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殺戮十七音

殺戮十七音

パラドックス定数

荻窪小劇場(東京都)

2013/11/19 (火) ~ 2013/11/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

ほとばしり/脳髄叩く/十七音
1年間の休息期間を終え、お待ちかねのパラドックス定数。
男祭りなところも変わらないし、台詞を大切にしているところも変わらない。

濃密で、刺激的。
青臭くもある俳句演劇。
十七音(言葉)で舞台がうねり、十七音に脳髄を叩かれる。

……下手な十七音を自作して感想を書いてみた。

ネタバレBOX

<停止して/生みの苦しみ/十七音>

1年間の休息期間を終えて、パラドックス定数が帰ってきた。
休息期間を告げるプログ(先に一部を引用した)を読み、創作を続けることの厳しさをヒシヒシと感じていたので、戻って来ることがとてもうれしい。

会場に入ると客席に対峙する4名の役者。
観客との距離3、4メートル。
互いに緊張感が走る。

<アングラの/青臭くもあり/熱芝居>

言葉を嘔吐するというシーンから大きなうねりが起こり、ヒートアップしていく。
うまい役者が吐く台詞のツバ競り合いが繰り広げられる。

そこで語られるのは、十七音を絞り出すように、苦悩する人々。
1年間の休息期間前の衝撃的なブログの内容と重なってくる。

勝手に、以下にそのブログの一部を引用する。特に読んでいて辛かった部分のみを。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(略)
「野木萌葱はパラドックス定数を一年間、拒絶します」
(略)

もう、限界です。
もう、書けません。
疲れました。
何も感じない。
心が動かない。
必死に笑う。
吐くために食べる。
(略)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

どれほど、身と心を削って創作してきたのかが、うかがえる。
あの素晴らしい数々の作品には、こんなにまで追い詰められてしまうものがあったのか、と愕然とした。

だから、心から復活を待っていた。
この上演は日程的には決まっていたのだが、それでも心から「復活」を願っていたのだ。

そして、この舞台だ。
創作との隣り合わせにある苦悩は、野木さんとしては避けては通れないものだろう。
ここで、それを清算しなくてはならなかったのではないだろうか。

役者が吐く(文字どおり「吐く」という行為もある)、台詞の中の1語1語に込められた想いは、とても熱く。そしてどこか青臭い。
アングラのようだ。
寺山のようだ。
寺山修司は俳句もやっていた。演劇もやっていた。
なんかそんな連想をしてしまう。

<時空の/レイヤー重ね/飛び続く>

時空のレイヤーが重なり合い、虚実のレイヤーもそこに重なる。
創作という、一本の細くて頼りない線が、それらを貫く。
細くて頼りない線なのだが、強靱さがある。
それを信じなくては創作はできない。

登場人物たちは、薬に頼ったりしながらも、とにかく言葉を吐いて、吐いてつないでいく。
言葉で舞台がうねり、言葉に脳髄が叩かれる。

<吐く言葉/熱さがゆえの/自家中毒>

自分たちの言葉に酔いしれる。
4人の男たちが、熱く言葉をぶつけ合う。
彼らが交わす言葉の刃は、互いに互いを、そして自分を切り刻み、恍惚へと導く。
その様は、優雅でもあり、さながら十七文字のダンスだ。

すでに「十七音」という文字数以外の要素は「俳句」からはみ出ている。

<他者あり/故に我あり/十七音>

生み出す苦しみは自分の中だけにあり、それを解放できるのは自分だけなのではなく、「他者との関係」が大切である。

舞台の上では苦しみもがきながらも、他者とは積極的にかかわっていこうとする姿がある。
「他者」、いや「仲間」と言ってしまってもいいのだろうか。
「創作」は、他者との関係があって実現するのものではないか。
「見る相手」が存在しなければ、何も生まれていないのと同じではないのか。

この舞台では、作品を持ち寄る俳句会のような会合があった。それに向けて創作していた。
もちろん、それが目的ではないし、創作という行為自体は、誰かとの関係ではなく、自らの意欲と意思によってわき上がるものである。
しかし、それを「見てくれる相手」がいなければ、ということではないだろうか。
劇中でも互いの様子が気になるし、相手にぶつけたいと思っている。

見ていると、野木さんの気持ちが、作品の中にトレースされているように思えてならない。
「他者」がいることでの創作、「仲間」がいることでの創作。

そして、苦しさの先に何があるのか。

上演前の前説は、野木さん自身がいつも行っている。
私は、この前説が好きだ。
とても観客のことを考えてくれているのだな、と感じるからだ。

例えば「上演中に気分が悪くなったり、お手洗いに行きたくなった方は、こちらからお出になってください」「私は、ここにいます」。
こんな風に観客のことを気遣ってくれる方はいるだろうか。
たいていは、携帯切れだの、飲食するなだの、そういう注意事項だけで、いざというときのことを何も言ってはくれない。
そもそも、通路を全部潰してしまい、不測の事態が起きたときに、外に出ることすらできない劇団が多いのだ。
野木さんは、外への出方だけでなく、「私はここにいます」と自分の居場所を示し、観客を安心させてくれるのだ。
男前(笑)だと思う。

そして、今回は前説では、いつもの地震の際の対応方法(地震の際の注意事項は、2011年頃はどこの劇団もやっていたが、最近は忘れてしまったようで触れない公演も多いが)を、
「……の場合にはいったん芝居を中断します……外の様子と劇場内の状況を判断して、外のほうが安全だと判断できる場合には、係りの者がお客さまを誘導いたします」
と、丁寧に説明したあとに、さらにこう付け加えた。

「お客さまを誘導したあとで、たぶん我々は上演を続行します」
と。

これには笑いながら泣きそうになった。
帰って来たパラドックス定数からの宣言であるからだ。

そして、この作品の行き着く先は、この前説につながっていたのだと感じたのだ。

パラドックス定数は、また絶対に観たい。
摩訶不思議でふざけたコメディーミュージカル『豚デレラ』

摩訶不思議でふざけたコメディーミュージカル『豚デレラ』

『劇団 もより駅は轟です』

OFF OFFシアター(東京都)

2014/01/06 (月) ~ 2014/01/08 (水)公演終了

満足度★★★

コメディーミュージカル
初めてミュージカルを観劇しました!
スッゴいコメディーで役者さんたちを身近に感じることができました。
面白かったです!この劇は私にとって初めてが多いといいますか...最初から最後まで口があんぐり状態でした

摩訶不思議でふざけたコメディーミュージカル『豚デレラ』

摩訶不思議でふざけたコメディーミュージカル『豚デレラ』

『劇団 もより駅は轟です』

OFF OFFシアター(東京都)

2014/01/06 (月) ~ 2014/01/08 (水)公演終了

満足度★★★★★

ネホリーとハホリー☆
(^0^)/
面白かったです。
知的で高尚な笑いから、
お下品な笑いまである、
コメディ・ミュージカル♪
アデル、高峰三枝子、
高峰秀子、椎名林檎を
押さえておくと最強な面白さです☆
この面白さ、このクオリティで、2800円とは素晴らしいです♪
観劇日記をブロブに書きました。

摩訶不思議でふざけたコメディーミュージカル『豚デレラ』

摩訶不思議でふざけたコメディーミュージカル『豚デレラ』

『劇団 もより駅は轟です』

OFF OFFシアター(東京都)

2014/01/06 (月) ~ 2014/01/08 (水)公演終了

満足度★★★★

笑える
 轟 もよ子が袖に居る時でもキチンと演技していたのが、印象的だ。彼女が豚デレラ役なのだが、シンデレラと同じで苛められ役なので、隅っこに追いやられるシーンが結構あるのだ。そこで、豚デレラの役回りとしては、人生の寂しさ、哀しさ、辛さなどの表現が隅っこで演じられ、母、姉達の華やいだ姿が対比される寸法だ。物語の転換点では、天才ミュージッシャン役を演ずる女優が、碇の役割を果たして全体の重心になっている。基本的に主人公と天才ミュージッシャン以外は、どこかズッコケているので、全体のバランスをこうしてとっていると観た。中々渋い演出である。役者陣のはっちゃけ方も楽しい。父親の○的趣味も捻りになっている。

新年工場見学会2014

新年工場見学会2014

五反田団

アトリエヘリコプター(東京都)

2014/01/02 (木) ~ 2014/01/04 (土)公演終了

今年もやっぱり
そろそろチケット取らないとなーと思って検索してみたら、すでに前売りは売り切れていた。あきらめようと思ったけれど、年始にあまりにも暇だったので、結局五反田に足を運び、当日券で観た。
例年以上に完成度の高い作品2つ。例年通りのお約束な獅子舞、ザ・プーチンズ、ポリスキル。いろいろ含めてとても楽しかった。ここ数年、毎年これで観劇初めだけれど、その”例年通り”が、とてもありがたく感じられる今日この頃。
いろいろあるけれど、来年もどうかアトリエヘリコプターでホットワインを飲みながら観劇初めを迎えられますように。

童貞キューピッド

童貞キューピッド

レティクル座

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/01/06 (月) ~ 2014/01/08 (水)公演終了

満足度★★★★

プロレスのリングとロープがあれば・・
もっと良くなったかな・・(笑

勢いがあってとても良かったけど、
演出家は、役者の動きを見ながらもう少し
観客の意表を突く動きを出せるようにした方が
役者の勢いをもっと生かせたのかな、という気がした。

話自体はとても面白くて笑えました(笑

次回公演、都合が合えば久々にまた行ってみようか・・♨

銀色の蛸は五番目の手で握手する

銀色の蛸は五番目の手で握手する

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターサンモール(東京都)

2013/12/27 (金) ~ 2013/12/30 (月)公演終了

満足度★★★★

面白かった
いろいろぶっ込み強引に進んでいくが、何故だが納得させられてしまうクオリティ(笑)
で後半、姿はアレだがウルッとさせる展開。面白かった。物語的には箱サイズはあってると感じたが、少し持て余してる感もあったかな。

Romantic Love?【ご来場ありがとうございました】

Romantic Love?【ご来場ありがとうございました】

劇団競泳水着

サンモールスタジオ(東京都)

2013/12/19 (木) ~ 2013/12/26 (木)公演終了

満足度★★★★

ドロドロではなかったが
カップルで見ない方がとの事だったで、ドロドロ展開かと思いきや、思ったほどドロドロではなかったかな(個人見解)。女性の恋愛心理を描きながらも今までとは少し違った色に仕上がってたかな。シームレスな展開も合ってたし、面白かった。

デジタル・ホムンクルス

デジタル・ホムンクルス

アリスインプロジェクト

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2013/12/18 (水) ~ 2013/12/23 (月)公演終了

満足度★★★★

人間味溢れる
ネットゲーム内の話ながら、人間味溢れる内容となっており、苦悩、葛藤、悲しみ、そして希望を、見ているこちらもよりリアルに感じる舞台であった。
ネットゲームを題材にした場合に描かれそうな、現実的世界の話しをほとんど入れなかったのもよかった。殺陣もあの狭いステージ上で頑張っており、見応えありました。面白かった。

治天ノ君

治天ノ君

劇団チョコレートケーキ

駅前劇場(東京都)

2013/12/18 (水) ~ 2013/12/22 (日)公演終了

満足度★★★★

よかった
様々な苦悩の中で天皇、夫、息子、父としてどうあるべきか描きながら、また登場する人物達か、物語のイメージと合っており、より物語に面白さ深みを増してた。花道でのシーンが若干見辛いのあったが、凄くよかった。

ファントム・ライセンス

ファントム・ライセンス

進戯団 夢命クラシックス

笹塚ファクトリー(東京都)

2013/12/18 (水) ~ 2013/12/22 (日)公演終了

満足度★★★★

前作が気になる
テンポよい展開に、わりとわかりやすい展開、アクションも舞台狭しとありました。まあ前作観てればと思う箇所もあったが、観てなくとも楽しめたし面白かった。
ただ、暗転でテンポよさが少し切れる感じあったのは、逆にそれ以外がテンポがよすぎるということなのかな・・・

ことし、さいあくだった人(終了しました。良いお年を)

ことし、さいあくだった人(終了しました。良いお年を)

エビス駅前バープロデュース

エビス駅前バー(東京都)

2013/12/13 (金) ~ 2013/12/25 (水)公演終了

満足度★★★★★

後半一気にコメディ
最初はどっちに行くのかと思いながら見てたが、途中から一気にギアチェンジしたかのようなコメディタッチとなる。いやーなかなかに笑わせてもらい、面白かった。

間宮汽船

間宮汽船

立体再生ロロネッツ

上野ストアハウス(東京都)

2013/12/12 (木) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★

描ききれてないかな
長さは感じなかった(もう終わりだった)ので、世界観には引き込まれてたようだ。ただ、物語的にはどちらに進みたい(どのように見せたい)のかが掴みにくかったかな。
また、人物達について関係性は描かれているが、何故来たのとかが薄かったので、人物達の気持ちとか、そこらはもう少し描いてもよかったかな。 後、とある展開はちょっと唐突過ぎる。まあ、面白くは見れました。

ザ・ランド・オブ・レインボウズ

ザ・ランド・オブ・レインボウズ

天才劇団バカバッカ

六行会ホール(東京都)

2013/12/11 (水) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★

キャラ多過ぎかな
キャラが被ってないのは凄いとは思うが、やはりちょっと多過ぎるかな。後、ちょっとドタバタ過ぎる。ギリギリ物語は破綻はしてなかったが。(映画は破綻してたがww)コメディ的には弱かったが、面白くは感じたかな。
しかし、事務所のシーン何故にあんなに上手側で見せる必要あったんだろう。上手客席の端っこ、たぶん見切れてたんじゃないかな?

八福の神

八福の神

Jungle Bell Theater

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2013/12/11 (水) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★

面白かった
謎解きを少しずつ見せていくが、見せ方の構成がいいのか、テンポがよく物語の世界にグイグイ引き込まれ。ちょっと、とある事情から面白さは1/3減したが、それでも面白かった。

アシュラ

アシュラ

平熱43度

ワーサルシアター(東京都)

2013/12/11 (水) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★

暗転はあるのね
一人が二役演じることにより物語の流れや転換のスピード感を感じ、場面によってはそれが上手く作用してる感はあった(まあ全部が全部上手いこといってるとは感じなかったが)。
物語はスピード感に慣れて行くにつれ段々と物語の世界観に引き込まれ、ラストはそうくるかでちょっとホロリ。面白かった。ラストのとある場面、個人的にはアレだけでなくアッチのアレも使ってああなるか、無い方がよかったかな。
しかし0転換と言うことで、暗転ないかと思ってたら暗転あった(笑)

虹色の涙 鋼色の月

虹色の涙 鋼色の月

企画演劇集団ボクラ団義

SPACE107(東京都)

2013/12/04 (水) ~ 2013/12/08 (日)公演終了

満足度★★★★

時間があっという間
今回も散りばめられた謎をきっちり解決するお見事な本。そして、描かれたキャラ達を見事に表現する役者陣(ちょっとカミはあったが)も素晴らしかった。今回も面白く、時間があっという間でした。とある作品のまさかのリンクにはおー(ん?もあったが)となった。

Eternal Malice ~英雄の作り方~

Eternal Malice ~英雄の作り方~

劇団C2

萬劇場(東京都)

2013/12/04 (水) ~ 2013/12/08 (日)公演終了

満足度★★★★

少しごちゃごちゃはしてるが
粗筋から某RPGのオマージュ的な物語になるのかと思っていたら、予想に反し、それぞれの想いや思惑など散りばめられており、なかなかに骨太な物語になってた。
まあ、少しごちゃごちゃしてる感じはあったり、前半ちょっとテンポが悪いかなと感じたりはしたが、なかなかには面白かった。

カルメン

カルメン

シアターカンパニー 象の城

相鉄本多劇場(神奈川県)

2014/01/04 (土) ~ 2014/01/06 (月)公演終了

満足度★★

<ものがたり>の方が面白いですねぇ・・
大学生の研究発表という形をとった舞台設定でしたが、
実際は役者によって決め事以外自由に演じるという設定だったようです。

・・・正直期待感が高すぎたかなぁ・・・・新春の初観劇だったしなぁ

昔語りに徹底するか、裁判芝居風に料理するか、
学生の研究発表に徹するとかして基本をしっかりとして
表現の簡素化を狙った方が良かったのでは?と思われたデス。

ネタバレBOX

ホセの方言とカルメンの奔放さ→というか昆虫みたいな反射行動は楽しかったし役者さんもらしくて良かった。 が鍛え上げられていない肉体を見せるのは勘弁だなぁとも思ったです。

結末が解明に至らず道程も不案内になってしまった感あり

免罪符の変形=イエスちゃん人形は受けたが
他にも笑いをとるシーン数々入れてはいたが、
内輪受け的な様相もありちょっと厚みが不足していたなぁ。

裁判風にして主役二人の経歴や育成環境などのプロファイリング付けて観客に示した方が方向性が良かったのでは?細かいところは原作に無いだろうから作者や他の上演者の解釈とかも交えて報告し演じてもらう=または語ってもらうと言う表現をしてほしかったかしら?
折神【ご来場、誠にありがとうございました!!】

折神【ご来場、誠にありがとうございました!!】

ラフメーカー

劇場HOPE(東京都)

2013/12/03 (火) ~ 2013/12/08 (日)公演終了

満足度★★★★

よい物語
ある女性の強さを描いた物語とも、とある出来事により信じてたもの(か?)を改めて見直す物語とも言えるかな。(あくまで個人的見解)
大きな出来事は描かれてなく(でもとある出来事は物語上、重要となるキーだから、あるとも言えるか)、淡々と日常が描かれてるが、丁寧、そして大事に描かれており、日常がきっちり物語となっている。非常によい物語だった。ただ、過ぎ去る季節が物語上重要であると感じだが、各シーンの季節の感じさせ方が弱いかなと感じた部分はあったが。

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