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蜃気楼ト走るハイバネトランチ

蜃気楼ト走るハイバネトランチ

ハイバネカナタ

新宿眼科画廊(東京都)

2015/07/24 (金) ~ 2015/07/29 (水)公演終了

満足度★★★★

企てに満ちたラフさとふれ幅
入場してからの、どこか気楽な場の空気、
開演してからも暫くはまとまらないシーンが続く。

でも、それがふれ幅となり、観る側をぐぐっと引き込む引力が生まれる。

チープでラフな部分がそのまま物語のインパクトや密度に翻ることに目を瞠りました。

ネタバレBOX

冒頭から暫くは、物語うまくまとまって感じられないし、
台詞の意味もすっとは伝わってこないし
噛み合わない部分もあって。

でも、よしんばそうであっても、役者たちのお芝居がしっかりとしていて、
とりあえず観る側を信じさせるに足る力があって、
前半を見てしまう。
すると、それが3人姉妹の日々に繋がり、
距離感となり渡された台詞にも意味が生まれ、
前半に置かれたものが舞台の質量に翻っていく。

作り手の企てが見えると、ダンボールの小道具も
シーンの重ね方も、会話の切り出し方も
とても強かだと思うし、
役者達の、ロールに対してのへたれない貫きを感じたりもする。

ラストの、登場人物たちの家族であることのありようを
観る側に得心させる作劇の力に感心。
終演時には、それを支えた役者ひとりずつの個性も
とても魅力的に感じました。
イシフク物語

イシフク物語

劇団天八

ブディストホール(東京都)

2015/07/25 (土) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

石材の歴史。
実在する会社の創業の歴史、石を売る業界。個人的には全く知らない世界であったので、知ることが出来たのは収穫であった。福島原発とも関係があるようで、改めて見据えて行かねばならない問題だと再認させられる。
芝居としてはベタな展開にまとめているが、熱さがあって好感が持てる。しかし演出としては気になる仕草や動きなど、不満が残る個所も見受けられた。またブディストホールの暗転そのものに課題も感じる。
終わりのイシフク役員の方々の言葉を聞けたこと、御影石を頂けたことも有難かったです。縁に感謝。

イチエフ・プレイズ

イチエフ・プレイズ

ワンツーワークス

ザ・ポケット(東京都)

2015/07/17 (金) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

ジレンマジレンマ 素晴らしかった
取り調べという設定に舌を巻く。
3つの設定の仕方も秀逸。
東電ではない、政府筋の原子力監視委員。被災地を狙った強盗。風評被害に苦しむ現地の米屋。
米屋だけが当事者で少々性格が違うが…。
勿論、原子力監視の公務員も当事者なのだが、東電のような当事者ではないか…。
震災というより、原発事故によって引き起こされた歪みを描き切った意欲作だ。
台詞の応酬、脚本構成、演出、演技、すべてに高得点!
奇しくも、本日読売演劇大賞の各賞が発表になり、「追憶のアリラン」が高評価を得ていたようだが、本作も堂々と肩を並べる秀作だと思う。

いつも思うことだが、エンターテイメントを謳う作品もあることには文句はつけぬが、マスコミの在り方が心許無い我が国において、このカンパニーの存在は特筆されるべきだし、演劇本来の在り方を貫いている事に拍手と称賛を贈る。

《満員御礼》雑種 晴姿

《満員御礼》雑種 晴姿

あやめ十八番

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2015/07/22 (水) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★

初・短編集
熊野さん最高!大塚さんほんとモンスター!すごい!
見た日からしばらく経って、突然、小堀家の入院中のお父さんのことを考えて泣きそうになったりしました。あとからじんわり効いてきます。

アドルフに告ぐ

アドルフに告ぐ

Studio Life(劇団スタジオライフ)

紀伊國屋ホール(東京都)

2015/07/11 (土) ~ 2015/08/02 (日)公演終了

満足度★★

この劇団でやる意味があったのか?
スタジオライフは、ビデオで真夏の夜の夢を観ただけかな。
ここの特徴は、女優がいない。という事。
だから、女性役も男性が演じます。
しかも、30年も続いた劇団だから、それなりに男性が女性を演じるあたって、それなりのノウハウが有り、完成度が高い物が観れるのかな?
男性が女性をあえて演じる事を生かした、芝居作りをするのかな?
と少し期待してました。

が、それはもろくも崩れましたが。


さて、今回のアドルフに告ぐ。
以前、KAAT劇場でやったバージョンとは違い、ドイツ編、日本編と別れてます。
今回は、その両方を観てきました。

まー、話がわかりにくい。KAAT劇場バージョンは、わかりやすかったなー。

ネタバレBOX


まずは、日本編。
とりあえず、箇条書きに感想を。
??峠さんは、途中片腕を痛めて動かせ無くなり、聴力も失うのだが、全く無視された。五体満足でおわった。
そりゃないぜ。
??殺陣が、全体的に下手くそ。
特に、リアクションが。
??三人のアドルフの話のハズなのに、ヒトラーが映像のみ。
??男性が女性を演じる。という事の意味を理解してないのか?必要性を感じない。つまり、スタジオライフという劇団で、アドルフに告ぐをやらなきゃならない、理由が見つからない。
??ラストの三人のアドルフが死んだ後の、回想シーン。必要性を感じない。
スローモーションにする意味もわからない。
??話全体的に、緊張感が無い。


ドイツ編

日本編に加えの感想

??日本編と違い、ヒトラーがキャストで出るのだが、イマイチ。
確かに、顔も姿もそっくりなのだが、オーラというか、形が似ているだけ。になっている。
??ヒトラーの愛すべき人、エヴァ ブラウンも登場するのだが、当然男性が演じている。
が、ただのガタイのいい、女装したオヤジにしか見えない。


全体的な感想として、スタジオライフがアドルフに告ぐを上演しなくても良かったのでは?
ここの劇団は、全員男性が売りなハズ。
その特異な方法が、アドルフに告ぐという作品には合ってなかった。と思われる。

ま、手塚治虫作品を舞台化してくれた事に関しては、感謝するが。
また、スタジオライフの作品を観たいか?と言われたら、ノーだな。
紫陽花の下に死体は眠る

紫陽花の下に死体は眠る

惑星☆クリプトン

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2015/07/22 (水) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★

面白くなってはいたが…
前回の『シロ』に比べて芝居としては、かなり面白くなっていました。ただ、多くの方がご指摘のように、リアリティのないストーリーにはがっかりしました。講演後、「半券をお持ちの方は、次回は1000円引きで…」とのアナウンスがありましたが、一度結末を知って観るのは無理なほど辻褄の合わないところも多かったと思います。
それでも、演者さんたちの力量なのか演出力が上がってきたのか、強引ながらも描こうとする世界にうまく引き込んでいたようには思います。そこまではできていたからこそ、逆にリアリティのなさが目立ったんでしょうね。
ミム・メモさんの脚本・演出として2本目のこの芝居、前回に比べて大成長と思いますので、今後を期待したいと思います。

LAST SMILE  ラストスマイル

LAST SMILE ラストスマイル

ENG

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/07/22 (水) ~ 2015/07/27 (月)公演終了

満足度★★★★★

心の帆を上げよ!
2時間半という上演時間があっという間に感じるくらい、物語に引き込まれました。コミカルなシーンも随所にちりばめられていること、単なるタイムループではないことなどが理由として考えられますが結局は『楽しい時間はあっという間に過ぎてしまう』ということなんでしょうね。いま、手元に胡蝶の笛があったら吹いてもう一度頭から観たいくらいですw
ほぼ二役の竹内尚文さん、竹石悟朗さん、木本夕貴さんの切り替えは流石だなと感じました。何度か舞台で観たことがある役者さんがほとんどなので皆さん素晴らしい方々だというのはわかっていましたが、ラストスマイルを観て改めて感服いたしました。初めて観たキャストのなかでは三田真央さんの存在感が圧倒的で、気が付けば九鬼の殺陣に心を奪われていました。
『変えてみたいのは、自分自身と自分の意思』・・・

明日、戦場に行く

明日、戦場に行く

非戦を選ぶ演劇人の会

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2015/07/15 (水) ~ 2015/07/16 (木)公演終了

満足度★★★★

考え抜き、語り切る言葉の力。
’03年対イラク戦争を契機に結成された非戦を選ぶ演劇人の会がしぶとく続けている<オリジナル>テキストのリーディング。昨年に続いて観劇した。夏には「平和」をテーマにした公演やリーディング企画が多くみられるが、それらと一線を画するのは毎年新作が出されている点だ。その時どきの喫緊の問題を取り上げた脚本が提供されてきたという事だろう。
 俳優の力量の総和、台本こそ持っていてもアクティブで、本を持つ手がもどかしいというように、感情優位に演じていた。笑い所もあってよく出来た本だった。

ネタバレBOX

毎年のリーディングがここまで続いた背景を考えるに、思えばここ十余年、穏やかな春を迎えたというような記憶がない。90年代末の金融危機当時、既に南米では構造改革(規制緩和)で外国資本が国内市場を荒らし、「失われた10年」と呼ばれたアルゼンチンの露骨な事例を筆頭に、新自由主義の影は日本の将来を暗示していたというのに、小泉圧勝で郵政ばかりか労働も規制緩和の手が入った結果、格差拡大と貧困の放置(自己責任論の横行)と、「食い物にされる」条件整備を着々と進めつつある現在まで、下落の一途だ。
 南米の事例をみて、「先のことをあまり考えない(あまり頭を使わない)民族だからな‥」と、やや偏見でもって嘆かわしくも「自業自得だ」と、半ば他人事として眺めていたものだが、この日本が‥頭の良いはずの?日本が、同じ進路を辿っているというのはどういう事だ? 
 強い相手に媚びへつらう事で「身の安全」を確保する、という姿勢を為政者が本当に正しい態度だと信じているのかいないのか知らないが、先頃衆院を通されてしまった「安保法制」はその成れの果てだ。このあと参院での審議、また参院選挙、法案の違憲審査、それらをかわした後どう既成事実が作られて行くのか‥、あるいは攻撃の口実を与えるテロが先方から飛び込んでくるのか‥。
 息子が自衛隊入隊を志願した‥そこから始まるこのドラマは、様々な問題群に目配りし、エピソードを準備して人物に語らせ、曖昧さを残さない徹底した理論武装を構築した「主張」であると同時に、それらが息子を戦争に奪われたくない母の懸念と執念に動機づけられている事により、深い人間ドラマになっていた。
 多岐にわたるエピソードの中で最後に紹介される元日本軍兵士の証言が印象深い。南方の戦線で無為な戦争の現実を目の当たりにした軍人の心の内がありありと想像されるくだりだ。それは生還した軍人仲間の集いの場で、新たに発布された憲法が紹介された時のこと。前文、そして九条に至って、全員が涙を流し、それ以上読み進める事ができなかった。死した多くの戦友の顔が、そのとき瞼を過ったのに違いない。この崇高な宣言が人類に向けて発せられた今日のためにこそ、彼らは死んでいったのだと、納得したのだろう。
 売国奴が世に憚り、真の愛国者が冷や飯を食う。そんな社会がやって来た時、まともでいるための知と、それを受け止める感情のありようだけが武器になるかも知れない。このリーディング体験は、その武器を獲得する時間であったと言って決して誇張ではない。
ヒッキー・カンクーントルネード

ヒッキー・カンクーントルネード

ハイバイ

AI・HALL(兵庫県)

2015/07/19 (日) ~ 2015/07/20 (月)公演終了

満足度★★★

引きこもりの方…について強く感じた公演
引きこもりの方って…、その家族って…、その方々を支えようとする人って…。
人と人との出会いって…、いろんな偶然…。

奥さんと二人で観劇♪
引きこもりの方に限らず、身の回りにいらっしゃる…、鬱になってしまう方、病んでしまう方、現代社会は、様々な問題を抱えていることを改めて認識。

奥さんと共に、いろいろ考えさせられる公演でした!

ハンサム落語 第六幕

ハンサム落語 第六幕

CLIE

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2015/07/01 (水) ~ 2015/07/06 (月)公演終了

満足度★★★

少し勿体なかったです
少し前に観劇したのですが、掛け合いという形式はとても斬新ですし、上手い役者さん達はきちんといるのですが、その演出が下世話な感じがして、面白い筈の所で笑えませんでした。役者さん達が頑張っている方が多いだけに、とても勿体ない印象を受けました。

LAST SMILE  ラストスマイル

LAST SMILE ラストスマイル

ENG

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/07/22 (水) ~ 2015/07/27 (月)公演終了

満足度★★★★★

繰り返される物語を繰り返すこと。
DMF/ENG提携公演「LAST SMILE」宙チーム千秋楽観劇。
2時間半のストーリーを、2時間半と感じさせない流れ、いや、うねりの作り方は流石でした。宮城さんのお話を見るのは久しぶりだったんだけど、最後まで見て、ああDMFってこういう優しさを打ち出す団体だったな、と懐かしさを覚えました。DMF/ENG提携公演という形で、宮城さんと組んでくれたノブさん(佐藤プロデューサー)には、感謝しかない。宮城さんもノブさんも役者として出ていたという初演ラススマも見てみたかったな。
明日の1公演だけで終わっちゃうので、ちょっとネタバレっぽいものも混ざりながら感想をば。
タイムリープ(時間超越)系のファンタジーなので、何度か同じ場面が出てくるのだけど、その度に変わっていく結果に、ドキドキしてた。現代ともリンクしてるのがいいね。リンクしてる3人の両役の切り替えが素晴らしい。ごろーさん(ボク団の竹石さん)の平井の時の身のこなしと、銀次のときの動きがしっかり違ってて、さすがですよ。ナオミさん(社中の竹内さん)のモンロン/西船橋が劇中で成長していく姿が象徴的。
(あと、ライト層の鉄子としても、西船橋のセリフとか楽しかった!総武線乗ったら思い出しそう。)
何度も見ている役者さんが多かったので安心して見れたけど、逆に知っているが故に視線の移動が忙しくて、殺陣のシーンはどこに集中していいのやら。嬉しい悲鳴。OPのダンスは群舞+ソロみたいな感じだったから、まだ集中できたかな。
初めて見た方で印象に残ったのは三田さんのユウカ。長身の女性が殺陣アクションで活躍するのは、見ていて爽快ですね。役柄的にもとても人情に厚いし、周囲から支持される理由も、凛とした姿で伝わってくる。
初めてでは無いはずなんだけど、斎藤未来さんの司は芯がしっかりした愛を持ってていいですね。役柄としてのポジションも重要度高いから、難しいと思う。宙チームでも泣いたのに、これを空チームだと大友ちゃんがやるわけですよ。確定で泣きますね。明日楽しみ!大神さんの悪の頭領・村上は、口より手が早いあたりも含めて、納得ですね(笑)。
ダブルキャストの話をするなら、宙チームで久保さんだった すみ が、空チームだとモッキーなんですよね。確定で堕ちますよね。明日やべー。
かどしょーくん(義助/門野翔くん)の役がかっこよかったな。殺陣もダンスもかっこいいのに、最強の義兵なんだよ。だけど、愛にも生きてる。そのギャップというか変化というか、それがかどしょーくんのやる役として新しい。個人的には、シャオロウとの馴れ初めがもっとちゃんと知りたいよ!パンフを先に購入して読んでいたから関係性は分かっていたけど、知らなかったら関係性に気づくまで時間かかった気がする。超個人的感想だけど、何度目かの終わりで義助がシャオロウと一緒に…ってのがあって、とても好きだった。
シャオロウ中野さんは、動きがどれを取っても綺麗。演技も殺陣もダンスも。そしてボディラインの細さに目眩がする…同じ生物だと思えない…。それを言い始めたら、ヒロインのミンシャー役のさゆりん(宮島さん)は、非の打ち所がないスタイルなのですよ。でも、それに頼らないで、演技で勝負してくる役者さんなので、ノブさんがアプローチしたのも納得だし、ENG公演に出てくれて嬉しい。
ラン役の塩崎さんは、もう身体能力どうなってるの!素手殺陣なんですよね。それがランとしての優しさなのだろうな。身体能力どうなってるの!part2はメイズン石部さんですけどね。二人とも、実年齢の体の動きじゃないよ、ほんと。だからノブさんもアクションやろう?(飛び火)
身体能力どうなってるの!part3は、ウッチー!ジャン役の内田くん。どんな戦場にも真っ先に突っ込んでいく斬り込み隊長として立派なんだけど。動けるデブ、なのですよ。殺陣もダンスも軽快なんですよ。なんで?って毎回思う。今回のメイクの、そばかすが可愛い。癒される。
なんだか重要な役柄の人ほど感想が短いな(笑)。いや、あれこれ語り始めると止まらないから、これだけなんだけど。
明日の空チーム見たら、また違うことに気づいたり、知ったりするんだろうな。楽しみ。




ラストあたりのシーンで、登場人物みんなが想い人と並んでる、的な構図の時、福地さんとまぐさんだったんだよね。役柄的に!?!?ってなったよ。私だけ?

マドモアゼルはプリンス ムッシュはプリンセス ~桜木邸連続殺人事件~/ダンパチ13・銀

マドモアゼルはプリンス ムッシュはプリンセス ~桜木邸連続殺人事件~/ダンパチ13・銀

ショーGEKI

「劇」小劇場(東京都)

2015/07/17 (金) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★

面白かったです!
M【A】を観劇しました。ミステリーとコメディが見事に混ざり合う娯楽作品として、大いに楽しめました。スクリーンやナレーションを用いたOPが観客の興味を煽り、随所随所のメタ発言はこちらが驚く位シュールですが、それをあえてやってのけるのに、この劇団や作品自体の強さを感じました。

小劇場!中高生!大往生!3

小劇場!中高生!大往生!3

花まる学習会王子小劇場

インディペンデントシアターOji(東京都)

2015/07/24 (金) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★

今年は男性参加者がただ1人!/約140分
稽古期間3日、公演期間3日。中高生らが顔合わせから5日後に楽日を迎える短期集中ワークショップ、その発表公演の千穐楽を鑑賞。
講師の山崎彬さんにより、場数を踏んでも演技の鮮度が落ちない工夫がなされているので、今年も中高生たちのフレッシュな演技が楽しめました。

ただ、去年は2~3人いたはずの男子生徒が今年はなんと1人!
その1人というのが好男子で、彼と2人きりのシーンを演じた女子たちの高揚感が客席にまで伝わってきて、なぜだかこちらまでドキドキ。。。
それはギャラリーとしてシーンを見ていた非番の女子たちも同じだったようで、胸のざわつきを抑えきれずにワーワーキャーキャー、かまびすしい事この上なかったです(笑)。

ネタバレBOX

家族、級友、教師、未来の自分など、中高生が自身にとって身近な人物を演じるのも去年と同様。
いちばんウケたのは、ある女生徒が教わっている実在の女教師を別生徒が演じた寸劇。
男子生徒ばかりを贔屓する年輩女教師がデフォルメたっぷりに生き生きと演じられて、なんとも可笑しかったです。
てか、デフォルメ無しであんな風なら懲戒免職もの(爆)。
彼らの敵

彼らの敵

ミナモザ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/07/25 (土) ~ 2015/08/04 (火)公演終了

満足度★★★★

良作/約120分
あるカメラマンのジレンマを描いて秀逸。
見込んだ通り硬派な作品だが、砕けたシーンも挟んであり、硬軟が行き来する作風は主人公の揺れる心の反映にもなっていて、とても巧まれた一作でした。
カメラマン役の俳優の演技も見事で、劇の展開次第で軽重を演じ分けるあの名演抜きに本作は成り立ちえないと思った。

ネタバレBOX

主人公のモデルとなったカメラマンは、まだ大学生だった1991年、仲間とともにパキスタンで強盗団に誘拐され、一部週刊誌や新聞で記事にされた人物。
出色なのは、事実を歪めた記事によって主人公らを報道被害の犠牲者にした有名週刊誌の記者たちが、パキスタン大使館員の仲介により主人公らと面会するシーン。
「そもそもなぜこんな記事を書いたのか?」と迫る主人公らに対し、「警鐘を鳴らしたかった」等々ともっともらしい答えを返して罪を逃れようとする記者たちの様子が実にリアルでした。
The Game Of Life

The Game Of Life

劇団龍門

シアターシャイン(東京都)

2015/07/24 (金) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白かったです
宮本さんが 脚本、演出だったのできっと面白いと信じて疑わなかったとおり面白かったです(〃艸〃) 人生のさいは自分で振れるけど
でた目の結果は受け入れなくてはならずリセットはできない。でも
羨んだり、へこんだり、思いやったり 主人公たかしの 夢を実現する為の生き方をはじめは理解できなかったけど、ラストのほうでさらりとその理由が伝えられたとき とても衝撃をうけました。ラストは幸せを予感するすてきなエンディングで心があたたかくなりました。とても面白かったし、感じることの多いすてきなお話でした。キャストさんも個性的でとても面白かったです。鈴木さんの演じる「たかし」がとても好きになった舞台でした。

「アル・タルフ」- 獅子の一瞥 -

「アル・タルフ」- 獅子の一瞥 -

劇団ギルド

ART THEATER 上野小劇場(東京都)

2015/07/25 (土) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★

なんとなく抽象的
主宰の前説によると、やってる側もタイトルの意味を具体的にイメージすることが出来なかったらしいが、客席側から見てもどこか抽象的。それでいて、複雑な人間関係はわかりやすく描くことが出来ていたりと、不思議な魅力のある作品でした。

イチエフ・プレイズ

イチエフ・プレイズ

ワンツーワークス

ザ・ポケット(東京都)

2015/07/17 (金) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

恐怖が始まる…観応えがあった
本当に怖く、壊れていく様が観てとれる。この芝居が素晴らしいと思ったところは、当事者間の問題として描き、他者(他の地域等)と比較するような安易な観せ方にしないところ。
リアリティある設定、本音のセリフ内容、その自然体の中から浮き彫りになる恐怖。その目に見えない”敵”は、現在だけでなく将来をも蝕む(汚染)。一方、今を生きる人々の日常生活は待ったなしに迫る。未来を考えて現在を犠牲にするのかという叫びも聞こえそう。

原発...都市的な消費経済を優先する現代社会の落とし子。将来のリスクを地方都市に押し付けるという構図が観える。本公演は都邑対立ではなく、地元の人々の生活の中で問題提起するという、コンパクトにして壮大な人類の未来への考察した秀作だと思う。

ネタバレBOX

舞台セットは和室、上手にサイドボード等、下手は仏壇、そして中央に卓袱台が置いてあり、そこが芝居の主場所である。周りは回廊のようになっており、外への通路でもある。そして関心したのが、和室の四隅に羽目板が5cm前後の間隔で横打されている。それが鯨幕のように見えて、その家族で起こった状況が一目で理解出来たようだ。

そして演技...プロローグを始め、いたる場面でストップモーション/モーショントレーサーのような動作は、独特で目を奪われるようであった。

その家族、人物像が明確になるような丁寧な作り込みであった。
登場人物の夫々の思いや状況がはっきりしている。

 夫は、仕事への執着心、誇りを持っている。地域や会社での評判を気にする。会社は裏切らないとの忠誠心のようなものも見える。しかし、親会社からの圧力もあり、下請け会社の立場では労災申請をしないでほしい。そこに働く人へのしわ寄せ。
 妻は、夫の健康には気遣う。しかし、会社での様子や仕事内容は知らない。実のところ危険認識については鈍い。家庭内平穏が第一優先。
 娘は、恋人の健康が気になる。結婚や将来妊娠した時の不安が払拭できない。父と娘の対立はどちらも本音の正論。
 彼氏は、仕事への誇り、危険であることを認識しつつも仲間を裏切れないジレンマ。
 記者は、基準内にも関らず発症するという、異常なことしか記事にしない。逆に言えば基準を超えて発症事例は当たり前で売れない。それこそ異常な報道姿勢であるのだが...。被ばく量の測定は、過重労働...過労死・労災認定と同じで、どの時点からとらえても年間(輪切)の計測値を捉えるという当たり前がない。
 義妹は、自分の賃貸家屋が汚染区域にあるため家賃収入が無くなった。経済的逼迫から原発反対運動へ...。

夫々が抱えている問題は目先の現実、それが本音であり間違っているとも思えない。そういうあり得る設定から浮かび上がる日常の現実にどう対処するか?実に見えない敵は現在だけではなく未来にも悪影響を及ぼす。

目先優先になりがち、しかし当事者にすれば当たり前であろう。その地から遠く離れた場所から理想・理屈を並べても説得力に乏しい。しかし、放置することができない問題でもある。そこは観客(自分)が考えるところ。内包する問題...その多くを提示しているが、焦点が暈けず核心(和菓子の餡の部分)を鮮鋭にした公演であった。

次回公演も楽しみにしております。
水槽【ご来場誠にありがとうございました。次回は12月】

水槽【ご来場誠にありがとうございました。次回は12月】

シアターノーチラス

新宿眼科画廊(東京都)

2015/07/24 (金) ~ 2015/07/29 (水)公演終了

満足度★★★★

濃密な会話劇
家庭という小世界の中での不安や疑念を巻き込んで展開する...そう水槽の中で蠢く人間模様が濃密に描かれる。ミステリー要素を含んだ極上の会話劇…自己または他者による評価を更に客観的に捉えた多面・多重構成のような芝居は、観応えがあった。粟立つような感覚は、本当に素晴らしかった。
また会話は、全員とが組み合わさる、いわばリーグ戦のようでそれぞれの関係性が明確になるような工夫がされており、見事な演出であった。

ネタバレBOX

梗概は、説明「海へ旅立つための支度をする家族。しかし父親の姿はない。父親は去年の夏、その海で死んだ。それは事故だったのか、それとも事件だったのか。家族の中にうごめく小さな疑惑。不可解な死と向き合う人々の会話劇」のとおりである。家族といえども一皮剝けば自己本位の醜悪な姿が浮き彫りになってくる。日常会話に潜んでいる鬱積、嫉み、卑屈、欺瞞...等々が纏わりつくように迫ってくる。この嫌らしい感覚を持たせる見事な芝居であった。本性剝き出しだが、その原因とも言える、”なぜ父親が亡くなったのか”という些細な好奇心、その”理由”を聞いたこと。そして聞いた本人は、その原因に関係していないことを承知(もしくは無意識を装い)で、これから家族になろうとしている親兄弟姉妹を翻弄する。この不快感もよく現れていた。

そして、タイトル「水槽」の存在が不気味である。夏場だけ開店するレストランの入り口横に置かれたそれには、客が海で獲った魚介類を一時的に入れる。しかし、水槽の中では弱肉強食の世界...いわば餌食になってしまうこともある。実に比喩的な台詞を聞かされる。この75分という割と短い時間の芝居であるが、実に丁寧で濃密な家庭内会話、そしてミステリー要素まで取り込み面白かった。

なお、狭い会場内においてクーラーの音が、独り言のような台詞を聞きづらくしていたのは残念であった。

次回公演を楽しみにしております。
LAST SMILE  ラストスマイル

LAST SMILE ラストスマイル

ENG

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/07/22 (水) ~ 2015/07/27 (月)公演終了

満足度★★★★★

エンターテーメント!
物語もさることながらキャストの方々が凄いです。
劇団の主宰をされている方々が多数いるからか、舞台の隅々まで無理なく創りこまれています。
だから肩の力を抜いて楽しめる。
エンターテーメントとはこのこと!
いよいよ明日が千穐楽!

いかん、好きな役者さんがまた増えてしまうww。

LAST SMILE  ラストスマイル

LAST SMILE ラストスマイル

ENG

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/07/22 (水) ~ 2015/07/27 (月)公演終了

満足度★★★★

LAST SMILE ―ラスト スマイル―
とにかく面白かったです!
のめり込んで見てしまいました♪

殺陣アクションも圧巻でした!

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