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赤い下着、覗くその向こう側、赤の歪み

赤い下着、覗くその向こう側、赤の歪み

キ上の空論

新宿眼科画廊(東京都)

2014/05/09 (金) ~ 2014/05/21 (水)公演終了

満足度★★★★★

贅沢な空間を堪能
演出的に目新しさは無いかもしれないが、各々が素晴らしく存在感を発揮した最高の座組でしたね。
今後の活動が気になる俳優さんを沢山知る良い機会になりました。

程よい緊張感に、あの空間、・・・・病み付きになるなァ。



料亭老松物語

料亭老松物語

劇団芝居屋

ザ・ポケット(東京都)

2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★

オーソドックスです、いろいろと。
なんか落ち着く、奇のてらいの無い物語=
結構高齢の客層好みそうな(^^)。

衣装とか飲み物とか舞台セットがしっかりしていた約2時間

ネタバレBOX

親同士が犬猿の仲の子供同士の駆け落ちとか、
プライド高くて現状を正しく認識できず、
経営者として底の浅い老舗の女将の掘り下げというか見せ方が、
も少し描かれると良かったかなぁ。
(昔のロマンスの回想とかも)

いろいろ話を詰めて面白くしてる分話のバランス(見せ方の)が重要でしょう、
と思われました。

敵役の金融業のボンボンの表現も、
もう少し多くして掘り下げてみると良いロマンス出て
(出汁みたい(^^)見応えあったでしょうにと思えた。

[新制作] カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師

[新制作] カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師

新国立劇場

新国立劇場 オペラ劇場(東京都)

2014/05/14 (水) ~ 2014/05/30 (金)公演終了

満足度★★★★★

こんなに面白いもんなんだな、オペラ。
スタンダードなオペラ演目をスタンダードな演出で観たのは初めて。
いい悪いとかわからないけど、歌い手の迫力にとにかく圧倒され。

今回の二本立て、『カヴァレリア~』はなーんか密度が薄くて「あー、合唱きれいだなー」くらいだったんだけども、『道化師』は観ていてなんともざわざわくる感じに最後までグッと掴まれっぱなしでめっちょ面白かった。
「仮面をつけろ」の曲とか、前々から知ってはいたんだけど、ああもやばい場面の歌だったとはw

ネタバレBOX

『道化師』 ああいうオケピにブリッジをかけて客席と行き来できるようにした舞台の使い方、コクーンとかで散々見慣れてるはずなのに(こないだの『もっと泣いてよフラッパー』とか、正直「またか・・・^^;」って思った)、オペラパレスのあの空間でやられるとさすがにビックリ。
オペラだとちょいちょいある演出なのかな?
【無事終演しました】荒川、神キラーチューン【ご来場ありがとうございました!】

【無事終演しました】荒川、神キラーチューン【ご来場ありがとうございました!】

ロ字ック

サンモールスタジオ(東京都)

2014/05/14 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★

パワフルなJ-POPで暗い青春を駆け抜ける
 女性教師が14年前の中学3年生の頃を回想し、現在と過去の2つの時間を行き来します。いじめ、恋愛、殺人事件などの複数のエピソードが、こじんまりとした人間関係の中にギュっと凝縮されていました。犯人捜しや本音の探り合いにスリルがあり、中学時代の同級生たちの14年後の姿が見られるのも面白いです。それぞれのエピソードの顛末への興味も相まって、最後まで集中して拝見することができました。

 込み入ったお話ではあるものの、聞き覚えのあるJ-POPが元気よく流れる中、疾走感を保ちながら進んでいくので、この作品自体がひとつの楽曲であるかのように感じられました。ジャンルはたぶん現代の純日本製ロック・ミュージック。

 荒川の近くにある中学校の教室、会議室、そしてカラオケ店の個室という3つの空間が、立体的に建て込まれた舞台美術でした。特に舞台面から上手を通って舞台奥へと続く空間は物語に余白と開放感を与え、用途も多様だったのがとても良かったです。

 俳優の演技については、舞台上だけで完結して観客の方には意識を向けないタイプが多く、個人的には物足りなかったです。若いころの主人公役の小野寺ずるさんは、歌ったりしゃべったりしながら体を激しく動かす演技に見ごたえがありました。シンプルな意志が体と調和している状態は力強く、存在に説得力があります。

ネタバレBOX

 オープニングのラップで物語の主なトピックが語られ、主人公のショーコが2人いることを紹介する効果もありました。聞き取れないのでちょっと置いてけぼりになりましたが、アイデアにもやり切ったことにも好感を持ちました。2人のショーコが同時に存在したり、入れ替わった状態になるのは演劇ならではの手法だと思います。そういう場面をもっと増やしてもいいのではないかと思いました。

 舞台上手の上部に設置されたテレビ画面はカラオケルームの備品にもなり、文字映像も映されます。壁に映写する文字映像との合わせ技も見せてくれました。音楽、ダンス、映像、照明の動的なコンビネーションで、自然と体が動き出すようなライブ感を演出してくださいました。

 カラオケルームの場面では歌うだけでなく踊ったり、会話をしたり、そこに居るはずのない人物を登場させるなどの工夫はありましたが、少々退屈に感じました。やはりカラオケは知人同士で楽しむ空間なので、他人が上手に歌っていても、どんなにいい曲が流れていても、私は遠くから眺めるような状態になってしまうんですよね。

 中学三年生のショーコは両親が離婚したために転校し、転校先でいじめに遭ってしまいます。ショーコに優しくしてくれた女性教師が恋人に殺される事件が起こるのですが、犯人はショーコがよく行くカラオケ店の店員でした。さらに犯人は仲良くなった同級生シオリの彼氏(セックスフレンド?)でもあり、やがてシオリは転校してしまいます。シビアな展開ですが、10代の若者ならではの活力と軽やかさを前面に出す演出だったので、陰惨な空気が支配するわけではなかったです。

 14年経ち教師になったショーコは、同僚との婚約を機にシオリに連絡しようとネット検索をしたところ、なんと彼女が家庭内暴力を受けて死亡していたことを知ります。さらには婚約者が他校の女生徒をホテルに連れ込んで放尿写真を撮っていた証拠もつかんでしまいました。体育教師や生徒がいる前で、婚約者本人に向かって「学校の女子トイレを撮影していたのもあなたなの?」と問い詰める場面は、舌なめずりしたくなるほど迫力があってわくわくする修羅場!(笑) ただ、ぶちまけるだけぶちまけて、終幕してしまったのは本当にもったいないと思いました。大事件が起こった後の方が人生は過酷です。登場人物たちがどうやって生き延びるのかを、私は観たいです。

 修羅場といえば、ショーコをいじめていた森田ユカのエピソードも面白かったですね。森田はグラビアアイドルになり、クラスメイトだった小林の夫と不倫していました。小林は森田を呼び出して不倫の証拠写真を見せて、夫と別れるよう強く依頼するのですが、森田は開き直って「別れて欲しいなら金を払え」と催促します。女同士の売り言葉に買い言葉は、醜ければ醜いほど凄味があります。ただ、冷静に考えてみると現実味が薄い気もしました。森田は女優への転向を狙っているのでスキャンダルはご法度のはずです。森田が浅はかで愚かな性格だとしても、しおらしく謝って切り抜けるぐらいが適当ではないでしょうか。小林はカバンから包丁を取り出し、殺意満面で先に出て行った森田を追いかけて行ったようですが、これも先を描かず終えています。

 若いショーコは「神様なんていないよ」と何度も言っていました。多感な時期にあれほど辛いことや悲惨なことを経験してしまうと、そんな境地に至っても不思議はないと思います。でもそのセリフには「それでも何かを信じなきゃ生きていられない」という、すがるような思いも込められているように感じました。そんな一直線に伸びる何かが、この作品の芯にあるように思いました。
共演NG

共演NG

劇団フルタ丸

「劇」小劇場(東京都)

2014/05/16 (金) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

ネホリーとハホリー☆
(^^)/19日(月曜)の昼、下北沢で
[劇団フルタ丸]の、
【共演NG】を観てきました☆
面白かったです。
いろいろな共演NGコンビが織り成す、
重層的な舞台構成☆
脚本の視点が見事です♪
細かい笑いもいっぱいで、
後半の展開がスリリング!
観劇日記をブログに書きました。

劇団かさぶた終始公演『凡』

劇団かさぶた終始公演『凡』

劇団かさぶた

シアター711(東京都)

2014/05/15 (木) ~ 2014/05/18 (日)公演終了

満足度★★★

記憶が…
 上演直後は、確かに見応えがあった…と思ったが、書き込みを始めると何を書こうか。自分の記憶力のなさを嘆く。
 冒頭、青年が自分の棺桶作りをしているシーンから始まり興味を持ったが、その後は誰の視点で進展したのだろうか?色々な場面があり、多くの視点が錯綜し感情移入がし難かった。確かに虚無・懐疑・嫉妬・羨望・狂恋・倦怠・絶望などを描いた場面はあったが、上手く関連付けられていたか疑問である。脚本・演出はもちろん演技も良かったかもしれないが、印象が弱いのだ。強いて残っているシーンは最後の「!」である。
 やはり、モチーフのようなものが大切だ、ということを改めて感じた公演でした。

ずっと忘れない

ずっと忘れない

アンティークス

OFF OFFシアター(東京都)

2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★

なんというか・・・
ストーリー的には嫌いではない部類

10周年というので少し期待しすぎたのかもしれないが
前半のあまり意味のない場面転換が多すぎる
若い役者さんが多いのかもしれないが
芝居の深さの差に違和感

そんな中主人公の両親の芝居には感服
さかなちゃんも良かった

なんとなく観ていて「演じています」と聞こえてくるような感じ
どうしても個々の人格に入り込めていない感があった
やりようによってはもっと良くなる芝居だと思う

お願いだから殴らないで

お願いだから殴らないで

MacGuffins

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2014/05/20 (火) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★

うーん
みなさんもおっしゃっているように、衣装には一工夫欲しいところ。舞台装置にも凝らない、衣装にも凝らないでは、、なんだか味気ない。あの大きさの劇場にしては声が大き過ぎると思うのは、私だけでしょうか。大泣きもせず、大笑いも出来ず。私には不完全燃焼でした。

【無事終演しました】荒川、神キラーチューン【ご来場ありがとうございました!】

【無事終演しました】荒川、神キラーチューン【ご来場ありがとうございました!】

ロ字ック

サンモールスタジオ(東京都)

2014/05/14 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

わかりやすかった
何度かロ字ックの作品は観ているのですが、「女性ってこんな事思ってるんだぁ」とか、位しか現実的に感じられなかったですが、今回の作品はおじさんでも十分共感出来る話でした。
特に現状に満足してない人とか。
これは観て置いた方が良い作品だと思います。
しかも、役者陣の演技も素晴らしい!学生時代と現代との演技も上手く変えていて、自然で良かった。
台本買ってしまいましたよ。

料亭老松物語

料亭老松物語

劇団芝居屋

ザ・ポケット(東京都)

2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★

王道
3つの舞台が用意され、ストーリーに奥行きがでて見応えがありました。
スト-リーは正直ベタな大衆演劇のようです。でも、ベタだからこそツボを押さえていて、当たり前のようにハラハラして、当たり前のように涙腺が緩む、そして感慨深い想いでラストを迎えます。

日の出銀行のW杯

日の出銀行のW杯

ZIPANGU Stage

萬劇場(東京都)

2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

1つに
ワールドカップサッカー特別なんですね。自分自身は熱狂的ではないのですがそれでも応援はします。今回は銀行が舞台。支店長以下銀行の皆さん、頭取、一般の人皆一丸となってました。楽しい時間でした。ありがとうございます。

マグノリアの花たち

マグノリアの花たち

にもめぷわ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/05/21 (水) ~ 2014/05/28 (水)公演終了

満足度★★★★★

映画は 観てませんが
ほんとは 翻訳ものって苦手なんですが この2時間あまりの芝居、その苦手が気にならなかった。舞台の空気に引き込まれるのが早かったですから。原題は Steel Magnolias というのですね。なるほど、とは思いますが、邦題のほうが私は好きです。

マグノリア、泰山木の花は 白く 大きく ふっさりと咲きます。気品ある芳香で、優雅な佇まいです。人生の「荒波」に立ち向かう彼女たちに、その品を感じました。立ち向かう?いや、泣きながらでも憎まれ口叩きながらでもそれを受け入れ、そしてへこたれない。

だから たくさんの涙があってもこの芝居はハッピーエンドなのです。からりと明るいのです。所々で使われたカーペンターズの曲のように。

27日も観させていただきます。

パンゲア【アンケート即日公開】

パンゲア【アンケート即日公開】

劇団バッコスの祭

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2014/05/15 (木) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★

なが~いお話
いただいた案内ハガキの一言(長谷川栞サン)が、本公演を象徴していた。すなわち、「ながーい歴史をぎゅっとつめた」内容は、壮大なネーチャー及びヒューマンドラマであった。その展開は、宇宙の始まりから現代まで、それも世界中の出来事をピックアップしつつ…。
内容的には75分という時間の中でしっかりテーマを据え(少し教訓的)、悠々とした時空を楽しませてくれた。また、心地よいテンポは芝居を飽きさせない。
しかし、絵空箱という小空間に壮大なドラマを展開させるには、無理があったと思う。規格外企画公演と銘を打っているが、受付案内係役(長谷川サン)を除けば、10名のキャストが登場する。やはり狭い空間では、本公演で見せるダイナミックな演技は影を潜めた。まるで規格外の小さな服を着て、窮屈そうに演じているという印象を受けた。
なお、これは本公演を何回も観てきた比較感想である。
初めて「バッコスの祭」の公演を見る方には、十分楽しめると思います。

ずっと忘れない

ずっと忘れない

アンティークス

OFF OFFシアター(東京都)

2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

必ず誰かの顔が思い浮かびます
予備知識を入れずに観劇しましたが、KOパンチのノックアウトで、涙腺をやられてしまいました。
誰が観ても、必ず誰かの顔が浮かぶはず!
私は、4,5人の顔が浮かびました…
必見の舞台でお勧めします。

『鱈。』の(ら)

『鱈。』の(ら)

Hula-Hooper

渋谷gee-ge.(東京都)

2014/05/15 (木) ~ 2014/05/18 (日)公演終了

満足度★★

あらら~
大人が本気を出して作る学芸会,このコンセプトには共感します。入場して,いきなり「先輩!」って呼ばれ,そのテンションの高さにも退いてしまったが,慣れるにしたがって,だんだん違和感も薄れ,期待してみたものの・・・
自分が観劇したのは18日(日)の昼の回,日替わり部員は本家藤岡藤巻。やっちまったなぁ,ぶち壊しに思います。う○この歌,ストーカーの歌,中国礼賛の歌,不快に思うけど,仕方がない我慢すればいいと耐えてはみた。しかし,肝心のミュージカル?にも所々で現れる本家藤岡藤巻,手にはホンを持ち,台詞は棒読み,ハケるタイミングもわからず部員に小声で指示される始末。部員は頑張っていたけれど,本家藤岡藤巻のせいで,全体がグダグダな学芸会でした。他の方の評価ではなかなかいい感じですので,やっぱ日替わり部員がキーになっていたのでしょうね。自分も他の回が良かったなぁ。

休暇 Holidays

休暇 Holidays

地人会新社

赤坂RED/THEATER(東京都)

2014/05/10 (土) ~ 2014/06/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

たくましい
最後の決断は潔いですね。
たくましいです。


天使の恋

天使の恋

座・一座

TORII HALL(大阪府)

2014/05/09 (金) ~ 2014/05/11 (日)公演終了

満足度★★★★

優しい物語
会いたかった人が本当にその人なのか?相手は曖昧に答えるだけではっきりしない。
落ち着いたお芝居は静かに進んでゆく。

山崎千惠子さんの上品な演技が好きです。落ち着いた雰囲気のなかに所々にクスッと笑わせるところもあって、ベテランの方のお芝居の魅力、とても楽しかったです。
チケットプレゼントありがとうございました!

ネタバレBOX

「よかった。。私だけが、あなたのための人生じゃなくて」という台詞が32年の長さを物語っていましたね。

対して、32年かけても天使が人間になれない困難さや苦しさがもっと伝わるとよりよかったと思います。どうなったら天使が人間になれるのか、そのラインがよくわからなかったので。
また、女性に天使になってほしいと言わなかったのはなぜなのか。
相手に死んでくれとは言えないからか、天使になったらもはやその人ではないからなのか、その葛藤がもっとあればよかったと思います。

「一緒に生きよう」素敵な言葉です。
こんなふうに思える人がいることが幸せ。とても暖かい気持ちになります。
ふたりが踊るラストはとても優しいエンディングでした。
Chooser!

Chooser!

劇団ICHIGEKI☆必殺

シアターシャイン(東京都)

2014/05/09 (金) ~ 2014/05/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

遅くなりましたが…
とても面白い舞台でした。大筋のストーリーは変わらないのでしょうが、観客のチョイスで細かい部分がちょこちょこ変わる。楽しかったです。
ほかの舞台も、ぜひ見に行きたいと思いました。

共演NG

共演NG

劇団フルタ丸

「劇」小劇場(東京都)

2014/05/16 (金) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★

洗練と深みをどう同時に表現するか
 芸能界には、決してコイツとだけは組みたくない、とか一緒に出るなら自分は降板するとかという関係が存在するという。今作は、その手の話だ。無論、誰しもこういう人は自分とは合わないとか苦手だとかいうことはあろう。余程、意識し努力して壁を乗り越えようとし、且つ、自らの利害がそうして乗り越えた時にしか拡大できるのでもなければ、矢張り自分でそのような努力をする気にもならないのは自然かもしれない。芸能界等の場合、自分の個性を売っているわけだから、合わなければ一緒に仕事はしない、というのが当然の流れなのかも知れない。きっかけは色々だろう。同じ人を好きになって仕舞って恋のライバルとは上手くゆかない、とか。

ネタバレBOX

 そういった流れを似て非なるものを下手、上手で同時に、とか。奥と手前で同時に、とか演じ分けることで対比と異化を同時に現前化するフルタ丸得意の技が今回も活かされている。
 いくつかの独立した話が、演じられている為もあって、アップテンポな中に、笑い、センチ、恐怖や愛憎などの要素を配置する必要から、総合的なインパクトはちょっと弱くなったキライがある。
55Av(Fifty-Fifth Avenue)の戦慄

55Av(Fifty-Fifth Avenue)の戦慄

メガバックスコレクション

ART THEATER かもめ座(東京都)

2014/05/17 (土) ~ 2014/06/01 (日)公演終了

満足度★★★★

臨場感のある良い舞台
 舞台美術が、素晴らしい。よくぞ、ここ迄、キチンとリアルを感じさせる作りにした、と感心させられた。ヘリコプターの旋回音のような音から始まって、緊迫感のある音楽に流れて行く導入部の音響も素晴らしい。役者達の演技も観客に迫るだけの迫力と味を持った良い演技をしている役者ばかりで、層の厚さを感じる。

ネタバレBOX

 12月27日、男の下へ少女が現れる。彼女は彼を知っているようだが、彼の方では記憶にない。少女の名は、レイシス。彼の夢に入り込んで、何が起こったのか。強制的に見せてゆくのだと言う。それは、本来なら、彼が其処にいたハズだからだと言う。だが、彼女が、彼の車を盗んで走り去った為に、彼は妻の車で送られることになって一命を取り留めた、12月21日午前11時過ぎの崩落事故。救助の手が届いたのは約1週間後。生存者は発見されなかった。だが、男は其処へ連れて行かれ「皆を助けてくれ」と頼まれた。彼女が言うには、彼は夢で其処へ来ているので死ぬことは無いのだった。
 不承不承、話を呑んだ彼は、皆に関与することで、実際に起こったことと、少しずつ異なった世界を作り上げてゆく。結果、起こってしまったことは変えようがないが、そのことの意味を変えることには、何とか成功したようだ。
 悔やまれるのは、少女、レイシスが彼に何故、事故の解釈の変容を望んだのか? その深い動機がイマイチ納得できるようには思えなかった点と彼が迷い込んだ世界の位置付けに矢張りイマイチしっくりしないものを覚えた点だ。

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