盲導犬-澁澤龍彦「犬狼都市」より- 公演情報 Bunkamura「盲導犬-澁澤龍彦「犬狼都市」より-」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    蜷川版ということで。。
    笑いは多く、キャストさんたちはとても魅力的で、体をはって熱演されてよかったのですが、作品としては、唐十郎さんの世界観が描けていなかったように感じました。唐十郎さんのあの泥々とした独特な世界、粘着質な皮膚感覚が全くなかったので、正直、肩すかしをくらったような気がしました。
    蜷川版といってしまえばそれまでなんですが。。
    最終的に印象に残ったのは、銀杏を演じた宮沢りえさんの怪演ぶり。

    宮沢りえさんは前述のとおり。文字どおり体をはってらっしゃいましたね。床にのたうち回り、四つん這いになり。
    古田新太さんと木場勝己さんは安定の存在感。よく通る低い声も魅力的。
    小出恵介さんのフーテン少年は、いまいち、キャラクターが固まっていないような。

    ネタバレBOX

    美術は背景が黒一色。人の背丈ほどのグレーなコインロッカーが舞台幅いっぱいにあり、マッチの火が灯ったり、扉がいっせいに開き犬の毛も模した白い糸状のものが舞ったりします。ほかにも、このコインロッカーにプロジェクションマッピングでモノクロの海が映しだされます。
    音楽は冒頭にパイプオルガン、ラスト近くに第九が使われておりました。
    全体に色味のない舞台に、銀杏の真っ赤なワンピースと、影破里夫が持つガスバーナーの青い炎だけが色彩として印象に残ります。このふたつを印象づけるために、わざとほかの色を排除したのではないかとさえ思われました。
    あと、本物の犬(シェパード、雑種の子犬)が登場したのはびっくり!

    古田新太さん演じる影破里夫の白いふんどし姿には、『押忍!!ふんどし部!』なのかと思ったり(笑

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    2013/07/27 15:16

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