言わせたほうが、幽霊とのコミュニケーション・ギャップが出て面白くなったと思う。
もしそうであれば、ありきたりの展開とオチも印象が変わったのではないだろうか。
オチは、スパッと気持ち良く終わらなかったところに、演出的には今一歩を感じてしまった。

<がんばれ美香子「なにそのタイトルやめてよ」>
今回の公演タイトルになっている作品。
テンポいいし、主人公の美香子が元気でぐいぐいストーリーを引っ張る感じがいい。
一生懸命で健気なんだけど、ダメなんだろうなぁ、と思えてくる。

ラストが、まさかの夢オチ(!!)なのには、あまりのことに愕然とした。
いくらなんでもそれはないだろうって。

美香子の現在の恋愛などが、小学校のときの事件からずっと影響を受けているということになっているようだが、過去と現在がまったくつながらない。小学生のときの出来事がトラウマになって、というようにはまったく見えないからだ。
しかも、まったく解決するわけでもなく、「がんばって!」「うん、がんばる!」だけなのだ。これはあまりにも……。

また、ラストか途中で明かされるのかと思っていたのだが、美香子が話している相手(「ト書き」だったか「地の文」だったか)がなぜ彼女の前に現れたのかが釈然としない。
例えば、彼女が演劇をやってるとか、小説家志望とかそういうことはなく、強いて言えば、小学生のときの出来事に推理小説が絡んでいるぐらいなのだ。
そこからの設定ならば、それらしくすべきであろう。
そうでなければ、彼女にわざわざ「ト書き」だか「地の文」だかが表れる必然性はない。
「夢オチ」ならば、どうにでもなるのだから、観客を「えっ!」と思わせるぐらいにしてほしかった。
そして、夢オチならば、夢オチであったとしても、納得のオトシ方にしたほしかった。
何でもできる、演劇なのだから、もっと発想を飛ばしてほしい。
暗転後の主人公の台詞は蛇足。

主人公の美香子を演じた野中沙織さんは熱演だった。ただ、少々幼すぎる反応と、あの衣装はどうかと思うのだが、これは演出の責任だろう。

<それでも彼女を愛せますか?>
どんどん話がひっくり返っていくような感覚が面白いと思った。しかし、これもラストがありきたり。主人公が、今度こそは新たに女性と付き合うと見せて……、というのは、あまりにも容易で、ストーリーの展開からもストレートすぎて驚きもない。こういうストーリーならば、せめてラストは意外性で驚かせてほしい。

また、途中から、説明ばかりが延々と続き、少しうんざりしてきた。
「今後開発するロボットの云々……」と今回の実験とのつながりがわからない。人間ではないものに恋愛感情が持てるか、がロボット開発とどう関係するかが、ピンとこないのだ。

さらに「政府の上のほうの」みたいな設定話もまったく必要なく(それがあることでストーリーの深みが出るわけでもなく、何かの伏線というほどのものでもない)、単に説明が長くなっただけで不要だったと思う。

しかし、それらをわからせるために説明がさらに必要というのではなく、つまり、例えば、ロボットの開発なんてどうでもよく、「存在しない人間に恋愛感情が持てるかの実験」だった、としてもよかったのだはないだろうか。「人は何によって構成されているのかの実験」でもいいだろう。

そのほうが単純なオトシ話ではない、深みが出たと思うのだが、どうだろう。


<全般的に>
オチも展開も原作のとおりであるのならば、原作の選定に問題があるのではないだろうか。短編だからわかりやすいものを、という理由で選んだのならば、観客を甘く見過ぎていると言わざるを得ない。
もっと切り込んでほしかった。

そして、演出に切れ味がない。短編で、こうしたオトシ話的なものであれば、もっとも切れ味のいいラストを演出すべきであろう。どれもぼんやりとした形で終わってしまう。

正直言って、役者もこれからという人が多いが、熱意は感じられた。前のめりな感じが見てて心地良い。問題は、戯曲と演出。

細かいことだが、当日パンフにそれぞれのタイトルがない、「第1話」「第2話」となっているだけ、タイトルは入れたほうがいいのでは。

演劇の短編は観客としては取っつきやすいが、役者の力量、戯曲と演出の出来不出来があからさまに出てきてしまうので、よほどの出来でない限り、観客からの評価は厳しいものとなってしまう。したがって、本公演でしっかりと観客がついてきていると感じてから、の公演でもよかったのではないだろうか。本公演とのイメージでのつながり具合やギャップを楽しめるからだ。

今後に期待したい。
パパのデモクラシー

パパのデモクラシー

劇団東京ヴォードヴィルショー

座・高円寺1(東京都)

2013/04/04 (木) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

東京ヴォードヴィルショーの新たな一面を見たようだ
東京ヴォードヴィルショーにとって、初永井愛(作)&初鈴木裕美(演)。

ネタバレBOX

東京ヴォードヴィルショーにとって、初永井愛&初鈴木裕美。

1946年、東京に住む神主一家とそれを取り巻く人々を描いた作品。
軍国主義から民主主義への転換期に、翻弄されながらも逞しく生きる人々。
そう書くとありきたりかもしれないが、いろいろな要素が重層的に重なり、善悪という単純な二極ではない日本人的な姿がそこにある。

説明しすぎない永井愛さんの戯曲がいいのだと思う。

観客のことを思って、戦後間もない頃のあれこれについては、体験者やそれについて知識を持ってないとわかるはずがないから、どこまで説明したらいいのかが微妙だし、キリがない。

例えば、東宝争議のことや2.1ゼネストのことは、物語では大切なことなのだが、それを延々と説明されても、全体のリズムが壊れてしまうのだ。だからだからこれぐらいが丁度いい。

驚いたのは、役者さんたちの演技。
東京ヴォードヴィルショーは、それなりに見続けているのだが、例えば、こんな石井愃一さんや、たかはし等さん、まいど豊さんは見たことないんじゃないか、と思ったこと。
佐藤B作さんも違う。
一見同じなようで、違うのだ。

いつも脇を固める石井愃一さんたちは、ガッと出て、とにかく強い印象を、笑いとともに残す(残そうとする)のだが、今回はそれがない。自分が前に出て爪痕を残そうというアクの強さが引っ込んだ印象なのだ。

「この人たちって、こんなにいい役者さんたちだったんだ」と改めて思うほど、その人の良さが引き出されていた。

B作さんも同じで、「間」が違う。いつもの独特の間ではない。
それによって、現れてくる情感も多いに違うのだ。

ここまで長いこと演じてきて、イメージも出来上がっている役者さんたちの、新たな良さを十二分に引き出していたと言っていいのではないだろうか。

「演出家の力って大きいんだな」と改めて思った。

ただし、B作さんの設定は、20代ぐらいのはずなので、少々苦しいかな(笑)。

三谷幸喜さん作の笑い一辺倒な作品もいいのだが、今回のような、笑いと涙な感じも好きだ。

・・・意外かもしれないが、東京ヴォードヴィルショーって、今までしんみりとさせるものはあったが、泣けるような話はあまりないんだな。
知恵と希望と極悪キノコ

知恵と希望と極悪キノコ

LIVES(ライヴズ)

シアタートラム(東京都)

2013/04/04 (木) ~ 2013/04/07 (日)公演終了

満足度★★★★

初演も観たが、この再演も観たくなった
やっぱ面白い。

ネタバレBOX

LIVESは、おっちゃんたちが必死にあがく姿を描く。

今回は、売れない役者たちが、仮面ライダーの映画撮影で、戦闘員を演じる。
彼らが必死にもがく姿が、役と実際が少し重なり、ほんの小さな明かりと悲哀、そして笑いが生まれる。

初演に比べて少し盛り込んだようで、感情が伝わりやすくなった反面、少し長くなった印象もある。

にしても、役者たちの哀愁感がなんとも言えない。

基本、いい人しか出てこないというのも、なんかいい。
レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル

東宝

帝国劇場(東京都)

2013/04/23 (火) ~ 2013/07/10 (水)公演終了

満足度★★★★★

「初」レミゼ
一度は観ておかないと、ということで。

ネタバレBOX

全編、台詞が歌のミュージカル。
ストーリーが面白いし、よくこれを手際よくまとめたな、と思う。
面白い。そして、お腹一杯。
でもまた観てもいいなと思う。そんなミュージカル。

「レミゼ」ファンの人の言によると、「新演出」は単なるキャッチコピーではないらしい。
新演出でスピーディになったそうだ(20分ぐらい短縮?)。

映像、セットの転換、ライティング、早替えなどが効果的。

帝国劇場っていいな。椅子の感じも好きだし、劇場にプチ・ゴージャス感があり、「お芝居観に来たざーます」みたいな感じも捨てがたい。
ここのそばの日生劇場も同じ理由で好きだ。
どちらもチケット代高いのでなかなか行けないけど。
OFFICE WARS ~金に綺麗も汚いもあるのか~

OFFICE WARS ~金に綺麗も汚いもあるのか~

Unit Blueju

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/06/20 (木) ~ 2013/06/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

これからも楽しみにしています!
楽しく、また面白く鑑賞させて頂きました。
台詞ひとつひとつ、ストレートで無駄がなく、テンポ良く進むストーリーに歯切れの良さを感じました。
また同時に、ステージ上の皆様がすごく活き活きされていて とても気持ちよく鑑賞出来ました。
私はAしか観ておらず、またAの選択が好きでしたがBの結末もすごく気になります。
そして、色々と想像を膨らませる中で『どちらを選んでも 選択の先に物語は続く』と思ったとき、今回の作品を通じて またひとつ、何かを学んだ気がしました。
ブルージュで広光美絵さんの書かれる作品は いつも何かを自問自答する良いきっかけになっています。
そういった意味でも これからの作品がより一層楽しみです。頑張って下さい!

Call me Call you

Call me Call you

劇団6番シード

吉祥寺シアター(東京都)

2013/06/27 (木) ~ 2013/07/04 (木)公演終了

満足度★★★★★

いや~最高ですな
これはホントに面白い。スリリングなサスペンスでありながら、笑って泣ける人情劇でもある。たっぷり堪能させていただきました。

プルーフ/証明(谷 演出ver.)

プルーフ/証明(谷 演出ver.)

DULL-COLORED POP

シアター風姿花伝(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/05/27 (月)公演終了

満足度★★★★

素晴らしかった
最初、感情のシンクロ率が少し合ってないかなと思っていたが、ラストには全く気にならずと言うか、もう凄かったになっていた。非常に素晴らしかったです。
しかし、舞台後方にあった奈落、まさか舞台上にある小道具とかを入れるとは。別な意味で凄かったなあ。

湖畔の探偵 全六話

湖畔の探偵 全六話

トリのマーク(通称)

ザ・スズナリ(東京都)

2013/05/25 (土) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★

不思議な面白さはあり
物語がありそうと言うか、動き出そうとしたらはぐらかされる感じではあったが、不思議な面白さはあった。

けつあごのゴメス【全公演終演しました!!たくさんのご来場ありがとうございました!!!!】

けつあごのゴメス【全公演終演しました!!たくさんのご来場ありがとうございました!!!!】

劇団鋼鉄村松

ザ・ポケット(東京都)

2013/05/22 (水) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★

バカバカしさは少し抑え目かな
演出家が違うからか、いつもより笑いやバカバカしさは抑え目だったかな。でもまあ、なかなかに熱い男達でした。面白かったです。
しかし、小山まり男達に負けてないあの存在感は凄かったな。

Call me Call you

Call me Call you

劇団6番シード

吉祥寺シアター(東京都)

2013/06/27 (木) ~ 2013/07/04 (木)公演終了

満足度★★★★★

見応えがある作品
スピード感が満載で、すごく面白かったです。
舞台美術のトレーラーがすごくリアルでした。
そして犯人役の俳優さんは声だけ気持ちの変化を表さなくてはいけなかったので役作りはとても大変だったと思います。
この日は、上演後のバックステージツアーもあり、より作品を楽しめました。

魔法のlovin' you

魔法のlovin' you

綜合藝能座家 下衆會

甘棠館show劇場(福岡県)

2013/06/29 (土) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★

コントだけでなく。
二本目の朗読劇的な会話劇は引き込まれ、最後は見事に裏切られました。
引き出しも多いようなので、短編だけではなく、長編もので演技だけでなく構成力も観させていただきたいと思いました。

ネタバレBOX

先週は、つむじさんの本公演に出てらしたとは思えぬ仕上がりでした。
サヴァリー ナトロメイド

サヴァリー ナトロメイド

ブルーエゴナク

ぽんプラザホール(福岡県)

2013/06/29 (土) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★

問題提起か。
精神疾患、夜の仕事、就職難、ストーカーなど社会的な一面を取り上げて進んでいきます。
その中に、ひものように渡り歩く男”吹田”の恋人役の一人ウエイトレスの”七実”は異色。コント的に描かれていますが個人的には悪くはないと思いました。そうでなければ、観客側としてはしんどかったでしょう。
配役、亡くなる説明が多く、最後も決して前向きには終わっていません。

少年王マヨワ

少年王マヨワ

ニットキャップシアター

座・高円寺1(東京都)

2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

「団地」 と「自然」の薄暗さの対比



座•高円寺という広い舞台スペースを、非常に効率よく使ったことに目を疑う。

「団地」はコンクリートの集合体であるが、人里離れた「人的な森」と表現することも 可能だろう。

例えば、多摩ニュータウン。
「多摩の森」は希少な日本のタヌキが生息する、極めて自然豊かな地域だった。
ブルドーザー等の重機で土地を切り裂き、「多摩の大地」を東京湾へ流したのは人間自身に他ならない。
多摩モノレールも、西武鉄道も開通してはいるが、しかし 東西南北の地域文化から分断されてしまっている。
森の中に突如、現れた巨大団地シティは、新しく生活を追い求める若い夫婦が集まった。
出身県、仕事を異にする数万の国民が(中流上層)、周囲で田んぼを耕す農家の近くへ引っ越してきた。
ただ、彼らは独自の「団地コミュニティ」を形成し、外の人間を排する。かくして60年代〜70年代初頭にかけて「団地コミューン」と呼べなくもない自治組織が生まれたのであり、そうした意味において 一種、団地は日本列島の「人的な森」であるといえるのではないか。


宮崎駿が映画『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994年 スタジオジブリ)で伝えたかったことは一体、何だったのか。

核心に、このニット•キャップシアターなる関西の劇団が真っ向から答えたのである。


「少年王マヨ」は古事記にも登場するらしい。
おそらく、ほとんどの観客は「少年王マヨ」なる存在すら知らなかったはずである。私も、名前を 存じ上げなかった。

ニットキャップシアターの、音、光、舞台美術の相互効果作用は 独自のものを感じる。
「団地」という現実を扱っているののに、「幻想」的な雰囲気を醸し出す。
大元のテーマは具体的な事象だが、ストーリーは摩訶不思議であり、普通は「理解できない舞台」となる。
ニットキャップシアターは、「幻想」を炊き、劇場に それを充満させることで、両立する舞台を造り上げる。

冒頭の、夜の団地シーンは 圧巻だった言わざるをえない。
舞台上には、十数名の役者が立つのにもかかわらず、「存在感」が皆無なのである。

団地少年は「存在」する、しかし他は夜に漂う不気味な揺らぎであり、およそ人だとは思えない。


後半のブルーベリー農園も、やはり そうだった。
「小鳥のさえずり」である。

といっても、役者達を小鳥に間違えたわけではない。
「雰囲気」こそ背景であり、舞台セットであり、時代であり、現実だったのだ。

それは、新聞記事を読むニュースキャスターだった。
「団地で火災が発生し、その炎で虫を退治しようとする住民」

「理解できない」といえば それまでだが、役者の口調は事実関係を誤りなく 説明する用意があった。

団地のコンクリート+住民同盟と、自然界。
それは、ダーティーな「戦争」であって、団地少年だった「少年王マヨ」が自然界側に付いたのは作品の重要なポイントだった。
元々、古事記に記載された物語が そのような骨子だったのだから、当然といえば当然だろう。

つぎはぎの布であっても、1枚の白い布であっても、ダイナミックであれば、強い威力を発揮する。
単調なメロディを繰り返し流すことで、観客は病み付きになる。

この舞台は、「団地」に対しては否定的な印象を感じえないが、「昭和」の「大きいことはいいことだ」社会構造は受け入れているのではないか。

ちなみに、私にだけアンケート用紙が織り込まれなかったのは何故か、残念だ。













Fire pRay ―秋津悠理のためのリサイタル―

Fire pRay ―秋津悠理のためのリサイタル―

<火遊び>

ギャラリー悠玄(東京都)

2013/06/27 (木) ~ 2013/07/01 (月)公演終了

満足度★★★★

この黒沢佳奈がすごい
小中学校で起きるイジメや学級崩壊や不登校などの問題を解決するにはどうしたらよいか。
→→→ 学校を無くしちゃえばいいんじゃね。

その手があったか!
その発想はなかったわ。


いくら情報化が進んだからといってそれはどうだろうというシーンもあったが、そんなことは気にならないくらい役者さんたちの物語を引っ張る力が強かった。
特に黒沢佳奈さんがすごかった。魅入った。
小さな空間で、間近で観られる贅沢さよ!

劇場は狭い階段を下りた地下のギャラリーだったのだけど(新宿眼科画廊みたいな感じ)、大きな木製のベッドが使用されていて、一体どこからどうやっていれたんだろう?

私と彼氏とその彼女

私と彼氏とその彼女

演劇ユニット キャッチ.コム

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

いいなぁ・・・
あの頃って。

って思いました。
僕にもあったんです、そんな時代。
僕だって恋してたんです、キレイな感じで。

いつからこんなに汚れてしまったんだろうと思い知らされました。

居酒屋ぉかず

居酒屋ぉかず

劇団だるま座

アトリエだるま座(東京都)

2013/06/27 (木) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

堪能しました
短編のオムニバスの感じでした。いろんなメニューのお話しで、楽しかったです。三島由紀夫もいいけど、岸田國士戯曲賞もいいけど、こういう「情」のお芝居がいいです。堪能しました。始まる前のギターも良かった。

Fire pRay ―秋津悠理のためのリサイタル―

Fire pRay ―秋津悠理のためのリサイタル―

<火遊び>

ギャラリー悠玄(東京都)

2013/06/27 (木) ~ 2013/07/01 (月)公演終了

満足度★★★★

未来は....
近未来の話、少し悲しく寂しい設定、最初の説明はストーリーに入りやすくてよかったです。 この先に考えられる世界の発想、問題提起も含めて心に響きました!

ネタバレBOX

母親の立ち位置が難しかったのと、殺してしまった女の子のココロの描写が少し弱かったように感じました。

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