花田一郎の述懐
カストリ社
SPACE9(大阪府)
2014/11/07 (金) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
お祭りやなぁ
意味の分からない所もあるけど、笑えるんだなあ。
そして、ちょっぴり優しさも。
刺激的だったぜ!
ありがとう
かなたから
アンティークス
「劇」小劇場(東京都)
2014/11/06 (木) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★
真面目な…
公演スタイル。伏線を施した内容は回収・説明していた。
また、”かなたから”にあえて繋げなくても十分面白い。逆にSF風にすることで現実の社会性や人間性という身近な問題を回避したようで表層的な印象になった。また、演出として20数年間という経過を描いているので、その状況の変化はキャストの演技力に負うことになった。しかし、基本的には幼子時代から成人までを演じたが、途中回想シーンも取り入れながら違和感なく最後まで観ることができた。
ネタバレBOX
結末は、少女はエイリアン?不妊夫婦に拾われ、その子として育てられるが、母親がカルト教団に入信し、その団体に懐疑的な父親と夫婦喧嘩が高じて…父親が母親を含む親族を殺してしまう。父親は無実を訴え20年に亘る再審請求で無罪を勝ち取る。実は少女の親友の母親(教団信者)が犯人という結末。
長い年月を描いているが、全体として少女の成長記録のようで、裁判等(再審請求の署名活動は、少女およびその友達の活動的側面のようだ)はその一部の出来事として捉えている。ストーリーは伏線をはり、それを丁寧に解いていく親切さ(前述済み)。
好感の持てる公演であるが、最後は100歳まで生き邂逅したような件があったが必要だろうか。
今後の公演にも期待しております。
新しい自分のつくりかた【ご来場誠にありがとうございました!】
ラフメーカー
新宿眼科画廊(東京都)
2014/11/07 (金) ~ 2014/11/12 (水)公演終了
満足度★★★★★
どれもよかった
前の2話はともかく面白くて、ゲラゲラ笑わせてもらいました!
最後もオモロい話かとおもいきや意外な展開! ラフメーカーの本公演で見てみたくなる、素敵なお話でした!
オムニバスで映像を使ったのも、新しかったですね。
ロケット・マン
劇団鋼鉄村松
テアトルBONBON(東京都)
2014/11/06 (木) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
ロケット・マン
ロケット・マンをソワレで観てきました♪
鋼鉄村松さんの舞台はガチゲキからの二度目まして…
笑いから心に沁みる悠久の時、はじまりの意味がようやく繋がった時は目の汗が溢れそう(T_T)
みおちゃんの可愛らしさ!納得(≧∇≦*)(笑)
こやまりさんの演技そこに時を生きてきた存在があった!
4771-72
水中めがね∞
吉祥寺櫂スタジオ(東京都)
2014/11/06 (木) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
無題1295(14-344)
14:00の回(曇)。13:30受付、開場。先日観た「その揺れでふれる手」、「カミグセ」のつくにさんが、こちらで制作とありましたので観に来ました。
桜美林の芝居は「劇団はへっ(2013/4@画廊)」を入れて3作目になります。ミニ椅子2列、通常の椅子、右壁際にも1列、この会場でこんなに入っているのは初めて。抽象的、幾何学風の舞台「窓枠」「ドア枠」のようなものと、中央にステンドグラス風のもの。
13:59前説(85分)、14:03開演〜15:26終演。揺れる少女の想い、自我との葛藤、見るものが蒼く輝き、愛おしく思える時期。成長し、忘れることが安寧をもたらすことに気がつく時期。夢見る頃の小さくも鋭い痛みを感じるココロ。女優陣好演、爽やか。
よーく確認してみると。炭田さん「IN HER TWENTIES 2013(2013/2@王子)」「フリル(2012/9@王子)」「矢印(2013/4@画廊)」でスタッフにお名前、林さん、水口さんも「ピュア魂2」。
終演後、話し合う役者と多くの観客。台本を購入、つくにさんと少しお話し。今後、桜美林ダンサーの公演をいくつか予定しています。まずは月曜日に「TABATHA(@渋谷)」、月末は@セッションハウス。
ネタバレBOX
とはいうものの、「JQK」の役回りはよくわかりませんでした。冒頭「きれいは汚い、汚いはきれい(マクベスの魔女ですね)」という言い回しに似たセリフがあると思うのは考え過ぎか...せっかく3人いるのだから、もっと預言じみたセリフや仕草、シーンをもってくれば心の奥に迫った物語になったのではないかと思いました。
夫婦と共通の友人のエピソードもちょっと唐突に感じ、最後の「和解」みたいなシーンはないほうがリアル。
ロケット・マン
劇団鋼鉄村松
テアトルBONBON(東京都)
2014/11/06 (木) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★
神の領域に入らんとする?!
コミカル・サイエンス・ファンタジー。
しかし、単なるコメディーではない!
“神のみぞ知る領域を以って、275年の時をかけ、
人類の「夢」、人間の「欲」、「葛藤」、そして「愛」を描いた物語。”
劇団20周年の力量を感じた舞台だった!
恐るべし“鋼鉄村松”!ブラーボ!
棚からハムレット
CAPTAIN CHIMPANZEE
ザ・ポケット(東京都)
2014/11/05 (水) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★
名コンビ!
ところどころに散りばめられた「笑い」の演出がツボにハマりました!特にグレイ&セピアのコンビネーションが良かった。長い台詞をもう少し削るか、途中で間を入れればテンポが損なわれないのかなと思うとこもありましたが、楽しく観劇できました!次回作が早くも楽しみ♪
メイツ! -ブラウン管の向こうへ-
劇団6番シード
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2014/10/29 (水) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
2回目観ると
さらに楽しい!
改めて歌っていいな~と思えるミュージカル!!
皆さんの歌が耳から離れない!!
マッチ売りの少女
CHAiroiPLIN
d-倉庫(東京都)
2014/11/06 (木) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★
表層と深層
スズキ 拓朗氏のソロ、火の用心は、巨大マッチとのバランスダンス。マッチ売りたちのダンスは組みダンス。(こういう言い方が正しいかどうか分からないが)いつも通り、バランス感覚の良いダンスだが、元々を辿ればアンデルセンの悲劇童話だ。が、今作のテキストは別役 実バージョンである。
ネタバレBOX
手元に別役テキストが無いので確認できていないのだが、今作では、マッチ売りの少女が模範的な市民の住まいを市役所で確認した後訪ねてゆくシーンがある。
生じ入れられた家では、丁度、お茶を飲んでおり、少女もお呼ばれに預かるのだが、出されたカップは1つ。然し背後には同じ身なりのマッチ売りの少女がまだ7,8人は居る。その約半数は、男の役者である。而も招かれた少女を含む全員がオープニング直後のダンスシーンでは、マッチを擦った後、股間に灯りが点るダンスを披露している。答えは自ずと明らかであろう。因みに少女の年齢は7歳である。
少し、世間を知ると言う者なら、マッチする束の間に、彼女達は生者の果てのない闇を見せていたのだ、とでも言わねばならないだろう。それは、行儀よく、模範的小市民として暮らしている夫婦の居間の暖かさの陰には、陰惨で鬱々とした年端も行かない男娼、娼婦の現実が横たわっている現実を示しているのだ。
そして、招じ入れられた1人の少女の背景にたくさんの同じ格好をした子供達が居るのは、無論、彼女1人が例外ではないどころか、子供達の行きつく先が此処にしか無いことを暗示している。その意味で、マッチを売る総ての子供が、「善良」な市民の子なのである。おまけに、7歳の子供から、こんなことを思いつくわけでもあるまい。
少女の訪ねた一角には、暖かい火の灯った家は2軒あった。2軒の間に小さな隙間があった。朝、少女の命は消えていた。彼女は手に殆ど燃え尽きたマッチの束を抱えていた。“彼女は寒かったのです”とナレーションは告げるが、彼女の寒さは単に冬枯れの寒さのみではあるまい。親切や善良を売りにしている小市民の陰の部分、普段決して他人に見せることのない、本能に支配された部分をひた隠そうとして様々に偽装する。その浅ましさにこそ凍りついたのではなかったか?
In The PLAYROOM
DART’S
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2014/10/31 (金) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
密室のサスペンス・アクション
密室の会話劇でありながら、新宿を駆け回るサスペンス・アクションになっているところがまず圧巻。それでいて、ただの活劇には終わらない展開にぐいぐい引き込まれました。複雑な構成の物語を支えきった役者さんたちの熱演も素晴らしいです。
ネタバレBOX
見ている間つきまとうかすかな「違和感」の正体があらわになった時、<想像力>を駆使した物語が、<想像力>についての物語だったことに気付かされ、震えました。物語を作るとはどういうことかを鮮やかに見せてくれたような気がします。島本和彦「燃えよペン」にならっていえば「すべての作家がこうだと思っていただきたい!」ということではないでしょうか。
かなたから
アンティークス
「劇」小劇場(東京都)
2014/11/06 (木) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★
らしい
随所に涙のツボが用意されていました。
ネタバレBOX
今回はカルト教団の化学兵器によって家族を殺された男が犯人とされた事件の冤罪を晴らす社会派ドラマに徹しているのかと思っていましたが、やはりそこはアンティークでした。
宇宙人の赤ちゃんを自分の子として育てたことがストレスとなって妻であり母である笙子がカルト教団やすらぎの家に入信したとしたら、可愛いきことはいえ、結果的にはえらい迷惑なお邪魔虫だったわけで、そのような認識があったのか、100年後きこが宇宙に帰るときには、夫婦がきこに出会う前の状態に戻して帰って行きました。
20年以上に亘る服役のことや冤罪を晴らすための労力、人と人との出会いや宇宙人と人との出会いも宇宙人の時計からすると一瞬であり、さらには無かったことになったのかもしれません。宇宙人と人間の時間軸の違いは、音楽座『シャボン玉とんだ宇宙までとんだ』を彷彿させました。
ハレー彗星が来た1986年から再スタートする夫婦には、流産を乗り越えて今度は赤ちゃんが授かるかもしれません。宇宙人なら産めない身体になった笙子を治療してあげたはずだと思っています。
親は親、子は子、個人を大切に考えているところが素敵ですが、ケケケや黒い子やラムネ菓子など何となくワンパターン化しているようなところは少し気になりました。
儚みのしつらえ
TRASHMASTERS
紀伊國屋ホール(東京都)
2014/11/07 (金) ~ 2014/11/12 (水)公演終了
満足度★★★★
力作、すごいよ、これ・・・
これでもかというくらい、人間の本質を観せつけられて、結論は観劇者自身で考えさせる作品と思える。
人間が置かれる環境、状況に翻弄されるさまは見もの。
観劇好きの人にオススメ。
観劇後は、色々な感情が渦巻き、頭の整理に時間を要した。
家族って、人を愛するって、人生ってなんだろう・・・。
役者陣の力量ある演技、終演時の深々としたお辞儀は心に残る。
上演時間2時間25分(休憩なし)。
ネタバレBOX
この劇場規模にしては、性描写もかなり激しく、異性との観劇には注意(笑)。
紡ぐ舞い
劇団水中ランナー
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2014/11/05 (水) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
芝居好きには是非見てもらいたい。
感動した。そんな単純な言葉では言い表せないが、なにしろ素晴らしかった。脚本の中身が濃く、お客様の目を引き付ける演出。そして演者の皆様の熱さ。どれをとっても★5つ以上あげたい。関西のお話ということだったので、文化的なギャップがあると嫌だなぁと思って観に行ったのだが、そんな心配は無用だった。
関西弁、踊り、早替え、テンポ等どれをとっても稽古量の多さを物語っていて、演者の皆さんの熱さ、観ている側が楽しくなるくらいの笑顔に心を打たれた。
また前回と比べると出演している役者のレベルの上がりっぷりも感動したポイントの一つ。
王道の芝居に、さらにもっと良いものを作ろうとする姿勢に拍手。
とべた褒めしてみたが、もちろん話の複雑さや納得いかない部分もあるのかも知れないが、芝居好きの人たちには是非一度観てもらいたい。
舞台『里見八犬伝』
日本テレビ
シアターBRAVA!(大阪府)
2014/11/21 (金) ~ 2014/11/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
もう一度
今までに、いくつかの「八犬伝」を観たが、今回の作品、断トツの出来!ヒーローではなく、各々の抱えるもの、葛藤、悲しみが良く表現されている。殺陣の出来る若手、バリエーションも様々。殺陣好きには見応えがあった。また脇を固めるベテラン組もいい味を出していた。来週また観に行くこととした。
別れても好きな人 2014
劇団競泳水着
こまばアゴラ劇場(東京都)
2014/11/06 (木) ~ 2014/11/17 (月)公演終了
満足度★★★
ネタばれ
ネタばれ
ネタバレBOX
劇団競泳水着の【別れても好きな人】を観劇。
一組の夫婦の破綻から始まり、それにつながる妹、友人などの恋愛模様を現在、過去(10年前)、未来(10年後)に渡る恋物語。
恋愛ものの題材を多く扱う劇団で、作・演出が男性なのだが、それほど男性目線にはならずに描いているのが何時もながら良いところだ。
恋愛ものを扱う場合、女性作家が描くとエログロく、はしたない作品が多いのだが、その辺りは男性作家らしく、恋愛ものは常にロマンチックに、そして男は常に女々しく!を定石にしているようだ。
そして今作は、恋愛とは美しいもの、そして生きる糧になる!がテーマであったようだ。
何気に何時も目にしている俳優の村上誠基と亀田梨紗が非常に良い。
ジョージ・イブラヒム(アルカサバ・シアター)[パレスチナ]× 坂田ゆかり(演出)× 目(美術)× 長島 確(ドラマトゥルク)『羅生門|藪の中』
フェスティバル/トーキョー実行委員会
あうるすぽっと(東京都)
2014/11/05 (水) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★
パレスチナと「藪の中」
「藪の中」の出来事を傍観している者も、同罪である。
ネタバレBOX
パレスチナの俳優さんたちが、芥川龍之介の『羅生門』『藪の中』をもとにした、黒澤監督の映画『羅生門』をさらにアメリカで舞台化された作品を上演するという。
その前情報からは、たぷん「視点(立場)が変われば、見えるものも変わってくる」ということに収斂されるのではないかと思った。
パレスチナで起きていることの捉え方ともリンクしてくるのではないかと思ったからだ。
しかし、演出は日本の人が行う。
それは違ううのではないか、と思ったのだが、果たしてどうなのだろうか、興味津々で劇場に足を運んだ。
思った以上に『羅生門|藪の中』であった。
舞台は「いつ」の「どこ」なのかははっきりさせていない。
させていないが、地名は京都のままであり、登場人物の名前も「たじょうまる」と日本名のまま、しかし取材に訪れた男がことの顛末を語るというところで、現代めいてくる。
3人が雨の中、羅生門にいて、夫婦者が襲われ、夫が死んだという出来事について語る。
その展開はご存じのとおりであり、夫婦者もそれを襲った暴漢も「自分が夫を殺した(夫は自殺した)」と主張するのだ。
ここで、「立場が変われば、見えるものも変わってくる」ということが浮かび上がる。
しかし、「自分が殺した」と訴える人々の「声」が、私には届いてこない。
台詞が日本語でになく字幕であった、ということではない。
「なぜ、自分が殺した」と「主張するのか」あるいは「主張しなければならなかったのか」が伝わってこないのだ。
各々が自らのことを語る前に、その状況を見せる。
そして、どうだったかの説明を延々とモノローグで行うのだが、それが「単なる状況説明」にしか見えない、聞こえないのだ。
「立場が変われば、見えるものも変わってくる」というのは、「見えると主張するものが変わってくる」である。
嫌でもパレスチナ問題とリンクしてしまう。
そうであればなおのこと、その「立場」は非常に重要ではないのか。
それが「切実なもの」として伝わってこなければ、せっかくの戯曲が活かせないないのではないか。
「パレスチナの俳優さんたち」が演じている「意味」を考え合わせると、とても大切なことだっではないかと思うのだ。
もちろん、「パレスチナの俳優さんたち」でなくても、「演劇」として、それはとても重要なことではなかったのかと思うのだ。
「立場」をあえて軽く見せる意味は、今回の作品にはないだろう。
そういう意味合いがあれば別だが、ここでは違うと思う。
だから、ラストの独白も響いてこない。
アメリカの演劇は知らないが、この作品のラストは、芥川の原作も黒澤の映画と異なるところがある。
すなわち、羅生門のところで話す3人さえも、「自分が(夫または妻を)殺した」と言い出すのだ。
これがこの舞台の肝ではないだろうか。
つまり、「立場が変われば、見えるものも変わってくる(見えると主張するものが変わってくる)」の先にそれはあり、自分たちも、夫婦者と暴漢という、「他人の出来事」を、「ただ見ているだけ」と思っているのだが、実は「自分たちも“それ”にかかわっている」ということに、「気づかされてしまう」ということなのだ。
この問題提起は非常に重い。
つまり、「パレスチナ問題」は「パレスチナの問題である」と、どこか遠い出来事と思っている私たち、日本の人たちに鋭く向けられたメッセージだということなのだ。
「パレスチナ」という「藪の中」で起こっていることを傍観している者にも、そこで起こっていることへの「罪」はある、ということ。
「あななたちも、ここにかかわっているのだよ」と舞台の上から叫んでいるのだ。
私たちは、そのメッセージを、この作品からとらえることはできたのだろうか。
彼らは「私たちは新しいアラブ人」であると宣言したのだ。
ということで、とても大切なことを伝えるはずの作品なのだが、その肝であるところの、「他人事ではない」というメッセージを伝えるまでの、それぞれの「立場」の「主張」が伝わってこないことに非常に苛立ってしまった。
3人のモノローグはそれだけ大切なものだったのだ。
演劇作品としても、肝であるはずだ。
演出家を日本の人にすることによって、日本の観客に近くしようと思ったのだろうし、問題を「パレスチナ問題」1点に絞りたくなかったのだろうとは思うのだが、ここはやはり、皮膚感覚で「それ」を感じているであろう、パレスチナの方たちに演出してほしかったと思う。
それは、「アラブからの“見方”」であっても構わない。
いや、日本に来て作品を見せるのだから、「アラブからの見方」でいいと思うのだ。
シーンの展開にあるダンスは、あまり良くなかった。
音楽は歌詞があるのだから、「そのシーン」で「何を歌っているのか」が非常に気になった。
大切に「台詞」のひとつではなかったのか。
歌詞も字幕に入れてほしかった。
ところどろこに「日本語」が入って、少し笑いを誘うのだが、それは余計だと思った。
外国のバンドがライブで「コンニチハ」と言うのと同じレベルだから。
そんな「サービス精神」はいらない。
また、ラストの独白も日本語なのだが、イントネーションや言葉の切り方などがうまくなく、私はうまく聞き取れなかった。
「藪」はいたるとこころにある、という主張が、だ。
字幕があるのだから、字幕で押してほしかった。
日本語でしゃべれば、日本の観客に近くなるわけではない。
美術は非常に美しい。
しかし、舞台の上の出来事との必然性が感じられず、せっかく美術が作品に活かせてないのが残念だった。
演劇としては、褒められた出来ではない。
その原因は、言ってしまえば、「演出が悪い」のひと言に尽きる。
パレスチナの彼らと同じところに立て、というのではない。
それは無理だ。
無理だとしても、演劇としての「肝」を外してしまえばダメだろう。
そこは、パレスチナの人も日本の人も同じはずだ。
『羅生門|藪の中』の面白いところをきちんと伝えてくれさえすればいいのだ。
来年も彼らが来るのならば、「彼らの作品」を見てみたいと思った。
PPTは、非常に美しい美術を担当した2人が出演した。
内容は、驚くことに当日パンフに書いてあることと、ほぼ同じ。
司会者は当然当日パンフの内容を知っているのだから、別の視点から、舞台作品について引き出すべきだろう。これも残念。
IN/GO rewrite
EgofiLter
ワーサルシアター(東京都)
2014/11/06 (木) ~ 2014/11/10 (月)公演終了
満足度★★★★
ユニーク
五島に僅かに残るカクレ(キリシタン)は、長く激しい弾圧の為に様々な偽装を凝らして信仰を守った。
(内容のもう少し細かい点については、楽日以降に追記する。普段は経験しないであろう、価値観やそれらの価値観をベースにした物語に取り敢えずは浸って欲しい。)
ネタバレBOX
1612年から1899年迄288年に亘った弾圧の歴史である。弾圧の具体的在り様は在所によって異なり、継承は明文化された聖書によるものではなく基本的には、口伝であった為、内容は伝える者の記憶に曖昧さや間違いがあれば、そのような形で伝わったハズであるし、伝えられた者も、その内容を次の者に正確に伝えたか否かもハッキリ言って分からない。その上、大々的に皆が集って会議を開くこと等出来なかったわけだから、各々の教義は在所によって相違を見せるに至った。
通常のキリスト教と異なる点を少し挙げておくと、供え物は、パンの代わりに餅、ワインの代わりにお神酒という具合だ。マリア・キリスト母子像やキリスト磔刑像などは、表に出す訳に行かないから納戸神に姿を変えた。更にこれらの偽装はその域を越え、納戸神を偶像化して崇拝するような流れや、禁教令時代の宗教指導者を聖者と崇めて新たな経典、天地始乃事を絶対化するなど、独自の進化を遂げた。結果、キリスト教が明治政府によって認められた後、やってきた宣教師からは、異端とみなされる始末であった。然し、一方で、カクレの先祖が288年もの間、命崖で守ってきた信仰は、欧米のキリスト教諸派の教義とはことなるものであったから、通常のキリスト教に改宗する者とカクレのまま過ごす者の間には、微妙で根深いずれが生じていたのも事実である。
今作は、こんな状況を背負った過疎の島の最後のカクレの死に纏わる物語である。
爆弾魔メグる
あたらしい数字
インディペンデントシアターOji(東京都)
2014/11/07 (金) ~ 2014/11/10 (月)公演終了
満足度★★★
不発弾?
メンヘラってほどじゃない、誰もが持っているちょっとした心の闇。役者さんは悪くないんだけど、少し話が古臭いかなぁ。
心
浮遊許可証
ナイヤビンギ 宴会場 (奈良県生駒市門前町12-9)(奈良県)
2014/10/25 (土) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
逃げろ言うたらパット消えるねん
この山道は、 暗がり峠から生駒山頂奈良そして生駒へよく遊びました。 戦後に新たな神様の多くの社ができ 引き継ぐ者が無く・・・・と聞いた事が有る 子供の頃 大阪側に住んでおりました 子供の頃の生駒の遊び場 物語がしみこみます。
“ありがとう ございました 山道をあるいてみて下さい 枝の柄の着物 枝を柄にした灯籠 その大きめ灯籠の頭の被り物 心がない両手を引かれて帰る”
面白かった。
ネタバレBOX
この山道は、 暗がり峠から生駒山頂奈良そして生駒へよく遊びました。 戦後に新たな神様の多くの社ができ 引き継ぐ者が無く・・・・と聞いた事が有る 子供の頃 大阪側に住んでおりました 子供の頃の生駒の遊び場 物語がしみこみます。
舞台は 生駒の中腹 料亭旅館の様 昔は暗がり峠の宿かな 和室の一室 灯籠が積まれ 折れ枝が付けられている.
家の人心が在りません 心があった時の話 うちの人は、このお山の神様 お嫁さんになった お嫁様 蓮根良子 // トルルルルー 結婚したさー 神様 詐欺 /2/ 寂しい 結婚生活 いつも どこにいるの 朝ごはん一緒に食べたい 朝から 寄り合い 鹿が畑を荒らす 滝におしっこ 良子も行きます どこに行ってはったん 同じ所に行きます /3/ 神様の寄り合い 電信柱が御神木に寄りかかっている 電信柱の気持ち聞こえる 神気を浴びている 超神木 ちょうしんき 聴診器を取り出す。電信柱はこのままにして欲しい 人の様に寄りかかっていたい /4/ 夜 心臓2つ 心も2つ
/5/ 帰ろ 評判いい やめる 引き続き 何でや 何で神様になったんや 逃げた 徴兵検査 もうさせられた あかん道が見えた // 昼に会う右の心臓 夜、左の心臓の神 // おって欲しい好き やっと言って貰いました 人生の逆風が吹いた 自治体が破産 /6/ 働こう 俺 いいわ 窓を大きく開ける /7/ 徴兵 神様変わった お前強いな お前がいる もっとおって 今日のお客様警察に渡さんで 逃げろ言うたらパット消えるねん /8/ 始めましたしたFB 今日の人何で逃がしてあげへんかったん 聞いてくる 昼の神 FBで相談した子 死にますと言った お札作った 朝も夜も一緒にいます ちょと待ってて下さい ちょと休憩 針の歌 嫁入り道具 (芝居の休憩です)
/9/ 上を向いて歩こう 逃げたら電話下さいと言ってる みな電話くれる 神様のお嫁様 この世で一番 尊い仕事見てみたい 良子 会いに行きたい奴いる 弟 着いて来てくれ /10/ 神様のお墓 声聞いてくれ やってみてくれ 俺喋る 何で心臓2つあるか少しわかった 弟さんと仕事したかったんや 俺おったらあかん 紙に書いてくれ S14没 俺が山へ行った年や /11/ おじいちゃんに聞く あっち ハタリョウジ 気の毒やった 超神器の耳で聞いた ハタリョウジ 逃げた兄が元でいじめられて死んだ 良子さん僕の体があったら いろいろ 聞ける 僕の心は貴方の声を聞きたい 私の母は働けない 私は小さな時から働いた 黙ってても良いですか このまま黙っていても良いですか 良子 聞いた 風邪 病気 嘘や 苦しい あんたのせいやない あんたのせいやない 俺のせいか 信じていいんか
信じられるかボケ 頼む 俺出ていく 俺の心 逃げろって言ったら 何で逃げたんや 嫌な道が見えた 言葉になった事 弟 兄 私 言葉にならなかった事 ・・・・ /12/ この世で最も尊い仕事 ほんまの事 よう聞
いたって 心は、体から逃げて行きました 八田良一 9才 八田良二 18才 秋やのに鳴いてる蝉の声 夏に逃げた蝉 // あの人は遠くへ行った 神様になったらいい 未来の神様に 誰かのお腹の中に逃げたらいい ・・・・ にーげろ 心が無くなった そのうち心が着いて来るかもしれません
ありがとう ございました 山道をあるいてみて下さい 枝の柄の着物 枝を柄にした灯籠 その大きめ灯籠の頭の被り物 心がない両手を引かれて帰る
BIER-ビア-
モンゴルズシアターカンパニー
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2014/11/07 (金) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★
「発達障害」重いテーマですが…
「発達障害」重いテーマですが、大変考えさせられました。
「関わろうとする○○」「関わらない○○」…。
受け入れられる社会…。
私たちが積極的に目を向けてこなかった内容。
難しいテーマなので、観劇後、何かを理解した訳ではなく、問題提議されたような…。
この問題には、個々がしっかりと考えないといけないような気がしました。