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ジャンヌ・ダルク

ジャンヌ・ダルク

TBS

赤坂ACTシアター(東京都)

2014/10/07 (火) ~ 2014/10/24 (金)公演終了

満足度★★★★★

カリスマ演じる有村架純に注目の演劇
 有村架純演じるジャンヌ・ダルクは圧倒的な
カリスマだ。フランス軍の
兵士達が、彼女の叱咤激励に戦意を高揚し、
敵軍に勇敢に立ち向かっていく。
 舞台は15世紀のフランス。イングランドとの
百年戦争の真っ只中。フランス劣勢の時代に
田舎で羊飼いをやっていた彼女は、ある時
神から啓示を受ける。
「フランスを救え。王太子シャルル7世を王にせよ」と。
厳しい戦況ゆえに、シャルル7世(東山紀之)は
正式な王になれずにいたのだ。
 神の啓示を説くジャンヌは周囲から奇怪の目で
見られる。だが、彼女が起こす数々の奇跡や
純粋で力強い言葉は多くの者の愛国心を掻き立て、
勇気を奮い起こさせた。激闘の末、ついに
シャルル7世は正式な王位に就く。
 しかし、喜びも束の間。自分の知らぬ間に
フランス王宮内での醜い派閥争いに巻き込まれた彼女は、
敵軍に囚われてしまう。彼女を待ち受けて
いたのは宗教裁判。いわゆる魔女狩りだ。法廷では御方が
誰一人いないという絶体絶命な状況の中、彼女は一人
「言葉」だけで敵と堂々と闘っていく。

 今でもフランスでは祖国を救った英雄として敬われている
ジャンヌ・ダルク。彼女が特異なのは女性兵士という
だけではない。職業軍人だけで戦争する時代にあって
彼女は民衆の出であった事。王宮や貴族・軍人内での権力・
名誉・財産争いの延長上で敵国と戦っていた時勢に、
初めて「挙国一致の祖国防衛」という概念を持ち込んだ事。
彼女は時の慣例に縛られない、純粋な思いを持つ革命児
だったのだ。ゆえにカリスマたりえた。
 権力争いを繰り広げる筆頭侍従官(西岡徳馬)や
宗教裁判で自身の権威を誇示する神官(田山涼成)など
彼女の周りは自分の都合のいいように慣例を利用する
腹黒い人間だらけ。逆にそれが彼女のピュアさを際立たせる。
 ジャンヌの純真さを有村架純が見事に体現している。
汚れ役のベテランに混じり、初舞台の彼女の演技が初々しい。
金属製の甲冑の衣装を着て、身体の2倍程もある旗を
振りかざしながら、今まで聞かせた事がないような
低く力強い口調で、自身の危険を顧みず兵士達を鼓舞する。
こんな女性が戦場にいたら、こんな女性が舞台に一緒に
立っていたら燃えない者なんて誰もいない。
約600年前に生きたジャンヌも有村と同じような思いで
見られていたに違いないと思った。

薄暮(haku-bo)

薄暮(haku-bo)

intro

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/11/01 (土) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★

つまらない、詰まっちゃう
北海道は資源が豊富だと思いました。

ネタバレBOX

札幌市近郊の家族の長期に亘る何かどうでもいい話。

夫婦、長女、長男、次女の家族が一番幸せだった頃の家族構成のままであの世で一同に会するという絵は、若い夫婦と幼い子供にとってはそうでしょうが、長女と長男は結婚できなかったようですからまあ良しとして、次女にとっては自分が作った家族で同じような構成であの世で会いたいと思っていたかもしれません。この世で願うあの世の理想像は銘々違っているはずで、一人が何役もこなさなければならないあの世は大変で、結局はそんなことはないということでしょう。

雪のシーンや雲の上を表現するためには必要だったのかもしれませんが、トイレットペーパー状のものから幅広いものまで、大量の巻紙を使用したことについては本当に勿体無いと思いました。
ゲッコウテラス

ゲッコウテラス

劇団異空間

スタジオ☆異空間(愛知県)

2014/11/01 (土) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

満足度★★★★

エネルギッシュな舞台に感動!
3時間の長丁場、それぞれ持ち味を生かし、
熱演された役者のみなさんにまず拍手。
随所で繰り広げられる剣劇など迫力満点。
片時も目を離せませんでした。
月光というモチーフを生かした筋立ても面白かった。

ネタバレBOX

物語としては、いろいろな展開が盛り込まれて興味深いのですが、
多くの出演者の出番や役割が平準化されていた雰囲気。
長編ということもあり、主題が伝わりにくかった感も。
もっと主役を際立たせ、父の死の謎と関係者の生きざまに的を絞り
枝葉のエピソードは整理するなどの思い切りがあれば、
物語りもより深く太くなるのではと思いました。
妄想フィクション

妄想フィクション

79o’clock

池袋GEKIBA(東京都)

2014/10/31 (金) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしきかな青春時代!?
ご縁あって、この劇団さんの公演に初めて伺わせて頂きました。
学園生活をパワフル。
かつ、コミカルに描いた青春群像劇だと思います。

上演時間は2時間ほどですが、その時間はあっという間に過ぎました。

ネタバレBOX

自分は、基本的に役者さんやストーリー等の情報を過度に仕入れないようにしています。
それは、1ファンとして、その演目を曇りなき眼で楽しみたいからです。

そのおかげで、作品を楽しめました。

作品の方ですが、高校生と言う設定なので、
「(中学生以下と言う設定の作品よりも)大人の落ち着きと考え方を持つ生徒」
と言う感じが出ていたと思います。

冒頭は、個人的には
「ちょっと辛いなぁ…。」
と言う気もしました。

ですが、作品が進むにつれて、
「ああ、この作品好き。」
って思えました。

お名前は分かりませんが、白衣の先生役の俳優さんが最初に仰ったセリフ。
「知らないって事は、チャンスなんだ!」
と言うのが、心に来ました。

この白衣の先生のセリフが、本当に何度も自分の心に響きまして…。
色々考えさせられました。

自分は男子校出身で、この作品内の設定のように、共学ではありません。
そのため、共学校の皆さんが高校時代を振り返った際に、
「絶対こんな事は無いよ!」
と仰るでしょう。

しかし自分は、
「きっと共学だったら、皆こういう体験や葛藤があったんだろうな?」
と羨ましく思たりもしました。

正直、ここまで個人的に色々考えさせられる演目に出会えるとは思っていませんでした。

感謝であります。
アジャスターケース(大阪公演)

アジャスターケース(大阪公演)

T-Riot

STAGE+PLUS(大阪府)

2014/10/31 (金) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

タンゲ組観ました!
タンゲ組とヒラバヤシ組のダブルキャスト。
気がつけばチケットが完売!
何とかタンゲ組の公演だけは、観ることが出来ました。
いやー、内容はアジャスターケースを巡るドタバタコメディー?で、
訳の分からない人が沢山出てきて、お笑い場面も多数!
それでいて、ストーリーもしっかりしており、観応え十分!
演技の安定感も半端無い!
チケット完売、納得の内容です。
是非、ヒラバヤシ組も観てみたいものです。

あの部屋が燃えろ

あの部屋が燃えろ

MCR

小劇場B1(東京都)

2014/10/29 (水) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

おなじみ“屁理屈問答”はやや抑えめ/約100分
一つでもグッとくるシーンがあれば5つ星をつけがちなのは私の習い。
そういうシーンが成り立つのは、それまでの話の進め方が巧い証であり、それもひっくるめて高評価を下すのはそう見当違いなことでもあるまい。

しかしながら、5つ星をつけるにあたってこのように長々と弁明めいたことをぬかすのは、本作があまりウェルメイドとは言い難いから。

もっと美談としてきれいにまとめることもできただろうに、本作には美談とはさせまじとするかのように多くの波乱が仕込んである上、それらの波乱が上手く回収されていないのだ。

そこには美談の枠に収まらなかった作者のまた別の主張が窺われ、困ったことに、私はその主張にも感じ入ってしまった。

ここまで書いて分かったことだが、どうやら私は、この波乱も込みでこの作品を高く評価しているらしい。

ここまでの書きっぷりからひょっとしたらお分かりいただけたかもしれないが、本作はいつものMCRほどエンタメ色は強くない。
また、恒例の屁理屈バトルもいつもほどハジけていない。
いや、というより、屁理屈バトルで過度に盛り上がることを許さないシリアス味を本作は宿しているのだ。
いつもより会話がドライブ感を欠き、ふっと静かな瞬間が訪れることが多いのも、おそらくは今作がいつもよりシリアス寄りに出来ていることと無関係ではないだろう。

とはいえ、娯楽性をたっぷりと盛り込みながらも、「あ~、面白かった」では終わらないのがMCRの醍醐味でもある。

それを承知で毎作観ている私としては、後者の色が濃い本作も充分楽しめた。

水の戯れ

水の戯れ

森崎事務所M&Oplays

本多劇場(東京都)

2014/11/01 (土) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

満足度★★★

明子の悪女っぷりに付き合いきれず。。。/約140分(休憩込み)
とても主観的で幼稚な感想になってしまうが、私には明子という女がどうしても許容できず、ために作品を楽しめなかった。

明子は今で言う“めんどくさい”女。
その悪女っぷりには「もう付き合いきれんわ!」って気分に。

その奥に“女一般の抱える闇”が見て取れればまだしも引き込まれたのかもしれないが、私にはどう目を凝らしても、明子の個人的資質としての放縦さ、底意地の悪さしか見えてこなかった。

ただ、ミステリアスな女ではあって、その放縦さ、底意地の悪さがどこに由来するのか、作・演出家にはそこのところをもうちょっと細かく描いてほしかったところ。

明子は頂けなかったが、瑛蓮さん演じる天真爛漫な中国美女がたいそう魅力的だったので、それに免じて星は3つ。

ネタバレBOX

明子を娶った仕立て屋が明子を射殺する結末にも辟易。
インパクトこそあれ、一番安直なあのラストを見届けるために長いこと劇に付き合ったのかと思ったら、時間を浪費した気分に。

あれは本当に残念だった。

仮に誰かに殺意を持っても、我々の多くは思いとどまる。
作・演出家には、そんな我々に寄り添い、殺さないことによって生じ得た人生のさらなる深淵を描いて欲しかった。
ポリグラフ―嘘発見器―

ポリグラフ―嘘発見器―

東京芸術劇場

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2014/10/19 (日) ~ 2014/11/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

舞台の見方を変えれる
表現の仕方、身体の動作と言葉での表現、光と影での表現、音と映像での表現、そして哲学を思わせるような演出と物語
吹越さんの世界というか多才な才能の凄さを魅せられた舞台でした
「ぎゃふん」と言ってしまう舞台です

ネタバレBOX

途中、演じている所はやはり3人とも真っ裸だったのかな・・
ヴェニスの商人 [Kingdom Come]

ヴェニスの商人 [Kingdom Come]

獣の仕業

pit北/区域(東京都)

2014/11/01 (土) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

無題1289(14-338)
19:00の回(雨)。18:30受付(手塚さん)、開場。

階下へ下りると、立夏さん。舞台に白いライン、正方形が4×4、壁にもたれてうずくまっているのは小林さん。

18:56前説(80分)、19:01開演~20:16終演。物販コーナーがあり前作「空騒ぎ」のDVD(立夏さん、小林さん、藤長さんのコメンタリー付)、本作の台本を購入。

「説明」にあるようにシャイロックは語り始めました。周りに現れては姿を変え、役割を移し替えながらの4人。

本作では、特に音楽が(好みのせいかとも思います)よく聴こえ、演者のセリフも勢いを感じました。今回は、あらかじめ原作を読んでいません(なのでおおざっぱなところを知っている程度)が、原作との比較に気持ちが行ってしまうこともなく、ずっと観入ることができました。

シンプルな白(女性陣の爪先も)と黒(と瑠璃色が少し)。

シェイクスピア劇は、いつも自分の頭上を通り過ぎてゆくような感じがするのですが...いや、こちらが首をすくめているのかも...本作では、シャイロックが観客に語りかけるというフォーマットが効いたのかもしれません。

薄暮(haku-bo)

薄暮(haku-bo)

intro

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/11/01 (土) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★


面白い。80分。

ネタバレBOX

とある家族の話。
おねえちゃんでしょと冷待遇な姉は家出しておばあちゃん宅に行き、漫画に嵌り、実家で自堕落になり、結婚詐欺的な男と恋愛しフラれ、独り暮らしを始める。一方の妹は自分のやりたいことをやり続け、沖縄で子を授かる。

ATで柴幸男が言ってたように、姉にフォーカスした話だとシンプルに楽しめたなと。ユーモラスでいい感じの運びだったし。
薄暮ってタイトルとおりなのか、決して明るくない作品だけど、暗くもないというグラデーションな感じ。ただ、構成で作られた作品でどこから眺めるべきかって考えているうちにおわっちゃった印象もある。
製品化前の大きなトイレットペーパーを使った映像演出とかは合ってたと思うし、(死後の)家族の食卓話とかはとても面白いと思った。
あの部屋が燃えろ

あの部屋が燃えろ

MCR

小劇場B1(東京都)

2014/10/29 (水) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★

ブギーバック
面白い。100分。

ネタバレBOX

澤唯…飛鳥と付き合ってた時にちんこ大きいと笑われ挿入未経験に。飛鳥死後、夏子との同居に腹をくくる。5分先が見える。
小野ゆたか…澤の隣人。飛鳥の恋人。シナリオの話がぽしゃり続ける。
堀靖明…澤と小野の大学からの友人。小野の破天荒さに憧れる。
津留崎夏子…ヤクザの娘。家出中。AV出演と澤との関係に悩む。澤にペフレ。
ザンヨウコ…自称シンガソングライター。飛鳥のガン発覚以降、創作が捗る。
本井博之…ヤクザの下っ端。アニキの荷物にヤクが入っていたことで組から追われるハメに。
後藤飛鳥…ガンに罹り死ぬ。小野を想い続けた。
櫻井・おがわじゅんや・北島広貴…上階に住む漫画家。櫻井は飛鳥の同僚の子と関係をもって捨ててた。
伊達香苗…家主の娘。処女。出会って4秒シリーズを愛好する。

序盤の壁ドン→ドリルの流れからしてグッと掴まれた。会話の中身も面白いし、どこか鋭い。漫画家3人(特に櫻井)のポジションもいい。

飛鳥の葬式の日、今夜はブギー・バックを歌う澤の部屋に飛鳥がやってくるシーン。ベタといえばベタだけど、いい感じ。漫画家もいなくなり、小野は逮捕(シャブ転売)され、澤の部屋を整理する夏子が出てった部屋に戻ってくる本井さんの呼びかけにドリルで応える〆も印象的だった。
派遣マスカレード

派遣マスカレード

即興演劇集団フリークルーズ

高田馬場ラビネスト(東京都)

2014/10/30 (木) ~ 2014/11/02 (日)公演終了

満足度★★★

即興演劇すごい!
はじめて即興演劇なるものを観ました。
すごいですね。発想力と瞬発力、集中力。
ものすごく楽しめました!

また次回観にいってみたいです。
ありがとうございました☆

その揺れでふれる手

その揺れでふれる手

カミグセ

王子スタジオ1(東京都)

2014/10/23 (木) ~ 2014/10/26 (日)公演終了

満足度★★★★

その揺れでふれる手
少ないながらも響く言葉と、その間を埋める北本通りのノイズに引っ張られました。とてもよかったです。残念なのは、美術にはっきりと答えが用意されていたこと。個人的にはシンプルであれば(素舞台でもよいくらい)もっとぞくぞく来たかと思います。窓の向こうに見える北本通りの借景が見事だったので。

鳥山ふさ子とベネディクトたち

鳥山ふさ子とベネディクトたち

ENBUゼミナール

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2014/11/01 (土) ~ 2014/11/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

ほぼ即戦力
降板した子も代役の子も含め、女優さん達が素晴らしい。ベネディクト役の男性は篠原さんの完コピ!あれを若手にやらせる鎌田さんはどうかしてるね。新作にいたっては全編シモネタ。

愛を語る資格

愛を語る資格

ブートレッグ

Geki地下Liberty(東京都)

2014/10/30 (木) ~ 2014/11/05 (水)公演終了

満足度★★★

今後深みを増すであろう劇団
件名の通り、そう感じました。

最初の30分はなかなか本がまとまっていないのか、お芝居の中に入っていくのに苦労しましたが、その後がとてもよかったです。

少年法は個人的にものすごく反対で、失った命の重さは同じなのに、なぜ少年だからって刑が軽く、社会復帰が普通にものの15年で出来てしまうのか、と憤りを感じています。
そんな中、このお芝居の中では、ひとつの命を新たに授かることでやっと罪の重さを再認識することになる主人公の気持ちが痛烈に胸に残り、そういった罪の償い方があるのだなと、ハッとしました。
あと、あの女の子がお父さん役に対してした最後の提案も斬新。
「少年法の実話を元にした」というストーリーからいうと、とうていファンタジーな終わり方なんだけど、ものすごくよかったです。お話として。
もう一度、次回洗練された舞台を観に行ってみたいと思いました。
いい舞台を観ました。ありがとうございました。

ネタバレBOX

ただ、前半にあったあのカラオケシーンの全員でのダンスは個人的にはしらけてしまい、ダメでした。社会派のテーマなので、ダンスシーンは潔く削ぎ落とし、焦点をぶらさないでほしかったです。

あと、「オロナミンCを〜」のくだりを元に、家に帰ってから検索してあぁ、あの事件かとわかってしまったのですが、それをわかってしまった後であると、ああいうファンタジーの終わり方はものすごく複雑に感じました。
あの事件は実に残忍すぎて、劇中でのファンタジーな終わり方では煮え切らなさすぎるので。。実話を元にしたというふれこみをあえて言わないほうが、心の残り方はよかったかなと思いました。
妄想フィクション

妄想フィクション

79o’clock

池袋GEKIBA(東京都)

2014/10/31 (金) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★

旗揚げ公演。
・開演前の注意事項アナウンスの仕方が、とっても良かった。事務的な感じに全くなってないし、このテイストであれば、あと10〜15分くらいは聞いていたいと思ったくらい。
・ダンスの振付が、とてもよかった。観てるこちら側も元気をもらった感じ。特に主役の女性の役者さん(元◯◯◯◯というキャラクター設定の方) の踊ってる時の表情が本当に良かった。
・それぞれの役(キャラクター)の設定も、おもしろくて良かった。

ネタバレBOX

多少荒削りに感じられる所も見受けられましたが、とてもいい演技をしてるシーンも多々あったと思いました。
色のない虹

色のない虹

ポムカンパニー

シアター711(東京都)

2014/10/30 (木) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★

なかなかガチな演劇で、
見応えありました。シアター711の扉の多い劇場をフルに使って、少なくない登場人物をうまくまとめていた。画家の苦しみというかなり稀なテーマでしたが、わかり易く、人物設定もうまい。最後の美術教師の筆使いは圧巻でした。日本には数多くの芸術系の学校があるけれど、芸術家として生きていける人は稀だ。その芸術活動の渦中にいる人々と周辺にいる人々との係わりなど興味深く、始めのうちはこれがテーマかな?と思った。こういうテーマのほうが共感は呼び易かっただろうな、と思います。演出面では主人公の心象風景が巧く描かれていて面白かったですが、ちょっと古臭い感じもした。

ネタバレBOX

主人公を「笑った」女性の衣装が気になった。この女性は主人公に較べると明らかに「才能が無いという設定」→才能が無いので服のセンスも無い→衣装もダサいという発想なのだろうか。でも、あれは有り得ない。仮にも芸術の中心にいる人間が、しかも若い女性があんな美意識の欠落した恰好をするはずがない。若い女性で、しかも才能の無さを自覚しているなら、そのコンプレックスの反動として必ず自己主張の強い、お洒落な格好をするはずだ。なぜなら、それが女というものだからです。一本松君やもう一人の女性よりももっとアヴァンギャルドな衣装でもいいくらい。それでこそ、主人公のシンプルな白いブラウスにジーンズという、本当に力のある人間の、衣装になどこだわる必要のないスタンスが鮮明になると思う。細かいことですが、何だか惜しかったですね。
しにたがり狂騒曲

しにたがり狂騒曲

演劇ユニットちょもらんま

ギャラリーLE DECO(東京都)

2014/10/29 (水) ~ 2014/11/02 (日)公演終了

着想は面白い
まず「外編(45分)」で、とある雑居ビルのトイレ(の前)を舞台として見せる。
休憩15分を挟み、「内編(45分)」で、「外編」の時トイレの中では何が起こっていたかを見せる。
従って観る順番としては、劇団が提供する順番そのままに、「外編→内編」が鉄則。

外編・内編と続けて観られること、話がリンクしあっていることは、プラスの評価。

しかしながら…残念なのは、役者陣に熱量と距離感がない。
距離感がないから、トイレの内と外で「それ聞こえてるのに、これ聞こえないの!?」と心の中で、一人突っ込むことになる。
そして、登場人物一人一人、もっと掘り下げて演じてもらいたい。

私は内編の方がスピード感もあって好き。
死にたがり青年“さくちゃん”の遺書第一稿は面白い。中二病全開・炸裂。
祖父と妹には全否定されていたけれど、自殺する理由としては、十分すぎるくらいだろう。私は支持するが、これは私が中二病であるということなのかしら。

外編・内編ともに、主役は「死にたがりの青年」ではないことも面白い趣向。

スタッフさんの対応も、良かった。

詩人なき詩Ⅱ

詩人なき詩Ⅱ

KARAS

KARAS APPARATUS(東京都)

2014/10/29 (水) ~ 2014/11/04 (火)公演終了

満足度★★★★★

無題1288(14-337)
20:00の回(晴)。19:35会場着、受付、20:00開場、20:13開演~21:14終演、
21:27トーク(佐東さん)終了。

2回目です。

トークより(一部)
あらかじめ考えて話をしているのではなく、踊り終わった時に感じていることを話そうと思っている。

18年目、年の半分が海外、なかなか日本での公演ができなかった。

日本にいる間、稽古場と劇場の間、もっと観てもらいたいと考えていて、昨年
この場所をインターネットで見つけた。

手作りで始めてやっと1年、本公演、昨年ものと映像と音楽は変わっていないが、舞は繰り返しではなくアップデート(固定されてはいない、新鮮)させている。

感情の揺れ、時間の経過とともに空間の意識も変わってゆくのではないか。

本作のためのものではないが、映像は個人で撮った写真を編集、使用している。

「窓」...何かないか、何もないのか、ただ見ているのか、開放された意識。

ひとまず

詩人なき詩Ⅱ

詩人なき詩Ⅱ

KARAS

KARAS APPARATUS(東京都)

2014/10/29 (水) ~ 2014/11/04 (火)公演終了

満足度★★★★

夜の回
この会はアフタートーク込で90分、トークが長めらしい。ふと思い立って、勅使川原氏も出演したとのこと。最初は長めの映像が続いて上映会かと心配になったが、途中からダンスもあった。序盤の出演者(立ち方)なしやゆっくりの動作は能を思わせた。落ち着いた良い作品である。

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