二度寝クライシス
劇団アメリカンコミックシアター
明石スタジオ(東京都)
2015/03/12 (木) ~ 2015/03/15 (日)公演終了
満足度★★★★
ますもとワールドは癖になります。
今回は睡眠不足な現代社会を
元ネタありで、スペクタクルに表現した作品。
ナカゴーの鎌田さんが待ちに待った登場。
まさか?という時にヒーローじゃないけど登場(笑)
諸岡さんの言葉にクスクスとさせられます。
女優さんは美人さん可愛い人ばかり
そして菅原夕さん主催のスピンオフ公演
寝違えクライシスも観劇、パン道部はなかなかの作品。
両方観るとより楽しい作品コンビでした。
ほんと短い時間なのに不思議と見ごたえあります。
第三帝国の恐怖と貧困
東京演劇アンサンブル
ブレヒトの芝居小屋(東京都)
2015/03/12 (木) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★
東京演劇アンサンブルってこんなレベルだったっけ?
休憩含み3時間は、長く感じた。
面白ければ、そんなことは感じないのに。
ネタバレBOX
思わせぶりなオープニングとエンディング、それに挟まる14のエピソード。
冒頭で全員が声を合わせる台詞が聞き取りづらい。
合唱では、歌詞がちゃんと聞き取れるのに、台詞ではダメとはどういうことなのか。
それをきちんと考えてみてほしいと思う。
最初の3編が特に酷い。
いかにもお芝居してます、というような「演技」と、台詞ではなくト書きを読んでいるような棒読みの印象。台詞が今の言葉でないからか、役者の身体に入っていないと感じた。ある程度はいいと思える役者さんも、低いレベルの役者さんと組み合わされて、悪い結果となっている。
前半終了したところで、帰ってもいいかなと思ったほど。
突撃隊と政府の偉い人と繋がっている人との裁判で、「時勢」と「保身」のために、どうしたらよいのか追い詰められる判事が描かれる「法の発見」、息子に密告されるのではないかと怯える夫婦を描く「スパイ」は、脚本は面白いと感じた。
このままで、この時代の世相を皮肉に笑い飛ばそうとしている、苦い喜劇になり得ると思ったのだ。
しかし、そうはならなかった。かと言って、悲劇にもなっておらず、非常に中途半端。
判事が、周囲が冷静なだけに、追い詰められてカバンすら忘れてしまうという様は非常に滑稽であり(「法の発見」)、また息子に密告されるというのも、妻が、「自分はそこまで言ってない」と夫に言わしめるような、政府への批判めいたことを口走ってしまうというのは、まさにコメディであろう(「スパイ」)。妻のその言葉は、妻を含めて、当時誰もが思っていることなのだから。
そういったことをうまく汲み取って見せてくれないと、このエピソードが活きてこないのではないかと思った。
また、「ユダヤ生まれの妻」は一人芝居のような前半から、夫が出てくる後半になって、「一人芝居」の「意味」が見えて来るエピソードだ。
ユダヤ人の妻には、夫は優しく、夫のために出ていこうとする妻を止めようとする。
ここが「演劇」としての「一人芝居」かと思っていたら、夫が出てくることで、「妻」の「一人芝居」であることがわかる。
「本当の夫」が登場すると、妻の一人芝居に出てくるような夫ではなく、自分の保身ためにユダヤ人の妻には出て行ってほしいと、心の底では思っている夫であったことがわかる。
幕切れに「ほんの2、3週間だけのこと」と言いつつ、妻がコートを取ってくれと言うと、夫はそれに手を伸ばしてしまう。妻の一人芝居では、そうではなく、「コートはいらないのでは」と言ってくれる夫だったのに。
短いながらも、夫の本心が炙り出されてしまった苦いエピソードになるはずのものが、残念ながらこの作品では心に迫ってこない。
妻の演技が、意外と一本調子で(特に電話のあたりでは)引き込まれるような演技でないことにも問題があるが(後半はとてもよかったが)、それよりも、演出が功を奏していない。
妻の一人芝居は、観客にじっくりと見せるべきではなかったのか。
それを、舞台の上を台車に乗せてゆっくり移動させながら、妻の一人芝居を見せてしまうのだ。
例えば、スポットライトを当てて舞台の中央に妻のデスクを配し、観客の意識を集中させるべきであろうこのシーンを、わざわざ移動させてしまうことで、観客の集中は削がれてしまう。ざわざわ、わさわさしてしまうのだ。
これは「裏切り」のエピソードでも同じ。非常に短いエピソードなのだから、夫婦の密やかな会話を集中させて見せ、スパッと幕切れさせたほうがよかったのではないだろうか。
それを移動する台車に乗せて見せるので、歯切れも悪い。
照明付きの台車がゴトゴトと動くし、それを引っ張る役者さんも見えているのだから。
役者の演技に対して信頼がないのか、それとも「変わった演出」を見せたいのかどうかはわからないが、私には納得のいくものではなかった。
もちろん悪いものばかりではない。
「職業斡旋」は、夫婦を演じた2人の役者がとてもいい。息が合っているし、台詞のきちんとしている。
「釈放者」も、短いながら、夫婦の気持ちが伝わってくるようだった。
そして、生演奏と歌のパートは好きである。
ラスト、ドアからロビーのほうへ役者が出ていくのだが、ロビーが見えてしまうのはいかがなものか。暗幕を張るとかロビーの照明を消して逆光になるようにライトを点けるとかできたのではないだろうか。奥の座席からは見えないにしても。そういう細かいところへの気配りも大切ではないだろうか。
14のエピソードは、ゾッとするものや、あとからじんわりと恐くになるもの、心に底に残るもの、ビターな味わいの喜劇調のもの、と、一方向からの描き方ではなく、戯曲の段階でバラエティに富んでいる。さすがにブレヒトの戯曲は面白いと思った
だから、変に演出せずに、それぞれのエピソードに沿った演出で十分だったと思う。
また、役者も、演じさせればわかるのだから、「このレベルでは……」という役者は排したほうかがよかったのではないかと思う。劇団内の序列や人間関係は観客には関係のないのだから。
もっとレベルの揃った役者で、「何をどう見せるのか」をはっきりとさせた、きちんとした演出で、この作品をあらためて見てみたい。
正直、東京演劇アンサンブルを初めて観たのがこの作品だったら、たぶん次はない。
武蔵関は遠すぎるし、あんな席で、休憩入れて3時間というのは、観客のことをあまり考えてないと思うし。
細かいことだが、当日配られた年表中、ニュルンベルク法の記述には、主語、つまり「ユダヤ人は」がないのでわかりづらいのでは。単に「ユダヤ人の公民権を剥奪した」でよかったのではないかとも思った。
本筋とは関係ないが、日本人はドイツの軍服が似合わないなと、つくづく思った。
黒塚
木ノ下歌舞伎
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/03/11 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
すごい舞台
初演を観ていなかったので、再演ツアーをとても楽しみにしていた。
いやー、超面白かった。
表現形式の垣根を取っ払った面白さ、豊かさに満ちている。
歌舞伎の所作の美しさ、声の響き、そして高い身体能力を生かした舞踊が素晴らしい。
歌舞伎の様式美が生かされる部分と、庶民性や人間臭さが現代口語で語られる部分、
それらが的確に選択されていて、その結果鬼の心情が際立つ舞台になった。
歌舞伎の舞台を完コピ稽古してからクリエイティブ稽古に臨むという二段構えの稽古に納得。
笑いながら聴いていたが、情報満載で充実のアフタートークも秀逸。
帰宅して思わずyou tubeの完コピ稽古を全編観てしまった。
木ノ下歌舞伎、これからずっと観ると思う。
ネタバレBOX
むき出しの平台を重ねたような舞台が対面式の客席に挟まれている。
やがて私たちが入って来たドアから修行僧の一行3人と案内人1人がやってくる。
道に迷って一夜の宿を探し求めていた彼らは、やがて一軒の家にたどり着くが
そこは食人鬼が住む家だった…。
「安達ケ原の鬼婆」の話は子どもの頃に読んだことがあるが
それは善(僧侶)と悪(鬼婆)の対決の話であった。
鬼婆が食人鬼となったいきさつを加えたことによって、鬼は単なる悪ではなく、
追いつめられた人間の哀しい過ちの果てであったことが伝わって奥行きが出た。
出て来ただけで怖い老婆が、時に素早く動いたり、糸車を回しながら歌ったり、
(中島みゆきの「時代」には笑った♪)
僧から「仏を信じれば罪は赦される」と聞いて涙ながらに喜んだりと、実に表情豊か。
この老婆が薪を拾いに行った山で過去を回想するシーンが挿入されている。
都で高貴な家に乳母として仕えていた老婆は、理不尽な命令で
各地を彷徨ったあげく、東北の福島・安達ケ原へと流れつく。
そこで知らなかったとはいえ、生き別れた実の娘とその腹の子を殺してしまい
気が狂って人の世を呪い食人鬼となったという、彼女の慟哭の場面が胸に迫る。
歌舞伎のストーリーに能の舞、そこに人情噺を加えたのが木ノ下歌舞伎の「黒塚」だ。
歌舞伎の台詞を再現する老婆に対して現代口語の旅人、着物の老婆にイマドキの旅人、
歌舞伎の動作をふんだんに取り入れたダンス、丁寧に取り入れた能の舞…。
伝統芸能を継承するには様々な方法があると思うが
「黒塚」は全てのバランスが絶妙で、その結果まったく新しい舞台が出来上がった。
“古典が際立つ”という意味において、単なる“いいとこ取り”を超えている。
しかも鬼の事情が語られることで、その後の彼女の喜びと怒りが
リアルに浮かび上がる。
役者陣の熱演が素晴らしく、歌舞伎を完コピした成果が随所に表れている。
老婆役の武谷公雄さん、この方の舞台を観るのは3回目だと思うが
いつも挑戦し続け、変化し続けるところがすごい。
今回もその所作、手の動き、杖の扱い、感情表現のメリハリ、すべてが感動的だった。
一行の中でガイド役を演じた北尾亘さん、その身体能力と圧巻の舞踊センスで魅了する。
懐中電灯を使ったアイディアなど、照明の工夫と美しさに目を見張るものがあった。
木ノ下さんってどんな人だろうと思っていたら、「黒塚」初演当時28歳だったというから驚く。
あの若さで古典に精通し、というより古典の良さを愛し受け継いで行こうと考える
そのことに敬意を表したい。
アフタートークで演出・美術の杉原氏と語る様子を見ても、
大変良いコンビであることが分かる。
これからもお二人の監修・補綴、演出・美術が生み出す作品に注目していきたい。
こういう新しい表現に出会うのが芝居を観る楽しみであると改めて実感した。
爆弾物語
劣等星人
こった創作空間(東京都)
2015/03/14 (土) ~ 2015/03/15 (日)公演終了
リア充なんか
さすが脚本スクールから帰ってきたダサブロウ氏の渾身の一作。リア充なんか死んでしまえ、という気持ちに満ちた台本で、どうしてここまで劣等感を出せるのか不思議に思えるほど。爆弾作りというファンタジーが、今どきの若者達の妙にニヒルな生活感と一緒になって意図しないブラックな味わいが出ています。
役者陣は各々良いものを持っているように見受けられます。あとはそれを生かすべく、稽古を積むことが必要でしょう。
誰も見たことのない場所2015
ワンツーワークス
赤坂RED/THEATER(東京都)
2015/03/13 (金) ~ 2015/03/19 (木)公演終了
単なる再演ではなく
ドキュメンタリー演劇には、鮮度があるのだなと認識。
合言葉はパールホワイト
トツゲキ倶楽部
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2015/03/12 (木) ~ 2015/03/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
ネホリーハホリー
(^^)/ 15日(日)の夕方、池袋で
[トツゲキ倶楽部]の、
【合言葉はパールホワイト】を観てきました☆
面白かったです。
SFファンタジーで、
役者さんの魅力がたっぷりの舞台☆
笑いのツボもしっかりしてます!
そして、ラストが良い意味で驚かされました♪
観劇日記をブログに書きました。
第一回 来年以降はやらないでいいフェス
実験劇場企画公演
アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)
2015/03/16 (月) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
【中西チーム】『風のない明日』
終わりでもないし、始まりでもないし、少し下向き加減で進みながら、流されながら、感じているよっていうことが感じられました。
残り2回。
ネタバレBOX
ラスト近くのそれぞれの風・音を感じる場面からラストの全出演者が揃う部分と『みんなが好きな赤穂加名』笑は観たことに感謝するよ!
忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆
企画演劇集団ボクラ団義
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2015/03/11 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
この人(久保田 晶)とは話が合わないが、OK牧場
戦国時代“本能寺の変”は未だ、
日本一大事だ。
“信長の遺骨が見つかっていない”
“光秀の首を確認したのは秀吉だった”
“家康が少数の部隊で伊賀抜けした”
この3つの“史実”が、久保田 昌によって謎解きされ、そして世に刊行される。
それは新たなる夢想の歴史教科書とも呼ぶべきものだった。
『ボク団』の凄い点は観客を飽きさせないプロ意識だろう。
あくまで、休憩10分間を跨ぐ、3時間である。しかし、時代劇の予定調和な退屈さとは対極に位置する。
大神らが笑いのポジションを務めているのだ。
“はっとする”、残虐なシーンの数秒前に、こうした“笑い”がある。
これは絶妙だった。
忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆
企画演劇集団ボクラ団義
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2015/03/11 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
ヤングチーム
本公演とはもっと役者さんを入替えても面白いのでは無いかと思いましたが、それなりに舞台を維持するためには仕方のないところかと思います。
ヤングの方々のなかでもレベルの差はあり、ヤングチームの役者さんに合わせた本では無いため演じる難しさのあるなか、良く演じられたと思います。
本公演チームの凄さを再実感するなか、ヤングな吸収の良さ、試行錯誤の結果を観ることができ、違った面白さがあり楽しめました。
また本公演ではないのでところどころで遊びが入っており、それもまた楽しめる舞台でした。
機会があれば今後も続けていっても良い試みでは無いかと思います。
忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆
企画演劇集団ボクラ団義
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2015/03/11 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★
ヤングチームステージ観賞
※ 本ステージとはキャストの半数近くが違う為、
別のものとして考えた方がよいのかとも思ったのですが、
一応同一の興行内という事で
採点はこの舞台枠に入れさせていただきます。
ボクラ団義オーディション最終選考(まで残った)メンバーと
ボクラ団義主催久保田さん、役者竹石さんが
(かつて通って?)今は講師を務める学校の卒業間近メンバー(?)を
中心に構成したというヤングチームステージ。
脚本/演出から照明/音響からは本ステージと変わらない為、
「良い出来」と言えますが、
もちろん大切なのは本ステージとWキャストとして
交代した(主に)若手メンバー達のその「お芝居」。
途中休憩時点でだいたいの所、
自分の感想は決まってしまいました。
良い所もあり悪い所も(もちろん)あり。
あくまでも「学生演劇」というレベルから、
舞台興行数年目の劇団と比べても
遜色のないレベルといえるメンバーもいたのかな?
という感じでした。
今後、オーディション組、学生組、とも
どれだけのメンバーが
実際「演劇」の中に身をおいて頑張っていくのか、
がすごく気になりました。
(大ブレイクしなければ儲かるジャンルではありませんが、
好きで始めた事なら、ぜひ頑張って欲しいと思います。)
ネタバレBOX
【思った事】
・ 台詞を覚え、発するのに精一杯で
・ 発声が出来ていない。
普段友人と話すような声で、かつぜつも悪く=観客席からすると
聞こえの悪い声で「台詞を発する」でなく
ただ「喋って」しまっている。
・ 更に悪いのは声が小さい。
気合を入れろという訳ではありませんが、
舞台なのでせめてマイクが拾えるレベルの声は出してもらわないと・・・
・ 息継ぎが上手く出来ていないのか台詞が尻切れになってしまう人も。
(声がだんだんかすれていく。)
など、「緊張」その他もあったのでしょうが、
序盤は特に台詞を「なんとか」「読んでいる」という
感じのメンバーが多かったです。
※ ただし、多分学生メンバーだと思うのですが、
妙に風格のある人(女子)もいました。
「役者然(ぜん)」としている、とでも言うのでしょうか
台詞もしっかり発していて、視線その他も泳がない。
(特に序盤、お金を取っての本舞台かつ満席という事で
「観客側に目を向けてちゃんとお芝居できるのかな?」
という点を心配していましたが、
その点は全員頑張っていた(というかそういう練習をちゃんとしていた?)、
と思います。)
・ ベテランメンバーで構成された本ステージの方を先に観ているから、
というのもありますが、
個々人の「個性」をほとんど感じられませんでした。
演出により変わっていくものとは思いますが、
「この役者さんってどういう人?」という所から、
「この役ってどういう性格?」という所まで
まだ、自分の声や自分のキャラをちゃんと持っていないのかなあ、と。
※ その点は秀吉をやられていた方などすごく頑張ってましたね。
大神さんの秀吉とはまた違う笑いの取り方など全力で頑張っていました。
※ 満席はともかく、観客席から「爆笑」が連続したのには違和感を感じました。
本ステージを観ていない、この回だけ観た人だとしても
「今の笑いの取り方はそれほどうまいタイミングで、
面白いと思える出し方だっただろうか?」と
(??)になってしまいました。
ヤングチームステージは学校から親類から関係者が多かったのでしょうか?
いつものボクラ団義でいう「巧みな笑い取り」とは違う感じがして
そこはちょっと馴染めませんでした
(逆に「今の所笑えた?」と悩んでしまう感じ)。
・ 大音さんを茶々に使ったりと、主催側のイメージとしては
「若者達の為のチャンス」と同時に
本ステージを観ている人達にとっては
「ネタ回」という感じだったのでしょうか?
自分は「本ステージ勢」がモブ役でネタとして入ってくるよりも、
ヤング中心でも「本ステージ同様」の真剣さがもっと欲しかったかな、
と思いました。
・ ベテラン勢の中でも、ヤングチームのみ参加される何人かについては、
実際舞台上で演じる機会が少なすぎたのか、
ちょっと固さその他も見受けられました。
(本ステージメンバーが何日も舞台を重ねていく中で台詞回しその他が
良くなっていくのと同様、もうちょっと機会があればなあ、と)
・ 後半、クライマックスに向かうに従って、
プロの役者と同様、「熱」を帯びてきたのか
「発声の問題」その他もなくなって
いい締めまで持ってこれたと思います。
これが「最初から出来る」ようになれば、
「プロの役者」と言えるのかな?と。
・ いつも学校で教わっている先生達と、
そして「プロ」としてこれで食べている役者さん達と
同じ舞台に立つ、という事が(特に学生さん達には)
どれだけ「プレッシャー」「緊張感」のある事なのかは
想像もつきませんが、
いい経験をしたんだろうな、とは思えます。
ヤングチームステージに関わったメンバーの中で、
1人でも多く、「演劇」の世界で生き残ってくれる事を祈ります(-人-)
PS.あと特に感じたのが「ベテラン」といっていい役者陣が
若手のミスの1つ1つを上手く助けている、
後輩の「育成」「指導」という感覚を持ちました。
あと☆3つなのは、本ステージベテラン勢の「上手さ」と
若手メンバー達の「拙さ」のギャップが大きすぎた為、
「バランスの悪い舞台」に観えてしまったからです。
(逆に全員若手で全力が出しきれていたら☆4つだったかも)
ミュージカル『タイタニック』
梅田芸術劇場
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2015/03/14 (土) ~ 2015/03/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
濃密な人間劇へと昇華していた
何年か前に、初演版も観ていますが、その時の公演内容とは、似て非なる作品になっていました。
初演版は、ワサワサと気忙しく、人間描写も、底が浅い感じを受けたのですが、今作品は、全体的に、落ち着いて、それぞれの登場人物の精神描写も、機目細やかでした。
戸井さんが、思いの外、ご活躍で、個人的に、大変嬉しく拝見しました。
韓国のセオール号の事件や、先日発見された武蔵の船体など、船への想いが、現実的な昨今の事情もあり、卑近な出来事として、胸に迫るものがありました。
拝見したのが、初日なので、できれば、もう一度、舞台が熟成した頃に、再度観劇したい気もします。
ネタバレBOX
以前の騒々しさとは対極の、とてもシックで、落ち着いた舞台進行でした。
衣装も、上品だし、全てにおいてセンスアップした印象を受けました。
若手のキャスト陣も、皆さん、実力派揃いで、それぞれの歌唱表現に、力がありました。
ただ、やや残念なのは、肝心の主役の加藤さんが、一番、影薄く感じた点。初日で、緊張されていたのもあったのでしょうか?もう少し、舞台上で、存在感を示し、役として、存在して頂けるようになるといいなあと思いました。
綜馬さんが、ひたすら、憎たらしくて、「相棒」のご出演の時と言い、この方、悪役や、憎まれ役も、相当イケるなあと感心しました。
セオール号の船長とダブって見えました。
この演出で、松岡さんと宝田さんで拝見したかった気もします。
オルタソフィア -憂国の革命因子-
劇団ZTON
京都府立文化芸術会館(京都府)
2015/03/12 (木) ~ 2015/03/14 (土)公演終了
満足度★★★★★
観られて幸せ♪
初ZTONさんです!
観ること出来そうになかったのですが、ラッキーが重なり、京都に伺えました。
観られて幸せです♪
殺陣がスピーディー、展開もテンポ良く、設定背景がしっかりしていて、ストーリーも納得感有り、最後までハラハラドキドキ!
本公演、観ない理由が見あたりません。
いや~、面白かったです。
次回も観劇したい!
ただ、今回ラッキーで、京都公演を観られましたが、できれば大阪あたりで、土日公演して貰えたら、嬉しいです。
期待してます。
クロノス・ジョウンターの伝説『パスファインダー』
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2015/03/06 (金) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
やっと見れた生のクロノスジョウンター!
迫力あったなぁ(^^)
話しも良く出来ていて楽しめたが、いかんせん連作となってる分。
先が中盤で読めてしまったのがチト残念ではあったが、
細かく入れる笑いの要素といい出来は良かったです。
星はサービスして満点にしといてあげようと思った約2時間
(終演後にカメラ撮影タイム有り<動画はダメよ>結構サービスが嬉しいです)
ネタバレBOX
オープニングのシーンを繰り返す必要性は感じられなかったが、
中途で席に着いた隣の叔父様には親切ではあったかな(^^)。
自他共に認める割とコアなSFファンであり(芝居観劇歴より長いです・・)、
ネタバレ的に言うと「夏への扉」が混じっていたかなぁと感じました。
劇中でも登場人物が言う通り、
動画では何度も見た”クロノスジョウンター”の作動シーンは感動しました。
忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆
企画演劇集団ボクラ団義
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2015/03/11 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
とにかく凄い!
もう十数年、ミュージカル・ストレートプレイを問わずたくさんの舞台を観てきましたが、ボクラ団義さんはとにかく凄いです!観ていただければ分かります!舞台好きでまだの方は特に!作品、演出、キャスト&スタッフさん…クオリティー高すぎです!!
高津怪奇劇場
シアターOM
シアターOM(大阪府)
2015/03/13 (金) ~ 2015/03/14 (土)公演終了
満足度★★★★
3つの内容で上手く絡みます。
テーマは、桜
◆「オカルトトーク」
桜の手彫りの観音様
◆「心霊探偵武智小次郎」
お春演じたゲストの松井さん 狂気の演技への変わりが良かった
◆ 「プロモーション」
斬り倒された桜の木 手が空へ向けて伸びている すごいシーン
3つの内容で上手く絡みます、気楽に観れる楽しめる、大好きです。
ネタバレBOX
テーマは、桜
日本の神の前 ざくら、神の座る所
日本人を見守り続けた 桜 只今より開演
◆「心霊探偵武智小次郎」
明智小次郎は私をモデルにした。 この子喋る力がまだない 黒髪 和服 名前をつけよう さくら 今まで居た 片言で話し出した、 気づかなかった すまなかった 相談事 分からない 大切な約束 忘れた リリン リリン 引き受けます 白無垢の幽霊が出て花見客が来ない 小林(おばやし)くんあと任す・・・ 名は? お父っつあんが 櫛を作った 大切な娘 春って呼んでた 飾り職人 仲御徒町 大好きな人 幼なじみ 小間物屋の伊助 嫁に欲しいと・・・ ありがとう おばやし(心が伝わる) // 橋の上 探し物 それは、いったい 君 もしかして // 君の守る人は生きているのか 私が春 違う 私は何 // おばやしが捜しに行った 御徒町 神田橋に出る幽霊 これを読んでもらいなさい。春が殺された 100年前守れなかった 許さない 春を殺した人間 ブシュー 倒れる武智駆け寄る、小林(おばやし)死んでる、 おいおい殺さないでくれないか 胸の本に突き刺さった櫛 白無垢 櫛を忘れて 強盗に襲われた、 100年の時を越えて魂をもった九十九神 お春ちゃんはあの橋の上だ 君が探していたのはこれだね ・・・
行った様ですね お春ちゃん嬉しそうでしたね、 神田川の橋 面影橋 亡き人を思い描く橋また ここに来たら 会える。
◆ 「プロモーション」 桜を見る女 桜の妖精。
◆「オカルトトーク」
撮影 学生が質屋に小物で金を借りる 店の主人に小物を借りる事に 粗彫りの観音様 差し上げます 撮影の合間 御主人の趣味の彫り物を見せて貰う 見事な観音様 2体から同じ木の香り 頂いた粗彫りの観音様と同じ香り 木材は貰う 神社の花が咲かない巨木の桜 阪奈道路 大阪の夜景 あの桜来年 花を着けるかも 主人が言った 粗彫りの観音様を玄関の下駄箱の上に飾った 夜ベットから見た白いもやの様なのが下駄箱の上に・・・ 御主人と2体と合わせて3体を住職に話して桜の根元に置いた 次の年 春 ご亭主から電話 花が付いた 見に行った 観音様の仏像は囲いが作られ きっちりと置いてあった。 切られた大きな枝の下から細い枝に3つの花が咲いた 白いもやは、御主人も見たのかな 死にかけていた桜が花を着けるた 遠くにいた桜の妖精が戻ってきた。
◆「心霊探偵武智小次郎」
お春ちゃんがどうしてここに・・・ シュウさんだ事務所の開店祝い たくさん もらった 物置に、まだあるのおーー 茶店の主人は何故知っていた 小林(おばやし)君がチラシ 営業 (ちょっぴり自慢気) 依頼が沢山。
◆ 「プロモーション」
桜を見る女 折れた枝をハンカチでつなぐ 桜の精 腕に包帯 // チェーンソー ウォーン ウィーン 斬り倒された桜の木 花を着けた切り落とされた枝の中から 手が空へ向けて伸びている 桜の精 植物が空へ向かう様に、しかし枯れるしかない桜 それでも天へ太陽へ芽を伸ばす枯れるしかない桜の様に見えた。
うーまくー
さるしばい
OFF OFFシアター(東京都)
2015/03/11 (水) ~ 2015/03/15 (日)公演終了
満足度★★★★
沖縄のゲストハウスは心温まる
沖縄のゲストハウスを舞台に、そこで生活し、または利用している人々の心温まる話。そこには診療所も併設されており...。
この劇団はいつも日常の出来事をデフォルメして描きつつも、その奥には人間讃歌が流れている。自分は、前回観た公演「どっかこっか」のように強く印象に残る結末でなかったことが少し残念であった。
当日は最前列(ミニ椅子)もぎっしり詰めた満席状態...約2時間は窮屈であったが、芝居は面白かった。
ネタバレBOX
ゲストハウスの住人は、元経営者の おばー(眞知)、現経営者 勝男(早戸 裕)、その友人 六助(天晴 一之丞)を中心に、大勢の人が出入りする。この人達の交流を通して精一杯生きる人達への讃歌になっている。また自然との共生をさりげなく訴えている。診療所に通う余命短い男の子と、姉の弟(既に亡くなっている)を想う追憶が交錯する終盤は感動的である。
コミカルでオーバーアクションのような演技と細やかでさりげない演出が見事に調和していた。
沖縄ではタイトルの「うーまくー」は、「いたずら」という意味らしい。少し気になるのは、おばー が台詞の中で「第二次世界大戦における沖縄戦のことを”いたずら”」という捉え方をしていた。多くの老若男女の方が犠牲になっているのに...。どうしても自分は違和感を持った。
今後の公演も楽しみにしております。
クロノス・ジョウンターの伝説『パスファインダー』
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2015/03/06 (金) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
最高でした!!
笑えるシーンがちょくちょくあり、たくさん笑えたのですが、終盤からは感動的な展開になり、カーテンコールまで涙してしまいました。笑えて泣ける素晴らしい舞台で、観終えた直後でももう一度観たいと思えました☆
ヘリカル~少女華の祭典~
劇団天動虫
要町アトリエ第七秘密基地(東京都)
2015/03/10 (火) ~ 2015/03/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
目の前の「イチゴオレ」宝物だったんだ。
若い女優さんたちのパワーとスピードが途切れないハイテンションで艶やかな作品。
冒頭から横軸の螺旋の様に繰り返されるドタバタ展開から、後半は畳みかけるように縦軸の螺旋で深みにはまる己への葛藤。2番手少女のヘリカルからの脱却は後半から曖昧模糊とした感じでしたが、久々に秀逸な本と力みなぎる演技に圧倒された2時間でした。
多くの引き出しを持ち魅力あふれる役者陣。ラストの紹介はもう少ししっかりやってもらっても良かったと感じます。
春ベリー
順風男女
しもきた空間リバティ(東京都)
2015/03/13 (金) ~ 2015/03/15 (日)公演終了
満足度★★★★
笑った...
脚本家8名による短編コント12作品を女性キャスト7名が演じる。春光のような穏やかな気持ちにさせる良作ばかりであった。
しかし、作品の中に世間を騒がせた問題や芸能ゴシップに対する風刺...それも棘のように小さく控えめであるが、気になるように描く。
今回は何人か見知った女優の方が出演していることから観劇してきた。笑いコントであるが、そこはやはり芝居達者な方ばかり。観せて魅せていた。
ネタバレBOX
演目は次の12作品
1.春ベリー始まる
2.そこそこ
3.春とイケメン
4.血の通った教育
5.サンリオ万歳
6.オクラ
7.天使にショートコントを!
8.忘れられない男
9.禁断の幹事
10.トモちゃん、佐々木ちゃん、犬
11.イン・ザ・トイレ
12.天使にショートコントを!2
騒動...「2.そこそこ」では、パンを買いに来た客が、「そこそこ美味しいパン」という発言に対し、店員が怒り、客に土下座を要求する。
風刺...芸能ゴシップでは、矢●真●の浮気騒動などを取り上げていた。
コントであるから、あくまで楽しくカラッと観せていた。笑い笑い~~の連続であった。
今後もこのような楽しい企画を楽しみにしております。
勅使川原三郎 新作映像上映会
KARAS
KARAS APPARATUS(東京都)
2015/02/16 (月) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
無題1425(15-073)
20:00の回(雨)。
20:01~20:28「ソラリスインタビュー vol.5」、休憩、20:35~21:19「Broken Lights」。
インタビューは、勅使川原さん自ら語っているように本番が始まったので、それまでの表情とは異なりいつものユーモアが戻ってきたようです。ソラリスの舞台に立った「佐東利穂子」を語り、またダンスやスタッフについて語ります。
「Broken Lights」は、昨年、ドイツの国際アート・フェスティバル「ルールトリエンナーレ」公演の編集版。※2002年より毎年開催されているフェスティバル。巨大な機械工場やコークス工場を再開発した個性的な上演会場。
大きな倉庫の床には大量の砕けたガラス片、上演中も次から次へと割れてゆく、その上にふたりのダンサー。照明の反射、影、闇、割れる音、ジャリジャリした音、無機質な音と息遣い、叫び。観客は映っていませんが、カメラ後方、壁に貼りつくように(縦に)客席が設けられているそうです。