怪体新書 公演情報 演劇ニッケル「怪体新書」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ニッケルの光と闇
     演劇ニッケルの売り(・・・と私が勝手に思っている・・・)の踊るように軽快でテンポの良い会話と役者の絡みの小気味よさは、今回も存分に発揮されていて大満足。特に大津さんの切れ味鋭いボケぶりは最高でした(笑)
     そして、今回の極めてチャレンジングな脚本。まさしくブラックニッケルでしたね。今回、かの事件のせいでタイミング的に大変リスキーな内容になりましたが、人の闇に踏み込んだ勇気に拍手を送ります。正直、伝えるという観点では課題が大きいと思いますが(私自身、どう解釈をすれば良いのか悶々と考えている箇所多し)、昨今考えるべき内容を、方向はどうあれ考えさせることの意義は大きいと思います。今後の活躍に期待します。

    ネタバレBOX

    ほんとネタバレなんで、読むのは自己責任でよろしくお願いします。良い意味で、感じることが色々多かったので、つらつらと・・・


    ■全般に展開される「楽しい会話」と「シリアスな事件」のギャップ。これ自体は演出としてアリだと思いますが、「闇」の伏線は「楽しい会話」の中に、ちゃんと潜んでいるのでしょうか。少なくとも私は察することができず、ギャップに唖然とするしかなかったのですが、それを紐付けする何かしらの違和感が会話の中にもう少し明示的にあってもよいのかなと思いました。(もちろん私が鈍くて見逃しているだけなのかもしれないんですが・・・) 

    ■「普通の人は虫で終わるけど・・・」云々が一般論的に語られましたが、どうしてその一線を越えたの「何故」の部分にもスポットライトが当たっても良いかな・・・。
     一方、それを越えた後、元に戻れなくなる辺りの葛藤は、同一人物の内面を二人の役者を使って、面白く演出しているなと感じました。ここが演出で一番良かったなと思っているところです。ただ、ウサギが後半にしか使われないのはもったいないかな。序盤から暗示・予兆的に使って良いのかも。

    ■「殺す側の闇」と「死にたい側の闇」が対比的に扱われるのも斬新に感じました。ただ、後者はちょっと取って付けた感がやや残ります。もしかしたら、それ自体が最後の布石なのかもしれないですが。

    ■そして実は、事件に際して最後に杉田が発するどんでん返しのセリフに未だに悩んでいます・・・。あれの解釈次第で、青山がやっていたことの位置付けがだいぶん変りそうな・・・ 観る側では、こういうのは決して確固とした解を得ることができないから、悶々とするな・・・

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    2015/02/04 23:36

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