最新の観てきた!クチコミ一覧

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2003【当日券あります】

2003【当日券あります】

定時残業Z

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2014/05/23 (金) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★

十年一昔
2003年ネタ(と一発ギャグみたいな部分)がそんなに面白く思えなかったのが惜しいカンジ。2014年の話に書き直してもよかったんじゃないかしら?

THE BIG FELLAH ビッグ・フェラー

THE BIG FELLAH ビッグ・フェラー

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2014/05/20 (火) ~ 2014/06/08 (日)公演終了

満足度★★★

重かった
IRAというと当日パンフに書かれたあった脚注事件とジャガイモ騒動、イギリス、位の認識。
今作は米国が舞台、30年近い年月を費やし、IRAに関わるメンバーの隠れ家と日常生活と活動について話は進む。高い理念に基づいて入った集団で得たものと失うもの、淡々と進み、見終わった後ではどこか絶望感や虚無感のようなものに覆われた。
各時代で体型や口調や貫禄等、の経年変化も面白く、内野さんと小林さんとの対峙場面は緊張した。
各役者さんのその世界に引きずり込ませる迫力のようなものは良かったんだが、まだ上演間もない所為か多少ぎこちなく見えた場面もあり。
森さん演出だから、舞台も日々変化するんだろう。淡々とドライに描いているようにも思えたが、後半に見たらもっと濃厚な舞台と変化しているのかも。また、男性メンバーに焦点を当てている為、男性の感想はもっと違ってくるのではないか、と漠然に思った。
休憩込み約3時間。

ネタバレBOX

軽妙なやり取りもあったが、負の連鎖や、報復には報復しか生み出さない、という展開話は人間の愚かさが溢れて見えるので苦手。
実の娘が薬物中毒で死亡、妻も去り、たった一人になってしまったコステロ。長年のIRA隠れ家のアジトで、スパイである事を吐露するクライマックス場面の「ビッグフェラーと呼ばれたかった」発言は、なんとも切ないやら情けないやら。あの結末は因果応報というか自業自得というか。
消防士のマイケルのアパートでの静かな幕引きも印象的だった。
このやるさなさはなんなんだろう、って感じの観劇だった。
阿呆ども、マネの音の根。

阿呆ども、マネの音の根。

サラダラ

北品川フリースペース楽間(東京都)

2014/05/23 (金) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★

わくわく
上演時間70分。この顔ぶれで、この会場で、この人の作品で、陽性の気持ちいい楽しさがあった。

末原拓馬×OKAYAMA HOKORI

末原拓馬×OKAYAMA HOKORI

現代演劇on岡山

陰涼寺 駅東創庫(岡山県)

2014/05/23 (金) ~ 2014/05/24 (土)公演終了

満足度★★★★

共演?競演?
 お寺の本堂というのもさることながら、ギタリストと役者のコラボというのも斬新でした。最後には全ての断片が繋がり合って一つの物語になる辺り、末原マジックお見事でした。
 けれど、「1時間」の予定がほぼ倍になるという語りの間中、ず~っとギターを奏で続けたナカムラさんの根気とテクニックは特筆に値します。あ、それと開き直った末原さんの「女装」も。

「エッちゃん愛してる」 公演終了。ありがとうございました!

「エッちゃん愛してる」 公演終了。ありがとうございました!

Sky Theater PROJECT

劇場MOMO(東京都)

2014/05/20 (火) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★

切なさが…
今一つ伝わらなかった。妻にもう一度会いたいと思っている心情が弱いようだ。また、死神が現われた理由、約束を反故にされても、今回は見逃すという優しさなど、腑に落ちない。
芝居全体を包む温かみは感じるが、感情移入は出来なかった。

ウソの歴史のツクリカタ

ウソの歴史のツクリカタ

お遊びゆにっと【カラマル】

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2014/05/22 (木) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★

歴史で遊ぶ
冒険的なストーリー。舞台の形を工夫したり、衣装がオシャレだったり、とてもこだわりが感じられたステージ。次作はこの方向性でさらに面白いものを作って欲しい。紫色のオリジナルカクテルもグー。

ネタバレBOX

最後は長尾景虎の兜・甲冑をつけて派手に見得を切って欲しかった。
10978日目の鏡

10978日目の鏡

おちないリンゴ

小劇場 楽園(東京都)

2014/05/22 (木) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★

面白い視点の話
面白かったです。
ただ、説明をしてくれる役者さんが、セリフを忘れたんでしょうか?
舞台が止まってしまい。
相手役の人が素に戻ってしまって、
僕も観ていて、緊張が途切れました。
後日、もう一度観るつもりです。
いい舞台ですよ。
多分、30歳の人は、身につまされるでしょうね。
僕は42ですが、何を始めるにも
遅いことはない!
僕からの返答は、これです。

木村佐都美さんは、相変わらず誠実な役者で、誠実にほかの役者さんを引っ張ってました。
凄いなー。と、本当に凄いなーと、思いました。
みなさん、木村佐都美さんは、期待を裏切りませんよ!

ウソの歴史のツクリカタ

ウソの歴史のツクリカタ

お遊びゆにっと【カラマル】

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2014/05/22 (木) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★

短時間の中、物語としての起伏をよく詰めたものだなと
劇団名/舞台名から時代劇コメディを想像していたのですが、
笑いだけでなくそれなりに物語に起伏のあるお芝居でした。

それだけに(もう少し時間を増やしてでも)
物語の主要部分にもう少し肉付け/細部を深堀りし
舞台上で表現してくれていたら、
後半の展開で演者さんの熱の入った演技に
気持ちをかなり引っ張られていただけに
きっと涙を誘う話になったと思います。
(元々涙のエンディングなんて狙ってない?)

あと数少ない殺陣、立ち回り場面など、
あの小劇場にしてかなりいいものを観せていたと思うので、
もう少しそういうシーンが欲しかったかな、と(時代劇だけに)。

ネタバレBOX

【思った事を箇条書き】
・ お芝居の始まりと終わり、被り物衆の長尾景虎/上杉謙信についての
  弁舌と足踏み(鳴らし?)は、かなり劇場内に緊張感を持たせる(引き込む)
  良い演出だと思います。


・ (元々笑いを得意としている座組/劇団なのかは分かりませんが)
  序盤から始まる笑いの取り方は「(自分は)ちょっと…」と
  思うものが多かったです。
  (1/3ぐらいしか自分は心から笑う事が出来ませんでした。)

  ・ 時代劇なのに「アイドル」や「現代歌謡」などの
    現代ネタを持ってきたのはどうかと。
    ※ そういうネタも舞台上の雰囲気と合えばいいのですが、
      時代劇部分を真面目に演じれば演じるほど
      どうも合っていなかった気がします。

  ・ 言い間違いのネタなどをあまり引っ張りすぎるのもどうかと。

  自分は、物語の進行に関る形で「単発で出された」笑いネタのみ笑えたかと思います。


・ 1時間25分という短い時間の中に、
  ・ 被り物衆の弁舌/足踏み(始まり)
  ・ 物語日常(笑いパート)
  ・ (少ないですが)殺陣、立ち回り
  ・ 物語の転じ(家臣の1人が怪しいと見せておいて、
    実は実兄が黒幕というどんでん返し)
  ・ 物語クライマックス(シリアスパート)
  ・ 被り物衆の弁舌/足踏み(終わり)
  と、よく盛り込んだものだと思います。


・ 日常部分の笑いネタには(自分は)あまり反応できませんでしたが、
  実際着物姿にお酒をかけたり
  (他劇団なら水自体なく全て演技で済ませてしまう所、本当に水をかけてしまう)、
  この劇団ならではの演出は良かったと思います
  (そしてそこから派生する笑いネタも面白かったです)。


・ あの小劇場の使い方もかなり上手かったと思います、
  日常、見回り、忍びの登場、殺陣、立ち回りなど。


・ 刀の取り扱い/その手際について、ボクラ団義の殺陣稽古で
  修行している福田さんを始め、
  その他の方々もかなり良かったのではないかと思います。

  また、刀自体も殺陣主体の竹光ではなく、
  ちょっと上質なものを使っていたのではないか?
  と観ていて思いました(美術刀のたぐい?)。

  こういう小道具やその扱いのおかげで、
  派手な殺陣/立ち回りが少ない本舞台でも、
  上手くその時代感を出せていたかと思います。


・ 前半、笑いに時間を多く割くよりも、

  景虎とちよの関係についてその過去などの背景を
  もう少し深堀りして欲しかったです。
  (想像で補え、というのであれば別ですが、
  もう少し実際舞台上で表現して欲しかったかと。)
  
  同様、景虎が家臣の1人に「自分にもしもの事があったら」と手紙を託したり
  (何かを悟っていた?、あるいは心に決めていた?)、

  ちよとの会話で「自分を斬れ」と言ったり、

  といった場面にも、景虎の気持ちをもう少し垣間見えるような表現が欲しかったです。
  (自分が家督を継いだ事への負い目、裏切り者であろうとそのお家を断絶させるなどしては、
  争いが争いを呼ぶだけだ、という景虎の「優しさ」のようなものは見えたのですが…)

  その後、忍び(加藤)に抵抗する事なく景虎は斬られますが、
  「何故抵抗しなかったのか?」
  (単に敵わないと思った、ではなく、斬られようとした理由がある?)
  この部分が、その前段階のお芝居の内容から、
  (自分は)上手く読み取れませんでした。
  (自分より格上の戦術家である、ちよに景虎の名を託したかった?)


  ちよとの関係やら景虎の想いやらがもっと深く見えていたら、
  実際ちよが景虎の代役を引き受ける
  (漫画「影武者 徳川家康」のように、影武者が本人になるという展開)
  部分について、きっと単なる

    景虎→ちよ

  の気持ちの引き継ぎではなく、観客にもその気持ちが伝わり、
  きっと泣けたと思います。


  なにより、景虎とちよの子供の頃からの関係が見えていたら、
  「2人の間には恋心その他があるのでは?」
  など、他の展開についても想像をふくらませる事が出来、
  物語がよりいっそう面白くなったかと思います。

  そういう意味で「もったいない」お芝居だと思いました。
  (あくまでも自分の認識ですが)
  物語部分にもう少し深みとその表現を出せていたら★5つぐらいの
  面白さだったと思います。
スズナリで、中野の処女がイクッ

スズナリで、中野の処女がイクッ

月刊「根本宗子」

ザ・スズナリ(東京都)

2014/05/23 (金) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

すごく面白かった!!
月刊「根本宗子」三回目でした。
今回も期待を裏切らなかったです。
笑えて、考えさせられて、いろいろ楽しめました。
次も観に行きたいです。

料亭老松物語

料亭老松物語

劇団芝居屋

ザ・ポケット(東京都)

2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

これが小劇場?
セットを見て、とにかく驚きました。
あのポケットに、あそこまでのセットを作り込んだのを見たのは初めてです。
また、その使い方が巧みで、時間の経過や人の動きなど、ストーリーに深みを与えていたと思います。
セットにしても、ストーリーにしても、大劇場の商業演劇の感じでしたガ、役者さんもうまく、十分楽しみました。

ネタバレBOX

どこの団体を見ても、よく感じることなのですが、作・演出で出演している方が、一番台詞を噛みますね。
やはりお忙しいんでしょうか(笑)
桃太郎の母

桃太郎の母

劇団唐組

雑司ヶ谷鬼子母神(東京都)

2014/05/23 (金) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★

若手の台頭
若手役者のエネルギーが加わり、新たな唐組ができつつあるように感じました。

特に岩戸秀年さんが素晴らしかったです。

あなたがもしもを選んだあとで

あなたがもしもを選んだあとで

Moratorium Pants(モラパン)

新宿眼科画廊(東京都)

2014/05/16 (金) ~ 2014/05/28 (水)公演終了

満足度★★★★★

女→男で観ました
ちょおおおおおお面白かった!
女の子verキュンキュしたし、
男の子ver泣けた!!!
別エンディング観たいよー

スズナリで、中野の処女がイクッ

スズナリで、中野の処女がイクッ

月刊「根本宗子」

ザ・スズナリ(東京都)

2014/05/23 (金) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

根本さんのコメント通り
初めて月刊根本宗子をみました。
印象としては、言葉を一つ一つ丁寧に選んでいる芝居だなと思いました。
いろんな人の色々な正義を表現するというコメントに偽りはなく、切り口、引き出しの多さに正直、驚きました。

スズナリだったので、お尻が痛くなるのは仕方ないけど。

Clock Lock Travel Ravel

Clock Lock Travel Ravel

劇団森

早稲田大学学生会館(東京都)

2014/05/23 (金) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しかった!
二時間絶対楽しい時間が過ごせる!
ダンスも見ごたえあるし、話の展開もスムーズで退屈しない!
いろいろ回ったけどここが一番楽しかった!

つまらないけど、一年の私には大学説明が助かりました(笑)

七人みさき

七人みさき

シアターキューブリック

あうるすぽっと(東京都)

2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

とことん人生に食らいつく!「生きてたまるか!」
一つの芸術作品として、気品ある大変質の高い舞台を観せて頂きました☆

全編、どの場面を切り取っても、まるで絵画のように美しく、
役者の方が、ただ佇んでいても、
強い重力と存在感を感じさせる、
深層心理を光の中に浮き立たせるような
深みある作品でした☆

シアターキューブリックさんは、何と言っても、
登場人物の一人一人が、
まさにそこに生きている、身近な人間のように
生き生きと描き出されて行くところが特長です☆

今回も老若男女、身分の差無く、
全員がそれぞれの人生を力強く生き抜いていました!

それが本当に心に染みて、
生きる意欲を観客の心に植え付けてくださいました!

運命は、あまのじゃく。
「生きてたまるか!」と挑み来るものを生かすのなら、
尚のこと、
生きてたまるか!と、とことん人生に食らいついて行きたい☆




センチュリープラント。

センチュリープラント。

TAIYO MAGIC FILM

ウッディシアター中目黒(東京都)

2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

舞台っていいなぁ〜
前回公演に観にいけず、今回初の太陽マジック。
友達からここの劇団いいよと勧められていたので、安心して劇場へ。
う〜ん、いい意味で裏切られました。
いろいろ考えさせられる部分もあるし、うまくコトバになりません…。
日曜日までみたいなので、この舞台は友達に勧めたいし、舞台の凄さを認識しました。

1812

1812

ロデオ★座★ヘヴン

ワーサルシアター(東京都)

2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

モチーフとしてはよかったのですが。
 なじみが薄く分かりにくい民族問題をモチーフに分かりやすく描こうと臨まれいいところをついていたとは思うのですが、その反動でストーリー展開は冒険小説などでよく見られるパターンに落ち着いてしまい斬新さに欠け表面的になり戯曲の深みや構成力がやや弱くなってしまっていた点は少しもったいないような気もしました。
 いざその立場に置かれないとわからないという自分の想像力の欠如というか貧困さを改めて思い知らされた作品でもあったように思います。

ネタバレBOX

 次回は、十七戦地の柳井さんの脚本・演出の作品とのことで楽しみにしております。
幻想音楽劇 リア王 ―月と影の遠近法―

幻想音楽劇 リア王 ―月と影の遠近法―

演劇実験室◎万有引力

座・高円寺1(東京都)

2014/05/16 (金) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★

初リア王
海外古典作品が苦手で、リア王を観るのは初めてでした。カタカナの名前がうまく覚えられないことは変わりませんでしたが、観劇後はふわふわととても心地よくて。他では見られない肉体表現や、座席や心がふるえる音楽の効果でしょうか。物語は苦しく悲しいものであるのに、なんとも不思議です。

料亭老松物語

料亭老松物語

劇団芝居屋

ザ・ポケット(東京都)

2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

世話物の最高峰
世話物の最高峰は、泣き笑い表現にある。今作で芝居屋は、その域に達した。同時に我々観客の鑑識眼をも高めてくれている。(追記2014.5.24)
 
 老松のお上、時江役、永井 利枝の壺を得た演技、小料理屋のお上役で時江の娘同然の美千代役の増田 恵美のこれまた入念な演技、前にも書いたことだが、この劇団の役者は若手も含め極めてレベルが高い。演劇通が安心して観ていられると評価するのは、この為だ。他、舞台美術の粋、借景のコンセプトを用いた舞台美術と老松の建築様式を述べた下りとの照応など、相変わらず隙の無い見事な作りだ。

ネタバレBOX

  少し具体例を挙げておこう。舞台は、最も奥に美千代の仕切る小料理屋が設えてあり、その手前は、老松のお上の部屋。暗転の間に港のコンクリート壁が据えられるシーンも入ってくる。
 小料理屋は、上手に出入り口があって、店に入ると直ぐ右手に貸し鉢の木が置いてあるが、植木鉢を隠すのはよしずだろう。観客席正面の上手には丸窓が切ってある。これは、角型の窓と異なり、作るのに大変高い技術を要する。この点だけを見ても、小料理屋の通な好みが推し量れる。無論、背景には三味線の音がし、美千代はどどいつなども心得る。下手奥のカウンターの壁には、桜の老樹が満開の姿で描かれ、華やいだ空気が感じられるのだが、その回りは、総て木目調で統一されている為、千利休が、高位の者をもてなす為に、一輪を除いて総ての花を取り去って、茶を供したという話等も想起させる。同時に、木目を象徴として見るならば、深い森にすら想像力は及ぶであろう。この小料理屋の作りが、老松の建築様式、鴬張りの長い渡り廊下を通って大広間へ出た時、その庭の彼方に広がる広大な太平洋と道東の街並みに対応し、当然のことながら海と山と空を借景とする見事なパノラマを形成するのである。
 北海道の雄大な自然をこのようなセットで想像的に再現する中で、物語は展開してゆくのだが、芝居屋の役者の優れている所は、役者個々人が、常に演出の言いなりになるのではなく、役者一人一人が、新たな表現を追求している点にある。役を本当に生きようとしているから役に血が通い、活きているのである。座長の増田さんご自身がおっしゃっていたことで言えば、間という言葉一つにしても、それが意味する所は、「内なる言葉」ということではないだろうか? 自分は、この言葉を伺って、納得してしまった。
 今回、劇場入り口には出演者の顔写真が貼られている。自分達が責任をもって努めます、という挨拶であると同時に、役中、どの人物が誰を演じているか、確認して頂くも良し、お披露目ととって頂くもよろしかろう。兎に角、通って頂きたい舞台である。
料亭老松物語

料亭老松物語

劇団芝居屋

ザ・ポケット(東京都)

2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

やさしさ、思いやり・・・。
こんな気持ちを皆が持ち続ければ、きっと良い世の中になるのだろうと芝居屋の舞台を拝見するといつも思うのである。
脚本、舞台セット、衣装、音楽、役者陣の細部に拘る演技すべてに納得させられる大好きな劇団のひとつです。

ネタバレBOX

特にラストシーンの霧がはれ、抱き合う時江と富田のふたりの陰で涙ぐむ美千代には、いろんな思いがあるのだろう。心打たれました。テレビや映画では、全体がみられない舞台ならではシーンだと思います。

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