地球の軌道をグイッと 【ご来場ありがとうございました!!次回は2014年5月吉祥寺シアターです。】 公演情報 ぬいぐるみハンター「地球の軌道をグイッと 【ご来場ありがとうございました!!次回は2014年5月吉祥寺シアターです。】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度

    後半はただの空騒ぎ
    演出や演技以前に脚本に難あり。

    ネタバレBOX

     ある大学のワンダーフォーゲル部の面々が2005年から2025年まで実に20年にわたって交際を続ける劇。9人は在学中にエベレスト登頂に挑んで頓挫するも、神戸アキコを社長とするIT企業を立ち上げて成功を収め、卒業後も付き合いを続けていく。その長い歴史の中でコミュニティ内での惚れたはれたの色恋沙汰があったり、ある者が脱サラしてラーメン屋になったり、いろいろと小騒動があって、それらは小ギャグが利いていてそれなりに楽しめたのだが、その先がいけなかった。社長の神戸アキコが「我が社の新事業を発表します! それはサイバーテロです!」などと言い出し、物語は混迷を極めていくのだ。というのも、その発言の動機づけが曖昧なため、神戸は側近の女子社員と「やる!」「ダメ!」の水かけ論を繰り返すばかりで、話が堂々巡りにはまり込んで全く進展しないのだ。そのやり取りは笑いも生まず感動も生まず、単なる空騒ぎ。その後神戸はわがままが過ぎて仲間から孤立し職場結婚した伴侶からも見放されて淋しい20年間を過ごしました、という教訓譚めいたオチがつくが、そんなの教訓譚でもなんでもなく、方向を見失った話に無理やり“けり”をつけただけ。そして劇は思わせぶりな終わり方をするが、感動も笑いも呼べなかった以上、そういう終わらせ方をするほかないだろう。
     劇全体を見ても、前半のメインエベントたるエベレスト登頂計画は途中で頓挫するわ、IT企業の成長譚としても描き込み不足で説得力に乏しいわ、サイバーテロは結局行われないわで、なんというのか、話の軸というか、背骨のない劇だったな。
     役者陣は果たして、この劇を面白いと思って演じていたのだろうか?

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    2013/11/17 00:47

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