最新の観てきた!クチコミ一覧

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ひょっとして乱で舞ー

ひょっとして乱で舞ー

時々、かたつむり

小劇場 楽園(東京都)

2014/08/14 (木) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

ひょっ、としました。
抽象的な舞台セットの中で自然な会話が交わされる不思議な空間のお芝居に感じました。タイトルやチラシのポップな雰囲気とは違って話の軸はシリアスに近いものでしたが、考えさせられる内容で面白かったです。  

痕跡 〈あとあと〉

痕跡 〈あとあと〉

KAKUTA

青山円形劇場(東京都)

2014/08/10 (日) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

濃密。
凄いお芝居だった。
一瞬の出来事が、後々になって、痕。跡。「見ちゃったから」ほっとけない、「聞いちゃった」から苦しい。胸に、どくん、ときた。
2時間15分、映画のような、でもやっぱり舞台でしかできない魅力が詰め込まれた作品。円形劇場を最大限生かした演出良かった…。
普段生きていて何となく気付いていたけど無意識のうちに避けて言語化してこなかったことが、お芝居という形で浮き彫りにされて、ばーんとこちら側に突き付けられた感じ。
成清さんは相変わらずかっこいいし、異儀田さんの存在感たまらないし、やっぱり桑原さんすきだなぁ!
改めて、KAKUTAという劇団、好きだなぁと感じたのでした。

ひなたのなかのこども

ひなたのなかのこども

風雷紡

d-倉庫(東京都)

2014/08/13 (水) ~ 2014/08/19 (火)公演終了

満足度★★★★★

芝居を堪能
ホントこの劇団は本格っていうか,王道っていうか,芝居好きには堪らない良い芝居をするなぁ。下山事件なんて難しいテーマを,こんなにわかり易くかつ深く見せてくれるんだもの。いろいろは言いません。雰囲気のある良い芝居です。オススメです。

『穴の中 或は、■の中』ご来場ありがとうございました。

『穴の中 或は、■の中』ご来場ありがとうございました。

演劇ユニットG.com

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/08/13 (水) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

面白かった~!演劇の醍醐味
を味あわせてもらいました。なんとなく、説明文から想像していた通りの公演だった。ああ私はこういう舞台を観たいと思っているんだな、と自分で納得。命というものは限りがあるからこそ愛おしく美しいのだ、と頭では分かっているつもりでも、それを超える老いや死への恐怖があるのも事実。これにどう折り合いをつけるかが人生の大問題なんだけれども、何だかこの劇からたくさんの示唆を受け取ったような気がする。ピザ屋のお兄さんの叫びは、そのまま悩める現代人の人生の肯定の叫びだ。たくさんの人が、そしてたいていの人がこんな風に人生を捉え、生きている。ただ、あのように切羽詰まった状況に置かれないからそれが見えないだけだ。哲学のある、素晴らしい脚本だと思います。雑遊にあんな穴があるのは知っていたけれど、これをそのまま100%活かしている舞台も初めて。ライティングも素晴しかったが、蛍光塗料のピルなんかもよく利いていたなあ。美しかったです。最後のエレベーターがタイミング悪かったのが残念。

ボンゴレロッソ

ボンゴレロッソ

A.R.P

サンモールスタジオ(東京都)

2014/08/12 (火) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

JKとキャッツアイ
16人ものかわいい女子たち♪が小さな舞台で大きくハジケてました。
常連さんがたくさんいて彼女たちのパフォーマンスをすごく盛り上げていました。お客様を大切に、そして愛されている劇団さんのようです。
僕も笑わせてもらいましたし、たくさんの笑顔で癒されました。
ラストの生演奏はかっこよかったです。練習したんだろうな~がんばりました。
ダンスシーン、案内役のアルバイト、衣装交換(みんなかわいい♪)ちょうど良かったです。墓参りに行かずにごめんなさい。ご先祖様~。

ボンゴレロッソ

ボンゴレロッソ

A.R.P

サンモールスタジオ(東京都)

2014/08/12 (火) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★

芸質を高めて欲しい
 笑いのレベルが低い。老け顔だの、お尻が大きいだの、×三だの、TV番組じゃあるまいし、舞台女優なら、間の取り方を外すとか、観客の予想を良い意味で裏切るとか、頭の良さをみせる芸を演じて欲しい。劇場に足を運ぶ観客のレベルは、TV番組なんか馬鹿にして基本的には見ない者も多いのだから。まあ、女子の一途な面を表した最後の部分は、良かったので、星は、三つを差し上げるが、劇場に足を運ぶ観客のレベルにも思いを馳せて欲しい。
 狂言回しとしてボンゴレロッソの店員が、色々、采配を振るう形をとるが、こんなに単純なストーリーに、この役は必要あるまい。もっと、シナリオの流れだけでキチンと分からせる努力をすべきだろう。シナリオライターの手抜きである。

大人の新感線『ラストフラワーズ』

大人の新感線『ラストフラワーズ』

ヴィレッヂ

赤坂ACTシアター(東京都)

2014/07/30 (水) ~ 2014/08/25 (月)公演終了

満足度★★★

お祭りですね。
大人計画と新感線の役者さんが次々登場。
新感線とは違い大音響はないく
松尾さんの脚本らしい物語でしたが豪華なセットと
演出でいつもとは少し違う雰囲気で楽しめました。
もちろん死はつきまとうんですが、ピースなエンディング。
ある意味、見易い感じですね。
TBは観てない方はネタバレなんで観ないでください。

インザマッド(ただし太陽の下)

インザマッド(ただし太陽の下)

範宙遊泳

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/08/09 (土) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

映像プロジェクターと身体表現の融合
映像プロジェクターと役者さんの身体表現の融合ながらも、範宙遊泳の独特パフォーマンス風なドラマ感はよかったし、サッカーの試合なのか、戦争ごっこ(?)なのかわからないけど、なぜ日本が、61-0で負けたのかが、太陽と関係あったのか、そう考えさせられた、70分でした。

ガイコツ拳/わっと・あ・わんだふる・わーるど

ガイコツ拳/わっと・あ・わんだふる・わーるど

骸骨ストリッパー

ひつじ座(東京都)

2014/08/06 (水) ~ 2014/08/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

いっぱい笑った☆
ガイコツ拳、わっと共に観てきました!
PVを見た時から楽しみで、いざ観劇☆

前回よりも小さな劇場で、PVでの世界観をどう表現するんだろう?と勝手にドキドキ...(笑)

そんな手があったのか、と素直に感心&感激しました

劇団員のあつ〜い踊りや歌にも、楽しい雰囲気に包まれて自然と手拍子が!
ガイコツ拳、ホントにみんなカッコ良かった〜
わっと、あつい学園生活が懐かしくなりつつ...光太郎の天の川ツボにハマりました(笑)

この劇団の演劇、これからももっと見てみたいです☆

『穴の中 或は、■の中』ご来場ありがとうございました。

『穴の中 或は、■の中』ご来場ありがとうございました。

演劇ユニットG.com

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/08/13 (水) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

独特。
独特の世界観がありましたね。今この時代に何かメッセージをもうっているように思いました。あっという間の時間。違うお芝居でもう一度見てみたいですね。

妖怪酒場

妖怪酒場

物の怪エンターテイメント企画 『妖-AYAKASHI-』

タイニイアリス(東京都)

2014/08/13 (水) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

妖怪古三味線
これは素晴らしい。

妖怪もゲゲゲのきたろうの主題歌の内容のようにはいかないのですね。

痕跡 〈あとあと〉

痕跡 〈あとあと〉

KAKUTA

青山円形劇場(東京都)

2014/08/10 (日) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

しっかりと作りこまれた作品
初観でしたが、円形劇場を上手く使い、時の流れの使い方なども巧かった。各k各キャラクターの設定やエピソードなど、きっちり計算された作品を久しぶりに観たので、観終わった後疲れた。。。

ネタバレBOX

・最前列だったので、照明による紹介文字が見えにくかった
・同様に最前列だったがために芝居上の水しぶきが飛んできた
・でも最前列だったので、満喫できた
痕跡 〈あとあと〉

痕跡 〈あとあと〉

KAKUTA

青山円形劇場(東京都)

2014/08/10 (日) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

丁寧な芝居
話はオーソドックスな方だったと思う。
基本的に誰がどんな事情でというのが客側から簡単にわかる形で進行していく。
予想出来るところは出来るし、ああ、そうやって深く関わっているのかと感心させられる部分もある。

なんでしょう、誉め言葉になるかわかりませんが、昭和期の今でも何度見ても面白いドラマと同じニオイがした気がする。
まあ、描かれた時代のイメージもあると思うけど。

丁寧につくられた芝居だと思う。
奇をてらわない、ただただ芝居を観たい人程はまるんじゃないかと思う。

ガイコツ拳/わっと・あ・わんだふる・わーるど

ガイコツ拳/わっと・あ・わんだふる・わーるど

骸骨ストリッパー

ひつじ座(東京都)

2014/08/06 (水) ~ 2014/08/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

劇団の雰囲気が良し(*・ω・)ノ
劇団“骸骨ストリッパー”の実験舞台「カラベラ・ボックス」、W観劇で両方の舞台を観劇させて頂きました。とても、旗揚げ公演1回目の劇団とは思えない内容で大満足です。舞台美術無しで、役者の演技のみで観客を魅了させる舞台演出に感心しました。それに、舞台公演前と後とのファンサービス・イベント、とても楽しかったです。役者さん個人の性格や雰囲気も、分かるので劇団のファンを増やすのに効果的な演出だと思いました。次は、ファン交流パーティーなどで直接、お客さんと話せる場があれば良いと思います。さすが、元劇団“三年物語”の馬渡さんが「勢いのある劇団」と観劇を薦めるだけの内容だと思いました。

エル・スール ~わが心の博多、そして西鉄ライオンズ~

エル・スール ~わが心の博多、そして西鉄ライオンズ~

トム・プロジェクト

シアターX(東京都)

2014/08/13 (水) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

大切なもの
初日を観ました。桟敷童子の東憲司さんとベテラン俳優さんとの息がぴったりでした。今の時代に失われていた人の温もり、匂いが舞台上から体感することが出来ました。まるで映画を観ているスピード感、俳優たちの情感が1時間40分間絶えることなく伝わってきました。装置、音楽、照明含めて、このお盆休みに素敵なプレゼントを貰った一日でした。

痕跡 〈あとあと〉

痕跡 〈あとあと〉

KAKUTA

青山円形劇場(東京都)

2014/08/10 (日) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

KAKUTAいいね!
ストーリー、演出、台詞、演技、そして円形舞台の使いかた、どれをとっても素晴らしいです!特に清水英子役の高山奈央子さんの演技はGood!機会があればまた観に行きたいです!

妖怪酒場

妖怪酒場

物の怪エンターテイメント企画 『妖-AYAKASHI-』

タイニイアリス(東京都)

2014/08/13 (水) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

バランスの取れたシナリオだが
 主人公、信一のエピソードを何処まで、深刻に受け取るかで、作品解釈に大きな差が生まれよう。

ネタバレBOX

 妖怪好きの小説家、佐藤 誠は、人間好きの妖怪、豆腐小僧と知り合い、妖怪と人間の交流の場にと設えられた妖怪酒場の馴染みになる。そして、ここでの取材を基に、連載小説を書き、見事なヒットを飛ばし、大賞を受賞するが、授賞式翌日、交通事故に遭って亡くなってしまった。彼は、小説家として名を為す為、単身東京へ出て暮らしていたのだが、故郷には、息子が一人在った。彼は、受賞後直ぐに、未だ5歳だった息子、信一に初版本に手紙を添えて送っていた。無論、この時点で息子は父の本を読めた訳ではない。然し、明日のわが身がどうなるかなど知らぬ人の子は、将来、息子も、自分と同じように妖怪に明るい人間になって、酒を酌み交わしたい、と書き送っていたのであった。20年の歳月が流れた。信一は、矢張り血だろうか? 父のような妖怪好きの青年に育ち、雑誌に関連記事を書いて生計を立てていた。然し、出版社の代替わりで、経営陣、編集長が変わった途端、いきなり首を切られてしまった。失意のうちに彼女と会い、甘えようとする信一に彼女、ハルミは言い放つ。「小説家の息子だっていうから、何か才能があるかも知れないと思って付き合ってあげただけじゃない。収入も地位も無い、仕事の出来ない男なんかに興味はない」と。踏んだり蹴ったりで、信一は、かつてアルバイトをしたが旬日を俟たずしてバックれた店の従業員休憩室で首を吊ろうとしたが、この部屋の天井は低く、おまけに天井には、ロープを引っ掛けることのできる箇所が無く、失敗する。そこへ店長が現れ、自殺はできないと諭した上、夜、飲みに行こう、と誘いを掛けた。信一は、店長の話に乗るが。
 店長が連れて行ってくれた店は、津軽三味線をポップなアレンジで演奏すると、その伴奏に合わせて、舞姫が舞う、というライブをやっている、ちょっと風変わりだが、魅力的な店であった。酒も頗る旨い。飲み進むに連れ、何故、店長は、この店へ信一を誘ったのかが明らかになる。店長は、人間界で暮らす為に人間の姿を纏った烏天狗であり、美しいママの手は氷のように冷たい。雪女である。アシスタントの可愛い女の子は、座敷童、旨い酒を奢ってくれたのは、河童。ボックスで河童と一緒に飲んでいるのは、ろくろ首、津軽三味線を弾いているのは、古三味線等々。ここは、妖怪酒場だったのだ。20年前、在る事件が起こった。それ以来、オーナーである福の神のエネルギーとネクタルの源泉を確保する為、人の魂を抜き取り、ネクタルの原料と神のエネルギー源にしていたのである。然し、罪も無い人間を連れて来た上、魂を唯、抜き取るというのは、余りにも可哀そうだ、というのが、バーに集まる人間好きの妖怪達の立場であり、神と協議の結果、人間にも生き残りのチャンスを与えることになった。して、その方法とは、アルコール度数108度という在り得ない度数の酒の飲み比べで妖怪チームに勝った場合、人間は魂を抜かれずに、人間界に帰ることが出来る。然し、その場合は、負けた妖怪が魂を抜かれ、死ぬことになるという厳しいもの。然し、人間がこの20年間に妖怪に勝った験は2度のみ。だが、一度、自殺未遂を図ったとはいうものの、死ぬことはできなかった信一は、無論、命に未練を持ち始めていた。死の恐怖を目の前に突きつけられた彼は、死にたくない、とハッキリ意識する。だが、生き残る方法は、飲みっくらに勝つことのみ。上演中故、これ以上のネタバレは控える。後は、観てのお楽しみ。
『穴の中 或は、■の中』ご来場ありがとうございました。

『穴の中 或は、■の中』ご来場ありがとうございました。

演劇ユニットG.com

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/08/13 (水) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1206(14-254)
19:00の回(曇)。18:20受付(すでに仕掛けが…)、18:30開場。ホントに何もない舞台、L字の客席、入って正面(3列)と左(2列)、入口側が舞台、正面がお勧めとのことでしたのでそちらへ、1列目と2列目と段差があるので観やすい。天井にスピーカー、ぐるっと見渡してもひんやりとした普通の会場。

当パンをみると「ストルガツキイ」の文字、「スプーン五杯の霊薬」…調べると「願望機」に収録されているのですね。

「実験都市(2011/7@MOMO)」からで5作目になります。佐藤さん、志村さん、森田さんは過去作品を、菊池さんは「起て、飢えたる者よ(2013/9@サンモールS)」「十二人の怒れる男(2011/5@DECO)」。

今までで、客席に一番「笑い」があるお話しでした。滑稽としか思えないシチュエーション、噛み合わない会話と立ち振る舞い、閉じられた世界・異質なものとの対話、狂気そのもののBGM。

「この作品をやるならこの空間でないと…」という三浦さんの言葉は、開演直前に明らかになります。

18:50/19:02前説(105分)、ここらでかかっていたのは「Layla」のカバーですかね、19:05SE、開演〜20:48終演、初日乾杯21:30退場。

登場人物、照明、音楽、会場、観客までもが「Sence of Wonder」の世界の一部。

ネタバレBOX

雑記

開演、一瞬、ここで「狂気(Pink Floyd)」とわかる…原題「The Dark Side of the Moon(1973)」。「恐怖の頭脳改革(EL&P Brain Salad Surgery 1973)」と並んで最も聴いた、聴き続けているアルバムです。1971・72の来日公演は行ってませんが、1988のギルモア率いるツアーは計4回観に行きました(@武道館、代々木)。一方のR.ウォーターズは2002/3@国際フォーラムを。

ちなみに、「狂気」:ジャケットのイラスト。表のプリズム〜内ジャケットのパルス〜裏のプリズムと繋がっていて、楽曲の構成もそうなっています、鼓動はそういうことですね。

穴子に似た生活だが、寝ているのはいいとして、普段は何をやっているのだろう。冷凍冬眠みたいなものか…、ビルのオーナーはどうした…いやいや信長の時代はどういう造りだったのか、磁場か、…想像してみるのも楽しい。

フロイドのジャケットを手がけた「ヒプノシス」に「The Works of HIPGNOSIS」というものがあり、その表紙では男が腰から下を水面に突き出している。アルバム「炎」に付いていたもので、これを意識したのではないということでしたが、両足が出て来た時すぐに連想。

If I Were You~こっちの身にもなってよ!~

If I Were You~こっちの身にもなってよ!~

加藤健一事務所

本多劇場(東京都)

2014/08/09 (土) ~ 2014/08/24 (日)公演終了

満足度★★★

コメディにしては、1幕が冗長
アラン・エイクボーン原作だし、カトケン事務所だし、キャストもいいしで、久しぶりに、大いに笑わせて頂きたいと、期待度マックスで、劇場に向かったものですから、1幕の、家族状況説明に終始する舞台進行には、ちょっと肩透かしを食った感が否めませんでした。

2幕になると、ようやく展開が楽しくなって、楽しめます。

コメディの中に、少し、娘夫婦のビターな問題も織り込み、所詮、男と女は、立場を代える経験でもしない限り、永遠に解り合えない関係だということを、作者が少しの皮肉と、ユーモアで、提示した作品のように、受け止めました。

役者さん達は、皆さん好演されていますが、演出が、杓子定規で、もう少し、遊び心に満ちていたら、さぞかし、面白くなったでしょうにと、残念に思います。

ネタバレBOX

開幕直後、妻のジルが、夫の入った後のトイレの状況に悲鳴を上げる気持ち、とても共感してしまいます。

どうして、男って、家族に女がいるのに、便座を下すことをしないんでしょう?
こういう日々の男の配慮のなさに、女は、常にイライラするんだけど、男の方は、女が常にイライラしているのは、全く自分には無関係なこととしか捉えられないんでしょうね。

今でも、ダブルベットで、寝起きしているマルとジルの中年夫婦は、世間から見れば、非常に仲睦まじいカップルで、何の問題も抱えていないように見えますが、お互いの心の中では、相手へのこうした些細な不満が蓄積して、日常生活に疲弊している現状。

1幕は、この二人の夫婦と、高校生の息子と、夫の部下と結婚した娘の家庭事情が、ある1日の日常スケッチで、詳細に観客に提示されます。

1幕ラストで、共に感情を共感できないまま、背中を向けて、眠りに入った夫婦が、翌朝起きてみると、何と互いの体が入れ替わっていて、ビックリ仰天というところで、休憩へ。

2幕は、その場面から、翌朝の展開に導入され、ようやく、コメディ舞台の楽しさに溢れた空気に一転しました。

二人は、仕方なく、夫は、家で慣れない家事や、息子の芝居稽古の相手などをして、一方、妻は、夫の振りをして、久々に外に働きに出かけて、自分の采配の才に気付いたりします。

こうして、体が1日だけ、チェンジしたことをきっかけにして、お互いに相手の身になって考えることができて、ジルとマル夫婦に関してはめでたしめでたしなのですが、若い娘夫婦の方には、徐々に暗雲が垂れ込め始めています。

どこの家庭でも、多かれ少なかれ、こういう男女の生まれながらの性差から生じる不幸な出来事は、枚挙にいとまがないもの。世の中に男女がいる限り、永遠の命題なのかもしれません。

この芝居のように、お互いの体を交換するなんて、無理なんだから、家族が仲良く生活を営むためには、お互いの身になって、相手の気持ちを想像する努力を続けるしか、家族崩壊のシナリオから、身を守る手立てはないのでしょうね。
最近の自分の心情から、そんなことばかり考えて観ていたので、余計、舞台を呑気に楽しむ気分にはなれなかったような気もしなくはありません。

平均すれば、実に楽しい舞台でしたが、ただ、夫の振りをして、部下を接待した妻が、飲酒運転を平気でするというストーリー設定には、不快な思いを禁じ得ませんでした。

これだけ、無謀運転のせいで、いたいけな命が奪われている世の中、たとえ、あり得ないコメディ作品であっても、そういう人間の常識を逸脱する設定は、翻訳の段階で、変更する良識が必要だと感じます。
WarHorse ウォー・ホース~戦火の馬~

WarHorse ウォー・ホース~戦火の馬~

TBS

東急シアターオーブ(東京都)

2014/07/30 (水) ~ 2014/08/04 (月)公演終了

満足度★★★★

人とパペットの共演!
一度、映画「戦火の馬」を観てからの観劇。
2階席の前方S席から見ました。

字幕の関係と、大きな音や光の出る演出等があるので
少し後方の座席の方が良さそうです。
ただ、人が乗ることの出来るような大きさの馬のパペットというのは
おそらくこの舞台でしかお目にかかれないと思うので、
その迫力を間近で体験するために前方の席を選ぶのも良いかもしれません。

人間の演技はもちろん、動物の演技も素晴らしかったです。
人とパペットが同じ舞台上に居るというのも不思議ですし、全編通して壮大な舞台の情景を感じるような独特の空気感があったように思いました。

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