マザー
劇団5454
劇場HOPE(東京都)
2013/11/20 (水) ~ 2013/12/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
生活の視野が広がるような2時間
過去2作品の完成度の高さから、今回も期待度の高かった劇団5454の「マザー」ですが、期待値を上回る充実感を今回も頂きました。
終了後に自分の中でサブタイトルの理由を噛み締めると、自分の生活の中での視野が広がり、行動が変わるような考える部分も多い作品になっています。
だからといって固すぎる訳でもなく、所々出てくる笑える要素もこの作品の魅力だと思いますので、是非足を運んで自分の目と心で作品を堪能して頂ければと思います。
See You 【観客総動員数1000人突破!】
LIPS*S
新宿シアターモリエール(東京都)
2013/11/20 (水) ~ 2013/11/24 (日)公演終了
満足度★★★
アクションメイン。
殺陣が見事でした。戦っても闘っても次のゴタゴタ、ちとクドい。丹羽隆博さんはボケ少なめの黒いボスキャラでカッコ良かった。話の方はイマイチよく解らなかった、精神世界なので何でもありだし。次は分かり易いのお願いします。
ま・ん・だ・ら
劇団肋骨蜜柑同好会
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/09/19 (木) ~ 2013/09/23 (月)公演終了
マイホームマイホテルマイパートナーハネムーン/久保らの歩く道
コーヒーカップオーケストラ
OFF OFFシアター(東京都)
2013/10/02 (水) ~ 2013/10/09 (水)公演終了
満足度★★★★
観劇の感想です.
お話はとても良かったです.観ていて楽しかったです.俳優さんもすばらしかったです.幸福感が持続するような気持ちになれる演劇で良かったです.
WORLD
株式会社Ask
THEATRE1010(東京都)
2013/10/18 (金) ~ 2013/10/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
遅くなりましたが…
観てきました。舞台セット、ストーリー、どれも素敵でした。
最後まで飽きずに楽しくドキドキして観る事ができました!
LILIES
Studio Life(劇団スタジオライフ)
シアターサンモール(東京都)
2013/11/20 (水) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★★
新生LILIES。
早速観てきました。
そしてやっぱり大号泣。
しんどい。
けど、やっぱりすごかった。
ずっしり。
だいぶ美術とセットが変わって、新鮮でした。
台本も削られて、間合いも減って、コンパクトになってる感じでしたが、いずれにしてもこの作品は重い。
それでも初日はまだ試運転な気もしましたが。
これからの変化も楽しみです。
…とか言いつつ、もう初日から既に大号泣して、消耗して、しんどいかったですけどね。
干からびそうでした。
1チーム観ると、早くほかのチームも観たくなる。
魔性の舞台です。
(SチームとMチーム観たけど、どっちもいい!!Eチームも楽しみ!)
グレイスフルプロデュース『亜雌異人愚アメイジングなグレイス』
ネルケプランニング
【閉館】AiiA 2.5 Theater Tokyo(東京都)
2013/11/14 (木) ~ 2013/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★
グレイスの世界
グレイス観てきました!うっかり感動してしまいました。
皆の気持ちが、特に津田さんの気持ちが伝わるようで、なんだか色んな意味で、すごく感動して、泣けてしまいました。
もちろん、丸尾さんの美術じゃないんだけど、でもマリアさんの世界が、そこにありました。あった気がしました。
津田グレイスががっつり支えてました。
津田グレイスがいるから、大丈夫、と思える舞台でした。
本来の津田色の作品とは違い、あの世界を踏襲した上での舞台。
私は好きでした。
津田さん、やっぱり好きだ。
ありがとう。
楽しくもいい旅でした。
ネタバレBOX
しゅーごの演技がすごくて、泣けました。
こんな演技が出来るようになったんだ…と思ったら、すごく感動してしまった…。(子どもを見る親の目みたいで、本当にすみません。)
台詞には、マリアさんのマの字も出てこないので、色んな複雑な想いが垣間見えた気もしますが、それでも過去作品の曲をアレンジして、全員で歌うというのが、全員野球ならぬ全員舞台らしい感じでした。
それだけの必死さというか、全員の気迫を感じました。
「観てもらえなければ、成り立たない商売」ということを、肌で感じた気がしました。
まさしの大量に迸る汗もすごかった。
相変わらずカッコいいですよ。(笑)
藤岡さんの歌声には、しびれますた。
すごく素敵だった。
DVDにならないのは、すごく残念。
だけど、仕方ないとも思う。
初演から見守ってきた大好きなシリーズの「リリーフ」としては、すごくありがたい舞台でした。
津田さんには、本当にありがとうの気持ちでいっぱいです。
パンフレットの言葉が、切なくもあり、でも、伝わるものがありました。
あてのない旅以上な過酷な状況だったのだろうと思いますが、グレイスフルプロデュースとして引き受けて下さって、上演に持ち込んで下さって、ありがとうございました。
(大人の事情は色々あるにせよ…。)
…気になるのは、本編が、きちんとした形になるといいなっていうこと。
このシリーズが、これで終わらないことを願います。
マリアさん、復活しますように。
湯澤さんの安否が気になりますが、無事でお元気でいらっしゃることを祈るばかりです。
短篇集
劇団だるま座
アトリエだるま座(東京都)
2013/11/16 (土) ~ 2013/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★
チャレンジ
休憩を挟んだ二部構成。詳しくはネタバレを見てちょ。
ネタバレBOX
一部では古典落語を下敷きに舞台化したが、初めての試みということもあって、未だ研究の余地がありそうだ。間の取り方にしても、落語は、一人芝居に近い所があるとは言え、あくまで中心は喋りであるから、間が命、一方、演劇の場合は、身体に科白を如何に落とし込むかが眼目であるから間の取り方は自ずから異なる。観客との関係もあるから一概には言えないものの落語的な間にするのであれば、役者は一旦、俳優を捨てて落語家にコミットすべきであろうし、演劇の間にするなら落語家や話に出てくる、隠居、はっつあん、かかあ等々を演じなければならないが、落語の話として演ずるとなると、噺家とその話の中に出てくる登場人物の関係をどう処理するか、という問題が出てくるだろう。メタ化する必要が出てくることも考えられる。そうしないのであれば、完全に脚色して芝居として演ずるという方向も考えられる。第三の道は、このように悩む姿そのものをラディカルに描いてしまう方法だ。但し、第三の方法は侃々諤々の議論を呼び起こす可能性が大だ。が、観客が新しいもの、チャレンジングなもの、実験的なものを望んでいる場合には成功しそうだ。
二部は通常の短編芝居だったが、こちらは、流石にこなれた演出、演技で実力をいかんなく発揮し、いつも通り、高い作品レベルを楽しませて頂いた。
ところで、釈迦に説教ということになって恐縮ではあるが、我々、観客についてである。演劇は、微妙な芸術だ。観客の反応によって内容が影響を受ける。だから、演じる側が、新たなことにチャレンジしている時には、今迄の観劇経験をひとまず取っ払って、本質だけを基準に観たいのである。そうすれば、チャレンジしていることの内実が、見えてくるだろう。観客も常に、自らを更新し続けなければ演劇を真に楽しむことはできないように思う。
「朗読カフェ」×「五分物語」
朗読ユニット グラスマーケッツ
辻徳 2階和室(株式会社辻商店)(京都府)
2013/11/23 (土) ~ 2013/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
良い建物、良い雰囲気
京都でなきゃこういう公演は難しいかも・・あとでもちっと書きます。
INDEPENDENT:13
INDEPENDENT
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2013/11/21 (木) ~ 2013/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
全然なんも調べないで金曜日だけ行ったんだけど・・
誰か一組印象に残った人を挙げろというなら、
g「約二人の女」かな?
大塚雅志氏演出っぽい。
この前の一明一人氏の作品がわりと面白かったからか、初日の固さなのか、
気のせいかちょっと緊張気味にも見えた女優が、独白が進むごとに存在感を増していく様子が面白い(笑
これが演出だとしたらちょっと凄い、というか言われてもなかなか出来ないだろうなぁ(笑
独白はどこにでもあるような内容なのだけれど、
それ自体はさほど重要でもなくて(たぶん
女優の存在感、生長が見ていてこの30分のなかに凝縮して感じられるところが肝のような気もする。
これを3回とも意識しないで行うことは至難だと思われたので、
(逆に初日のほうが公演の緊張とあいまってスリリングさが(観客も含め)増すようにも思われ
公演終了後にちみっと書きます(笑
やっぱりこういうのは初日、初回の木金が一番スリリングで良いのかも、自分には。木曜も見たかった・・(苦笑
マザー
劇団5454
劇場HOPE(東京都)
2013/11/20 (水) ~ 2013/12/01 (日)公演終了
満足度★★★★
あっという間の2時間、濃密な時間を過ごせました!【春陽さん回】
ままごとを観ていましたので変化を期待して、
同性である春陽さんの回を選択させてもらいました。
正直最初の30分はちょっとした配役の変化は有りながらも
ままごとのなぞりが多く「このまま焼き直しで終わる?!」
なんて不安が村尾座長とのスベリと共に訪れましたが
さすがそんなことはあるはずもなく。
シェアハウスという小さな世界に凝縮された大きなテーマ。
ままごとからココまで膨らませる皆様にいつも驚かされます。
ネタバレBOX
オープニングACTが無くて残念です。
いつも期待してしまうので・・・
・ナオさんが自作自演で窃盗を仕掛けるくだり
・ナオさんがナオンを買い戻すくだり
に関して少し分かりにくかったです。
もちろん分かっていますが創造で補完しました。
説明しすぎても蛇足ですし難しいところですね。
男性が「母親」としての存在を求める表現は面白かったです。
逆に女性が同じことをすると同じ感想を持ったのか、
自分でも分からないところであります。
もしかするとスっと受け入れられないかも知れません。
佐瀬さんの回も観て確かめなければわかりませんね。
ファニー・ガール
シンクロ少女
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2013/10/04 (金) ~ 2013/10/14 (月)公演終了
20131005
(^・ェ・^)劇場の立地を考えたら上演時間は長いのかもですが、積み重ねていく時間やできごとがこの作品にとって大切で、適切な長さじゃないかと僕は思いました。おもしろい
マザー
劇団5454
劇場HOPE(東京都)
2013/11/20 (水) ~ 2013/12/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
Wキャスト堪能しました!
昼夜連続で観劇して、女性キャスト版男性キャスト版両方観劇してきました。
これは面白いです!
どちらか片方でもしっかり楽しめる作品なのですが、同じセリフ同じカット同じストーリーなのに何故か違う素敵お芝居でした。
理屈っぽさもなく、直感で楽しめるお芝居だと思います。
まさしく他人事ではないお話にどっぷりつかって楽しめた2時間でした。
椿荘の四季
劇団CANプロ
銀座みゆき館劇場(東京都)
2013/11/21 (木) ~ 2013/11/24 (日)公演終了
満足度★★★
ありきたり
自分ならどんな行動をするだろうかと考えさせられる点だけは良かったです。
ネタバレBOX
自分につきまとうストーカーに夫が刺される直前に出くわし、身動きが取れなくなって何もできず夫はそのまま刺されて死亡。警察にも刺された後で目撃したと話したように、当時も今も自分の行動に悩み、苦しんでいる妻が管理人をしている下宿屋の話。
実際に最近起こった踏切で自殺しようとした老人を助けて亡くなった女性のことを思い浮かべて、そういう場に居合わせたら自分ならどういう行動が取れるだろうかと自問してしまいますから、夫の死に不信感を抱く夫の弟に、警察に話したこととは異なった真実を語ったことは勇気ある行為として認めます。
しかし、良く考えると、夫が刺した後、興奮したストーカーは身動きの取れない妻も刺すのではないかという気もしてきて、そもそもこんなストーリーが成立するのか少し疑問にも思えてきます。
さて、あとは立ち退きを機に下宿人たちが自立していくというありきたりな内容で、『弟帰る』と同じように作者の好きなゲイ疑惑みたいなものも挟み込んでいました。
そして、いつも感じることですが、半音高い喋り方、顔だけ縦皺寄せて深刻振って棒立ちっぽい臭い演技はとても気になりました。
殺戮十七音
パラドックス定数
荻窪小劇場(東京都)
2013/11/19 (火) ~ 2013/11/24 (日)公演終了
満足度★★★
少しむずかしかった。
おつむに入ってこず、なにやらとても疲れた。
ホテル・アムール
ナカゴー
あさくさ劇亭(東京都)
2013/11/21 (木) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
生ぬるい演劇に飽きた人は見とけ
と言っておく。
ナカゴーのナカゴーらしさが、極まった。
これは凄い、というか酷い。
そう、「酷い」が正しいと思う。
この執拗さが嫌いな人には、拷問でしかない。
シビれた。
ネタバレにはあらすじを、たっぷりと書いてしまったので、未見の方は公演をご覧になってからどうぞ。
ネタバレBOX
あらすじ
浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。浮気しているでしょ。
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で、丸め込まれる、よく6年も付き合っているな、というカップルの話。
冒頭から聞いているのが辛くなるような、怒声。
狂気の展開。
完全に頭のおかしな女。
最低で非道な男。
そのカップルがホテルの一室で繰り広げる、言葉の暴虐。
わけのわからない暴言の数々。
「店長という言葉を座右の銘として」とか。
まったくわからない。
その場の勢いのような意味のない罵倒言葉の羅列。
これは、是非脚本読んでみたい。
凄い、エッジの先に行ってしまったな、ナカゴーは。
そのエッジが、演劇界の最先端の方向には向いていない、とは思うけど。
生ぬるい演劇に飽きた人は見とけ。
……役者は大変。
どうでもいいことだけど、「ホテル・アムール」って鶯谷に実在するのね。
なかなかのチョイス。
いっそのこと、そのラブホで上演したらよかったのに。
ここには映画館があった
燐光群
座・高円寺1(東京都)
2013/11/15 (金) ~ 2013/11/26 (火)公演終了
満足度★★★
坂手洋二のアマルコルド
映画的に言うと。
(「映画」を中心とした)「アマルコルド」。
生涯忘れ得ぬ1年。
燐光群の面白さは、リアルで執拗な台詞の濃さがありながらも、そこから、すっと浮遊するように、演劇的な、本当に、とても演劇的な空間を作り上げていくところにあると思う。
それは、どちらかに惑わされるとどちらかが見えなくなってしまう。
ネタバレBOX
誰にでも思い出の年がある。
坂手洋二さんにとっての、その年が「1976年」。
ある地方の映画館で76年に上映された映画を、執拗に辿る物語。
その徹底さと執拗さは、いかにも燐光群。
脚本・演出の坂手さんの個人的な思い出が詰まっている作品。
女子中学生のエピソードのいくつかは坂手さんのもののようだ。
実際、映画好きの学生が集まったら、こんな風に際限なく、映画の話をし続けるだろう。
映画好きなので、よくわかる。
「あの映画はこうだった」「この映画の俳優は、あの映画ではこういう役で…」「監督は…」と、終わることを知らない。
映画の一場面を再現することもある。
この舞台では『タクシードライバー』のラストシーンが楽しそうに再現されいていた。
ほかの作品も、少しだけ顔を出していたりした。
若いこともあるが、自分が心を動かされたコトを、人にどうしにして伝えたいと思うからだ。
その気持ちはよくわかる。
こうして、ココに舞台の感想を書いているのも同じような衝動からだ。
それを共有できる仲間がいれば、なお楽しい。
劇場を出るときに、「どんな映画かわからなかった」「説明してくれればいいのに」と話していた女性たちがいたが、それは違う。
ある映画の喜びを共有して、楽しそうに話す仲間の会話で、いちいち「こういう映画だったね」と説明するのはヘンではないか。
そんな説明しないで、話をするのが普通だろう。
逆に説明をしてしまったら、仲間との楽しい会話の感覚が削がれてしまう。
さらに、どんな演劇だって、映画だって、引用した作品(映画に限らず、音楽、小説等々)について、「こういうストーリーです」みたいな説明を加えるのはスマートではないだろう。
ここは、「そういうタイトルの、そんな感じの映画があって、76年には映画好きが盛り上がったのか」と思えばいいだけである。
もちろん、引用される映画についての知識があれば、なお楽しいのは当然だ。
知らなければ、彼女たち「映画仲間」の外にいる、と思えばいいだけのことだ。
当然、ストーリーに関係してくる、例えば『リップスティック』などは、その内容がなんとなくわかるようにしてある。
つまり、この映画に沖縄が示唆される。
普天間問題が激しい怒りとなったのが、米兵の少女暴行事件。『リップスティック』のタイトルを聞いて、その場から離れた転校生が「何かあり不登校になった」のは小学校高学年ぐらいのこと。もちろん、沖縄の少女と同一人物のはずもないが、あとで語られる沖縄のエピソードにつながっていくのだ。
さらにその彼女は、米兵の家族であるアメリカの少年(このときはそう思っていた)と文通を始めることになる。
話を戻すと、そうした76年の映画の思い出と、中学になってから転校してきた、映画好きな女の子との出会いから、さらに彼女たちの映画体験は大きく膨らんでいく。
大学生たちのサークルや自主上映会の参加、父との関係。
さらに、沖縄へともつながる。
映画という暗闇の中から、外につながっていく、中学生たちの時間が語られる。
76年は、そういう彼女たちの、ひとつのターニング・ポイントだったのかもしれない。
女子中学生たちが主人公であるが、やはり裏にいる主人公は、あくまでも「坂手洋二」なのだ。
だから「坂手洋二のアマルコルド」なのだ(面倒なので『アマルコルド』の説明はしない。『フェリーニのアマルコルド』です)。
現実世界、現代につながっていく先で、坂手さんが一番関心が高いのが「沖縄」ということだから、この作品でも沖縄につながっていく。
映画館、映画と、一見、間口のようにして、実は「超個人的」な世界を描いている。
もちろん、坂手さんには確実で、当然な道筋が見えているのだ。
観客は、その道筋を見て、坂手さんの世界を辿ることになる。
だから、すべてについて説明はできないし、不要なのであろう。
だからこそ、弱点もある。
「沖縄」について、語るシーンだけがやけに解説すぎて、現実に連れ戻されてしまうのだ。
また、幻想的とも言える、蛾のイメージと女性のイメージも、ひょっとしたら坂手さんの体験、または願望なのだろう。
2013年から戻ってくるシークエンスも意味深だ。
しかし、両方ともに、一方は女性の書いた小説、もう一方は映写技師のシナリオだった、というオチは、説明的すぎて、これも冷める。
この2つのエピソードはとても演劇的で面白いと思う。
したがって、具体的なオチを見せなくても、匂わせるだけで十分だったと、私は思うのだ。
「もうひとつのラスト」もこの作品のキーワードだろう。
映画好きが、自分なりのラストを考えるということはよくあるだろう。
それが、キーワードになり、この作品の中でも活きてくる。
何しろ、この舞台そのものが、もうひとつの坂手ワールドでもあるからだ。
映画のタイトルの列挙、沖縄のシーン、いずれも、観客にとっては均一の「想い」があるわけもなく、作品からの「熱」の伝わり方も悪い。
だから、どちらか一方にピンとこなかったり、両方ともにピンとこなかった観客は、視点を失ってしまうのではないだろうか。私は沖縄のシーンがピンとこなかった。
この「超個人的」な作品が、私(観客)の普遍的な意識にまで到達しなかったのかもしれない。
『ここには映画館があった』という懐古的なタイトル。
映画館はなくなりつつあるが、映画館でいろいろ学んだ、ということへの感謝の気持ちもこの作品にはあるのではないだろうか。
それがノスタルジーで終わってしまったようなところが、少し残念ではある。
「映画の中の人は死なない」「生き続ける」という台詞も、少し悲しい。映画(映画館)好きのあがきのようだ。
映画の未来がよく見えないのはわかるが、なにかもう少し「明かり」がほしかったというのが本音だ。
比較的小規模の、町の映画館を模したセットはよかった。
客が入っている映画館、入っていない映画館、オールナイトの映画館、それぞれのイメージが現れていた。
休憩時間以外のほとんどの時間は真っ暗で、ひとりポツンといるのが映画館であり、ひとりポツンといながら、周囲の観客と時間を共有しているという、特殊な空間のイメージも出ていたと思う。
ラストはとても好きだ。
ホンキィ・トンク騎士(KNIGHT)
無頼組合
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2013/11/22 (金) ~ 2013/11/25 (月)公演終了
満足度★★★★
ハートボイルドでした!
迫力のあるアクションやストーリー、とても面白かったです。ハードボイルドでありながら、愛のあるハートボイルドだと思いました。それに、それぞれのキャラが皆個性的で楽しめました。笑いあり、感動や切なさありで目が放せず、あっと言う間の時間でした。ただ、もう少し意外性があったりしたら、もっと面白かったかも?と思いましたが、とても面白い舞台でした!
See You 【観客総動員数1000人突破!】
LIPS*S
新宿シアターモリエール(東京都)
2013/11/20 (水) ~ 2013/11/24 (日)公演終了
満足度★★★
初めて観るタイプ
アクションあり、ダンスあり、殺陣ありというのは、初めて観るタイプの舞台だった。
特撮のショーを観る感覚、が一番近かったかな?
アクションと殺陣、その効果音にへー!とわくわくした。やっぱり、特撮ショーか。
でも、新しい体験は楽しかった。最前列の見切り席。スピーカーの音の大きさに心臓がビクビクしたのと、お目当ての役者さんのお顔が、目の前に立たれるとスピーカーで見えなくなるのが残念だった。
ギョーザ丸、出港す
トリコロールケーキ
新宿眼科画廊(東京都)
2013/11/23 (土) ~ 2013/12/04 (水)公演終了
満足度★★★★
くだらない。という褒め言葉がピッタリ
くだらない。という褒め言葉がピッタリくる。センスのいいセリフ選びで、くだらないとしか言いようがない事をバンバン放り込んでくる。しかも、劇中でツッコミがない。観客の笑いがツッコミ代り。ネタがあまり下品じゃないのもいい。笑えた。
ネタバレBOX
まだまだムラがありそうだが、長谷川一樹、今田健太郎の男性陣の異様な雰囲気が効いていた。女性陣では川口雅子が印象の残ってる。全体的にナンセンス一本なら今のままでいいだろうが、もう少しレベルアップが必要そう。次作に期待。