
始発電車は君の街へ
ロリポップチキン
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2013/07/02 (火) ~ 2013/07/04 (木)公演終了
満足度★★★★★
もっと俗悪に、もっと過剰に
ドン・キホーテの店内を連想した。いろいろなアイディアが過剰に、いささか無秩序に詰め込まれている。その過剰さを通して、「愛」「死」「生」という根源的で古典的なテーマに到達しようともがき続けているような舞台だった。
熱くて、切ない。主人公は聾唖の少女。彼女は兄に監禁され、外界に触れることなく、無垢の状態で、成長してきた。兄だけが彼女の世界だった。兄は監禁によって独占的で完全な愛を手にしていた。しかし彼女は外の世界の人間と出会い、彼に恋される。それは兄の同級生だった。彼は彼女の美しさ、何もしらないという無垢さ、そして障碍者であるという欠落ゆえに、彼女に惹かれる。
極端で陳腐な道具立てのなかで、「愛」と「死」の定型的な物語が展開する。問題はこの古典的な枠組みをいかに提示するかである。仮面の使用およびそれを使った場面での様式的な動き、クラシック音楽を効果的につかった選曲のセンスのよさ、激しいダンス、時系列の断片化と組み替え、作者は思いつくあらゆる手段を使ってこの定型的な主題に近づこうとしてもがいているように思えた。しかし過剰な演出手段が作り出す混沌のなかで、この主題は真夏の逃げ水のように、到達できない。そのもどかしさ、切なさがとてもいい。中二病的なせりふが示す登場人物たちの世界のとらえ方の狭さが、ときおりその狭さと陳腐さゆえに、美しい詩情を生み出していた。
俳優たちの演技・演出はみなすばらしい。女優二人はとてもかわいらしかったし。緑の髪の毛の俳優のマリオネットぽい動きが特に印象に残っている。
作・演出家は自分の分身のような役柄を自ら演じ、そのモノローグが作品にメタ構造を作り出していた。当日パンフで「一緒に愛を育んで、長生きして、笑顔で死のうねっ☆」と言ってくれるような彼女が欲しいと作・演出家は書いている。しかし彼に今、切実に必要なのは、ぼんやりと生きているけれど、頼まれたら嫌といえない気の弱さと人のよさを持つ、あまり幸せそうには見えない女性を口説いて彼女にして、その彼女とぐだぐだの少々退廃した恋愛生活を送ることだろう。こうした「愛」と「死」と「生」という陳腐な物語に説得力を与えるには、やはり己というものをもっと思い切って、大胆につきつめ、作品のなかで暴露させる必要があるかもしれない。
つまらない洗練を目指さないで欲しい。ごつごつとしたリアリティのある作品を今後も不器用に作り続けて欲しい。べたべたの使い古された主題や表現の通俗性も突き詰めていけば、新鮮な驚きと気付きを観客に提示できるはずだ。

不思議の国のアリスより
劇団パラノワール(旧Voyantroupe)
サンモールスタジオ(東京都)
2013/06/20 (木) ~ 2013/07/01 (月)公演終了

ことほぎ
文月堂
「劇」小劇場(東京都)
2013/07/03 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
とても
面白かったです! アパートを巡る群像劇?みたいな。 今でもこんな感じの下宿?てあるのかなぁ。 最近流行りのシェアハウスとかがこんな感じなのでしょうか。 コメディチックなところやほのぼのしたところは普通に楽しかったし、設定やラストの方はともかくも、それぞれの役のキャラやライフヒストリーにリアリティを感じました。 それに、なかなかに人生の重みを感じさせるドラマだなぁ、とか思ったり。 ある意味王道的とも言えるかもしれませんが、とてもいい作品だと思いました! あと、どうでもいいことですが、ケータイ大喜利に選ばれるのは普通にスゴいと思いまっす!笑。

ことほぎ
文月堂
「劇」小劇場(東京都)
2013/07/03 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了
満足度★★★★
今日があるから明日がある
毎日いろいろなことがある。自分も他人も。
そして明日が来る。明日はどうなるかわからない。
でも、きっといいことがある。そんな気持ちにさせてくれた芝居であった。

少年王マヨワ
ニットキャップシアター
座・高円寺1(東京都)
2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了
満足度★★★
難解でした
演出や音はすごく良かったです。圧倒されました。ただ、ストーリーはちょっと難解でした。終演後にシアタートークがある回に見に行けば、また違った印象だったのかもしれませんが、自分での解釈が追いつかないうちに物語が進んでいってしまい、分からないまま終わってしまった印象がありました。

♯$%・・・MOZIBAKE・・・&!♯
劇団 野風増
自由表現空間 シアターカフェNyan(大阪府)
2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
レイは妹 面白かった 最後の展開
私はあなたを、盗聴 盗撮 ガス自殺の時助けられたのも、だからだよ。 レイは妹
面白かった 最後の展開が、ぞっとします、一人一人を、きっちりと描き、 歌 ダンス 笑も有り、とても観やすく分り易い 良く出来たお芝居です。次も観たいです 楽しみです。

『太平洋食堂』
メメントC+『太平洋食堂』を上演する会
座・高円寺1(東京都)
2013/07/03 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

Call me Call you
劇団6番シード
吉祥寺シアター(東京都)
2013/06/27 (木) ~ 2013/07/04 (木)公演終了
満足度★★★★★
イイ!!
お初です。劇場入り口にSITの隊員役の男の子たちが立っている。この立ち姿からキリッとしてイイ!!これは期待しても・・・期待どころかそれ以上の面白さでした。脚本がよく書かれていると思う。思い切ったセット、そして何より動けて、間合いのいい出演者!!あっという間で実際かかった時間より短く感じてしまった。

いい日、エールを。
アリー・エンターテイメント
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2013/07/02 (火) ~ 2013/07/07 (日)公演終了
満足度★★★★
なんかいい・・・
シリーズ3、4と続けて見せて頂きました。どちらも人の温かみ間のあるいい舞台でした。女優陣に期待して観に行ったのですが、おじ様たちの頑張り、特にラストはじわっと心に浸みてくるものが・・・いい舞台でした。

始発電車は君の街へ
ロリポップチキン
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2013/07/02 (火) ~ 2013/07/04 (木)公演終了

『RADIO KILLED THE RADIO STAR』
*pnish*
俳優座劇場(東京都)
2013/06/26 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
衝撃的!
サイコホラー。確かに怖い!
序盤の和やかな場面から一転、ラジオ局が恐怖に変わります。
怖いと言うより衝撃的!!思わず、「ひっ」と声が出ます。
最初の衝撃が強烈で、それが後を引き、次の衝撃がいつどんな感じで起こるか、手に汗握り見入ります。
「リアリティ」あります。どうせ、舞台の作り物でしょって、思えない空気感出してます。だから恐いです。その場で体験してこその衝撃の恐怖。

佐世保バーガーズ
東京パイクリート
劇場MOMO(東京都)
2013/07/03 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
よさげ♪
とても面白かったです!個人的に笑いのツボをガンガン突かれました!
帰りに佐世保バーガーのお店にも行きました。舞台の内装の再現率がとても高かったんだなあと感じました。

いい日、エールを。
アリー・エンターテイメント
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2013/07/02 (火) ~ 2013/07/07 (日)公演終了
満足度★★★★
大切なもの・・
友達の存在は大切だなぁと再認識した舞台でした。ストーリー自体は、よくありがち(?)な感じでしたが、登場人物の一人一人の個性があって面白かったです。切ないシーンもありましたが、命の大切さや、今を大切にしなくてはいけないな・・と感じたり、いろいろ感じる部分がありました。最後は、突然上手くまとまりすぎという印象がありましたが、ほんわか温かい良い舞台だったと思います。

狂っても大好き
村松利史プロデュース
駅前劇場(東京都)
2000/06/21 (水) ~ 2000/06/28 (水)公演終了
満足度★★★★
面白かった。勢いで思わずレイトショーまで観てしまった
※実際の公演期間は1995年6月21日(水)〜6月28日(水)です。こりっちさんでは1999年以前の公演情報は登録できないので現在できる一番古い日付にしました。

サスペンスオムニバス
PureMarry
三越劇場(東京都)
2013/07/02 (火) ~ 2013/07/03 (水)公演終了
満足度★★★★
ちょっと古めかしいですが
アガサクリスティーらしさは堪能できました
しっかし高齢者の多い観客層でした→ヒロインのせいかなぁ(^^)
(50分×2本+20分休憩)

『太平洋食堂』
メメントC+『太平洋食堂』を上演する会
座・高円寺1(東京都)
2013/07/03 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
脚本が素晴らしい
正直、評価が難しいです。(★5は脚本に対するものです)
優れた脚本(言葉)があり、それを演出・演技で舞台化していくという極めて古典的(新劇的)な在り方の芝居。
これは、脚本自体に依るものか、演出や演技に依るものかはわかりませんが、役者の身体や演技よりも、言葉が舞台の中心にある。舞台は言葉で満たされている。
そういう芝居が(も)好きだ、という人にはとてもお薦めですが、
個人的には、3時間の芝居を、言葉に意識を集中させ続けるのは辛かったです。
ですが、逆に言えば、それだけ優れた脚本、言葉の強さであったという証拠。
これだけの強い批評意識を持って、歴史モノを再構築できる力量は凄いことだと思いました。それも、過去を扱いながら、現在の社会を問うている。憲法が改定されるかもしれない、国防軍さえ作られるかもしれない今日の社会状況下で、この作品が上演されることの意味は大きい。このような批評意識の強い作家は現代では稀有であり、とても重要な存在だと思います。
また、女性の脚本家だけあって、女性に向ける視線、特に主人公の妻〈大星ゑい〉への視線が強く印象に残りました。私の中では、彼女が主人公なんじゃないかとさえ思われる位に。その点も素晴らしかった。
文学作品のように舞台を(脚本を)考えるなら、とても力があり、本当に素晴らしい作品だと思いました。
ですが、もう一方で、ならば文学として脚本を読めば良いのではないかとも思ってしまいました。
ただ、私が観たのが「プレビュー公演」だったために、舞台としての強度が完全には高まっていなかっただけなのかもしれません。

Call me Call you
劇団6番シード
吉祥寺シアター(東京都)
2013/06/27 (木) ~ 2013/07/04 (木)公演終了
満足度★★★★★
信じてもらう仕事
あのトレーラー、本物じゃないの?
道路を走ったりしないの?
って今でも思っちゃうくらいリアルなトレーラーが素晴らしい。
その内部が立てこもり事件の交渉ブース、という設定がまた面白い。
見た目のインパクトと自由な発想の演出・美術に対して
人の心理を突いた脚本は手堅く安定感抜群。
宇田川美樹さんの豊かな表現力で、交渉人の婆さんが実に魅力的だった。
「誰も信じない」犯人に「信じてもらう」ことが交渉人の仕事なら、まさに天職の人だろう。
そしてもう一人、立てこもり犯の青年を演じた藤堂瞬さん、
電話の声だけでこれだけ惹きつける人が、どんな風に舞台に登場するのだろうと思ったら
素晴らしく繊細な表情で振り向き、交渉人と最後に顔を合わせるシーンには
予想していた場面にもかかわらず思わず涙がこぼれた。

佐世保バーガーズ
東京パイクリート
劇場MOMO(東京都)
2013/07/03 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了
満足度★★★
何が言いたいの? この作品で
シナリオは、何を最も訴えたかったのか? その辺りの詰めが甘い。役者陣は結構頑張っていたし、力もあると思うのだが、シナリオ創作の基本中の基本が、弱いのではどうにもなるまい。セットはきちんと作り込んであるし、演技も悪くない、というレベルで観客に満足感を与えられないのは、この辺りのことが原因だろう。脚本家は、もっと訴求力のあるシナリオを書いて欲しい。

断色~danjiki~
ヴィレッヂ
青山円形劇場(東京都)
2013/06/14 (金) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

始発電車は君の街へ
ロリポップチキン
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2013/07/02 (火) ~ 2013/07/04 (木)公演終了
満足度★★★★
メルヘンと狂気
メルヘンと狂気が絶妙な割合でミックスされて不思議な雰囲気を醸し出していました。シーンを過激にしようと思えばそうすることも出来たと思うが、狂気をメルヘンやオシャレな衣装でコーティングしていたところが、この劇団の美学なのかも。