「ハッピー・ウエディング!」
天才劇団バカバッカ
六行会ホール(東京都)
2015/03/11 (水) ~ 2015/03/17 (火)公演終了
満足度★★★★★
良かった
心温まる内容に非常に感動しました。
また、役者の人たちのやり取りがとてもうまく、観ていて時間を忘れるくらいあっという間のお芝居でした。
はてしないものがたり
キシノカワモト
インディペンデントシアターOji(東京都)
2015/03/18 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★
言ってる事はめちゃくちゃかっこ悪いのに、作品はかっこいい
男って…面白い!!
紅一点の工藤さんは芸達者でした☆男性に全然存在感負けてません。
ネタバレBOX
小道具が最高でした。
ママチャリの精、ナナハン?、のびるワンコ、そっぽを向くファルコン、空から降るカール…むずむずするような笑いが腹からじわじわ上がってきました。
あ゛ー…なんか無性にカール食べたい…あのお腹を愛したい…
悪い冗談
アマヤドリ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2015/03/20 (金) ~ 2015/03/29 (日)公演終了
満足度★★★★
隙のない舞台
作家ご本人が指摘の通り、当初のあらすじ説明とはかなり方向転換していたが、「悪と自由」のテーマは伝わってきた。
三部作の完結編、今作だけしか見てないが、これはこれで独立した舞台と思った。あ、過去のあの話や実験部分は前2作とリンクする部分もあったのかな‥?
社会的なテーマを扱っているけど、結構内容は重い。が、若いパワーが溢れ、舞台出演者の同世代が見たらもっと惹きつけられそうな魅力が溢れていた感じ。
「東京」が舞台だが、この舞台では「TOKYO」と例えたほうがしっくりきそうな、過去と現在と未来の異空間を漂うような話だった。
陸橋セットと光の演出も印象に残る。毎回見応えある群舞、今回のダンスは特に好き。自分で踊るとふしぎなおどりになってMP減らしてしまうのが悲しいが。
約110分。
ネタバレBOX
奥の一室に若い男と女。女は途中出ていくが男はずっとそこにいる。
公園内を走り回る男、ぶらついている男、着物姿の童女、花火を見るために集まった同窓生グループ、隣りには女子会、橋の上では今時の恋愛模様、研究室では命令と服従の実験、命令の命令。
それは日本とアジア諸国の過去と現代の歴史のループのようにも透けて見えて来るような。
酒宴の場面で、近隣アジア諸国から見た過去の近代日本の歴史を全く知らないごく一部のゆとり女子の幼稚な会話に、今後の日本の未来を想像したらつい憂い、でも自分たちがあの年代の時にも上の世代から似たようなこと思われてたんだろうな、己の過去を思い出し苦渋してしまった。
戦時中、空襲を受けたのは東京だけではなく、大空襲の被害は日本各地にたくさんある。日本人は日本人でそのことをわかっているつもりだが、他国の人にはそれが理解しづらいというジレンマ。
その国に暮らす誠意と悪意のないまぜの感情。大勢では絡みづらいが個人では絡み合っている友情。国の大罪とそれ故の悲劇。世界の国からコンニチワと言う割に時代と近隣アジアの渡り難い大河かな。
唱歌斉唱から三波春夫の変調まで、日本の歌の豊富さにどこか懐かしさがこみ上げ、まだこの時代は輝かしい未来予想図が見えていたんだと思うと同時に言い知れぬ虚無も感じ、息苦しくなりそうだった。
もう一度見れば、もっと深みにハマれるかもしれない。
絶叫セリフは苦手なので、ジョギング青年の主張は少しうるさく感じたけど、いい舞台でした。
三人姉妹
シス・カンパニー
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2015/02/07 (土) ~ 2015/03/01 (日)公演終了
宮沢りえさんの存在感
とてもわかりやすく現代的に解釈されていて、もともとのチェーホフの脚本との解釈の違いが気になるところですが、現代人に共感しやすく作られているなという気がしました。
蒼井優さんso cute。宮沢りえさんの存在感もすてきでした。
遠ざかるネバーランド
る・ひまわり
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2015/03/11 (水) ~ 2015/03/15 (日)公演終了
満足度★★★
とくに抉られず…
ストーリーを知っていたとしても、見るたび何度も抉られるのが空想組曲……と思っていたけど、そういえばこれはるひま版でした。抉られたかったけど仕方がない。
時東さん&林さんペアが最高!ナイスコンビネーションでしっかりときめきました。
楽しみにしていた小玉さんもがっつり堪能。二瓶さんの見せる感情の色には胸がぎゅっとなりました。
漂白
オフィスコットーネ
吉祥寺シアター(東京都)
2015/03/20 (金) ~ 2015/03/30 (月)公演終了
満足度★★★★★
日本の縮図
思い返せば日本の縮図を観たような。。。あ~~きっとこの家の積み重ねが今の日本なのかもしれない。何にそんなに恐れているのか?なぜわざわざ孤立することを望むのか??ハラハライライラしながら大いに笑ってらすとに「あわわ…」ってなりました。全ての世代に楽しめる作品だと思います。色々な視点から観ることができると思いました。
舞台『弱虫ペダル』インターハイ篇 The WINNER
マーベラス
【閉館】日本青年館・大ホール(東京都)
2015/03/06 (金) ~ 2015/03/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
感無量
初演から今まで積み重ねてきたものの集大成でした。
あんなに大人数でフォーメーションを組んで、カメラワークのステップを運んでいる場面が拝見できるようになるなんて。感動というより殆ど興奮していました。
個々人がきっちりとロードバイクに乗っているパントマイムが出来ているだけでなく、キャスト変更がありながらもチーム全体でまとまりのある動きが実現出来ているって、技術を引き継いでいく、次の代に繋げてゆくノウハウがあることだと思うので、これはもうほんとにチームペダステの強さの理由だよなと。
コロラド
いびき
新宿眼科画廊(東京都)
2015/03/20 (金) ~ 2015/03/24 (火)公演終了
満足度★★★
女性バージョン鑑賞
予め劇評に目を通し足を運んだので、評価の低さにある程度の覚悟を決めて観ました。
コスパを考えれば、(演劇としては軽すぎるものの)コント的軽さをカジュアルに楽しめます。
鶴田理紗(白昼夢)さん目当てで行きましたが、ブサかわいい(・・失礼)女優陣皆好き。
西村由花さん:次回出演作・ぬいぐるみハンターの作風にまさにピッタリといった女優さん
三浦こなつさん:繊細な演技ととぼけた妙味まで幅広い演技をする女優さんのような・・ホロロッカ次回公演にも行って確かめたい。
BGMの楽曲(サーフガレージテイストが好み)のことを訊いてくるのを忘れたなァ。
はてしないものがたり
キシノカワモト
インディペンデントシアターOji(東京都)
2015/03/18 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★
おバカ
本当に、下らない話のオンパレードでしたね(笑)
キモイ男性の生態を扱う短編では、若い女性客の方がよく笑ってましたね。
母・オン・ザ・ムーン
らちゃかん
「劇」小劇場(東京都)
2015/03/18 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★
フラフラ
いい話として、感情移入出来なかった。
フラフラとしていて分かりにくいかな。ファンタジーとして魅せたいのか中途半端な印象。
母・オン・ザ・ムーン
らちゃかん
「劇」小劇場(東京都)
2015/03/18 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★
母と息子
舞台は、現在と過去を同時進行。母親の日記を見た次男が母親の姿を思い起こす。それは親子のつながりなのだ、その関係ががやさしく描かれていた。
ただ、日記を読む姿が少し長かったように思う。
「梅雨小袖昔八丈(つゆこそでむかしはちじょう)-髪結新三-」「三人形(みつにんぎょう)」
国立劇場
国立劇場 大劇場(東京都)
2015/03/04 (水) ~ 2015/03/27 (金)公演終了
満足度★★★★
分かりやすい
梅雨小袖昔八丈は世話物。橋之助の信三がちょっとやくざな役柄が小気味よい。全体的にわかりやすく楽しめた。
三 人 形は舞踊。こちらも踊りのテンポがよく華やかで面白く舞っていた。
悪い冗談
アマヤドリ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2015/03/20 (金) ~ 2015/03/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
隔てる川
それに浮かぶ、水の泡のごとし。
かなり呑気な気分で客席についた。
(またまた、誤読的に感想を書いたら、とんでもなく、長文になってしまった)
ネタバレBOX
かなり呑気な気分で客席についた。
それは、「「江戸」にも似たとある都市の姿」とか、「観光立国となるべく国全体をテーマパークと化」などという、当初の惹句に引っかけられた(笑)からである。
しかし、花火のシークエンスからそこへ移っていくのかと思っていたら、「東京大空襲」。
偶然とは恐いもので、3月10日のその日が近づいてきたことで、昔々に読んだ早乙女勝元著の『東京が燃えた日』をアマゾンで購入して読んだばかりだったのだ(子ども向けの本だけどね)。
だから、空襲と隅田川の様子を描写したシークエンスというか、説明台詞には、かなり揺さぶられた。いや、気分が悪くなったと言っていい。読んだばかりの本の内容がリピートされてしまったからだ。それは、もう、外に出ようかと思ったほど。
隣とか後ろの観客には、変な感じになっている私は気持ちが悪かったかもしれない。それには、申し訳ないと思う。
さて、舞台だが、東京大空襲はとても強烈なイメージだったが、「川」が象徴的に表現されていた。
「赤い帯」として。
最初は受刑囚と被害者家族との「埋められない溝」のようなもの、であると思っていた。
「赤い」ということで、かなり強烈なイメージを受けた。
被害者が流した「血の色」であり、また加害者が浴びていて、一生、拭い去ることができないものだからだ。互いにその色が見えて、自分の身体にも見えているはずだ。そして、それを拭うことができなければ(自分だけでは拭えない)、両者の溝は埋まらないということ。
「殺してほしい」「殺したい」「しかし、しない」というやり取りが、単純に復讐すれば終わりではないことを示している。
そして、隅田川のシーンとなる。
3月ぐらいの季節外れの花火大会を待っている、男性と女性のグループが隅田川を訪れる。
両グループは、片方は男性がほとんどで女性が1人、もう片方は女性がほとんどで男性が1人というグルーブだ。しかも、男性側には韓国人がいて、女性側には台湾の人がいる。
いつまでたっても上がらない花火から東京大空襲がオーバーラップするような方向へ行く。
それを導くのは、けんけんぱ、をしながらやって来る少女だ。
浴衣のような衣装を身にまとっている。
人には見えない存在らしい。
浴衣は花火を連想させるが、彼女が引きずってきたのは、東京大空襲である。
この少女と隅田川、そして、多くの死者たちから連想したのは、能の『隅田川』である。
子どもを亡くした狂女が、隅田川にやってきて、死んだ子どもの話を聞き、それは自分の子どもだと悟る。狂女(母)が念仏を唱えると子どもの亡霊が現れるのだが、やがて朝になり、消えていくという話だ。
びっくりしたのは、この能のストーリーの設定が「3月」ということだ(気になったので、家に帰ってから調べた)。
なんと東京大空襲と重なってくる。偶然だとは思うが。
なので、浴衣の少女は、空襲によって隅田川で亡くなった子どもではないかと思ったのだ。
彼女が現れているのは、夜であるし。
そもそも隅田川の花火大会は、もともと死者の霊を弔うために行われていたもので、そういう意味でも3月の花火大会なのである。
台湾の女性が、川について話す台詞がある。
正確には覚えてないが、「目の前の川は、ずっとあるが、違うものである」というようなことだ。
それを聞いてピンときたのが、『方丈記』。
「水の泡のごとし」なんだな、と。
(正確には覚えてないので、先ほど調べたものを書き写す)
「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし」
過去と現在と、そして、たぶん未来が交差する舞台の上は、「川」だったのだ。
人(の世)は、水の泡の如し、である。
犯罪者と被害者を隔てているのも川。
生者と死者を隔てているのも川。
人の罪は、時代が変わっても変わらない。
人が死んで悲しむことで生まれるのが「罪」である。
しかし、人はそれに対していろいろと屁理屈を捏ねる。
マラソン男がベンチで独白する台詞が強烈である。
焼夷弾に焼かれて死んでいった者に「罪」はあるのか。
アダムとイブから背負ってしまった「原罪」があるのか。
そういうところへ、気持ちは持っていかれた。
しかし、ラストは違っていた。
「花火」を待ちわびる2つのグルーブはやすやすと、川を越え、1つの合唱となっていった(2部合唱・笑)。
これがひとつの「答え」なのではないだろうか。
つまり、川には「橋」が架かっている。舞台にも大きな橋が架かっていた。
その橋の上で人は炎に責め立てられるのだが、そうでないシーンがあった。
転勤で宮崎に行く予定の男性と、彼と付き合っている女性のシーンだ。
なんとなく、「別れること」を前提として、特に男性は話を進めているのかと思っていたら、どうもそうではないらしい。女性に仕事を辞めて宮崎についてきてほしい、というのが本音のようだ。うまく話せないのがいい。簡単ではないからだ。
「橋の上」には「愛」がある。
炎によって命を奪った場所の橋が、愛の橋となっている。
それが、さきほどの「答え」を強化する。
「人間なのだから」という台詞が何度か象徴的に発せられるものそれである。
台湾の女性と韓国の男性から、わかるのは、われわれはあまりに近隣の人々に対して「無知」であることだ。言語のことや民族のこと、対日感情など、知らないことばかりで、それを素直に尋ねることで知ることができる。これもキーワードではないか。
踊りには「富士山の初日の出」と「隅田川の様子(焼け野原の東京と死体)」が語られる。
そこには、「祈り」がある。
つまり、「人間だし」「話せばいいし」「愛があればもっといい」ということだ。
それによって、未来が良くなるのではないか、という(ロマンチックすぎる)広田さんの祈りが込められている物語とみた。
冒頭の受刑囚と被害者の家族も、なぜか対話をしている。
「赦す」ということはできないとしても、「対話」はできる。
というか唯一の方法ではないか。
ラストは、花火を見に来た男が、高校時代の友だちと出会うシーンが再現される。
この「一歩」から、友だちが集まり、女性グループと一体化していく。
つまり、ここが「現在」の、「2015年の3月」の姿ではないか。
今、混沌としている世界が、より良くなるための、「一歩」を踏み出している、という希望を込めたシーンではないか、と思った。
ここから、その一歩が踏み出せるのだ。
「罪」とか「悪」とかというレベルではない、もう少し「高み」へ作品が昇っていきそうな具合で、三部作は幕を閉じる。
ただし、もちろん、それは、そんな簡単にはいかない。
マラソンをしている男の存在がそれを示す。
彼が常に舞台の上に「不安」を撒き散らしている。
「通り魔」という言葉が、身体にまとわりついている。
弱い者だけを狙った通り魔。
それが「人間だ」と言っているようでもある。
そして、受刑囚が、暗転の中で、わざわざ這って「川」を越えていく姿は意味深すぎる。
今回の作品は、多方面へ広げていきながら、最後にシュッと収まり、別世界へ連れて行ってくれるような、アマヤドリ的快感には少し足りなかった。アマヤドリは演劇的な表現がとても優れているカンパニーだと思うから。
とても失礼な言い方をすれば、今回上演して、それを再咀嚼した上で、再度吐き出して、再演したものを観たい、と思った。
つまり、今、固いままの、いろんなエピソードやシークエンスを砕いて、練り上げ、さらに「演劇的な面白さ」を追加したら、凄い作品になるのではないかと思うのだ。
中村早苗さんと笠井里美さんが揃って舞台の上にあるのが、とてもいい。
この2人が声を揃えて言う台詞が好きだ。
ト書きのような台詞でさえ、美しく感じる。
渡邉圭介さんの、なんとも、あの、恋人に気持ちを伝えようとする、もどもどした感じがいい。
今回も糸山和則さんが屈折して(開き直った)受刑囚にしか見えない。
今回もいい塩梅で笑いがあった。
まだまだ書きたいことがあるのだが、長すぎるのでこのへんにしておく。
できれば、もう1回観たかった。
黒塚
木ノ下歌舞伎
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/03/11 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★
歌舞伎の「骨」はあくまで残す。/約95分
劇団初見。
歌舞伎を現代風に変えてはいるが、骨抜きにはしていない。
この点が、木ノ下「歌舞伎」を標榜するこの団体の味噌だと思った。
口語的セリフやイマっぽい趣向を盛っても、歌舞伎の「骨」すなわち構造は残してあるので、歌舞伎固有の構造が生み出す緊張感は息づいており、とても見応えがある。
崩し方にこのようなこだわりがなかったならば、本作は歌舞伎を原作として用いただけの凡庸な劇に終わっていたことだろうし、こりっち舞台芸術まつりでグランプリに輝き、今回このような形で大々的な再演ツアーが組まれることもきっとなかったに違いない。
ネタバレBOX
東北の老婆の家に泊めてもらった修行僧の一行が、老婆が出かけている隙に禁を破って寝屋を覗いてしまい、死体の断片がゴロゴロしている部屋の様子から老婆が食人鬼であると悟り、裏切りを知った老婆の怒りを買うお話。
本作の演出家・杉原邦生さんと監修者・木ノ下裕一さんによるアフタートークによれば、正統的な歌舞伎の演目としての『黒塚』は勧善懲悪的なお話らしく、修行僧一行が“善”、老婆が“悪”とはっきり区別されており、木ノ下歌舞伎版とはかなり趣を異にするという。
一方、木ノ下歌舞伎版では、老婆が食人鬼と化したやむにやまれぬ理由が判る回想シーンが足されており、老婆がつらすぎる体験をして気が狂い、人を食らうようになったのだと説明される。
すなわち木ノ下版において、老婆は絶対悪ではなく、同情の余地ある哀れな人物として描かれ、片や、自らの罪深さを悔い地獄行きを恐れる老婆に「仏に帰依すれば罪は赦される」と説く修行僧一行は、寝屋を覗いた破戒行為をもってその善良性に疑問が投げかけられる。
私は、老婆をただの化け物でなく、悲運に翻弄された“憐れむべき一人の人間”として描いている点に大いに感じ入ったし、一行との戦いに敗れた老婆に一行の一人が黙祷を捧げるひと幕には胸を衝かれた。
老婆は食人という大罪を犯してはいても、罪を犯した背景には同情に値する事情があって、だからこそ一行の一人は、つらい人生を生き抜いた老婆に敬意を表して黙祷を捧げたのだ。
だからこそ言うのだが、なぜ老婆は、仏への帰依により食人の罪も赦されないものだろうかと僧に相談しなかったのか?
この点が私には釈然としなかった。
老婆の為した罪が食人だとは知らずに仏教への帰依を進めた僧は、「食人は例外!」と一蹴したかもしれないが、老婆の為した食人が不可抗力だったことを強調するためにも、上の質問は為されても良かったのではないだろうか?
この違和感が、本作に5つ星をつけることを私にためらわせた。
5つ星をつけなかったもう一つの理由は、裏切った一行への憎しみを舞などを交えつつ老婆が表現するシーンが長すぎたこと。
引っ張るからこそ怒りの強さは伝わるのだろうが、“もう充分! 怒ってるのは分かったから!”とこちらが思ってもシーンは終わらず、ちょっと食傷してしまった。
罪が赦されると知りいったん歓喜の極みに運ばれた老婆を、一行を演じた4人が役柄を離れラップによって寿ぐくだりが印象的でした。
十二夜
青年団リンク・RoMT
アトリエ春風舎(東京都)
2015/03/11 (水) ~ 2015/03/30 (月)公演終了
満足度★★★★
結構バタバタと、
あらすじをを急いで流しているような感じでした。
ネタバレBOX
オーシーノ公爵に仕えるヴァレンタイン役を無隣館の横地梢さんが演じていましたが、殊更に存在感がありました。オーシーノがシザーリオを寵愛するのを見て憂いた表情をするので女かと思いましたが、アントーニオを捕縛するのを見て一応男だと考えました。二組のカップルが誕生した大団円の後のラストシーンで、再度物思いに耽っていましたが、彼はゲイなのか、なぜわざわざ女優を使ったのか、なぜドタバタコメディのハッピーエンドの後に物思いに耽らせる必要性があるのか理解に苦しみました。
李そじんさんは出ずっぱりで可愛かったですが、男に変装するのに髪を束ねただけというのはちょっと芸がありませんでした。現在、日生劇場でやっている『十二夜』や歌舞伎版は一人二役です。どっちがいいとも言えませんが、少なくとも今回はそんなん間違えるかと思いました。
それよりも、兄を助けたのも、妹を助けたのも同じ俳優さんというのでは、アントーニオのことは知らなくても、自分を助けてくれた船長さんのことぐらいは覚えているでしょうって思ってしまい、頭が混乱しました。
経費節減なのでしょうが、二組のカップルのドレス姿など見てみたかったです。
ところで、道化が太鼓叩いてハンカチ広げ投げ銭を要求するシーンがありました。最前列の席でなかったのでできませんでしたが、最前列にいたら間違いなくハンカチの中にそっと小銭を入れました。残念でした。
はてしないものがたり
キシノカワモト
インディペンデントシアターOji(東京都)
2015/03/18 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
全力で感
クズで、熱く、無気力なクソメンの生態に関わるコントですが、出演者全員の「全力で感」を感じました。
ネタバレBOX
モテない男たちに関わるコント、『三人の関係者』、『嘘だと言ってよ、ハリー!』、『吉崎、かく語りき』、『ほんとだよ』の四編。
肩に触られてその気になって、これはちょっとわざとらしかったですが、バッグの斜め掛けを見て勝手にその気になるクソメンと、自分はモテないと達観するクソメンに笑いました。
全世界の人類全員が持つロックンローラーのイメージと相反するハリーこと張本君の体型だけでも受けます。
モテない男と美人には接点がなく、お互いが幻であるという相対性幻論の世界観、良く分かります。
バイクにペダルは笑いましたが、正直、ファルコンにお金を掛ける必要は無いと思いました。
鷹と雀
劇団ORIGINAL COLOR
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2015/03/20 (金) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★
いのちあらたなり
演出・演技とも未だ稚拙な部分があり、突っ込み所満載ではある。然し、主張がハッキリしており、ブレが無い。
ネタバレBOX
即ち、キチンとしたパースペクティブを持ったシナリオが紡がれ、それが正鵠を射ているということだ。その結果、今作は、今当に進行しているアメリカ植民地・日本でのファシズムの在り様をある意味で映し出している。無論、今作は、フィクションであるが、若く鋭敏な感性が時代の本質をキチンと射抜いている点を評価したい。
鷹と雀
劇団ORIGINAL COLOR
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2015/03/20 (金) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★
骨組みがしっかりしていたなぁと感想
でも肉付けとかが、まだまだ盛り付け足りないとは思ったが。
質実剛健というかシンプルイズビューティフルな感じを受けた1時間45分。
ネタバレBOX
特に精進して欲しいかなぁと思ったのが舞台セットでしたが、
衣装とかは個性・世界観がよく表現されていたと思ったデス。
弁当のラピュタネタで笑わせといて、
しっかり伏線にしていた周到さはGoodでした。
こ~ゆ~感じの笑いがも少し欲しかったかなぁとかも思ったデス。
世界観はよく練っていたようですが、まぁ多分人物も。
いろいろと情報を細かく盛り込んだ台詞の応酬をして話の深みとか出して欲しかったなぁ。
入り口とかの扉の音や家の外の足音とか表現が良かった分、
家の造りや壁の薄さ・食事のシーンや内容というような
世界観を台詞で表現してみて欲しかったです。
さてお話は~上下階層の社会にて、結局『貧民区』が『富豪区』の支配による横暴に耐え切れなくなって暴動を起こして現体制が崩壊するという結末です。でも流血は無し=会話=コミュニケーションをしましょうと”力”に寄らない結末は気に入りました(^^)
EX:中世の食事は塩漬けにした魚をテーブルの中央から吊り下げて千切ったパンを魚にコスって味付けて食べてたりしたとか聞いた事あるです。
こんな感じとかランプが油で芯を短くして油の節約するとかも語っていてもよかったのではとか思った。
吟遊詩人VS港湾労働者の喧嘩では、肉体労働者のワンパンチで決着ついたのはリアリティあったですなぁ(^^)
クロノス・ジョウンターの伝説『クロノス』
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2015/03/06 (金) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
何度も泣いてしまった。 そして夏の演目発表!驚きの・・・
前回公演も観たけど、今回も良かった!
めちゃくちゃ何度も泣いてしまった。
彼女を助けるために、何度も失敗してボロボロになっても、
もし助けられても、自分がまた大変なことになってしまうのに。
それでも繰り返し助けに行く様に、単純に感動してしまった。
ちなみに千秋楽だったために、終焉後に、撮影タイムや、
次回公演予告編(寸劇)、
そして夏公演の演目の発表!(驚きのあの作品!ネタバレ参照)
盛りだくさんで楽しかったぁ!
ネタバレBOX
夏公演は、何とついに、原作:筒井康隆 『時をかける少女』 だ!!
悪い冗談
アマヤドリ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2015/03/20 (金) ~ 2015/03/29 (日)公演終了
満足度★★★★
スタイリッシュなお芝居☆
悪と自由 三部作すべて観ましたが、 今回のお芝居が一番良かったです。
都会的というか何というか、 独特な 演出なんだけど、 ここの役者さんたちは、 ホント うまい!と思います☆
ネタバレBOX
なんか 観終わった後、 不思議な感覚がありました。。
楽しいわけじゃなく、 感動したわけでもなく、 だけど 退屈してたわけでもなく、、、 最後まで すごく集中して観れた気がします。。
どんな人の中にも 「悪」 は潜んでいるもの
人間の 残酷さ、 愚かさ を描き出しているように感じたけど、 最後は 闇の中に 光が見えるような そんな終わり方だったように思いました。
4.2 点