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ワーニャ伯父さん

ワーニャ伯父さん

演劇集団円

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2013/07/19 (金) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★

「何を伝えたい、観せたい」のかが見えない舞台
それなりに小奇麗かつ凝ったセット、小さな場面転換でも
セットを色々いじってくるなど演出面で凝った部分はあったものの
肝心のお話がさっぱり分からない。
(何を伝えたいのか、観せたいのか、など)

序盤、小さく笑いをとっていって「これは喜劇なのかな?」
と思っていたけど、中盤の盛り上がり以降も特に
お話の色も方向性も見えず、終わりまで見て
ほんと「何も得るものがなかったな」という気持ちになりました。

ネタバレBOX

確か前に演劇集団円さんの舞台を一度観た事があって、
それは面白かった、という記憶が。
また朴さんの舞台(あるいは朗読など?)を
何か1つ観ていてそれもおもしろかった記憶が。
という事でチケット取りました。

シアターウエストの真っ黒な舞台に対して、
ロッジ(ホテル?)風室内とその外の森を表現したセット構成、
これが場面場面でどの部屋にいるか、などを表現する為に
小さく変わっていくのですが、その辺は
「まあ、きれいな見せ方/演出だな」と思えました。


しかし、序盤(前夜夜更かししてしまった事もあって)
人物紹介その他を含んだ日常パートが平々凡々と進む中
うつらうつらとしてしまったのもあり、
どうもお話に集中できないし話が伝わって来ないが、
「それはあくまで自分の体調のせいかな」とも思っていましたが、

中盤以降お話が盛り上がり始めこちらも集中できるようになってきても、

・ 医者が人妻にモーレツアタック、それに対して「NO!」と拒絶し、
  「もうこの家を出よう!」と言う人妻

・ この家の土地の利子は2%にしかならないので、
  売って有価証券にして5%もらおう、
  といきなり言い出す教授(長男?)、
  それに対して「今までこの土地の代金を(一部)払い、
  守ってきたのは自分達だ、勝手な事を言うな!」
  とキレて銃まで打ち出すワーニャ伯父さん

と、この辺を主軸に話が展開するのかと思ったら
大して展開もせず、結局特に各人物の背景設定などの
掘り下げすらないまま、
長男夫婦と医者が出て行って元の生活に戻り忙しく仕事をする
ワーニャ伯父さんに対して姪のソーニャが
「私達は苦労ばかりでいい事なんて1つもないけど、
きっとこの人生が終わったら神様に色々と聞いてもらいましょう」
とよく分からない形の締め句を告げて終わり、
という

・ 喜劇にしては笑いも少なく
・ 悲劇にしては説明不足過ぎ、涙もなし

この物語は何を伝えたいのだろう、という事がさっぱり分かりませんでした。
(ワーニャ伯父さん、後半キレるまではっきりいって端役でしたし、
教授とか出番少なすぎて人妻の旦那が誰なのかすら
よく把握できませんでした(これは眠かったせいかも))

海外の逸話/物語か何かを、内容を日本向けに直さずそのまま使って
演じてみた、という感じがしたのですが、そこのところどうなのでしょう。


舞台開演前は、演劇集団円のパンフなどを見て、橋爪功さんなどが
関わっている事などを知り、
「これからはもっと観てみようかな」と思っていましたが、
アンケートも提出する気もなく撤退してしまいました。
(ほんとは途中で席を立ちたかった・・・)
ストリッパー物語

ストリッパー物語

東京芸術劇場

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2013/07/10 (水) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★

でんでんさん最高
初めて生でんでん観ました。最高です。
前から四列目でしたが、円形ステージが真横にあるのだが、全く見えない。
おそらく前方の人は皆同じだったのでは。ステージの真横を、役者さんが陣取っていたのも一因と考える。これは明らかに奇をてらいすぎたための失敗であろう。つかさんは、舞台装置などには全く頼らなかった。
最後のシーンはあまりに重い。演出自体は悪くはなかったが、こうも原作と後味が違うものなのか。

「天使ちゃん(仮)」

「天使ちゃん(仮)」

望創族

ワーサルシアター(東京都)

2013/07/18 (木) ~ 2013/07/24 (水)公演終了

満足度★★

う~ん。
申し訳ないですが、結局何を伝えたかったのか分からなかった。義理、人情など家族のぬくもりを理解できなかったブラッドが最後に理解し、天国に導くあたたかいストーリーにしたかったのは分かります。
だけど、想いが伝わって来なかった。ちなみに役者は最高でした。
望創族は私が好きな劇団の2つの内の1つです。
次回作を期待しています。

遠くに行くことは許されない

遠くに行くことは許されない

セロリの会 

「劇」小劇場(東京都)

2013/07/25 (木) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度

人間を描いてほしい
芝居というのは、所詮虚構です。
劇作家が、テーマを決め、登場人物を造型し、それを役者が演じる、嘘の世界。でも、作者は、生身の役者の肉体を使って、本物の人間の姿を舞台に再構築するものではと、私は思います。

相変わらずの、お茶の間芝居的な、自然な会話のやりとりに、前半、ヒロセさんらしい、至近の人間の喜怒哀楽芝居かと期待しました。

でも、後半の展開は、滅茶苦茶です。人間の性を全く無視して、作者が、頭で考えたストーリーだけが、私の心を置き去りにして、どんどん進み、愕然としました。

たとえば、拉致被害者の家族の心情を想像してみてください。
もし、めぐみさんが、目の前に現れた時、横田さんご夫妻ならどうされるでしょう?あんな状態で、探し求めた家族を放置するでしょうか?

芝居は、所詮虚構で、登場人物は、作者が創り出した架空の人間です。
でも、わざわざ舞台で上演するのなら、舞台上の人物は、実際にいそうな人物であるべきです。

この作品は、再演だとのこと。ならば、尚のこと、この展開には、疑問が湧くのみでした。
役者さんの演技には、何も問題がないだけに、この曰く言い難い不快感が残念でなりませんでした。

ネタバレBOX

作者が、どういうシチュエーションで、何を描きたかったかはわかり過ぎる程、わかるつもりです。

でも、22年探し続けているゆうちゃんらしき女性が、あーいう形で、目の前に現れた時、誰一人、ロープを解こうとする人間が皆無なのは信じ難い行動です。さすがに、作者も、後ろめたかったのか、後で、ロープをしたままの状態の言い訳を何人かの登場人物に語らせますが、そんな言い訳めいた台詞を書いても、この穴は埋まらないと思いました。

他にも、作りごとだと感じる箇所は幾つか散見されます。具合を悪くして、床に伏せる母親が舞台に登場しないのは納得しますが、子供達と一緒に、ずっと娘の行方を捜していた父親も、娘らしき女性が帰ってきたと聞いても、一か月も帰宅しないなんて…!!あり得ない!!!

説明では、娘探しに協力してくれた人へのお礼行脚で、北海道から戻れないんですって!!

ゆうちゃんが、みつかるまでは、誰も幸せになれないなんて、枷をはめられたような生活を続ける家族なのに、そんなことは、あり得ない!!
こんな無謀な設定にするなら、父親は死んだことにしておけばよかったのに。

美しい優が、施設から貰われた子だったとわかり、育ての親や家族に違和感を感じていたと吐露する台詞でも「、親兄弟に似ていない」だけにしておけばいいのに、「犬や亀にも似てない」なんて台詞を言わせる。

客席に、確かにクスクス笑いは起きるけど、こんな小ネタで客席を笑わせる意味があるでしょうか?ドタバタコメディなら、構わないけれど、これはシリアスな芝居なんでしょう?

何か、全体的に、劇作の根本をはき違えている作品だと思いました。

そうそう、人の気持ちを思いやれる人だから、愛が好きになった花井家の弟が、幾ら優が説得に応じなかったからと言って、妹だと思う女性を縛りあげ、頭に紙袋を被せて、強引に拉致してくるというのにも、無理を感じました。

これでは、好演されている役者さんが、大変お気の毒な気がします。
銀河廃線 あの夜、僕は汽車から降りた。

銀河廃線 あの夜、僕は汽車から降りた。

テトラクロマット

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2013/07/24 (水) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白かったです!
私が好きなシーンは、ローズのシーン。気持ちわかるなあと思いました。ローズを演じた役者さんは印象的です。また、映像をあえて生身の芸達者な役者を揃えて表現した、という演出の工夫が素晴らしく、天井も奥行もある劇場に、最小限のセットで心情風景を見せていたと思います。
パンフレットのインタビューも楽しく拝読しました。

ネタバレBOX

一番グっと来るのは、「三角関係の瓦解」の方向性です。三角関係と言えば普通は男女の恋愛になると思いますが、この物語はそうはいかない。一人だけ女の子だったエリ、そしてそれを「わかる」と言ったローズ、そういう「男子を追いかける女子」の二つの視点に、偉大な作家性を感じました。
あえて言うのならばふうちゃんはちょっとありきたりな気がしてしまった。他が個性的な視点で描かれたキャラクターだっただけに惜しいなと思いました。もちろんその「惜しい」と思った部分も、演出や演じる役者がしっかり理解し存在するので見せ場となっているんだと思いました。
ウィンカーを、美ヶ原へ

ウィンカーを、美ヶ原へ

kitt

駅前劇場(東京都)

2013/07/26 (金) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★

さりげない
言葉の端々にリアリティがあって、とても面白かったです! カップルの面倒臭さとか公の場での秘めた恋愛関係とかちょっと空気を読まない人の感じとか。笑。 あぁ、ここではカップルてのはちょっと特殊なのですが。笑。 でも、通常のカップルでもこういうのあるよなぁ、みたいな。。アハハ。。 ただ、逆にメインのストーリーライン?にあまりリアリティが感じられず陳腐な感じがしてしまったのと一部の役者の方の演技が棒チックだったのがちょっと残念だったかなぁ。。スイマセン。。 あと、とっても百合百合しかったです。笑。



カルデッド

カルデッド

JACROW

OFF OFFシアター(東京都)

2013/07/24 (水) ~ 2013/07/31 (水)公演終了

満足度★★★

充実のカルテデット
開演前の舞台は、期待した舞台美術がない。はずなのに、積み木のようにして舞台美術が出来上がる。アイデアが素晴らしい。
ライティングでの演出が絶妙でした。
自殺というシリアスな芝居を演出する脇の技術力に感動させられました。
役者陣の演技力に魅せられる2時間は、高品質な4つの四(死)重奏が時間を忘れて楽しませてくれるかなりお得なものでした。

残念なのは、観客が両脇に座る対面座席は、舞台上の役者さんに集中できない瞬間が生まれる。私は、芝居の世界観に入り込んで見たいので、最前列を選んで観劇することが多いのです。
初日は、いつもは舞台になることが多い側に設置された席に座る。
今日は、反対側の通常の座席位置側で観劇しました。
張り詰めた芝居で、役者の迫真の演技を目で追う先に対面の観客が視界に入ると緊張感が解かれる。
円形劇場なんかも好きですが、本作品では2方向で観ることを活かした立ち位置を敷いた舞台ではなかった印象でした。

『千葉さん』

『千葉さん』

(劇)快心劇

ワーサルシアター(東京都)

2013/06/12 (水) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

最高!
笑いや感動が溢れた作品です!当日マスクをしていたのですが、帰る頃には涙と鼻水で使い物にならなくなりました…。数少ない最高な作品でした!

死ぬまでにしておきたいこと

死ぬまでにしておきたいこと

パセリス

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2013/07/26 (金) ~ 2013/07/29 (月)公演終了

満足度★★★

死ぬまでにしておきたいこと
というタイトルから、重い感じなのかな?と思いましたが、軽く(良い意味で)楽しく観ました。3つの短編ですが、どれも面白かったです。個人的には、2本目の「死ぬまでにしておきたいこと」が一番面白かったです。どれも音楽とテンポが良く、大笑いではなく、くすっとした笑いが出るようなストーリーでした。ただ、仕事がテーマというのが、私には分りませんでしたが・・。面白かったです!

丘の上からアッパーカット

丘の上からアッパーカット

ザレ×ゴト

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2013/06/06 (木) ~ 2013/06/09 (日)公演終了

満足度★★★★

戯れ言
自分の作った世界で、「革命」をキーワードにした物語、前作と同じような世界感にほどよい愛がちりばめられている作品、個人的には好みでした!

ネタバレBOX

自分が作った世界でも、しらずに、どこかしらに歪みが出来てしまうものなのですね!?
『聯綿(レンメン)』ご来場ありがとうございました。

『聯綿(レンメン)』ご来場ありがとうございました。

演劇ユニットG.com

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/07/24 (水) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★

合体
面白い。

ネタバレBOX

男3人が、森を見渡せる崖の上で、森を管理しているが、何も進まず変わらずの生活。森の中にはアメフラシが生息し、女5人が住んでいる。そして男が森に下りて女と出会う…。

序盤から中盤がタルく感じてしまったが、終盤(男と女が恋に落ちたとこ)から面白くなった。
崖の上の男に会いにいくヒトデナシをひきとめようとする母さんが死に、合体するヒトデナシと男。すると現代で家庭を築いた二人のシーンになる。タイトルの通り、レンメンと続く命の描写というのか。

男と女(という概念)が生まれる前の話だったのか(母さんも崖の上の男と合体したんだろうけど)、もしくはその概念が壊れた未来の話だったのか、そんな神話な肌触りの舞台だった。
前半のように、背景が不明なままのシーンが続くと注意力が鈍るが、話に動きがでると、見ごたえ合った。役者の演技も良かった。佐藤晃子の裸体は、話に合うような美しさがあって良かった。
彼らの敵

彼らの敵

ミナモザ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/07/24 (水) ~ 2013/08/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

骨太な舞台
最近のミナモザは方向性が定まらず見ている方も戸惑いがあったが
この舞台は完成系だと思う。
最初は1人5役とかで入り乱れていてわかりにくいと思うところも
あるが後半の西尾さんの熱演は見物。
とにかく皆に見て欲しい舞台に仕上がっている。

小指ノハナシ

小指ノハナシ

のりしろチップス

ザムザ阿佐谷(東京都)

2013/07/26 (金) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★

奇抜な?
設定でのコミカルでファンタジックな群像劇? なかなかに展開はカオスwでシュールで強引なところもあるんだけど、破綻しているといった感じはせず。 ブラックなところもあったり、切ない感じもしたり。 全般的に面白かったですが、前半のコミカルなところがよりよかったです! あと、Deep PurpleとQueenの曲に日本語の歌詞のがあったなんて。笑。 歌もよかったです!


ウィンカーを、美ヶ原へ

ウィンカーを、美ヶ原へ

kitt

駅前劇場(東京都)

2013/07/26 (金) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

会話が面白い
面白かったです。
白石廿日さんを観に行ったが、芝居自体も
秀逸でした。

ネタバレBOX

田舎のさびれたサービスエリアで起こった
殺人事件が背景だけど、そのことには劇中
ほとんど触れられず、話が進行する。
通りかかった複数のグループの人間模様が
描かれているが、登場人物はそれぞれに
個性が際立っていて面白い。
オススメの作品である。
ナチュラル

ナチュラル

劇団森キリン

アトリエ春風舎(東京都)

2013/07/24 (水) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

ナチュラル
フジロックに行って雨にうたれながら音楽を聴くほど自然派ではないが、
春風舎の変遷・・ていうよりまんま変態?
を観劇するほどの観察力は持ち合わせていたようだった。

面白かった♨

ティーチャー

ティーチャー

保木本真也がプロデュース

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2013/07/19 (金) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

わらいっぱなしでした。
一人で行ったので、
はじめは堪えてたのですが、
序盤ですでに吹き出しっぱなしでした。

サービス精神旺盛で、テンポもよくて、
女性教師のキャラクターがとくによかったです^^

彼らの敵

彼らの敵

ミナモザ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/07/24 (水) ~ 2013/08/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

アゴラ劇場の床は大丈夫か!
私の観た回は超満員。補助椅子も階段も埋め尽くされていました。

【ポスト・トーク】
ポスト・トークの谷岡教授の突っ込みで、服部さんと瀬戸山さんの雑誌社時代の話が飛び出し、さらにリアリティーが増しました。
重なりはなかったようですが、同じ仕事をしていたからそこわかる阿吽の呼吸もあってこそのシナリオだったのかもしれませんね。

ドキュメンタリー演劇は、今後も、解説ではなく、想像をさらに掻き立てる楽しみを残してくれる、こんなポスト・トークあると、さらに楽しくなる気がします。

盲導犬-澁澤龍彦「犬狼都市」より-

盲導犬-澁澤龍彦「犬狼都市」より-

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2013/07/06 (土) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★

蜷川版ということで。。
笑いは多く、キャストさんたちはとても魅力的で、体をはって熱演されてよかったのですが、作品としては、唐十郎さんの世界観が描けていなかったように感じました。唐十郎さんのあの泥々とした独特な世界、粘着質な皮膚感覚が全くなかったので、正直、肩すかしをくらったような気がしました。
蜷川版といってしまえばそれまでなんですが。。
最終的に印象に残ったのは、銀杏を演じた宮沢りえさんの怪演ぶり。

宮沢りえさんは前述のとおり。文字どおり体をはってらっしゃいましたね。床にのたうち回り、四つん這いになり。
古田新太さんと木場勝己さんは安定の存在感。よく通る低い声も魅力的。
小出恵介さんのフーテン少年は、いまいち、キャラクターが固まっていないような。

ネタバレBOX

美術は背景が黒一色。人の背丈ほどのグレーなコインロッカーが舞台幅いっぱいにあり、マッチの火が灯ったり、扉がいっせいに開き犬の毛も模した白い糸状のものが舞ったりします。ほかにも、このコインロッカーにプロジェクションマッピングでモノクロの海が映しだされます。
音楽は冒頭にパイプオルガン、ラスト近くに第九が使われておりました。
全体に色味のない舞台に、銀杏の真っ赤なワンピースと、影破里夫が持つガスバーナーの青い炎だけが色彩として印象に残ります。このふたつを印象づけるために、わざとほかの色を排除したのではないかとさえ思われました。
あと、本物の犬(シェパード、雑種の子犬)が登場したのはびっくり!

古田新太さん演じる影破里夫の白いふんどし姿には、『押忍!!ふんどし部!』なのかと思ったり(笑
彼らの敵

彼らの敵

ミナモザ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/07/24 (水) ~ 2013/08/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

ドキュメンタリー演劇の訴求力
冒頭から、西尾友樹の演じる坂本の感性豊かな演技に引き込まれ、劇空間にもかかわらず、リアルに涙し、憤り、やるせなくなりました。身体が震えました。他人を断罪するという恥ずかしさ。まだ江戸時代の5人組制度のような小コミュニティーで相互に監視する習慣が残っているのでしょうか。同じ大学出身ということだけで。心に刺さりました。あっという間の2時間でした。

取材した記事を確認できないことで、齟齬が発生するのは珍しいことではないのでしょうが、これをTVや映画で表現していたら、これほど共感できなかったと思います。汗、唾が飛び散る生身の人間が演じる空間だったからこそ、伝わった苦悩と恐怖、そして、今、生きていくための矛盾を 肌感覚で捉えることができたのだと思います。

マスコミに翻弄されたあの嵐から、22年経ち、風化した事件を、再び演劇というメディアを通して、自らの真実を社会に問いかけることを了解された服部さんの勇気に乾杯。演劇は観客によって評価される客観的な芸術。観客に身をゆだねる。。。私は味方です。

西尾さん、あれだけどつかれて、楽日まで持つか心配です。

スウィーティ ドム

スウィーティ ドム

演劇組織KIMYO

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2013/07/25 (木) ~ 2013/07/29 (月)公演終了

満足度★★★★

初KIMYOさんでした
面白かったです!
物語のテンポがよくて、観ていて気が逸れる暇はありません。
作り物と現実の二つのストーリーが同時進行するのも私好みでした。
場面転換にダンスが入るのも軽快で楽しかったです。
個人的には、初めて回り舞台を観たので新鮮でした。

アフターシアターのある回だったので、ショートストーリーも観れて得した気分です☆

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