最新の観てきた!クチコミ一覧

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チュパカプ等2~Vampire and Unlucky man.~

チュパカプ等2~Vampire and Unlucky man.~

劇団ICHIGEKI☆必殺

シアターブラッツ(東京都)

2013/08/15 (木) ~ 2013/08/18 (日)公演終了

満足度★★★★

…すみません、思わず腐女子(中2?)視点で観てしまいました。
最初に通常の演劇ファン目線の感想だと→殺陣や背筋がゾクッとするカッコよさ(正確にはカッコよくあろうとする姿勢)とグロさ、いい意味でセンスの悪い装置や小道具の味わい深さ、愛すべき人間たちの葛藤が良かったです。
役者の溢れるパワー(やや暴走?)は初見だからそう感じただけかもです。二度目は馴染むかも。

腐目線の感想だと→スカウターもぶっ壊れる程の萌えを感じました。(すみません、キモ客で)
腐女子というよりは中2目線と言った方が正しいかも。懐かしい!楽しい!ワクワク!精神的DTだった頃を思い出す!根拠のない万能感?高揚感?みたいな中2的感情がだーっと押し寄せてきて上映中ずっと楽しくて(懐かしくて)仕方ありませんでした。
体の中の音叉が共振してる感じで、うわー!うわー!なんか凄く好きだー!って。

他の作品も是非観てみたくなりました。
これからも応援します!!

Smoker's mail

Smoker's mail

演劇集団若人

中板橋 新生館スタジオ(東京都)

2013/08/17 (土) ~ 2013/08/18 (日)公演終了

満足度★★★★

自分が空か煙かになったかのような
定点の視点が淡々と進んで、今までにない感覚でした。

ネタバレBOX

演技については棒立ち?演出上の茫然?どちら?と感じてしまうところがちょっとだけありました。
ラストシーンの歌は最初から最後まで嗚咽混じりなのは逆に単調かなぁと。
客は欲張りなので歌、曲に聴き惚れたいな~と思ってしまうものでして。。。
背景が黒くて煙はよく見えたのですが、個人的な好みで申し訳ないのですが最後は抜けるような青色の空が見れたらものすごくすっきりした気分で
会場を出られるのになーと思いました。
でも、ストーリーはとても楽しめました。上手に作られていると思います。
わくわく、ハラハラ、なるほどそうだったのか!と、掌でコロコロ転がされた感じが心地良かったです。
永遠の別れは永久の果てに

永遠の別れは永久の果てに

空想天象儀

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2013/08/01 (木) ~ 2013/08/04 (日)公演終了

満足度★★★★

3作目だけでもおもしろかった!
前の2作を観ていなかったので分かるかな?と思っていましたが、問題なし。ほんとに面白かったです。3作目だけでも面白いって、むずかしいけれど重要なことだと思うので感心しました。
たくさんの人物が登場しましたが、どれも必要な人物だったので混乱することなく観られました。
終わってみれば長時間でしたが、観ている間は気にならなかったし終わってしまうのが淋しかったです。
衣装も大人数なのに統一感があって素敵でした。
役者さんがセリフ詰まったりすることがあっても世界観がぶれずに楽しめたので、ほんとにストーリーが面白かったんだなーと思います。
小説で読みたいくらいです。
欲を言えば、もっとジュナとシュナを観たかったです。前2作にはたくさん出ていたんだろうな・・・と悔しく思いました。
3部作おつかれさまでした!

クイニーアマン~言いたいだけ~

クイニーアマン~言いたいだけ~

INUTOKUSHI

シアター風姿花伝(東京都)

2013/08/15 (木) ~ 2013/08/25 (日)公演終了

満足度★★★

ワンアイデアで40分は長い…
 黄金のコメディフェスティバルで観劇。ワンアイデアで最後まで引っ張り抜く、犬と串らしい一作。つい最近行われた短編オムニバス公演「ミニスカーツ」もワンアイデアものが目白押しだったが、あれは一作ごとの上演時間が長いものでも20分程度だったのでなんとか耐えられたものの、本作は40分。正直、途中でダレてしまった。

ネタバレBOX

 人がそのカッコ良さに惹かれてしばしば口にしがちな紋切り型のフレーズを面白がってやろう! ひいては、そんなフレーズを口にしたがる人間というヤツを面白がってやろう!
 その思いつきだけで延々40分も引っ張った一作。
 当然の結果として途中から間延びしてしまった上、そもそも、人が“言いたいだけ”で発する言葉としていくつかの寸劇で例示された「世界は汚い」をはじめとするフレーズのほとんどが弱かった。
 エレキコミックとラーメンズの片桐仁がやっている深夜ラジオに“漫画やドラマに頻出するカッコいい定番フレーズ”を募集するコーナーがあるが(今も続いているのかな?)、
そこで紹介されるフレーズに比べると“あるある度”がうんと弱いし、そのコーナーには“あるある度”が高い上に本作より面白いフレーズがたくさんリスナーから送られてくる。
 作・演出家はもっとフレーズを吟味すべきだったと言わざるをえない。
 作・演出家みずからが登場して“演劇人が言いがちなフレーズ”を口にする寸劇でも、
「90年代演劇へのアンチテーゼですね」をはじめ、フレーズが弱かったのは同様。
 シアター風姿花伝には演劇ファンが大勢詰めかけていたわけだから、できれば演劇ファンにしか分からない、もっとマニア受けしそうなフレーズをチョイスして欲しかった。
 もっと言うなら、人が“言いたいだけ”というただそれだけの理由でカッコ良さげな定番文句を口にする事ってそう頻繁にある事だろうか?
 もしそう思うのだとすれば、作・演出家の人間観はいささかペシミスティックに過ぎる。
 …というこのフレーズ自体、“言いたいだけ”で言ってるような気がしなくもないが、やっぱりそんな事はない。これはバルブの率直な思いです。 
即興の怪談

即興の怪談

インプロカンパニーPlatform

宇宙舘(東京都)

2013/08/28 (水) ~ 2013/08/28 (水)公演終了

満足度★★★

涼しかったw
即興で怪談とどうなるのかな?と思ったらこういう感じなんですねー!
前半即興っぽくないのがよかったですー
絵本の読み聞かせ(?)的なのが
時間も丁度良い長さでした
密集空間の割には涼しくて大変助かりましたw
ありがとうございました!

ネタバレBOX

即興で怪談はやはり難しいのか基本的に笑いが場内を湧かせてました
でもまあありかな?とは思いました
インプロは普段見ませんが、たまに見たとこがはずれじゃなくてよかったです♪
B型の女たち 2nd ~あたしたちはマリアだっ!~

B型の女たち 2nd ~あたしたちはマリアだっ!~

三ツ星キッチン

小劇場 楽園(東京都)

2013/08/27 (火) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★

お土産のどら焼きつき(美味!)
最初のうちは女子会を見せられてるだけか~と思っていたが…
上演時間は1時間20分ほど。コンパクトにまとまっていてあっという間だった。中年以上のおばさんじゃないわよと思っている女子向き。

ネタバレBOX

和菓子組合のおじ様達の話やおばあちゃんと和菓子のあたりからなんだか泣けてきた。某大手ハンバーガーチェーンのラジオCMじゃないけど「頑張ってる人は誰かが見てくれている。」と思わせてくれるとても前向きな話。あの最後のダンスの衣装は10回目まで着られるように体形維持ね!それと和菓子とお茶がおいしかったのはおばあちゃんがいたからだよ。そこのところももうちょっと台詞で表現してほしかった。
江古田のガールズpresents「大勝利!」

江古田のガールズpresents「大勝利!」

江古田のガールズ

シアター風姿花伝(東京都)

2013/08/16 (金) ~ 2013/08/25 (日)公演終了

満足度★★★

話を進める事に汲々としてた印象
 あれだけ込み入った話を40分に凝縮してテンポよく見せていく技量には感服。
 ただ、ストーリーを進めることに汲々としている印象で、観ているこちらも展開がめまぐるしすぎて少々疲れてしまった。
 もう少しストーリーをすっきりさせて、その分もっと遊びを入れても良かったのでは?
 それから、文学座のベテラン役者を主軸にした平均年齢の高い座組みは“新進劇団のコンペ”という趣の強い黄金のコメディフェスティバルにはそぐわなかったような…。もっとフレッシュさが欲しかった。ストーリーも少々古風だった気が…。

ネタバレBOX

 公演紹介文に“話が二転三転するお芝居”といった記述があって、タイトルが「大勝利!」というのはいかがなものか?
 お陰で、いろいろあった末にめでたい結末を迎える話だということが読めてしまい、実際、話はその通りに展開。
 もしも話をスケールアップして再演するような機会があったら、タイトルは変えたほうがいいかも。
被告人~裁判記録より~

被告人~裁判記録より~

アロッタファジャイナ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/08/27 (火) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★

盛り
ストーリー的には木嶋佳苗事件が面白かったです。

ネタバレBOX

裁判記録に基づくということで何となく法廷劇のようなものを想像していて、秋葉原無差別殺人事件は正にそんな風でしたが、次の連続不審死事件では裁判中の質問や証言に基いた再現ドラマのような様相になり、日本社会党委員長刺殺事件や226事件、異端審問裁判になると、どこまで裁判記録に基いているのかもう良く分かりませんって感じです。

(1)秋葉原無差別殺人事件(被告人:加藤智大)  加藤は、ブログを荒らされたこと、自分の性格、ネットに依存し過ぎたことを動機に挙げていましたが、弁護人は彼の性格形成に家庭環境が大きく影響したと考え、ことさら母親の育て方の異常さを強調する質問を繰り返し、聞いている方は正にそうかなと思ってしまいました。

当日パンフレットに配役として弁護人と書いてありましたが、ひたすら攻め立てるように質問し続ける様からは検事か弁護士か分かりませんでした。

(2)連続不審死事件(被告人:木嶋佳苗)  こんな女に参ってしまった父親のことが信じられないという感じで木嶋の家に乗り込んで迫った被害者の娘でしたが、最後娘は睡眠薬で眠らされてしまい、恐らくこの後殺されてしまうのでしょうね。

娘と木嶋の会話から浮かび上がる木嶋の生活振りなどは裁判記録の陳述に基いていて正確なのでしょうが、作者は何も事実に忠実になぞるとは言っていないわけで、このようなサイドストーリーを作って盛っていくとは想像もしていなくて、被害者は男だけという先入観を打ち砕かれ、素直に新鮮に驚かされました。面白かったです。

(3)日本社会党委員長刺殺事件(被告人:山口二矢)  少女が少年鑑別所を訪れたときの話。

山口と少女の関係がお芝居だけでは良く分かりません。とにかく美少女でした。

(4)226事件(被告人:磯部浅一)  軍内部での事情聴取の様子。

腐敗まみれの政商や政治家から天皇を救い出そうと決起したものの、天皇まで声が届かず賊軍として囚われた磯部。そんな気持ちだったのかと思うだけ。

(5)異端審問裁判(被告人:ジャンヌ・ダルク)  いったん、教会の意に沿うと署名して死刑を免れたものの、独房にやってきた神の使いから、これまでの行動は神の意志に基づいたものではなかったということかと問い正され、署名を破棄する話。

そもそもの百年戦争ですが、イギリスの神様とフランスの神様がいるように思えて仕方ありません。そして、『るつぼ』を思い出しました。るつぼでは、転向しても良い、生きていくことが大事と言われた男はいったん署名しますが、恥の概念に悩まされ署名を破棄します。

ジャンヌ・ダルクの話になるともう想像の域という感じです。何かあっさり心変わりした感じで拍子抜けでした。

というわけで、全体の終わり方も尻切れトンボのようでした。

最近のものは純粋に事件そのものという感じですが、中世、近代のものは裁判というよりも思想が前面に立って重たくなります。

ところで、全員が裸足で白い衣装、裁判記録から色を付けずに抽出しましたというようなイメージでしたが、実際はさもあらず。色付きまくりでした。

黒い衣装で案内係をしていた人が白い衣装で木嶋として登場したときはインパクトがありました。白いセーラー服も不思議でいいですね。
廻天遊魚

廻天遊魚

アムリタ

新宿眼科画廊(東京都)

2013/08/23 (金) ~ 2013/08/28 (水)公演終了

満足度★★★★★

無題804(13-233)
20:00の回(曇)。2回目、19:20受付(整理番号カード)。19:31開場、昨晩と同じ奥側、やや左に座ります。今夜は大人数のグループの方など、役者さんと同年代の方が多い。こちらの劇団、スタッフのみなさん対応がよく、開演待ちのとき客入れ、どれも丁寧。座って入口側をみるとビデオカメラ…昨夜もあったのか。空調の音に紛れて一定のパターンを繰り返すBGM。19:58前説、20:03開演〜21:30終演。学生5人+社会人2人とお聞きしました。演出と役者さんの個性が惹きあいながら何度でもみたくなるような時間でした。

永渕さんは「人魚の薬」をみていました。当パンでみなさんの今後の予定をみると、「鬼フェス」はみたいけど日程的に無理そう、酒井さんの「呼吸(白米少女)」はみに行きます(白米少女は「riverbed〜」以降ずっとみているので)。

ネタバレBOX

正直なところ、「八尾比丘尼」と3組みの男女の関係はよくわからず(すみません)、この物語、実は八尾比丘尼の800年の一部だったのかとか…どうして男はみな独りよがりなんだろう、いまどき男社会だからではなさそうだし、溺愛(一目惚れ含む)というより底なしの自己愛か?など…。

お話はよくわかないけど、いつもみに行く劇団がいくつかあります。そのもっと先にはダンス公演もあるのですが、その時間、そこにいて感覚を解放しながら受容する…時間ですね。

照明が色合いを巧く変える、シーンの切り替えがさりげなく、でも、効果的に感じることができました。

この時期、空調の調整が難しいのでしょう、時々、寒く感じることがありました。
被告人~裁判記録より~

被告人~裁判記録より~

アロッタファジャイナ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/08/27 (火) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★

臨場感ハンパねえ~
開場して劇場内に入ってみると,囲み舞台,ルデコの狭い空間の中にホント狭い空間があるだけで,その周りに椅子が配置されている。そして,その椅子のいくつかには×印が。芝居が始まると,やはり×印に役者さんが着席して,物語は進んでいく。近い!すぐそばで迫真の演技が行われていく。ハコが小さいと伝わるものも多く感じるというか,なんか圧倒されていく。5つの物語は,説明にもあるとおり実験ではあるが,それぞれ十分芝居として成立していると思う。面白い,満足できる内容。ただ・・・(ネタバレに記載)。あと,女優さんは凄く美しく(注:Nさんを除く。Nさん,ごめんなさい。でも,Nさんは好きな役者さんです。),真近でみる彼女たちの美しさ(もちろん,演技も素晴らしいものでしたが)には感動ものです。

ネタバレBOX

5つの物語を通して全体として作者が何を伝えたかったのか,個々の物語での被告人の言い分はわかりますが,数多くの裁判がある中,この5つの物語を選択した意図が,全体としては糢糊となってしまったような気がします。
E&LP~死刑執行、そしてLINEPOP~

E&LP~死刑執行、そしてLINEPOP~

演劇ユニットらぞくま

船場サザンシアター(大阪府)

2013/08/23 (金) ~ 2013/08/25 (日)公演終了

満足度★★★

女性ならでは魅力は伝わってきました♪
ちょっとブラックで女性の友情を表している作品⁈
終始テンポ良く繰り広げれる彼女たちの会話!
セリフの内容もユーモアがあって面白い!
三人の女優さんも若さでイキイキと演じている!
しかし、大きな笑いには結びつかない…
感想でも書きましたがお客さんとリンクできないまま展開された印象
この空気は若い劇団とかでよく遭遇します

お芝居自体は決してつまらないモノではなく
もっと笑いが起きてもいいと思える面白くシュールな話でした♪
三人の女優さんも最後まで台詞を噛む事もなく熱く演じていて
女性ならではの魅力は伝わってきたお芝居でした♪

今後ますます愉しみなユニット!

令嬢桜子の憂鬱な朝

令嬢桜子の憂鬱な朝

YASUSHI FUKUDA'S EX THEATER

OFF OFFシアター(東京都)

2000/11/14 (火) ~ 2000/11/19 (日)公演終了

満足度★★★★

おもしろかった
※実際の公演期間は1995年11月14日(火)〜19日(日)です。こりっちさんでは1999年以前の公演情報は登録できないので現在できる一番古い日付にしました。

ネタバレBOX

で、実際観たのは1995年11月14日。
最後まで桜子登場せずの、何だろう、三谷幸喜の「イメルダ」を思い出させた作品でした。花輪家の大切な儀式の日なんだが、桜子が部屋から出てこない。桜子の部屋は客席側にある体で舞台は進行する。桜子は何も言う訳じゃないが、窓に張り紙したり、こちらとつながっているひもに付いた鈴を鳴らして人を呼んだり、存在が確かに感じられる。それは勿論桜子を見る他の役者たちのリアクションにもよるものなのだけれど。この小さな出来事から花輪家の全体像が浮き彫りになってくる様子がすごかったです。
『MOJITO』『想像』(ご来場ありがとうございました。御感想お待ちしています!)

『MOJITO』『想像』(ご来場ありがとうございました。御感想お待ちしています!)

BARHOPPER × MU

BAR COREDO(東京都)

2013/08/27 (火) ~ 2013/09/02 (月)公演終了

満足度★★★

ルバイヤート
 約50分と45分の朗読作品を10分の休憩を挟んで上演。Mojitoでは、写真の展示やイメージフィルムの同時上映があれば、リーフレットの説明に近いイメージで観ることができたのではないかと思う。ひょっとしたら、写真くらいは、どこかに貼ってあったのかも知れないが、気付かなかった。
 想像については、ネタバレ参照のこと。

ネタバレBOX

Mojitoモヒートと読む。ラムベースのカクテル。ミント、蜂蜜、ライムにソーダを加えて作る。ヘミングウェイが愛したことでも知られる。キューバはハバナが発祥の地。
 7年前、一度だけデートした克弥と葉奈。その時は、其々の恋人がいた。それで、二人が羽を伸ばせる江の島でデートしたのである。二人はそこでMojitoを飲んだ。ハバナ生まれの爽やかなカクテルは、葉奈にとって最も爽やかで忘れ難いデートの象徴になった。
だが、その後、2人が合うことは絶えてなく7年が過ぎた。と、突然、克弥の実家に彼女からの手紙が届いた。メルアドが記してあったので、彼は、メールを出した。互いにメールを交わし合うようになったが、克弥には、7年前とは別の彼女があり、結婚する予定であるが、メールのやり取りは、彼女からもOKが出ていた。然し、葉奈からは、本当は、彼女は許していない、との反論が返ってきた。というのも、7年前のデートの後、克弥の彼女だった女から嫌がらせメールが何度も届いたのだという。こんな具合にメル友同士のダイアローグが、現在の其々の仕事や異性関係を肴に展開してゆく。つまり中心はあくまでメル友2人という形で。終盤、克弥は、結婚を約していたが二股を掛けていた彼女と別れ、仕事も止めて葉奈との再デートに選んだ江の島水族館、海月の水槽前に土曜14時、待ち合わせに出掛けてゆくのである。
 二人の話の内容は、誰もが共通に持っているようなありきたりの話ではある。自分に似た誰かの話として苦笑する向きもあろう。ただ、このシナリオの上手さは、そんな話を肴にメル友2人の関係がいつの間にか中心になり、それが、矢張り、我々に似た誰かの話なので、思わず引き込まれ乍ら耳を傾けてしまう点にあろう。
想像
 双子の姉弟の話である。2人は、双子故か異様なまでのシンクロがあり、父母の離婚のきっかけになったほどである。学校に通っていた頃には、テストを受けると点数が同じ、間違う個所迄同じだったのでカンニングを疑われクラス替えをされたほどであった。同級生のからかいの対象になり、不登校の引き籠りをするようになると、姉弟でセックスをしているのだろう、とからかわれたが、姉弟には墓場まで持ってゆかねばならない事情が確かにあったのだ。その後、姉は勘当されて現在に至っているが、勘当の原因は、姉の夫が、セクシュアルな漫画を描く漫画家であり、父が、そのような男との結婚を認めなかったからである。現在、父は、階段から落ちて右足を骨折し療養中であるが、姉の家の犬も交通事故に遭って右足を骨折、現在は3本足で歩いている。姉弟はここにも双子のシンクロを見てしまう。
何はともあれ、現在、弟は付き合っている女があり、それは、彼のファンなのだが、子持ちのバツ一で、その時、基本的に弟は勃起しないのである。勃起するのは、姉との事を思い出す時だけである。
こんな話が、こちらは、電話を用いたダイアローグとして展開してゆく。
 どちらの作品も、リーフレットでは、朗読以外の写真のことや、言い訳がましい理屈が多すぎる。実際、上演する部分で勝負して貰いたい。そうでないと客寄せの為のノウハウとして戦略・戦術的に策を弄しているのか、と勘繰ってしまう。
“想像”の作家は、純粋(ピュアネスという言葉を使っているが)とかいうのであれば、その辺りも直球をベースに変化させるべきであろう。こういう遣り方は、寧ろ、えげつなさを感じる。

10 MILLION MILES  テン・ミリオン・マイルズ

10 MILLION MILES  テン・ミリオン・マイルズ

サンライズプロモーション東京

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2013/08/24 (土) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★

この値段は罪
このチラシを目にした時から、素敵な作品だろうと予感して、観たいと思いながら、やはり、国立の小劇場での公演にしては、べらぼうな値段で、二の足を踏んでいましたが、幸いカンフェテイで、割引チケットが買えたので、行ってきました。

素敵な味わいのある、ミュージカルでした。

何役もこなされる、土居さんと戸井さんのご活躍が光ります。

貴城さんは、チャーミングで、美しく、魅力的。

岡田さんも、相変わらず、普通の人のリアルな存在感を体現されて、素敵。

でも、岡田さん、数年前から、台詞が不明瞭なのはネックです。特に、語尾は、ほとんど聞き取れないので、想像しつつ拝見します。これが、ちょっと、観劇に疲労をもたらすので、困りものでした。

ネタバレBOX

アメリカの片田舎の、若い男女が、出会いから結婚までの数週間のドライブを通じて、出会う人々との関係性の中で、ちょっとだけ大人に成長する、市井の人の日常をスケッチ風に描いた、素敵な舞台でした。

カントリーソング風な歌曲も、耳馴染みが良く、登場人物の心情も、軽やかにメロディと、歌詞に乗せて、無理なく観客の心を近づける要素を持っていました。

土居さんと戸井さんが演じる、主人公二人以外の脇役達が、誰も、登場シーンは少ないのに、その人物の人となりが、観る者に、理解できる脚本の描写力と、お二人の演技表現力が、素晴らしかった!

もっと、煮詰めて、この素敵な、作品、長く、上演し続けて頂けたらと思いました。
『iSAMU』 20世紀を生きた芸術家 イサム・ノグチをめぐる3つの物語

『iSAMU』 20世紀を生きた芸術家 イサム・ノグチをめぐる3つの物語

KAAT神奈川芸術劇場

PARCO劇場(東京都)

2013/08/21 (水) ~ 2013/08/27 (火)公演終了

満足度★★★

前衛的な美しい、夢を見た気分
イサムノグチの作品は、感じることはできても、あまり理解し得たと思ったことはありません。

どんな人物だったのかも、よくわからない印象。
そういう、不可思議な人物を、窪塚さんが、体現される様子が、小気味よい舞台作品でした。

日本の古式ゆかしさを大事にする彼の考え方に、そんなもの、とっくに消え失せたこの国の人間として、辛い戦慄めいた思いが、何度も心をよぎりました。

村上春樹の作品を舞台化したような非現実的なシーンと、昔の、日比谷芸術座で上演したような東宝現代劇チックなシーンとが、ないまぜになった、一種アンシンメトリーな舞台空間でしたが、それが不思議とアンバランスでもなくて、何だか曰く言い難い観劇体験をさせて頂きました。

視覚的に、妙に心に残る美しい舞台でした。

ネタバレBOX

最初と最後の、航空機の機内のシーンが、大変印象的でした。

美しい絵画を鑑賞したような気持で、舞台の中に吸い込まれて行って、夢の中を浮遊しているような素敵な安らぎがありました。

ところが、一転、建築家の丹下さんや、魯山人や、山口淑子とのシーンでは、まるで、舞台進行が、ベタな、東宝現代劇みたい。菊田一夫の演出舞台とかを思い出してしまう。

とてもチグハグな構成のような気がするのに、あまり違和感はない。

その不可思議な舞台構成が、まさにイサムその人の人生ををそっと物語るかのような、心ではなく、目で感じる作品だったように思いました。
たいこ茶屋殺人事件 2013夏

たいこ茶屋殺人事件 2013夏

たいこ茶屋殺人事件☆制作委員会

浅草橋「おさかな本舗 たいこ茶屋」 ※テレビでも人気の居酒屋(東京都)

2013/08/25 (日) ~ 2013/08/27 (火)公演終了

満足度★★★★★

なかなかのコラボ
昨今、飲食店での芝居はあるけど「飲み屋でやるからおもしろい」という観点ではかな~~り、完成度が高かったんじゃないだろうか。
多分に日ごろからパフォーマンス性を重視した「たいこ茶屋」だからこのテンションの高さがあったんじゃないかと思う。
ストーリーなどのゆるさ(言い換えれば把握のしやすさ)がなかなか絶妙だったように感じた。

役者陣の芝居も、シュチュエーションによくあっている人が多く、楽しめた。
特にポアロ役のチング・ポカさんの芝居は笑いを誘った。

木曜深夜のEテレで放送中の「青山ワンセグ」の「少女と人魚」で究極にあやしいテキ屋のおっさんと「明智小五郎の孫(だったかな?)」が同じ人物だと気づいてびっくり。
今さらだけど役者さんってすげえ~と思った。

その後の交流会にも参加させていただいたけど、料理も刺身もとってもおいしくて、パフォーマンスもおもしろく、ちょっとした夏の最後のミニバカンスみたいなひと時を味あわせていただいた。
また次回も行きたい。

オーラスライン 沢山のご来場ありがとうございました

オーラスライン 沢山のご来場ありがとうございました

七里ガ浜オールスターズ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2013/08/13 (火) ~ 2013/08/19 (月)公演終了

満足度

もっとやれたんじゃなかろうか?
1時間じゃものたりないよ。登場人物のそれぞれの紹介が終わり、さあ事件が起きるぞ、というところで終わってしまった。せっかく個性的で達者な役者が揃い、それぞれの背景がわかったところで、どう展開するのか?と期待したのに。誰か死ぬとか、過去の悪行が発覚するとか、なんか事件あるでしょ。なにも始まっていないよねえ。

ミュージカル「ハロー・ドーリー!」

ミュージカル「ハロー・ドーリー!」

(公財)富山市民文化事業団

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2013/08/23 (金) ~ 2013/08/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

念願成就に感無量!
「ハロー・ドーリー」は、私にとって、最初に観た壮大なスケールのミュージカル映画でした。

ニューヨークの広い通りの、パレードのシーンや、ダンスシーンを観た時の興奮は、未だに、はっきりと覚えています。

その当時から、いつかこれを舞台でも観たいと、ずっと切望して過ごして来ました。

それが、やっと、それも、想像以上のクオリテイ高い舞台をこの目で観ることができて、感無量でした。

レストランのシーンの、アンサンブルの皆さんのダンスが心底楽しくて、できれば、もう一度観たいと思ったのですが、楽日で、叶わず。

どうか、近い将来、再演してもらえたらと切に願います。

キャスト、スタッフ、一丸となって、この舞台を成功させようとする気がいと熱意が感じられて、本当に、観ていて、胸が熱くなるステージでした。

ただ、欲を言えば、もう少し、開幕前のオーケストラの皆さんのチューニングの騒音は、何とかならないものかしらと感じました。

東宝のミュージカルとかでは感じたことのない、やや耐えがたい騒音でしたので。

ネタバレBOX

剣さんのドーリーが、可愛くて、素敵!!

コーネリアスの本間さんの歌には、感動を頂きました。

宝塚の銀橋のような、オケの前に設えた舞台も、楽しさを加速しました。

若い頃に観た時は、気づきませんでしたが、この作品、相当アイロニーが効いているんですね。「クリスマス・キャロル」のスクルージなども、モチーフにしてるのかなと感じました。
ドーリーは、お金持と結婚して、自分が幸せになろうとしたわけではなく、慈善事業をしたかったんですね?

単純なミュージカルコメディだとばかり思っていましたが、この作品、なかなか奥が深そうです。

剣さんの母校の吹奏楽部の皆さんの演奏も、舞台の流れに違和感を感じさせず、しっくり馴染んでいて、お見事でした。
前向き!タイモン

前向き!タイモン

ミクニヤナイハラプロジェクト

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/08/22 (木) ~ 2013/09/02 (月)公演終了

満足度

届いて来なかったなあ
突然、長ゼリフの一人芝居が始まったと思ったら、ハイスピードのセリフをハイテンションで、延々続けた。別の役者が出てきたら、同じことを。三人の一人ハイテンションハイスピード芝居。セリフは断片しか届かない。もちろん、それが狙いなのだろうけど。音楽や歌では、歌詞の一部しか届かなくても感動できるわけだが、何も感じなかったなあ。歌では歌手の力量が大きいわけだけど、この芝居も役者の問題なのだろうか?熱演が遠くに感じられたよ。

木

ろりえ

サンモールスタジオ(東京都)

2013/08/22 (木) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度

全く楽しめず、長い。
ホンがダメだったような。削れるよね。演出の都合上、短いシーンがブツギレになるのも、ノレない原因。ざんねん。

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