
S高原から
こまばアゴラ演劇学校“無隣館”
こまばアゴラ劇場(東京都)
2014/03/06 (木) ~ 2014/03/23 (日)公演終了
満足度★★★★
静寂の会話劇◎
Bチームを観劇。「S高原から」を観るのは今回が初めて。上質な舞台でした。
感情的なセリフや演技(表情)を排し、ただ”空気”と”間”で登場人物たちの様々な想いを表出させていく展開は見事でした。まさに会話劇のお手本のような作品だった。
上演時間:約1時間40分

新しい等高線
ユニークポイント
シアター711(東京都)
2014/03/11 (火) ~ 2014/03/18 (火)公演終了
満足度★★★★
地図屋の抵抗
東京にある地図会社の、昭和15年から終戦の20年夏までの5年間を描いた作品。
戦争中、国力を示す地図は国策の名の下、いとも簡単に書き変えを命じられた。
ユニークポイントらしい史実に基づいたストーリーに市井の人々のエピソードが絡む。
そのエピソードのバランスが、観ている私の興味と微妙にずれているように感じた。
私の知りたい事はひと言の説明で終わってしまい、
逆に会話のテンポが滞るように感じる場面があった。
時代とリンクした説得力あるテーマの選択はまさにユニークで新鮮。

眠らない男・ナポレオン ―愛と栄光の涯(はて)に―
宝塚歌劇団
東京宝塚劇場(東京都)
2014/02/14 (金) ~ 2014/03/29 (土)公演終了
満足度★★★★★
宝塚不滅感!
ずいぶん久々の宝塚。それもあまり星組にはご縁がないので、どなたも存じ上げない中での観劇でした。
題材に惹かれて観に行ったので、楽しめるかしら?と幾分半信半疑でした。
でも、わあ、宝塚ってやっぱり凄いわ!と、改めて感じ入ってしまいました。
主役のお二人がとても素敵で、久々に、ラブシーンで、うっとりする感覚がありました。
100周年記念ということもあるのでしょうが、宝塚ファンばかりの客席には、最初、アウエイ感も正直ありましたが、最近、何を観るのか、誰が出ているかも知らない観客に占拠されている劇場で観劇している身にとっては、こうして、楽しみに劇場に参集している観客に取り囲まれて観る芝居は、ある意味、新鮮な喜びでもありました。
聖地だなあ!という感慨。
小池修一郎さんによるオリジナル作品のようですが、芝居の流れとしては、「エリザベート」を彷彿とする作りでした。
もちろん、ナポレオンとジョセフィーヌの恋愛事情に主軸が置かれてはいますが、ナポレオンの足跡も、スピーディに辿り、芝居運びが安定していて、さすが小池さんのお仕事!だなと感心しました。
キャストの演技力、歌唱力共に、及第点の方が多く、宝塚、しばらく低迷しているように感じていましたが、復活した感が、自分の中ではありました。
時々は、宝塚もいいものだなと思いました。

星ガール
多少婦人
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2014/02/13 (木) ~ 2014/02/17 (月)公演終了
満足度★★★★
もう少し前半に匂わしても
個人的にはタイトルから予想した通りいろんなガールだった(笑)。前半わりとのんびりな雰囲気で進んでいくが、後半あることによりガラリと雰囲気が変わるが、前半小出しにそれを匂わして、少し何かありそうとちょっと緩急変化があってもよかったかな。

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青春事情
ザ・ポケット(東京都)
2014/02/05 (水) ~ 2014/02/11 (火)公演終了
満足度★★★★
ゆったりした時間
メインの話はある意味王道だが、変に捻ってないから先を考えずとも安心して見ていられる感じ。また、サブエピソードもメインの話に上手く絡めていた。
お店の雰囲気と同じ様に、優しくゆったりした時間が流れ、過ごすことが出来ました。

虚像の礎
TRASHMASTERS
座・高円寺1(東京都)
2014/03/06 (木) ~ 2014/03/16 (日)公演終了
満足度★★★★
批評性の強い作品
中津留章仁氏の魅力は、社会にある様々な問題を、一度観念的に拾い出して、それを演劇のダイナミズムに力技で組み直すというようなものだと思っている。
今作の印象は、私が観た中津留作品の中で、最も観念的な作品だと思った。演劇のダイナミズムよりも、観念が先行しているように思った。
その点は物足りなく思ったが、全否定という訳でもない。
その分、作品の中にある複雑さや分裂は、今まで見た作品の中で最も大きかったように思う。その点はとてもよかった。
作品テーマも、今日社会で最も問題になっている、拗れてしまった正義と暴力の問題。
架空の都市での話だが、日本と近隣諸国との関係のようでもあり、イラクなど中東の話のようでもあり、、、
そこに、なんとか解決策を見出そうという作者の意志が素晴らしいと思った。
ただ、一点とても気になることがあったが、、、それはネタバレBOXで。

人狼 ザ・ライブプレイングシアター #11:VILLAGE VI 春風の薫る村
セブンスキャッスル
サンモールスタジオ(東京都)
2014/03/04 (火) ~ 2014/03/12 (水)公演終了
満足度★★★★
ダマして、ダマされて
1月の公演に続いて、今回も観に行きました!
普通、ゲームは観ているよりも実際に行っている方が面白いはずなのですが、このTLPT、人狼ゲームをアドリブ芝居にした舞台は、そんな常識をくつがえす、不思議な魅力を秘めた舞台でした♪
毎回ランダムで役割が決まるので、たとえ出演者が同じでも展開がガラッと変わるのが特徴です!
僕は2回観ましたが、両方とも預言者が名乗り出るタイミングが勝敗を分けたように思います。
本物であっても人狼であっても、後から出てきた人は疑われやすいみたいです(^^;
役者の皆さんもアドリブであっても、決してキャラを捨てずに演じてくれるので、とても感情移入がしやすく面白いです♪
今回は特に濃いキャラが多かったように思います。
良いところづくしの舞台なのですが、会場が満員電車並みにせまいのが欠点...
特に投票用紙を渡したり、考えを集中するにはマイナスです。
これだけ好評なのだから、次回は広い会場で行って欲しいと思います。

人狼 ザ・ライブプレイングシアター #11:VILLAGE VI 春風の薫る村
セブンスキャッスル
サンモールスタジオ(東京都)
2014/03/04 (火) ~ 2014/03/12 (水)公演終了
満足度★★★★★
13名の登場人物の論戦が凄かった
今まで見た人狼の中で一番論理的で楽しめました
先の読めない展開に今回の予想は大きく外れましたが、
11人の人狼当てた方の中で3人の完全回答正解者がいました。
凄い推理力ですね~
(全席指定で今回は約100分ぐらいでありました)

恋に狂ひて
横浜ボートシアター
横浜ボートシアター船劇場(神奈川県)
2014/03/07 (金) ~ 2014/03/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
近代劇の超克は可能か?
長年、仮面劇をやっている劇団の人形を使った芝居。
そのため、普通の人形劇でもなく、普通の近代劇でもない。
人形であり、人形でない。人間であり、人間でない。その感じが絶妙に面白かった。
また、説教節の深さ、豊かさにも驚いた。
さらに、船劇場での上演のため、揺れながらの観劇体験というものも他では体験できない面白さがあった。
作品それ自体から受けた印象は★4だが、劇団が芝居に向き合う姿勢や、そのオリジナリティなどをトータルに考えて★5にしました。

流れゆく庭-あるいは方舟-
ワンツーワークス
赤坂RED/THEATER(東京都)
2014/03/06 (木) ~ 2014/03/12 (水)公演終了

ロストマン ブルース
GENKI Produce
笹塚ファクトリー(東京都)
2014/03/11 (火) ~ 2014/03/16 (日)公演終了
満足度★★★★
なくした何か
ロックをこじらせちゃって頭がかたくなった中年オヤジが、古巣のライブハウスで延々とくだ巻いてると思ったら(演じた人、ブラボー!)、真相は…。
地味に心あたたまる結末の作品でした。
欲を言うと、ライブハウスの壁がもう少しよごれてたほうが雰囲気が出たか。

ことだま屋本舗☆リーディング部の歓談室
project inos
テアトルBONBON(東京都)
2014/03/11 (火) ~ 2014/03/12 (水)公演終了
満足度★★★★
楽しい時間でした。
公演前の歓談室ということで、
サイコロトークなど非常に斬新で目新しい(笑)ネタなどから
最後にその場でキャスティングでのリーディングというゆるめのお楽しみ企画でした。
リーディングの配役はカオスでしたが(笑)ちゃんと面白く、
経験と力量のある方々による楽しい時間でした。

「カレー屋の女」 2013→2014ツアー
ココロノキンセンアワー演劇部
タイニイアリス(東京都)
2014/03/10 (月) ~ 2014/03/11 (火)公演終了
満足度★★★★
不思議な満腹感。
3年目の3.11にこの作品を観れて、よかったです。観る人によってテーマの感じ方がまったく異なると思います。舞台の音、光などの演出方法も面白かったため、不思議な世界観にどっぷりはいっていくような感覚に浸れました。原作もみたくなる、素敵な舞台でした!

片づけたい女たち プレビュー公演
グループる・ばる
ゆめぱれす(朝霞市民会館) 大ホール(埼玉県)
2014/03/08 (土) ~ 2014/03/08 (土)公演終了
満足度★★★★
批評性
50代女性の日常的な会話をユーモラスに展開しながらも、
強い批評性を秘めた作品。さすが、永井愛氏。
批評と言っても、社会を単純に批判し、観客を上から啓蒙している訳ではない。批評の刃は主人公自身を切り裂いていく。
それは、作者をも、観客をも、安住させたりはしない。
私の席は舞台から遠かったので、小劇場の臨場感に慣れている身としては、そういう部分で物足りなくはあったが、とてもよくできている作品だと思った。

ごきげん!?アキラ
骸骨ストリッパー
ザ・ポケット(東京都)
2014/03/06 (木) ~ 2014/03/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
面白かった!
まさにハイクオリティおぽんち公演だった。用意されている笑いどころは安心して笑えたし、迫力の演技には感動さえ覚えた。時間は長かったが、散漫になることもなく、ストーリーを楽しめた。濃いキャラが多い中、それぞれが魅力的であった。

MOON
廃墟文藝部
G/Pit(愛知県)
2014/03/07 (金) ~ 2014/03/09 (日)公演終了
満足度★★★★
MOON
台本、というかほとんど小説が素晴らしかったです。情景、キャラクター、心理などの描写が丁寧に書かれているために、文字を読むだけで、頭の中に世界ができてしまう。逆に言えば、芝居であることのプラスアルファーが弱かったかと思います。どう文字から役者へ流していくのか、キャスティングを含めて、90分芝居を続けていくためのシステムが必要なのかもしれません。帽子を使った象徴はとても面白かったです。今後に期待して☆4.5

人狼 ザ・ライブプレイングシアター #11:VILLAGE VI 春風の薫る村
セブンスキャッスル
サンモールスタジオ(東京都)
2014/03/04 (火) ~ 2014/03/12 (水)公演終了
満足度★★★★★
最後までワクワクドキドキ!
初めて参加したのですが、最初にちゃんと説明があったからすんなり劇に入り込めました。始まったらもう、人狼さがしに夢中!役者さんたちみんな上手いし、声も素敵!1度参加したら、絶対また行きたくなります!

アクアリウム
DULL-COLORED POP
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2014/01/18 (土) ~ 2014/01/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
初!ダルカラさん!
タイトルに掲げられた螺旋の循環・・・という意味で、観易く、とても良質な作品だった。
ふり幅としては、
会話劇の中に、突拍子もなく熱い つかこうへいの芝居を混入させつつも、
それが全体的をかき乱しつつも(笑)
さりげなく鎮圧させるだけのものを持った劇団。
つまり、
大人の力を所持した劇団なのである。
その二人の刑事役の、大原研二さん一色洋平さんだが、まさに昭和を感じるが平成も感じるトップスピード!ギリギリのラインを駆け抜ける様はとてもスリリング!
大原さんの押し出し相撲な台詞回しは素敵だし、
一色さんの身体能力を駆使されたアクティングは完全に場を支配していた。
脚立から飛び降りるのが好き(笑)
一見、
人間だけの会話劇のように進行するが、ワニと鳥が人間のように話すのだが、
その関係性と、距離感が絶妙で、
そうした違和感を完全になくしてしまっているところも上手い。
何よりその二人の演技がキュート過ぎるのだ!(最高!)
中村梨那さんと、若林えりさんの抜群のコンビプレイ!
それぞれが、それぞれの動物になりきったベースの上の人間的な台詞なのでそれが心地よいのだ。勿論、演出を付けられたというのもあるだろうが、それ以上のものを二人は提示したのだろうと感じました。
大家さん役の中林舞さんのギスギスと人を追い詰めるシーンと、甘い感じのギャップも気持ち悪いし(褒め言葉です!)、
堀奈津美さんの「馬鹿牧場だよ!」のくだりは鉄板!
シュークリームぅぅぅぅぅぅぅの言い方が好き。
東谷英人さんの淡々とした話し方のアクセントは世界に溶け込んでいたし、
中間統彦さんの へたれっぷりと言ったら最高に可愛いへたれっぷりだった!(褒め言葉です!)
渡邊亮さんのボソボソ感は普段の好青年とのギャップ萌え!(笑)
非常に力のある内圧を高める芝居によく従事していると感じました。
百花亜希さんのふわふわした話し方は心地よく、矢野顕子の歌を聴いているような感覚になる。
途中、
少年A役の山崎彬(悪い芝居)さんはとても存在感があり、
その時間、完璧に少年Aの時間にし尽くしていた。
水槽に絡む仕草、そして舞台セットに長い手で絡み、つかみ、だらんとなる姿には圧倒される。やはり演技が上手いというか、場を圧倒する力があることを見せつけられる。
タイトルを完結させるには必要だった展開なのかもだが、
もう少し混沌とさせても僕は良かったかもと思う。

梅棒『スタンス in 大阪』上映会
演劇ソリッドアトラクションLINX’S
シアターOM(大阪府)
2014/01/20 (月) ~ 2014/01/20 (月)公演終了
満足度★★★★★
梅棒 最高!
涙が出て止まらなかった。
この感動をなんと言えばいいのか?
正直、うまく言葉にならない。
勿論、この公演は精神的にも色々な面で本当にキツかった公演だった。
色んな方に迷惑もかけたし、
自分自身で至らない事があり過ぎて本当に苦しかった。
それでも、
それでもこの映像を目にすると・・・・・
そんな事が吹っ飛んでしまうのだ。
苦しかった事などが、
一掃されてしまうのだ。
正直、
こんなハッピー台風が、
この世に存在していることも凄いが、
そうした方々と一緒に公演を作り上げられたことが、
僕にとっては一生の誇りだ。
いや、そんな事を言いたいのではない。
この素晴らしい方々の命を削ったアクトを、
もっともっと多くの人々に見せなくてはならないと、
改めて思う次第であります。

Dear friends (大阪)
劇団6番シード
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2014/01/23 (木) ~ 2014/01/26 (日)公演終了
満足度★★★★
劇団員のみの本公演。
劇団員のみの本公演。
先ずセット具合がテレビなレベル。
そして役者さんもやはり好き。
宇田川、椎名さんのノリツッコミは華麗!(笑)
僕は、劇団6番シードさんは、いつも20名を越す大勢のキャストでしか観た事がない。
だから逆に劇団員のみの公演は新鮮だった。
松本陽一さんの脚本には笑いのテイストが多分に含まれる。
それは自身がお笑いを好きなことを話されているので、それが全面に出ているのだ。
その宇田川さんと椎名さん、それに藤堂さん、土屋さん、小沢さん、樋口さん、栗生さんが喰らいついていっているのだ。
まさに牽引役として宇田川、椎名ペアが君臨している感じがする。
全体的には、なんてことのない5年間を、
ほっこりテイストで描いているが、もっと強く書いて欲しいとも思うが、
あの住人の楽しみっぷりを観てしまうと・・・何だかどちらでもよくなってしまう。
宇田川さんの役柄が【めぞ○一刻】でいうアケ○ポジションなのだが、
本当に素敵で目が吸い寄せられてしまうのである。
ツッコミが華麗!
宇田川さんのボイスアクター、もう一度観たい。