最新の観てきた!クチコミ一覧

87621-87640件 / 189755件中
あっとうてきに愛してる

あっとうてきに愛してる

劇団ウルトラマンション

ワーサルシアター(東京都)

2015/03/04 (水) ~ 2015/03/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

ネホリーハホリー☆
(^^)/ 8日の昼、八幡山で
[ウルトラマンション]の、
【あっとうてきに愛してる】を観てきました☆
面白かったです。
クオリティーが高い名作でした♪
笑って、笑って、笑って→ラストは感動☆
ストーリー、役者さんたちの演技力、申し分なし!
終演後は、いつも楽しいウルマンです☆
観劇日記をブログに書きました。

走るおじさん

走るおじさん

あひるなんちゃら

駅前劇場(東京都)

2015/03/05 (木) ~ 2015/03/09 (月)公演終了

満足度★★★★

あひるなんちゃら初観劇。
千秋楽を観劇。登場人物たちの予測不能&ズレまくった会話と行動が楽しかった。舞台セットも、芝生が敷かれた以外ほぼ素舞台のだだっ広いスペースの真ん中に、ぽつんとベンチが一つあるだけ。せっかくの広い舞台を"敢えて無駄に使ってます感"も逆に新鮮。

70分という上演時間も丁度良い感じだったし、全体的に自分好みの芝居だった。

レパートリーシアター

レパートリーシアター

COoMOoNO

キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)

2015/03/06 (金) ~ 2015/03/14 (土)公演終了

満足度★★★★★

ムーンライト・シャドウを拝見
 COoMOoNo’sは言葉を相手に届けることを目指し、伊集院もと子が立ち上げたユニットのようだ。今作は、よしもとばななの同名小説を伊集院がシナリオ化し演出した作品だ。  
 ところで言葉を届けるには、無論、がなったり、音声を大きくすればよい、と考えるのは間違いである。反対に聞き取り得る限りで最も小さな声で語るのが良い。主宰の伊集院は、このことを良く理解している。オープニング、一灯のカンテラを灯した主人公が、カンテラを置き、次に一つの蝋燭に火を入れ、更にもう一灯にも火を灯す。丁度、三つの頂点に日が点ると、実に自然に彼との関わりが語られてゆく。その表現は極めて詩的で質の高いものである。

砂の骨

砂の骨

TRASHMASTERS

シアタートラム(東京都)

2015/03/06 (金) ~ 2015/03/15 (日)公演終了

満足度★★★★

現代版プロレタリア演劇が成り立つ時代の怖さ
現代の非正規労働者や格差拡大を、現実の若者に寄り添いながらストイックに描く。「貧乏」が人間の尊厳を脅かしていること、それに気づかないように、あるいは気づいても牙を抜かれた状態へと飼いならされた日本人に対する創り手の強い危機感、警戒が、直球の表現へと繋がっている。

その直球が、とにかく古い。古臭い。結果的に現代版に叩き直したプロレタリア演劇のそれである。労働と貧困、格差、連帯。芸術と変革。古くは平沢計七、くだって宮本研、坂手洋二の名までもが脳裏をよぎる。

だが、そんな化石化したプロレタリアふう演劇で描くことがおそらく妥当だとしか思えない現実社会にこそ問題があるのだ。貧困や、社会不安が、今まさに符号してしまっているからである。現代社会への警鐘は、使い古された手法で若者たちの窮状と苦悩や葛藤を描くことで、歴史の記憶という大きな枠で見直した時に戦慄するほど過去に合致している。

プロレタリアふうに描くことが、歴史が繰り返し、何も解決していない、さらに過去に増して取り返しのつかない規模に膨張し、破滅へ突き進んでいる社会の状態であることを気づかせるための表現の方法であるとしたら、的確な手段かもしれない。

ネタバレBOX

震災後の日本人の価値観や、社会に対する偽善や欺瞞、政治に対する漠然とした(もはや明確になりつつあるが)不安を、具体的な例や数値を提示しているが、多少情報量が多すぎて渋滞を起こしている。さらに総じてそれぞれの挿話が分かりやすく、極めて予見しやすいため、二言三言で展開が読めてしまうのは、込み入った情報が錯綜する舞台全体を把握するには助かるが、消化不良。

結論が観客の想像に頼る話が多く、どれも結果的に予定調和な結末を期待させるため、結末が弱い。非正規雇用を守る組合の展望、震災婚した姉の離婚回避などなど。

さらにこの芝居唯一の国家への直接的攻撃である誘拐事件が曖昧な結末を迎えておきながら、敵対した上司の労働組合加入というこれまたぼんやりした挿話で象徴的に幕を閉じる。最後の5分から10分は予想の域を出ず、極めて退屈だった。そこまでエネルギーで押し切ってきただけに拍子抜けして残念。もはや2時間40分休憩なしなんだから、あと20分追加して描き切って欲しかった。3時間でも大して文句は出まい。かえって潔い。

ところで、最近気になるのでひと言。社会問題を扱っているからと言って、この芝居を「リアルだ」と評している者がいたら、もう一度演劇とは何か最初から考え直した方が良い。

演劇はこの芝居でも語っているが、「表現」である。現実にこんなにはっきりと自分の置かれた状況を「嘆く」ことの出来る若者は稀だし、「行動」や「言葉」に出来る若者もそう多くはいない。さらに「詩を詠む」と言って最終的にメガホンで絶叫する「表現」になるまで、常に朗唱している若者。骨がぶつかり、軋み、砕け落ちるような深い空虚を現すかのような空から落ちる砂。現実味のないこれらは「表現」であり、象徴だ。この芝居はことばで喋る、叫ぶ、怒ることをひとつの「表現」として用い、観客に訴えかける形式を持っている。決してドキュメンタリーやノンフィクションといったリアリズムでは生み出せない動揺を観客に抱かせることが、演劇の持つ本質である。それを「想像力」と呼ぶのだが、観客の想像力を引き出すためには、提示しすぎても、観客の想像力を過信し頼りすぎても表現とは呼べない。この芝居のように、訴えたいこと、叫びたいことが山ほどある時に、創り手は肝に命じていなければならない。
~for love~

~for love~

株式会社FPアドバンス

吉祥寺櫂スタジオ(東京都)

2015/01/22 (木) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★

もう少し長めでも
高校生の友情、恋愛(彼女との永遠の別れもあり)と青春真っ直ぐな物語。ただ、上演時間が短めだから、彼女?達のエピソードや死神の意図は?とか、描き切れてない部分も感じたが、なかなかにはよかったです。

狂乱フリーク

狂乱フリーク

ソラニエ

d-倉庫(東京都)

2015/01/22 (木) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★

描ききれてないか
何を描きたかったのか、何を物語として見せたかったのか、余り見えなかったな。また、ラストだけ見ると、今までのはTVドラマだったの?とも思える。最初にもう少し説明シーンを入れた方がよかったかも。
ただ1時間45分の上演時間は不思議と長く感じなかった。

死刑執行人 〜山田浅右衛門とサンソン〜

死刑執行人 〜山田浅右衛門とサンソン〜

世の中と演劇するオフィスプロジェクトM

座・高円寺1(東京都)

2015/01/21 (水) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★

重めながらも
実在した死刑執行人の話に現在の死刑執行人(刑務官)の姿を重ねた物語かな。最初世界観に入りきれない感はあったが、死刑執行人達の苦悩の描きかたはなかなか上手く、重めのテーマながらよい感じに仕上がってた。

鬼のぬけがら

鬼のぬけがら

ナイスコンプレックス

OFF OFFシアター(東京都)

2015/01/21 (水) ~ 2015/01/26 (月)公演終了

満足度★★★★

突っ走りすぎてる
全く予想してなかった内容だったな。ただ、描いて感じてもらいたいレッテルより、ある一人のキャラのレッテルが何だったのかがちょっと強く印象に残ってしまう感じになってたかな。
またそのキャラについて、仕事というのはわかるが、なぜソコまで突っ走ってしまってるのかが見えづらかったかな(嫌みな感じが出過ぎとも言える)悪くはなかったです。

レパートリーシアター

レパートリーシアター

COoMOoNO

キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)

2015/03/06 (金) ~ 2015/03/14 (土)公演終了

満足度★★★★★

『ムーンライトシャドウ』 無題1417(15-065)
19:30の回(雨)。19:15会場着、受付(当日)。19:34開演~20:41終演。先週「-しがない-」再演を観ていて、本公演では2作品目になります。

原作はよしもとばななさんの『ムーンライトシャドウ』ということですが、もちろん未読、伊集院さんと、「-しがない-」初演で観ている畑中さん、上村さんの三人。

帰りの電車で原作を検索。作者のよしもとさんが日芸出身ということは知りませんでした。

「COoMOoNO」のお芝居は(役者さんも)とても個性的で、他の劇団では観ることができないものではないかと思っています。もともと予定していたのではないのですが、時間ができたので雨の中観に来ました。

お話の内容は原作によるとして、三人の静かな、感情を剥き出しにするのではなく、薄闇に漂うコトバをそっと手に取って、温もりに触れる...そんな雰囲気が、単音中心のピアノの音色、抑えた照明、層外の明り、キャンドルの揺らめきとともに伝わってきます。

次回は6月のようですが、観に来たいと思います。

Tasting Tea Time

Tasting Tea Time

お茶の水女子大学 芸術・表現行動学科 舞踊教育学コース

北沢タウンホール(北沢区民会館)(東京都)

2015/03/09 (月) ~ 2015/03/09 (月)公演終了

満足度★★★★


上演時間60分。14本のダンス作品から成り、居心地のよい温かい雰囲気だった。

家族

家族

オーストラ・マコンドー

吉祥寺シアター(東京都)

2015/03/05 (木) ~ 2015/03/15 (日)公演終了

満足度★★★

久しぶりのマコンドー
3年前に観たのを最後に敬遠していたが、新メンバーと客演陣が素敵なので興味を持ち久しぶりに観劇。家族をテーマにした涙腺をくすぐる作品。主人公・紀子を演じる趣里さんを初めて観たが、折れそうに細いのにしっかり声が出る所作の美しい素敵な役者さんでした。役者みなさんがステキ、物腰や所作が美しく、絶妙なポイントで流れる歌にもヤラレタ。原作の映画をきちんとは知らなくとも旧き佳き・・・を感じたものの映画を知っていた方が面白いのだろう、とは思った。

ネタバレBOX

気になった点が数カ所。(1)亭主関白風な男達がズボン下に股引を履いていたかと思えばスカイツリーに液晶テレビに携帯ゲーム機が出たりと、不確かな時代設定が見え隠れし、おかげでストーリーに集中できない場面もチラホラ。(2)前方で観たのですが、高い位置のステージへ頻繁に上り下りする主人公の黄色いロングスカートから時折見え隠れする黒い膝サポーター、苦笑。(3)長男と長女とが両親に箱根旅行をプレゼントしたと話すくだり。箱根の海とか堤防とかセリフにあったけど、箱根から海を見るのもなかなか難しい上に堤防は無かったはず?・・・二人が知らない前提なら良いのですが、映画でそういうシーンがあったのだろうか?
ゴーゴーズのソノバデ!4

ゴーゴーズのソノバデ!4

上田ダイゴトークライブ

BAR OVERGROUND(京都府)

2015/02/28 (土) ~ 2015/02/28 (土)公演終了

満足度★★★★

メガトン級
登場はダンス  うわーー このカレー 食べちゃうんですね  チョップはメガトン級!! やっぱりコーキ さんも  面白かった。

走るおじさん

走るおじさん

あひるなんちゃら

駅前劇場(東京都)

2015/03/05 (木) ~ 2015/03/09 (月)公演終了

満足度★★★★

駄弁芝居
まさに言い得て妙。上手い役者、決して上手いとは言えない役者、そして不思議な間を持つ役者・・・それぞれの使いどころが巧く、とても楽しく観た。

ネタバレBOX

駅前劇場の使い方も面白かったが、最近の4〜5作品観ている中では少し間延びして眠い部分があったようにも思う。でもまぁ、2000円でこのキャストとクオリティでおまけまで貰えたのだから、文句は言うまい。
別れのミュージカル『チェスト寺田屋』

別れのミュージカル『チェスト寺田屋』

風雲かぼちゃの馬車

小劇場B1(東京都)

2015/03/05 (木) ~ 2015/03/11 (水)公演終了

満足度★★★

物語の断片をいろいろ型に入れてはみたけれど・・・・
って感じでしたかねぇ(^^;)

背骨が抜けていたように思えた約2時間

開場から開始していた前説(笑;)は、座の温めとしては成功していたと思えたけど(PMC野郎さんみたいで楽しかった)。肝心の本編がアモルファス化は成されてなかったなって・・・・。

ネタバレBOX

親友となった二人が時代の流れで敵対し殺しあうという悲しい話にしてるけど、今ひとつ主人公らに感情移入がし難かった。周囲の人間も描いていた分、基本がズレた感ありました。歌は面白かったが、その分薄れる感情とか状況の推移をナレーションなどで上手に埋めていたり出来ていたらと思えたデス。場所と季節は最低述べて、その時々の二人の心情ややり取り等を表現した方がわかり易くなったと思えたデス。
走るおじさん

走るおじさん

あひるなんちゃら

駅前劇場(東京都)

2015/03/05 (木) ~ 2015/03/09 (月)公演終了

満足度★★★★★

何もわからないのだけれど
テンポがよくて、笑っちゃう。
言葉の選び方がおかしくて、笑っちゃう。

それでいいのが、あひるなんちゃら。
今回も楽しませていただきました。

白魔来る-ハクマキタル-

白魔来る-ハクマキタル-

ラビット番長

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2015/03/05 (木) ~ 2015/03/09 (月)公演終了

満足度★★★★

なかなかでした。
どれほどの描写かと思って観ましたが、
なかなかのものでした。
あそこまで注意書きするほどのものかなあ、
と感じたのは自分の許容範囲だったからでしょうか。
苦手な人は苦手ですもんね。

舞台ならではの見せ方で、見応えある襲撃シーンでした。
舞台セットは障子の開け閉めを上手く使っててよかったですねー。

ストーリーなど、
いくつか「ん?」となる点はありましたが、力作だったと思います。

うさぎとシーラカンス。

うさぎとシーラカンス。

SCARLET LABEL

駅前劇場(東京都)

2015/02/26 (木) ~ 2015/03/03 (火)公演終了

満足度★★★★

みてきた
みてきた。

Equal-イコール-

Equal-イコール-

赤星マサノリ×坂口修一

JMSアステールプラザ 多目的スタジオ(広島県)

2015/03/07 (土) ~ 2015/03/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

前回と全く違って・・・
2作品目の「貧乏神」がキョーレツで、今回を楽しみにしていました。
今回は、別の意味でキョーレツでした。
楽しいストーリーなのかと思ったら、怖い話でした。
伏線がいっぱいあったことに気づき、巻き戻せないなら、もう一回観たいなぁ。と思わせたのでした。

ネタバレBOX

同じ場面が何度も繰り返されて、でもちょっと違って、違和感が増していきました。
きっと何かある!けど、なに?みたいな感じ。
ラストは両方同じなら、どちらも死んじゃう?なんて思ってしまった。
完璧のために殺人まで犯してしまうあたり、スゴイ!
生き残ったパルケルススは、再び自分を作ってしまうのかなぁ。

アフタートークで、ベットになっていた箱が宅配便で運べる最大な範囲と知りました。
舞台装置のコンパクト化に感心!
舞台美術さんの苦労を知りました。
lifetime go round

lifetime go round

tubbing

キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)

2015/03/07 (土) ~ 2015/03/07 (土)公演終了

満足度★★★★★

幸せなひととき
もう何度も足を運んだtubbing。毎回形態が違うので、今回の脚本演出演技全てご本人という一人芝居、どうなるのか楽しみでした。

4本立てのお芝居のそれぞれが雰囲気も内容も全く違い、笑いあり感動ありのメリハリのあるプログラムで観ていて飽きる事のない、75分間があっという間の舞台です!舞台には椅子が一脚、音や証明、演技だけで魅せるお芝居が素晴らしい。この日この場にきて良かったと思いました。ファンという贔屓目無しでも、本当に面白いので次回名古屋公演ご興味ある方は是非(^O^)/


逆しら (さかしら)

逆しら (さかしら)

黄金山アタック

広島市東区民文化センター スタジオ2(広島県)

2015/03/05 (木) ~ 2015/03/08 (日)公演終了

満足度★★★★

不思議な疚しさを感じさせられちゃいました……
他の方に観ていただいて、どう感じたかをお聞きしてみたい非常に印象的な作品です。

是非、公演をご覧いただいてから、私の思いが見当違いなものかどうかご指摘いただきたいなぁ。
ちゃんと理解できているか分からない、でも、何か言いたくて仕方なくなる作品です。
タイトルの説明が次のようにありました。
「逆(さか)しら」とは、逆柱(さかばしら)のこと。
逆柱は日光東照宮の陽明門にある12本の柱の一つで、この一つだけ模様が逆さに立てられている。
これは、完全につくった途端、崩壊が始まるということから、一本だけわざと逆さにし、
この建築物は完璧でないので崩壊せず、未来永劫残るという願いが込められている。
一方で「逆柱」という妖怪の話もある。逆さに立てられた柱が夜泣くという。
未来永劫の為に犠牲となって泣いている柱。
それは、自然の中で不自然に生きている人間のようで、そういう逆柱の説を織り交ぜた物語。
この意味深いタイトル……素敵ですよね。
藤井さんの脚本は、お勉強会や劇王で何度かみせていただきましたが、文学作品のような美しいト書きで、逆に、脚本を越える演出、いや、脚本通りの演出さえ無理なのではないか!?といつも感じていました。
が……すごい!
実際の舞台も、きっと脚本通り(この作品については脚本は読んでいませんが)美しい、深い舞台でした。

幻惑するような照明の点滅や意味深な言葉のやりとりで……正しく理解できているのだろうか……と不安にされますが、確かに自分が感じたことのある思いや衝動の断片がそこにありました。

でも、心をざわつかせると言う意味では、本当に見事に成功した作品で……学ぶことが多々ありました。

ネタバレBOX

宙づりになった長いテーブル その模様は割れたガラスのよう……
そのテーブルは、ベッドにもなり、透けていて、上下で演技がなされます。
テーブルをつる細い金属のポール
ポールの間を張り巡らされたワイヤー
少し離れたところにただおり来ているポールには、螺旋のワイヤーが巻き付いていて、照明があたったときだけ照らされて意味深です。
一人の男を巡る女二人のやりとりで展開していくのですが……
そこに、空気を読めない不器用な弟が登場することで、二人の会話をより拗らせていきます。
中心にいる男は、二人を同じように愛していると言いつつ、誰も愛していないと女に問いつめられます。
まるで光源氏のように、かつて自分を育ててくれた女性、もう亡くなってしまったその女性の面影を追っていて!? いや、その最期と喪失に呆けてしまってるかのよう……
ちゃんと理解できているか自信がないのですが……とても動物的な最期のことを思わされるラストだった気がしました。

一人の人を独占したいという思いは、私はとうに無くしてしまった気がします。
なんでだろう?
おそらく、子どもを持ってからかなぁ。
どんなことがあってもひたむきに母親を求めてくれる子どもの存在が、愛されている感を味わわせてくれるおかげで、誰かの愛を確信したい欲求がなくなってしまった気がします。
どちらかというと、二人の女性を同じように愛しているとあっさり言ってしまう男に共感してしまいました。
「みんなを同じように愛している。それじゃあダメ?」って感じ。
「それじゃあ、なんでダメなんだろう?」って本当に思いました。

でも、20代の嫉妬深かった私は確かに鮮明に記憶にあるから……不思議。
先日、武田鉄矢の今朝の三枚おろしってラジオ番組で、武田さんが、何でも性的なものに結びつけてしまうフロイト心理学は年を取るともうきつくて、アドラー心理学がちょうどいいって言ってたけど、そんな感じです。
藤井さんの脚本は、私にはフロイト心理学な感じです。
思慮深い藤井さんの心の中には、こんなにも熱くどろどろしたものが巡っているのかと思うと、ちょっぴり怖いような、観てはならぬものを観てしまったような疚しい思いに駆られます。
でも、心をざわつかせると言う意味では、本当に見事に成功した作品で……学ぶことが多々ありました。

このページのQRコードです。

拡大