おくらいり
ゼータクチク&ACTACTION by TEAM HANDY
新宿眼科画廊スペース地下(東京都)
2026/03/27 (金) ~ 2026/03/31 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
説明に「ゼータクチクは、良くも悪くも、平気で観客を裏切る集団ですからね。真相は、現場で確かめてください」…観ました。そしてネタバレにならないよう書くには難しいことも確認。物語の世界観というか構造は、理屈が合っているかではなく感覚・感情で観る舞台。その内容は面白い(伏線は回収)し 惹き付ける 力、魅力がある。予想以上の面白さで、良い意味で裏切られた。
面白いと言えば パンダの被り物をした前説、スケッチブックをフリップ代わりに捲っていく。缶ビールやペットボトルのお茶が無料でもらえる。フリップには「一杯ひっかけて観るぐらいが ちょうどいい芝居」そして「まじめに観られると緊張するから」と。被り物をしているから、代わりに観客の1人に 非常口の場所やトイレへの案内等の注意事項を発話してもらう。本編以外での客弄りだが、仄々として面白かった。ちなみに観客は先客を見て「おはようございます」と挨拶、何となく同業者が多く来ているような。そう言えば発話していた観客も場馴れしていた。
この会場はウナギの寝床のように横長(奥行)、それを上手く使って物語を展開していく。多くのダンボール箱を使って 或る光景を表しているが、さらに その側面を利用しスクリーン代わりにする。それらの小道具をパンダが事前チェックするように歩き回る姿が愛らしい。上演前のサービス、そして和ませる雰囲気作りに好感が持てる。
(上演時間1時間40分 休憩なし)
ネタバレBOX
舞台美術は、上手に剥き出しの配管、下手に机と椅子2組が縦に並び、1つの卓上ライト。奥にダンボール箱が山積になっており、1つは蓋が開いており1人の男が入って(正座して)いる。物語は、この奇妙は光景から始まる。
女がやってきて、男に部屋から出ていくよう言うが、2人の嚙み合わない そうして堂々巡りする会話が続く。そこへ3人目の人物(男)が部屋に入ってくる。3人は警察官でここは新宿署の資料保管室。男2人は所轄(新宿署)の刑事、女は警視庁本庁の監査課、本来出会いたくない関係だが…。監察課は警察内部の調査が主な仕事、そこで浮かんでくるのが迷宮入りになりそうな事件の再(独自)調査。
男2人は、かつて所轄でコンビを組んでいた。しかし或る事情で後から入室してきた男が相方を撃ち殺した。ダンボールに入っている男は幽霊、その姿が見え話をする男と女の存在も奇妙。スピリチュアルであり別次元といった不思議な空間、しかし物語は事実としての重みをもつ。殺人を犯した刑事は、高校時代の友人がサラ金の返済を苦に自殺、その復讐に業者を殺した。つなぎに使っていた男が相方に捕らえられそうになり、犯行がバレるのを阻止するため相方を…。一時 社会問題にもなったサラ金地獄、その現実を舞台の非現実として描く面白さ。
物語は、ジグソーパズルのピースをはめ込んでいくような感覚。理屈ではなく感覚といった気持を大切にしている。登場人物は わずか3人、その奇妙な会話がちぐはぐだが、だんだんと核心に迫っていく展開が巧い。今いるのは資料保管室という閉鎖した空間、しかし その場所が必然となった事件を映像を使って外の光景を映し出す。新宿眼科画廊という狭い会場を上手く使った設定の好公演。3人三様のとぼけた味わいのあるキャラも面白く、その奥に潜む人間性がチラッと見える演技が良い。
次回公演も楽しみにしております。
【東京】下剋上宣言
ILL TOKAI UNDERGROUND
雑遊(東京都)
2026/03/25 (水) ~ 2026/03/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白かった。一歩間違えると糞つまらない観念論争になりがちなのだが巧く切り抜けた。松本人志がAmazonプライムでやっていた『ドキュメンタル』に雰囲気は近い。「笑ってはいけないシリーズ」の対決版で笑った奴が退場して行くルール。最後まで残った奴が優勝。絶対に笑ってはいけない緊張感の中、ぼそっと笑えるナニカを提示していける奴が勝つ。笑いとは何か?を追求していくような作品。今作は演劇とは何か?芝居とは何か?虚構とは何か?逆に“本当”とは何か?を役者達が探り合っていく。
前説に立つ八代将弥氏、特殊漫画家・根本敬に似ている。こじらせ左翼系の神経質で付き合い辛いオーラむんむん。ピースサインで照明に合図を送りスタート。
元山未奈美さんの制作キャラ。
シライケイタ氏のけん玉。
山﨑薫さんの明治座。
果たして、下剋上は成るのか?
是非観に行って頂きたい。
ネタバレBOX
若手演出家コンクール2023にて最優秀賞に選ばれた八代将弥氏。審査員だったシライケイタ氏はその新しく独創的なスタイルに興奮し「一緒にやろうよ」と声を掛けた。名古屋で活動する元山未奈美さんを客演に迎え上京、東京のシライケイタ氏と山﨑薫さんと稽古場にて挨拶。今作の作劇法は独特でシナリオもプロットも用意されていない。素の会話からエチュード(即興芝居)に入り、それを何度も繰り返していく制作過程そのものをドキュメンタリーとして作品にすると言う。果たしてそれ面白いのか?誰もが不安に思う。ドキュメンタリーを撮りながら、そのラッシュをその都度皆で確認し、どうしたらもっと魅力的な作品になれたのかを議論し合う感じ。更にそれを撮っている。
壁を両手で叩くサインで「一度、止めます。」演技と本音とネタと役柄がシームレスに絡み合う。
「という役柄を演じているというテイでお願いします。」
そう言われるとせざるを得ない役者のサガ。
じゃあドキュメンタリーじゃないじゃん。
照明の明暗が演出を兼ねている。
面白いのはハプニングだと思わせた箇所が全部演技として組み込まれていたことが再現によって判明する。口紅のキャップを落とした山﨑薫さん、コーラの蓋を落とした元山未奈美さん。
再現と反復、それが演劇。そこを逃れようと足掻く者達は再現できないもの、反復できないものを求めた。計算できないナマの反応にリアルさを。
今作は凄く面白かったが、手の内が明かされた次の作品でも観客に面白いと思わせられるか?が気になる。より過激にしていく方法論だとすぐに飽きられ消費され行き詰まる。劇団普通の遣り口が正着のような気もする。
※ここから余談。
この系の作品だと『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE 2 サイキック・ラブ 』が一つの到達点だと思っている。自分で自分を演じながら作品として求められ望む場所へとリアルタイムで進んで行く映画。
寺山修司は『田園に死す』で自分の少年時代を映画化する。途中で作品はその映画を上映している試写会の現場と変わり、寺山修司は「こんなもの、全部嘘だ」と吐き捨てて出て行く。入れ子構造で虚構を破壊していく形。
1987年の原一男の出世作、『ゆきゆきて、神軍』。戦時中、ニューギニアで地獄を見た奥崎謙三は戦後、陸海軍の最高指揮官であった昭和天皇にパチンコ玉を発射するなど過激な活動を繰り返す。そのドキュメンタリー映画は奥崎謙三を煽り、当時の上官を追い詰めていく。上官の家に拳銃を持って押し掛けた奥崎謙三が息子を撃って逮捕されて終幕。キネ旬2位。ドキュメンタリーと言いつつ、被写体を煽る行為について議論された。
懲役十二年満期で出所した奥崎謙三77歳。1998年、彼を主人公に狂ったドキュメンタリー映画『神様の愛い奴』が製作される。府中刑務所出所を現地で再現する際に『死亡遊戯』の黄色いトラックスーツを着せるなど悪趣味全開。奥崎謙三を反天皇制の英雄にしようとする左翼の思惑を目茶苦茶にぶち壊した。「絶対に観ない方がいい」と人に念押ししたが必ずそいつは観るというジンクスあり。一生トラウマ・クラスの傑作。
相原コージの『一齣漫画宣言』が小学館文庫になった際、解説が庵野秀明だった。「今日のオナニーはしなくてよかったな」という作品に「表現者としてそれは絶対に言ってはならない!」と激しく警告していた。そののち、相原コージは鬱病になる。
『地獄の黙示録』の製作過程のドキュメンタリー映画、『ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録』。全然本編よりも面白い。これをより楽しむ為に『地獄の黙示録』を観ておく逆転現象が起きている。
カラオケマン さすらいヘルパー
トム・プロジェクト
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2026/03/25 (水) ~ 2026/03/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
1時間20分、ただ一人で台詞を吐き、歌い、踊る姿にただただ感服です。
もうすぐ77歳になろうとしている俳優の実人生と役が見事にオーバーラップしながら、観客を巻き込んでいく芸は貴重だと思いました。そしてなんともいえない愛嬌とやさしさ。まだまだ見続けたいシリーズ作品です。
Better Days
“STRAYDOG”
サンモールスタジオ(東京都)
2026/03/25 (水) ~ 2026/03/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
アクアチームの回。序盤は何だかわちゃわちゃしすぎていて、どうなることかと不安になったが、みんなの元気と笑顔で、いつのまにか観ているこちらも笑顔に。それにしても、貝原先生、声枯れすぎ(大丈夫か?)。
粛々と運針
iaku
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2026/03/27 (金) ~ 2026/03/30 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
流石イアク
何年経っても色あせず
少し現代的になっていた?と思いますが、とても良かったです😊
おくらいり
ゼータクチク&ACTACTION by TEAM HANDY
新宿眼科画廊スペース地下(東京都)
2026/03/27 (金) ~ 2026/03/31 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
最初から最後まで、えっ?!どうなってるの?えっ?!そうゆうこと??
釘付けとなります!
時間があっというまに感じました。
役者さんの掛け合いも楽しく、また、終了後素に戻った時のナチュラルなご様子に私はほっこりしました。
ネタバレBOX
前説?の観客を巻き込んでのやりとり面白かったです!
指名するお客さんは考えて選んでらっしゃると(緊張しなそうで、しっかりのってくれるかたなど)思いますが、次に選ばれてしまうのでは!?とドキドキでした笑
また、飲み物もいただき新鮮でした。ご馳走様でした。
ライブハウスなど観客がワンドリンクを購入が多いなか、逆にいただけるのは驚きです。
ありがとうございました!
うみおと
アップスシアター
すみだパークシアター倉(東京都)
2026/03/20 (金) ~ 2026/03/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
すばらしかったです。まずは音響に痺れました。重低音最高ですね。波の音や雷の音がめっちゃ迫力があってよかったです。音圧かせぐためにベースのレンジかなり高く設定されたかと^^ あと、ステージが客席より20cmほど低くなんかオーディションの審査員をしている気分でした。さて、舞台の内容ですが「えっ?」と思えることがありますが、でも、これ実話なんですよね… どこまでが実話なのかすごく気になりました。全体的に起業の話や兄弟の確執など話が盛りだくさんで楽しめました。あと、そうそう、スクリーンの内側でしゃべっているときにいい感じでエコーがかかっていましたが、あれどうやっているのかすごく気になりました…
ロスメルスホルム
ハツビロコウ
シアター711(東京都)
2026/03/24 (火) ~ 2026/03/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
なかなか良質な公演。当日パンフレットには、イプセンの中では「最も複雑で、多面的で、難解な作品」とあり、たしかに観念的・抽象的な台詞が少なからずあるが、今回の台本や演出では、複雑や難解というより、よく整理され受容しやすい印象があった。現代日本の観客に対して上演するには、イプセンの原作を紐解き何かに焦点を当てて現代化・構造化する工程が必須なのだろう。この作品は登場人物間の強い緊張を孕むストーリーであるが、本公演は緊張の中に繊細さを強く感じさせる演出・演技で感銘を受けた。その繊細さは主人公のキャラクターの反映や抑制された丁寧な演技、簡潔な舞台、場のつなぎで流れるラヴェルの静かなピアノ曲、演者の呼吸や間が観客にダイレクトに伝わる小劇場のアットホームな空間などから総合的に醸し出された効果だろう。この繊細な雰囲気があるから、最後の結末も「おいおい、どうしてそうなっちゃうの?」とならずに自然に受け入れ可能になった気がする。
かいそう
KAEDEN
ひつじ座(東京都)
2026/03/26 (木) ~ 2026/03/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
2回目の公演ということのようだが、脚本は中々しっかりしている。演技の上手い役者も2人いる。尺が60分の作品なのに開演が7分遅れた際何もエクスキューズが無かったのはちょっと気になった。
ネタバレBOX
劇団名には3つの意味が含まれているという。主宰者名、EDEN、DENの3つだ。今作のタイトルが漢字表記でなく、表音文字表記である理由も同様である。漢字で表現すれば回想、会葬、回送、海藻、階層等々かなり多くの解が得られよう。言い換えれば人生に必要な選択から逃げている発想だと断じることができる。まあ、それが可能なうちは繭に籠っているのも良かろう。何れ嫌でも選択せざるを得ぬ局面が現れる。この事実を脚本家が理解しているのは明らかである。ヒトという生き物が関係性の網目から決して逃れることができない存在である事実も。単にヒトのみならず総て存在は諸関係の中に在る。劇団名に端的に示されているようにその時迄のmoratorium或いは自死という解が待っている訳だが、今作はこの辺りの各登場人物の在り様をKAISOU行き及びTENBOU行きの列車の行き先で示している。その行く先は同名であっても個々人に定められた下車駅は各々たった1つしかない。車掌兼運転手によればこれらは総て運命で定められているのだという。それら個々の事例がオムニバス形式で展開する。尺は60分。
演出で気になったのは、小道具として用いられる吊革が、スマホに成ったり、数珠になったりと他の様々なアイテムになって用いられるのだが列車に乗車後、最初に吊革がスマホに変じる際、ちゃんと一旦吊革を隠し持つ役者がいる反面、ぼんゃり観客に晒したままの役者が居た点に演出家がダメだしをしていなかった模様が見て取れる。これはマイナス点だ。ラストシーンは解釈が分かれようが自分の解釈は、演劇セオリー通り、気の利いたものとした。
国語事件殺人辞典
こまつ座
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2026/03/07 (土) ~ 2026/03/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
筧利夫がこまつ座出演というのは何だか違和感もあったのだが、とにかく本作での台詞量には圧倒されたし、相棒役の諏訪珠理も素晴らしかった。40年以上前のしゃぼん玉座の旗揚げ公演も観ているのだけど、いくつか印象的だった台詞を覚えているぐらいで、内容の方はこんな話だったっけ?と思うくらい忘れていた。
Bright Star~asterisk~
株式会社スタイルオフィス
CBGKシブゲキ!!(東京都)
2026/03/25 (水) ~ 2026/03/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
それはないよね、それはどうなの、いや無理だって・・・と突っ込みどころ満載でしたが笑えるシーンがあったり、意外な展開だったり、緊張感漂うシーンもあったりと面白かったです!
ネタバレBOX
元々は朗読劇だったそうで、それならどんなシーンかはこちらの想像力でどうにでもなるわけですが、生の舞台ではそうはいきません。どう見たって戦ったら科学力で戦闘力でこっちが負けるわと言うのが明白です。なので、そうなるのは無理があるかなと・・・
本当は脳みそだけで生きているプレアさんの表現が良かったです。
私なら良平を選ぶけどなあと言うのは舞台を見てお確かめください。
みんなクリスマスが好き〜ホワイトデーver〜
人間嫌い
Paperback Studio(東京都)
2026/03/26 (木) ~ 2026/03/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
シンプルに面白かったです。最初はあんなにもっさりしててコフレ売ってるんかい、とか行事好き過ぎてうざいとか思ってたけど途中からめっちゃ面白くなってしまいました(笑)1時間でライトに見られるのも良いですね。
ドライブイン右中間
ティダ・ラバダ・ヒマヒマ
水性(東京都)
2026/03/20 (金) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2026/03/21 (土) 12:00
価格3,000円
いい作品です
海の底の貝を照らすように
村松みさきプロデュース
劇場HOPE(東京都)
2026/03/26 (木) ~ 2026/03/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2026/03/26 (木) 14:00
価格5,500円
すてき
伽羅先代萩
江戸糸あやつり人形 結城座
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2026/03/25 (水) ~ 2026/03/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
仙台藩三代藩主の伊達綱宗は遊郭で放蕩三昧。(相手は吉原三浦屋の高尾太夫の噂)。1660年7月、家臣と親族大名の連名での陳情で幕府が動き、21歳で強制隠居させられた。四代藩主になったのは2歳の伊達綱村。その後、実権を握った大叔父の伊達宗勝の専横が問題になり、伊達宗重が幕府に上訴。幕府審問の控え室で伊達宗勝派の原田宗輔が訴えた伊達宗重を斬り殺す刃傷沙汰に。原田宗輔もその場で斬り殺された。この騒動の責任を取らされて伊達宗勝の一関藩は改易に。
今作はこの「伊達騒動」を鎌倉時代の奥州藤原氏一族に置き換えている。作者は松四貫、高橋武兵衛、吉田角丸。
伊達綱宗が吉原に通う際、伽羅(きゃら)の下駄を履いたという。最高級の香木である伽羅を銘木と読み、舞台である仙台藩を掛けたタイトル。逆に歌舞伎から由来し、マメ科の黄色い花にセンダイハギと名付けられた。
ネタバレBOX
義太夫・竹本越孝(こしこう)さん。
三味線・鶴澤津賀花(つがはな)さん。
①花水橋(はなみずばし)
福田善之が新たに書き下ろしたヴァージョン。屋台の二八蕎麦屋に来たベロンベロンに酔っ払った仲間〈ちゅうげん〉(三代目両川船遊氏)と蕎麦屋の親父(十三代目結城孫三郎氏)の遣り取り。
遊郭から駕籠で帰って来た足利頼兼を逆臣・仁木(にっき)弾正の配下である黒沢官蔵(小貫泰明氏)とその手下達が鎌倉・花水橋で襲う。オリジナルではお抱えの力士・絹川谷蔵が駆けつけて蹴散らすのだが、今作ではとある剣士・松が枝節之助(三代目両川船遊氏)が人形真っ二つに暴れ回る。
殺陣の時、人形の脚が180度開脚してしまうのが難点。不格好。
②竹の間
③御殿=飯焚き(ままたき)+政岡忠義
乳人(めのと=乳母)である政岡(三代目両川船遊氏)。「頼朝公からの見舞いの菓子」を逆臣方の栄御前(結城育子さん)が鶴喜代君(大島千波さん)に食べさせようとする。どうにも困った政岡であったが突然飛び込んで来た息子の千松(安藤光さん)が貪りついて平らげる。毒に悶え苦しむ千松を仁木弾正の妹、八汐(十三代目結城孫三郎氏)が懐剣で突いて絶命させる。毒殺の証拠を消す為だった。それを見ても顔色一つ変えない政岡。皆が帰った後、もがき苦しんで泣き叫ぶ。「でかしゃった!」そこに八汐が襲い掛かる。政岡は返り討ちにする。
心情を切々と訴える女方の見せ場=クドキ=口説き。
忠臣方の沖ノ井(湯本アキさん)。
④床下
床下で警護の為、宿直(とのい)していた荒獅子男之助(三代目両川船遊氏)が現れた異形の大鼠(小貫泰明氏)の首根っこを踏み付ける。隙を突いて逃げる大鼠、小柄を投げると額に当たり姿をくらます。その正体、額から血が流れていることに気付いた長袴の仁木弾正(十三代目結城孫三郎氏)はニヤリとして花道をゆっくりと去って行く。
小姓千弥(湯本アキさん)。
⑤対決
⑥刃傷
一時間の作品が終わるとトーク・ショー。演劇評論家・葛西聖司氏が淀川長治みたいで好感が持てる。圧倒的な知識量、目線の一つ一つが勉強になる。
三代目両川船遊氏は今年83歳、死の話ばかりする訳だ。
明治時代、9代目孫三郎がそれまでの人形遣い師が高い足場から操作することをやめ、出遣いで台詞も喋るように変えた。
十三代目結城孫三郎氏は逆に一度、伝統である足場での人形遣いを経験したいと述べる。
黒革の手帖
Alexandrite Stage
扇町ミュージアムキューブ・CUBE01(大阪府)
2026/03/26 (木) ~ 2026/03/28 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
映画で何度か観たことある作品
松本清張の代表作
セットはゴージャスです
目の保養にもなります
演出が今ひとつ…かな
何度かドラマや映画で観ている人には…
お金に良い悪いは無いけどね〜
小ガガ#5『理由(まぶしい)』
ガガ
カフェムリウイ「屋上劇場」(東京都)
2026/03/20 (金) ~ 2026/03/29 (日)公演終了
第2回KO-KO-KOENJI演劇けんきゅー大会
徳島県立小松島高等学校放送・演劇部
座・高円寺2(東京都)
2026/03/23 (月) ~ 2026/03/25 (水)公演終了
実演鑑賞
高校演劇の現役生と卒業生が垣根を越えて参加できるショーケース形式の企画公演。上演すること、鑑賞されること、対話すること、などを経て「高校演劇を楽しく研究しよう!」という意図があるそうです。特に、演劇部を卒業した生徒たちが、その後の人生でも演劇と関わり続けるためには? という問題意識を大事にされています。東京・高円寺で徳島県の高校演劇が観られる機会は貴重ですし、個人的に初見の学校や団体も多く、良い経験となりました。
ネタバレBOX
高校生4演目、卒業生3演目、計7演目を観劇しました。部員の少ない学校は二人芝居を上演したり、部員の多い学校は群像劇や集団パフォーマンスを披露したり、各学校・団体の状況に応じた内容でした。良い意味で、自分の内側で顕在化したのは「これらの上演を高校演劇の文脈で観るべきか?」という問題意識。全体的に「演劇活動とは?」「演劇部とは?」「高校演劇とは?」という、作り手たちの内省的な視点が見える作品が多く、客席に座る大人たちも「高校演劇を研究する」場に参加することができました。
うみおと
アップスシアター
すみだパークシアター倉(東京都)
2026/03/20 (金) ~ 2026/03/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
メリハリの効いた脚本で、演技、演出もグー。お勧め!
ネタバレBOX
板上やや特異な舞台美術、多角的な台の上にこちらもペンタかヘクサの上物が載り、この上物は最下段の多角形の上部に載った人間が押して回転させることができる。中段の可動部分上部には4本の柱が建ち各柱の天辺から足元迄それぞれ1枚づつ布が取り付けられており、ある種の密閉空間にもなる。(照明の加減で海中になるなど)場面によって表される物は異なる。最下段の台は不動だが上手に箱馬が接するように置かれ、下手には階段等も設えられている。ホリゾントには矢張りブルーを基調とし濃淡を染め分けた布がホリゾント一杯に広がっている。
更に下手側壁に接する観客席側には小さな平台が側壁手前に立て掛けるように置かれている。何れの造作にも陽光によって変化する海面の色や深度により変化する海水の色を暗示するかのようなグラデーションが施されているのは、今作で大切な役割を果たす鯨が海生の知的哺乳類であることや我らヒトに進化するに至った最初の生命が海で生まれたこと等の意味が込められていよう。尺は休憩無しの約2時間。
脚本はメリハリの利いた極めてヴィヴィッドな創り。実際に在った事象を基に創作された作品だという。役者陣の演技も良い。而も主役・タモツを演じる役者が、タッパも在りマスクもグーというだけでなく存在感もある。良い役者だ。初の主演作ということだが今後を期待したい。また、タモツの実兄でAIの天才的技術者3つ年上のミナトはホメ―ロス以前最大のギリシャ詩人・オルペウスの如く動物の対話を信じ、IT技術を駆使してデータを集積、解析した後ヒトと自然との交感や対話を通して知の領域を変化させる希望を叶えようとしていた。このミナトの感性は当に天才詩人の感性と一致し夢見がち乍ら極めて本質的で持続可能な地球環境を実現する為の夢であった。ミナトの思考は、食物連鎖最上位のヒトという生き物の最上位生物としての責任を果たすものでもある。だが、弟タモツは神経の細い遠慮がちな兄とは正反対のリアリスト。そうならざるを得なかったのは天才に対する非天才の弟の本能的な対抗意識が深層の複合意識に影響されていたからだ。つまり現実生活を堅牢なものとする為にその有能性を活かすタイプであった。この兄弟の角逐が今作のメインストリームを為す。現実には兄弟2人が共同経営者として“キュンマッチ”という名のSNS会社を立ち上げた訳だが、会員が50万を超えた頃、癌で入院していた父の容態が更に悪化し失踪したミナトの死亡届を出したいと言い出した。悪い時には悪いことが重なる。ネット上でキュンマッチの悪評が流れると瞬く間にメディアの報道が追い掛け会員の離脱、社員の辞職が相次いで社は崩壊した。これが、前半で描かれるタモツが清掃会社でバイトをやることになったそもそもの原因である。そして、7年前失踪した兄に横領の疑いが掛けられていた。その内実や真実に迫るタモツと経理リンの調査から横領された金の用途と実現された結果、金の流れ等が描かれる。サブストリームではミナトとタモツの妹で看護婦のユカリと恋人で商社マンのタカシとの笑いを誘う交流譚、清掃会社のバイトカップルマコトとメグのお目出度等や、清掃会社を継がないか? とタモツに声掛けをする社長日暮の人間性等が描かれる。
大団円が如何様に紡がれるかは、観てのお愉しみだ。
国語事件殺人辞典
こまつ座
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2026/03/07 (土) ~ 2026/03/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ひとりの作家が書いた圧巻の台詞量
これは生で体感しとくべき芝居だと思いました
お薦め
筧利夫さん
喉をアイシングしながらのアフタートークにプロの凄みを感じました
台本
版権の問題があるんでしょうが何で台本売らなかったのか
売ったら相当売れてたんじゃないんでしょうか
リピート券
劇場売り限定5000円のチケット
も一回観といた方が良かったか?少し後悔してます