最新の観てきた!クチコミ一覧

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お嬢さん

お嬢さん

浮世企画

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/11/12 (火) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度★★★★

当パン挨拶文のタモさんのくだりも◎
 女三代を描いたこの家族劇、初代と二代目の終盤のやり取りに尽きる。
 観て良かった。
 それまでは細かいアラが気になっていまひとつハマれかなかったが、そんなことがどうでもよくなるくらいあのシーンにはしんみり、ホロリとさせられた。

ネタバレBOX

 ただ、あのやり取りを見ると、なぜあの母娘(おやこ)、つまり初代と二代目は初代が危篤に陥るまでああも反りが合わなかったのか、分からなくなってしまうのも事実。
それもそのはずで、この点は脚本が巧いというのか、ズルいというのか、初代は寝たきりという設定ゆえ初代と二代目のカラミが終盤のそのシーンまでほとんどなく、従って、母娘(おやこ)の諍いの描写がほとんどない、というか、描写せずに済んでいるのだ。
 甘粕さん演じる初代、すなわちお婆さんが劇の進行にほとんどからまないことが本作に面白味を与えているとはいえ、険悪な親子関係に説得力を持たせるためにも、初代と二代目がどんなことで揉めていたのか、そこはもっと具体的に描かれるべきだった。
 ただ、もっと根本的なことを言うなら、本作、女が強い家系の“血の劇”として、いささかあっさりし過ぎていたきらいが。女三代だけで済まさず、劇中では会話で説明されるのみにとどまるその前の三代もちゃんと役者を割り当てて描いてこそ、“女代々の血の劇”としての本作は本当の完成を見たのではないだろうか?
 やっぱり血って粘っこいものだから、時間をかけて粘っこく描かなければその凄みは伝わらない。
 ただ、そんなに時間をかけてちゃあケラリーノ・サンドロヴィッチもびっくりの四時間超え大河劇になってしまうが、それでも尺を大幅に伸ばして再演する意義はあると思う。
 苦言ついでに言うなら、笑い所になりえた二代目の不倫のくだりがハネきらずに終わったのはもったいなかった。
 これは二代目を演じた広正裕子さんが美人すぎたがゆえ。
 不倫に浮かれて浮気相手にさえヒかれてしまう間抜けな役回りをあれだけの美女が演じてもリアリティが出ないのだ。本作では不倫相手がグレードの低い安い男と設定されていただけになおのこと。あれだけの美女はあんな安い男と不倫なんぞしないし、よしんばしたとしても説得力なんて出ない。
 最後にもう一つ。
 初代と二代目は同じ“そういう血筋”の持ち主だと劇中で判るのだから、その血が三代目、つまり安い男といっとき浮気する二代目の娘・仁美ちゃんにも継がれていることをほのめかすシーンがあっても良かったのではないだろうか?
 もし付け足すのなら、そのシーンはちょっとコミカルに、そして可愛らしく描いて欲しいところ。
さめザわ

さめザわ

張ち切れパンダ

サンモールスタジオ(東京都)

2013/11/13 (水) ~ 2013/11/20 (水)公演終了

満足度★★

自分の事しか考えてない人々
チケプレで観劇。なかなか面白かったです。
「あーこういう人いそう…」という人々がドタバタと時間を追うことで、実はドロドロとした真実に辿り着けるという感じ。
みんな結局自分のことしか考えていない!
笑える所もたくさんあったのですが、終わってみたら案外悲しい物語だったのかな、と思います。

ネタバレBOX

出てきた問題はひとつも解決しないまま終わってしまった印象はあります。
不倫は?万引きは?横領は?
鮫沢も結局のところ何がしたかったのかな…と思ってしまう部分もあって。
結局最後の最後まで名前を間違えられたままで。
面白かったのですが、もう少し鮫沢が報われても良かったのではないかなと思います。
そういった点では少しもやもやが残りました。
浦島サミット

浦島サミット

試験管ベビー

愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

2013/11/15 (金) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

笑わせていただきました
『僕が劇団を作ろうと思ったきっかけは、単純です。
 小劇場に触れたことがないごくフツーの人が「また見てもいいな」と思うだろう団体に、僕自身が出会わなかったからです。』from公演パンフレット

その劇団設立理念に違うことのない舞台でした。
少なくとも私は、「また観たいな」と思いました。
爆笑というよりは、「ははは(≧∇≦)」と数多く笑わせていただきました。
ネタだったり、間だったり、立ち居振る舞いだったり…やりすぎない所が良いです。
3月の公演も是非観たい。

受付はじめ、スタッフの方々も気持ちよい対応でした。

ネタバレBOX

全国各地にある浦島太郎に縁のある町の代表が集まって開かれる「浦島サミット」。
サミットでは、発表したり、色々討論しあったり。
それぞれの代表者の思惑や大人の事情が入り混じり、互いが互いを罵倒しあう事態に発展する。
各地の浦島太郎の伝承の違いが知れて面白いですよ。
メランコリーにさよならを

メランコリーにさよならを

劇団宇宙キャンパス

シアターサンモール(東京都)

2013/11/14 (木) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度★★★

構成がいいですね
限られた舞台、装置の中で次々に場面転換していって、飽きさせずにみせるのは脚本の構成力だなと関心しました。
後半セリフがややくどいかなあという印象があり。
でも最後には、登場人物たちのすがすがしい表情で、すっきりと終わりました。

バレエ・リュス ストラヴィンスキー・イブニング 火の鳥/アポロ[新制作]/結婚[新制作]

バレエ・リュス ストラヴィンスキー・イブニング 火の鳥/アポロ[新制作]/結婚[新制作]

新国立劇場

新国立劇場 オペラ劇場(東京都)

2013/11/13 (水) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度★★★★

たまには良いです!
モダンバレーを観れば観るほど、クラシックバレーが観たくなるのは、どうしてでしょうか?
小野さんますます身体が柔軟になってきましたね!
本島さんも凛とした彼女らしさでてました。
福岡くんもよりダイナミックな踊りで素晴らしかったです。
古典好きですが、たまには現代バレーも良いです、トリプルビルでしたし。

シルヴィ・ギエムの「カルメン」

シルヴィ・ギエムの「カルメン」

公益財団法人日本舞台芸術振興会

東京文化会館 大ホール(東京都)

2013/11/14 (木) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度★★★★

面白かったけど
公演タイトルは『シルヴィ・ギエムの「カルメン」』じゃなくて、あくまで『マッツ・エックの「カルメン」』だったんじゃないかなあと。
ギエム、ムッルと東京バレエ団の面々あわせて17人が、ひとりひとりマッツエック作品の役者としてあくまで対等に舞台に立っていた、という意味で。

しゃらくせぇ!

しゃらくせぇ!

Project ONE&ONLY

「劇」小劇場(東京都)

2013/11/14 (木) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度★★★

写楽は誰だ!
ユニークな発想でとても面白く観ることが出来た。
史実も細かく表現、あそこでグレシャムの法則が出てくるとは。
蔦谷重三郎の策士ぶり興味深かった。
瓦版売り、お竹さんいい味出してました。
お竹さんの独り言のパンフとても良かったです。とても参考になり、芝居が観やすかったです。

ネタバレBOX

写楽の正体は、
たぶんアメリカ人(英語使用)のシャーロックという名の船乗り。
I am Sherlock Sailerがしゃらくせい!
スパイ容疑で打ち首。
ひとつだけ、およしが着物姿で、いまどきのスリッパみたいなサンダルは履かないでほしかった。ちょっといただけない。
地球の軌道をグイッと 【ご来場ありがとうございました!!次回は2014年5月吉祥寺シアターです。】

地球の軌道をグイッと 【ご来場ありがとうございました!!次回は2014年5月吉祥寺シアターです。】

ぬいぐるみハンター

小劇場 楽園(東京都)

2013/11/06 (水) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度

後半はただの空騒ぎ
演出や演技以前に脚本に難あり。

ネタバレBOX

 ある大学のワンダーフォーゲル部の面々が2005年から2025年まで実に20年にわたって交際を続ける劇。9人は在学中にエベレスト登頂に挑んで頓挫するも、神戸アキコを社長とするIT企業を立ち上げて成功を収め、卒業後も付き合いを続けていく。その長い歴史の中でコミュニティ内での惚れたはれたの色恋沙汰があったり、ある者が脱サラしてラーメン屋になったり、いろいろと小騒動があって、それらは小ギャグが利いていてそれなりに楽しめたのだが、その先がいけなかった。社長の神戸アキコが「我が社の新事業を発表します! それはサイバーテロです!」などと言い出し、物語は混迷を極めていくのだ。というのも、その発言の動機づけが曖昧なため、神戸は側近の女子社員と「やる!」「ダメ!」の水かけ論を繰り返すばかりで、話が堂々巡りにはまり込んで全く進展しないのだ。そのやり取りは笑いも生まず感動も生まず、単なる空騒ぎ。その後神戸はわがままが過ぎて仲間から孤立し職場結婚した伴侶からも見放されて淋しい20年間を過ごしました、という教訓譚めいたオチがつくが、そんなの教訓譚でもなんでもなく、方向を見失った話に無理やり“けり”をつけただけ。そして劇は思わせぶりな終わり方をするが、感動も笑いも呼べなかった以上、そういう終わらせ方をするほかないだろう。
 劇全体を見ても、前半のメインエベントたるエベレスト登頂計画は途中で頓挫するわ、IT企業の成長譚としても描き込み不足で説得力に乏しいわ、サイバーテロは結局行われないわで、なんというのか、話の軸というか、背骨のない劇だったな。
 役者陣は果たして、この劇を面白いと思って演じていたのだろうか?
HANAMIZUKI~try again~

HANAMIZUKI~try again~

中聡一朗プロデュース公演

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2013/11/08 (金) ~ 2013/11/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しかったです♪
華やかな衣装にダンス、迫力のある殺陣。ストーリーも分かり易くて飽きることなく観れました。出演者様の意気込みが伝わる良い舞台だったと思います。観劇初心にとっては、非常に入りやすい作品でした。

ネタバレBOX

とにかくミヅキが可愛かったですw オーサムの狂気にも似たミズキへの想い(愛)の表現が、なんとも絶妙で……悪と取るか善と取るか。観る人によると思います。吉法師役の日ノ西さん、笑いの取り方が素晴らしかった(笑)アヘンのせいで声が出なくなったミズキ。重くする事も出来る設定やテーマをエンターテイメントに徹する事で、入りやすい作品に仕上がっていたと思います。
某日快晴ワレ告白セリ

某日快晴ワレ告白セリ

タッタタ探検組合

ザ・ポケット(東京都)

2013/11/13 (水) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

このスローはエンタメ性を備えた、淡い〈しおり〉である
学園コメディで たくさん笑った後、清々しい「青空」のような余韻をくれた。40代は迎えておられるだろうオジさん、オバさん達も、学ラン服を着用し、「中学生」を演じる。この年齢差をコメディ(笑い)へ転換するのかと思ったら、一度もネタにしなかった。まっすぐ、軸をぶらさず、青春の一頁を記すのだ。

隣の席にいた若い女友達二人のうち、その一人は「舞台(演劇)とか初めて」らしい。何のことはない、開場中に 話していた内容だ。「初観劇だったら、どのような見方をするだろう」という視点に立ち、本作のコメディだとか、淡い青春像を考えると、彼女は 極めてよい巡り合わせをしたのではないか。なぜなら、オジさん、オバさんが汗を流して中学生を演じる姿は「演劇の醍醐味」だったからである。


私は高校演劇を頻繁に観る。今、まさに演者が向き合っているテーマを、演劇という表現方法で「大衆の面前に訴える」ことはセンセーシュナルでもある。例えば、教育委員会の お偉い方を前に高校生の性問題、あるいは末期ガンの少年と看護婦のキス•シーンまで見せるのだ。高校生は やってはならない校則すら、「演劇という通行手形」が上回る。しかも、文化的であり、精神的であり、また大衆的であるジャンルなど 他に 知らない。もう一度いう。可能にするのは「演劇という通行手形」だ。


私が示した「演劇の醍醐味」と「演劇という通行手形」は、油と水のごとく正反対だろう。実際のところ、オジさん、オバさん達が高校生を演じても、高校演劇のようにはいかない。8月国立劇場で行われた第24回全国高等学校総合文化祭優秀校発表公演の沖縄県八重山高等学校演劇部の学園コメディに比べると、登場人物への「愛着」は湧きにくい。ただ、オジさん、オバさんが 負けない点も存在する。それは、3人掛かりで持ち上げるアクション•シーンだった。この時、スローモーション効果を多用していたが、ややダンス•スタイルも取り入れた結果、今までの、そして高等演劇に少ない、学園コメディのTHEエンターテイメントが炸裂する。


※バレてないネタバレへ

ネタバレBOX

当初、生徒の紹介に始まるシーンは疑った。コメディは 次々に新たなキャラクターが登場する展開こそ話も膨らむはず。1時間40分の上演時間だと、冒頭で紹介しておかないと、有田真之介(谷口有)と遠山弓華(小山梨奈)の淡い青春像が描けない為か。すなわち順当な構成だった。
さくらの会-太宰 治『女生徒』より-

さくらの会-太宰 治『女生徒』より-

学習院女子大学 pafe.GWC実行委員会

学習院女子大学 やわらぎホール(東京都)

2013/11/16 (土) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題901(13-330)
19:00の回(晴)。18:15正門着、スタッフの方がいらっしゃるので訊いてみると受付しているそうで、警備の方から「入講証」を受け取り中へ入ります。いつものように途中にもスタッフの方。受付(整理券あり)をするとソフトドリンクを勧められたのでいただきます。入場は、右側の通路奥、舞台袖から。19:01開場、しばらく位置の感覚がなくなりとりあえず桟敷席に座りますが、目の前にカーテンがあり様子がわかりません。座席後方は椅子席。虫の声が聞こえています。19:09前説(60分)、開演、女性がひとり~20:03終演。2011/12「冬の穴」から3年目、5作品目となりました。今年もチラシはみていたものの「ACT1、2」しかみていなくて、メールで案内をいただかなかったら見逃していました。

ネタバレBOX

「女生徒」は電車の中、青空文庫で復習済み、もうひとつの 「閏房哲学. (サド)」のことは知らないが、先日「最後の晩餐の真実」を読んだので、一部はなんとくわかったような気分になる。

舞台そでから入ったので座っているのは「舞台」..ということはカーテンの向こうは客席。当パンに載っている役者さんの写真がなぜ「客席」で撮られているのか...そういうことでした。

この視点が逆転したせいもあるでしょうが、会場が「生きているように」感じられ、夜、みなが寝静まる時間、ひとり、ふたりと座席の間から姿をみせ、お話を包み込む。流れるクラシック、明と暗を際立たせる照明、コマのような動き、(魔法の力で)からくり時計に姿を変える。

頭に巻いているのは包帯のようにも見え、胸に拡がる赤い沁みは...サドからきているのでしょうか。

小劇場で(ひな壇)客席を舞台にしたのをみたことがありますが、ホールの舞台に上がっての観劇は(一般人として)新鮮でした。ちなみに、2011年のポかリン記憶舎「冬の穴」は、ホールの中ですらなくロビーで演じられました。

真っ赤な「男」のメガネと赤鼻はajiで使っていたものですね。でも、青い飲み物が出なかったのは寂しい。
司令室

司令室

3.14ch

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/11/13 (水) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度★★★★

意外とおもしろかった
最初は違和感あったけど、おもしろかった。膝上まであるグレーのハイソックスの外側につけた紐飾りがおされな気がして、衣装もよかった。

French Toast的、失踪

French Toast的、失踪

劇団appleApple

調布市せんがわ劇場(東京都)

2013/11/15 (金) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

流石です
橋本昭博さんのインパクトとアクセントを与える演技力に爆笑しつつ感動しました。流石です。

ら抜きの殺意

ら抜きの殺意

劇団東京ドラマハウス

高田馬場ラビネスト(東京都)

2013/11/14 (木) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度★★★★

【音読みチーム】観劇
1997年初演の永井愛さんの作品。極力脚本に手を加えない姿勢が読み取れました。

ネタバレBOX

日系三世が男から女に変わったのではないかと思われますが、当時の携帯電話や当時のパソコンなど舞台装置や時代背景は1997年頃のままでした。

ら抜きだけでなく、敬語、丁寧語、謙譲語の誤使用問題、らさせて頂くやチョベリバ言葉、女言葉についても取り上げていました。

女言葉を捨てた掃除婦兼副社長は日本社会に怒っていました。まさに永井愛さんかと思いました。副社長の女言葉には命令形がなく、男は女から命令されるのが嫌なのだろうという台詞は実に印象的でした。

ら抜きを嫌うバイトとら抜きを使う社員がお互い弱味を見つけて対立し、それぞれが意にそぐわない言い回しを強要されるということになりましたが、殺人事件までには至りませんでした。

そして、言葉やことわざは常に変化していることを理解し、地方出身者が都会で萎縮しているとすれば方言なんか気にしなくて良い、相手と真に分かり合えるには本音で話すことが大切であるということでした。

私的には、ら抜きよりも、が行の濁音、鼻濁音の誤用の方が気になっています。東京ガスのガが鼻濁音になったり、ガラガラと崩れるの二番目のガが鼻濁音になったりするのを聞くのは耐えられません。一般の人よりもアナウンサーにこういう言い方をする人が多いのが問題だと思っています。
ザ・スーツ THE SUIT

ザ・スーツ THE SUIT

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2013/11/06 (水) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度★★★

軽やかに描かれた不倫劇
チャーミングな出演者達と、少ない要素で豊かに表現される演出によって演じられる不倫の物語で、余裕を感じさせる軽やかさがありました。

南アフリカの黒人コミュニティーを舞台に、妻の不倫相手が自宅に残していったスーツをあたかもその不倫相手であるかの様にもてなせと夫が命じ、夫婦の関係が終わってしまう物語の中にアパルトヘイトにまつわるエピソードが織り込まれていました。
素舞台の中心にオレンジのラグが敷かれ、その周囲にカラフルな木製の椅子、テーブル、ハンガーラック、照明スタンドが置かれた開放的な空間の中で、見立てや振りの演技を用いて流れるようにシーンが展開するのが心地良かったです。

ところどころで観客に語り掛けたり、舞台にあげたりする仕方がスマートで、客いじりにありがちな押し付けがましさが無いのが良かったです。2人のミュージシャンによるギターとトランペットの生演奏や役者の歌が素敵でした。
全体的に完成度が高くて楽しみながら観たのですが、あまりに綺麗に流れて行くので、引っ掛かるところがなくて、物足りなさを感じました。

実際に喋っている内容に比べて字幕はかなり省略していて、何秒間も同じ文が表示されている時もあったので、もう少し翻訳する分量が多くても良いと思いました。

紅い爪

紅い爪

劇団虚幻癖

Livetheater間~まほろ~(東京都)

2013/11/14 (木) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度★★★★

虚幻癖の本気
見せてもらいました。
代表が前回の公演で色々と思うことがあったようで、今回の回帰公演は原点に戻ると共に新たな挑戦もされていたのでしょう。
今回マチネ・ソワレとA・B両チームの舞台を観劇しました。

ネタバレ以外でまず感じたことは、この2つ(前回観たものに比べて)

・内容が理解しやすくなっていた
・笑いの部分も話の流れに無理なく入っていた
 特にBチームの先輩後輩刑事のやりとりがすごかった・・・

ラストシーンではほかに観に来ていた女性たちが息を飲むのが聞こえましたし、2回観ても背筋がゾッとしました。

あとはネタバレのほうで・・・

ネタバレBOX

観終わった後で感じたのは、フライヤーにある舞台背景(夢の話)が初めにムービーでも声の演技だけでもあると、もっと理解が深まったかなということです。

事前にHPで説明文は読んでいましたがうろ覚えだったので、「この台詞何のこと言ってるんだっけ・・・ああ、夢のことか!」と気づきました。

そして内容についてですが、「狂気」という部分についてはBチームのほうが鬼気迫る感じがしました。特にヘレンの病気を知った後のセインの落差が良かった。

ヘレンもレナ、セインと共にダブルキャストでしたが、Aチームのヘレンは天真爛漫な感じで終始明るいキャラクターが光っていました。おかげで、最後に病気の影響が出て(おかしくなって)いたのか自分ではわからなくて終わった後に本人に聞いてしまいましたw  理解力が足りなくて申し訳ない^^;

Bチームヘレンは温和な感じが印象的。そのせいでラストがAチームヘレンより悲劇的な感じがしました。どちらとも、子どもたちに病気を告白したときにはもうちょっと感情的な部分は壊れていたのかな。そこも聞いておけば良かった。

そしてシングルキャストのカイ。さすが劇団の顔だけあって安定した演技が見られる。関東人が関西弁を話すのは大変なのに、その逆はあまり苦労しないの?不公平だ!( ゚д゚ ) 少年というか、線の細い感じがとても似合っている感じがする。今度は重厚な感じの役も観て見たいです。

また、照明のあたり具合で顔が若くみえそうではあったけど、年老いた先生アーのを演じた佐々木さん。表情、声、動作にとても気を使っていたのが見られました。もっと腰曲がっててもいいかも。



2回連続して観たこともあって、話の内容も台詞もするすると頭に入ってきた今回の舞台。「暗くて怖くて難しい」がとても楽しめました(´∀`)
★5個にすると次に観たほうが良かった時に際限なくなるので、4つで!!
さめザわ

さめザわ

張ち切れパンダ

サンモールスタジオ(東京都)

2013/11/13 (水) ~ 2013/11/20 (水)公演終了

満足度★★★★★

良作!
出演者一人ひとりの物語がしっかりしていて、とても観やすかったです!
考えさせられる内容でした☆

シット☆コム

シット☆コム

ZIPANGU Stage

萬劇場(東京都)

2013/11/14 (木) ~ 2013/11/18 (月)公演終了

満足度★★★★

テンポ良く しかも個性ぞろい
笑いをとるには、間が大切だと言われているが、それすら吹き飛んでしまうほど
テンポ良く、軽快な台詞のキャッチボールを繰り返して、あっという間の90分と
なった。
正直言って、ストーリー自体はあまり独創的でも奇抜でもない。
しかし、それでもなお、客から「爆笑」をとれるのは、俳優陣の個性であり、練習量
であると思う。
テレビ局、生放送を前にアクシデント発生。その解決、処理にあたふたするスタッフ。
常に時間との闘い。
客もスタッフの心情とシンクロするように、一喜一憂していたと感じた。(会場は、知人、
家族が多かったこともあったのだろうが)

君がいく先に 光がさすように

君がいく先に 光がさすように

演劇企画ハッピー圏外

TACCS1179(東京都)

2013/11/07 (木) ~ 2013/11/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

初めてみました・・・
演劇企画ハッピー圏外公演初めて観劇。☆初日、中日、千秋楽と観たが、日を重ねるごとにテンポが良くなっていったと思う。大正昭和初期の千恵と高度成長期の孫八重子の演じ分けが印象に残った。莞爾親子が千恵の父親と弟を勘違いするシーンは有り得ないと思いつも何故か納得してしまったのは役者たちの技量か!!!誰も生きている限りそれぞれの人生がある。自身の進むべき道をしっかり見据えて生きる事の大切さをあらためて思った。終演後客出しが有りキャスト達から話を聞くことができて芝居観劇の楽しさ倍増。客入れ客出しのスタッフ、キャストたちの対応も気持ち良く観劇できた一因。お目当ての役者観たさに行ったが今後もハッピー圏外公演は注目!!!

某日快晴ワレ告白セリ

某日快晴ワレ告白セリ

タッタタ探検組合

ザ・ポケット(東京都)

2013/11/13 (水) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度★★★★

定番的な展開なれど笑いのツボを押さえた サービス精神溢れる舞台
 今から25年前にタイムカプセルに入れた手紙と共に、心に引っかかりのある男子中学生が淡い思いを抱いていた謎の美少女の転入から転校までの中学時代のある短い時期を回想するという物語で、物語の展開自体は定番的で安心してみられるものでしたが(手紙の朗読の後のあのシーンはちょっと微妙でしたが)、登場人物の中学生や先生たちがとてもよく設定されていて俳優の方々も実に生き生きとした演技をされ独特の味わいのようなものが滲み出ていてとてもよかったと思います。笑いのツボをきちんと押さえた演出が見事な、観客の方々に気持ちよく楽しんでもらいたいという劇団のサービス精神が溢れた実に楽しい舞台でした。

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